JPH11313684A - N−アセチルグルコサミン−6−o−硫酸基転移酵素のポリペプチド及びそれをコードするdna - Google Patents
N−アセチルグルコサミン−6−o−硫酸基転移酵素のポリペプチド及びそれをコードするdnaInfo
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- JPH11313684A JPH11313684A JP10177844A JP17784498A JPH11313684A JP H11313684 A JPH11313684 A JP H11313684A JP 10177844 A JP10177844 A JP 10177844A JP 17784498 A JP17784498 A JP 17784498A JP H11313684 A JPH11313684 A JP H11313684A
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Abstract
転移酵素のポリペプチド、及びこれをコードするDNA
を提供する。 【解決手段】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
ド。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す)
Description
コサミン−6−O−硫酸基転移酵素(N−アセチルグル
コサミン−6−O−スルホトランスフェラーゼ)のポリ
ペプチド及びそれをコードする塩基配列を有するDNA
に関するものである。
明する。Biochem.J.,319,209-216(1996)及びJ.Biol.Che
m.,272,29493-29501(1997)には、ラット及びヒトのミク
ロソーム画分中にN−アセチルグルコサミン−6−O−
硫酸基転移酵素活性が存在することが記載されている。
しかし、N−アセチルグルコサミン−6−O−硫酸基転
移酵素のポリペプチドの単離及び物質同定についての報
告はなく、またこのポリペプチドをコードするDNAにつ
いても知られていない。
ミン−6−O−硫酸基転移酵素のポリペプチドが得られ
れば、L-セレクチン(リンパ球のホーミングや炎症初期
に起こる白血球のローリング等に関与している)のリガ
ンドであるGlyCAM-1等の糖鎖の合成に用いることができ
る。またこのポリペプチドをコードするDNAは、当該ポ
リペプチドの大量生産への利用や、遺伝子移入による生
体内(細胞)でのGlyCAM-1(NeuAcα2-3Galβ1-4(Fucα1-
3)(SO4-6)GlcNAc-構造を有する)の人工的合成等への利
用が期待される。
ミン−6−O−硫酸基転移酵素のポリペプチド、及びこ
れをコードするDNAを提供することを目的とする。
1-3Galβ1-4GlcNAc(GlcNAcはN−アセチルグルコサミン
残基を、Galはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリ
コシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ
示す)の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基の
6位水酸基に特異的に硫酸基を転移する活性を有する、
N−アセチルグルコサミン−6−O−硫酸基転移酵素の
ポリペプチドをコードするDNAのクローニングに成功し
た。また該DNAによりN−アセチルグルコサミン−6−
O−硫酸基転移酵素のポリペプチドが発現されることを
確認し、該ポリペプチドを同定することに成功して本発
明を完成させた。
(b)のポリペプチド(以下「本発明ポリペプチド」と
もいう)を提供する。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す)
は(b)のポリペプチドも包含される。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す)
を有するポリペプチドも包含される。 作用:硫酸基供与体から、下記式1で示されるオリゴ
糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基の6位
水酸基に硫酸基を転移する。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) 基質特異性:コンドロイチン、コンドロイチン4-硫
酸、コンドロイチン6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン
硫酸、脱硫酸化ケラタン硫酸、CDSNS-ヘパリン、ブタ胃
由来ムチン、ウシ顎下腺由来ムチン及び下記式2で示さ
れるオリゴ糖には硫酸基を転移しない。 Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式2) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) N末端のアミノ酸配列 配列番号2におけるアミノ酸番号1〜48で表されるア
ミノ酸配列からなる。
ポリペプチドをコードするDNA(以下「本発明DNA」
ともいう)を提供する。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す)
(b)のポリペプチドをコードするDNAも包含され
る。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す)
て、配列番号1において塩基番号470〜1918で表
される塩基配列を含むDNA、及び配列番号3において
塩基番号390〜1841で表される塩基配列を含むD
NAが挙げられる。
ドを、下記式3で示される糖鎖に作用させる工程を少な
くとも含む、下記式4で示される硫酸化糖の製造方法
(以下「本発明製造方法1」ともいう)を提供する。 GlcNAc−R(式3) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、−
Rは水素原子又はグリコシド結合した糖残基をそれぞれ
示す) (SO4-6)GlcNAc−R(式4) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、SO
4-6は6位の水酸基が硫酸化されていることを、−Rは
水素原子又はグリコシド結合した糖残基をそれぞれ示
す)
し、次いで該細胞を培養する工程を少なくとも含む、硫
酸化糖の製造方法(以下「本発明製造方法2」ともい
う)を提供する。この製造方法の好ましい態様として、
本発明DNA及びフコシルトランスフェラーゼをコード
するcDNAを共に細胞に移入する態様が挙げられる。
明する。なお、以下特にことわりがない限り、Galはガ
ラクトース残基を、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン
残基を、NeuAcはN−アセチルノイラミン酸残基を、Fuc
はフコース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β
1-4はβ1-4グリコシド結合を、α2-3はα2-3グリコシド
結合を、α1-3はα1-3グリコシド結合を、SO4-6は6位
の水酸基が硫酸化されていることを、Cerはセラミド残
基をそれぞれ示す。
ペプチドである。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) この中でも、(a)のポリペプチドが好ましい。
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミ
ノ酸配列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1(Glc
NAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc)で示されるオリゴ糖の非還元
末端のN−アセチルグルコサミン残基の6位水酸基に硫
酸基を転移する酵素活性を有するポリペプチド」とは、
硫酸基供与体から、GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcの非還
元末端のN−アセチルグルコサミン残基の6位水酸基に
硫酸基を選択的に転移する活性を実質的に害さない1も
しくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入又は転位
を有していてもよいことを示す。
は、それをコードするDNAの多形や変異の他、生成後の
ポリペプチドの生体内および精製中の修飾反応などによ
ってそのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失、挿入
又は転位等の変異が起こりうるが、それにもかかわらず
変異を有しないポリペプチドと実質的に同等の生理、生
物学的活性を示すものがあることが知られている。この
ように構造的に若干の差違があってもその機能について
は大きな違いが認められないものも、本発明ポリペプチ
ドに包含される。人為的にポリペプチドのアミノ酸配列
に上記のような変異を導入した場合も同様であり、この
場合にはさらに多種多様の変異体を作製することが可能
である。例えば、ヒトインターロイキン2(IL−2)
のアミノ酸配列中の、あるシステイン残基をセリンに置
換したポリペプチドがインターロイキン2活性を保持す
ることが知られている(Science,224,1431(1984))。ま
た、ある種のポリペプチドは、活性には必須でないペプ
チド領域を有していることが知られている。例えば、細
胞外に分泌されるポリペプチドに存在するシグナルペプ
チドや、プロテアーゼの前駆体等に見られるプロ配列な
どがこれにあたり、これらの領域のほとんどは翻訳後、
または活性型ポリペプチドへの転換に際して除去され
る。このようなポリペプチドは、一次構造上は異なった
形で存在しているが、最終的には同等の機能を有するポ
リペプチドであり、本発明ポリペプチドに包含されるも
のである。
とは本発明ポリペプチドの活性が失われない程度の変異
を起こしてもよいアミノ酸の数を示し、例えば400ア
ミノ酸残基からなるポリペプチドの場合、20程度以下
の数を示す。
β1-4GlcNAcで示されるオリゴ糖の非還元末端のN−ア
セチルグルコサミン残基の6位水酸基に硫酸基を転移す
る酵素活性は、後述の本発明ポリペプチド活性の測定方
法を用いることによって測定できる。よって当業者であ
れば、本発明ポリペプチド活性の有無を指標として、該
活性を実質的に害さない1つ以上のアミノ酸残基の置
換、欠失、挿入又は転位を容易に選択することができ
る。
スから得られたものであるが、遺伝子工学的手法や化学
合成等により製造されたポリペプチドも当然に包含され
る。また本発明ポリペプチドには、以下の(a)又は
(b)のポリペプチドも包含される。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1)
号4のアミノ酸配列からなるポリペプチド)が、前記の
本発明ポリペプチドの(a)(配列番号2のアミノ酸配
列からなるポリペプチド)と85%以上の相同性を有す
ることから好ましい。このように、本発明ポリペプチド
