JPH11281381A - 移動***置検出装置、地図表示装置、ナビゲーション装置および記録媒体 - Google Patents

移動***置検出装置、地図表示装置、ナビゲーション装置および記録媒体

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JPH11281381A
JPH11281381A JP8407298A JP8407298A JPH11281381A JP H11281381 A JPH11281381 A JP H11281381A JP 8407298 A JP8407298 A JP 8407298A JP 8407298 A JP8407298 A JP 8407298A JP H11281381 A JPH11281381 A JP H11281381A
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signal
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潔 鶴見
Kazuhiro Otaki
和広 大滝
Takahisa Ozaki
尾▲崎▼貴久
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高架道路と一般道とが上下に並走している場合
のように複数の道路が近接している状況であっても、確
実に両者を区別して適切な位置の確定が可能な移動***
置検出装置を提供する。 【解決手段】光ビーコン信号を受信した場合には、ビー
コン発信機の配置された道路上に車両が存在すると断定
できるため、その道路上に車両位置を特定することで適
切な位置の確定を実現する。例えば高架道路と一般道と
が上下に並走している場合のように複数の道路が近接し
ている状況であっても、確実に光ビーコン発信機が配置
された道路上に車両が存在することが判別できるので、
そのVICSリンクIDに基づく適切な位置の確定がで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の位置検出
に関する技術であり、特に、VICS(VehicleInforma
tion and Communication System:道路交通情報通信シ
ステム)等のように道路近傍に設けられた固定局から各
種データを受信するシステムを利用して、その受信デー
タに基づく移動体の位置確定による位置検出の精度向
上、その位置検出を利用した地図表示装置やナビゲーシ
ョン装置および位置確定を実現するプログラムを記憶す
る記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行に伴ってGPS等により位
置を推定し、その位置をディスプレイ上に道路地図と共
に表示することにより、円滑に目的地に到達させるナビ
ゲーション装置が知られている。さらに、現在地から目
的地までの適切な経路を設定し、案内として利用するナ
ビゲーションシステムも知られ、より円滑なドライブに
寄与している。
【0003】この場合の位置推定に際しては、いわゆる
マップマッチング法によるものが知られている。これ
は、電波航法と推測航法のいずれか一方若しくは両方に
基づいて算出した車両の走行情報を地図データに基づく
道路情報とを比較して位置推定を行うものである。
【0004】一方、位置検出精度の向上を目的として、
いわゆる路側ビーコン方式も知られている(特公平7−
39961号公報参照)。これは、道路交通網に路側ビ
ーコンを配置し、この路側ビーコンから近傍の比較的狭
い範囲に当該ビーコン設置位置座標を含むビーコン信号
を送信させ、このビーコン信号を受信した車両において
は、ビーコン設置位置座標に基づき、推測航法により得
られた推測位置を補正しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
マップマッチング法による位置推定では、道路地図情報
との一致に基づく推定であるため、例えば高架道路とそ
の下方の一般道(地道)とが並走しているような状況に
おいては、それらのいずれかの道路に存在するところま
では判っても、どちらに位置するのかまでは区別できな
い。
【0006】また、路側ビーコンからビーコン設置位置
座標を得て、それにより位置確定をする場合であって
も、ビーコン設置位置座標には、設置条件や設置位置座
標測定上誤差などが含まれているため、上述のように高
架道路と一般道とが上下に並走しているような状況にお
いては、やはり両者の区別ができず、適切な位置の確定
ができなくなる。
【0007】そこで、本発明は、高架道路と一般道とが
上下に並走している場合のように複数の道路が近接して
いる状況であっても、確実に両者を区別して適切な位置
確定が可能な移動***置検出装置、その移動***置検出
装置を備えた地図表示装置やナビゲーション装置および
位置確定を実現するプログラムを記憶する記憶媒体を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1記載の移動***置
検出装置においては、移動***置推定手段が、電波航法
と推測航法のいずれか一方若しくは両方に基づいて算出
した移動体情報を地図データに基づく道路情報とを比較
するマップマッチング処理を行って移動***置を推定
し、位置確定手段が、道路近傍に配置された固定局から
信号受信手段にて受信した所定信号に含まれる所定情報
に基づいて、前記推定した移動***置を確定する。
【0009】ここで、信号受信手段は、少なくとも前記
固定局の配置されている道路を特定するための道路特定
情報を含む信号を前記固定局から受信可能であり、位置
確定手段は、固定局から受信して得た道路特定情報によ
って特定される道路上に移動体が存在する確度を考慮し
て、移動***置推定手段によって推定された移動***置
を確定するのである。
【0010】また、請求項2記載の移動***置検出装置
においては、移動***置推定手段が、電波航法と推測航
法のいずれか一方若しくは両方に基づいて算出した移動
体情報を地図データに基づく道路情報とを比較するマッ
プマッチング処理を行って移動***置を推定し、位置確
定手段が、道路近傍に配置された固定局から信号受信手
段にて受信した所定信号に含まれる所定情報に基づい
て、前記推定した移動***置を確定する。
【0011】ここで、信号受信手段は、少なくとも前記
