JPH1081062A - 被記録材用組成物および被記録材 - Google Patents

被記録材用組成物および被記録材

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JPH1081062A
JPH1081062A JP8255322A JP25532296A JPH1081062A JP H1081062 A JPH1081062 A JP H1081062A JP 8255322 A JP8255322 A JP 8255322A JP 25532296 A JP25532296 A JP 25532296A JP H1081062 A JPH1081062 A JP H1081062A
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JP
Japan
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recording material
vinyl monomer
weight
active energy
water
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Pending
Application number
JP8255322A
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English (en)
Inventor
Takashi Mihashi
隆史 三橋
Jun Hosoda
純 細田
Takayuki Izeki
隆幸 井関
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Nitto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nitto Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nitto Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収性と耐水性に優れ、表面画像観察
用としての用途の外、記録画像の透過光を利用するスラ
イド、OHP、密着プリンター等の光学機器での使用も
可能なインクジェット記録用として好適な耐水性に優れ
た被記録材を提供する。 【解決手段】 a)20℃における水100gへの溶解
度が10g以下の疎水性ビニル単量体5〜40重量%、
b)カチオン性親水性ビニル単量体1〜20重量%およ
びc)非イオン性親水性ビニル単量体40〜90重量%
の共重合体とd)活性エネルギー線硬化型化合物からな
る被記録材用組成物を非多孔質の支持体に塗工して、活
性エネルギー線を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被記録材用組成物お
よび被記録材に関し、より詳しくは、特に非多孔質の支
持体の表面上にインクジェットプリンターでの高密度記
録が可能な被膜を形成させてなるインクジェットプリン
ターのための被記録材用組成物および耐水性に優れた被
記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターは、記録の鮮
明さ、音の静かさ、カラー化が容易なことなどの優れた
特徴により、近年広く普及し始めている。インクジェッ
トプリンターにはジェットノズルの詰まりを防ぐために
乾燥し難いインクが用いられ、このインクの成分はバイ
ンダー、染料、添加剤等を水、多価アルコール、多価ア
ルコールエーテル、ピロリドン等に溶解したものが一般
的である。このためインクジェットプリンターで印刷記
録を行う場合、記録用シートは吸水性を有する必要があ
り、通常、インクを充分吸収する性能を付与するために
特別に設計された紙等が用いられている。
【0003】一方、インクジェットプリンターのカラー
化に伴って種々の被記録材に記録を行い、オーバーヘッ
ドプロジェクター(OHP)用原紙として使用したり、
インテリア、エクステリア用品として使用する要求が高
まっている。これらの被記録材は、通常、プラスチック
フィルム、ガラス板、金属板、タイル等からなるが、上
記の材料は非多孔質かつ疎水性で、インクジェットプリ
ンター用の水性インクを全く吸収しないので、その上に
直接記録されたインクは容易に乾燥せず、指で擦ったり
重ね合わされたりすると、記録部分が汚れて実用になら
ない難点がある。
【0004】すなわち、インクジェット記録方式に用い
られる被記録材として高解像度、高品質な記録画質を得
るためには、インクの吸収速度が大きいこと、インクド
ットの径が必要以上に大きくならないこと等の要求性能
を満たしていることが必要とされる。
【0005】さらに、インクジェット記録方式に用いら
れる被記録材としては、使用時に汗や空気中の水分によ
って、あるいは不慮の水中浸漬によって劣化しない、印
字部分が損傷しないという被記録材自体の耐水性が高い
こと等の要求性能も満たしていることが必要とされる。
【0006】インク吸収性の向上に関しては、例えば、
特開昭60−145879号、特開昭61−01048
3号および特開昭61−032788号公報等に、プラ
スチックフィルム、シート、ガラス板等の支持体上に水
溶性高分子物質被膜層を設けたタイプの被記録材が開示
されているが、それらは耐水性に劣り、汗などで簡単に
