JPH10247828A - リミタアンプ - Google Patents

リミタアンプ

Info

Publication number
JPH10247828A
JPH10247828A JP9049365A JP4936597A JPH10247828A JP H10247828 A JPH10247828 A JP H10247828A JP 9049365 A JP9049365 A JP 9049365A JP 4936597 A JP4936597 A JP 4936597A JP H10247828 A JPH10247828 A JP H10247828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
power supply
capacitor
choke coil
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9049365A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Ono
智彦 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP9049365A priority Critical patent/JPH10247828A/ja
Publication of JPH10247828A publication Critical patent/JPH10247828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 過渡応答が良好で、かつダイナミックレンジ
の広いリミタアンプを得る。 【解決手段】 入力される信号の振幅の大きさに応じて
検波電流の変化する検波ダイオード6を、帰還電圧発生
のための電流源としてトランジスタ1のゲートバイアス
回路に組み込んだことにより、ブリーダ抵抗5と検波電
流の積として算出される電圧がゲートを負電圧方向にバ
イアスする。ゲートを負電圧方向にバイアスすることに
より、トランジスタ1のゲート電流IGを減少する方向
に作用し、信頼性上においてマイグレーションと呼ばれ
る好ましくない影響を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、信号の伝送振幅
の大きさを一定の出力値に制限することのできるリミタ
アンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】リミタアンプの用途としては、信号の振
幅が時間と共に変化する通信装置や信号回路の出力の大
きさを一定に保持するための振幅制限回路が考えられ
る。従来からリミタアンプの代わりに使用されてきたA
LCと呼ばれる自動出力制御回路では、閉ループ制御の
ループ応答時間の問題から、急駿な信号の変化に追随さ
せることが困難であった。そこで、信号振幅の大きさを
信号の伝達速度そのもので高速に直接制限することがで
きるリミタが有効になる。
【0003】特にマイクロ波伝送を行なう通信装置で
は、マイクロ波帯の周波数に対して応答するリミタが求
められるわけであり、閉ループ制御回路による制御では
十分な高速応答性を満足できない。また、ここで述べる
リミタアンプは増幅機能を有しないダイオードリミタに
比較して、回路を構成する際の通過損失を補償する機能
とあいまって振幅の大きさを制限することのできる入力
範囲、つまりダイナミックレンジを大きくできる利点が
あった。
【0004】図9は従来のリミタアンプを示すもので、
1は増幅機能を有するトランジスタ、2a,2bはトラ
ンジスタ1の整合回路、3a,3c,4a,4dはバイ
アス回路への伝送信号の漏洩を抑える第1と第3のチョ
ークコイルおよび第1と第4のキャパシタ、5はトラン
ジスタ1のゲート電流が流れる経路として備えられたブ
リーダ抵抗、7,8はトランジスタ1のゲートおよびド
レインに対して電圧を供給するための第1と第2の電
源、12はトランジスタ1のゲート電流に対して帰還を
行なう自己バイアス帰還用の抵抗である。図9で示した
従来のリミタアンプは、入力端子に入力された信号の振
幅をトランジスタ1で増幅すると共に、トランジスタ1
は第2の電源8によって決定される最大の出力振幅に信
号の振幅を制限して出力することができる。
【0005】トランジスタ1がNチャネルゲートタイプ
の場合、自己バイアス帰還用の抵抗12はリミタアンプ
の飽和動作時においてトランジスタ1のゲート端子に流
れる順方向のゲート電流IGに対して帰還をかけ抑圧す
ることで、昭和54年度電子通信学会総合全国大会講演
番号756「X帯低雑音GaAsFET増幅器の耐力電
