JPH1055559A - 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法 - Google Patents

光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法

Info

Publication number
JPH1055559A
JPH1055559A JP8224530A JP22453096A JPH1055559A JP H1055559 A JPH1055559 A JP H1055559A JP 8224530 A JP8224530 A JP 8224530A JP 22453096 A JP22453096 A JP 22453096A JP H1055559 A JPH1055559 A JP H1055559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
receiving
emitting
light emitting
receiving element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8224530A
Other languages
English (en)
Inventor
Genichi Iizuka
源一 飯塚
Tomohiro Nozawa
朋広 野澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8224530A priority Critical patent/JPH1055559A/ja
Publication of JPH1055559A publication Critical patent/JPH1055559A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受発光素子をベース部材に対して確実に位置
決めすることができる光学ピックアップの受発光素子の
位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法を提供する
こと。 【解決手段】 ベース部材110に取り付けられて受発
光素子120をベース部材110に対して弾性的に保持
する保持部材310と、保持部材310と受発光素子1
20の間に配置されて、受発光素子120を接着して保
持し、保持部材310の押圧力を受けて受発光素子12
0に押圧力を伝える弾性部材340と、受発光素子12
0をベース部材110側のレーザ光Lの戻り光に対応さ
せるために受発光素子120の位置を調整する光路調整
部370と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体から
情報を再生したり、情報記録媒体に情報を記録するのに
用いて最適な光学ピックアップにおいて用いられている
受発光素子を、ベース部材に対して位置決めするための
光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発
光素子の位置決め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスクのような光ディスク
に対して用いられる光ディスク装置は、光学ピックアッ
プを光ディスクの半径方向に移動できるようにして、た
とえば光ディスクの所望のトラックから情報を再生でき
るようになっている。
【0003】従来の光学ピックアップを図11と図12
に示している。従来の光学ピックアップは、スライドベ
ース510、受発光素子520、プリズムミラー53
0、二軸アクチュエータ540等を有している。スライ
ドベース510は、その中央にミラープレート550を
介してプリズムミラー530が位置決めして固定されて
いる。つまりプリズムミラー530はミラープレート5
50に一体になっていて、矢印Q方向にミラープレート
550を回転することにより、プリズムミラー530の
光軸方向を設定するようになっている。また受発光素子
520は、板バネ560によりスライドベース510に
対して保持され、二軸アクチュエータ540は対物レン
ズ544を有している。このような光学系において、受
発光素子520の発光部から出たレーザ光Lは、プリズ
ムミラー530で反射して対物レンズ544を経てディ
スクDの情報記録面に焦点を結ぶ。そしてディスクDか
らの戻り光は、対物レンズ544及びプリズムミラー5
30を経て、受発光素子520の受光部で受光するよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
受発光素子520の発光部からのレーザ光Lをディスク
Dの情報記録面に焦点を結ばせたり、ディスクDからの
戻り光を確実に受発光素子520の受光部で受光できる
