JPH10502406A - エチレンの重合のための触媒系 - Google Patents

エチレンの重合のための触媒系

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JPH10502406A JP8503793A JP50379396A JPH10502406A JP H10502406 A JPH10502406 A JP H10502406A JP 8503793 A JP8503793 A JP 8503793A JP 50379396 A JP50379396 A JP 50379396A JP H10502406 A JPH10502406 A JP H10502406A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、触媒Aおよび助触媒Bを含む、エチレンの単独重合のための、またはエチレンと、1以上の3〜12個の炭素原子を有するα‐オレフィンおよび任意的に1以上の非共役ジエンとの共重合のための触媒系であって、触媒Aは1以上の有機マグネシウム化合物、1以上の遷移金属化合物、有機マグネシウム化合物と自発的に反応しない、1以上のハライドおよび少なくとも1種の転移剤を含むところの触媒系に関する。本発明はまた、触媒系を製造することおよび、この触媒系によってエチレンを単独重合または共重合することに関する。

Description

【発明の詳細な説明】 エチレンの重合のための触媒系 本発明は、触媒Aおよび助触媒Bを含む、エチレンの単独重合のための、また はエチレンと、1以上の3〜12個の炭素原子を有するα‐オレフィンおよび任意 的に1以上の非共役ジエンとの共重合のための触媒系であって、触媒Aは1以上 の有機マグネシウム化合物、ハライドおよび1以上の遷移金属化合物を含むとこ ろの触媒系に関する。本発明はまた、触媒系を製造することおよび、この触媒系 によってエチレンを重合することに関する。 このタイプの触媒系は、オランダ国特許出願第7605544 号に記載されている。 しかし、この系において使用されているハライドは有機マグネシウム化合物と自 発的に反応する。「自発的に反応する」とは、適当な溶媒に溶解した有機マグネ シウム化合物に、室温にて大気圧下でハライドを加えると、微細に分散された不 溶の物質が形成されることを意味する。オランダ国特許出願第7605544 号の実施 例においては、必然的に伴うすべての結果として、特に、非常に腐食性のガスで あるHClを使用している。さらに、3級ブチルクロリドをまた、実施例で使用 している。3級のクロリドの不都合は、その固有の反応性である。これは、触媒 の調製において、制御がより困難な反応をもたらす。 本発明の目的は、上記の欠点を示さず、さらには、高い 温度で非常に高い活性および重合反応器中での短い滞在時間を示し、高いコモノ マー転化度を有する触媒系を提供することである。さらに、この触媒系は、簡単 でかつ制御可能なやり方で調製できる。 この目的は、ハライドが、有機マグネシウム化合物と自発的に反応しない有機 ハライドであることおよび、触媒系がまた、少なくとも1種の転移剤(transfer agent)を含むことにおいて達成される。 以後、転移剤は、有機マグネシウム化合物と自発的に反応しない有機ハライド の塩素原子を、有機マグネシウム化合物に運ぶことができる化合物である。「自 発的に反応しない」とは、適当な溶媒に溶解した有機マグネシウム化合物に、室 温にて大気圧下でハライドを加えると、微細に分散された不溶の物質が形成され ないことを意味する。 本発明の触媒系はさらに、非常によい特性の組合せを有する。それは、高い重 合温度において高い活性を示し、コモノマーの転化度が非常に良好であり、かつ ポリエチレンの分子量および分子量分布が制御できる(これは非常に重要である )。幅の広い分子量分布は、高剪断速度で良好な流れ特性をもたらす。言い換え れば、良好な加工性をもたらす。狭い分子量分布は原則として、より劣る加工性 をもたらすが、ポリマーのより良好な機械的特性をもたらす。本発明の触媒系お よびその製造は高価でなく、かつ環境に対してできるだけ小さい影響を伴う。さ らには、本発明の触媒系によって製造されるポリエチレンは原則として、ハ ロゲンおよび遷移金属の残留濃度が非常に低い。例えば助触媒Bおよび転移剤か らの、他の金属の残留濃度がまた、非常に低い。 エチレンおよび/または1-アルケンを重合することができる多くの触媒系がす でにある。そのような重合は、気相、溶液、スラリー、バルクまたは懸濁液で行 うことができる。溶液および懸濁液では、重合はそれぞれ、溶媒中または分散剤 中で行う。エチレンを溶液中で重合させるならば、重合温度はポリエチレンの溶 解温度より上でなければならない。懸濁液では逆に、重合は、形成されるポリエ チレンの溶解温度より下で行う。一般に、スラリー重合、気相重合、バルク重合 および懸濁重合に適した触媒は、溶液重合には適さない。 迅速な製品品質の変更がなされるのを可能にする重合プロセスが必要とされる ならば、溶液重合が非常に適している。