JPH11160617A - 防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系 - Google Patents
防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系Info
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- JPH11160617A JPH11160617A JP34585997A JP34585997A JPH11160617A JP H11160617 A JPH11160617 A JP H11160617A JP 34585997 A JP34585997 A JP 34585997A JP 34585997 A JP34585997 A JP 34585997A JP H11160617 A JPH11160617 A JP H11160617A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光学系が振動したときの撮影画像のブレを光
学的に補正して静止画像を得るようにした防振機能を有
したインナーフォーカス式の光学系を得ること。 【解決手段】 物体側より順に正の屈折力の第１群，負
の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つの
レンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負
の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３
つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向
に移動させて撮影画像の結像位置を変位させており、該
第ｉ群の焦点距離をｆｉ、全系の焦点距離をｆとしたと
き、各レンズ群の屈折力を適切に設定したこと。
学的に補正して静止画像を得るようにした防振機能を有
したインナーフォーカス式の光学系を得ること。 【解決手段】 物体側より順に正の屈折力の第１群，負
の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つの
レンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負
の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３
つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向
に移動させて撮影画像の結像位置を変位させており、該
第ｉ群の焦点距離をｆｉ、全系の焦点距離をｆとしたと
き、各レンズ群の屈折力を適切に設定したこと。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォーカスに際し
てインナーフォーカスを用いて光学系の振動による撮影
画像のブレを補正する機能、所謂防振機能を有し、特に
防振用の可動レンズ群を例えば光軸と直交する方向に移
動させて、防振効果を発揮させたときの光学性能の低下
を防止した防振機能を有したインナーフォーカス式の光
学系に関するものである。
てインナーフォーカスを用いて光学系の振動による撮影
画像のブレを補正する機能、所謂防振機能を有し、特に
防振用の可動レンズ群を例えば光軸と直交する方向に移
動させて、防振効果を発揮させたときの光学性能の低下
を防止した防振機能を有したインナーフォーカス式の光
学系に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】進行中の車や航空機等移動物体上から撮
影をしようとすると撮影系（撮影レンズ）に振動が伝わ
り撮影画像にブレが生じる。
影をしようとすると撮影系（撮影レンズ）に振動が伝わ
り撮影画像にブレが生じる。
【０００３】特に長い焦点距離の撮影系を使用する際に
は、撮影系の振動を抑制することが困難となる。撮影系
が振動によって傾くと、撮影画像はその傾き角と撮影系
の焦点距離に応じた変位を発生する。このため静止画撮
影装置においては、画質の劣化を防止するために撮影時
間を十分に短くしなければならないという問題があり、
又動画撮影装置においては、構図の設定を維持すること
が困難となるという問題がある。そのためこのような撮
影の際には、撮影系が振動によって傾いた際にも撮影画
像の変位所謂撮影画像のブレが発生しないように補正す
ることが必要となる。
は、撮影系の振動を抑制することが困難となる。撮影系
が振動によって傾くと、撮影画像はその傾き角と撮影系
の焦点距離に応じた変位を発生する。このため静止画撮
影装置においては、画質の劣化を防止するために撮影時
間を十分に短くしなければならないという問題があり、
又動画撮影装置においては、構図の設定を維持すること
が困難となるという問題がある。そのためこのような撮
影の際には、撮影系が振動によって傾いた際にも撮影画
像の変位所謂撮影画像のブレが発生しないように補正す
ることが必要となる。
【０００４】従来より撮影画像のブレを防止する機能を
有した防振光学系が、例えば特開昭５０−８０１４７号
公報や特公昭５６−２１１３３号公報，特開昭６１−２
２３８１９号公報等で提案されている。
有した防振光学系が、例えば特開昭５０−８０１４７号
公報や特公昭５６−２１１３３号公報，特開昭６１−２
２３８１９号公報等で提案されている。
【０００５】特開昭５０−８０１４７号公報では２つの
アフォーカルの変倍系を有するズームレンズにおいて第
１の変倍系の角倍率をＭ1 、第２の変倍系の角倍率をＭ
2としたときＭ1 ＝１−１／Ｍ2 なる関係を有するよう
に各変倍系で変倍を行うと共に、第２の変倍系を空間的
に固定して画像のブレを補正して画像の安定化を図って
いる。
アフォーカルの変倍系を有するズームレンズにおいて第
１の変倍系の角倍率をＭ1 、第２の変倍系の角倍率をＭ
2としたときＭ1 ＝１−１／Ｍ2 なる関係を有するよう
に各変倍系で変倍を行うと共に、第２の変倍系を空間的
に固定して画像のブレを補正して画像の安定化を図って
いる。