ようにするために、次のようにして、プリズムミラー5
30と受発光素子520の光学的な位置調整が必要であ
る。この光学的な位置調整には、次に述べるビーム調整
工程とアライメント工程が必要である。ビーム調整工程
では、二軸アクチュエータ540はスライドベース51
0から取り除いた状態で、プリズムミラー530と受発
光素子520がスライドベース510に取り付けられて
いる。この状態で、受発光素子520の発光部からのレ
ーザ光Lがプリズムミラー530を介して反射させて
も、レーザ光LがディスクDの所定の位置にくるよう
に、プリズムミラー530をQの方向に回転して調整す
ると共に、受発光素子520を矢印Y方向に上下動させ
てその位置を調整する必要がある。その後のアライメン
ト工程では、二軸アクチュエータ540がスライドベー
ス510に対して位置決めされて、実際に受発光素子5
20の受光部により、ディスクDからの戻り光の信号を
読ませて、ディスクDのトラックにオントラックするよ
うに再び受発光素子520の位置が微調整される。
【0005】このように、プリズムミラー530はミラ
ープレート550に一体に取り付けられていて、ミラー
プレート550がスライドベース510の下側に突出し
ている。従って、薄型のスライドベース510を作るた
めには、このミラープレート550が邪魔である。もし
従来のスライドベース510においてミラープレート5
50を廃止するためには、プリズムミラー530、スラ
イドベース510、レーザカプラ520及び板バネ56
0のそれぞれの部品精度を高めて、相互の位置関係を上
げる必要があるが、結果的にコストアップになってしま
うという問題がある。
【0006】またこのような従来の受発光素子を取り付
ける方式に代えて、取付け治具を用いて受発光素子をス
ライドベースのようなベース部材に対して位置決めさせ
ることも考えられるが、非常に複雑な構造となるので、
その部品のコスト高が避けられない。そこで本発明は上
記課題を解消し、受発光素子をベース部材に対して確実
に位置決めすることができる光学ピックアップの受発光
素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、ベース部材と、ベース部材に設定される光学素
子と、このベース部材に位置決めして設定される受発光
素子であって、レーザ光を光学素子を介して情報記録媒
体に対して照射する発光部と、情報記録媒体からのレー
ザ光の戻り光を光学素子を介して受光するための受光部
とを備える受発光素子と、を備えてレーザ光を用いて情
報記録媒体に情報を記録したり、情報記録媒体の情報を
再生する光学ピックアップに対して適用される、受発光
素子の位置決め治具であり、ベース部材に取り付けられ
て受発光素子をベース部材に対して弾性的に保持する保
持部材と、保持部材と受発光素子の間に配置されて、受
発光素子を接着して保持し、保持部材の押圧力を受けて
受発光素子に押圧力を伝える弾性部材と、受発光素子を
ベース部材側のレーザ光の戻り光に対応させるために受
発光素子の位置を調整する光路調整部と、を備える光学
ピックアップの受発光素子の位置決め治具により、達成
される。
【0008】本発明では、保持部材がベース部材に対し
て取り付けられることで、受発光素子をベース部材に対
して弾性的に保持する。弾性部材は、保持部材と受発光
素子の間に配置されている。この弾性部材は、受発光素
子を接着して保持し、かつ保持部材の押圧力を受けて受
発光素子に押圧力を伝えることができる。光路調整部
は、受発光素子をベース部材側のレーザ光の戻り光に対
応させるために受発光素子の位置を調整するようになっ
ている。
【0009】本発明では、弾性部材が受発光素子を仮固
定するために、受発光素子を接着して既に保持してい
る。そして保持部材がこの弾性部材を介して受発光素子
をベース部材側に押し付けている。この状態で光路調整
部を作用させることで、受発光素子はベース部材側のレ
ーザ光の戻り光に対応させて位置決めすることができ
る。ベース部材はそれ自身のクリープ特性により変形を
起こす場合がある。ベース部材が変形を起こしても、保
持部材と受発光素子の間には弾性部材が介在されてお
り、保持部材は受発光素子を直接押さえてはいないの
で、ベース部材が変形を起こして保持部材が動いてしま
ったとしても、保持部材の移動する時の力は弾性部材で
吸収されるので、その力は受発光素子に伝わらない。
【0010】本発明において、弾性部材が両面接着部材
を備えるようにすれば、弾性部材は受発光素子を簡単に
接着して保持することができる。また本発明において、
保持部材と弾性部材を接着剤で固定し、受発光素子の位
置決めが完了した時に、受発光素子をベース部材に固定
することで、保持部材、弾性部材、受発光素子及びベー
ス部材を一体的に固定することはできる。