それは、非常に融通のきくプロセスであ る。この融通性は、反応器中の製品の短い滞在時間によるものであり、それにも かかわらず、良質のポリエチレンが製造できる。 長い間、高い温度で重合することのできる触媒系の必要性があり、これは幾つ かの利点を与える。エチレンの重合は、発熱反応である。それは、重合熱の放出 という問題を引き起こす。反応器において、壁を通じての冷却または冷却装置に よる冷却がもちろん、可能性としてある。しかし、これは、特に冷却温度がポリ エチレンの溶融温度より下のときには、冷却表面へのポリマーの析出を導き得る 。この 析出の問題を避けるために、反応器供給物を実質的に冷却することがまた可能で ある。しかし、これは多くのエネルギーを必要とする。重合を高い温度で行うな らば、反応器供給物の冷却を減らすか、または省略することすらでき、本発明の 触媒系を用いると、それにもかかわらず、エチレンの高い転化度を得ることがで きる。言い換えれば、この触媒系は、高活性を有する。さらに、その後、ポリマ ーのさらなる後仕上における溶媒の蒸発のために、さらに熱を必要としない。 高温触媒系は、150 ℃以上の重合温度で十分な活性をなお示すほど活性でなけ ればならない。そのような高温での重合について出会う問題は、十分に高い分子 量を有するポリマーを製造することである。 本発明の触媒系で使用する有機クロリドは、有機マグネシウム化合物と自発的 に反応しないクロリドである。この有機クロリドは、1級および/または2級の 、モノ‐、ジ‐または多(クロリド)置換された、アルキル、アルケニル、アリ ールもしくはアルカリールクロリドまたはその混合物である。アルキル、アルケ ニル、アリールもしくはアルカリール基は、1〜20個の炭素原子を有すること ができる。多(クロリド)置換された化合物は、2以上の塩素原子を有し、塩素 原子は1以上の炭素原子上に位置している化合物を意味する。 有機クロリドはまた、5〜20個の炭素原子を有する、単環もしくは多環の、 アルキル、アルケニル、アリールも しくはアルカリール化合物であり得る。多環化合物は、2以上の環状構造を有し 、その環状構造が互いに直接接触しているか、または1以上の炭素原子により互 いに隔てられていることができるところの化合物を意味する。 1級有機クロリドは好ましくは、1-クロロブタン、1-クロロプロパン、クロロ エタンまたはそれらの混合物を含む群より選択される。 2級有機クロリドは好ましくは、2-クロロヘプタン、3-クロロヘプタン、2-ク ロロブタン、2-クロロプロパンまたはそれらの混合物を含む群より選択される。 例えば、1以上の1級有機クロリドと1以上の2級有機クロリドとの混合物が また使用できる。そのような混合物の例は、例えば1-クロロブタン/2-クロロブ タンまたは1-クロロデカン/2-クロロブタンである。混合物の有機クロリドは、 同時にまたは続いて使用することができる。これらの混合物中での有機クロリド の比率は、広い範囲で変わり得る。最良の比率は、当業者により容易に決定され 得る。有機クロリドが使用される最良の順序がまた、容易に決定され得る。 多(クロリド)置換された化合物は、例えば2,2-ジクロロブタン、2,2-ジクロ ロプロパン、1,3-ジクロロブタン、1,2-ジクロロブタン、または1,2-ジクロロプ ロパンであり得る。 単環もしくは多環化合物は、例えばシクロペンチルクロリドまたはクロロベン ゼンであり得る。 転移剤としては、1以上の(有機)アルミニウム化合物および/または1以上 の(有機)ホウ素クロリドおよび/または1以上の(有機)亜鉛化合物が、例え ば使用できる。ホウ素クロリドとしては、例えばホウ素トリクロリドが使用でき る。亜鉛化合物は例えば、ジエチル亜鉛または亜鉛ジクロリドから選ばれ得る。 好ましくは、転移剤は(有機)アルミニウムクロリドである。より好ましくは 、アルミニウムトリクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミ ニウムクロリド、セスキエチルアルミニウムクロリドまたはその混合物を含む群 より選ばれる(有機)アルミニウムクロリドである。 有機マグネシウム化合物としては、ジアルキルマグネシウム化合物が特に適し ている。しかし、アルキルアルコキシマグネシウム化合物またはジアルコキシマ グネシウム化合物がまた使用できる。有機マグネシウム化合物は、一般式、R1 2Mg(ここで、R1およびR2は同じまたは異なっていることができ、1〜2 0個の炭素原子を有する、アルキルまたはアルコキシ基を表す)で示すことがで きる。好ましくは、有機マグネシウム化合物は、炭化水素に可溶である。 有機マグネシウム化合物の例は、ジ(n-ブチル)マグネシウム、n-ブチル-sec - ブチルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ(n-ヘキシル)マグネ シウム、イソプロピル-n- ブチルマグネシウム、エチル-n- ヘキシルマ グネシウム、エチル-n- ブチルマグネシウム、ジ(n-オクチル)マグネシウム、 ブチルオクチルマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウ ム、ブトキシ‐エトキシマグネシウムである。 