JPH10509138A - レゾール化合物のアセタール誘導体 - Google Patents

レゾール化合物のアセタール誘導体

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JPH10509138A JP8514604A JP51460496A JPH10509138A JP H10509138 A JPH10509138 A JP H10509138A JP 8514604 A JP8514604 A JP 8514604A JP 51460496 A JP51460496 A JP 51460496A JP H10509138 A JPH10509138 A JP H10509138A
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Abstract

(57)【要約】 レゾールの環状アセタール誘導体はオルトレゾール化合物とカルボニルまたはカルボニル化合物誘導体との反応生成物を含む。フェノールレゾール化合物の環状アセタール誘導体は高貯蔵安定性を示し、高温で容易に活性化してフェノールを基剤とした接着剤または塗料を作る。

Description

【発明の詳細な説明】 レゾール化合物のアセタール誘導体 技術分野 この発明は、フェノール樹脂組成物の製造に使用されるレゾール化合物の誘導 体に関する。特に、本発明は、高貯蔵安定性を示し、高温で容易に活性化してフ ェノールを基剤とした接着剤および塗料を調製することができるフェノール系レ ゾール化合物の環状アセタール誘導体に関する。 背景技術 フェノール樹脂は、接着剤、塗料、および種々の成形品の製造におけるような 多数の工業分野に広く利用されている。フェノール樹脂の製造に利用される方法 のタイプによって定義される2つの基本的タイプのフェノール樹脂がある。第一 のタイプのフェノール樹脂はレゾール・フェノール樹脂(以後レゾールと記す) であって、それは塩基触媒の存在下で過剰のホルムアルデヒドとフェノールまた は置換フェノールとの反応によって製造される。レゾールはメチロールを末端基 (−CH2OH)とし、一般に単量体のフェノールと高縮合生成物との混合物で ある。メチロール・フェノールはそれら自身で縮合できるし、他のフェノールと 縮合して高分子量の物質を生成できるので、それらは典型的に冷蔵条件下で貯蔵 される。レゾール・プレポリマーは加熱によって3次元の架橋、不溶不融性ポリ マーに変換される。 第二のタイプのフェノール樹脂はノボラックフェノール樹脂(以後ノボラック と記す)であって、それは等モルまたは過剰量のフェノールとホルムアルデヒド とを酸性条件下で反応させることによって製造される。この酸−活性化反応は、 メチレン橋によって結合された低分子量の縮合生成物の生成をもたらす。ノボラ ックプレポリマーは熱反応性ではなくて、最終の硬化フェノール樹脂を生成する にはホルムアルデヒドやヘキサメチレンテトラアミンのような架橋剤の添加を要 する。レゾール化合物は、レゾールのメチロール基がノボラックとメチレン橋が 最終の硬化フェノール樹脂を生成するので、ノボラック用架橋剤としても利用で きる。レゾールの自己縮合からしばしば生成されるホルムアルデヒドはノボラッ クを架橋させる作用もする。 上記のように、熱活性かレゾールは不安定な傾向があり、高貯蔵安定性を有す るレゾールを配合する必要が続いている。レゾールの水溶液が特に不安定であり 、揮発性有機化合物を水に代える最近の工業的傾向は、長期の貯蔵安定性の水− 基レゾール組成物を得ることに関して技術的にかなりの挑戦をもたらす。 レゾールの化学的改質によってレゾール組成物の安定性を改良する多くの試み が行われてきた。例えば、米国特許2,579,329;2,579,330; 2,598,406;および2,606,935号は、フェノール基がエーテル 基に転化されているメチロールフェノールを記載している。得られたメチロール フェノールエーテルは優れた貯蔵寿命を有する(即ち、それらは常温で長期間の 縮合または重合の危険がなく貯蔵できる)が、触媒および熱の添加によって硬化 すると記載している。 米国特許第4,120,847;4,122,054;および4,157,3 24号は、メチロール基がメチロールエーテルに転化されているレゾール組成物 を記載している。それらのレゾールは貯蔵安定性で高温で硬化性であると記載し ている。さらに、米国特許第4,403,066;4,433,119;および 4,578,448号には、フェノール組成物のヘミホルマールが開示されてお り、ヘミホルマール基がフェノール−ホルムアルデヒド樹脂のフェノールヒドロ キシルおよびメチロール基に形成されている。安定性により、25℃〜30℃に おいて粘度を2倍にするのに必要な時間は200日以上であると述べている。 フェノール樹脂組成物に硬化剤として前記のような安定レゾール組成物を利用 することに伴なって2、3の欠点がある。第一の欠点は、フェノールの位置でエ ステル化されるレゾールが活性化および硬化をさせるのに比較的高温および/ま たは比較的強い触媒を必要とする。別の場合に、エステル化メチロール基の加水 分解から生じる未結合アルコールが最終用途におけるフェノール樹脂の効果を妨 げる。最後に、メチロールエーテルで安定化されるように、これまでに開発され た方法によって安定化された多くのレゾールプレポリマーは、有機溶媒における 溶媒として比較的良好な貯蔵安定性を維持できるが、水−基フェノールレゾール 組成物の配合に必要な水に長期間さらすことができない。 発明の開示 本発明は、全貯蔵安定性と水の存在下での安定性の両方を示すフェノールレゾ −ル組成物の誘導体に関する。