には、配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチド
と85%以上の相同性を有するポリペプチドも包含され
る。
から得られたものであるが、遺伝子工学的手法や化学合
成等により製造されたポリペプチドも当然に包含され
る。
を有するポリペプチドも包含される。 作用:硫酸基供与体から、下記式1で示されるオリゴ
糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基の6位
水酸基に硫酸基を転移する。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) 基質特異性:コンドロイチン、コンドロイチン4-硫
酸、コンドロイチン6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン
硫酸、脱硫酸化ケラタン硫酸、CDSNS-ヘパリン、ブタ胃
由来ムチン、ウシ顎下腺由来ムチン及び下記式2で示さ
れるオリゴ糖には硫酸基を転移しない。 Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式2) N末端のアミノ酸配列 配列番号2におけるアミノ酸番号1〜48で表されるア
ミノ酸配列からなる。
供与体としては3'-ホスホアデノシン 5'-ホスホ硫酸(以
下、PAPSともいう)が好ましい。これら本発明ポリペプ
チドは、本発明によりそのアミノ酸配列や性質が開示さ
れたので、天然物からの単離・精製や、化学合成等によ
って製造することも可能であるが、後述の本発明DNAを
用いて製造することが好ましい。本発明DNAを用いた本
発明ポリペプチドの製造方法については後述する。なお
本発明ポリペプチドは、必ずしも単独のポリペプチドで
なくてもよく、必要により融合タンパク質の一部となっ
ていてもよい。例えば、本発明ポリペプチドと、発現に
必要な他のポリペプチドとを含む融合ポリペプチドが例
示される。
ら、GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcの非還元末端のN−ア
セチルグルコサミン残基の6位水酸基に特異的に硫酸基
を転移する作用を有しているので、非還元末端のN−ア
セチルグルコサミン残基の6位特異的硫酸化やGlyCAM-1
構造を有する糖鎖等の合成に利用できる。
をコードするDNAである。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) この中でも(a)のポリペプチドをコードするDNAが好
ましい。
配列番号1において塩基番号470〜1918で表され
る塩基配列を含むDNAが例示される。なおこのDNA
は、もともとはマウス由来のものであるが、その由来は
限定されず遺伝子工学的手法や化学合成等により製造さ
れたDNAも当然に包含される。
(b)のポリペプチドをコードするDNAも包含され
る。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) この中でも(a)のポリペプチドをコードするDNAは、
当該DNAによってコードされる本発明ポリペプチドが配
列番号2のアミノ酸配列からなる本発明ポリペプチドと
85%以上の相同性を有することから好ましい。
配列番号3において塩基番号390〜1841で表され
る塩基配列を含むDNAが例示される。なおこのDNA
は、もともとはヒト由来のものであるが、その由来は限
定されず遺伝子工学的手法や化学合成等により製造され
たDNAも当然に包含される。
配列を有するDNAも本発明DNAに包含されることは、当業
者であれば容易に理解されるところである。また、本発
明DNAには、本発明DNAに相補的なDNA又はRNAも包含され
る。さらに本発明DNAは、本発明ポリペプチドをコード
するコード鎖のみの一本鎖であってもよく、この一本鎖
およびこれと相補的な塩基配列を有するDNA鎖またはRNA
鎖からなる二本鎖であってもよい。
ペプチドとは構造的に若干の差違があっても、その機能
については大きな違いが認められないようなポリペプチ
ドも本発明ポリペプチドに包含される。本発明DNAも
同様に、本発明ポリペプチドとは構造的に若干の差違が
あっても、その機能については大きな違いが認められな
いようなポリペプチドをコードするDNAも、本発明D
NAに包含される。
て本発明DNAとは構造的に若干の差違があるが、本発
明ポリペプチドとほぼ同等の機能を有するポリペプチド
をコードするDNAが挙げられる。
伝子は、コード領域にイントロンを含むことが予想され
るが、そのようなイントロンで分断されているDNA断
片であっても、本発明ポリペプチドをコードする限り、
本発明DNAに包含される。すなわち、本明細書におい
て「コードする」とは、転写時にプロセッシング等を受
けて最終的に目的のポリペプチドを発現し得る塩基配列
を有することも包含する。
してはPAPSが好ましい。
れたので、その配列に基づいて合成し、あるいはその配
列に基づいて作成したオリゴヌクレオチドプライマーを
用いるPCR法(ポリメラーゼ・チェイン・リアクショ
ン法)によって染色体DNAあるいはmRNAから本発
明DNAを増幅することによって取得することも可能で
ある。なお本発明DNAは、後記実施例に示すように、以
下に示す各工程からなるcDNAクローニングによって初め
て得られたものである。
PCR)による増幅。
ラリーからの本発明DNAのスクリーニング。
ラリーからの本発明DNAのスクリーニング。
はなく、他の公知のcDNAクローニングの手法によっても
製造することができる。
具体的に説明する。
ーの作製。 マウスのコンドロイチン 6-スルホトランスフェラーゼ
の触媒部位と相同性を有するマウスの発現配列tag(expr
essed sequence tag)(EST)配列(Genbank accession番
号:AA103962)をベースにして、オリゴヌクレオチドプ
ライマー(センスプライマー及びアンチセンスプライマ
ー)を作製する。オリゴヌクレオチドプライマーとして
具体的には、センスプライマーとして 5'-GTCGTCGGACTG
GTGGACGA-3'(配列番号5)が、アンチセンスプライマ
ーとして 5'-CCCAGAGCGTGGTAGTCTGC-3'(配列番号6)
がそれぞれ挙げられ、かつ好ましい。
PCRによる増幅。 全RNAは、公知の方法(例えば、Kingston, R. S.,
(1991) in Current Protocols in Molecular Biology,
Suppl. 14, Unit 4.2, Greene Publishing Associates
and Wiley Interscience, New Yorkなど)で得ることが
できる。材料は、本発明ポリペプチドのmRNAを発現
している材料であれば限定されないが、マウスの胚、例
えば13日胚等を用いることができる。
ドプライマーを用いたRT−PCRにより、本発明ポリ
ペプチドの部分的cDNAを増幅することができる。P
CRは、通常の方法と同様に行えばよい。
ブラリーからの本発明DNAのスクリーニング。 上記(2)のRT−PCRで得られたPCR産物を32P等
でラベルし、cDNAライブラリーからcDNA(本発
明DNA)断片をスクリーニングするためのハイブリダイ
ゼーションプローブとして用いることができる。用いる
ことができるマウスcDNAライブラリーは特に限定されな
いが、例えばマウス胚cDNAを保持するλgt11ライブラリ
ー(λgt11マウス胚cDNAライブラリー)を例示することが
できる。
えば、J.Biol.Chem.,270,18575-18580(1995))により行
うことができる。DNAインサートはEcoRI消化によって陽
性クローンから分離し、例えばpBluescript II SK-(ス
トラタジーン(STRATAGENE)社)等にサブクローニングす
る。その後塩基配列を、例えばジデオキシチェインター
ミネーション法(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,74,5463-5
467(1977))等の公知の方法により決定することができ
る。
Aの塩基配列、及びこの塩基配列から予想されるアミノ
酸配列を配列番号1に、アミノ酸配列のみを配列番号2
に示す。
いた、ヒトcDNAライブラリーのスクリーニング及び塩基
配列解析。 上記で得られたcDNA(マウス由来)を用いてヒトのcDNAラ
イブラリー(例えば、ヒト胎児脳のcDNAを保持する
λgt11ライブラリー等)をスクリーニングすること
によって、ヒト由来の本発明DNAを得ることができる。
この塩基配列も、上記と同様の方法によって決定するこ
とができる。
配列、及びこの塩基配列から予想されるアミノ酸配列を
配列番号3に、アミノ酸配列のみを配列番号4に示す。
ドの製造方法 本発明DNAを移入した細胞を、好適な培地で培養し、
本発明DNAがコードするポリペプチドを培養物中に生
成蓄積させ、その培養物から本発明ポリペプチドを採取
することによって、本発明ポリペプチドを製造すること
ができる。
現ベクターに本発明DNAの断片を挿入して組換プラス
ミドを構築し、この組換プラスミドを細胞に移入するこ
とによって得ることができる。ここで用いる本発明DNA
は、本発明DNAである限りにおいて特に限定されない
が、配列番号1における塩基番号470〜1918で表
される塩基配列を含むDNAが好ましく、なかでも配列番
号1における塩基番号467〜1921で表される塩基
配列からなるDNAが特に好ましい。また配列番号3にお
いて塩基番号390〜1841で表される塩基配列を含
むDNAも好ましく、なかでも配列番号3における塩基
番号387〜1844で表される塩基配列からなるDNA
が特に好ましい。
類細胞等の真核細胞が例示される。大腸菌などの原核細
胞を用いた際は、本発明DNAの発現によって生じるポ
リペプチドに糖鎖の付加が起こらないため、糖鎖が付加
されていない本発明ポリペプチドを得ることが可能であ
り、また、哺乳類細胞等の真核細胞を用いた場合は、本
発明DNAの発現によって生じるポリペプチドに糖鎖が
付加しうるため、糖鎖を含む本発明ポリペプチドの形態
で得ることも可能である。
造に通常用いられる宿主−ベクター系を使用することが
でき、例えば、COS−7細胞等の哺乳類由来の培養細
胞と、pcDNA3発現ベクター(インビトロジェン(Invitrog
en)社)等の哺乳類細胞発現ベクターとの組み合わせを採
用することが好ましい。培地や培養条件は、用いる宿主
すなわち細胞に合わせて適宜選択される。
他のポリペプチドとの融合ポリペプチドとして発現させ
てもよい。また、本発明DNAは全長を発現させてもよ
いし、一部を部分ペプチドとして発現させてもよい。
は、公知のポリペプチドの抽出、精製方法によって行う
ことができる。なお培養物には、培地および当該培地中
の細胞が包含される。
的には、ホモジナイズ、ガラスビーズミル法、音波処
理、浸透ショック法、凍結融解法等の細胞破砕による抽
出、界面活性剤抽出、またはこれらの組み合わせ等の処
理操作が挙げられる。
から抽出する場合には、ホモジナイズが好ましい。より
具体的には、培養物から細胞を集め、これに緩衝液(界
面活性剤を適宜含有させてもよい)を添加して細胞懸濁
液とし、ホモジナイザーでホモジナイズした後、遠心分
