JPH11128876A - 使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法 - Google Patents
使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法Info
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- JPH11128876A JPH11128876A JP9298442A JP29844297A JPH11128876A JP H11128876 A JPH11128876 A JP H11128876A JP 9298442 A JP9298442 A JP 9298442A JP 29844297 A JP29844297 A JP 29844297A JP H11128876 A JPH11128876 A JP H11128876A
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Landscapes
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を含む
焼却飛灰をダイオキシンを分解除去して環境を汚染する
ことなく処理する。 【解決手段】 焼却炉からのダイオキシンを含む排ガス
に粉末状の排ガス処理剤を吹付けてダイオキシンを排ガ
ス処理剤に吸着する。ダイオキシンを吸着した排ガス処
理剤を集塵機により回収する。集塵機により回収された
排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメント原料からセメン
トクリンカを焼成するセメントキルン内に投入してクリ
ンカ焼成時の焼成熱により排ガス処理剤に吸着されたダ
イオキシンを熱分解する。
焼却飛灰をダイオキシンを分解除去して環境を汚染する
ことなく処理する。 【解決手段】 焼却炉からのダイオキシンを含む排ガス
に粉末状の排ガス処理剤を吹付けてダイオキシンを排ガ
ス処理剤に吸着する。ダイオキシンを吸着した排ガス処
理剤を集塵機により回収する。集塵機により回収された
排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメント原料からセメン
トクリンカを焼成するセメントキルン内に投入してクリ
ンカ焼成時の焼成熱により排ガス処理剤に吸着されたダ
イオキシンを熱分解する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はごみ焼却炉から発生
するダイオキシンを含む排ガスの処理方法に関する。更
に詳しくはダイオキシンを含む排ガスを吸着剤で吸着し
た後、ダイオキシンを分解除去する方法に関するもので
ある。
するダイオキシンを含む排ガスの処理方法に関する。更
に詳しくはダイオキシンを含む排ガスを吸着剤で吸着し
た後、ダイオキシンを分解除去する方法に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】ごみ焼却炉では、ごみを焼却すると、煤
を含む排ガスと炉底に堆積する焼却灰とを生じる。煤を
含む排ガスはバッグフィルタのような集塵機に送られて
微粒子の煤と気体の排気ガスに固気分離された後、排ガ
スは煙突から大気中に放出される。焼却炉の炉底から取
り出された焼却灰と集塵機で排ガスから分離された焼却
飛灰とはそれぞれ個別に或いは両者を合体して、これを
水、セメント、キレート剤等を添加しスラリー化した
後、造粒成形して固形物にし、管理処分場に埋立てられ
ている。最近、ごみ焼却炉の焼却灰や排ガスから、ポリ
塩素化ジベンゾ−ｐ−ジオキシンの総称で知られる毒性
の高い物質であるダイオキシンが検出され、この排ガス
がそのまま大気中に放出されているため、大きな社会問
題となっている。即ち、ダイオキシンを含む排ガスが大
気に放出された場合、近隣に生活する人間を初めとし
て、動植物に大きな被害を与える。このため焼却炉では
ダイオキシンが分解する７００℃以上の温度に保って、
十分な時間をかけて、炉内で燃焼ガスと空気を十分に混
合することにより、ごみを完全燃焼させるようにして、
ダイオキシンの発生を抑制している。
を含む排ガスと炉底に堆積する焼却灰とを生じる。煤を
含む排ガスはバッグフィルタのような集塵機に送られて
微粒子の煤と気体の排気ガスに固気分離された後、排ガ
スは煙突から大気中に放出される。焼却炉の炉底から取
り出された焼却灰と集塵機で排ガスから分離された焼却
飛灰とはそれぞれ個別に或いは両者を合体して、これを
水、セメント、キレート剤等を添加しスラリー化した
後、造粒成形して固形物にし、管理処分場に埋立てられ
ている。最近、ごみ焼却炉の焼却灰や排ガスから、ポリ
塩素化ジベンゾ−ｐ−ジオキシンの総称で知られる毒性
の高い物質であるダイオキシンが検出され、この排ガス