固定局の配置されている道路を特定するための道路特定
情報を含む信号を前記固定局から受信可能であり、位置
確定手段は、固定局が配置される道路上以外の領域に移
動***置推定手段によって推定された移動***置が存在
する場合に、固定局から受信して得た道路特定情報によ
って特定される道路上に推定した移動***置を確定す
る。
【0012】上述した信号受信手段が、所定信号とし
て、固定局の配置された道路上を移動する移動体のみに
よって受信可能な第1の極小受信領域を持つ第1の信号
を受信可能である場合には、位置確定手段が、第1の信
号中の道路特定情報によって特定される道路上に移動体
が存在することを前提として移動***置の確定を実行す
ることができる。ここで、「第1の極小受信領域を持つ
第1の信号」とは具体的には光ビーコン信号が考えられ
る。例えばVICSにおける光ビーコン用の固定局は、
設置運営管理が都道府県警察によって行われており、全
国の主要路線の重要交差点付近に設置されている。そし
て、この場合のビーコン信号は赤外線を媒体としてお
り、受信エリアはビーコン信号発信源の直下の約3.5
m程度の領域である。したがって、その固定局が設けら
れている道路上を移動する車両などの移動体のみによっ
て受信され、例えば上述した複数の道路が上下に並走し
ているような状態であっても、他の道路上の移動体によ
っては受信されない。つまり、この場合は「道路特定情
報によって特定される道路上に移動体が存在する確度」
を100%と考えられるため、信号受信手段がこの第1
の信号を受信したということは、その固定局の配置され
た道路上に移動体が存在すると断定できる。
【0013】このように、「第1の信号を受信した場合
には当該固定局の配置された道路上に移動体が存在す
る」と断定できる点を用いることで、例えば高架道路と
一般道とが上下に並走している場合のように複数の道路
が近接している状況であっても、道路に対応して特定さ
れる道路特定情報に基づくことで確実に両者を区別して
適切な位置確定が可能となる。つまり、従来は固定局の
設置位置の水平2次元座標を基準としていたため、測定
上の誤差が生じる上、上下方向の位置の違いについては
対応できなかった。それに対して、本発明の場合には、
元々誤差を含むことを想定しなくてはならない位置座標
という「点」で捉えるのではなく、一般的には誤差が生
じない道路単位で位置確定を行うため、適切な補正を実
現できるのである。つまり、仮に道路単位で誤る状況が
あるとすれば、それはデータ設定上の人為的なミス程度
しか考えにくいからである。
【0014】なお、上述したVICSにおいては、光ビ
ーコン信号だけでなく電波ビーコン信号による情報送信
も用いられている。このVICSにおける電波ビーコン
用の固定局は、設置運営管理が道路管理者(例えば建設
省)によって行われており、主に高速道路の出入り口、
分岐点、サービスエリア及びパーキングエリアの手前、
本線料金所の手前、トンネル位置口の手前、渋滞多発地
区などの設定されている。そして、この場合のビーコン
信号は電波を媒体としており、受信エリアはビーコン信
号発信源を中心として道路の進行方向前後に約35m程
度の領域においては受信可能とされている。これは、特
に高速走行する車両においても受信可能とするためであ
る。したがって、この電波ビーコン信号のように、固定
局の配置された道路上を移動する移動体以外でも受信可
能な第2の極小受信領域を持つ第2の信号を受信した場
合には、その第2の極小受信領域内に他の道路(並走道
路)が存在すれば、その並走道路上の移動体においても
同様に受信される。したがって、並走道路の有無によっ
て、位置確定の内容も変える必要がある。具体的には、
並走道路が無い場合、つまり第2の信号中に並走道路特
定情報が無い場合に限り、第2の信号中の道路特定情報
によって特定される道路上に移動体が存在することを前
提とした移動***置の確定を実行する。
【0015】なお、この結果、上述した複数の道路が上
下に並走する状況においては、第2の信号を受信したか
らといって、その第2の信号を送信している固定局が配
置された道路上に移動体が存在することを前提とした位
置確定はできない。しかし、第1及び第2の信号を共に
受信できるようにした場合には、第2の信号しか受信で
きない状況であっても、並走道路がなければ位置確定が
できる。そのため、基本的には第1の信号に基づく位置
確定を前提としながら、第1の信号を受信できない場合
には、限定された状況において第2の信号に基づく位置
確定をすることで、全体としてより適切な位置検出に寄
与することができる。複数の道路が上下に並走している
状況は道路網全体として考えればけっして多くはないの
で、このように2種類のビーコン信号に基づくことは現
実的には有効である。
【0016】この点を考慮すれば、位置確定手段による
位置確定は次のようにすることが考えられる。つまり、
移動***置推定手段によって推定された移動***置が、
第1の信号中あるいは並走道路特定情報が含まれていな
い第2の信号中の道路特定情報によって特定される道路
上に存在している場合には、移動***置推定手段によっ
て推定された移動***置を確定位置とするのである。
【0017】これは移動***置推定手段によって推定さ
れた移動***置が実際に移動体が移動している道路上に
存在する場合、つまり適切な位置検出がなされている場
合と言えるため、それを確定位置とする。結果的に、こ
の場合の位置確定は位置推定手段による移動体の位置推
定に誤りがないことを確認する役割を持つ。
【0018】また、移動***置推定手段によって推定さ
れた移動***置が、信号中の道路特定情報によって特定
される道路上に存在している場合であっても、第1の信
号は受信できずに第2の信号を受信したが、その第2の
信号には並走道路特定情報が含まれている状況も想定さ
れる。この場合には、上述した理由から、その第2の信
号の送信用固定局の配置された道路上に移動体が存在す
るのか、それとも並走道路上に移動体が存在するのかを
特定することができない。したがって、この場合は移動
***置確定を実行しないのである。これにより、誤った
位置確定をして不適切な位置検出となってしまうことを
防止できる。
【0019】一方、移動***置推定手段によって推定さ
れた移動***置が、固定局から受信した信号中の道路特
定情報によって特定される道路上に存在しない場合に
は、次のような位置確定を行うことが考えられる。つま