力試験」に報告にあるように、トランジスタ1の耐入力
電力レベルの改善を行なう。つまりゲート電流IGが流
れる際に抵抗12の両端にIGの流入方向とは逆の電位
を発生させ、IGを抑圧する。IGはトランジスタ1の
信頼性上においてマイグレーションと呼ばれる好ましく
ない影響をもたらすため、抵抗12を使用して抑える必
要があり、その意味で帰還用の抵抗12は非常に重要で
ある。
【0006】図10はリミタアンプの伝送特性を説明す
るための図であり、(a)は信号の入力対出力特性、
(b)は信号の入力対ゲート電流特性、(c)は信号の
入力対ゲート電圧特性、(d)は信号の入力対ドレイン
電流特性を示す。図10(a)のA点からB点で示す範
囲ではアンプの出力はリミタ特性を示し、同時にリミタ
部分では図10(b)に示すようにトランジスタの検波
動作によって順方向のゲート電流が流れる。順方向のゲ
ート電流は自己バイアス帰還用の抵抗12およびブリー
ダ抵抗5に電圧降下を発生させ、図10(c)に示すよ
うに負の方向にゲート端子の電圧を引き込む。それによ
って、図10(d)に示すようにドレイン電流が変化す
る。
【0007】ここで一般的なトランジスタを使用したマ
イクロ波帯のリミタアンプは、5デシベルから10デシ
ベルの入力範囲に対して出力をほぼ一定に保持する能力
を有するが、それ以上のダイナミックレンジを必要とす
る場合は、図9で示したリミタアンプを多段接続する方
法が用いられる。図11はリミタのダイナミックレンジ
を拡大するために、従来のリミタアンプを多段接続した
ものを示し、18は図9で説明したバイアス回路および
トランジスタを含むリミタアンプの機能ユニットを示
す。この場合、例えば一段で5デシベルのダイナミック
レンジを有する機能ユニット18を5段接続すること
で、最低でも25デシベルのダイナミックレンジを確保
できる。実際のアンプのダイナミックレンジは機能ユニ
ット18の入力範囲の選定の方法によって左右され、入
力段に位置するアンプほど広い入力レンジを配分し、出
力段に向かうほど入力レンジを狭くするのが一般的であ
り、このように構成することでダイナミックレンジをさ
らに拡大することができる。
【0008】図12は、図11の多段接続リミタアンプ
の動作をわかりやすく説明する図であり、図12(a)
で示すグラフは出力段側の機能ユニットの振幅伝送特
性、図12(b)は図12(a)の機能ユニットの前段
側に位置するユニットの振幅伝送特性、更に図12
(c)は図11(b)の機能ユニットの前段側に位置す
るユニットの振幅伝送特性である。図12(c)で示す
機能ユニットにX1の範囲の入力が入った場合、振幅は
圧縮されるためY1のように出力される。このY1が次
段の入力となり、図12(b)で示すようにY2のよう
に圧縮され、最後に第3段目において図12(a)で示
すようにY3にまで圧縮される。よって、最も前段に位
置するアンプは入力範囲において出力を完全に圧縮する
必要がないため、結果として多段のリミタアンプ全体で
ダイナミックレンジを効果的に拡大することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のリミタアンプに
おいては、ゲートのバイアス回路内に、リミタ動作時に
流れるゲート電流を抑圧するための自己バイアス帰還用
の抵抗12と、その帰還用の抵抗12に接続されたキャ
パシタ4aの容量により決定される時定数が存在する。
時定数は帰還用の抵抗12とキャパシタ4aの積で表さ
れ、一般的な小信号トランジスタの場合を想定し20キ
ロオームと100ピコファラドの積とするなら、2マイ
クロセコンドとなる。この時定数は振幅の異なった2つ
の種類の信号を伝送するような、つまりリミタの入力振
幅がある周期で変化するような場合の、信号の立ち上が
り特性を変動させる可能性がある。なお、上記の時定数
に対してチョークコイル3aは数ナノヘンリーであるた
め、過渡特性上の小さな振動を伴うことがあるが大きな
影響はない。
【0010】図13(a)は振幅の異なった2つの種類
の信号の伝送状態を示し、一方の図13(b)は上記図
13(a)の伝送信号をリミタアンプで処理した場合の
過渡特性である。図13(b)は、振幅の大きな入力信
号の直後の小さな入力信号の立ち上がり特性が変動する
現象を示す。本来、リミタアンプの出力電力は伝送信号
の大小に関わらず一定に固定されるのが理想的である
が、図13(b)においては小さな信号に含まれる通信
情報が変動しており、過渡応答としては好ましくない。
【0011】図14はトランジスタの静特性のうちのド
レイン電圧対電流特性を示し、図13で示した過渡特性