離等の分離手段で細胞残渣と上清液(抽出液)とに分離す
ることにより抽出を行うことができ、かつ好ましい。
法として具体的には、例えば硫酸アンモニウム(硫安)や
硫酸ナトリウム等による塩析、遠心分離、透析、限外濾
過法、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグ
ラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロマトグ
ラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロマトグラフィー、
アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動法等や、
これらの組み合わせ等の処理操作が挙げられる。
作用、基質特異性等を分析し、前記<1>で説明した本
発明ポリペプチドの物性と比較することにより、本発明
ポリペプチドの製造が確認できる。
生産や、生体内(細胞)でのGlyCAM-1の人工的合成等への
利用が期待される。
で示される糖鎖に作用させる工程を少なくとも含む、下
記式4で示される硫酸化糖の製造方法である。 GlcNAc−R(式3) (SO4-6)GlcNAc−R(式4) (−Rは水素原子又はグリコシド結合した糖残基を示
す)
きる本発明ポリペプチドは、本発明ポリペプチドである
限りにおいて特に限定されない。またここで用いること
ができる本発明ポリペプチドは、本発明ポリペプチドの
作用が実質的に害されない限りにおいては完全に精製さ
れている必要はなく、部分精製されたものや、細胞抽出
物であってもよい。
が、硫酸基供与体から硫酸基を、非還元末端に存在する
N−アセチルグルコサミン残基の6位水酸基に特異的に
転移する酵素活性を有していることを見い出し、これを
硫酸化糖の製造に応用したものである。従って本発明製
造方法1において最も重要かつ必須なのは上記式3及び
4における−R以外の部分であり、逆に−Rは任意の構
造で良く、糖残基の構造も特に限定されない。例えば−
Rは、末端に脂質(例えばセラミド残基等)を有する糖鎖
(糖脂質)等であってもよい。
6で示される糖鎖であることが好ましい。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc−R’(式5) (SO4-6)GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc−R’(式6) (−R’は水素原子又はグリコシド結合した糖残基を示
す) なおR’は、水素原子又は1〜15糖の糖鎖が好まし
く、水素原子又は1〜10糖の糖鎖がより好ましく、水
素原子又は1〜2糖の糖鎖が特に好ましく、水素原子が
極めて好ましい。また−R’が糖鎖の場合、−R’は(-
3Galβ1-4GlcNAcβ1-)(ラクトサミン)の繰り返し構造
を基本骨格とするものが好ましい。この場合、−R’の
基本骨格にはシアル酸残基、フコース残基、硫酸基等が
付加していても良い。
プチドを、上記式3で示される糖鎖に作用させる場合、
硫酸基供与体を共存させておくことが好ましい。なお本
発明製造方法1において、硫酸基供与体としてはPAPSが
好ましい。
糖鎖に作用させる反応は、本発明ポリペプチド、上記式
3で示される糖鎖及び硫酸基供与体を共存させることに
より行うことができる。この時のpHは、本発明ポリペ
プチドの活性が保持されている限りにおいて特に限定さ
れないが、中性pH付近(例えばpH6.8程度)の条
件下で反応を行うことが好ましく、該pH下で緩衝作用
を有する緩衝液中で反応を行うことがより好ましい。ま
たこの時の温度は、本発明ポリペプチドの活性が保持さ
れている限りにおいて特に限定されないが、30〜40
℃程度が例示される。また本発明ポリペプチドの活性を
増加させる物質がある場合は、その物質を添加しても良
い。反応時間は、用いる糖鎖、硫酸基供与体及び本発明
ポリペプチドの量、並びにその他の反応条件に応じて当
業者が適宜決定できる。反応の際、MnCl2等を共存させ
てもよい。
鎖及び硫酸基供与体の共存下に、本発明ポリペプチドを
存在させて該ポリペプチドを作用させれば良いが、大量
生産する場合は、適当な固相(ビーズ等)に本発明ポリ
ペプチドを結合させた固定化酵素や、限外濾過膜、透析
膜等を用いる膜型リアクター等を用いて連続的に本発明
ポリペプチドを作用させることもできる。また硫酸基供
与体を再生(合成)するバイオリアクターを組み合わせて
用いても良い。
3で示される糖鎖の非還元末端に存在するN−アセチル
グルコサミン残基の6位水酸基に特異的に硫酸基が導入
され、上記式4で示される糖鎖が生成する。反応液から
上記式4で示される糖鎖を回収するには、通常の糖鎖の
分離、精製の手法を用いることができる。例えば吸着ク
ロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、
疎水性クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透クロ
マトグラフィー、濾紙電気泳動法、濾紙クロマトグラフ
ィー、薄層クロマトグラフィー、有機溶媒(例えばアル
コール、アセトン等が好ましい)による分画、あるいは
これらの組み合わせ等の操作により行うことができる
が、これらに限定されるものではない。
ばGlyCAM-1やその糖鎖基本骨格製造の中間体として利用
され得る。
いで該細胞を培養する工程を少なくとも含む、硫酸化糖
の製造方法である。
いては、他の工程を追加したとしても本発明製造方法2
に包含される。例えば、本発明DNAを移入した細胞を
好適な培地で培養し、その培養物から細胞を分離し、当
該細胞上に発現した硫酸化糖を採取することによる硫酸
化糖の製造方法も、本発明製造方法2に包含される。
精製する必要はなく、硫酸化糖が細胞表面に発現した細
胞自体を所望の場合は、培養物中の細胞を採取してその
まま用いることもできる。
キストラン、リン酸カルシウム、ポリブレン等を用いた
公知の方法や、その他遺伝子工学分野において公知の方
法で行うことができる。
現ベクターに本発明DNAが挿入された組換プラスミドの
形態で細胞に移入することが好ましい。ここで用いる本
発明DNAは、本発明DNAである限りにおいて特に限定され
ないが、配列番号1における塩基番号470〜1918
で表される塩基配列を含むDNAが好ましく、なかでも配
列番号1における塩基番号467〜1921で表される
塩基配列からなるDNAが特に好ましい。
類細胞等の真核細胞が例示される。この製造方法におい
ては、タンパク質の製造に通常用いられる宿主−ベクタ
ー系を使用することができ、例えば、COS−7細胞等
の哺乳類由来の培養細胞と、pcDNA3発現ベクター(イン
ビトロジェン(Invitrogen)社)等の哺乳類細胞発現ベク
ターとの組み合わせを採用することが好ましい。培地や
培養条件は、用いる宿主すなわち細胞に合わせて適宜選
択され、当該条件下で培養することによって培養物を得
ることができる。
脂質の抽出、精製方法によって行うことができる。なお
培養物には、培地および当該培地中の細胞が包含され
る。糖脂質の抽出方法として具体的には、メタノール、
クロロホルム等による有機溶媒抽出、ホモジナイズ、音
波処理等の細胞破砕による抽出、またはこれらの組み合
わせ等の処理操作が挙げられる。培養物中の細胞に対し
てこのような抽出操作を行うことにより硫酸化糖を含有
する抽出物を得ることができる。
常の糖鎖の分離、精製の手法を用いることができる。例
えば吸着クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグ
ラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲ
ル浸透クロマトグラフィー、濾紙電気泳動法、濾紙クロ
マトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、有機溶媒
(例えばアルコール、アセトン等が好ましい)による分
画、あるいはこれらの組み合わせ等の操作により行うこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
は、本発明DNAの細胞内への移入により発現された本発
明ポリペプチドの作用により、糖鎖の非還元末端のN-
アセチルグルコサミン残基の6位水酸基が硫酸化される
過程を経て細胞表面に発現する。発現する硫酸化糖は、
少なくとも下記式7の糖鎖骨格を有する。
す。なお、水素原子又はグリコシド結合した糖残基に
は、セラミド等の脂質が結合していても良い)この糖鎖
骨格は、6-硫酸化シアリルルイスXセラミド(6-Sulfo
SLeXセラミド)及びSL2L4(NeuAcα2-3Galβ1-4(SO4-6)G
lcNAcβ1-3(SO4-6)Galβ1-4(SO4-6)GlcNAc)に反応する
が、6'-硫酸化シアリルルイスXセラミド(6'-Sulfo SL
eXセラミド)やシアリルパラグロボシド(SPG)には
反応しない抗体(反応に必要な最小構造がNeuAcα2-3Ga
lβ1-4(SO4-6)GlcNAcである)により認識される。この
ような抗体は、6-硫酸化シアリルルイスXセラミドを用
いて、通常の抗体の調製方法により調製することができ
る。抗体はモノクローナル抗体であることが好ましい。
lsteinの方法(Nature 256,495-497(1975))によって行う
ことができる。例えば、6-硫酸化シアリルルイスXセラ
ミドをSalmonella minnesota 等の菌体に吸着させ、こ
れを用いてマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ等の被免疫動物の腹腔内、皮下あるいは足蹠
(footpad)に投与した後に脾臓又は膝窩リンパ節を摘出
し、これらから採取した細胞と腫瘍細胞株であるミエロ
ーマ細胞とを細胞融合させてハイブリドーマを樹立し、
得られたハイブリドーマを連続増殖させ、さらに得られ
たハイブリドーマから6-硫酸化シアリルルイスXセラミ
ド及びSL2L4に反応するが、6'-硫酸化シアリルルイスX
セラミドやシアリルパラグロボシドには反応しない抗体
(反応に必要な最小構造がNeuAcα2-3Galβ1-4(SO4-6)G
lcNAcである抗体)を継続的に産生する細胞株を選別す
る。こうして選別された株を好適な培地で培養すること
により、培地中にモノクローナル抗体が得られる。ある
いは、マウスの腹腔などの生体内にて前記ハイブリドー
マを培養することによって、モノクローナル抗体を大量
に製造することができる。細胞融合に用いる細胞として
は、脾細胞以外にリンパ節細胞および末梢血中のリンパ
細胞等を用いることもできる。ミエローマ細胞株は、異
種細胞種由来のものに比べ、同種細胞株由来のものが望
ましく、安定な抗体産生ハイブリドーマを得ることがで
きる。このような抗体としては、後述の実施例において
説明するG72抗体等が挙げられる。
化糖は、以上に説明した抗体を用いてその製造を確認す
ることができる。抗体を用いた確認は、公知の免疫学的
手法を用いることができる。例えばイムノブロッティン
グ法、標識化免疫測定法(例えばEIA法、ELISA法、ラジ
オイムノアッセイ法、蛍光イムノアッセイ法等)、硫酸
化糖が細胞表面に発現された細胞における当該硫酸化糖
を確認する場合は、フローサイトメトリー等の手法を用