り、受信した信号が、第1の信号あるいは並走道路特定
情報が含まれていない第2の信号であれば、信号中の道
路特定情報によって特定される道路上であって、かつ電
波航法及び/又は推測航法に基づいて推測される移動体
存在可能領域内における相対的に最も存在可能性の高い
位置を移動体の確定位置とするのである。
【0020】上述したように、第1の信号あるいは並走
道路特定情報が含まれていない第2の信号を受信したと
いうことは、その信号送信用の固定局が配置された道
路、つまり道路特定情報によって特定される道路上に移
動体が存在することとなる。したがって、この場合には
位置推定手段によって推定された移動***置が誤ってい
ることとなるので、その固定局が配置された道路上に位
置確定しなくてはならない。
【0021】したがって、道路特定情報によって特定さ
れる道路上であって、かつ電波航法及び/又は推測航法
に基づいて推測される移動体存在可能領域内における相
対的に最も存在可能性の高い位置を移動体の確定位置と
する。具体的に説明すれば、例えば電波航法において絶
対位置をGPSによって検出している場合、GPS測位
の予測誤差を考慮すれば、推測される移動体存在可能領
域が図6に示すように楕円領域Aになり、この楕円領域
A内における存在可能性の高さが楕円の中央を基準とし
て正規分布していると考えられる。したがって、図6に
示すように、存在可能性の高さを示す複数の楕円状等高
線B1,B2……として示すことができる。そのため、
道路特定情報によって特定される道路Rに楕円状等高線
が外接する点Pが移動体の位置を推定されるため、この
場合にはその推定位置を確定位置とするのである。
【0022】また、移動***置推定手段によって推定さ
れた移動***置が、信号中の道路特定情報によって特定
される道路上に存在しない場合であって、受信した信号
が、並走道路特定情報が含まれている第2の信号である
場合には、次のように対処する。つまり、第2の信号中
の道路特定情報及び並走道路特定情報によって特定され
る複数の道路上であって、かつ電波航法及び/又は推測
航法に基づいて推測される移動体存在可能領域内におけ
る相対的に最も存在可能性の高い複数の位置を移動体の
推定位置とする。そして、移動***置推定手段は、その
複数の移動体推定位置を基準として、電波航法及び/又
は推測航法に基づく走行情報を道路情報と比較するマッ
プマッチング法による移動***置の推定を実行するので
ある。
【0023】並走道路特定情報が含まれた第2の信号を
受信したということは、その信号送信用の固定局が配置
された道路、つまり道路特定情報によって特定される道
路上に移動体が存在するか、あるいは並走道路特定情報
によって特定される道路上に移動体が存在することが考
えられる。しかし、それらのいずれにか存在するかまで
は特定できない。したがって、移動***置を確定するよ
うな補正はせず、その複数の道路上における推定位置の
特定までとする。この推定位置の特定については、上述
の第1の信号あるいは並走道路特定情報が含まれていな
い第2の信号を受信した場合と同様の手法を採用すれば
よい。そして、そのような推定位置を基準として、その
後の電波航法及び/又は推測航法に基づく走行情報を道
路情報と比較するマップマッチング法による移動***置
の推定を行うことによって、位置推定の誤差が大きくな
ることを防止し、適切な位置検出の早期実現に寄与する
ことができる。
【0024】ところで、上述した移動***置検出装置に
よって検出した移動***置を用いて種々の処理を行うこ
とが考えられる。例えば、道路地図データを含む地図デ
ータが記憶された地図データ記憶手段を備え、移動***
置装置にて検出された移動***置周辺の道路地図データ
を地図データ記憶手段から読み出して道路地図として表
示する地図表示手段とを備える地図表示装置として実現
することもできる。
【0025】また、その地図表示装置を備え、地図表示
手段に表示した道路地図上に、予め設定された目的地ま
での経路及び移動***置検出装置によって検出された移
動***置を識別可能に表示し、目的地までの経路と移動
***置との関係を考慮して、所定の道案内を行うナビゲ
ーション装置として実現することもできる。
【0026】なお、このような移動***置検出装置の前
記位置確定手段を、コンピュータシステムにて実現する
機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプ
ログラムとして備えることができる。このようなプログ
ラムの場合、例えば、フロッピーディスク、光磁気ディ
スク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ
読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピ
ュータシステムにロードして起動することにより用いる
ことができる。この他、ROMやバックアップRAMを
コンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログ
ラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップ
RAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良
い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得るこ
とは言うまでもない。
【0028】図1は本実施例の車載用ナビゲーション装
置10の全体構成を示すブロック図である。本車載用ナ
ビゲーション装置10は、「移動***置推定手段」に相
当する位置検出器24、地図データ入力器26、操作ス
イッチ群28、これらに接続され「移動***置推定手
段」及び「位置確定手段」にも相当するナビECU3
0、そのナビECU30に接続された「信号受信手段」
に相当するVICS受信機31、表示装置34および外
部メモリ35を備えている。なお、ナビECU30は通
常のコンピュータとして構成されており、内部には、周
知のCPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらの構
成を接続するバスラインが備えられている。
【0029】前記位置検出器24は、周知のジャイロス
コープ38、車速センサ40および衛星からの電波に基