【0011】上記目的は、本発明にあっては、ベース部
材と、ベース部材に設定される光学素子と、このベース
部材に位置決めして設定される受発光素子であって、レ
ーザ光を光学素子を介して情報記録媒体に対して照射す
る発光部と、情報記録媒体からのレーザ光の戻り光を光
学素子を介して受光するための受光部とを備える受発光
素子と、を備えてレーザ光を用いて情報記録媒体に情報
を記録したり、情報記録媒体の情報を再生する光学ピッ
クアップに対して適用される、受発光素子の位置決め方
法において、ベース部材に対して保持部材を用いて受発
光素子を弾性的に保持する際に、保持部材と受発光素子
の間に弾性部材を配置して、弾性部材に受発光素子を接
着して保持させ、弾性部材が保持部材の押圧力を受けて
その押圧力を受発光素子に伝え、受発光素子をベース部
材において概略の位置決めを行った後に接着剤で保持部
材と弾性部材を固定し、受発光素子をベース部材側のレ
ーザ光の戻り光に対応して位置決めを行った後に、受発
光素子をベース部材に対して接着して固定する、光学ピ
ックアップの受発光素子の位置決め方法により、達成さ
れる。
【0012】本発明では、ベース部材に対して保持部材
を用いて受発光素子を弾性的に保持する際に、保持部材
と受発光素子の間には弾性部材を配置し、弾性部材に受
発光素子を接着して保持させる。弾性部材が保持部材の
押圧力を受けてその押圧力を受発光素子に伝える。受発
光素子はベース部材において概略位置決めを行った後に
接着剤で保持部材と弾性部材を固定する。そして、受発
光素子をベース部材側のレーザの戻り光に対応して位置
決めを行った後に、受発光素子をベース部材に対して接
着して固定する。このようにすることで、ベース部材が
それ自体のクリープ現象により変形を起こした場合に、
保持部材がベース部材とともに変位しても、その保持部
材の変位量は弾性部材で吸収することができる。これに
より、保持部材が直接受発光素子に当たっている場合に
比べて、保持部材と受発光素子の間に弾性部材を配置す
ることで、位置決めした受発光素子が動かない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0014】図1は、光学ピックアップ100と光ディ
スクDを示す斜視図である。光学ピックアップ100
は、二軸アクチュエータ(二軸デバイスともいう)10
とベース部材(スライドベースともいう)110等を備
えている。二軸アクチュエータ10は、次のような構成
になっている。図1と図2の二軸アクチュエータ10
は、レンズホルダ12、コイルボビン13、複数の弾性
支持部材14a,14b,14c,14d、固定部材1
6などを有する。
【0015】レンズホルダ12の自由端となる一端側に
形成された開口部12eには、対物レンズ11が取り付
けられていると共に、他端側にコイルボビン13が取り
付けられるための開口部12cが形成されている。レン
ズホルダ12は、合成樹脂材料によって複数の弾性支持
部材14a,14b,14c,14dと共に一体的に成
形された上ホルダ部12aと下ホルダ12bから構成さ
れている。レンズホルダの開口部12cの一側面の一部
に切り欠き部12dが形成されている。対物レンズ11
は、ガラスもしくは光透過性を有する合成樹脂から形成
された両面が非球面の単玉レンズである。
【0016】コイルボビン13は、中央部に四角形の貫
通孔13eを有する水平断面が四角い合成樹脂等によっ
てレンズホルダ12の開口部12cに挿入し得る大きさ
に形成されている。レンズホルダ13の外周部分には、
フォーカシングコイル13aが対物レンズ11の光軸方
向に沿って巻回されている。トラッキングコイル13
b,13bは、四角形状である。複数の端子部21a,
21b,21c,21dには、各々フォーカシングコイ
ル13a及びトラッキングコイル13bの巻き始め及び
巻き終わりの端部が巻回されている。
【0017】これら複数の端子部21a,21b,21
c,21dは、前述したようにコイルボビン13がレン
ズホルダ12に取り付けられた際に、後述する複数の弾
性支持部材14a,14b,14c,14dの先端部分
と係合し、半田付けによって電気的に接続される。な
お、コイルボビン13の上部は、図1に示すようにカバ
ー24によって覆われている。
【0018】図2の複数の弾性支持部材14a,14
b,14c,14dは、弾性を有しかつ導電性を有する
材料、たとえば金属材料により形成されている。複数の
弾性支持部材14a,14b,14c,14dは、各々
一端側がレンズホルダ12に取り付けられていると共
に、他端側が固定部材16に取り付けられている。これ
ら複数の弾性支持部材14a,14b,14c,14d
は、幅の細い形状に形成することによって、フォーカシ
ング方向Fcsとトラッキング方向Trkの2方向に変