本発明のレゾール誘導体は、比較的穏やかな条件 下で効果的に使用できる。活性化中に形成される離脱基はエーテルアルデヒドま たはケトンであり、それらはフェノールを架橋することもできる。二官能価であ り、従って架橋することができる安定化用基を利用することによって、最終硬化 フェノール樹脂の効果全体が改善される。 さらに具体的に、本発明は、次式に対応する少なくとも一つのブロックトフェ ノール単位を含有するフェノールレゾール化合物の環状アセタール誘導体から成 る。 式中アセタール構造のR1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、 アリール、または置換アリールにすることができる。R5−R6は芳香環上の位置 を占め、別々に水素、メチロール、ヒドロキシル、アルキル、置換アルキル、ア リール、置換アリール、アリールエーテル、またはハロゲンである。フェノール レゾール化合物のフェノール基およびオルトメチロール基をもった環状アセター ルの生成は、フェノール基およびメチロール基の活性をブロックして全化合物の 異常な安定性を与える。フェノールエーテルと対称的に、アセタールブロックと フェノール単位は比較的弱い硬化条件下でアンブロックして、フェノール基およ びオルトメチロール基を再生してアンブロックトレゾール化合物を硬化させ最終 フェノール樹脂を生成させる。ここでの用語「弱い」とは、濃強酸を必要とする フェノールエーテルとは逆にアセタールが希薄酸によって容易に開裂されること を意味する。さらにアンブロックキング反応によって生成される残基はアルデヒ ドまたはケトンであって、それはさらに硬化中にフェノール樹脂と反応または 混合体に存在する他の共反応性重合体と反応して、最終フェノール樹脂の性質を 最高にすることができる。IUPAC規則C−331.1に従って、ケトンから 誘導されるアセタールを示す用語「ケタール」は放棄されたことに注意されたい 。 本発明は、次のオルトメチロール構造を有する少なくとも一つのフェノール単 位を含有するオルトレゾール化合物を酸触媒の共存下でカルボニル化合物または カルボニル化合物誘導体と反応させる工程から成ることを特徴とするレゾールの 環状アセタール誘導体の製造方法にも関する: 式中R3−R6は芳香環上の位置を占め、位置1および2はそれぞれヒドロキシル およびオルトメチロール基が占める。R3−R6は別々に水素、メチロール、ヒド ロキシル、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールエーテ ル、またはハロゲンにすることができる。 本発明はさらにヒドロキシ官能性材料とフェノールレゾール化合物の環状アセ タール誘導体から成る接着剤組成物に関する。 発明を実施するための最良の形態 本発明のフェノールレゾールの環状アセタール誘導体はオルトレゾール化合物 から誘導される。以下使用する用語「オルトレゾール化合物」は、フェノール基 に関してオルト位にある少なくとも一つのメチロール基(CH2OH)を含有す る単量体、オリゴマー、または重合体のフェノール化合物を意味する。本発明の オルトレゾール化合物は前記のレゾールプレポリマーであって、典型的にフェノ ールと過剰のホルムアルデヒドとを技術的に既知の方法に従ってアルカリ性の条 件下で反応させることによって製造される。本発明のオルトレゾール化合物は、 次式によって表することができる。 式中R1,R2,R3,R4,およびR5は別々に水素、メチロール、ヒドロキシル 、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールエーテル、また はハロゲンにすることができる;x,yおよびzは別々に0〜3の整数であり; mおよびnは別々に0〜5の整数である;但しR1,R2,R3,R4,およびR5 の少なくとも一つはフェノールヒドロキシル基に対してオルトあるメチロール基 として存在する。換言すると、オルトゾール化合物は次式に対応する少なくとも 一つのフェノール単位を含有しなければならない: 式中R3−R6は芳香環上の位置を占め、位置1および2はそれぞれヒドロキシル およびオルトメチロール基が占める。R3−R6は別々に水素、メチロール、ヒド ロキシル、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールエーテ ル、またはハロゲンである。 本発明に有用な単量体オルトレゾール化合物の例(上記式においてmおよびm は0である)は、2−メチロールフェノール;2,4−ジメチロールフェノール ;2,6−ジメチロールフェノール;2,6−ジメチロール−4−メチロールフ ェノール;および2、4、6−トリメチロールフェノールを含み、2、4、6− トリメチロールフェノールが望ましい。上式によってて表される(m+n)の和 が1または1以上)本発明に有用なさらに高分子量のオルトレゾール化合物の例 はテトラメチロール4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、テトラメチロー ル4,4′−ジヒドロキシジフェニルメチルエーテル、およびテトラメチロール 4、4′−イソプロピルイデン・ジフェノール(ビスフェノールA)を含む。 本発明の環状アセタールブロックトレゾールは、以下にさらに詳細に記載する ように上記オルトレゾール化合物とカルボニル化合物またはカルボニル化合物の 誘導体とを酸触媒の存在下で反応させることによって製造することができる。