づいて車両の位置を検出するGPS(GlobalPositionin
g System)のためのGPS受信機42を有している。こ
れらのセンサ等38,40,42は各々が性質の異なる
誤差を持っているため、複数のセンサ等により各々補間
しながら使用するように構成されている。なお、精度に
よっては上述した内の一部で構成してもよく、さらに、
地磁気によるものや左右の操舵輪の回転差などから得ら
れる車両のステアリング角を累積して方向を求めるもの
等を用いてもよい。
【0030】また、前記地図データ入力器26は、位置
検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用デ
ータ、地図データを含む各種データを入力するための装
置である。「地図データ記憶手段」に相当する記憶媒体
としては、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用
いるのが一般的であるが、その他の媒体を用いても良
い。地図データは、道路に関する道路データと、地名、
地形、建物等の他のデータとから成るものであり、道路
データは、道路地図内の道路を所定距離毎の直線に分解
したリンク単位で記憶されており、各リンクの識別番号
である「リンクID」と、各リンクの両端点の座標であ
る「ノード座標」と、各リンクの方向を示す「リンク方
位」と、各リンクと接続する他のリンクのリンクIDを
示す「接続情報」と、各リンクが所属する道路(つま
り、そのリンクにより形成される道路)の種類を示す
「リンク属性」などから構成されている。
【0031】一方、VICS受信機31は、光ビーコン
用受信部32と電波ビーコン用受信部33とを備えてい
る。なお、一般的なVICSにおいては、さらにFM多
重放送用の受信機を備えることが多い。もちろん本実施
例においてもFM多重放送用受信機を備えてもよいが、
後述するように主眼が位置検出にあり、この位置検出に
際してはFM多重放送によるものは利用しないため、こ
こでは省略して説明を続ける。
【0032】光ビーコン用受信部32は一般道路の近傍
に設けられた光ビーコン発信機(固定局)から、電波ビ
ーコン用受信部33は高速道路上の電波ビーコン発信機
(固定局)から、それぞれデジタル形式の交通情報を含
むビーコン信号を受信するものである。いずれかの受信
部32,33にて受信されたビーコン信号に含まれる情
報は、デジタルデータとしてナビECU30に送られ、
ナビECU30内のRAM(図示せず)の一部に設定さ
れた受信バッファに書き込まれる。
【0033】なお、光ビーコン信号は赤外線を媒体とし
ており、受信エリアは光ビーコン発信機の直下の約3.
5m程度の領域であり、その光ビーコン発信機の下方を
車両が走行した場合にのみ受信できることとなる。送信
周期は1フレーム当たり1msであり、数十フレーム程
度の情報が送信される。一方、電波ビーコン信号は電波
を媒体としており、受信エリアは電波ビーコン発信機の
直下を基準として道路の進行方向前後に約35m程度の
領域を車両が走行すると受信できる。送信周期は1フレ
ーム当たり16msであり、数十フレーム程度の情報が
送信される。そして、このように情報を送信している光
ビーコン発信機あるいは電波ビーコン発信機からのビー
コン信号を受信すると、ナビECU30内のRAMに設
けられた受信バッファの内容は書き換えられていくこと
となる。
【0034】ビーコン信号に含まれて送信されてくる情
報としては、高速道路、一般道路、駐車場等の交通情報
と固定局特有の情報とがある。この交通情報には、渋滞
地点や渋滞区間等の渋滞情報、主要地点間の所要時間情
報、事故・故障車・路上の障害物・工事・作業等の交通
障害情報、通行止め・速度規制・車線規制等の臨時規制
とその原因等を含む交通規制情報、駐車場・サービスエ
リア・パーキングエリアの満空車状況を知らせる駐車場
情報等が含まれる。
【0035】一方、固定局特有の情報としては、「道路
特定情報」としてのVICSリンクIDと、VICSリ
ンク方位と、並走道路特定情報がある。この内の、VI
CSリンクID及びVICSリンク方位については光ビ
ーコン信号及び電波ビーコン信号の両者に必ず含まれて
いるが、並走道路特定情報については、電波ビーコン信
号のみに含まれ、さらに電波ビーコン信号においても含
まれている場合と含まれていない場合がある。これらに
ついて順番に説明していく。
【0036】VICSリンクIDとは、固定局(光ビー
コン発信機、電波ビーコン発信機)が設置されている道
路の識別するための情報である。なお、地図データ入力
器26から入力地図データ中の道路データには、上述し
たように、道路地図内の道路を所定距離毎の直線に分解
したリンク単位で、各リンクの識別番号である「リンク
ID」などが記憶されているため、両者のデータ体系が
同じであれば、VICSリンクIDに対応する道路がそ
のまま判別できる。但し、両者のデータ体系が違ってい
る場合も想定される。したがって、その場合には、道路
データにおけるリンクIDとVICSリンクIDとの対
応テーブルのようなものを地図データ中に記憶させてお
いて変換して用いれば、容易に対応できる。
【0037】また、VICSリンク方位とは、固定局が
設置されている道路(リンク)の方向を示すための情報
である。また、並走道路特定情報とは、所定の並走道路
がある場合にはその並走道路を特定するための情報であ
る。この並走道路の有無は、電波ビーコン信号の特質及
び道路の設置状況に関係している。つまり、電波ビーコ
ン信号の受信エリアは、上述したように電波ビーコン発
信機の直下を基準として道路の進行方向前後に約35m
程度の領域が該当する。電波は基本的には全方向へ放射
されるので、例えば35m程度以内に別の道路がある
と、その道路を走行している車両であってもこの電波ビ
ーコン信号を受信できてしまう。したがって、このよう
に、電波ビーコン発信機が配置されている場所に近く、
電波ビーコン信号を受信可能な別の道路を並走道路と呼
ぶ。したがって、この並走道路は存在しない場合もあ
り、逆に2本以上存在することもある。そして、このよ
うな並走道路の特定情報としては、やはり上述のVIC
SリンクIDが用いられる。なお、具体的には、並走道
路の有無を示す並走道路区分情報として「並走路あり」
又は「並走路なし」のいずれかが設定されており、並走
路ありの場合にのみ、その並走路のVICSリンクID
が設定されている。
【0038】図1の構成の説明に戻り、前記表示装置3