位することができる。これら複数の弾性支持部材14
a,14b,14c,14dによって、レンズホルダ1
2が、対物レンズ11の光軸と平行な方向、すなわちフ
ォーカシング方向Fcsと対物レンズ11の光軸と直交
する平面方向、すなわちトラッキング方向Trkに移動
可能に支持されている。
【0019】ベース部材110は、たとえば亜鉛ダイカ
スト製である。ベース部材110上には、固定部材16
が取り付けられる取り付け部(図示せず)が突出するよ
うに設けられていると共に、一端側に一対のヨーク部2
2(22a,22b)が設けられている。ヨーク部22
a,22bは相対向するようにベース部材110から垂
直に設けられていると共に、一対のヨーク部22a,2
2bのうちのヨーク部22aに永久磁石23が取り付け
られている。ヨーク部22bと磁石23との間に所定の
間隔のギャップが形成され、このギャップ内にフォーカ
シングコイル13a及びトラッキングコイル13bが挿
入される。
【0020】図3は、図1で示したベース部材110の
全体と、そのベース部材110に設定される各光学要素
等や位置決め治具300が示されている。図4は、ベー
ス部材110から受発光素子120と位置決め治具30
0を離した状態を示す図である。
【0021】ベース部材110は矢印S方向に移動する
ための軸受け111,111を有しており、この軸受け
111,111にはスライド用のガイド棒(図示せず)
が通るようになっている。ベース部材110は、光学素
子としての反射ミラー(プリズムミラーともいう)14
0と平面ミラー142を有している。反射ミラー140
はベース部材110の底面110aに直接固定されてい
る。平面ミラー142は、軸受け111,111の間の
位置に立てて固定されている。ベース部材110は、受
発光素子120を接着して固定するための傾斜した固定
部位110bを有している。この固定部位110bには
穴110cが形成されていて、図3に示すように、受発
光素子120の発光部から出るレーザ光Lが、この穴1
10cを通って、平面ミラー142で反射できるように
なっている。この平面ミラー142で反射したレーザ光
Lは、反射ミラー140で垂直に立ち上げて反射して、
図1の対物レンズ11を通ってディスクDの情報記録面
に焦点を結ぶ。またディスクDの情報記録面で反射した
レーザ光の戻り光Lは、先程とは逆に、反射ミラー14
0で反射してかつ平面ミラー142で反射し、穴110
cを通って、受発光素子120の受光部に受光できる。
このようなレーザ光Lの光路及び受発光素子120の配
置の仕方等については、図5に示している。
【0022】図5に示すように、受発光素子120は、
ベース部材110に対応して傾けて配置されている。こ
れにより、受発光素子120の受発光面は、平面ミラー
142側に向いていると共に、ベース部材110に対し
て、好ましくは90度未満の所定の角度θ1の角度で傾
斜している。
【0023】この場合に、受発光素子120のレーザ光
源から発生したレーザ光、あるいは戻り光が受発光素子
120の受光部に受光する場合における角度θ3は、た
とえば16゜である。
【0024】このように受発光素子120を図3に示す
ようにベース部材110に対して所定角度θ1で傾けて
配置することにより、スライドベース10の厚みHを小
さくすることができる。この厚みHは、たとえば10m
mにすることができる。
【0025】本発明の実施の形態では、反射ミラー14
0と平面ミラー142を用いて、レーザ光あるいはその
レーザ光の戻り光をそれぞれ2回折り曲げることができ
る。このため、従来に比べて受発光素子120を二軸ア
クチュエータ130の近傍に配置することができる。
【0026】また、図1に示すように、平面ミラー14
2は、軸受け111,111の近くであって、好ましく
はガイド軸を避けてその下側に配置することができるの
で、さらに水平投影面積を小さくして小型化が図れる。
【0027】次に図3と図4で示す受発光素子120の
内部構造の一例を図6で示しておく。図6において、こ
のサブストレート122の上には、半導体素子124
と、マイクロプリズム126が配置されている。サブス
トレート122には、受光部としての第1のフォトディ
テクタ群PD1と第2のフォトディテクタ群PD2が並
べて配置もしくは形成されている。第1のフォトディテ
クタ群PD1と第2のフォトディテクタ群PD2は、た
とえば所定のパターンを備え、コンパクトディスクのよ
うな再生専用の光ディスクDからの戻り光の受光の仕方
により、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信
号、再生信号(RF信号)を得ることができる。
【0028】半導体素子124の上には発光部としての
レーザダイオードチップ130が配置されている。マイ