好ましくは、エチルブチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム、ジブ チルマグネシウムおよび/またはジヘキシルマグネシウムが使用され、これらは 、マグネシウムに対して2モル当量以下のアルコールで、アルキルアルコキシマ グネシウム化合物、ジアルコキシマグネシウム化合物またはそのような化合物の 混合物に、転化されていてもいなくてもよい。 炭化水素に可溶な有機マグネシウム化合物を使用するなら、有機マグネシウム 化合物とアルミニウムとの錯体、例えばジ(n-ブチル)マグネシウム.1,6-アル ミニウムトリエチルがまた使用できる。エーテルとの錯体がまた可能である。こ れらの化合物の混合物がもちろんまた可能である。 遷移金属化合物として、Ti、V、Zr、Hfの化合物またはこれらの化合物 の混合物が使用できる。 3価および4価のチタン化合物が両方共、遷移金属化合物として使用できる。 これらのチタン化合物は、一般式、Ti(OR14-n1 nまたはTi(OR23 -m2 m(ここで、R1およびR2は同じまたは異なっていることができ、1〜20 個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、X1およびX2は、ハロゲン原子であり 、0≦n≦4および0≦m≦3である)を有する。4価および3価の チタン化合物の混合物がまた非常によく使用できる。 好ましくは、チタン酸のエステル、例えばテトラブトキシチタン(TBT)が 、活性の最高の増加のために使用される。しかし、四塩化チタン(TiCl4) がまた良い結果を生じる。TBTとTiCl4の組合せがまた、もちろん可能で ある。チタン錯体、例えばTiCl3・3-デカノール、TiCl3・3 テトラヒド ロフラン、TiCl3・3 ピリジンがまた使用できる。他の遷移金属化合物の例 は、VCl4、VOCl3、ZrCl4、Zr(OiPr)4、Zr(OBu)4、 Hf(OBu)4およびHfCl4である。 有機クロリドのクロリドと有機マグネシウム化合物のマグネシウムとのモル比 は1〜10であり、好ましくは1.5〜5、特には1.5〜3である。 転移剤の金属と有機マグネシウム化合物のマグネシウムとのモル比は0.01 〜2であり、好ましくは0.1〜1.5、特に0.1〜1である。 有機マグネシウム化合物のマグネシウムと遷移金属とのモル比は一般に1〜1 00であり、好ましくは3〜50、特に4〜20である。 触媒系は次のようにして製造できる。有機マグネシウム化合物を炭化水素に溶 解する。適当な炭化水素はペンタン、ヘプタン、ガソリン等である。有機クロリ ドを、有機マグネシウム化合物含有炭化水素に加える。この後、転移剤を1滴ず つ添加する。次に、得られた混合物をある長さの時 間(約10秒間から数時間で変わり得る)撹拌し、20℃から炭化水素の沸点ま での範囲の温度で、任意的に圧力下で加熱する。次に、遷移金属化合物を加え、 そして反応混合物を、室温から炭化水素の沸点までの範囲の温度で、撹拌しなが ら、ある長さの時間(約10秒間から数時間で変わり得る)再び加熱する。触媒 系は、濾過やデカンテーションによって分離する必要はなく、また洗浄する必要 もない。別の可能な製造法は、炭化水素中に転移剤を溶解し、これに、有機マグ ネシウム化合物、炭化水素および有機クロリドの混合物を加える。製造法の残り の部分は上記したのと同様である。好ましくはこの最後の製造法を使用する。と いうのは、この方法を用いると、反応を非常によく制御することができるからで ある。 すでに上記したように、そのような有機クロリドを転移剤と組合せて使用する と、触媒を濾過やデカンテーションによって分離したり、洗浄したりする必要が なく、またそれにもかかわらず、例えば欧州特許出願公開第126515号に記載され ているような慣用の触媒系と比べたときに間違いなく、ポリエチレンの残留塩素 およびチタン含量が非常に低い。 欧州特許出願公開第126515号に記載された触媒系の場合には、本発明の触媒系 を用いて得られるような、そのような残留物含量は、洗浄なしには得ることがで きない。欧州特許出願公開第126515号においては、過剰のアルキルアルミニウム クロリドが有機マグネシウム化合物の塩素化に必 要である。このことは、過剰のアルキルアルミニウムクロリドを洗い落とされな ければならないか、またはポリエチレンの塩素含量が高いかのいずれかを意味す る。触媒の製造において洗浄段階を行うならば、塩素含有廃棄物が生じ、これは もちろん、環境的な理由から非常に望ましくない。ポリマーにおける大量の塩素 の不都合は、加工装置が腐食されることおよび、比較的高い濃度の腐食防止剤が 必要であることである。本発明の触媒系によって、非常に低い残留塩素濃度を有 するポリエチレンが得られ、同時に、触媒系を洗浄する必要がなく、またこれは 、廃棄物が生じないことをも意味する。 