こ れらの反応条件は、環状アセタール構造においてフェノールヒドロキシル基とメ チロールヒドロキシル基を結合させることによってフェノールヒドロキシル基と オルトメチロール基を効果的にブロックする。従ってレゾール化合物の環状アセ タール誘導は次式に対応する少なくとも1つの環状ブロックトフェノール単位を 含有する。 式中アセタール構造のR1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、 アリール、または置換アリールにすることができる。R3−R6は芳香環上の位置 を占め、別々に水素、メチロール、ヒドロキシル、アルキル、置換アルキル、ア リール、置換アリール、アリールエーテル、またはハロゲンである。 本発明の環状アセタール誘導体は典型的にそれらが誘導されるオルトレゾール 化合物に従って名付けられる。本発明の環状アセタール誘導体の例は2、4、6 −トリメチロールフェノールの1,2−アセトアルデヒドアセタール;テトラメ チロール4、4′−ジヒドロキシジフェニルメタンの1、1′,2,2′−アセ トアルデヒドアセタール;テトラメチロール4、4′−ジヒドロキジフェニルメ チルエーテルの1、1′,2,2′−アセトアルデヒドアセタール;2、4、6 −トリメチロールフェノールの1、2−イソプロビルイデンアセタール;テトラ メチロール4、4′−ジヒドロキシジフェニルメタンの1、1′,2,2′−イ ソプロピルイデン;2、4、6−トリメチロールフェノールの1、2−ベンジル イデンアセタールおよび2、4、6−トリメチロールフェノールの1、2−フル アルデヒドアセタールを含む、そして2、4、6−トリメチロールフェノールの 1、2−アセトアルデヒドアセタールが望ましい。 オルトレゾール化合物の環状アセタール誘導体は水が存在しても全体の安定性 を示す。安定性とは、50℃およびpH5.5でレゾール水溶液が核磁気共鳴分 光法により測定して2−6週間不変のままであることを意味する。100%固体 分そして約25℃では、オルトレゾール化合物の環状アセタール誘導体は1年以 上安定である。熱による活性化で環状アセタールは、離脱基としてアルデヒドま たはケトンを放出しながら、フェノールヒドロキシル基およびメチロールヒドロ キシル基を再生すべくブロックできない。カルボニル官能価を有する被放出アル デヒドまたはケトンは次に硬化を継続する際にフェノール樹脂と反応、または後 述の混合物に任意に存在できる別の共反応性重合体と反応できる。固体分が10 0%の場合、本発明のレゾール化合物の環状アセタール誘導体は典型的に約14 0℃までの温度で安定であり、それ以上の温度でその誘導体は酸触媒によって硬 化する。従ってレゾールのアセタール誘導体は、約200℃まで安定であるフェ ノールエーテル誘導体よりもさらに反応性である非改質レゾールより少なくとも 40℃安定である。不可決ではないが、場合によっては酸触媒を使用してレゾー ル化合物の環状アセタール誘導体の非ブロッキングと活性化を促進することが望 ましい。 本発明のレゾール化合物の環状アセタール誘導体は、オルトレゾール化合物と カルボニル化合物またはカルボニル化合物の誘導体を酸触媒の共存下で反応させ ることによって製造される。本発明の環状アセタール誘導体の製造に有用なカル ボニル化合物は、酸性条件でアルコールと反応してアセタールを生成することが できるアルデヒドまたはケトン化合物にすることができる。本発明に有用なカル ボニル化合物は次式によって表することができる。 式中R1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、アリール、アリー ル、または置換アリールにすることができる。本発明に有用なカルボニル化合 物の例は、アセトン、アセトアルデヒド、プロピオンアセトアルデヒド、ブチル アルデヒド、ベンズアルデヒド、およびフルアルデヒドを含み、現在のところア セトアルデヒドが望ましい。 本発明の環状アセタール誘導体の製造に有用なカルボニル化合物誘導体は上記 カルボニル化合物のアセタールであって、メスキンズ(Meskins in Synthesis(1981)501−522)によって総説されたような技 術的に既知の方法によってカルボニル化合物とアルコールを反応させることによ って製造される。本発明に有用なカルボニル化合物誘導体は次式によって表わす ことができる。 式中R1およびR2は、アルデヒドまたはケトンから誘導され、別々に水素、アル キル、置換アルキル、アリール、または置換アリールにすることができる。R3 およびR4は脂肪族またはアリールアルコールから誘導される、そしてアルキル 、置換アルキル、アリール、または置換アリールにすることができる。本発明に 有用なカルボニル化合物誘導体の例はアセトアルデヒドジメチルアセタール、ア セトアルデヒドジエチルアセタール、ジメトキシメタン2、2−ジエトキシプロ パン、プロピオンアルデヒドジメチルアセタール、プロピオンアルデヒドジエチ ルアセタール、ベンズアルデヒドジメチルアセタール、ベンズアルデヒドジエチ ルアセタール、フルアルデヒドジメチルアセタール、およびフルアルデヒドジエ チルアセタールを含み、現在のところアセトアルデヒドジメチルおよびジエチル アセタールが望ましい。 使用されるカルボニル化合物またはカルボニル化合物誘導体とレゾール化合物 とのモル比は典型的に約1.0:1.0〜10:1.0の範囲である。その比は カルボニル化合物の性質、レゾールの性質および反応条件(温度、触媒、等)に 左右される。例えば、カルボニル化合物誘導体(アルデヒドジアルキルアセター ル)に用いられる典型的なモル比は1.0:1.0〜4.0:1.0であるが、 アルデヒドまたはケトンに用いられるモル比は4.0:1.0〜8.0:1.0 である。