クロプリズム126は斜面132を有している。この斜
面132は、たとえば角度αで形成されている。この角
度αは、好ましくは45゜である。斜面132は、レー
ザダイオードチップ130のレーザ光出射部134にほ
ぼ対面している。レーザダイオードチップ130の後ろ
には、レーザ光をモニターするためのフォトダイオード
140を備えている。
【0029】次に、図3と図4を参照して、本発明の受
発光素子の位置決め治具300の構造について説明す
る。この位置決め治具300は、受発光素子120をベ
ース部材110に対して位置決めして固定する治具であ
る。位置決め治具300は概略的には保持部材310、
弾性部材340、光路調整部370等を備えている。保
持部材310は、図3と図4に示すように、たとえばバ
ネ性を有する金属板を折り曲げて形成した部材であり、
鋼板などにより作られている。
【0030】保持部材310は、図4に示すように基部
311、押付部312、調整部位314等を備えてい
る。基部311は、図7と図8に示すように、取付ねじ
311aにより、ベース部材110の底部に固定される
部分である。図7と図8に示すように、調整部位314
は、基部311に対して所定の間隔Eをおいて、基部3
11に対して連続して形成されている。基部311と調
整部位314は平行になっている。調整部位314は微
調整用のねじ315をねじ込むためのめねじ314aを
有している。微調整ねじ315の先端部分は、スライド
ベース部材110のめねじ110eにねじ込むことがで
きる。押付部312は、調整部位314に対してθの角
度で傾斜してしかも連続して形成されている。この押付
部312はベース部材110の固定部位110bとほぼ
平行になっている。その固定部位110bは、受発光素
子120を押し付けて固定するための部分である。
【0031】なお図4に示すように押付部312には切
欠部312aが形成されている。このように切欠部31
2aを形成するのは、軽量化のためである。押付部31
2は、次に説明する弾性部材340側を押し付けるため
の押付突起318を有している。この押付突起318が
弾性部材340側に接する部位は曲面状になっている。
このような構成の保持部材310は、図7と図8に示す
ように、取付ねじ311aを用いて、ベース部材110
に対して取り付けられる。そして保持部材310は受発
光素子120をベース部材110の固定部位110bに
対して弾性的に保持することができる。
【0032】次に弾性部材340について説明する。弾
性部材340は、たとえば合成樹脂のシート341と両
面接着部材342を有している。両面接着部材342の
一方の粘着面342aは、シート341の一方の面34
1aを粘着している。また両面接着部材342の他方の
粘着面342bは受発光素子120の面120zを接着
している。これにより、図4と図7、図8に示すよう
に、弾性部材340のシート341は、両面接着部材3
42を介して受発光素子120を接着して固定してい
る。つまり受発光素子120と弾性部材340は一体化
されている。シート341は、たとえばポリエステル
(PET)であり、シート341の大きさは受発光素子
120の大きさに対応したものである。また両面接着部
材342の大きさもシート341と受発光素子120の
大きさに対応したものである。
【0033】次に図4、図7、図8を参照して光路調整
部370について説明する。光路調整部370は、保持
部材310の調整部位314と微調整ねじ315で構成
されている。作業者が、微調整ねじ315を工具Tによ
り回転することで、調整部位314は、Y1方向(図7
と図8においては上下方向)に移動して調整することが
できる。このようにして調整部位314をY1方向に移
動することにより、調整部位314と共に押付部312
が移動するので、押付部312と一体化された弾性部材
340と受発光素子120をY方向に微妙に位置調整す
ることができる。図4の受発光素子120は、左右側部
120x,120x、面120z、プリント配線板12
0y等を有している。またベース部材110は、図4の
ように穴110cを有している。この穴110cは、レ
ーザ光Lを受発光素子120の受光部に導いたり、逆に
受発光素子120の発光部から発光されたレーザ光Lを
平面ミラー142に導くようになっている。
【0034】次に図3と図4及び図7と図8を参照して
受発光素子120がベース部材110に対して位置決め
して固定される位置決め方法について説明する。レーザ光Lのビーム調整工程 まずレーザ光Lのビーム調整工程を行う。このビーム調
整工程では、ベース部材110には、反射ミラー14
0、平面ミラー142、受発光素子120、そして位置
決め治具300が配置される。まだ、図1に示す二軸ア
クチュエータ10はベース部材110に対しては設定さ
れていない。この状態で、受発光素子120の発光部か