反応は次のように起こると予想される。本発明の触媒系においては、有機マグ ネシウム化合物と自発的に反応しない有機クロリドが使用される。転移剤が、例 えばセスキエチルアルミニウムクロリド(SEAC)であるならば、以下の機構 が想像できる。塩素が、アルミニウムからマグネシウムに運ばれ、同時に、マグ ネシウムが炭化水素基Rをアルミニウムに運び、よってMg−Cl結合(および R−Al結合)が形成され、最後に「MgCl2」となる。とかくするうち、有 機クロリド(R′−Cl)が、形成されたR−Alと反応して、新しいAl−C l結合をもたらし、これは今度はR−Mg結合と反応することができる。このよ うにして、有機マグネシウムは、この場合SEACで塩素化され、一方、SEA Cは不足な量で十分である!。例えば欧州特許出願公開第126515号に記載されて いるような 慣用の触媒製造法においては、有機マグネシウム化合物を塩素化して「MgCl2 」にすることができるには、過剰のSEACが必要とされる。このことは、S EACがすべてのその塩素をマグネシウムに渡さないという事実に基づいて説明 され得る。有機マグネシウム化合物が、例えばSEACによって、SEAC/R2 Mgのモル比0.5で塩素化されるべきならば、このことは、塩素の化学量論 的欠乏があることを意味する(Cl/Mg=0.75、それに対してCl/Mg≧2 が必要)。たとえSEACがすべてのその塩素を渡すとしても(ゆえにそうでは ないが)、「MgCl2」の(だいたいの)定量的な形成は、なお起こることが できない。本発明の触媒系において形成される「MgCl2」のClのほとんど は、故に有機クロリドから来なければならない。「転移剤」という語は、例えば SEACの作用についての上記の仮説に基づいて定義されてきた。この仮説は、 観察された塩素化についての説明を与えるが、まったく異なる機構の可能性を除 外することはできない。これにより、本発明は、生じている機構について、いか なる理論にも限定されるものではない。 上記した触媒Aの他に、触媒系はさらに助触媒Bまたは助触媒の混合物を含む 。その目的は、系の活性を上げ、故に、さらには重合中のポリエチレンの収率を 上げることすら可能にすることである。そのような助触媒Bの例は、元素の周期 律表(「CRC Handbook of Chemistry and Ph ysics」、第70版、 1989〜1990年に見出されるような)の1族、2族または13族からの金属を含む 有機金属化合物である。好ましくは、有機アルミニウム化合物が使用され、有機 アルミニウム化合物の例は、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリイソブチ ルアルミニウム(TIBA)、トリオクチルアルミニウム(TOA)、トリイソ プレニルアルミニウム((i-プレニル)3Al)、ジエチルアルミニウムクロリ ド(DEAC)、セスキエチルアルミニウムクロリド(SEAC)、ジエチルア ルミニウムハイドライド(DEAH)、ジエチルアルミニウムオキシド(DEA LOX)、メチルアルミノキサン(MAO)、またはその混合物が非常に適して いる。TEAおよびDEACが好ましい。 触媒Aおよび助触媒Bを重合反応器に、別々にまたは組合せて加えることがで きる。 触媒Aの転移剤と助触媒Bとのモル比は0.003:1〜20:1であり、好 ましくは0.04:1〜5:1である。 重合反応器に、有機マグネシウム化合物と自発的に反応しない1以上の有機ク ロリドをさらに加えることが、また可能である。これは、活性のさらなる増加を もたらし得る。 本発明はさらに、エチレンを単独重合または、エチレンと、1以上の3〜12個 の炭素原子を有するα‐オレフィンおよび任意的に1以上の非共役ジエンとを共 重合させて、ポリエチレンにする方法に関する。特に適当なα‐オレフィンは、 プロピレン、1-ブチレン、1-ヘキセンおよび1- オクテンである。コモノマーの挿入がポリエチレンの靭性に増加をもたらすこと が知られている。α‐オレフィンが高級になるほど、靭性が大きくなり、これは 次の順であることを意味する:1-ブチレン<1-ヘキセン<1-オクテン。耐薬品性 について同じことが言え、これはまた「環境応力き裂耐性(ESCR)」という 。 適当なジエンの例は、1,7-オクタジエンおよび1,9-デカジエンである。 本発明の触媒系は原則として、気相重合、懸濁重合、溶液重合またはバルク重 合で使用できる。しかし、本発明の触媒系は、150℃より上の高温でエチレン を溶液重合するのに特に適していることがわかった。好ましくは、重合は165 ℃より上の温度でなされる。一般に、重合温度は250℃を超えない。得られる ポリエチレンは原則として、非常に低い塩素およびチタン含量を有し、これは、 残留触媒を除去する必要がないことを意味する。 触媒系に対して不活性な任意の液体を、分散剤として、触媒の製造および重合 反応の両方において使用できる。