いることができる。もちろん、本発明製造方法2によっ
て製造される硫酸化糖は、公知の糖鎖構造解析技術を用
いて確認することもできる。
NAを細胞移入する際に、同時にフコシルトランスフェ
ラーゼをコードするcDNAも共に細胞に移入すること
ができる。すなわち本発明製造方法2には、本発明DN
A及びフコシルトランスフェラーゼをコードするcDN
Aを共に細胞に移入し、次いで該細胞を培養する工程を
少なくとも含む、硫酸化糖の製造方法も包含される。
に限定されないが、フコシルトランスフェラーゼIVは、
フコースをN-アセチルラクトサミンに転移することによ
ってルイスX構造(Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc)を形成で
きることが知られている(J.Biol.Chem.,266,17467-1747
7(1991),Cell,63,1349-1356(1990))ことから好ましい。
フコシルトランスフェラーゼをコードするcDNAは、公知
のフコシルトランスフェラーゼのcDNAを適当な発現ベク
ターに組込んで、本発明DNAと共に細胞に移入すること
ができる。好ましい発現ベクター等は、本発明DNAに用
いる発現ベクターと同様である。
発明DNAおよびフコシルトランスフェラーゼのcDNAの細
胞内への移入により発現された本発明ポリペプチドおよ
びフコシルトランスフェラーゼの作用により、糖鎖の非
還元末端のN-アセチルグルコサミン残基の6位水酸基
が硫酸化され、またフコースがN-アセチルラクトサミン
に転移される過程を経て細胞表面に発現する。発現する
硫酸化糖は、少なくとも下記式8の糖鎖骨格を有する。 Galβ1-4(Fucα1-3)(SO4-6)GlcNAc-R(式8) (−Rは水素原子又はグリコシド結合した糖残基を示
す。なお、水素原子又はグリコシド結合した糖残基に
は、セラミド等の脂質が結合していても良い) この糖鎖骨格は、6-硫酸化ルイスX(Galβ1-4(Fucα1-
3)(SO4-6)GlcNAc;6-sulfo LeX)構造に特異的に反応
し、ルイスX(Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc;LeX)や6'-硫
酸化ルイスX((SO4-6)Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc;6'-s
ulfo LeX)構造には反応しないモノクローナル抗体によ
り認識される。このような抗体は、6-硫酸化ルイスXセ
ラミド(Galβ1-4(Fucα1-3)(SO4-6)GlcNAcβ1-3Galβ1-
4Glcβ1-Cer)を用いて、通常の抗体の調製方法により調
製することができる。抗体はモノクローナル抗体である
ことが好ましい。
の方法で行うことができる。ここで免疫に用いる抗原と
しては、例えば、6-硫酸化ルイスXセラミドをSalmonel
la minnesota 等の菌体に吸着させたものが好ましい。
ら、6-硫酸化ルイスX構造に特異的に反応し、ルイスX
や6'-硫酸化ルイスX構造には反応しないモノクローナ
ル抗体を継続的に産生する細胞株を選別する。こうして
選別された株を好適な培地で培養することにより、培地
中にモノクローナル抗体が得られる。あるいは、マウス
の腹腔などの生体内にて前記ハイブリドーマを培養する
ことによって、モノクローナル抗体を大量に製造するこ
とができる。細胞融合に用いる細胞についても上述と同
様である。
おいて説明するAG223抗体等が挙げられる。この方法に
よって製造された硫酸化糖は、以上に説明した抗体を用
いてその製造を確認することができる。抗体を用いた確
認は、公知の免疫学的手法を用いることができ、もちろ
ん公知の糖鎖構造解析技術を用いて確認することもでき
る。これらの説明は上述と同様である。
は、例えばGlyCAM-1やその糖鎖基本骨格製造の中間体と
して利用され得る。
に説明する。 <1>本実施例中で共通して用いた材料及び方法 (1)材料
硫酸;58.1GBq/mmol)(デュポンNEN(DuPont NEN)社)3 H-NaBH4(16.3GBq/mmol)及びα-32P-dCTP(110GBq/nmol)
(アマシャム(Amersham)社)
コンドロイチン硫酸C(サメ軟骨由来)、デルマタン硫
酸、CDSNS−ヘパリン(N,O-硫酸基を脱硫酸化後、
再N-硫酸化したヘパリン;completely desulfated and
N-resulfated heparin)及びストレプトコッカス β-ガ
ラクトシダーゼ(Streptococcus β-galactosidase)(生
化学工業株式会社)
来ムチン(シグマ(Sigma)社) Hiload Superdex 30 HR 16/60、高速脱塩カラム(fast d
esalting column)HR 10/10(ファルマシアバイオテク(P
harmacia Biotech)社) Partisil SAX-10(ワットマン(Whatman)社製)
NAライブラリー(クローンテック(CLONTECH)社) 抗ルイスX(Lewis X)抗体 LeuM1(ベクトン・ディッキ
ンソン(Becton Dickinson)社)
cNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(本明細書中において「L1L1」
ともいう)(生化学工業株式会社)
ルコサミン=0.62)は、角膜由来のケラタン硫酸から(J.
Biol.Chem.,272,32321-32328(1997),J.Biochem.(Tokyo)
86,1323-1329(1979))記載の方法で調製した。
ガラクトシダーゼ消化することにより調製した。β-ガ
ラクトシダーゼ消化のための反応混合液100μLには、2
mgのL1L1、5μmolesの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)、4
0mUのβ-ガラクトシダーゼを含有させた(J.Biochem.(To
kyo)80,9-17(1976))。この反応混合液を37℃で24時間イ
ンキュベートした。β-ガラクトシダーゼ消化後、GlcNA
cβ1-3Galβ1-4GlcNAcをSuperdex 30クロマトグラフィ
ーで精製し、凍結乾燥により脱塩した。
ニトール(anhydromannitol)及び(SO4-6)2,5-3H-アンヒ
ドロマンニトールは、ケラタン硫酸をN−脱アセチル
化、脱アミノ化、NaB3H4還元、部分的酸加水分解の順に
反応させて製造した(Glycobiology,6,51-57(1996),Bioc
hem.J.235,225-236(1986))。
ある;シアリルルイスXセラミド(sialyl Lewis X cera
mide)=NeuAcα2-3Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAcβ1-3Gal
β1-4Glcβ1-Cer;6-硫酸化シアリルルイスXセラミド
(6-sulfo sialyl Lewis X ceramide)=NeuAcα2-3Galβ
1-4(Fucα1-3)(SO4-6)GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Ce
r;6'-硫酸化シアリルルイスXセラミド(6'-sulfo sial
yl Lewis X ceramide)=NeuAcα2-3(SO4-6)Galβ1-4(Fu
cα1-3)GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Cer; 6,6'-bis-硫
酸化シアリルルイスXセラミド(6,6'-bis-sulfo sialyl
Lewis X ceramide)=NeuAcα2-3(SO4-6)Galβ1-4(Fuc
α1-3)(SO4-6)GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Cer(Carbohy
dr.Res.,209,c1-c4(1991)、Carbohydr.Res.,285,c1-c8
(1996)、J.Med.Chem.,39,1339-1343(1996))。これらの
糖脂質は岐阜大学農学部の木曾 真博士より恵与された
ものを使用した。アシアロ(asialo)化合物は、対応する
合成糖脂質をArthrobacter ureafaciens由来ノイラミニ
ダーゼ(neuraminidase)(ナカライテスク(Nakarai Tesq
ue)社)で消化することにより調製した。シアリル化パ
ラグロボシド(sialylated paraglobosides;NeuAcα2-3
Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Cer及びNeuAcα2-
6Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Cer)は、ヒトの
腸癌及び肝癌組織より調製した。
O4-6)Galβ1-4(SO4-6)GlcNAc(本明細書中において「SL2
L4」ともいう)及びGlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3Gal
β1-4GlcNAcは生化学工業株式会社の吉田圭一より供与
され、前者については還元的アミノ化によりコレステリ
ルアニリン(cholesteryl aniline)に結合させた(Blood,
82,2797-2805(1993))。
の触媒部位と相同性を有するマウスの発現配列tag(expr
essed sequence tag)(EST)配列(Genbank accession番
号:AA103962)を、マウスの13日胚の全RNAを鋳型
としたRT−PCR法により増幅した。
(配列番号5)及びアンチセンスプライマー CCCAGAGCG
TGGTAGTCTGC(配列番号6)をPCR増幅に用いた。P
CR増幅は、94℃で3分、次いで94℃で0.5分、60℃で
1分及び72℃で1分を35サイクルで行った。PCR産物
(368bp)を、MegaprimeTM DNA labeled kit(アマシャム
(Amersham)社)で32P-ラベルし、λgt11マウス7日胚のc
DNAライブラリーのスクリーニングに用いた。
270,18575-18580(1995))に記載の方法により行った。DN
AインサートはEcoRI消化によって陽性λgt11クローンか
ら分離し、pBluescript II SK-(ストラタジーン(STRATA
GENE)社)にサブクローニングした。塩基配列は、アプラ
イド・バイオシステム(Applied Biosystems)社の自動シ
ークエンサーを用いたジデオキシチェインターミネーシ
ョン法(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,74,5463-5467(197
7))により決定した。
ム DNA ラベリングシステム(Megaprime DNA labeling s
ystems;アマシャム(Amersham)社)を用いて32Pラベル
した。これをプローブとして、ヒト胎児脳のcDNAを保持
するλgt11ライブラリー(クローンテック(CLONTECH)社)
をスクリーニングした。ハイブリダイゼーションは、J.