【０００６】特公昭５６−２１１３３号公報では光学装
置の振動状態を検知する検知手段からの出力信号に応じ
て、一部の光学部材を振動による画像の振動的変位を相
殺する方向に移動させることにより画像の安定化を図っ
ている。
置の振動状態を検知する検知手段からの出力信号に応じ
て、一部の光学部材を振動による画像の振動的変位を相
殺する方向に移動させることにより画像の安定化を図っ
ている。
【０００７】特開昭６１−２２３８１９号公報では最も
被写体側に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系に
おいて、撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プ
リズムの頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定
化を図っている。
被写体側に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系に
おいて、撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プ
リズムの頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定
化を図っている。
【０００８】又、光学系中の一部のレンズ群を光軸と直
交する方向に移動させて撮影画像のブレを補正するもの
が、例えば特開昭５０−８０１４７号公報や特開昭５６
−２２３８１９号公報等で提案されている。
交する方向に移動させて撮影画像のブレを補正するもの
が、例えば特開昭５０−８０１４７号公報や特開昭５６
−２２３８１９号公報等で提案されている。
【０００９】一方、撮影レンズにおけるフォーカスは方
式は種々あり、例えば撮影レンズ全体を移動させたり、
若しくは撮影レンズの一部を移動させたりして行ってい
る。このうち撮影レンズが長焦点距離を有する望遠レン
ズの場合は撮影レンズが大型となり、又高重量となる
為、撮影レンズ全体を移動させてフォーカスを行うのが
機構的に困難である。
式は種々あり、例えば撮影レンズ全体を移動させたり、
若しくは撮影レンズの一部を移動させたりして行ってい
る。このうち撮影レンズが長焦点距離を有する望遠レン
ズの場合は撮影レンズが大型となり、又高重量となる
為、撮影レンズ全体を移動させてフォーカスを行うのが
機構的に困難である。
【００１０】この為、望遠レンズでは一部のレンズ群を
移動させてフォーカスを行っているものが多い。このう
ち、撮影レンズの前方レンズ群以外の比較的小型で、し
かも軽量のレンズ系中の中央部分の一部のレンズ群を移
動させてフォーカスを行ったインナーフォーカス式を用
いているものが種々と提案されている。
移動させてフォーカスを行っているものが多い。このう
ち、撮影レンズの前方レンズ群以外の比較的小型で、し
かも軽量のレンズ系中の中央部分の一部のレンズ群を移
動させてフォーカスを行ったインナーフォーカス式を用
いているものが種々と提案されている。
【００１１】例えば、特開昭５５−１４７６０６号公報
では焦点距離３００ｍｍ、Ｆナンバー２．８のインナー
フォーカス式の望遠レンズを、特開昭５９−６５８２０
号公報や特開昭５９−６５８２１号公報では焦点距離１
３５ｍｍ、Ｆナンバー２．８程度のインナーフォーカス
式の望遠レンズを提案している。
では焦点距離３００ｍｍ、Ｆナンバー２．８のインナー
フォーカス式の望遠レンズを、特開昭５９−６５８２０
号公報や特開昭５９−６５８２１号公報では焦点距離１
３５ｍｍ、Ｆナンバー２．８程度のインナーフォーカス
式の望遠レンズを提案している。
【００１２】これらで提案されているインナーフォーカ
ス式の望遠レンズでは何れも物体側より順に正の屈折力
の第１群、負の屈折力の第２群、そして正の屈折力の第
３群の３つのレンズ群を有し、第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行っている。
ス式の望遠レンズでは何れも物体側より順に正の屈折力
の第１群、負の屈折力の第２群、そして正の屈折力の第
３群の３つのレンズ群を有し、第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行っている。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】一般に撮影系の一部の
レンズ群を振動させて撮影画像のブレをなくし、静止画
像を得る機構には画像のブレの補正量が大きいことやブ
レ補正の為に振動させるレンズ群（可動レンズ群）の移
動量や回転量が少ないこと、光学系全体が小型であるこ
と等が要望されている。 又、可動レンズ群を偏心させ
たとき偏心コマ、偏心非点収差、偏心色収差、そして偏
心像面湾曲収差等が多く発生すると画像のブレを補正し
たとき偏心収差の為、画像がボケてくる。例えば偏心歪
曲収差が多く発生すると光軸上の画像の移動量と周辺部
の画像の移動量が異なってくる。この為、光軸上の画像
を対象に画像のブレを補正しようと可動レンズ群を偏心
させると、周辺部では画像のブレと同様な現象が発生し
てきて光学特性を著しく低下させる原因となってくる。
レンズ群を振動させて撮影画像のブレをなくし、静止画
像を得る機構には画像のブレの補正量が大きいことやブ
レ補正の為に振動させるレンズ群（可動レンズ群）の移
動量や回転量が少ないこと、光学系全体が小型であるこ
と等が要望されている。 又、可動レンズ群を偏心させ
たとき偏心コマ、偏心非点収差、偏心色収差、そして偏
心像面湾曲収差等が多く発生すると画像のブレを補正し
たとき偏心収差の為、画像がボケてくる。例えば偏心歪
曲収差が多く発生すると光軸上の画像の移動量と周辺部
の画像の移動量が異なってくる。この為、光軸上の画像
を対象に画像のブレを補正しようと可動レンズ群を偏心
させると、周辺部では画像のブレと同様な現象が発生し
てきて光学特性を著しく低下させる原因となってくる。
【００１４】このように防振機能を有した光学系におい
ては可動レンズ群を光軸と直交する方向に移動させ、又
はそれと共に光軸上の一点を回転中心として微少回転さ
せて偏心状態にしたとき画質の低下を少なくする為に偏