1以上の飽和の分岐していないまたは分岐した 脂肪族炭化水素例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ペンタメチルヘ プタンまたは石油画分例えば軽油または普通のガソリン、ナフサ、ケロシンまた はガス油が適当である。芳香族炭化水素、例えばベンゼンおよびトルエンは適当 であるが、費用価格のために、また安全性の理由から、そのような溶媒は実用上 の規模での製造において好ましく使用さ れない。したがって、実用上の規模の重合においては、安い脂肪族炭化水素また はその混合物、例えば石油化学工業により市場に出されているものが溶媒として 好ましく使用される。そのような溶媒の場合には、乾燥または精製が望ましい; それらは、平均的当業者により問題なくなされ得る。 重合において得られたポリマー溶液は、それ自体公知のやり方で後仕上され得 る。一般に、触媒は、ポリマーのさらなる後仕上におけるある段階で失活される 。この失活はまた、それ自体公知のやり方でなされる。ポリマーからの残留触媒 の除去は、ポリマーにおける触媒の量、特に塩素および遷移金属の濃度が、本発 明の触媒系を使用する結果、非常に低いという事実によって、省略できる。 重合は、大気圧下で、しかしまた、300MPaまでの高められた圧力下で、 連続式または不連続式で、なすことができる。重合を圧力下で行うならば、ポリ マーの収率をさらに増加することすらでき、これは、より低い残留触媒含量まで ももたらす。重合は、好ましくは0.1〜25MPaの圧力で、特に1〜15M Paでなされる。100MPa以上の圧力は、重合がいわゆる高圧反応器中で行 われるならば、使用できる。本発明の触媒はまた、この高圧プロセスにおいて、 うまく使用できる。 ポリマーの分子量は、水素または他の鎖長調節剤例えばアルキル亜鉛化合物の 添加により、通常のやり方で制御できる。 重合はまた、数段階で、連続的および平行的の両方で行うことができる。これ らの異なる段階において、触媒組成、温度、水素濃度、圧力、滞留時間等が、任 意的に変えられる。このようにして、幅広い分子量分布を有する製品がまた製造 できる。 本発明を以下の実施例で説明するが、これに限定されることはない。実施例は 、反応器中での短い滞留時間および高い温度での、高分子量のポリエチレンへの 高い生産性を説明する。 密度(d)は、ASTM規格D792−66にしたがって測定した。メルトイ ンデックス(M.I.)は、ASTM規格D1238、条件Eにしたがって測定 した。メルト フロー比(MFR)は、I21.6/I2.16であり、ここでI21.6は ASTM規格D1238にしたがって測定し、I2.16は、ASTM規格D123 8、条件Eにしたがって測定した。これは、ここでは分子量分布の指標として使 用している。実施例1 触媒Aの製造 全製造プロセスは、空気および湿気を除去して、不活性な窒素雰囲気中で行っ た。すべての反応を、ガラスの撹拌機によって撹拌しながら行った。 100mlのガソリンを、ガラスフラスコに入れた。2.85mlのセスキエ チルアルミニウムクロリド(SE AC、ウィツコ(Witco)社から得た)を、転移剤としてそれに加えた。次に、ガ ソリン50ml、ヘプタン中の20%ブチルオクチルマグネシウム溶液(BOMA G−A(商標)、ウィツコ(witco)社から得た)50mlおよびイソプロピルク ロリド9.1mlの混合物を調製した。これは、透明な無色の混合物であった。 2時間したら、この混合物を次に、室温にて、撹拌しながら、SEACのガソリ ン溶液に1滴ずつ加えた。沈殿が形成された。BOMAG−A(商標)をすべて 加えた後、得られた混合物を室温で3.5時間撹拌した。次に、ガソリン50m l中のテトラブトキシチタン(TBT)1.71mlを、0.5時間で、この混 合物に1滴ずつ加えた。TBT溶液を加えた後、混合物全部を室温で2時間撹拌 した。実施例2 触媒Aの製造 イソプロピルクロリドの代わりに1-クロロブタン10.4mlを使用して、実 施例1に記載したように製造した。実施例3 触媒Aの製造 イソプロピルクロリドの代わりに2-クロロブタン10.6mlを使用して、実 施例1に記載したように製造した。実施例4 触媒Aの製造 実施例3に記載したように製造したが、ここでは転移剤として、ジエチルアル ミニウムクロリド(DEAC)1.24mlを使用した。実施例5 触媒Aの製造 実施例3に記載したように製造したが、ここでは、SEAC 0.28mlを 使用した。実施例6 触媒Aの製造 実施例5に記載したように製造したが、ここでは、TBTの代わりに、TiC l4 0.55mlを使用した。実施例7 触媒Aの製 造 実施例3に記載したように製造したが、ここでは、転移剤の量は4mlであっ た。実施例8 触媒Aの製造 実施例3に記載したように製造したが、ここでは転移剤として、モノエチルア ルミニウムクロリド(MEAC) 1.9gを使用した。実施例9 触媒Aの製造 実施例3に記載したように製造したが、ここでは、TBTを3.8ml使用し た。実施例10 触媒Aの製造 TBTの代わりに、TBT 1.71mlおよびジルコニウムテトラクロリド (ZrCl4)2.36gの混合物を使用して、実施例3に記載したように製造 した。