JPH1159813A - 板材製品収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 板材製品は、従来、パレット上にて積載し
て、自動倉庫に保管するものとしていたので、板材製品
が横方向にずれる際に、製品に残るバリ等で製品表面に
擦り傷が生じるおそれがある。 【解決手段】 自動倉庫収納用のパレット３上に載置す
る製品受け収納部材１に棚部材１ａが上下に複数段形成
されており、各棚部材１ａに対して製品受け２を収納可
能とし、各製品受け２に対しては、板材製品Ｗを上下重
ね合わせることなく載置する。各製品受け２を引き出す
アクチュエーターとしての引出し用シリンダー４及び製
品台車５は、対象とする製品受け２の段高さに応じて上
下高さを調節可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タレットパンチプ
レス等の板材加工機にて加工された板材製品を、製品の
堆積により傷を付けることなく収納可能とする、自動倉
庫収納に適用する板材製品収納装置の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、タレットパンチプレス等の板材加
工機からの製品搬出経路と自動倉庫とを組み合わせた板
材製品収納システムにおいては、自動倉庫への収納に際
して、一定枚数分の製品をパレット上に積み上げる工程
が含まれる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このパレット上への製
品の積み上げにおいては、製品の表面、特に下面にバリ
が残っているので、製品載置時に、載置した製品をその
下の製品上にて横方向にずらす際に、どうしても擦り傷
が発生してしまう。パレット上に製品を一枚だけ（或い
は、一平面上に重なり合うことなく）置くようにすれば
回避できる問題であるが、こうすれば、パレットの数が
製品数だけ必要で、また、自動倉庫においても、棚数を
パレットの数に比例して多くしたり、間口のデッドスペ
ースを広く取るということが必要となり、既存の倉庫に
対応させるには無理がある。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】本発明は、以上のよう
な課題を解決するために、次のような手段を用いる。ま
ず、請求項１記載の発明において、板材製品を重なり合
うことなく一平面上に載置する製品受けと、該製品受け
を複数収納する製品受け収納部材と、該製品受け収納部
材を収納する自動倉庫とを備えた板材製品収納装置を構
成する。

【０００５】また、請求項２記載の発明においては、請
求項１記載の発明に加え、前記製品受け収納部材は、前
記製品受けを一つずつ収納できる棚部材を複数段有する
ものであり、該製品受け収納部材の各棚部材から該製品
受けを、板材加工機からの製品搬出経路まで引き出す引
出し手段を備えるものとする。

【０００６】また、請求項３記載の発明においては、請
求項２記載の発明に加え、前記引出し手段により引き出
された前記製品受けを下方より支持する昇降自在な支持
手段を備え、該支持手段は、該引出し手段による前記製
品受け収納部材からの該製品受けの引出しに際して、前
記各棚部材に対応した引出し高さに位置決め可能である
ものとする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図
面をもとに説明する。図１は本発明の板材製品収納装置
を示す斜視図、図２は同じく要部側面略図、図３はパレ
ット３上に製品受け収納部材１を載置した状態の斜視
図、図４はタレットパンチプレスとその素材板材及び板
材製品の搬送機構を示す斜視図である。

【０００８】まず、本発明の板材製品収納装置に使用さ
れる部材として、図２及び図３より製品受け収納部材１
及び製品受け２を説明する。製品受け収納部材１は、少
なくとも一側が開口していて、内側には水平板状の棚部
材１ａ・１ａ・・・を上下に複数段設けている。各棚部
材１ａに対して、製品受け２に付設した引出しローラー
２ａ・２ａ・・・を当接し、該引出しローラー２ａの回
転により、該製品受け２を水平方向に移動させて引き出
すことができるようにしており、該製品受け収納部材１
に対して、棚部材１ａの段数分の該製品受け２を上下に
収納できるようになっている。該製品受け収納部材１内
において、各棚部材１ａに載置された製品受け２・２・
・・同士は互いに干渉することなく収納されている。