らのレーザ光Lが、平面ミラー142とプリズムミラー
140を介して、ディスクDの所定の位置に位置するよ
うに受発光素子120の位置調整をX方向とY方向にそ
って行う。具体的な調整は、作業者がたとえばピンセッ
トで受発光素子120をつまんで、受発光素子120を
X,Y方向に概略移動して行う。このようなビーム調整
が終わったら、図7に示すように押付部312の押付突
起318は、瞬間接着剤BOを用いてシート341側に
固定する。
【0035】アライメント工程 次に、ビーム調整工程が終わった後に、アライメント工
程に移る。図1の二軸アクチュエータ10がベース部材
110に対して取り付けられる。そしてディスクDに対
して、受発光素子120の発光部からレーザ光Lを平面
ミラー142、プリズムミラー140を介して照射し
て、その戻り光を、反射ミラー140、平面ミラー14
2を介して受発光素子120の受光部に取り込む。つま
りディスクDをかけてその情報の信号を受発光素子12
0の受光部で読み取らせて、レーザ光がオントラックに
なるように、受発光素子120のY方向のみ(固定部位
110bにそった方向)の位置を微調整する。
【0036】この場合の受発光素子120の微調整は、
図4と図7に示すY方向だけの調整なので、次のように
して行う。つまり光路調整部370の微調整ねじ315
を、図7に示すような工具Tを用いて作業者が回転する
ことにより、調整部位314はY1方向に動く。これに
より、押付部312は、受発光素子120をベース部材
110の固定部位110bの面に沿ってY方向に調整し
て位置決めすることができる。図7のようにこのアライ
メントが終ったら押付突起318とシート341を瞬間
接着剤BOで接着して固定する。
【0037】次にこのようなアライメント工程が終了す
ると、受発光素子120は、ベース部材110の固定部
位110bに対して瞬間接着剤BONを用いて固定す
る。このようにすることで、図8のように押付部312
の押付突起318、弾性部材340、受発光素子12
0、ベース部材110が瞬間接着剤BO,BONを用い
て一体的に固定することができる。受発光素子120が
ベース部材110に対して瞬間接着剤BONを介して完
全に固定された後に、保持部材310、弾性部材340
を、受発光素子120から取り除くことができる。この
ようにすることで保持部材310は、次のベース部材に
対して受発光素子120を取り付ける際の位置決め用の
治具として再利用することができ、省資源と省コスト化
が図れることになる。
【0038】本発明の実施の形態では、位置決め治具3
00は、受発光素子120の位置決め調整後に取り外す
ことができるので、位置決め調整具が光学ピックアップ
の組立てに影響を及ぼすことがない。
【0039】本発明の実施の形態において、保持部材3
10が弾性部材340を介して受発光素子120をベー
ス部材110側に押し付けて位置決めさせるのは次のよ
うな理由からである。すなわち、たとえばベース部材1
10が亜鉛ダイカスト製である場合には、ベース部材1
10自体のクリープ特性により変形を起こす場合があ
る。このように図7と図8のようなベース部材110が
変形を起こすと、微調整ねじ315を介して押付部31
2が変位してしまう恐れがある。この場合に、もし押付
部312の押付突起318が直接受発光素子120を押
してかつ接着剤で両者が接着されていると、受発光素子
120をベース部材110の固定部位110bにおいて
Y方向に動かす力が生じる。従って、受発光素子120
のレーザ光Lに対する位置決め精度に関して信頼性に欠
けるという問題がある。
【0040】しかし本発明の実施の形態では、保持部材
310が弾性部材340を介して間接的に受発光素子1
20をベース部材110に対して押し付けているので、
ベース部材110がクリープ現象を起こして保持部材3
10がそれにつられて変位したとしても、その変位分は
弾性部材340で吸収することができ、受発光素子12
0の精度良く位置決めされた位置の変位を防ぐことがで
きる。また押付部312の押付突起318が、シート3
41を介して受発光素子120を押さえているので、両
面接着剤342の接着力は弱いことから、ベース部材1
10がクリープした時に保持部材310が受発光素子1
20を動かそうとしても、両面接着剤342の部分が受
発光素子120の面からずれるので、受発光素子120
自体を動かそうとする力を小さくすることができ、受発
光素子120の位置決め精度の信頼性を高めることがで
きる。
【0041】本発明の実施の形態では従来用いられてい
るプリズムミラーのミラープレートのような部品を廃止
することができるので、光学ピックアップの厚みを薄く
することができる。また板バネ形状の保持部材310を
採用することにより、簡単な構成であるのでコストダウ