4はカラー表示装置であり、表示装置34の画面には、
位置検出器24から入力された車両現在位置マークと、
地図データ入力器26より入力された地図データと、更
に地図上に表示する誘導経路や設定地点の目印等の付加
データとを重ねて表示することができる。
【0039】また、前記操作スイッチ群28は、例えば
表示装置34と一体になったタッチスイッチもしくはメ
カニカルなスイッチ等が用いられ、各種入力に使用され
る。そして、本車載用ナビゲーション装置10は、この
操作スイッチ群28により目的地の位置を入力すると、
ナビECU30は現在位置からその目的地までの最適な
経路を自動的に選択して誘導経路を形成し、表示装置3
4に案内表示をし、さらにその地図上に車両の現在位置
を表示する、いわゆる経路案内機能を備えている。な
お、このような目的地までの経路の案内ではなく、単に
車両の現在位置を地図上に重ねて表示する処理も常時行
っている。つまり、不案内な地域においては、自車両が
現在走行している位置が判るだけでも一種のナビゲート
機能を発揮することとなるからである。
【0040】前記ナビECU30では、図示しない電源
スイッチがオンされると、図示しないROMに予め設定
されたプログラムに従って、様々な処理の実行を開始す
る。この内の車両の位置検出に係る処理について説明す
る。本実施例では、例えば車両の発進前に、位置検出器
24のGPS受信機42によって受信して得た電波航法
による測位情報に基づき現在位置を検出し、この位置を
表示装置34に表示させた地図上に重ねて表示する。そ
して、車両が走行を開始すると、車速センサ40から入
力される走行速度を積分して得られる走行距離と、ジャ
イロスコープ38から得られる走行方向が検出され、こ
の検出された走行距離と走行方向、あるいは必要に応じ
てGPS測位情報に基づいて車両位置が演算され、後述
のマップマッチング処理による推定車両位置の決定及び
位置確定処理が施されて、その確定した車両位置が、表
示装置34に表示された地図上に識別可能に表示され
る。
【0041】次に、車両位置(車両の現在位置)を検出
するためにナビECU30で実行される車両位置検出処
理について、図2に示すフローチャートを参照しながら
説明する。なお、図2の処理は、所定時間毎に繰り返し
実行される。また、ナビECU30は、この車両位置検
出処理の実行周期よりも短い所定時間毎に、車速センサ
40及びジャイロスコープ38、あるいはGPS受信機
42からの検出信号に基づき車両の現在位置を算出する
位置演算処理を実行している。以下の説明では、このよ
うな位置演算処理を「推測航法による位置演算処理」と
呼ぶこととする。
【0042】図2に示すように、車両位置検出処理の実
行が開始されると、まずステップ(以下、単に「S」と
記す)10にて、前述した推測航法による位置演算処理
の演算結果と、地図データ入力器26から読み込んだ地
図データ中の道路データを用いて、マップマッチング処
理を行うことにより現在の推定車両位置を決定する。こ
のマップマッチング処理は、例えば、道路データから、
位置演算処理の実行で求めた車両の走行軌跡に対して道
路形状(道路パターン)の一致度(近似の度合)が所定
範囲内である道路を検索し、一致度が所定範囲内である
道路が存在すれば、その道路のうちで上記走行軌跡に対
する一致度が最も高い道路上にて、位置演算処理の実行
で算出されている最新の現在位置に最も近い位置を、車
両の現在位置として決定し、また、位置演算処理の実行
で求めた車両の走行軌跡に対し一致度が所定範囲内であ
る道路が存在しなければ、位置演算処理の実行で算出さ
れている最新の現在位置を、そのまま車両の現在位置と
して決定する、といった手順で実行される。
【0043】またさらに、このS10では、上記の如く
決定した車両の現在位置を順次蓄積することにより、所
定距離分の車両の走行軌跡を図示しないRAMに更新し
て記憶する処理も行っている。即ち、本実施例では、S
10のマップマッチング処理により、車速センサ40及
びジャイロスコープ38、あるいはGPS受信機42か
らの検出信号に基づく位置演算処理の演算誤差を補正し
ている。そして、このようにS10で現在の推定車両位
置が決定されると、S20〜S90の位置確定処理を実
行する。つまり、本実施例においては、ナビECU30
が実行する処理の内、S10の処理の実行が「移動***
置推定手段」としての処理の実行に相当し、S20〜S
90の処理の実行が「位置確定手段」としての処理の実
行に相当する。
【0044】S20においてはまず、ビーコン信号を受
信したかどうかを判断する。このビーコン信号は光ビー
コン信号でも電波ビーコン信号でもよく、要は、VIC
S受信機31からナビECU30にビーコン信号受信に
応じたデータが送られてきて、ナビECU30内のRA
Mに設けられた受信バッファの内容が書き換えられたか
どうかで判断すればよい。
【0045】そして、ビーコン信号を受信していなけれ
ば(S20:NO)、そのまま本処理を終了するが、受
信していれば(S20:YES)、S30へ移行して、
そのビーコン信号中よりVICSリンクIDを抽出す
る。その後、S40においては、S10にて決定した推
定車両位置が、S30で抽出したVICSリンクIDに
よって特定される道路(リンク)上に存在するかどうか
を判断する。そして、推定車両位置がVICSリンク上
に存在する場合には(S40:YES)、S50へ移行
して、「並走路なし」の並走道路区分情報が含まれてい
る電波ビーコン信号を受信したか、あるいは光ビーコン
信号を受信したかを判断し、それらのいずれかを受信し
た場合には(S50:YES)、S60へ移行して位置
確定Aに係る処理を実行してから本処理を終了する。S
60での位置確定Aについては後述するが、S50にて
否定判断、つまり電波ビーコン信号を受信し、それに含
まれる並走道路区分情報が「並走路あり」である場合に
は、そのまま本処理を終了する。
【0046】一方、推定車両位置がVICSリンク上に
存在しない場合には(S40:NO)、S70へ移行し
て、S50の場合と同様に、「並走路なし」の並走道路
区分情報が含まれている電波ビーコン信号を受信した
か、あるいは光ビーコン信号を受信したかを判断する。
そして、それらのいずれかのビーコン信号を受信した場
合には(S70:YES)、S80へ移行して位置確定
Bに係る処理を実行し、並走道路区分情報が「並走路あ
り」の電波ビーコン信号を受信した場合には(S70:
NO)、S90へ移行して位置確定Cに係る処理を実行
する。これら位置確定B,Cの処理を実行した後は本処
理を終了する。
【0047】次に、上述したS60,S80,S90に
おける位置確定A,B,Cの詳細な処理説明及び、その
確定の意図の説明を行う。まず、S60での位置確定A
の詳細について、図3のフローチャートを参照して説明
する。
【0048】図3の位置確定Aルーチンが開始すると、
図2のS10にて決定した推定車両位置を、確定した車
両位置とする処理を行い(S110)、その後、本ルー
チンを終了する。この場合には、確定した車両位置以外
の他の推定車両位置を削除する。S60での位置確定A
が実行されるのは、S50にて肯定判断、すなわち「並
走路なし」の並走道路区分情報が含まれている電波ビー
コン信号、あるいは光ビーコン信号に含まれているVI
CSリンクIDによって特定される道路上に、S10に
て決定した推定車両位置が存在している場合である。光
ビーコン信号を受信したということは、光ビーコン発信
機が設置された道路上に車両が存在している場合に限
る。また、電波ビーコン信号を受信した場合には、光ビ
ーコン発信機が設置された道路以外の道路上の車両にお
いても受信が可能であるが、この場合には並走道路がな
いため、やはり、電波ビーコン信号を受信したというこ
とは、電波ビーコン発信機が設置された道路上に車両が
存在している場合に限る。したがって、VICSリンク
IDによって特定される道路上に車両が存在していると
いう前提で確定を施すのであるが、この場合は、正にそ
の道路上に推定車両位置が存在している場合であるの
で、他の道路上に存在する推定車両位置を削除する。
【0049】なお、これに関連して、S50にて否定判
断、つまり「並走路あり」の並走道路区分情報を含む電
波ビーコン信号を受信した場合には、位置確定を何ら実
行せずに処理を終了している。この場合は、VICSリ
ンクIDによって特定される道路上に車両が存在するの
か、それとも並走道路上に車両が存在するのかを特定す
ることができず、いずれかに存在すると確定してしまう
と、誤った位置確定をしてかえって不適切な位置検出と
なってしまうことになるため、次の確定の機会を待つこ
ととしたのである。
【0050】次に、S80での位置確定Bの詳細につい
て、図4のフローチャートを参照して説明する。この位
置確定Bは、S70にて肯定判断、つまり「並走路な
し」の並走道路区分情報が含まれている電波ビーコン信
号か、あるいは光ビーコン信号を受信した場合に実行さ
れる。上述したように、このようなビーコン信号を受信
するのは、光あるいは電波ビーコン発信機が設置された
道路上に車両が存在している場合に限る。しかし、この
場合はVICSリンクIDによって特定される道路上に
車両が存在していないので(S40:NO)、S10に
て決定した推定車両位置が誤っていることとなり、VI
CSリンクIDによって特定される道路上に位置確定し
なくてはならない。したがって、図4の位置確定Bルー
チンにおいては、次のような位置確定処理を実行する。
まず、VICSリンクIDによって特定される道路とG
PS測位によって得られる車両存在可能領域との重なり
を検索し(S210)、その重なり部分の内で車両存在
確率が最も高い位置を特定する(S220)。そして、
VICSリンクIDによって特定される道路上におい
て、S220で特定された位置を車両位置として確定す
る(S230)。ここまでの処理を、図6を参照して具
体的に説明する。
【0051】推測航法においてはGPSを用いて絶対位
置を検出している。この場合、GPS測位には予測誤差
があり、この予測誤差を考慮すれば、車両位置として推
測される車両存在可能領域は、図6に示すように楕円領
域Aとなる。そして、この楕円領域A内における存在可
能性の高さは、楕円の中央を基準として正規分布してい
ると考えられる。したがって、図6に示すように、存在
可能性の高さを示す複数の楕円状等高線B1,B2……
として図示することができる。そのため、S220での
「重なり部分の内で車両存在確率が最も高い位置」と
は、VICSリンクIDによって特定される道路Rに楕
円状等高線(この場合はB2)が外接する点Pが車両の
位置として推定できる。したがって、この点Pの位置を
車両位置として確定するのである(S230)。
【0052】このS210〜S230の処理で位置確定
自体は実行されたこととなるが、続くS240では、ビ
ーコン信号中に含まれているVICSリンク方位を、車
両走行方向とする。このような位置確定がなされると、
その確定された車両位置及び車両走行方向を基準とし
て、上述の「推測航法による位置演算処理」が実行さ
れ、その推測航法による位置演算処理の演算結果と道路
データなどを用いたマップマッチング処理(S10)が
実行される。したがって、適切に車両位置検出が行われ
ることとなる。
【0053】次に、S90での位置確定Cの詳細につい
て、図5のフローチャートを参照して説明する。この位
置確定Cは、S70にて否定判断、つまり「並走路あ
り」の並走道路区分情報が含まれている電波ビーコン信
号を受信した場合に実行される。上述したように、この
ようなビーコン信号を受信するのは電波ビーコン発信機
が設置された道路上あるいはその道路に対する特定の
「並走路」に車両が存在している場合に限る。但し、そ
のいずれに存在しているかまでは特定できない。
【0054】したがって、図5の位置確定Cルーチンに
おいては、まず、電波ビーコン発信機が設置された道路
を示すVICSリンクID及び並走路を示すVICSリ
ンクIDにて特定される複数の道路と、GPS測位によ
って得られる車両存在可能領域との重なりを検索し(S
310)、その重なり部分の内で車両存在確率が最も高
い位置を道路毎(リンク毎)に特定する(S320)。
そして、VICSリンクIDによって特定される各道路
上において、S320で特定された各位置をそれぞれ推
定車両位置とする(S330)。
【0055】上述した図4の位置確定Bルーチンにおい
ては、VICSリンクIDにて特定された道路上におけ
る特定位置を車両位置として確定していたが、この図5
の位置確定Cルーチンにおいては、並走路上に存在する
可能性もあるため、道路との対応付けは行わずに、複数
の位置を推定車両位置とするだけにとどめる。つまり、
図7に示すように、電波ビーコン発信機が設置された道
路R1あるいはその道路R1に対する特定の並走路R2