【０００９】各製品受け２には、その平面上に、板材製
品Ｗ・Ｗ・・・を、重なり合うことなく載置するもので
あり、また、該製品受け２の引出し側端には、フック掛
止用切欠２ｂを形成しており、該製品受け２を、該製品
受け収納部材１の各棚部材１ａより引き出し、或いは各
棚部材１ａに収納するための引出し手段として、引出し
用シリンダー４（空圧シリンダー、油圧シリンダー、或
いは電磁ソレノイド等）を設けており、そのピストンロ
ッド先端に付設するフック４ａを、該フック掛止用切欠
２ｂに対して掛止し、該ピストンロッドの伸縮によっ
て、該製品受け２を該製品受け収納部材１の各棚部材１
ａに対して、水平方向に引き出し、或いは収納するよう
にしている。この際、該引出しローラー２ａ・２ａ・・
・が該棚部材１ａ上にて回転するので、円滑に該製品受
け２が移動する。なお、該引出し用シリンダー４の高さ
は該製品受け収納部材１における各製品受け２の各引出
し高さ（即ち、その製品受け２を収納する棚部材１ａの
高さ）に応じて（該製品受け収納部材１を上下に複数重
ねた場合にも）、調節可能となっている。また、該製品
受け２における板材製品Ｗの載置面には、横方向の荷重
で該載置面上を板材製品Ｗが水平方向に擦っても、擦り
傷がつかないような柔軟部材を貼設している。

【００１０】次に、自動倉庫を含めての本発明の板材製
品収納装置全体の構成について、図１乃至図３より説明
する。図１図示の実施例では、該製品受け収納部材１
は、パレット３上に一つ載置しているが、図２の如く、
該パレット３上に載置した製品受け収納部材１の上に
も、別の製品受け収納部材１を置き、複数の製品受け収
納部材１を重ね合わせることも可能である。このように
一つの或いは複数重ねて製品受け収納部材１を載置した
パレット３は、図１のように自動倉庫９に対して搬入搬
出され、該自動倉庫９の各棚９ａにて収納される。該自
動倉庫９内での各棚９ａに対してのパレット３の搬入搬
出は、スタッカクレーン８にて行うが、該スタッカクレ
ーン８と外部との間のパレット搬入搬出部として、パレ
ットキャッチャー７を設けている。該パレットキャッチ
ャー７の上には、単数または複数の製品受け収納部材１
を載置したパレット３が載置されるものであり、自動倉
庫９のスタッカクレーン８に対してパレット３を受渡し
する。

【００１１】更に、レール６上に走行する製品台車５
が、製品受け２の支持手段として、該パレットキャッチ
ャー７に横付けできるようになっており、該パレットキ
ャッチャー７上に載置した該製品受け収納部材１の各棚
部材１ａに対し、該引出し用シリンダー４を介して、製
品受け２を搬入搬出する。なお、該製品台車５は、該パ
レットキャッチャー７上の製品受け収納部材１における
製品受け２の引出し高さ（それを載置する棚部材１ａの
高さ）に合わせて、その該製品受け２の載置面の上下高
さを調節可能であり、同じく高さ調節された引出し用シ
リンダー４にて、該製品台車５と、該パレットキャッチ
ャー７上の該製品受け収納部材１における対象とする棚
部材１ａとの間で、該製品受け２を水平方向に移動させ
て搬入搬出するものとしている。

【００１２】このような板材収納装置をタレットパンチ
プレスから自動倉庫までの製品搬送経路に適用した実施
例を、図１乃至図４より説明する。まず、タレットパン
チプレス１０の製品搬出部として、ストックコンベア１
２が配設されており、該タレットパンチプレス１０にて
加工された板材製品Ｗは、アンローダ１１を介して、該
タレットパンチプレス１０のテーブル１０ａより該スト
ックコンベア１２上に搬出される。該ストックコンベア
１２の下には、製品台車５の走行用レール６が敷設され
ており、該ストックコンベア１２の下方に位置決め配置
された製品台車５上には一つの製品受け２が載置されて
いて、該ストックコンベア１２より該製品受け２上に板
材製品Ｗが一枚ずつ上下に重なり合うことなく載置され
る。