心収差発生量が少ないこと、装置全体を小型にする為に
可動レンズ群の少ない移動量又は少ない回転量で大きな
画像のブレを補正することができる、所謂偏心敏感度
（単位移動量ΔＨに対する画像のブレの補正量Δｘとの
比Δｘ／ΔＨ）が大きいこと等が要求されている。
ては可動レンズ群を光軸と直交する方向に移動させ、又
はそれと共に光軸上の一点を回転中心として微少回転さ
せて偏心状態にしたとき画質の低下を少なくする為に偏
心収差発生量が少ないこと、装置全体を小型にする為に
可動レンズ群の少ない移動量又は少ない回転量で大きな
画像のブレを補正することができる、所謂偏心敏感度
（単位移動量ΔＨに対する画像のブレの補正量Δｘとの
比Δｘ／ΔＨ）が大きいこと等が要求されている。
【００１５】防振機能を有した光学系として振動に対し
て空間的に固定となる光学部材を配置する構成の光学系
は、この光学部材の支持方法が難しく、又小型の光学系
を実現することが困難であるため、小型軽量の装置の構
成には適していなかった。又撮影系の最も被写体側に可
変頂角プリズムを配置する光学系は、変位補正時に偏心
色収差以外の収差の発生がほとんどないという利点はあ
るが、駆動部材が大型になるという欠点と、プリズムに
よって発生する偏心色収差の簡易的な補正が困難である
という欠点があった。撮影系の一部のレンズ群を偏心さ
せる光学系では、偏心させるレンズ群を適切に選択、配
置することにより、装置を小型にすることができるが、
偏心によって発生する諸収差、即ち、偏心コマ収差、偏
心非点収差、偏心像面湾曲等を良好に補正しつつ、十分
に少ない駆動量で十分に大きい変位補正を実現すること
が困難であるという問題点があった。
て空間的に固定となる光学部材を配置する構成の光学系
は、この光学部材の支持方法が難しく、又小型の光学系
を実現することが困難であるため、小型軽量の装置の構
成には適していなかった。又撮影系の最も被写体側に可
変頂角プリズムを配置する光学系は、変位補正時に偏心
色収差以外の収差の発生がほとんどないという利点はあ
るが、駆動部材が大型になるという欠点と、プリズムに
よって発生する偏心色収差の簡易的な補正が困難である
という欠点があった。撮影系の一部のレンズ群を偏心さ
せる光学系では、偏心させるレンズ群を適切に選択、配
置することにより、装置を小型にすることができるが、
偏心によって発生する諸収差、即ち、偏心コマ収差、偏
心非点収差、偏心像面湾曲等を良好に補正しつつ、十分
に少ない駆動量で十分に大きい変位補正を実現すること
が困難であるという問題点があった。
【００１６】一方、インナーフォーカス式はフォーカス
用のレンズ群が小型軽量である為、操作性が容易で、し
かも高速操作が可能となり、又無限遠物体と至近物体に
フォーカスしたときのレンズ系全体の重心位置の変化が
少なく、ホールディングしやすい等の利点がある。
用のレンズ群が小型軽量である為、操作性が容易で、し
かも高速操作が可能となり、又無限遠物体と至近物体に
フォーカスしたときのレンズ系全体の重心位置の変化が
少なく、ホールディングしやすい等の利点がある。
【００１７】この反面、Ｆナンバーの明るい望遠レンズ
においてインナーフォーカス式を採用すると、フォーカ
スの際の収差変動が大きくなり、このときの収差変動を
良好に補正するのが難しく、光学性能を低下させる原因
となっている。
においてインナーフォーカス式を採用すると、フォーカ
スの際の収差変動が大きくなり、このときの収差変動を
良好に補正するのが難しく、光学性能を低下させる原因
となっている。
【００１８】本発明は、光学系の一部のレンズ群を光軸
と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位（ブレ）
を補正する際、各レンズ要素を適切に配置することによ
って各種の偏心収差を良好に補正し、又十分に少ない偏
心駆動量で十分に大きい変位補正（ブレ補正）を実現す
ることによって装置全体の小型化を可能とし、又インナ
ーフォーカス式を採用しつつ、無限遠物体から近距離物
体に至る広範囲の物体距離において、フォーカスの際の
収差変動を良好に補正した防振機能を有したインナーフ
ォーカス式の光学系の提供を目的とする。
と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位（ブレ）
を補正する際、各レンズ要素を適切に配置することによ
って各種の偏心収差を良好に補正し、又十分に少ない偏
心駆動量で十分に大きい変位補正（ブレ補正）を実現す
ることによって装置全体の小型化を可能とし、又インナ
ーフォーカス式を採用しつつ、無限遠物体から近距離物
体に至る広範囲の物体距離において、フォーカスの際の
収差変動を良好に補正した防振機能を有したインナーフ
ォーカス式の光学系の提供を目的とする。
【００１９】
【課題を解決するための手段】本発明の防振機能を有し
たインナーフォーカス式の光学系は、 (1-1) 物体側より順に正の屈折力の第１群，負の屈折力
の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つのレンズ群
を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負の屈折力
の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３つのレン
ズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させてフォー
カスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向に移動さ
せて撮影画像の結像位置を変位させており、該第１群と
第２群の合成の焦点距離をｆ１‐２、全系の焦点距離を
ｆとしたとき、 ｜ｆ／ｆ１‐２｜＜０．１ ‥‥‥（ａ） なる条件を満足することを特徴としている。
たインナーフォーカス式の光学系は、 (1-1) 物体側より順に正の屈折力の第１群，負の屈折力
の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つのレンズ群
を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負の屈折力