被膜が溶け出し、空気中の水分によるベタツキも大き
く、実用的な使用が困難である。
【0007】また、耐水性の向上に関しては、特開平1
−229685号公報には、水溶性高分子とポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレートを水の存在下で、
活性エネルギー線照射によって架橋させ、記録層を形成
する方法が開示されている。しかしながら、この方法で
はインク吸収性と耐水性のバランスを取るのが難しく、
十分な性能を有していると言えるものではなかった。し
かも、水の存在下で活性エネルギー線を照射しているた
め、蒸発した水が照射装置を腐食させたり、水滴が被記
録材を汚染するなど操業面での問題もあった。
【0008】また、特開平7−237347号公報およ
び特開平8−58226号公報等には、水溶性高分子と
ラジカル重合性基を2個以上有する電子線硬化型化合物
を電子線照射によって架橋させ記録層を形成する方法が
提案されている。しかしながら、この方法では水溶性高
分子を用いているために耐水性を向上するのが難しく、
照射する活性エネルギー線は電子線に限定される。その
ため、紫外線等の照射では十分な耐水性が得られず、満
足できる性能のインクジェット用記録シートは得られな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような諸要求を満たし、特にインク吸収性と耐水性に
優れ、表面画像観察用としての用途の外、記録画像の透
過光を利用するスライド、OHP、密着プリンター等の
光学機器での使用も可能なインクジェット記録用として
好適な耐水性に優れた被記録材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決し目的を達成するために種々の検討を重ねた結
果、特定の組成を有する共重合体と活性エネルギー線硬
化型化合物からなる組成物がインク吸収性に優れ、かつ
耐水性に優れた被記録材の提供に有効であることを見出
し本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、a)20℃における
水100gへの溶解度が10g以下の疎水性ビニル単量
体5〜40重量%、b)カチオン性親水性ビニル単量体
1〜20重量%およびc)非イオン性親水性ビニル単量
体40〜90重量%の共重合体とd)活性エネルギー線
硬化型化合物からなることを特徴とする被記録材用組成
物、および非多孔質の支持体と該支持体の少なくとも一
面に形成された被膜層より構成される被記録材におい
て、該被膜層が、上記の被記録材用組成物からなり、こ
れに活性エネルギー線を照射して得られたものであるこ
とを特徴とする耐水性に優れた被記録材、である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の被記録材用組成物は、上
記ビニル単量体a)、b)およびc)の共重合体と活性
エネルギー線硬化型化合物d)より構成される。
【0013】単量体a)は、20℃における水100g
への溶解度が10g以下の疎水性の単量体であり、例え
ば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸グル
シジル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル
酸アリルオキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル;N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ベンジル
オキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリル
アミド等のアミド系単量体;スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン等のビニル
芳香族化合物;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン
等のポリオレフィン系化合物;(メタ)アクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル化合物;メチルイソプロペニルケ
トン、酢酸ビニル、ビニルプロピオネート、ビニルビバ
レート等が挙げられる。これらの中で、特にメタクリル
酸メチルが好適である。
【0014】単量体b)は、カチオン性親水性のビニル
単量体であり、分子内に第1級〜第3級アミノ基または
その塩または第4級アンモニウム塩と、エチレン性不飽
和二重結合とを有する化合物で代表され、例えば、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルジメチルアミン、ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド等の第1級〜第3級アミ
ノ基を含有する単量体、またはこれらの塩酸、硫酸、酢
酸もしくは乳酸等の無機酸ないし有機酸の塩、あるいは
メチルクロライド、ジメチル硫酸塩、ジエチル硫酸塩も
しくはエピクロルヒドリン等の4級化剤との反応によっ
て得られる第4級アンモニウム塩を含有する単量体等が
挙げられる。これらの中で、ジメチルアミノエチルメタ
アクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレート
の第4級アンモニウム塩およびジメチルアミノプロピル
アクリルアミドが好適で、就中、ジメチルアミノエチル
メタアクリレートの第4級アンモニウム塩が好適であ
る。
【0015】単量体c)は、非イオン性親水性の単量体
であり、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル
−N−エチルアクリルアミド、N−メトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のN−置換あるい
はN−非置換(メタ)アクリルアミド;N−ビニルアセ
トアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−
ビニル−N−エチルアセトアミド、N−ビニルイミダゾ
リン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロ
ラクタム等のN−ビニルアミド等が挙げられる。これら
の中、特に、インク吸収性の点から、N,N−ジメチル
アクリルアミドを50重量%以上含むことが望ましい。
【0016】これらa)、b)およびc)のビニル単量
体は、それぞれのビニル単量体において単独あるいは2
種以上組み合わせて使用することができる。
【0017】本発明の被記録材に使用される共重合体
は、上記ビニル単量体a)、b)およびc)を共重合さ
せることにより得られる。共重合させる際のこれら3成
分の割合は、本発明の被記録材に望まれる性能に応じて
変えることができるが、インク吸収性および耐水性を考
慮すると、a)5〜40重量%、b)1〜20重量%、
c)40〜90重量%の範囲である。
【0018】ビニル単量体a)の割合が5重量%未満で
ある場合は、形成された被膜層が溶解あるいは膨潤し、
充分な耐水性が得られない。また、40重量%を超える
場合は、耐水性は良好になる一方インク吸収性が低下す
る。したがって、ビニル単量体a)の割合は5〜40重
量%、好ましくは15〜30重量%である。
【0019】ビニル単量体b)の割合が1重量%未満で
ある場合には、インク吸収性が低下したり、インクに含
まれている染料の定着性も低下する。また、20重量%
を超える場合は、形成された被膜層が溶解あるいは膨潤
し、充分な耐水性が得られない。したがって、ビニル単
量体b)の割合は1〜20重量%、好ましくは5〜10
重量%である。
【0020】ビニル単量体c)の割合が40重量%未満
である場合は、インク吸収性が低下する。また、90重
量%を超える場合は、形成された被膜層が溶解あるいは
膨潤し、充分な耐水性が得られない。したがって、ビニ
ル単量体c)の割合は40〜90重量%、好ましくは6
0〜80重量%である。
【0021】本発明の被記録材に使用される重合体を得
るための共重合は、公知のラジカル重合法、例えば、溶
液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いて行うこと
ができる。重合後の取り扱いの容易さを考慮すると、こ
のうち溶液重合法が好ましい。
【0022】溶液重合で使用する溶剤としては、水およ
び有機溶剤を使用することができ、有機溶剤としては、
アルコール類、エチレングリコール、これらのモノある
いはジアルキルエーテル類等が挙げられる。重合開始時
点でのビニル単量体の合計量は、重合溶液全量に対して
10〜80重量%であることが好ましい。
【0023】重合開始剤としては、レドックス系やアゾ
系等のラジカル重合開始剤を使用することができる。レ
ドックス系開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム、過酸化水素水、クメンハイドロパ
ーオキサイド等の酸化剤と、チオグリコール酸、L−ア
スコルビン酸、ジメチルアミノプロピオニトリル、亜硫
酸水素ナトリウム、β−メルカプトエタノール、2価の
鉄塩等の還元剤との組み合わせ等を挙げることができ
る。また、アゾ系開始剤としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペ
ンタノイックアシッド)等を挙げることができる。ま
た、レドックス系重合開始剤とアゾ系重合開始剤を併用
することもできる。
【0024】重合温度としては、初期温度を10〜40
℃程度として断熱系で重合することもでき、また系外か
ら温度コントロールしながら30〜100℃程度の一定
温度条件で重合することもできる。重合時間は、ビニル
単量体の種類や濃度、重合温度などによって変化する
が、およそ10分〜20時間程度である。
【0025】活性エネルギー線硬化型化合物d)は、分
子内に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミ
ド基、ビニル基等のラジカル重合性基を2個以上有する
モノマー若しくはオリゴマーである。例えば、多価アル
コールおよびそのアルキレンオキサイド付加物の(メ
タ)アクリル酸エステル類(ポリエチレングリコールジ
アクリレート等)、多価アルコールポリグリシジルエー
テルポリ(メタ)アクリレート類(グリセロールトリグ
リシジルエーテルトリアクリレート等)、ウレタンアク
リレート(AO[OCHN-I-NHCOOR-O]n-OCHN-I-NHCOOA, A:ア
クリル酸残基、I:イソシアネート基、R:二価アルコール
残基)類が挙げられる。上記の活性エネルギー線硬化型
化合物は単独あるいは2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。