この混合物はまず、ガソリン50mlをトルエン50mlに添加し、連続 的に撹拌しながら、さらに6.2gのZrCl4および4.5mlのTi(OB u)4を添加することにより製造した。実施例11〜16 重合 一連の連続的(共)重合を、2リットルの容積を有する2重壁のオートクレー ブ中で行った。このために、オートクレーブをガソリン(これは、65〜70℃ の沸点範囲を有する脂肪族炭化水素の混合物である)で完全に満たした。ガソリ ン(5.50kg/時間)、エチレン(1270g/時間)およびオクテン(8 10g/時間)を、連続的に この反応器に加えて、エチレ‐オクテン共重合体を製造した。ある量の水素をま た加えた。反応温度は185℃であった。圧力は、オートクレーブが完全に満た された状態にあるようなレベルに維持した。触媒の量を連続してオートクレーブ に加えた。助触媒Bとして、トリエチルアルミニウム(TEA)の量を、この触 媒に加えた。助触媒Bおよび触媒は、オートクレーブに加えられる前に、20秒 間混合した。実施例11〜16においては、実施例1〜6の触媒によって、重合を行 った。重合の結果を表1に示す。「触媒供給量(Cat.dose)」は、1時間当たりの 触媒Aの金属およびハロゲンの量の和をいう。「残留チタン」および「残留塩素 」はそれぞれ、ポリエチレンにおけるチタンおよび塩素の残留濃度をいう。ポリ エチレンの製品特性を表4に示す。 実施例17〜23 重合 実施例11〜16に記載したように重合を行った。実施例17および18においては、 実施例7の触媒を使用した。実施例19および20においては、実施例8の触媒を使 用した。実施例21および22においては、実施例9の触媒を使用した。実施例23に おいては、実施例10の触媒を使用した。有機マグネシウムと自発的に反応しない 追加の化合物として、イソプロピルクロリドをオートクレーブに直接供給し、よ ってオートクレーブ中の濃度は0.025ミリモル/リットルであった。助触媒 Bとして、TEAをオートクレーブに直接加えた。重合の結果を表2に示す。 ポリエチレンの製品特性を表4に示す。 実施例24〜26 触媒Aの製造および重合 触媒Aを次のようにして製造した。イソプロピルクロリド(IpCl)を、有 機マグネシウム化合物と自発的に反応しないクロリドとして使用した。これを、 貯蔵タンク中でBOMAG−A(商標)と混合した。Cl:Mgモル比2.2: 1を使用した。0.46ミリモル/時間のSEACを、転移剤として使用した。 ガソリンに溶かしたTiCl4を、遷移金属化合物として使用した。IpCl/ BOMAG−A(商標)混合物、SEACおよびTiCl4を、オートクレーブ への供給ラインに入れた。この供給ライン中で、BOMAG−A(商標)、Ip ClおよびSEACの混合を約50秒間行った。TiCl4を供給後、オートク レーブへの導入を行う前にさらに約20秒あった。TEAを助触媒Bとして使用 した。0.1Nl/時間の水素を、鎖長調節剤として使用した。 その他の重合条件は、実施例11〜16についての記載と同様であった。重合結果 を表3に示す。 ポリエチレンの製品特性を表4に示す。 これらの実施例は明らかに、低い残留含量および得られたエチレンの転化度か ら判断して、本発明の触媒系が非常に活性であることを示す。表4から明らかな ように、実施例11〜22対実施例23〜26では、MFRで表した分子量分布が、触媒 Aの異なる製造方法を経て著しく制御され得る。実施例27 触媒Aの製造 全製造プロセスは、空気および湿気を除去して、不活性な窒素雰囲気中で行っ た。すべての反応を、ガラスの撹拌機によって撹拌しながら行った。 5mlのガソリンを、ガラスフラスコに入れた。4.5mlのSEAC(1モ ル/リットル)を、転移剤としてそれに加えた。次に、ガソリン25ml、ヘプ タン中の0.14%ジエチルエーテルを有するブチルオクチルマグネシウムの15%溶 液(BOMAG−D(商標)、ウィツコ(witco)社から得た)15mlおよび2- クロロブタン2.20mlの混合物を調製した。これは、透明な無色の混合物で あった。2時間したら、この混合物を次に、室温にて、撹拌しながら、SEAC のガソリン溶液に1滴ずつ加えた。沈殿が形成された。BOMAG−D(商標) をすべて加えた後、得られた混合物を室温で3.5時間撹拌した。次に、ガソリ ン25ml中のTBT 0.31mlを、0.5時間で、この混合物に1滴ずつ 加えた。TBT溶液を加えた後、混合物全部を室温で2時間撹拌した。実施例28 触媒Aの製造 全製造プロセスは、空気および湿気を除去して、不活性な窒素雰囲気中で行っ た。すべての反応を、ガラスの撹拌機によって撹拌しながら行った。 10mlのガソリンおよび0.51mlのSEACをガラスフラスコに入れた 。ガソリン20ml、ヘプタン中の20%ブチルオクチルマグネシウムエトキシド 溶液(BOMAG−O(商標)、ウィツコ(witco)社から得た)9mlおよび2- クロロブタン2.19mlの混合物を調製した。