がそのまま大気中に放出されているため、大きな社会問
題となっている。即ち、ダイオキシンを含む排ガスが大
気に放出された場合、近隣に生活する人間を初めとし
て、動植物に大きな被害を与える。このため焼却炉では
ダイオキシンが分解する７００℃以上の温度に保って、
十分な時間をかけて、炉内で燃焼ガスと空気を十分に混
合することにより、ごみを完全燃焼させるようにして、
ダイオキシンの発生を抑制している。
【０００３】しかし、上記燃焼条件にしようとしても、
現在操業しているごみ焼却炉のうち旧式の焼却炉や構造
が簡素な焼却炉では、法定基準の値を上回るダイオキシ
ンが依然として排ガスとして大気に放出されたり、ごみ
焼却灰として炉底に残る。この大気中へのダイオキシン
の放出を防ぐために、焼却炉と集塵機の間の排ガス流路
に水酸化カルシウム（Ｃａ（ＯＨ）2）と活性炭からな
る排ガス処理剤を吹付けて、ダイオキシンをこの排ガス
処理剤に吸着させる排ガス処理方法が提案されている
（例えば、特開平８−１０８０４０）。ダイオキシンを
吸着した排ガス処理剤は集塵機で回収されて焼却飛灰と
なり、上述したようにセメント等で固化されて、管理処
分場に埋立てられる。
現在操業しているごみ焼却炉のうち旧式の焼却炉や構造
が簡素な焼却炉では、法定基準の値を上回るダイオキシ
ンが依然として排ガスとして大気に放出されたり、ごみ
焼却灰として炉底に残る。この大気中へのダイオキシン
の放出を防ぐために、焼却炉と集塵機の間の排ガス流路
に水酸化カルシウム（Ｃａ（ＯＨ）2）と活性炭からな
る排ガス処理剤を吹付けて、ダイオキシンをこの排ガス
処理剤に吸着させる排ガス処理方法が提案されている
（例えば、特開平８−１０８０４０）。ダイオキシンを
吸着した排ガス処理剤は集塵機で回収されて焼却飛灰と
なり、上述したようにセメント等で固化されて、管理処
分場に埋立てられる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記排ガス処
理剤を用いた場合には、焼却飛灰の量が増大する。この
ため埋立て処分場が不足しつつあり、処分場の増設が困
難な現状では、ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を
含む焼却飛灰を環境を汚染することなく、処分する新た
な方法が求められている。本発明の目的は、ダイオキシ
ンを吸着した排ガス処理剤を含む焼却飛灰をダイオキシ
ンを分解除去して環境を汚染することなく処理する方法
を提供することにある。
理剤を用いた場合には、焼却飛灰の量が増大する。この
ため埋立て処分場が不足しつつあり、処分場の増設が困
難な現状では、ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を
含む焼却飛灰を環境を汚染することなく、処分する新た
な方法が求められている。本発明の目的は、ダイオキシ
ンを吸着した排ガス処理剤を含む焼却飛灰をダイオキシ
ンを分解除去して環境を汚染することなく処理する方法
を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明は、
焼却炉から排出されるダイオキシンを含む排ガスに粉末
状の排ガス処理剤を吹付けて上記ダイオキシンを上記排
ガス処理剤に吸着し、上記ダイオキシンを吸着した排ガ
ス処理剤を集塵機により回収し、上記集塵機により回収
された排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメント原料から
セメントクリンカを焼成するセメントキルン内に投入し
てクリンカ焼成時の焼成熱により上記排ガス処理剤に吸
着されたダイオキシンを熱分解することを特徴とする使
用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法である。排
ガス処理剤に吸着されたダイオキシンはセメントキルン
内でクリンカ焼成時の焼成熱により熱分解されて無害化
される。焼却飛灰は他のセメント原料とともに焼成さ
れ、ダイオキシンのないセメントクリンカとなる。
焼却炉から排出されるダイオキシンを含む排ガスに粉末
状の排ガス処理剤を吹付けて上記ダイオキシンを上記排
ガス処理剤に吸着し、上記ダイオキシンを吸着した排ガ
ス処理剤を集塵機により回収し、上記集塵機により回収
された排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメント原料から
セメントクリンカを焼成するセメントキルン内に投入し
てクリンカ焼成時の焼成熱により上記排ガス処理剤に吸
着されたダイオキシンを熱分解することを特徴とする使
用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法である。排
ガス処理剤に吸着されたダイオキシンはセメントキルン
内でクリンカ焼成時の焼成熱により熱分解されて無害化
される。焼却飛灰は他のセメント原料とともに焼成さ