のそれぞれについて、楕円領域Aの楕円状等高線が外接
する点が推定車両位置である。この場合には、道路R1
には等高線B2が外接し、道路R2には等高線B3が外
接している。なお、ここでは並走路が1本であるとして
説明したが、2本以上あっても同様に処理すればよい。
【0056】続くS340では、GPS測位に基づく方
位を車両走行方向とする。図4の位置確定Bルーチンに
おいては、ビーコン信号中に含まれているVICSリン
ク方位を車両走行方向としたが、この場合にはどの道路
上に存在するか確定できないため、GPS測位に基づく
方位を採用している。
【0057】このような複数の推定車両位置を算出する
内容の位置確定がなされると、その複数の推定車両位置
を基準として、上述の「推測航法による位置演算処理」
が実行され、その推測航法による位置演算処理の演算結
果と道路データを用いたマップマッチング処理(S1
0)が実行される。このような位置確定に基づく推定車
両位置を基準として、その後のマップマッチング処理を
用いた車両位置検出を行うことによって、位置検出の誤
差が大きくなることを防止し、適切な位置検出の早期実
現に寄与することができる。
【0058】以上説明したように、本車載用ナビゲーシ
ョン装置10によれば、「光ビーコン信号あるいは並走
路なしの電波ビーコン信号を受信した場合には当該ビー
コン発信機の配置された道路上に車両が存在する」と断
定できる点を用いることで、適切な位置確定を実現して
いる。従来のように固定局の設置位置の水平2次元座標
を基準とする場合には測定上の誤差を完全に解消するこ
とはできなかったが、本実施例の車載用ナビゲーション
装置10では、元々誤差を含むことを想定しなくてはな
らない位置座標という「点」で捉えるのではなく、一般
的には誤差が生じない道路単位で位置確定を行うため、
適切な位置検出を実現できる。
【0059】また、光ビーコン信号を受信した場合に
は、例えば高架道路と一般道とが上下に並走している場
合のように複数の道路が近接している状況であっても、
確実に光ビーコン発信機が配置された道路上に車両が存
在することが判別できるので、そのVICSリンクID
に基づく適切な位置確定ができる。つまり、従来は固定
局の設置位置の水平2次元座標を基準としていたため、
上下方向の位置の違いについては対応できなかったが、
本実施例の場合には、道路単位で位置確定を行うため、
適切な位置検出を実現できる。
【0060】また、並走路ありの電波ビーコン信号しか
受信できなかった場合には、電波ビーコン発信機の設置
された道路あるいは並走路のいずれに車両が存在するか
までは判別できないので道路の特定はしない。しかし、
推定車両位置の算出を内容とする位置確定は行うこと
で、その推定車両位置を基準としたその後のマップマッ
チング処理を用いた車両位置検出において位置検出の誤
差が大きくなることを防止でき、適切な位置検出の早期
実現に寄与することとなる。
【0061】さらに、光ビーコン信号及び電波ビーコン
信号のいずれを受信しても位置確定ができるようにして
あるため、位置確定を実行できる機会が増え、早期に位
置ずれを確定できるようになるため、位置検出全体とし
て見た場合の検出精度向上に有効である。なお、上記実
施例では車載用ナビゲーション装置をもとに本発明を具
体的にせつめいしたが、これに限らず、例えば二輪車、
人などのように道路に沿って進行する移動体であれば全
てに本発明の装置は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例としての車載用ナビゲーシ
ョン装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例のナビECUが実行する車両位置検出
処理を示すフローチャートである。
【図3】 車両位置検出処理中において実行される位置
確定Aルーチンを示すフローチャートである。
【図4】 車両位置検出処理中において実行される位置
確定Bルーチンを示すフローチャートである。
【図5】 車両位置検出処理中において実行される位置
確定Cルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 位置確定Bの内容を模式的に示した説明図で
ある。
【図7】 位置確定Cの内容を模式的に示した説明図で
ある。
【符号の説明】
10…車載用ナビゲーション装置 24…位置検出器 26…地図データ入力器 28…操作スイッ
チ群 30…ナビECU 31…VICS受
信機 32…光ビーコン用受信部 33…電波ビーコ
ン用受信部 34…表示装置 35…外部メモリ 38…ジャイロスコープ 38…センサ等 40…車速センサ 42…GPS受信

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体に用いられ、 電波航法及び/又は推測航法を利用して算出した移動体
    情報と地図データに基づく道路情報とを比較するマップ
    マッチング処理を行って移動***置を推定する移動***
    置推定手段と、 道路近傍に配置された固定局との間で所定信号を受信す
    る信号受信手段と、 該信号受信手段によって受信した所定信号に含まれる所
    定情報に基づき、前記移動***置推定手段によって推定
    された移動***置を確定する位置確定手段と、 を備える移動***置検出装置であって、 前記信号受信手段は、少なくとも前記固定局の配置され
    ている道路を特定するための道路特定情報を含む信号を
    前記固定局から受信可能であり、 前記位置確定手段は、前記固定局から受信して得た道路
    特定情報によって特定される道路上に移動体が存在する
    確度を考慮して、前記移動***置推定手段によって推定
    された移動***置を確定する、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  2. 【請求項2】移動体に用いられ、 電波航法及び/又は推測航法を利用して算出した移動体
    情報と地図データに基づく道路情報とを比較するマップ
    マッチング処理を行って移動***置を推定する移動***
    置推定手段と、 道路近傍に配置された固定局との間で所定信号を受信す
    る信号受信手段と、 該信号受信手段によって受信した所定信号に含まれる所
    定情報に基づき、前記移動***置推定手段によって推定