2時間したら、この混合物を次 に、室温にて、撹拌しながら、SEACのガソリン溶液に加えた。沈殿が形成さ れた。BOMAG−O(商標)をすべて加えた後、得られた混合物を室温で3. 5時間撹拌した。次に、ガソリン20ml中のTBT 0.31mlを、0.5 時間で、この混合物に1滴ずつ加えた。TBT溶液を加えた後、混合物を2時間 撹拌した。実施例29 触媒Aの製造 BOMAG−D(商標)15mlの代わりにBOMAG−A(商標)(20% )10mlおよび、2-クロロブタン2.20mlの代わりにシクロペンチルクロ リド2.15mlを用いて、実施例27に記載したように製造した。実施例30 触媒Aの製造 シクロペンチルクロリド2.15mlの代わりに3-クロロヘプタン3.20m lを用いて、実施例29に記載したように製造した。実施例31 触媒Aの製造 シクロペンチルクロリド2.15mlの代わりに2,2-ジクロロプロパン1.0 8mlを用いて、実施例29に記載したように製造した。実施例32 触媒Aの製造 シクロペンチルクロリド2.15mlの代わりに、1-クロロブタン1.08m lと2-クロロブタン1.10mlの混合物を用いて、実施例29に記載したように 製造した。実施例33 触媒Aの製造 1-クロロブタンの代わりに1-クロロデカン2.11mlを用いて、実施例32に 記載したように製造した。実施例34 触媒Aの製造 BOMAG−O(商標)の代わりにBOMAG−A(商標)10.1mlを用 い、かつ2-クロロブタンの代わりに2-クロロブタン0.55mlと1-クロロブタ ン1.62mlの混合物を用いて、実施例28に記載したように製造した。混合物 を、まず0.5時間の間に2-クロロブタンを加え、そしてこの化合物を完全に添 加した後に、1-クロロブタンを1.5時間の間に加えるというやり方で、添加し た。実施例35 触媒Aの製造 2-クロロブタンと1-クロロブタンの混合物の代わりに1-クロロブタン2.16 mlを用い、かつSEACの代わりにモノエチルアルミニウムジクロリド(ME AC)0.57gを用いて、実施例34に記載したように製造した。実施例36 触媒Aの製造 TBTの代わりにTiCl40.1mlを用いて、実施例35に記載したように 製造した。実施例37 触媒Aの製造 MEACの代わりにアルミニウムトリクロリド(AlCl3)0.60gを用 いて、実施例35に記載したように製造した。実施例38 触媒Aの製造 2-クロロブタンと1-クロロブタンの混合物の代わりに2-クロロブタン2.19 mlを用いて、実施例34に記載したように製造した。転移剤として、亜鉛ジクロ リド(ZnCl2)1.23gを使用した。 MgCl2の製造後(遷移金属化合物の添加前)、トリ エチルアルミニウム(TEA)0.37mlを添加した。遷移金属化合物として 、TiCl40.11mlを使用した。実施例39 触媒Aの製造 BOMAG−A(商標)の代わりにBOMAG−D(商標)15mlを用いて 、実施例38に記載したように製造した。TEAは添加しなかった。実施例40〜52 重合 1バールの水素で満たした1.3リットルの反応器中で、一連のバッチ式(単 独)重合反応を行った。ペンタメチルヘプタン(PMH)500mlを反応器に 入れ、反応器中の全圧が20バールになるまでエチレンを供給した。反応器を、 所望の重合温度である185℃に加熱した。助触媒Bとしてのトリエチルアルミ ニウムの必要量および触媒Aを室温にて混合し、その後、この混合物を重合反応 器に入れた。重合反応器の圧力は、エチレンの供給によって一定のレベルに保持 した。10分後、反応を停止し、得られたポリマー溶液を冷却し、すると溶液の 残部からポリマーを分離できた。実施例40〜52においては、重合反応を、実施例 27〜39の触媒によって行った。重合の結果を表5に示す。[Ti]は反応器中の チタンの濃度をいう。[TEA]は 反応器中のトリエチルアルミニウムの濃度をいう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S I,SK,TJ,TM,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ハーンラスス,ヨゼフ,アンナ,ヤコブ ニコラース,マリア オランダ国,6418 ケーアール ヘーレ ン,ロッゲホフ 97 (72)発明者 ポステマ,ルトゲラス,アントニー,ヤコ ブス オランダ国,6161 イーエヌ ゲレーン, サルムストラート 48