れ、ダイオキシンのないセメントクリンカとなる。
【０００６】請求項２に係る発明は、請求項１に係る発
明であって、焼却飛灰から重金属を除去した後、セメン
トキルン内に投入する処理方法である。焼却飛灰に重金
属が含まれている場合には、焼成によっても重金属は除
去されないため、焼却飛灰の状態でこの飛灰から重金属
を除去することにより、重金属のないセメントクリンカ
が得られる。
明であって、焼却飛灰から重金属を除去した後、セメン
トキルン内に投入する処理方法である。焼却飛灰に重金
属が含まれている場合には、焼成によっても重金属は除
去されないため、焼却飛灰の状態でこの飛灰から重金属
を除去することにより、重金属のないセメントクリンカ
が得られる。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の方法に用いられる粉末状
の排ガス処理剤はＣａ（ＯＨ）2と活性炭との混合物で
ある。この混合物の好ましい混合比は１００重量％のＣ
ａ（ＯＨ）2に対し、活性炭が１〜３０重量％である。
好ましくは５〜２５重量％である。５重量％未満では所
望の吸着能力が不足し、２５重量％を超えても吸着効果
は変らず、経済的に不利になるうえ、焼却飛灰の量が増
大する。この排ガス処理剤は、焼却炉と集塵機の間の排
ガス流路で、焼却炉でごみを焼却することにより生じた
ダイオキシンを含む煤含有の排ガスに吹付けられる。吹
付けられる排ガス処理剤の量は固体の煤に対し２００〜
３００重量％であることが望ましい。
の排ガス処理剤はＣａ（ＯＨ）2と活性炭との混合物で
ある。この混合物の好ましい混合比は１００重量％のＣ
ａ（ＯＨ）2に対し、活性炭が１〜３０重量％である。
好ましくは５〜２５重量％である。５重量％未満では所
望の吸着能力が不足し、２５重量％を超えても吸着効果
は変らず、経済的に不利になるうえ、焼却飛灰の量が増
大する。この排ガス処理剤は、焼却炉と集塵機の間の排
ガス流路で、焼却炉でごみを焼却することにより生じた
ダイオキシンを含む煤含有の排ガスに吹付けられる。吹
付けられる排ガス処理剤の量は固体の煤に対し２００〜
３００重量％であることが望ましい。
【０００８】ダイオキシンを含む排ガスに排ガス処理剤
を吹付けると、排ガス処理剤の一成分である活性炭が主
としてダイオキシンを吸着する。排ガス中に重金属が含
まれている場合には、重金属を吸着する。特にＰｂを良
く吸着する。また排ガス処理剤の別の成分であるＣａ
（ＯＨ）2が主に排ガス中のＨＣｌガスを主として吸着
する。このようにしてダイオキシン、Ｐｂ及びＨＣｌ等
の有害物質を吸着した排ガス処理剤と固体の煤と残余の
排ガスはバッグフィルタ、電気集塵機などの集塵機に送
られ、ここで排ガス処理剤と煤は排ガスから分離回収さ
れる。上記有害物質が除去された排ガスは煙突を経由し
て大気中に放出される。このため、大気放出された排ガ
スは環境を汚染しない。
を吹付けると、排ガス処理剤の一成分である活性炭が主
としてダイオキシンを吸着する。排ガス中に重金属が含
まれている場合には、重金属を吸着する。特にＰｂを良
く吸着する。また排ガス処理剤の別の成分であるＣａ
（ＯＨ）2が主に排ガス中のＨＣｌガスを主として吸着
する。このようにしてダイオキシン、Ｐｂ及びＨＣｌ等
の有害物質を吸着した排ガス処理剤と固体の煤と残余の
排ガスはバッグフィルタ、電気集塵機などの集塵機に送
られ、ここで排ガス処理剤と煤は排ガスから分離回収さ
れる。上記有害物質が除去された排ガスは煙突を経由し
て大気中に放出される。このため、大気放出された排ガ
スは環境を汚染しない。
【０００９】集塵機で捕集された排ガス処理剤を含む焼
却飛灰は、重金属成分が含まれていないか、極めて微量
である場合には、直接セメントキルン内に投入される。
焼却飛灰にＰｂ以外の亜鉛、銅、カドミウム等の重金属
が所定量以上含まれている場合には、これらの重金属を
除去した後に上記飛灰をセメントキルン内に投入する。
この重金属を除去するには、例えば先ず焼却飛灰を水と
混合してスラリーを生成し、これに塩酸又は硫酸を添加
して亜鉛、銅、カドミウム等を浸出した後、固液分離
し、次いで鉛、錫、アンチモン等を鉛産物として回収
し、濾液に苛性ソーダを添加してｐＨ８程度に中和して
溶解した亜鉛、銅、カドミウム等を水酸化物として析出
回収する。このようにして重金属を除去された排ガス処
理剤を含む焼却飛灰はセメントキルン内に投入される。
却飛灰は、重金属成分が含まれていないか、極めて微量
である場合には、直接セメントキルン内に投入される。
焼却飛灰にＰｂ以外の亜鉛、銅、カドミウム等の重金属
が所定量以上含まれている場合には、これらの重金属を
除去した後に上記飛灰をセメントキルン内に投入する。
この重金属を除去するには、例えば先ず焼却飛灰を水と
混合してスラリーを生成し、これに塩酸又は硫酸を添加
して亜鉛、銅、カドミウム等を浸出した後、固液分離
し、次いで鉛、錫、アンチモン等を鉛産物として回収