【0026】活性エネルギー線硬化型化合物d)が、
a)、b)およびc)の単量体からなる共重合体100
重量部に対して1重量部未満である場合は、形成された
被膜層が溶解あるいは膨潤し、充分な耐水性が得られ
ず、一方、50重量部を超える場合は、耐水性は良好に
なる一方インク吸収性が低下する。したがって、活性エ
ネルギー線硬化型化合物d)の割合は該共重合体100
重量部に対して1〜50重量部、好ましくは5〜30重
量部である。
【0027】本発明の被記録材における非多孔質支持体
としては、例えば、ポリエステル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリイミド、ジアセテート、トリアセテート、セロハ
ン、セルロイド等の合成樹脂もしくは半合成樹脂素材か
らなる非多孔質フィルム、シートまたは板、ガラス板、
金属板、タイル等が挙げられる。非多孔質支持体の厚さ
は特に限られるものでなく用途に応じて適宜選択するこ
とができる。
【0028】本発明の被記録材は、これら被多孔質支持
体の少なくとも一面に、前記共重合物と活性エネルギー
線硬化型化合物からなる被膜を形成し、活性エネルギー
線を照射することにより得られる。
【0029】被膜形成は、上記共重合体溶液に活性エネ
ルギー線硬化型化合物を添加し、これを、例えば、グラ
ビアコート法、ドクターブレードコート法、リバースコ
ート法、ディップコート法、バーコート法等公知の方法
により、支持体に塗工後、乾燥させることにより行うこ
とができる。塗工量は、乾燥後の厚みが1〜50μm、
好ましくは3〜30μmとするのが良い。1μm未満で
はインクの吸収量が不足し、50μmを超えると、単に
コストが上昇するのみで好ましくない。被膜の乾燥は活
性エネルギー線照射の前後または照射中の何れであって
も、所望の性能を得ることができる。
【0030】活性エネルギー線としては、電子線、紫外
線、α線、β線、γ線、X線等が挙げられるが、取り扱
いの容易さ、性能のコントロールの容易さから、紫外線
が好適に用いられる。
【0031】活性エネルギー線として紫外線を使用する
場合には、被膜形成前に塗工液(活性エネルギー線硬化
型化合物を添加した共重合体溶液)に光開始剤を添加し
ておく必要がある。光開始剤としては、例えば、アセト
フェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン
系、チオキサントン系、ホスフィン系等の化合物が使用
可能であるが、照射する紫外線の波長に対応し、かつ塗
工液に対して、良好な溶解性または分散性をもっている
必要がある。光開始剤は、塗工液に直接添加してもよい
が、溶解性が悪い場合には、あらかじめ有機溶媒などに
溶解してから添加することが可能である。また、必要に
応じて、増感剤を添加することも可能である。
【0032】本発明において被記録材の記録特性をより
高めるために、塗工液中に各種の充填材、例えば、シリ
カ、クレー、タルク、ケイソウ土、ゼオライト、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アル
ミニウム、アルミナ、酸化亜鉛、サチオンホワイト等の
充填材を分散させることもできる。
【0033】また、本発明の特性を損なわない範囲で、
公知の添加剤、例えば、消泡剤、塗布性改良剤、増粘
剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料を含
有せしめてもよい。
【0034】その他、本発明の特性を損なわない範囲
で、各種の水溶性ポリマー、例えば、デンプン、ペクチ
ン、カゼイン、デキストリン、水溶性セルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リエチレンオキサイド等を含有せしめてもよい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
い。なお、実施例中、特にことわりのないかぎり、
「部」は重量基準である。実施例中の諸物性の測定方法
を以下に示す。
【0036】(1)インクジェット記録方法 キャノン(株)製カラーバブルジェットプリンターBJ
C−400Jでシアン、マゼンタ、イエローおよび黒の
4色のインクジェット用インクを噴射して単色および多
色インクジェット記録を行い、記録特性の評価を行っ
た。
【0037】(2)インク吸収速度 インクジェット記録後、一定時間ごとに被記録材表面の
印字を指でこすり、印字部分が変化しなくなるまでの時
間を測定した。時間が短いほどインク吸収速度が大であ
る。 ○…良好(30秒以内) △…やや劣る(1〜2分) ×…インク吸収せず
【0038】(3)耐水性 インクジェット記録後の被記録材表面上の印字部分に水
をつけたときの様子を観察した。 ○…良好(変化なし) △…やや劣る(指でこすると印字部分がかすれたり、あ
るいは色抜けがある) ×…不良(溶解、膨潤)
【0039】(4)印字品質 シアン、マゼンタ、イエローおよび黒の単色、レッド、
グリーン、ブルーの多色で印字した文字の発色、各ドッ
トのにじみを目視もしくはルーペで観察し評価した。 ○…良好(鮮明でドットが均一) △…やや劣る ×…不良(ドットの流れ、はじき、にじみ等がある)
【0040】実施例1 反応容器に、メタクリル酸メチル20部、メタクリロイ
ロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド6部、
N,N−ジメチルアクリルアミド74部、2,2’−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2部、イソ
プロパノール/水=3/2(重量比)の混合溶媒298
部を仕込み、攪拌して反応溶液を調製した。次いで、反
応容器を窒素置換した後、反応容器を65℃で6時間加
温して重合を行い、25重量%の共重合体の溶液を得
た。この溶液に活性エネルギー線硬化型化合物としてウ
レタンアクリレート〔商品名;NKオリゴUA−W1、
新中村化学工業(株)製〕20部と光重合開始剤1−
(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン〔商
品名;イルガキュア2959、日本チバガイギー(株)
社製〕5部を添加した後、厚さ100μmのポリエステ
ルフィルムに、バーコーターを用いて、乾燥厚みが約1
5μmとなるように塗工し、120℃で5分の条件で乾
燥した。その後、紫外線照射装置〔UV照射器、コスモ
技研(株)社製〕を用いて、220W/m2 、5分間、
紫外線を塗膜に照射することによって、本発明の被記録
材のシートを得た。この被記録材のシートのインク吸収
速度、耐水性、印字品質を表1に示す。
【0041】実施例2〜7、比較例1〜6 表1に記載した成分を用いる以外は、実施例1と同様に
行い、被記録材のシートを得た。この被記録材のシート
のインク吸収速度、耐水性、印字品質を表1に併せて示
す。
【0042】 (数値:重量部)
【0043】
【0044】注1) MMA : メタクリル酸メチル QDM : メタクリロイロキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド DM : N,N-ジメチルアミノエチルメタアクリレー
ト DMAPAA : N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド DMAA : N,N-ジメチルアクリルアミド VP : N-ビニルピロリドン N-MAA : N-メチロールアクリルアミド 溶媒 : イソプロパノール/水=3/2(重量比) 開始剤 : 2,2'- アゾビス(2,4- ジメチルバレロニト
リル)
【0045】注2) UA-W1 : ウレタンアクリレート〔商品名;NKオリ
ゴ UA-W1、新中村化学工業(株)製〕 DA-314 : グリセロールトリグリシジルエーテルトリ
アクリレート〔商品名;デナコールアクリレート DA-31
4 、ナガセ化成工業(株)製〕 A-600 : ポリエチレングリコール#600 ジアクリレ
ート〔商品名;NKエステル A-600、新中村化学工業
(株)製〕 光開始剤: 1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル)-
2-ヒドロキシ-2- メチル-1- プロパン-1- オン
【0046】
【発明の効果】本発明の被記録材は、特にインク吸収性
と耐水性に優れ、インクジェットプリンターにより高密
度の記録を行うことができ、表面画像観察用としての用
途の外、記録画像の透過光を利用するスライド、OH
P、密着プリンター等の光学機器での使用も可能なイン
クジェット記録用として好適な耐水性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 19/24 D21H 1/34 J 27/00 5/00 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)20℃における水100gへの溶解
    度が10g以下の疎水性ビニル単量体5〜40重量%、
    b)カチオン性親水性ビニル単量体1〜20重量%およ
    びc)非イオン性親水性ビニル単量体40〜90重量%
    の共重合体とd)活性エネルギー線硬化型化合物からな
    ることを特徴とする被記録材用組成物。
  2. 【請求項2】 20℃における水100gへの溶解度が
    10g以下の疎水性ビニル単量体a)が、メタクリル酸
    メチルである請求項1記載の被記録材用組成物。
  3. 【請求項3】 非イオン性親水性ビニル単量体c)が、
    N,N−ジメチルアクリルアミドを50重量%以上含有
    する請求項1記載の被記録材用組成物。
  4. 【請求項4】 20℃における水100gへの溶解度が
    10g以下である疎水性ビニル単量体a)とカチオン性
    親水性ビニル単量体b)と非イオン性親水性ビニル単量
    体c)の合計が100重量部および活性エネルギー線硬
    化型化合物d)が1〜50重量部である請求項1記載の
    被記録材用組成物。
  5. 【請求項5】 非多孔質の支持体と該支持体の少なくと
    も一面に形成された被膜層より構成される被記録材にお
    いて、該被膜層が、請求項1記載の被記録材用組成物か
    らなり、これに活性エネルギー線を照射して得られたも
    のであることを特徴とする耐水性に優れた被記録材。
  6. 【請求項6】 活性エネルギー線が、紫外線である請求
    項5記載の耐水性に優れた被記録材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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