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒Aおよび助触媒Bを含む、エチレンの単独重合のための、またはエチレ ンと、1以上の3〜12個の炭素原子を有するα‐オレフィン(および1以上の非 共役ジエンがあってもよい)との共重合のための触媒系であって、触媒Aは1以 上の有機マグネシウム化合物、ハライドおよび1以上の遷移金属化合物を含むと ころの触媒系において、ハライドが、有機マグネシウム化合物と自発的に反応し ない有機クロリドであり、かつ触媒系がまた少なくとも1種の転移剤を含むこと を特徴とする触媒系。 2.有機クロリドが、第1級のモノ‐またはジ‐(クロリド)置換された、アル キル、アルケニル、アリールもしくはアルカリールクロリド(ここで、アルキル 、アルケニル、アリールもしくはアルカリールは1〜20個の炭素原子を有する )または、2以上の第1級有機クロリドの混合物である請求項1記載の触媒系。 3.有機クロリドが、1-クロロブタン、1-クロロプロパン、クロロエタンまたは それらの混合物である請求項2記載の触媒系。 4.有機クロリドが、第2級のモノ‐またはジ‐(クロリド)置換された、アル キル、アルケニル、アリールもしく はアルカリールクロリド(ここで、アルキル、アルケニル、アリールもしくはア ルカリールは1〜20個の炭素原子を有する)または、2以上の第2級有機クロ リドの混合物である請求項1記載の触媒系。 5.有機クロリドが、2-クロロヘプタン、3-クロロヘプタン、2-クロロブタン、 2-クロロプロパンまたはそれらの混合物である請求項4記載の触媒系。 6.有機クロリドが、1以上の第1級有機クロリドと1以上の第2級有機クロリ ドとの混合物である請求項1〜5のいずれか1項記載の触媒系。 7.有機クロリドが、多(クロリド)置換された、アルキル、アルケニル、アリ ールもしくはアルカリールクロリド(ここで、アルキル、アリールもしくはアル カリールは1〜20個の炭素原子を有する)である請求項1記載の触媒系。 8.転移剤が、1以上の(有機)アルミニウム化合物および/または1以上の( 有機)ホウ素塩化物および/または1以上の(有機)亜鉛化合物またはこれらの 混合物から選ばれる請求項1〜7のいずれか1項記載の触媒系。 9.有機アルミニウム化合物が、有機アルミニウムクロリ ドである請求項8記載の触媒系。 10.有機アルミニウムクロリドが、アルミニウムトリクロリド、エチルアルミニ ウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、セスキエチルアルミニウムク ロリドまたはその混合物である請求項9記載の触媒系。 11.有機マグネシウム化合物が、一般式、R12Mg(ここで、R1およびR2は 1〜12個の炭素原子を有する、アルキルまたはアルコキシ基であり、R1およ びR2は同じまたは異なっていることができる)に従う請求項1〜10のいずれか 1項記載の触媒系。 12.有機マグネシウム化合物が、エチルブチルマグネシウム、ブチルオクチルマ グネシウム、ジブチルマグネシウムおよび/またはジヘキシルマグネシウムであ る請求項11記載の触媒系。 13.有機マグネシウム化合物が、マグネシウムに対して2モル当量以下のアルコ ールで、アルキルアルコキシマグネシウム化合物、ジアルコキシマグネシウム化 合物またはその混合物に転化されている請求項1〜12のいずれか1項記載の触媒 系。 14.遷移金属化合物が、Ti、Zr、HfまたはVの化合 物またはそれらの混合物から成る群より選ばれる請求項13記載の触媒系。 15.遷移金属化合物が、一般式、Ti(OR14-n1 nまたはTi(OR23-m 2 m(ここで、R1およびR2 は同じまたは異なっていることができ、1〜20 個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、X1およびX2は、ハロゲン原子であり 、0≦n≦4および0≦m≦3である)を有するチタン化合物である請求項14記 載の触媒系。 16.チタン化合物が、テトラブトキシチタンおよび/またはTiCl4である請 求項15記載の触媒系。 17.転移剤の金属と有機マグネシウム化合物のマグネシウムとのモル比が0.0 1〜2である請求項1〜16のいずれか1項記載の触媒系。 18.有機クロリドのクロリドと有機マグネシウム化合物のマグネシウムとのモル 比が1〜10である請求項1〜17のいずれか1項記載の触媒系。 19.有機マグネシウム化合物のマグネシウムと遷移金属化合物の金属との比が1 〜100である請求項1〜18のいずれか1項記載の触媒系。 20.助触媒Bが、元素の周期律表の1族、2族または13族からの金属を含む有 機金属化合物1以上である請求項1〜19のいずれか1項記載の触媒系。 21.助触媒Bが、有機アルミニウム化合物である請求項20記載の触媒系。 22.請求項1〜21のいずれか1項記載の触媒系の製造方法であって、有機マグネ シウム化合物および有機クロリドを混合すること、およびこの混合物を次に、転 移剤の溶液に添加することを特徴とする方法。 23.エチレンを単独重合または、エチレンと、1以上の3〜12個の炭素原子を有 するα‐オレフィン(および1以上の非共役ジエンがあってもよい)とを共重合 させる方法において、請求項1〜22のいずれか1項記載の触媒系を使用すること を特徴とする方法。 24.触媒系の他にさらに、有機マグネシウム化合物と自発的に反応しない1以上 の有機クロリドを、重合反応器に加える請求項23記載の方法。
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