し、濾液に苛性ソーダを添加してｐＨ８程度に中和して
溶解した亜鉛、銅、カドミウム等を水酸化物として析出
回収する。このようにして重金属を除去された排ガス処
理剤を含む焼却飛灰はセメントキルン内に投入される。
【００１０】セメントキルンでは、焼却飛灰は他のセメ
ント原料とともに焼成され、セメントクリンカとなる。
この焼成熱により上記排ガス処理剤に吸着されたダイオ
キシンは熱分解される。即ち、セメントキルン内におけ
るクリンカ焼成時の焼成温度は通常１１００〜１４５０
℃である。この温度はダイオキシンの分解温度である７
００℃を十分に超えるため、ダイオキシンは熱分解して
無害化される。排ガス処理剤を含む焼却飛灰のセメント
キルンに対する投入量は好ましくはセメントクリンカの
製造量１トンに対して１００ｋｇ以下である。１００ｋ
ｇを超えるとセメントキルンでの焼成反応が不十分とな
り、生成するセメントクリンカの品質が低下する恐れが
ある。
ント原料とともに焼成され、セメントクリンカとなる。
この焼成熱により上記排ガス処理剤に吸着されたダイオ
キシンは熱分解される。即ち、セメントキルン内におけ
るクリンカ焼成時の焼成温度は通常１１００〜１４５０
℃である。この温度はダイオキシンの分解温度である７
００℃を十分に超えるため、ダイオキシンは熱分解して
無害化される。排ガス処理剤を含む焼却飛灰のセメント
キルンに対する投入量は好ましくはセメントクリンカの
製造量１トンに対して１００ｋｇ以下である。１００ｋ
ｇを超えるとセメントキルンでの焼成反応が不十分とな
り、生成するセメントクリンカの品質が低下する恐れが
ある。
【００１１】
【実施例】次に本発明の具体的態様を示すために、本発
明の実施例を説明する。 ＜実施例１＞ごみ焼却炉からのダイオキシンを含む煤含
有の排ガスを減温塔に通して排ガスの温度を２００℃ま
で低下させた。この排ガスを集塵機に導入する前にＣａ
（ＯＨ）2１００重量％に対し、活性炭を５重量％均一
に添加混合して作られた粉末状の排ガス処理剤を排ガス
に含まれる煤に対し２００〜３００重量％の割合で、排
ガスに吹付けてダイオキシンを排ガス処理剤に吸着し
た。このようにしてダイオキシンを吸着した排ガス処理
剤と残余の排ガスと固体の煤とは集塵機のバッグフィル
タに送られ、ここで固体の排ガス処理剤と煤からなる焼
却飛灰を気体の排ガスから分離回収した。ダイオキシン
を除去された排ガスを煙突を経由して大気中に放出し
た。一方、バッグフィルタにより回収された排ガス処理
剤を含む焼却飛灰には、重金属が含まれているため、こ
の焼却飛灰から前述した重金属の除去方法に基づいて重
金属を除去した。重金属を除去した焼却飛灰をセメント
クリンカの製造量１トンに対して５０ｋｇの割合でセメ
ントキルンの窯尻部に投入し、このセメントキルンを
２．５ｒｐｍの回転速度で回転させながら１４５０℃の
焼成温度で０．５時間焼成した。焼却飛灰に含まれたダ
イオキシンはセメントキルンで熱分解された。その結
果、焼成されたセメントクリンカからは重金属もダイオ
キシンも検出されなかった。
明の実施例を説明する。 ＜実施例１＞ごみ焼却炉からのダイオキシンを含む煤含
有の排ガスを減温塔に通して排ガスの温度を２００℃ま
で低下させた。この排ガスを集塵機に導入する前にＣａ
（ＯＨ）2１００重量％に対し、活性炭を５重量％均一
に添加混合して作られた粉末状の排ガス処理剤を排ガス
に含まれる煤に対し２００〜３００重量％の割合で、排
ガスに吹付けてダイオキシンを排ガス処理剤に吸着し
た。このようにしてダイオキシンを吸着した排ガス処理
剤と残余の排ガスと固体の煤とは集塵機のバッグフィル
タに送られ、ここで固体の排ガス処理剤と煤からなる焼
却飛灰を気体の排ガスから分離回収した。ダイオキシン
を除去された排ガスを煙突を経由して大気中に放出し
た。一方、バッグフィルタにより回収された排ガス処理
剤を含む焼却飛灰には、重金属が含まれているため、こ
の焼却飛灰から前述した重金属の除去方法に基づいて重
金属を除去した。重金属を除去した焼却飛灰をセメント
クリンカの製造量１トンに対して５０ｋｇの割合でセメ
ントキルンの窯尻部に投入し、このセメントキルンを
２．５ｒｐｍの回転速度で回転させながら１４５０℃の
焼成温度で０．５時間焼成した。焼却飛灰に含まれたダ
イオキシンはセメントキルンで熱分解された。その結
果、焼成されたセメントクリンカからは重金属もダイオ
キシンも検出されなかった。
【００１２】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、焼
却炉からのダイオキシンを含む排ガスに粉末状の排ガス
処理剤を吹付けて上記ダイオキシンを上記排ガス処理剤
に吸着し、上記ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を
回収し、回収された排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメ
ントキルン内に投入してクリンカ焼成時の焼成熱により
ダイオキシンを熱分解するようにしたので、ダイオキシ
ンを吸着した排ガス処理剤を含む焼却飛灰をダイオキシ
ンを分解除去して環境を汚染することなく処理すること
ができる。またこの方法により、焼却飛灰を管理処分場
に埋立てる必要がなくなり、埋立て処分場の増設に伴う
種々な問題を解決することができる。
却炉からのダイオキシンを含む排ガスに粉末状の排ガス
処理剤を吹付けて上記ダイオキシンを上記排ガス処理剤
に吸着し、上記ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を
回収し、回収された排ガス処理剤を含む焼却飛灰をセメ
ントキルン内に投入してクリンカ焼成時の焼成熱により
ダイオキシンを熱分解するようにしたので、ダイオキシ
ンを吸着した排ガス処理剤を含む焼却飛灰をダイオキシ
ンを分解除去して環境を汚染することなく処理すること
ができる。またこの方法により、焼却飛灰を管理処分場
に埋立てる必要がなくなり、埋立て処分場の増設に伴う
種々な問題を解決することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 武彦 東京都豊島区南大塚２丁目25番15号 菱光 石灰工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 焼却炉から排出されるダイオキシンを含
む排ガスに粉末状の排ガス処理剤を吹付けて前記ダイオ
キシンを前記排ガス処理剤に吸着し、 前記ダイオキシンを吸着した排ガス処理剤を集塵機によ
り回収し、 前記集塵機により回収された排ガス処理剤を含む焼却飛
灰をセメント原料からセメントクリンカを焼成するセメ
ントキルン内に投入してクリンカ焼成時の焼成熱により
前記排ガス処理剤に吸着されたダイオキシンを熱分解す
ることを特徴とする使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰
の処理方法。 - 【請求項２】 焼却飛灰から重金属を除去した後、セメ
ントキルン内に投入する請求項１記載の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9298442A JPH11128876A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9298442A JPH11128876A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11128876A true JPH11128876A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17859771
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9298442A Pending JPH11128876A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 使用済排ガス処理剤を含む焼却飛灰の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11128876A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008212923A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-09-18 | Ryoko Lime Industry Co Ltd | 排ガス処理剤、および排ガス処理方法、処理システム。 |
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| CN113292261A (zh) * | 2021-06-10 | 2021-08-24 | 镇江新区固废处置股份有限公司 | 一种环保固体废物资源化利用方法 |
| CN114904898A (zh) * | 2022-06-02 | 2022-08-16 | 天津中材工程研究中心有限公司 | 一种飞灰中二噁英自富集***及方法 |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP9298442A patent/JPH11128876A/ja active Pending
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| CN114904898B (zh) * | 2022-06-02 | 2023-07-04 | 天津中材工程研究中心有限公司 | 一种飞灰中二噁英自富集***及方法 |
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