の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３つのレン
ズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させてフォー
カスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向に移動さ
せて撮影画像の結像位置を変位させており、該第１群と
第２群の合成の焦点距離をｆ１‐２、全系の焦点距離を
ｆとしたとき、 ｜ｆ／ｆ１‐２｜＜０．１ ‥‥‥（ａ） なる条件を満足することを特徴としている。
【００２０】特に、 (1-1-1) 前記第ｉ群の焦点距離をｆｉとしたとき ０．２＜ ｆ１／ｆ ＜０．６ ‥‥‥（１） ０．１＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．７ ‥‥‥（２） ０．２＜ ｆ３／ｆ ＜０．８ ‥‥‥（３） なる条件を満足することを特徴としている。
【００２１】(1-2) 物体側より順に正の屈折力の第１
群，負の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の
３つのレンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１
群、負の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３
群の３つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移
動させてフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交す
る方向に移動させて撮影画像の結像位置を変位させてお
り、該第ｉ群の焦点距離をｆｉ、全系の焦点距離をｆと
したとき ０．２＜ ｆ１／ｆ ＜０．６ ‥‥‥（１） ０．１＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．７ ‥‥‥（２） ０．２＜ ｆ３／ｆ ＜０．８ ‥‥‥（３） なる条件を満足することを特徴としている。
群，負の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の
３つのレンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１
群、負の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３
群の３つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移
動させてフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交す
る方向に移動させて撮影画像の結像位置を変位させてお
り、該第ｉ群の焦点距離をｆｉ、全系の焦点距離をｆと
したとき ０．２＜ ｆ１／ｆ ＜０．６ ‥‥‥（１） ０．１＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．７ ‥‥‥（２） ０．２＜ ｆ３／ｆ ＜０．８ ‥‥‥（３） なる条件を満足することを特徴としている。
【００２２】
【発明の実施の形態】図１〜図５は本発明の後述する数
値実施例１〜５のレンズ断面図である。図中、Ｌ１は正
の屈折力の第１群，Ｌ２は負の屈折力の第２群，Ｌ３は
正の屈折力の第３群である。
値実施例１〜５のレンズ断面図である。図中、Ｌ１は正
の屈折力の第１群，Ｌ２は負の屈折力の第２群，Ｌ３は
正の屈折力の第３群である。
【００２３】第３群Ｌ３は正の屈折力の第３１群Ｌ３
１、負の屈折力の第３２群Ｌ３２、そして正の屈折力の
第３３群Ｌ３３の３つのレンズ群を有している。ＨＧは
保護ガラス、ＳＰは開口絞り、ＦＬは光学フィルター、
ＦＣはフレアーカット絞り、ＩＰは像面である。
１、負の屈折力の第３２群Ｌ３２、そして正の屈折力の
第３３群Ｌ３３の３つのレンズ群を有している。ＨＧは
保護ガラス、ＳＰは開口絞り、ＦＬは光学フィルター、
ＦＣはフレアーカット絞り、ＩＰは像面である。
【００２４】無限遠物体から至近物体へのフォーカスは
第２群を矢印ＬＦの如く像面側へ移動させて行ってい
る。光学系が振動したときの撮影画像のブレの補正（振
動補償）は第３２群Ｌ３２を可動レンズ群（画像変位補
正群）とし、矢印ＬＴの如く光軸と直交する方向に移動
させて行っている。
第２群を矢印ＬＦの如く像面側へ移動させて行ってい
る。光学系が振動したときの撮影画像のブレの補正（振
動補償）は第３２群Ｌ３２を可動レンズ群（画像変位補
正群）とし、矢印ＬＴの如く光軸と直交する方向に移動
させて行っている。
【００２５】本発明に係る光学系は第１群に対し、小レ
ンズ径で、かつ軽量な負の屈折力の第２群を光軸上移動
させることによってフォーカシングを行っているため、
その駆動装置は低トルクで小型なものが利用できる。
又、第２群を通過した光線は正の屈折力の第３１群によ
り収斂させており、これにより第３２群（画像変位補正
群）のレンズ径の小型化を容易にしている。更に正の屈
折力の第３３群を配置することにより、一定のレンズ全
系の焦点距離を保ちつつ負の屈折力の第３２群の屈折力
を増大させて第３２群の少ない偏心移動により結像面上
の大きな像位置の変位（以後、偏心量と像位置変位の関
係を像変位敏感度という。）を容易にしている。
ンズ径で、かつ軽量な負の屈折力の第２群を光軸上移動
させることによってフォーカシングを行っているため、
その駆動装置は低トルクで小型なものが利用できる。
又、第２群を通過した光線は正の屈折力の第３１群によ
り収斂させており、これにより第３２群（画像変位補正
群）のレンズ径の小型化を容易にしている。更に正の屈
折力の第３３群を配置することにより、一定のレンズ全
系の焦点距離を保ちつつ負の屈折力の第３２群の屈折力
を増大させて第３２群の少ない偏心移動により結像面上
の大きな像位置の変位（以後、偏心量と像位置変位の関
係を像変位敏感度という。）を容易にしている。
【００２６】本実施形態では前述の如く各要素を設定す