Biol.Chem.,272,32321-32328(1997)に記載の方法で行っ
た。
gt11クローンから分離し、pBluescript II SK-(ストラ
タジーン(STRATAGENE)社)にサブクローニングした。塩
基配列は、前記のマウス由来の本発明DNAと同様の方法
で決定した。
ムをコードするcDNAフラグメント(マウス由来の本発明D
NA)を、クローニングしたマウス由来のcDNAフラグメン
トを鋳型としてPCRにより増幅した。センスプライマ
ー ACGAATTCGGGATGAAGGTATTTCGCAGG(配列番号7)及び
アンチセンスプライマー ATGAATTCTCAAAGCCGGGGCTTCCTG
AG(配列番号8)をPCR増幅に用いた。PCR増幅
は、5%(v/v)ジメチルスルホキシド中、94℃で3分、
次いで94℃で1分、60℃で1分及び72℃で2分を35サイ
クルで行った。本発明ポリペプチドのオープンリーディ
ングフレームを含むPCR産物(配列番号1における塩
基番号467-1921)をEcoRIで消化し、pcDNA3発現ベクター
(インビトロジェン(Invitrogen)社)にサブクローニング
した。DNAフラグメントが正しい方向に挿入された組換
えプラスミド(pcDNA3-GlcNAc6ST)を発現に用いた。DNA
フラグメントが逆方向に挿入された組換えプラスミド(p
cDNA3-GlcNAc6STA)は対照実験に用いた。
と同様に発現ベクターを構築した。すなわち、CTGAATTC
GGAATGAAGGTGTTCCGTA(配列番号9)及び GAGAATTCTTAG
AGACGGGGCTTCCGA(配列番号10)をプライマーとし、
クローニングしたヒト由来のcDNAフラグメントを鋳型と
してPCRを行い、本発明ポリペプチドのオープンリー
ディングフレームを含むPCR産物(配列番号3におけ
る塩基番号387-1844)を得た。これをEcoRIで消化し、pc
DNA3発現ベクターにサブクローニングした。DNAフラグ
メントが正しい方向に挿入された組換えプラスミド(pcD
NA3-hGlcNAc6ST)を発現に用い、DNAフラグメントが逆方
向に挿入された組換えプラスミド(pcDNA3-hGlcNAc6STA)
は対照実験に用いた。
シルトランスフェラーゼIV遺伝子の1544bpのフラグメン
ト(J.Biochem.(Tokyo)119,302-308(1996))を、上述と同
様にpcDNA3発現ベクターのBamHI及びEcoRI部位にサブク
ローニングした。DNAフラグメントが正しい方向に挿入
された組換えプラスミド(pcDNA3-FucTIV)を用いた。
性発現 DEAE-デキストラン法(Aruffo,A.(1991)in Current Prot
ocols in Molecular Biology, Suppl.14, Unit 16.13,
Greene Publishing Associates and Wiley Interscienc
e, New York)により、15μgの発現プラスミドをCOS-7細
胞(理研細胞バンクより入手;3x106細胞/10cmディッシ
ュ)にトランスフェクトした。これを10%ウシ胎児血清
(fetal calf serum)を含むダルベッコの改変最小必須培
地(Dulbecco-modified minimum essential medium)中で
65時間培養した。その後細胞をリン酸緩衝生理食塩液(P
BS)で洗浄し、デイッシュをこすって細胞をはがした。
この細胞を集めて0.25M シュークロース、10mM Tris-HC
l(pH7.2)及び0.5% TritonX-100を含有する溶液(1ディ
ッシュあたり1.5mL)中で、ダウンスホモジナイザー(Dou
nce homogenizer)を用いてホモジナイズした。ホモジネ
ートを10,000 x gで15分間遠心し、上清を集めた。この
上清を以下「抽出物」という。FACS(fluorescence-acti
vated cell sorter)による分析のために、トランスフェ
クトされた細胞を48時間培養し、25cm2培養フラスコに
移して(3x105細胞/フラスコ)さらに36時間培養した。
活性の分析 種々のグリコサミノグリカンを基質(受容体)として用
い、硫酸基転移活性を公知の方法で測定した(J.Biol.Ch
em.,272,32321-32328(1997))。ムチンを受容体として用
いた場合は、2.5μmolのイミダゾール-塩酸(pH6.8)、0.
25μmolのCaCl2、0.1μmolのジチオスレイトール、0.1
μmolのNaF、0.1μmolのAMP、2.0μgのムチン、50pmol
の35S-PAPS(約5.0x105cpm)及び5μLの抽出物を含む50
μLの溶液を37℃で1時間インキュベートした。
ムチンに取り込まれた放射活性を測定した。
2、0.1μmolのAMP、1.0μmolのNaF、25nmolのオリゴ
糖、50pmolの35S-PAPS(約5.0x105cpm)及び5μLの抽出
物を含む50μLの溶液を反応混合液とした。この反応混
合液を30℃で5時間インキュベートし、反応チューブを
沸騰水中に1分間浸すことによって反応を停止させた。
35S-ラベルされたオリゴ糖を、Superdex 30 ゲルクロマ
トグラフィーによって35SO4及び35S-PAPSから分離し、
放射活性を測定した。GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcを受
容体として用いた場合、硫酸基転移反応は分析条件下に
おいて5時間まで直線的に進行した。
濾紙電気泳動、濾紙クロマトグラフィー、HPLC(高
速液体クロマトグラフィー)及びTLC(薄層クロマトグ
ラフィー) Hiload Superdex 30 16/60カラムを0.2M NH4HCO3で平衡
化した。流速は1mL/分で行った。1mLの画分を集め、
4mLのクリアゾル(Clearsol;ナカライテスク(Nakarai
Tesque)社)と混合し、放射活性を測定した。オリゴ糖は
210nmの吸光度でモニターした。濾紙電気泳動は、ワッ
トマン(Whatman) No.3濾紙(2.5cm x 57cm)を用い、ピリ
ジン/酢酸/水(体積比1:10:400, pH4)中、30V/cmで
40分間行った。濾紙クロマトグラフィー用のサンプル
は、Whatman No.3濾紙(2.5cm x 57cm)にスポットし、1-
ブタノール/酢酸/1M NH4OH(体積比3:2:1)で展開
した。濾紙電気泳動または濾紙クロマトグラフィー後、
濾紙を乾燥させ、この濾紙を1.25cmの小片に切り、放射
活性を液体シンチレーションカウンティングにより測定
した。
1-4GlcNAcから得られた35S-ラベルされた産物のHPL
C分析は、5mM KH2PO4で平衡化されたPartisil SAX-10
カラム(4.5mm x 25cm)で行った。このカラムを5mMのK
H2PO4で展開した。なお流速は1mL/分で、カラム温度は
40℃で行った。0.5mLづつ画分を採取し、4mLのクリア
ゾルと混合し、放射活性を測定した。TLCは、0.1mm
厚のセルロースでコートされたアルミニウムシート(メ
ルク(Merck)社)を用い、エチルアセテート/ピリジン/
テトラヒドロフラン/水/酢酸(体積比50:22:15:1
5:4)中で行った(Biochem.J.,319,209-216(1996))。
3Galβ1-4GlcNAcのN−脱アセチル化、脱アミノ化及びN
aBH4還元35 S-ラベルされた硫酸化GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc
は、発現させた本発明ポリペプチド(抽出物中の蛋白量
として2.1μg)を用い、35S-PAPS量を6倍増やし、イン
キュベーション時間を25時間にする以外は前記と同様の
方法で製造した。Superdex 30カラムから溶出された35S
-ラベルされた硫酸化GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcは、凍
結乾燥し、濾紙電気泳動で精製し、1.0%ヒドラジン硫
酸を含む70%ヒドラジン中で95℃、6時間脱アセチル化
した(Anal.Biochem.176,96-104(1989))。脱アセチル化
した物質はSuperdex 30クロマトグラフィーにより精製
し、亜硝酸(pH4)中で脱アミノ化し、NaBH4中で還元した
(Biochem.J.235,225-236(1986))。最終的に、サンプル
を60μLの水に溶解し、濾紙クロマトグラフィーに付し
た。
3)(SO4-6)GlcNAc)に反応するマウスIgMモノクローナル
抗体(AG223)を産生するハイブリドーマセルライン AG22
3は、KohlerとMilsteinの方法(Nature 256,495-497(197
5))により作製し、抗糖鎖抗体の産生に用いた(Kannagi,
R.,and Hakomori,S.(1986) in Handbookof Experimenta
lImmunology, Vol.4, Applications of immunological
methodsin biomedical sciences (Weir,D.M.,Herzenber
g,L.,Blackwell,C.,and Herzenberg,L.A.,eds)pp.117.1
-117.20, Blackwell Scientific Pub. Inc., Boston)。
6-硫酸化ルイスXセラミド(Galβ1-4(Fucα1-3)(SO4-6)
GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-Cer)をSalmonella minneso
ta R595株に吸着させ、BALB/cマウスの腹腔内免疫に用
いた。免疫は、0日目(5μg糖脂質)、3日目(10μg)、
7日目(15μg)、12日目(20μg)、17日目(25μg)及び31
日目(35μg)と、繰り返し行った。最終免疫から3日
後、脾臓細胞を採取し、マウスミエローマ P3/X63-Ag8U
1と融合させた。同じ糖脂質を、クローニングの際に行
うハイブリドーマ培養上清のELISAの抗原として用い
た。ELISAは、96ウエルの培養プレートの底に固相化し
た糖脂質抗原を用い、標準的な方法(Hakomori,S.,and K
annagi,R.(1986) in Handbook of Experimental Immuno
logy, Vol.1, Immunochemistry(Weir,D.M.,Herzenberg,
L.,Blackwell,C.,and Herzenberg,L.A.,eds)pp.9.1-9.3
9, Blackwell Scientific Pub. Inc., Boston)で行っ
た。ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgM(μ鎖特異
的、カペル社(Cappel Inc.))を二次抗体として用い
た。
(NeuAcα2-3Galβ1-4(SO4-6)GlcNAc)構造に反応するマ
ウスIgMモノクローナル抗体(G72)を産生するハイブリド
ーマセルライン G72は、6-硫酸化シアリルルイスXセラ
ミドを用いて同様に作製した。
するが、6'-硫酸化シアリルルイスXセラミド、6,6'-bi
s-硫酸化シアリルルイスXセラミド、6-硫酸化ルイスX
セラミド、ルイスXセラミド等には反応しない(従っ
て、6-硫酸化シアリルルイスX抗原を認識する)マウス
IgMモノクローナル抗体(G152)は、6-硫酸化シアリルル
イスXセラミドを抗原として、J.Biol.Chem.,273,11225
-11233(1998)に記載の方法で作製した。
s.,44,5279-5285(1984);シアリルルイスX抗原に反応
する)は、シアリルルイスX抗原を検出するために用い
た。抗原エピトープの細胞表面上での発現は、FACScan
(ベクトン・ディッキンソン(Becton Dickinson)社)を用
いたFACS(Biochem.Biophys.Res.Commun.,230,546-551
(1997))で解析した。
ト解析 (10−1)マウス C57 BL/6Jマウスの組織から、Anal.Biochem.,162,156-1
59(1987)に記載の方法で全RNA(20μg)を調製した。マウ
スD3胚性幹細胞から調製したゲノムDNA(10μg)(J.Embry
ol.Exp.Morphol.,87,27-45(1985))を適当な制限酵素で
4時間消化した。放射性プローブは、マウス7日胚cDNA
ライブラリーのスクリーニングに用いたものと同じもの
を用いた。ブロットは、55℃条件下で2xSSPE(塩化ナト
リウム/リン酸ナトリウム/EDTA緩衝液)、0.1% SDS中
で、最終的には0.1xSSPE、0.1%SDS中で55℃条件下で洗
浄した。メンブランはBAS-イメージングプレート(BAS-i
maging plate)に露光し、メンブラン上の放射活性をBAS
2000ラジオイメージアナライザー(富士写真フィルム)で
測定した。
Aを調製した。ヒト由来の本発明DNAのBpu1102 I-BamH I
368bpフラグメント(配列番号3における塩基番号910-1
277)をプローブとして用いた。ブロットは、上記(10
−1)と同様に行った。
ン C57 BL/6Jマウスから作製した標本を、ヘマトキシリン
−エオシン染色又は insitu ハイブリダイゼーションに
付した。本発明ポリペプチドのプローブとして、cDNAの
0.6kbp Pst Iフラグメント(配列番号1における塩基番
号962-1561)を pBluescript II SK-にサブクローニング
した。センス及びアンチセンス cRNAプローブは、DIG R
NAラベリングキット(ベーリンガー・マンハイム(Boehri
nger Mannheim))を用いたin vitro転写により調製し
た。
ション分析 蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(fluorescence i
n situ hybridization(FISH)分析は、ヒト由来の本発明
DNA(配列番号3における塩基番号1〜2409)をプロ
ーブとして用いて、Genomics,17,514-515(1993)に記載
の方法に従って行った。
が既にクローニングされており、ESTデータベースによ
る探索の結果、マウスのコンドロイチン 6-スルホトラ
ンスフェラーゼの触媒部位に相同性を有する短い配列(G
enbank accession番号:AA103962)が見つかった。相当
するcDNAフラグメントをRT−PCRで得た(配列番号
1における塩基番号1139-1506)。このcDNAフラグメント
をプローブとして、約8x105プラークのマウス7日胚cDN
Aライブラリーをスクリーニングし、6つの独立のクロ
ーンを得た。最も長いcDNAインサート(2.2kb)の塩基配
列を決定した(配列番号1)。決定された2150bpのcDNA
は、483アミノ酸残基(分子量:52829ダルトン(Da)、N
−結合グリコシレーションが可能な部位(potential N-l
inked glycosylation sites)を4つ有している)からな
る単一のオープンリーディングフレームを含んでいた
(配列番号1)。最初のATGコドンの周辺の配列はKozakの
ルール(Cell,44,283-292(1986))に適合しており、上流
領域はインフレーム停止コドン(in-frame stop codon)
を含んでいた。ヒドロパシープロット分析により、アミ
ノ末端側に20残基(8番目のAla〜27番目のLeu)から
なる1つの顕著な疎水性領域が存在することが示され、
このことから本発明ポリペプチドはII型膜貫通タンパク
質であることが示唆された (図1)。本発明ポリペプチ
ドは、マウスのコンドロイチン 6-スルホトランスフェ
ラーゼ及びヒトのケラタン硫酸 Gal-6-スルホトランス
フェラーゼ(J.Biol.Chem.,272,32321-32328(1997))に対
し、それぞれ25%及び27%の相同性を有していた。しか
しながら、このタンパク質のアミノ酸配列と他の公知の
スルホトランスフェラーゼ(J.Biol.Chem.,267,15744-15
750(1992)、J.Biol.Chem.,272,13980-13985(1997)、J.B
iol.Chem.,272,28008-28019(1997)、J.Biol.Chem.,272,
29942-29946(1997)、J.Biol.Chem.,272,4864-4868(199
7))のアミノ酸配列との間に有意な相同性は見られなか
った。
ト胎児脳cDNAを保持するλgt11ライブラリーを
スクリーニングすることによって、ヒト由来の本発明DN
Aを得た(配列番号3)。得られたDNAは2409bpからな
り、484アミノ酸残基からなる単一のオープンリーディ
ングフレームを含んでいた(配列番号3)。ヒドロパシ
ープロット分析により、このポリペプチドは、アミノ末
端側に膜貫通ドメインを有するII型膜貫通タンパク質で
あることが示唆された。
ール(Cell,44,283-292(1986))に適合していた。なお最
初のATGコドンの41塩基上流に他のATGコドンが存在して
いる。このATGコドンの周辺もKozakのルールに適合して
おり、このATGコドンはマウス由来の本発明DNAの対応す
る部分にも存在している。ヒト由来、マウス由来のいず
れにおいても、最初のATGコドンとこのATGコドンの間に
終止コドンは存在していない。従って本発明DNAにおい
ては上記2箇所のATGコドンのいずれもが開始コドンと
して機能しうると考えられる。
リペプチドのアミノ酸配列を配列番号2に、配列番号3
のDNAによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配
列を配列番号4にそれぞれ示す。配列番号2及び配列番
号4の間の相同性は85%以上であった。
ドの発現 5'-及び3'-の非コード領域を除去した本発明DNA(配列番
号1における塩基番号467-1921)を哺乳類発現ベクター
pcDNA3に挿入し、COS-7細胞中で過剰発現させた。35S-
ラベルしたPAPSを硫酸基供与体、種々の複合糖質を硫酸
基受容体として用い、トランスフェクトされた細胞の抽
出物の硫酸基転移活性を調べた結果、コンドロイチン、
コンドロイチン 4-硫酸、コンドロイチン 6-硫酸、デル
マタン硫酸、ケラタン硫酸、脱硫酸化ケラタン硫酸、CD
SNS-ヘパリン、ブタ胃由来ムチン及びウシ顎下腺由来ム
チンには硫酸基が転移されなかった。
体として実験した。反応混合物のSuperdex 30クロマト
グラフィーの結果、正しい方向のcDNA(センスcDNA)が挿
入されたベクター(pcDNA3-GlcNAc6ST)でトランスフェク
トした細胞では受容体よりもわずかに高い放射活性ピー
クが示され、受容体が硫酸化されていることが示された
(図2A)。トランスフェクトしなかった細胞や、逆方向