    された移動***置を確定する位置確定手段と、 を備える移動***置検出装置であって、 前記信号受信手段は、少なくとも前記固定局の配置され
    ている道路を特定するための道路特定情報を含む信号を
    前記固定局から受信可能であり、 前記位置確定手段は、前記固定局が配置される道路上以
    外の領域に前記移動***置推定手段によって推定された
    移動***置が存在する場合に、前記固定局から受信して
    得た道路特定情報によって特定される道路上に前記推定
    した移動***置を確定する、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の移動***置検出装置におい
    て、 前記信号受信手段は、前記所定信号として、前記固定局
    の配置された道路上を移動する移動体のみによって受信
    可能な第1の極小受信領域を持つ第1の信号を受信可能
    であり、 前記位置確定手段は、前記第1の信号中の前記道路特定
    情報によって特定される道路上に移動体が存在すること
    を前提として、前記移動***置の確定を実行する、こと
    を特徴とする移動***置検出装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の移動***置検出装置におい
    て、 前記信号受信手段は、前記所定信号として、前記固定局
    の配置された道路上を移動する移動体以外でも受信可能
    な第2の極小受信領域を持つと共に、前記道路特定情報
    に加えて、固定局の配置されている道路以外であって前
    記第2の極小受信領域内に存在する道路(以下「並走道
    路」)を特定するための並走道路特定情報も含む第2の
    信号も受信可能であり、 前記位置確定手段は、前記第2の信号中に前記並走道路
    特定情報が無い場合、前記第2の信号中の道路特定情報
    によって特定される道路上に移動体が存在することを前
    提とした移動***置の確定を実行する、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の移動***置検出装置
    において、 前記位置確定手段は、 前記移動***置推定手段によって推定された移動***置
    が、前記第1の信号中あるいは前記並走道路特定情報が
    含まれていない前記第2の信号中の前記道路特定情報に
    よって特定される道路上に存在している場合には、前記
    移動***置推定手段によって推定された移動***置を確
    定位置とする、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  6. 【請求項6】請求項3〜5のいずれか記載の移動***置
    検出装置において、 前記位置確定手段は、 前記移動***置推定手段によって推定された移動***置
    が、前記並走道路特定情報が含まれている前記第2の信
    号中の前記道路特定情報によって特定される道路上に存
    在している場合には、移動***置の確定を実行しない、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  7. 【請求項7】請求項3〜6のいずれか記載の移動***置
    検出装置において、 前記位置確定手段は、 前記移動***置推定手段によって推定された移動***置
    が、前記第1の信号中あるいは前記並走道路特定情報が
    含まれていない前記第2の信号中の前記道路特定情報に
    よって特定される道路上に存在しない場合には、前記道
    路特定情報によって特定される道路上であって、かつ前
    記電波航法及び/又は推測航法に基づいて推測される移
    動体存在可能領域内における相対的に最も存在可能性の
    高い位置を移動体の確定位置とする、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  8. 【請求項8】請求項3〜7のいずれか記載の移動***置
    検出装置において、 前記位置確定手段は、 前記移動***置推定手段によって推定された移動***置
    が、前記並走道路特定情報が含まれている前記第2の信
    号中の前記道路特定情報によって特定される道路上に存
    在しない場合には、前記道路特定情報及び並走道路特定
    情報によって特定される複数の道路上であって、かつ前
    記電波航法及び/又は推測航法に基づいて推測される移
    動体存在可能領域内における相対的に最も存在可能性の
    高い複数の位置を移動体の推定位置とし、 前記移動***置推定手段は、前記位置確定手段によって
    複数の移動体推定位置が生成された場合には、その移動
    体推定位置を基準として、前記電波航法及び/又は推測
    航法に基づく走行情報を前記道路情報と比較するマップ
    マッチング法による移動***置の推定を実行する、 ことを特徴とする移動***置検出装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか記載の移動***置
    検出装置と、 道路地図データを含む地図データが記憶された地図デー
    タ記憶手段と、 前記移動***置検出装置にて検出された移動***置周辺
    の道路地図データを前記地図データ記憶手段から読み出
    して道路地図として表示する地図表示手段と、 を備えることを特徴とする地図表示装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の地図表示装置を備え、 前記地図表示手段に表示した道路地図上に、予め設定さ
    れた目的地までの経路及び前記移動***置検出装置によ
    って検出された移動***置を識別可能に表示し、前記目
    的地までの経路と移動***置との関係を考慮して、所定
    の道案内を行うナビゲーション装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれか記載の移動体
    位置検出装置の前記位置確定手段としてコンピュータシ
    ステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体。
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