後者の場合のカルボニル化合物とレゾール化合物とのより高いモル比は 、低pHでの可能な自己縮合時のアセタールの生成を容易にする。オルトレゾー ル化合物とカルボニル化合物またはカルボニル化合物の誘導体との反応に有用な 酸触媒は、本質的にアルコールとカルボニル化合物からのアセタールの生成を触 媒できる酸化化合物にすることができる。その酸触媒は典型的に約1.0−5. 0、望ましくは約3−5の範囲内のpKa値を有する。本発明に有用な酸触媒の 例は、種々のピリジニウム酸、カルボン酸、鉱酸、およびカチオン−交換樹脂の ような不均質酸触媒を含む。ピリジニウム酸の例はピリジニウム塩酸塩、ピリジ ニウム臭酸塩、ピリジニウム重硫酸水素塩、ピリジニウム硫酸水素塩、ピリジニ ウム−p−トルエンスルホン酸、およびポリ(4−ビニルピリジニウム−p−ト ルエンスルホン酸)を含む。他の酸の例はシュウ酸、リン酸、硫酸および塩酸を 含む。不均質酸触媒の例はDowex50X−W水素(ダウケミカル社によって 販売されている強酸カチオン交換樹脂)またはAmberliteIR−118 (Rohm and Haas社販売の樹脂)を含む。United Cata lysts社販売のGirdler K−10粉末触媒のような酸性粘土もレゾ ールのアセタール生成における触媒として使用できる。 酸触媒の選択はその溶解度およびカルボニル化合物の性質に依存する。特にレ ゾールのアセタール生成にカルボニル化合物誘導体を使用するときには、強酸よ りも緩酸、例えば、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸やポリ(4−ビニル ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸)を使用することが現在のところ望まし い。緩酸の使用は、低pHでレゾールのメチロール基とアルコールトの反応によ るメチロールエーテルの生成(ジアルキルアセタール試薬から生成)を防止する ピリジニウム酸は、また酸に敏感なアルデビドが、例えば、アルデヒドアセター ルの生成に含まれる場合の反応に最良に使用される。H2SO4のような強酸が望 ましい場合に、低pHでのレゾールの自己縮合を防止するために、典型的に過剰 のカルボニル化合物が使用される。酸触媒に依存して、使用される触媒の量は典 型的にレゾールを基準にして約0.02〜0.5モル、望ましくは約0.05 〜0.2モル%の範囲内で使用される。 オルトレゾール化合物とカルボニル化合物またはカルボニル化合物の誘導体の 反応は典型的に有機溶媒の共存下で実施される。場合によっては、水と有機溶媒 の混合体を使用できる。この目的に有用な有機溶媒は本質的にレゾールおよびカ ルボニル化合物を溶解できる溶媒にすることができる。しかしながら、アルコー ル系溶媒は、レゾールのメチロール基と反応してメチロールエーテルを生成する ことによってアセタールの生成を妨害するので、本発明への使用は望ましくない 。本発明に有用な有機溶媒の例はアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミ ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチレンクロリド、酢酸エチル、エチレ ングリコールジメチルエーテル、およびエチレングリコールジエチルエーテルの ようなエチレングリコールジアルキルエーテル、ベンゼン、クロロベンゼン、ト ルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素を含む、そしてアセトニトリル、 エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル:エチレングリコールジ メチルエーテルの混合体、アセトニトリル:N,N−ジメチルホルムアミドおよ びアセトニトリル:水の混合体が望ましい。その溶媒は典型的に、約10〜60 、望ましくは約20〜50と反応混合体中の全固体分含量を与えるのに十分な量 で使用される。オルトレゾール化合物とカルボニル化合物またはカルボニル化合 物の誘導体の反応は典型的に、約25℃〜100℃の範囲内の温度で約3〜48 時間の範囲内の時間で実施される。最適の温度および時間はカルボニル化合物、 溶媒、および酸触媒の性質に依存する。例えば、カルボニル化合物誘導体(アル デヒドまたはケトンジアルキルアセタール)から誘導された環状アセタールレゾ ールはカルボニル化合物から誘導された環状アセタールレゾールよりも容易に生 成される、従って反応の生じる時間および/または温度は短いまたは低い。立体 障害アルコールから誘導されたカルボニル化合物がさらにゆっくり反応すること が明白である。 フェノールレゾール化合物の環状アセタール誘導体の生成後、その反応混合物 に水またはアルコールを添加して、カルボニル化合物またはカルボニル化合物誘 導体と非オルトメチロール基との反応によって生成した非環状アセタールまたは ヘミアセタール基を加水分解する。加水分解工程の実施後、その反応混合物は塩 基で中和し、得られた生成物を減圧下で脱水して既知技術によって溶媒および水 を除去する。環状アセタール誘導体は次に水洗して全ての酸塩類を除去すること によってさらに生成される。 本発明の環状アセタール誘導体は、単独または他のノボラックおよび/または レゾール化合物と組み合わせて高温で硬化して硬化フェノール樹脂組成物を生成 することができる貯蔵安定性および水安定性レゾールとして種々の用途に使用で きる。それらの環状アセタール誘導体は種々の共反応性樹脂の併用もできる。