のcDNA(アンチセンスcDNA)が挿入されたベクター(pcDNA
3-GlcNAc6STA)でトランスフェクトした細胞では、硫酸
基転移活性は非常に低かった(表1)。
89の放射活性から算出。受容体存在下での測定値から受
容体非存在下での測定値を差し引いた値を示す。3回実
験したS.D.も併せて示した)
4GlcNAcは受容体とはならなかった(図2B)。このことか
ら本発明ポリペプチドは、GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc
には硫酸基を転移するが、Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-
4GlcNAcには硫酸基を転移しないことが確認された。
た本発明DNA(配列番号3における塩基番号387-1844)を
上記と同様にCOS-7細胞にトランスフェクトし、この細
胞の抽出物の硫酸基転移活性(硫酸基受容体として、Gl
cNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc を用い
た)を上記と同様に調べた。その結果、正しい方向のcD
NA(センスcDNA)が挿入されたベクター(pcDNA3-hGlcNAc6
ST)でトランスフェクトした細胞は、トランスフェクト
しなかった細胞や、逆方向のcDNA(アンチセンスcDNA)が
挿入されたベクター(pcDNA3-hGlcNAc6STA)でトランスフ
ェクトした細胞に比べて5倍以上硫酸基転移活性が高か
った(表2)。
出。受容体存在下での測定値から受容体非存在下での測
定値を差し引いた値を示す。3回実験したS.D.も併せて
示した)
転移される位置の決定(本発明ポリペプチド活性の測定
方法) GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcに転移された35SO4の位置を
決定するため、放射活性産物をN−脱アセチル化、脱ア
ミノ化及びNaBH4還元の順に処理して分解した。分解
後、濾紙クロマトグラフィーにより2つの放射活性産物
が検出された(図3A)。早く移動するピークは(SO4-6)2,
5-アンヒドロマンニトールの位置に移動した。35Sラベ
ルされたGlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcを長時間ヒドラジ
ン分解処理すると遅く移動するピークが減少することか
ら、遅く移動するピークは不完全な脱アセチル化による
非分解産物であると考えられる。早く移動するピークを
HPLCにより解析した結果、35S-放射活性は(SO4-6)3
H-2,5-アンヒドロマンニトールと共に溶出された(図3
B)。35S-及び3H-放射活性は、6-硫酸化 2,5-アンヒドロ
マンニトールを4-硫酸化又は3-硫酸化 2,5-アンヒドロ
マンニトールから分離できる溶媒系(Biochem.J.,319,20
9-216(1996))を用いたTLC上でも共に移動した。これ
らの結果から、35SO4は、GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcの
非還元末端のGlcNAcの6位に転移することが示された。
従ってクローニングされた本発明DNAは本発明ポリペプ
チドをコードしていることが示された。
る、硫酸化糖の発現 マウス由来の本発明DNAでトランスフェクトしたCOS-7細
胞における、新しい抗原エピトープの発現を調べた。G7
2抗体を用いて硫酸化シアリル-N-アセチルラクトサミン
構造の発現解析を行った。この抗体は6-硫酸化シアリル
ルイスXセラミド及びSL2L4に反応するが、6'-硫酸化シ
アリルルイスXセラミドやシアリルパラグロボシドには
反応しない(図4)。このことは、この抗体の反応に必要
な最小構造がNeuAcα2-3Galβ1-4(SO4-6)GlcNAcである
ことを示している。本発明DNAでトランスフェクトしたC
OS-7細胞がG72抗原を発現することが示された(図5B)。
トランスフェクトしていない細胞(図5A)及びアンチセ
ンスcDNAでトランスフェクトした細胞(図5C)はこの抗
体に反応しなかった。ノイラミニダーゼ処理すると抗原
性は消失した(図5E)。これらの結果から、本発明ポリ
ペプチドはNeuAcα2-3Galβ1-4(SO4-6)GlcNAc抗原の合
成に関与していると結論された。
ラクトサミン構造の形成に関与していることの証拠を更
に得るため、COS-7細胞をマウス由来の本発明DNA及びフ
コシルトランスフェラーゼIVのcDNAで二重にトランスフ
ェクトした。フコシルトランスフェラーゼIVは、フコー
スをN-アセチルラクトサミンに転移することによってル
イスX構造(Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc)を形成できるこ
とが知られている(J.Biol.Chem.,266,17467-17477(199
1),Cell,63,1349-1356(1990))。トランスフェクション
による細胞表面の変化をモニターするために、6-硫酸化
ルイスX(Galβ1-4(Fucα1-3)(SO4-6)GlcNAc)構造に特
異的に反応し、ルイスX(Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc)や
6'-硫酸化ルイスX((SO4-6)Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAc)
構造には反応しないモノクローナル抗体 AG223を用いた
(図4)。本発明DNA及びフコシルトランスフェラーゼのcD
NAでトランスフェクトした結果、細胞は6-硫酸化ルイス
X抗原陽性となった(図6C)。しかしどちらか一方のcDN
Aだけでトランスフェクトした場合、細胞は6-硫酸化ル
イスX抗原陽性にはならなかった(図6A、B)。フコシル
トランスフェラーゼのcDNAだけでトランスフェクトした
場合、細胞はルイスX抗原陽性となった(図6D)。
ェクトしたCOS-7細胞における、新しい抗原エピトープ
の発現を調べた。CSLEX-1抗体(Cancer Res.,44,5279-5
285(1984);シアリルルイスX抗原に反応する)、G72抗
体、およびG152抗体(6-硫酸化シアリルルイスXセラミ
ドに反応するが、6'-硫酸化シアリルルイスXセラミ
ド、6,6'-bis-硫酸化シアリルルイスXセラミド、6-硫
酸化ルイスXセラミド、ルイスXセラミド等には反応し
ない)を用いて、上記と同様に細胞表面上での硫酸化糖
の発現解析を行った。結果を図7に示す。
胞はいずれの抗体にも反応しなかった。フコシルトラン
スフェラーゼのcDNAのみでトランスフェクトした細胞は
CSLEX-1抗体のみに反応した。またヒト由来の本発明DNA
のみでトランスフェクトした細胞はG72抗体のみに反応
した。またヒト由来の本発明DNA及びフコシルトランス
フェラーゼのcDNAでトランスフェクトした細胞はCSLEX-
1抗体、G72抗体及びG152抗体のいずれにも反応した。
入することによって6-硫酸化シアリル-N-アセチルラク
トサミン構造を有する硫酸化糖を製造することができ、
また本発明DNA及びフコシルトランスフェラーゼのcDNA
を共に細胞に移入することにより、6-硫酸化シアリルル
イスX構造を有する硫酸化糖を製造することができるこ
とが示された。
ト解析 成体マウスの組織(小脳、大脳、眼球、心臓、肺、筋
肉、脾臓、胸腺、肝臓、膵臓、腎臓、胃、小腸、子宮、
卵巣及び精巣)を用いて調べた結果、本発明ポリペプチ
ドは大脳、小脳、目、肺及び膵臓で強く発現していた
(図8A)。腸、子宮、卵巣、腸間膜リンパ節およびその
周辺に中等度のシグナルが観察された(図8A)。主要な
転写産物のサイズは3.9kbであった。サザンブロットに
おいて、Eco RI、Rco RV又はSac Iによる消化産物が、
いずれも単一のバンドでプローブに反応した。このこと
は本発明ポリペプチドの遺伝子は単一コピー遺伝子(sin
gle copygene)であることを示している(図8B)。
臓、骨格筋、腎臓、膵臓、脾臓、胸腺、前立腺、精巣、
卵巣、小腸、結腸、末梢血リンパ球、胃、甲状腺、脊
髄、リンパ節、気管、副腎、骨髄)を用いて調べた結
果、本発明ポリペプチドは骨髄、末梢血リンパ球、脾
臓、脳、脊髄、卵巣及び胎盤で強く発現していた。リン
パ節、胸腺、心臓、肺、気管、胃、小腸、結腸、甲状
腺、前立腺及び副腎に中程度のシグナルが観察された。
主要な転写産物のサイズは3.6kbであった。
析 本発明ポリペプチドの発現部位を決定するためにIn sit
uハイブリダイゼーションを行った。成体マウスの脳に
おいては、海馬のCA3野の錐状体細胞、小脳核及びプル
キンエ細胞で強いシグナルが検出された。CA1野を含む
海馬の他の部分、視床、橋核、嗅結節、嗅球で中等度の
シグナルが検出された。
の局在を、腸間膜リンパ節を用いて調べた。HEV(高内皮
細静脈;high endothelial venules;L-セレクチンのリ
ガンドが局在している(J.Cell Biol.,113,1213-1221(19
91)))が傍皮質中に存在していた。HEVは、長円形の大き
な核と少量の細胞質とからなる立方内皮である。本発明
ポリペプチドのシグナルは、これら内皮に特異的に発現
していた。
ョン分析 ヒト由来の本発明DNAの染色体上での位置を決定するた
め、蛍光 in situ ハイブリダイゼーション分析を行っ
た。その結果、ヒト由来の本発明DNAは染色体7q31