ることによって望遠光学系を備えたビデオカメラやスチ
ルカメラ等の手持ち撮影時や不安定な三脚、一脚等に固
定しての撮影等に生じる画像ブレを良好に補正してい
る。
ることによって望遠光学系を備えたビデオカメラやスチ
ルカメラ等の手持ち撮影時や不安定な三脚、一脚等に固
定しての撮影等に生じる画像ブレを良好に補正してい
る。
【００２７】本発明の防振機能を有したインナーフォー
カス式の光学系は以上のように、物体側より順に正の屈
折力の第１群，負の屈折力の第２群，そして正の屈折力
の第３群の３つのレンズ群を有し、該第３群は正の屈折
力の第３１群、負の屈折力の第３２群、そして正の屈折
力の第３３群の３つのレンズ群を有しており、該第２群
を光軸上移動させてフォーカスを行い、該第３２群を光
軸と直交する方向に移動させて撮影画像の結像位置を変
位させていることを基本構成としている。
カス式の光学系は以上のように、物体側より順に正の屈
折力の第１群，負の屈折力の第２群，そして正の屈折力
の第３群の３つのレンズ群を有し、該第３群は正の屈折
力の第３１群、負の屈折力の第３２群、そして正の屈折
力の第３３群の３つのレンズ群を有しており、該第２群
を光軸上移動させてフォーカスを行い、該第３２群を光
軸と直交する方向に移動させて撮影画像の結像位置を変
位させていることを基本構成としている。
【００２８】そして本発明のうち、第１発明では前述の
条件式（ａ）を満足することを特徴としている。そして
本発明のうち第１発明では、前述の条件式（ａ）を満足
することを特徴としている。
条件式（ａ）を満足することを特徴としている。そして
本発明のうち第１発明では、前述の条件式（ａ）を満足
することを特徴としている。
【００２９】特に、第１発明として更に好ましくは前述
の条件式（１）〜（３）を満足するようにしている。
の条件式（１）〜（３）を満足するようにしている。
【００３０】又、本発明のうち、第２発明では基本構成
の基で前述の条件式（１）〜（３）を満足することを特
徴としている。
の基で前述の条件式（１）〜（３）を満足することを特
徴としている。
【００３１】尚、以下、第１，第２発明を総称して『本
発明』ともいう。
発明』ともいう。
【００３２】第１発明に係る条件式（ａ）は、第１群と
第２群の合焦の焦点距離ｆ１‐２が全系の焦点距離ｆよ
りも１０倍以上長くすること、即ち、第１群と第２群を
通過した光束が略アフォーカルとなるようにする為のも
のである。
第２群の合焦の焦点距離ｆ１‐２が全系の焦点距離ｆよ
りも１０倍以上長くすること、即ち、第１群と第２群を
通過した光束が略アフォーカルとなるようにする為のも
のである。
【００３３】これによって第１群と第２群による像点
（第３群に対する物点）が第３群から十分遠くなるよう
にして、第２群，第３群の間隔のピント敏感度を小さく
して、製作を容易にしている。
（第３群に対する物点）が第３群から十分遠くなるよう
にして、第２群，第３群の間隔のピント敏感度を小さく
して、製作を容易にしている。
【００３４】特に、第３群には防振用のレンズ群が含ま
れており、防振機能が複雑になる傾向があるので、条件
式（ａ）を満足させることによって第２群と第３群との
組立精度を緩和させている。
れており、防振機能が複雑になる傾向があるので、条件
式（ａ）を満足させることによって第２群と第３群との
組立精度を緩和させている。
【００３５】尚、条件式（ａ）の数値範囲は更に ｜ｆ１／ｆ１‐２｜＜０．０７ とするのが好ましい。
【００３６】そして第１発明と第２発明ではいずれも、
各レンズ群の光学的諸定数を条件式（１），（２），
（３）の如く設定している。これにより光学系全体の小
型化を図りつつ、撮影画像のブレの補正を良好に行うと
共に第３２群の光軸と直交する方向の移動に伴う収差、
即ち偏心に伴う偏心コマ収差、偏心非点収差、偏心像面
湾曲等の偏心収差の発生を少なくし、又、物体距離全般
にわたり良好なる光学性能を得ている。
各レンズ群の光学的諸定数を条件式（１），（２），
（３）の如く設定している。これにより光学系全体の小
型化を図りつつ、撮影画像のブレの補正を良好に行うと
共に第３２群の光軸と直交する方向の移動に伴う収差、
即ち偏心に伴う偏心コマ収差、偏心非点収差、偏心像面
湾曲等の偏心収差の発生を少なくし、又、物体距離全般
にわたり良好なる光学性能を得ている。
【００３７】次に前述の条件式（１），（２），（３）
の技術的意味について説明する。条件式（１）は正の屈
折力の第１群の屈折力を適切に設定する為の条件であ
る。条件式（１）の上限値を越えて第１群の屈折力が小
さくなりすぎるとテレフォト系の作用が弱くなってくる
ため、レンズ全長が長くなってきて良くない。
の技術的意味について説明する。条件式（１）は正の屈
折力の第１群の屈折力を適切に設定する為の条件であ
る。条件式（１）の上限値を越えて第１群の屈折力が小
さくなりすぎるとテレフォト系の作用が弱くなってくる
ため、レンズ全長が長くなってきて良くない。
【００３８】また、収斂作用が小さくなりすぎるため、
第２群に入射する光束が太くなってしまい、第２群のレ
ンズ径が大型化してしまう。他方、下限値を越えると正
の屈折力が大きくなりすぎて高次の球面収差が発生して
これを他のレンズ群で補正することが困難になってく
る。
第２群に入射する光束が太くなってしまい、第２群のレ
ンズ径が大型化してしまう。他方、下限値を越えると正
の屈折力が大きくなりすぎて高次の球面収差が発生して
これを他のレンズ群で補正することが困難になってく
る。
【００３９】条件式（２）はフォーカス群である負の屈
折力の第２群の屈折力と、正の屈折力の第１群の屈折力
を適切に設定する為の条件である。条件式（２）の上限
値を越えると正の屈折力の第１群で発生する諸収差、特
に球面収差を負の屈折力の第２群で補正できなくなり、
他方、下限値を越えると負の屈折力の第２群で球面収差
が補正過剰になってしまうため、結果として光学系全体
で良好なる光学性能を維持することが、困難となる。
折力の第２群の屈折力と、正の屈折力の第１群の屈折力
を適切に設定する為の条件である。条件式（２）の上限
値を越えると正の屈折力の第１群で発生する諸収差、特
に球面収差を負の屈折力の第２群で補正できなくなり、
他方、下限値を越えると負の屈折力の第２群で球面収差