従 って、フェノール樹脂の外に、本発明の環状アセタール誘導体は、メチロール基 またはレゾールのフェノールヒドロキシル基、即ち、アミド、アミン、イミド、 ウレタン、ヒドロキシル、またはオキシラン基と反応できる官能基を有する共反 応性単量体、オリゴマー、重合体と併用できる。かかる共反応性樹脂の例は、尿 素、メラミン、またはベンゾガァナミン、ポリアミド、ビニルアミドの単量体ま たは重合体、例えばアクリルアミドまたはメチルアクリルアミド、ウレタン、お よびポリウレタン、エポキシ、およびポリビニルアルコール、ポリビニルアセタ ールのようなヒドロキシル官能性材料から生成した樹脂およびアルキッド樹脂を 含む。 本発明のアクリルアセタール誘導体の現在望ましい使用は、接着剤および塗料 組成物への使用である。環状誘導体の高水安定性は特に水−基接着剤組成物への 利用に適する。本発明の環状アセタール誘導体を基剤とした接着剤や塗料組成物 は典型的にその環状誘導体と架橋できるフェノール、アミド、アミン、イミド、 ウレタン、ヒドロキシル、またはオキシラン官能性単量体、オリゴマー、または 重合体材料も含む。環状アセタール誘導体と共に接着剤または塗料組成物に有用 な共反応性材料は本質的に、環状誘導体の活性化時に生成されるオルトレゾール 化合物のメチロールヒドロキシル基またはフェノールヒドロキシル基と縮合反応 することができる少なくとも一つの求核部位を含有する単量体、オリゴマー、ま たは重合体材料にすることがきる。環状アセタール誘導体と共に接着剤組成物に 有用な共反応性材料の例は、ノボラックおよびレゾール樹脂、メラミン、エポキ シ、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコールおよびポリアミドを含む、そ してノボラックおよびレゾール化合物が現在のところ望ましい。本発明に従って 接着剤に使用する共反応性材料は典型的に本発明の環状アセタール誘導体の約1 〜10重量部、望ましくは約2〜5重量部の範囲内の量で使用される。次の実施 例は説明のためのみに示し、請求項に規定の本発明の範囲を限定するものではな い。 レゾールの環状アセタール誘導体の調製 実施例1:トリメチロールフェノールの1、2− アセトアルデヒドアセタールの調製方法1 : アセトニトリル600mLにおける2,4,6−トリメチロールフェノール( 92.8g,0.50モル)とアセトアルデヒドジエチルアセタール(251m L,1.76モル)の攪拌溶液にピリジニウム−p−トルエンスルホネート(1 5.18g,0.06モル)を添加した。そのフラスコを窒素雰囲気に入れて、 その溶液を加熱し全てのトリメチロールフェノールが消費されるまで(TLC分 析100%EtOAc)3時間環流させた。温度を70℃に下げ、50mLの蒸 留水を添加して48℃にした。その溶液を60℃でさらに3時間加熱して室温に 放冷した。その反応を固体NaHCO3 30gで急冷し回転蒸発によって溶媒を 除去して粘性黄色残留物を与えた。その残留物を600mLの酢酸エチルに溶解 させ、飽和NaHCO3溶液(300mL)で洗浄し、有機層をMgSO4上に乾 燥させ、溶媒除去後に白色固体88.30gを与えた。水性層を塩化メチレン( 4x200mL)で抽出し、CH2Cl2を収集しMgSO4上に乾燥させてさら に12.31gのアセタール(粗収量100.6g,95%収率)を与えた。核 気共鳴(NMR)法による分析はトリメチロールフェノールのアセトアルデヒド アセタールとエーテルブロックト副生物のが8:1を示した。アセタールを付加 した二量体であるテトラメチロール4,4−ジヒドロキシジフェニルメタンの1 ,1′,2,2′−アセトアルデヒドも副生物として確認させた。白色固体分は 300mLのジエチルエーテル中で攪拌し、吸引ろ過によって収集して47.8 gの生成物を得た。エーテル洗液を集め、1/3の体積に濃縮し、−4 0℃のフリーザーに入れてさらに13.0gの生成物を得た。最終の収量は60 .8g(58%)であった。方法2 : アセトニトリル:水(1:1)600mLにおける2,4,6−トリメチロー ルフェノール(50g,0.27モル)とアセトアルデヒド(112.9mL, 2.03モル)の攪拌溶液に5Nの硫酸(0.010モル)4mLを添加した。 そのフラスコを窒素雰囲気に入れて、その溶液を55℃で6時間加熱し、その時 間後にアリコートのNMR分析はTMPの生成物への91%転化を示した。その 反応混合体を室温に放冷し、NaHCO3(5g)で急冷した。揮発分を回転蒸 発によって除去してオレンジ色の残留物を精製した。その残留物を600mLの THFにとって、MgSO4上に乾燥させた。その溶媒をろ過し、溶媒を回転蒸 発によって除去して油状残留物として56.4gの粗生成物を与えた。その残留 物をジエチル:ヘキサン(1:9)中で攪拌することによって白色固体として沈 殿させた。その固体分を単離し、ジエチルエーテルで洗浄して34.5gの純粋 生成物(61%)与えた。粗混合物が精製されない場合には、反応の副生物はア セタール付加二量体であるテトラメチロール4,4−ジヒドロキシジフェニルメ タンの1,1′,2,2′−アセトアルデヒドおよびテトラメチロール4,4− ジヒドロキシジフェニルメチルエーテルの1,1′,2,2′−アセトアルデヒ ドを含む。 実施例2:トリメチロールフェノールの1、2− イソプロピルイデンアセタールの調製 溶媒(アセトニトリル:エチレングリコールメチルエーテル、1:1.3)3 50mLにおける2,4,6−トリメチロールフェノール(20.2g,0.1 1モル)の攪拌溶液に2、2′−ジメトキシプロパン(57g.0.54モル) とピリジニウム−p−トルエンスルホン酸(12.8g,0.01モル)を添加 した。