ンを図れると共にビーム調整が容易である。受発光素子
120をアライメント調整した後に、受発光素子120
とベース部材110との接着作業が、容易である。この
理由は保持部材310が比較的小型に作ることができる
ためである。
【0042】図9は、保持部材310の押付突起318
と弾性部材340間の瞬間接着剤BOの塗布例を示して
いる。また図9において、受発光素子120とベース部
材110のポイントP1,P2における瞬間接着剤BO
Nの塗布例を示している。図10の実施の形態は、図4
の実施の形態と実質的に同じであるが、弾性部材340
のシート341に対して延長部材430が設けられてい
る。この延長部材430には、フレキシブルプリント配
線板120yと対面しており、フレキシブルプリント基
板120yで生じる高周波を除去するためのたとえばチ
ップコンデンサCPを設定することができる。
【0043】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。上述した実施の形態では、コンパクトディスク
等の光ディスク再生装置に対しても本発明を適用してい
る。しかしこれに限らず、他の種類の光ディスクを記録
/再生もしくは再生するための装置に対しても本発明の
光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具を適用す
ることができる。たとえば、他の種類の光ディスクと
は、たとえば読み出し専用のコンパクトディスク(CD
−ROM)や、光磁気記録再生用のミニディスク(M
D)等である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受発光素子をベース部材に対して確実に位置決めするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学ピックアップの受発光素子の位置
決め治具が適用される光学ピックアップ及び光ディスク
を示す分解斜視図。
【図2】図1の二軸アクチュエータの斜視図。
【図3】光学ピックアップのベース部材、受発光素子及
び位置決め治具を示す組立斜視図。
【図4】図3における受発光素子と位置決め治具を示す
分解斜視図。
【図5】平面ミラー、反射ミラー及び受発光素子の位置
関係を示す図。
【図6】受発光素子の内部構造の一例を示す図。
【図7】位置決め治具とスライドベース及び受発光素子
を示す図。
【図8】位置決め治具の保持部材と弾性部材と受発光素
子及びベース部材が接着剤により一体化された状態を示
す図。
【図9】受発光素子がベース部材に対して接着されてい
る様子及び弾性部材が保持部材に接着されている様子の
一例を示す図。
【図10】本発明の別の実施の形態を示す図。
【図11】従来の光学ピックアップの構造を示す斜視
図。
【図12】図11の従来の光学ピックアップにおいて、
プリズムミラーのミラープレートをスライドベースに対
して接着しようとする状態を示す図。
【符号の説明】
BO,BON・・・瞬間接着剤、L・・・レーザ光、1
10・・・ベース部材、120・・・受発光素子、30
0・・・位置決め治具、310・・・保持部材、340
・・・弾性部材、341・・・シート、342・・・両
面接着部材、370・・・光路調整部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材と、 ベース部材に設定される光学素子と、 このベース部材に位置決めして設定される受発光素子で
    あって、レーザ光を光学素子を介して情報記録媒体に対
    して照射する発光部と、情報記録媒体からのレーザ光の
    戻り光を光学素子を介して受光するための受光部とを備
    える受発光素子と、を備えてレーザ光を用いて情報記録
    媒体に情報を記録したり、情報記録媒体の情報を再生す
    る光学ピックアップに対して適用される、受発光素子の
    位置決め治具であり、 ベース部材に取り付けられて受発光素子をベース部材に
    対して弾性的に保持する保持部材と、 保持部材と受発光素子の間に配置されて、受発光素子を
    接着して保持し、保持部材の押圧力を受けて受発光素子
    に押圧力を伝える弾性部材と、 受発光素子をベース部材側のレーザ光の戻り光に対応さ
    せるために受発光素子の位置を調整する光路調整部と、
    を備えることを特徴とする光学ピックアップの受発光素
    子の位置決め治具。
  2. 【請求項2】 保持部材はバネ性を有する薄板で作られ
    ており、弾性部材は受発光素子の面を接着するための両
    面の接着部材を有する板状の部材であり、弾性部材はこ
    の両面の接着部材を介して受発光素子の面に接着されて
    いる請求項1に記載の光学ピックアップの受発光素子の
    位置決め治具。