が補正過剰になってしまうため、結果として光学系全体
で良好なる光学性能を維持することが、困難となる。
【００４０】条件式（３）は正の屈折力の第３群の屈折
力を適切に設定する為の条件である。条件式（３）の上
限値を越えると、バックフォーカスが長くなりすぎるた
め、光学系全体の小型化が困難となったり、第１群で発
生する正の歪曲収差の補正が困難となる。
力を適切に設定する為の条件である。条件式（３）の上
限値を越えると、バックフォーカスが長くなりすぎるた
め、光学系全体の小型化が困難となったり、第１群で発
生する正の歪曲収差の補正が困難となる。
【００４１】他方、下限値を越えると、球面収差やコマ
フレアー等を補正するために第３群のレンズ枚数が増え
てしまい、結果として光学系全体の小型化が困難となっ
たり、光学系全体での透過率が悪化するので良くない。
フレアー等を補正するために第３群のレンズ枚数が増え
てしまい、結果として光学系全体の小型化が困難となっ
たり、光学系全体での透過率が悪化するので良くない。
【００４２】第１，第２発明において、更に望ましく
は、条件式（１）〜（３）の数値を以下の範囲とすると
良い。
は、条件式（１）〜（３）の数値を以下の範囲とすると
良い。
【００４３】 ０．３ ＜ ｆ１／ｆ ＜０．５ ‥‥‥（１ａ） ０．２５＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．５５ ‥‥‥（２ａ） ０．２５＜ ｆ３／ｆ ＜０．６ ‥‥‥（３ａ） 第１，第２発明によれば以上のようなレンズ構成をとる
ことにより、光学系が振動したときの撮影画像のブレを
補正しつつ、偏心収差変動を少なくし、又、物体距離全
般にわたり良好なる光学性能を得ている。
ことにより、光学系が振動したときの撮影画像のブレを
補正しつつ、偏心収差変動を少なくし、又、物体距離全
般にわたり良好なる光学性能を得ている。
【００４４】尚、第１，第２発明において更に防振の際
の偏心収差変動を少なくし、又、物体距離全般にわたり
良好なる光学性能を得るには次の諸条件のうち少なくと
も１つを満足させるのが良い。
の偏心収差変動を少なくし、又、物体距離全般にわたり
良好なる光学性能を得るには次の諸条件のうち少なくと
も１つを満足させるのが良い。
【００４５】（イ）前記第２群は２枚の負レンズと１枚
の正レンズを有し、前記第３１群，第３２群，第３３群
の焦点距離を順にｆ３１，ｆ３２，ｆ３３としたとき ０．０５＜｜ｆ ２／ｆ｜＜ ０．３ ‥‥‥（４） ０．１ ＜ ｆ３１／ｆ ＜ ０．５ ‥‥‥（５） ０．０５＜｜ｆ３２／ｆ｜＜ ０．２ ‥‥‥（６） ０．０８＜ ｆ３３／ｆ ＜ ０．３ ‥‥‥（７） を満足することである。
の正レンズを有し、前記第３１群，第３２群，第３３群
の焦点距離を順にｆ３１，ｆ３２，ｆ３３としたとき ０．０５＜｜ｆ ２／ｆ｜＜ ０．３ ‥‥‥（４） ０．１ ＜ ｆ３１／ｆ ＜ ０．５ ‥‥‥（５） ０．０５＜｜ｆ３２／ｆ｜＜ ０．２ ‥‥‥（６） ０．０８＜ ｆ３３／ｆ ＜ ０．３ ‥‥‥（７） を満足することである。
【００４６】本発明では第２群を少なくとも２枚の負レ
ンズと、一枚の正レンズで構成することで諸収差を良好
に維持することが容易となり、更に条件式（４）を満足
することで第２群の屈折力を適切に設定して、第２群の
比較的少ない移動量で、遠距離物体から近距離物体への
フォーカシングを行っている。
ンズと、一枚の正レンズで構成することで諸収差を良好
に維持することが容易となり、更に条件式（４）を満足
することで第２群の屈折力を適切に設定して、第２群の
比較的少ない移動量で、遠距離物体から近距離物体への
フォーカシングを行っている。
【００４７】条件式（５）〜（７）は第３２群を光軸と
略垂直方向に移動して結像位置の変位を行う際、大きな
像変位敏感度を得つつも、良好な像性能を確保する為の
ものであり、この条件式（５）〜（７）の数値範囲を外
れるとそのバランスを保つことが困難となってくる。
略垂直方向に移動して結像位置の変位を行う際、大きな
像変位敏感度を得つつも、良好な像性能を確保する為の
ものであり、この条件式（５）〜（７）の数値範囲を外
れるとそのバランスを保つことが困難となってくる。
【００４８】本発明において、更に望ましくは条件式
（４）〜（７）の数値を以下の範囲とするのが良い。
（４）〜（７）の数値を以下の範囲とするのが良い。
【００４９】 ０．１ ＜｜ｆ ２／ｆ｜＜ ０．２５ ‥‥‥（４ａ） ０．１５＜ ｆ３１／ｆ ＜ ０．３５ ‥‥‥（５ａ） ０．０７＜｜ｆ３２／ｆ｜＜ ０．１８ ‥‥‥（６ａ） ０．１ ＜ ｆ３３／ｆ ＜ ０．２５ ‥‥‥（７ａ） （ロ）第３１群は第１，第２群により発生した残存収差
を第３２群以降のレンズ群にて補正を行い易くするため
に、軸上収差を補正しておくと良く、この為少なくとも
一枚以上の正レンズ及び負レンズを有することが望まし
い。
を第３２群以降のレンズ群にて補正を行い易くするため
に、軸上収差を補正しておくと良く、この為少なくとも
一枚以上の正レンズ及び負レンズを有することが望まし
い。
【００５０】（ハ）第３２群が複数の負レンズと一枚以
上の正レンズを有するのが良く、これによれば像変位時
における色収差と諸収差の変動を抑えることが容易とな
る。
上の正レンズを有するのが良く、これによれば像変位時
における色収差と諸収差の変動を抑えることが容易とな
る。
【００５１】（ニ）高い像変位敏感度の達成の為には、
第３３群はある程度強い正の屈折力を持たせるのが良
い。特に大口径なレンズ系を達成しようとするならば、
第３３群は複数の正レンズを有すると良く、これにより
特に高次の球面収差補正に有効となる。そして更に少な
くとも１つの負レンズと正レンズを接合した正レンズや
対面したレンズ面の曲率半径が近似した正，負レンズを
含むようにすれば更なる色収差改善が期待できる。
第３３群はある程度強い正の屈折力を持たせるのが良
い。特に大口径なレンズ系を達成しようとするならば、
第３３群は複数の正レンズを有すると良く、これにより
特に高次の球面収差補正に有効となる。そして更に少な
くとも１つの負レンズと正レンズを接合した正レンズや
対面したレンズ面の曲率半径が近似した正，負レンズを
含むようにすれば更なる色収差改善が期待できる。