そのフラスコを窒素雰囲気に入れて、その溶液を35℃で18時間全ての トリメチロールフェノールが消費されるまで環流させた。その溶液を水−氷浴で 冷却し、100mLのメタノールを添加した。その溶液を〜0℃で2時間攪拌し 、 重炭酸ナトリウムの添加によって急冷した。揮発分を回転蒸発によって除去して 濃黄色残留物を与えた。その残留物を150mLの酢酸エチルに溶解させ、1L の分液漏斗に移し、一度100mLの蒸留水で洗浄し、さらに50mLの蒸留水 で洗浄した。有機層をMgSO4上に乾燥させ、濾過し、溶媒を回転蒸発によっ て除去して淡黄色固体21.94gを与えた。核磁気共鳴(NMR)法による生 成物の分析は90%以上の物質がトリメチロールフェノールの1、2−イソプロ ピリデンアセタールであり、残りの物質はアセタールを付加した二量体(テトラ メチロール4,4−ジヒドロキシジフェニルメタン)とエーテル副生物(エチル エーテルとして4位でブロックされたトリメチロールフェノールの1、2−イソ プロピリデンアセタール)であった。 実施例3:2、4、6−トリメチロールフェノールの 1、2−ベンズアルデヒドアセタールの調製 エチレングリコールメチルエーテル350mLにおける2,4,6−トリメチ ロールフェノール(40.g,0.22モル)とベンズアルデヒドジメチルアセ タール(81.1g、0.53モル)の攪拌溶液にピリジニウム−p−トルエン スルホネート(16.4g,0.02モル)を添加した。そのフラスコを窒素雰 囲気に入れて、その攪拌溶液を50℃で22時間全てのトリメチロールフェノー ルが消費されるまで加熱した。その溶液を室温に冷却し、200mLの蒸留水を 添加した。その溶液を環境温度で2時間攪拌し、酢酸エチル(300mL)を添 加した。2層を分離し、有機層を飽和重炭酸ナトリウム75mLで2回洗浄した 。有機層をMgSO4上に乾燥させ、濾過し、溶媒を回転蒸発によって除去し、 黄白色の固体を与えた。その固体を熱アセトンに溶解し、冷却、そしてヘキサン で沈殿させた。その沈殿物をヘキサンで洗浄して過剰のベンズアルデヒドを除去 し、吸引濾過によって集めて白色固体50g(85%)を得た。 実施例4:2、4、6−トリメチロールフェノールの 1、2−フルアルデヒドアセタールの調製 テトラヒドロフラン:エチレングリコールメチルエーテル(2:1)の35m Lにおける2,4,6−トリメチロールフェノール(75mg,4.0ミリモル )の攪拌溶液にピリジウム−p−トルエンスルホン酸(150mg,0.59ミ リモル)を添加した。そのフラスコを室温で6日間、次に55℃で18時間全て のトリメチロールフェノールが付加されるまで(TLC分析100%酢酸エチル )攪拌した。その反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液25mLで急冷し、溶媒を回 転蒸発によって除去した。その材料を100mLの酢酸エチルに溶解させ、飽和 重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で一度洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。 その粗材料をエチレングリコールジメチルエーテル40mL中で10mLの蒸留 水と250mgのピリジニウム−p−トルエンスルホネートと共に攪拌すること によって非環状アセタールの加水分解をさせた。その反応を飽和重炭酸ナトリウ ム溶液25mLで急冷し、溶媒を回転蒸発によって除去した。その材料を酢酸エ チル100mLに再溶解させ、飽和重炭酸ナトリウム溶液で一度、食塩水で一度 洗浄し、MgSO4上に乾燥させた。濾過および溶媒の除去後、黄白色固体29 0mgを得た、それをさらにジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて純生成物( mp=103〜104℃)240mg(24%)を与えた。 実施例5:イソプロピルイデンアセタール付加レゾール樹脂の調製 溶媒(アセトニトリル:N,N−ジメチルホルムアミド 3:1)160mL における2,4,6−トリメチロールフェノール(10.0g,0.054モル )とモレキュラーシーブ(3A,0.8g)の攪拌溶液にポリ(4−ピリジニウ ム−p−トルエンスルホン酸(2.0g)を添加した。そのフラスコを窒素雰囲 気に入れて、還流下(87℃)5時間加熱してオリゴマーを生成させた。新しい モレキュラーシーブ(3A,0.8g)を添加し、その混合体をさらに20分間 攪拌した。2,2−ジメトキシプロパン(25.6g,0.24モル)を添加し 、その混合体を80℃で18時間全ての樹脂が完全に付加(NMRで測定)され るまで攪拌した。その溶液を室温に冷却し、ろ過してモレキュラーシーブを除去 し、溶媒を回転蒸発で除去した。油上残留物を150mLの酢酸エチルで希釈し 、重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で2回、食塩水で1回抽出し、硫酸マグネ シウム上で乾燥させた。その溶液をろ過し、溶媒を回転蒸発によって除去した。 そのオリゴマーをさらに減圧下で乾燥させて薄琥珀色の固体8.68gを得た。 実施例6:アセトアルデヒドアセタール付加レゾール樹脂の調製 溶媒(アセトニトリル:N,N−ジメチルホルムアミド 3:1)160mL における2,4,6−トリメチロールフェノール(10.0g,0.054モル )とモレキュラーシーブ(3A,0.8g)の攪拌溶液にポリ(4−ピリジニウ ム−p−トルエンスルホン酸(2.0g)を添加した。