部位に存在することが示された。
ープロット。ヒドロパシープロットは、Kyte 及び Dool
ittle(J.Mol.Biol.,157,105-132(1982))の方法で、11ア
ミノ酸のウインドウで算出した。
基質特異性。A:GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcを硫酸基受
容体として用いた場合。B:Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1
-4GlcNAc(L1L1)を硫酸基受容体として用いた場合。酵素
反応後、生成物をSuperdex 30ゲルクロマトグラフィー
で分析した。●は受容体存在下、○は受容体非存在下で
の結果を示す。矢印は受容体の溶出位置を示す。
β1-4GlcNAcをN−脱アセチル化、脱アミノ化分解及び
還元し、濾紙クロマトグラフィーで分離した。矢印1、
2及び3は標準物質の移動位置を示す。1は(SO4-6)Gal
β1-4(SO4-6)2,5-アンヒドロマンニトールを、2はGal
β1-4(SO4-6)2,5-アンヒドロマンニトールを、3は(SO4
-6)2,5-アンヒドロマンニトールを示す。 B:A中の横棒で示した画分(35Sラベルされた(SO4-6)2,
5-アンヒドロマンニトール画分)を3H-ラベルされた(SO4
-6)2,5-アンヒドロマンニトール(標準品)と混合し、SAX
-10カラムを用いたHPLCで分析した。それぞれの画
分の3H放射活性(○)及び35S放射活性(●)を測定した。
ーナル抗体の特異性の解析。糖脂質を96ウエルの培養プ
レート底面に固相化し、ELISA解析を行った。SはNeuAc
を、LexはルイスXセラミドを、PGはパラグロボシド
を、SL2L4はNeuAcα2-3Galβ1-4(SO 4-6)GlcNAcβ1-3(SO
4-6)Galβ1-4(SO4-6)GlcNAc-コレステリルアニリン(cho
lesteryl aniline)を示す。
フェクションによるG72抗原の発現。トランスフェクシ
ョン前のCOS-7細胞(A及びD)、センス(正しい方向の)cDN
Aでトランスフェクトした細胞(B及びE)又はアンチセン
ス(逆方向の)cDNAでトランスフェクトした細胞(C及びF)
を、G72モノクローナル抗体と反応させ、FACSで解析し
た。太線は抗体と反応後のパターンを、細線は抗体と反
応前のパターンを示す。-NANaseはノイラミニダーゼ消
化前、+NANaseは0.02ユニット/mLPBS(pH7.4)の Arthrob
acter ureafaciens由来ノイラミニダーゼで37℃下、30
分間消化後の結果を示す。
トランスフェラーゼIV cDNAとのダブルトランスフェク
ションによるAG223抗原(6-硫酸化ルイスX)の発現。フ
コシルトランスフェラーゼ cDNAのみでトランスフェク
トしたCOS-7細胞(A及びD)、本発明DNAのみでトランスフ
ェクトしたCOS-7細胞(B及びE)、両方のDNAでトランスフ
ェクトしたCOS-7細胞(C及びF)を、AG223モノクローナル
抗体と反応させ(A-C)、又はLeuM1(抗ルイスX抗体)と反
応させ(D-F)、FACSで解析した。太線は抗体と反応後の
パターンを、細線は抗体と反応前のパターンを示す。
ェクションによるG72抗原(6-硫酸化シアリル-N-アセチ
ルラクトサミン抗原)の発現、並びにヒト由来の本発明
DNAとフコシルトランスフェラーゼIV cDNAとのダブルト
ランスフェクションによるG152抗原(6-硫酸化シアリル
ルイスX抗原)の発現。データは、トランスフェクトさ
れた細胞における抗原陽性群の平均蛍光強度である。
ノーザン及びサザンブロット解析。A:ノーザンブロッ
ト解析。矢印は、13.5、9.8及び3.9kbの異なるmRNAを示
す。リボゾームRNAの位置は左側に示した。グリセロア
ルデヒド 3-リン酸デヒドロゲナーゼプローブとのハイ
ブリダイゼーションでは、膵臓のバンド強度が弱かった
以外は、それぞれのレーンで同程度のバンド強度を呈し
た。B:ゲノムサザンブロット解析。EcoRI、EcoRV又は
SacIによる消化後、単一バンドが検出された。
ルコサミン−6−O−硫酸基転移酵素のポリペプチドで
あり、糖鎖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残
基の6位水酸基に特異的に硫酸基を転移する作用を有す
るので、GlyCAM-1(抗炎症剤等への利用が期待されてい
る)等の機能性糖鎖の合成に有用である。また本発明DNA
は、本発明ポリペプチドの大量合成や生体(細胞)にお
けるGlyCAM-1等の機能性糖鎖の人工的発現等に用いるこ
とができる。本発明方法1および2は、GlyCAM-1等の機
能性糖鎖またはその合成中間体の製造方法として有用で
ある。
シープロットを示す。
性を示す。
基転移産物の解析結果を示す。
体の特異性の解析結果を示す。
ェクション)によるG72抗原の発現を示す。
フェラーゼIV cDNAとのダブルトランスフェクションに
よるAG223抗原(6-硫酸化ルイスX)の発現を示す。
ンによるG72抗原の発現、並びにヒト由来の本発明DNAと
フコシルトランスフェラーゼIV cDNAとのダブルトラン
スフェクションによるG152抗原の発現を示す。
及びサザンブロット解析結果を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
ド。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) - 【請求項2】 以下の(a)又は(b)のポリペプチ
ド。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) - 【請求項3】 下記の性質を有するポリペプチド。 作用:硫酸基供与体から、下記式1で示されるオリゴ
糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基の6位
水酸基に硫酸基を転移する。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) 基質特異性:コンドロイチン、コンドロイチン4-硫
酸、コンドロイチン6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン
硫酸、脱硫酸化ケラタン硫酸、CDSNS-ヘパリン、ブタ胃
由来ムチン、ウシ顎下腺由来ムチン及び下記式2で示さ
れるオリゴ糖には硫酸基を転移しない。 Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式2) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) N末端のアミノ酸配列 配列番号2におけるアミノ酸番号1〜48で表されるア
ミノ酸配列からなる。 - 【請求項4】 以下の(a)又は(b)のポリペプチド
をコードするDNA。 (a)配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) - 【請求項5】 配列番号1において塩基番号470〜1
918で表される塩基配列を含むDNA。 - 【請求項6】 以下の(a)又は(b)のポリペプチド
をコードするDNA。 (a)配列番号4のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (b)アミノ酸配列(a)において1もしくは数個のア
ミノ酸が置換、欠失、挿入もしくは転位したアミノ酸配
列からなり、かつ硫酸基供与体から下記式1で示される
オリゴ糖の非還元末端のN−アセチルグルコサミン残基
の6位水酸基に硫酸基を転移する酵素活性を有するポリ
ペプチド。 GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAc(式1) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、Ga
lはガラクトース残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合
を、β1-4はβ1-4グリコシド結合をそれぞれ示す) - 【請求項7】 配列番号3において塩基番号390〜1
841で表される塩基配列を含むDNA。 - 【請求項8】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポ
リペプチドを、下記式3で示される糖鎖に作用させる工
程を少なくとも含む、下記式4で示される硫酸化糖の製
造方法。 GlcNAc−R(式3) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、−
Rは水素原子又はグリコシド結合した糖残基をそれぞれ
示す) (SO4-6)GlcNAc−R(式4) (但し、GlcNAcはN−アセチルグルコサミン残基を、SO
4-6は6位の水酸基が硫酸化されていることを、−Rは
水素原子又はグリコシド結合した糖残基をそれぞれ示
す) - 【請求項9】 請求項4〜7のいずれか1項に記載のD
NAを細胞に移入し、次いで該細胞を培養する工程を少
なくとも含む、硫酸化糖の製造方法。 - 【請求項10】 請求項4〜7のいずれか1項に記載の
DNA及びフコシルトランスフェラーゼをコードするc
DNAを共に細胞に移入する、請求項9記載の硫酸化糖
の製造方法。
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