【００５２】（ホ）第１群は複数の正レンズと一枚以上
の負レンズで構成されるのが良く、高画質を得る為には
物体側より正レンズ，正レンズ，両凹レンズ，物体側に
凸面を向けた負のメニスカスレンズ、物体側が強い凸面
である正レンズを有するの構成が良い。
の負レンズで構成されるのが良く、高画質を得る為には
物体側より正レンズ，正レンズ，両凹レンズ，物体側に
凸面を向けた負のメニスカスレンズ、物体側が強い凸面
である正レンズを有するの構成が良い。
【００５３】（ヘ）レンズ面の保護及び温度変化による
レンズ膨脹、収縮に伴う結像位置変化防止のためレンズ
系の物体側に平面板ガラス又は透明部材又は弱い屈折力
を有したレンズ（保護部材）を配置するのが良い。
レンズ膨脹、収縮に伴う結像位置変化防止のためレンズ
系の物体側に平面板ガラス又は透明部材又は弱い屈折力
を有したレンズ（保護部材）を配置するのが良い。
【００５４】（ホ）光彩絞り（開口絞り）は小絞り時に
使用画像範囲における周辺光束がケラレなければレンズ
系のどの位置に配置しても良いが、フォーカス駆動機構
と像変位レンズ群移動機構及び電気回路の基板実装等の
配置スペース効率を考えたとき、第２群から第４群間の
空気間中、または第３群内に配置するのが良い。
使用画像範囲における周辺光束がケラレなければレンズ
系のどの位置に配置しても良いが、フォーカス駆動機構
と像変位レンズ群移動機構及び電気回路の基板実装等の
配置スペース効率を考えたとき、第２群から第４群間の
空気間中、または第３群内に配置するのが良い。
【００５５】（チ）光学フィルターは結像面と最も像面
側のレンズ面間の空気間隔中に配置することがフィルタ
ー径の小型化とスペース効率上望ましい。
側のレンズ面間の空気間隔中に配置することがフィルタ
ー径の小型化とスペース効率上望ましい。
【００５６】（リ）固定絞りを結像面と最も像面側のレ
ンズ面間の空気間隔中に配置するのが良い。これによれ
ば像変位時における周辺光量の非対称性を軽減すること
ができる。
ンズ面間の空気間隔中に配置するのが良い。これによれ
ば像変位時における周辺光量の非対称性を軽減すること
ができる。
【００５７】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてＲｉは物体側より順に第ｉ番目のレンズ面の
曲率半径、Ｄｉは物体側より第ｉ番目のレンズ厚及び空
気間隔、Ｎｉとνｉは各々物体側より順に第ｉ番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。数値実施例に
おいて最終の２つのレンズ面はフェースプレートやフィ
ルター等のガラスブロックである。又前述の各条件式と
数値実施例における諸数値との関係を表−１に示す。
例においてＲｉは物体側より順に第ｉ番目のレンズ面の
曲率半径、Ｄｉは物体側より第ｉ番目のレンズ厚及び空
気間隔、Ｎｉとνｉは各々物体側より順に第ｉ番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。数値実施例に
おいて最終の２つのレンズ面はフェースプレートやフィ
ルター等のガラスブロックである。又前述の各条件式と
数値実施例における諸数値との関係を表−１に示す。
【００５８】
【外１】
【００５９】
【外２】
【００６０】
【外３】
【００６１】
【外４】
【００６２】
【外５】
【００６３】
【表１】
【００６４】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、光学系の
一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮
影画像の変位（ブレ）を補正する際、各レンズ要素を適
切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正
し、又十分に少ない偏心駆動量で十分に大きい変位補正
（ブレ補正）を実現することによって装置全体の小型化
を可能とし、又インナーフォーカス式を採用しつつ、無
限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離におい
て、フォーカスの際の収差変動を良好に補正した防振機
能を有したインナーフォーカス式の光学系を達成するこ
とができる。
一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮
影画像の変位（ブレ）を補正する際、各レンズ要素を適
切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正
し、又十分に少ない偏心駆動量で十分に大きい変位補正
（ブレ補正）を実現することによって装置全体の小型化
を可能とし、又インナーフォーカス式を採用しつつ、無
限遠物体から近距離物体に至る広範囲の物体距離におい
て、フォーカスの際の収差変動を良好に補正した防振機
能を有したインナーフォーカス式の光学系を達成するこ
とができる。
【図１】本発明の数値実施例１のレンズ断面図
【図２】本発明の数値実施例２のレンズ断面図
【図３】本発明の数値実施例３のレンズ断面図
【図４】本発明の数値実施例４のレンズ断面図
【図５】本発明の数値実施例５のレンズ断面図
【図６】本発明の数値実施例１の基準状態（結像位置不
変位）の縦収差図
変位）の縦収差図
【図７】本発明の数値実施例１の基準状態（結像位置不
変位）の横収差図
変位）の横収差図
【図８】本発明の数値実施例１において無限遠物体を
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図９】本発明の数値実施例２の基準状態（結像位置不
変位）の縦収差図
変位）の縦収差図
【図１０】本発明の数値実施例２の基準状態（結像位置
不変位）の横収差図
不変位）の横収差図
【図１１】本発明の数値実施例２において無限遠物体を
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図１２】本発明の数値実施例３の基準状態（結像位置
不変位）の縦収差図
不変位）の縦収差図
【図１３】本発明の数値実施例３の基準状態（結像位置
不変位）の横収差図
不変位）の横収差図