そのフラスコを窒素雰囲 気に入れて、還流下(87℃)5時間加熱してオリゴマーを生成させた。新しい モレキュラーシーブ(3A,0.8g)を添加し、その混合体をさらに20分間 攪拌した。アセトアルデヒドジエチルアセタール(24.0g,0.20モル) とピリジニウム−p−トルエンスルホン酸(1.0g、0.004モル)を添加 した。2,2−ジメトキシプロパン(25.6g,0.24モル)を添加し、そ の混合体を80℃で18時間全ての樹脂が完全に付加(NMRで測定)されるま で攪拌した。その溶液を室温に冷却し、ろ過してモレキュラーシーブと触媒を除 去し、溶媒を回転蒸発で除去した。油状残留物を150mLの酢酸エチルで希釈 し、重炭酸ナトリウム溶液(50mL)で2回、食塩水で1回抽出し、硫酸マグ ネシ ウム上で乾燥させた。その溶液をろ過し、溶媒を回転蒸発によって除去した。そ のオリゴマーをさらに減圧下で乾燥させて黄白色の固体5.75gを得た。 レゾールの環状アセタールの熱安定性 レゾールの環状アセタールの高安定性は熱重量分析(TGA)によってわかる 。トリメチロールフェノールのアセタール誘導体およびトリメチロールフェノー ルのオリゴマーのTGAデータを表1に示す。比較のために、トリメチロールフ ェノールの4−メチルエーテルとトリメチロールフェノールの1−メチルエーテ ルのTGAデータも表1に示す。熱重量分析はPerkin Elmer PC シリーズのTGA−型を使用して50−500℃の温度範囲で行った。実験は約 2−5gの試料について20℃/分の加熱速度で行った。温度の較正は、標準と して20℃/分の加熱速度でニッケルとアルメルで行った。重量の較正は10m gの標準器を使用して行った。 表1のデータは、トリメチロールフェノールの環状アセタール誘導体およびト リメチロールフェノールのオリゴマーが非改質レゾール(記載1および2)およ びトリメチロールフェノールの4−メチルエーテル(記載3)より安定であるこ とを示す。しかしながら、トリメチロールフェノールの環状アセタール誘導体は TMP(それは230℃で硬化し始める(記載12))の1−メチルエーテルよ り低温で硬化する。 接着剤の調製 実施例1 表2に示す成分を混合することによって天然ゴムをグリットブラスト仕上鋼に 接着する接着剤プライマーを調製した。それらのプライマーはHeller攪拌 機を使用しガラス混合用ビーズと共に4オンスのプラスチック容器中で混合した 。次にプライマー1〜10は、脱脂、グリットブラスト仕上鋼をプライマークー ポンに浸せきして0.0076〜0.0102mm(0.3〜0.4mils) のプライマー厚さにしてその鋼クーポンに塗布した。塩素化ゴム、臭素化ポリ( 2,3−ジクロロブタジェン)、p−ジニトロソベンゼンを含有する商用オ−バ −コート(ロード社の商品名Chemlok220)を塗工部品に塗布して0. 0152〜0.025mm厚さのオーバーコート形成させた。次に塗工鋼ク−ポ ンを硫黄硬化天然ゴムに150℃、140kg/cm2で15分間圧縮成形する ことによって接着させた。次に、接着されたゴム−金属アセンンブリはASTM −D−429−B法にした従って調製し、以下に記載の沸騰水試験をした。 プライマー1〜10を使用しASTM−D−429−B法に従って6つのゴム −金属クーポンを調製した。接着した各ゴムクーポンの先端縁をその位置から1 80度曲げて応力をかけた。被応力縁界面を最初に剃刀の刃で傷を付け、次にそ のクーポンを沸騰水に2時間浸せきすることにより沸騰水にさらした。この後、 沸騰水から試料を取り出し、放冷し、インストロン試験機で金属クーポンのゴム を引っ張り剥がすことによって試験した。45度の剥離ジグを5.08cm/分 のクロスヘッド速度で使用した。接着部分に保持されたゴムの量を接着部分のパ ーセンとして記録する。接着部分に保持されたゴムは、接着層がゴムより強いこ と、従って高度のゴム保持が望ましいことを示す。表3はプライマー1〜10の ゴム保持%を示し、100%が可能な最高レベルの接着である。記号#/cmは 、金属表面からゴムを剥がすのに必要な被接着部分の直線cm当たりの力(kg )を示す。 上記データからわかるように、トリメチロールフェノール(TMP)およびア ルデヒド(またはケトン)から誘導された環状アセタール・ブロックトレゾール は非改質TMPと同様に沸騰水耐性の接着層を提供する。一方、TMPのメチル エーテル誘導体は系に硬化剤を添加しないように劣る(プライマー6)。 実施例2 ピロガロ−ル−レゾルシノール・ノボラックおよびトリメチロールフェノール の1、2−アセトアルデヒドアセタールの量を変えて5つの接着剤組成物を比較 した。本発明に有用なノボラックは米国特許第5,162,156号に開示のよ うに調製する。表4は使用したノボラックとブロックトレゾールの重量%を示す 。 一液型接着剤を上記のようにグリットブラスト仕上鋼クーポンに塗布した。塗 工したクーポンをHC600−Bと呼ぶニトリルゴム素材に接着し、190℃の 温度で7分間圧縮成形した。ASTM−D−429−B法に従ってゴム保持を試 験した。 上記デ−タからわかるように、トリメチロールフェノール(TMP)の1、2 −アセトアルデヒドアセタールの含有量を0%から80%にあげると接着が改善 される最適の含有量はこの場合40%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 161/06 C09J 161/06 161/28 161/28 163/00 163/00 201/00 201/00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.