【００１３】こうして、該製品受け２上に所定の単数ま
たは複数の板材製品Ｗを載置完了すると、該製品台車５
を移動し、図１及び図２の如く、自動倉庫９のスタッカ
クレーン８への搬出部としてのパレットキャッチャー７
に横付けする。該パレットキャッチャー７上には、前記
の如く、製品受け収納部材１を載置した状態のパレット
３が載置されており、該製品受け収納部材１における収
納しようとする該製品受け２の引出し高さ（棚部材１ａ
の高さ）に合わせて、製品台車５の製品受け２の載置面
の高さを調節し、該引出し用シリンダー４にて、該製品
台車５上の該製品受け２を、該製品受け収納部材１に向
けて押し、該製品受け収納部材１の所定の棚部材１ａに
収納するのである。

【００１４】なお、図４中において、タレットパンチプ
レス１０の素材板材搬入側には、素材板材Ｍを載置する
素材台車１３の走行用レール１４が敷設されており、該
素材台車１３からタレットパンチプレス１０のテーブル
１０ａに対しての素材板材Ｍの搬入手段として、オート
ローダ１５が配設されているものである。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、以上のように板材製品収納装
置を構成したので、次のような効果を奏する。まず、請
求項１記載の如く構成することで、各製品受けには板材
製品が重なり合うことなく載置されるので、バリ等が残
る板材の横擦れによる擦り傷の発生は回避される。ま
た、該製品受けを複数収納する製品受け収納部材を設
け、これを自動倉庫に収納する構成としているので、自
動倉庫の棚の数を増やしたり間口のデッドスペースを広
げたりするような手間は必要としない。即ち、既存の自
動倉庫にて対応可能であり、コストを抑制できる。

【００１６】また、請求項２記載の如く構成すること
で、一つの製品受け収納部材については、各棚部材に対
して上下に複数の製品受けを一つずつ収納できるもので
あり、水平方向に製品受けの配置スペースを拡張する必
要がなく、また、引出し手段にて各棚部材から水平状に
引き出すことができるようにしているので、該製品受け
を一々保持して上下に移動させるような手段やその搬送
用スペースを設ける必要もなく、システムレイアウトは
コンパクトに纏めることができる。

【００１７】そして、請求項３記載の如く構成すること
により、製品受けの各棚部材に対しての引出しに際し
て、支持手段の該製品受けの載置高さを位置決め可能な
ので、製品受けの引出し、及び該支持手段を用いての搬
送が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の板材製品収納装置を示す斜視図であ
る。

【図２】同じく要部側面略図である。

【図３】パレット３上に製品受け収納部材１を載置した
状態の斜視図である。

【図４】タレットパンチプレスとその素材板材及び板材
製品の搬送機構を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ｗ 板材製品 １ 製品受け収納部材 １ａ 棚部材 ２ 製品受け ２ａ 引出しローラー ２ｂ フック掛止用切欠 ３ パレット ４ 引出し用シリンダー ４ａ フック ５ 製品台車 ６ レール ７ パレットキャッチャー ８ スタッカクレーン ９ 自動倉庫 ９ａ 棚 １０ タレットパンチプレス １１ アンローダ １２ ストックコンベア

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 板材製品を重なり合うことなく一平面上
   に載置する製品受けと、該製品受けを複数収納する製品
   受け収納部材と、該製品受け収納部材を収納する自動倉
   庫とを備えた板材製品収納装置。
2. 【請求項２】 前記製品受け収納部材は、前記製品受け
   を一つずつ収納できる棚部材を複数段有するものであ
   り、該製品受け収納部材の各棚部材から該製品受けを、
   板材加工機からの製品搬出経路まで引き出す引出し手段
   を備えた請求項１記載の板材製品収納装置。
3. 【請求項３】 前記引出し手段により引き出された前記
   製品受けを下方より支持する昇降自在な支持手段を備
   え、該支持手段は、該引出し手段による前記製品受け収
   納部材からの該製品受けの引出しに際して、前記各棚部
   材に対応した引出し高さに位置決め可能である請求項２
   記載の板材製品収納装置。