  3. 【請求項3】 保持部材と弾性部材は接着剤で固定さ
    れ、受発光素子はベース部材に位置決め後に接着剤でベ
    ース部材に固定されている請求項1に記載の光学ピック
    アップの受発光素子の位置決め治具。
  4. 【請求項4】 ベース部材と、 ベース部材に設定される光学素子と、 このベース部材に位置決めして設定される受発光素子で
    あって、レーザ光を光学素子を介して情報記録媒体に対
    して照射する発光部と、情報記録媒体からのレーザ光の
    戻り光を光学素子を介して受光するための受光部とを備
    える受発光素子と、を備えてレーザ光を用いて情報記録
    媒体に情報を記録したり、情報記録媒体の情報を再生す
    る光学ピックアップに対して適用される、受発光素子の
    位置決め方法において、 ベース部材に対して保持部材を用いて受発光素子を弾性
    的に保持する際に、保持部材と受発光素子の間に弾性部
    材を配置して、弾性部材に受発光素子を接着して保持さ
    せ、弾性部材が保持部材の押圧力を受けてその押圧力を
    受発光素子に伝え、 受発光素子をベース部材において概略の位置決めを行っ
    た後に接着剤で保持部材と弾性部材を固定し、 受発光素子をベース部材側のレーザ光の戻り光に対応し
    て位置決めを行った後に、受発光素子をベース部材に対
    して接着して固定する、ことを特徴とする光学ピックア
    ップの受発光素子の位置決め方法。
JP8224530A 1996-08-07 1996-08-07 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法 Pending JPH1055559A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8224530A JPH1055559A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8224530A JPH1055559A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1055559A true JPH1055559A (ja) 1998-02-24

Family

ID=16815249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8224530A Pending JPH1055559A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1055559A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6625091B2 (en) Optical pickup
US5815483A (en) Optical pickup
US20030103439A1 (en) Optical pickup apparatus for small optical disk
JPH1055559A (ja) 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法
JP3674043B2 (ja) 光学ピックアップ装置
US20040141452A1 (en) Optical head device
JP2000057611A (ja) 光学ピックアップ装置
EP1016082B1 (en) Disc reproduction apparatus
JPH08287475A (ja) 光学ピックアップの受発光素子の位置決め治具及び受発光素子の位置決め方法
JP3247604B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP4515555B2 (ja) 光ピックアップ
JPH11149662A (ja) 光学素子の調整取付構造
EP1328933A1 (en) Fastening element
JPH11110800A (ja) 光学ピックアップ装置
JP3518904B2 (ja) 光ピックアップ
JP3494884B2 (ja) 光ピックアップ装置の製造方法
JPH0538412Y2 (ja)
JP2529432Y2 (ja) 光ピックアップ装置のハーフミラー取付装置
JP2000149343A (ja) 磁気ヘッド取り付け構造
JPH06124476A (ja) 光ヘッド装置
JPH1097730A (ja) 光ピックアップ装置
JP2002288863A (ja) 光学ピックアップ及びディスクドライブ装置
JPH0814896B2 (ja) 光ピックアップ装置
JPH10222858A (ja) 光学ピックアップ装置
JPH1092006A (ja) 光学ピックアップ及び光ディスク装置