オルトレゾール化合物とカルボニルまたはカルボニル化合物誘導体との 反応生成物からなることを特徴とするレゾール化合物の環状アセタール誘導体。 2.前記レゾール化合物が、次のオルトメチロール構造を有する少なくとも 一つのフェノール単位を含有する請求項1記載の環状アセタール誘導体: 式中のR3−R6は別々に水素、メチロール、ヒドロキシル、アルキル、置換アル キル、アリール、置換アリール、アリールエーテル、またはハロゲンである。 3.前記レゾール化合物が、次式を有する請求項1記載の環状アセタール誘 導体: 式中R1,R2,R3,R4,およびR5は別々に水素、メチロール、ヒドロキシル 、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールエーテル、また はハロゲンにすることができる;x,yおよびzは別々に0〜3の整数であり; mおよびnは別々に0〜5の整数である;但しR1,R2,R3,R4,およびR5 の少なくとも一つはフェノールヒドロキシル基に対してオルトであるメチロ−ル 基として存在する。 4.前記レゾール化合物が、2−メチロールフェノール;2、4−ジメチロ ールフェノール;2、6−ジメチロールフェノール;2、6−ジメチロール−4 −メチロールフェノール;および2、4、6−トリメチロールフェノール;テト ラメチロール4、4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、テトラメチロール4、 4′−ジヒドロキシジフェニルメチルエーテル、およびテトラメチロール4,4 ′−イソプロピルイデン・ジフェノール(ビスフェノールA)から成る群から選 択される請求項1記載の環状アセタール誘導体。 5.次式に対応する少なくとも一つの環状ブロックトフェノール単位を含有 する請求項1記載の環状アセタール誘導体: 式中のR1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、アリール、また は置換アリールにすることができ、R3−R6は別々に水素、メチロール、ヒドロ キシル、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールエーテル 、またはハロゲンである。 6.2、4、6−トリメチロールフェノールの1、2−アセトアルデヒドア セタール;テトラメチロール4、4′−ジヒドロキシジフェニルメタンの1、1 ′,2,2′−アセトアルデヒドアセタール;テトラメチロール4、4′−ジヒ ドロキジフェニルメチルエーテルの1、1′,2,2−アセトアルデヒドアセタ ール;2、4、6−トリメチロールフェノールの1、2−イソプロピルイデンア セタール;テトラメチロール4、4′−ジヒドロキシジフェニルメタンの1、1 ′,2,2′−イソプロピルイデン;2、4、6−トリメチロールフェノールの 1、2−ベンジルイデンアセタールおよび2、4、6−トリメチロールフェノ− ルの1、2−フルアルデヒドアセタールから成る群から選ぶ請求項1記載の環状 アセタール誘導体。 7.カルボニル化合物が次式を有する請求項1記載の環状アセタール誘導体 : 式中R1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、アリール、アリー ル、または置換アリールである。 8.カルボニル化合物は、アセトン、アセトアルデヒド、プロピオンアセト アルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、およびフルアルデヒドから 成る群から選ぶ請求項1記載の環状アセタール誘導体。 9.カルボニル化合物誘導体が次式を有する請求項1記載の環状アセタール 誘導体: 式中R1およびR2は、別々に水素、アルキル、置換アルキル、アリール、または 置換アリールにすることができる、そしてR3およびR4はアルキル、置換アルキ ル、アリール、または置換アリールにすることができる。 10.カルボニル化合物誘導体はアセトアルデヒドジメチルアセタール、アセ トアルデヒドジエチルアセタール、ジメトキシメタン2、2−ジエトキシプロパ ン、プロピオンアルデヒドジメチルアセタール、プロピオンアルデヒドジエチル アセタール、ベンズアルデヒドジメチルアセタール、ベンズアルデヒドジエチル アセタール、フルアルデヒドジメチルアセタール、およびフルアルデヒドジエチ ルアセタールから成る群から選ぶ請求項9記載の環状アセタール誘導体。 11.カルボニル化合物またはカルボニル化合物誘導体とレゾール化合物との モル比が1.0:1.0〜10:1.0の範囲内である請求項1記載の環状アセ タール誘導体。 12.カルボニル化合物またはカルボニル化合物誘導体とレゾール化合物との モル比が2:1〜8:1.0の範囲内である請求項1記載の環状アセタール誘導 体。 13.(a)オルトレゾール化合物とカルボニルまたはカルボニル化合物の誘 導体の反応生成物から成るレゾール化合物の環状アセタール誘導体、および (b)前記環状アセタール誘導体と架橋できるフェノール、アミド、ア ミン、イミド、ウレタン、ヒドロキシルまたはオキシラン官能性単量体、オリゴ マー、または重合体材料から成る群から選択した共反応製材料から成る接着剤ま たは塗料組成物。 14.ノボラック樹脂、レゾール樹脂、メラミン、エポキシド、ポリビニルア セタール、およびポリビニルアルコールから成る群から選ぶ請求項13記載の接 着剤または塗料組成物。
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