【図１４】本発明の数値実施例３において無限遠物体を
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図１５】本発明の数値実施例４の基準状態（結像位置
不変位）の縦収差図
不変位）の縦収差図
【図１６】本発明の数値実施例４の基準状態（結像位置
不変位）の横収差図
不変位）の横収差図
【図１７】本発明の数値実施例４において無限遠物体を
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
【図１８】本発明の数値実施例５の基準状態（結像位置
不変位）の縦収差図
不変位）の縦収差図
【図１９】本発明の数値実施例５の基準状態（結像位置
不変位）の横収差図
不変位）の横収差図
【図２０】本発明の数値実施例５において無限遠物体を
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
０．５°の画角に相当する像位置変位を行ったときの横
収差図
Ｌ１ 第１群 Ｌ２ 第２群 Ｌ３ 第３群 Ｌ３１ 第３１群 Ｌ３２ 第３２群 Ｌ３３ 第３３群 ＳＰ 開口絞り Ｓ サジタル像面 Ｍ メリディオナル像面 ｄ ｄ線 ｇ ｇ線 ＦＣ フレアーカット絞り ＦＬ 光学フィルター
Claims (7)
- 【請求項１】 物体側より順に正の屈折力の第１群，負
の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つの
レンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負
の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３
つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向
に移動させて撮影画像の結像位置を変位させており、該
第１群と第２群の合成の焦点距離をｆ１‐２、全系の焦
点距離をｆとしたとき、 ｜ｆ／ｆ１‐２｜＜０．１ なる条件を満足することを特徴とする防振機能を有した
インナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項２】 前記第ｉ群の焦点距離をｆｉとしたとき ０．２＜ ｆ１／ｆ ＜０．６ ０．１＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．７ ０．２＜ ｆ３／ｆ ＜０．８ なる条件を満足することを特徴とする請求項１の防振機
能を有したインナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項３】 物体側より順に正の屈折力の第１群，負
の屈折力の第２群，そして正の屈折力の第３群の３つの
レンズ群を有し、該第３群は正の屈折力の第３１群、負
の屈折力の第３２群、そして正の屈折力の第３３群の３
つのレンズ群を有しており、該第２群を光軸上移動させ
てフォーカスを行い、該第３２群を光軸と直交する方向
に移動させて撮影画像の結像位置を変位させており、該
第ｉ群の焦点距離をｆｉ、全系の焦点距離をｆとしたと
き ０．２＜ ｆ１／ｆ ＜０．６ ０．１＜｜ｆ２／ｆ１｜＜０．７ ０．２＜ ｆ３／ｆ ＜０．８ なる条件を満足することを特徴とする防振機能を有した
インナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項４】 前記第２群は２枚の負レンズと１枚の正
レンズを有し、前記第３１群，第３２群，第３３群の焦
点距離を順にｆ３１，ｆ３２，ｆ３３としたとき ０．０５＜｜ｆ ２／ｆ｜＜ ０．３ ０．１ ＜ ｆ３１／ｆ ＜ ０．５ ０．０５＜｜ｆ３２／ｆ｜＜ ０．２ ０．０８＜ ｆ３３／ｆ ＜ ０．３ を満足することを特徴とする請求項２又は３の防振機能
を有したインナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項５】 前記第３２群は２枚の負レンズと１枚の
正レンズを有していることを特徴とする請求項４の防振
機能を有したインナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項６】 前記第３３群は２枚の正レンズを有して
いることを特徴とする請求項５の防振機能を有したイン
ナーフォーカス式の光学系。 - 【請求項７】 前記撮影画像の結像位置の変位は前記光
学系が振動したときに生じる撮影画像のブレを補正する
ものであることを特徴とする請求項１から６のいずれか
１項の防振機能を有したインナーフォーカス式の光学
系。
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|---|---|---|---|
| JP34585997A JP3745104B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34585997A JP3745104B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11160617A true JPH11160617A (ja) | 1999-06-18 |
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ID=18379482
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|---|---|---|---|
| JP34585997A Expired - Fee Related JP3745104B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-12-01 | 防振機能を有したインナーフォーカス式の光学系 |
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|---|---|
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1997
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