の原因を説明するための図である。図14のドレイン電
圧VD1において、仮に線形動作時のトランジスタのバ
イアス設定がA点であった場合、リミタ動作では帰還用
の抵抗12によって発生する帰還電圧によって電圧B点
に遷移する。これは図10で説明したように、アンプの
リミタ動作時にバイアス点が変化しゲート電圧を負の方
向に引き込むためである。A点のドレイン電流IDS1
がB点のIDS2に移動することは、トランジスタの利
得が低下することを意味し、B点のバイアス条件が時定
数回路等によって保持される限り、利得が低下したまま
の状態となる。
【0012】図15はトランジスタのドレイン電流と利
得の関係を表現した図であり、図14で示すA点のドレ
イン電流IDS1がB点のIDS2に遷移することによ
って、アンプの線形利得が低下することを示す。
【0013】この発明はかかる問題を解決するためにな
されたものであり、過渡応答が良好でダイナミックレン
ジの広いリミタアンプを得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明によるリミタ
アンプは、従来のリミタアンプの自己バイアス抵抗に代
えて、入力される信号の振幅の大きさに応じて検波電流
の変化する検波ダイオードを、帰還電圧発生のための電
流源としてトランジスタのゲートバイアス回路に組み込
んだものである。
【0015】第2の発明によるリミタアンプは、第1の
発明によるリミタアンプの検波ダイオードを、入力され
る信号の振幅の大きさに応じてゲート電流の変化する検
波用のトランジスタに置換し、帰還電圧発生のための電
流源としてトランジスタのゲートバイアス回路に組み込
んだものである。
【0016】第3の発明によるリミタアンプは、第1の
発明によるリミタアンプのドレインバイアス回路に、一
定の条件を満たし且つドレイン電流の変化に応じて電圧
帰還を行なうことのできるドレイン抵抗を組み込んだも
のである。
【0017】第4の発明によるリミタアンプは、従来例
で示したリミタアンプのドレインバイアス回路に、一定
の条件を満たし且つドレイン電流の変化に応じて電圧帰
還を行なうことのできるドレイン抵抗を組み込んだもの
である。
【0018】第5の発明によるリミタアンプは、第3も
しくは第4の発明によるリミタアンプを多段に接続した
ものである。
【0019】第6の発明によるリミタアンプは、第5の
多段アンプのドレイン抵抗を温度によって抵抗値が変化
するサーミスタに置換したものである。
【0020】第7の発明によるリミタアンプは、第5の
多段アンプのドレイン抵抗を外部バイアスによって抵抗
値を可変できるバイアス用トランジスタに置換したもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は第1の発明によるリミタアンプを
示し1から5,7,8はそれぞれ図8と同様の機能部品
を、9は伝送信号の一部を分岐するための分岐回路、6
は分岐回路9により分岐される信号を検波する検波ダイ
オードを示す。第1の発明によれば、入力される信号の
振幅の大きさに応じて検波電流の変化する検波ダイオー
ド6を、帰還電圧発生のための電流源としてトランジス
タ1のゲートバイアス回路に組み込んだことにより、ブ
リーダ抵抗5と検波電流の積として算出される電圧がゲ
ートを負電圧方向にバイアスする。ゲートを負電圧方向
にバイアスすることにより、トランジスタ1のゲート電
流IGを減少する方向に作用し、信頼性上においてマイ
グレーションと呼ばれる好ましくない影響を低減する。
ここで回路の動作を説明する。分岐回路9を分岐した伝
送信号は検波ダイオード6に入力され、その電力レベル
に応じた検波電流がダイオード6を流れる。ブリーダ抵
抗5を、従来技術で述べた帰還抵抗12に比べて十分に
小さく選定し、その代わりにゲート電流IGに比べて十
分大きな検波電流をブリーダ抵抗5に流すことにより、
従来の技術の場合と同等の帰還電圧をブリーダ抵抗5に
発生させることを前提に、なおかつチョークコイル3
b、ブリーダ抵抗5、キャパシタ4a,4bと検波ダイ
オード6の内部抵抗などで決まる時定数を小さくでき
る。その結果として、図13で述べた課題である振幅が
時間によって変化する信号の伝送過渡特性を改善するこ
とを可能にする。検波ダイオード6は伝送信号を直接に
検波しているため、伝送信号の振幅変化に対して良好な
応答を示し、伝送信号の振幅が大きな状態から小さな状
態へと移行すると、検波電流は瞬時に減少する。検波ダ
イオード6の内部抵抗は通常数百オームであるから、時
定数を従来の技術の場合に比較して数%に低減でき、結
果として数十ナノセコンドに低減することができる。な
お、分岐回路9は単なる受動回路でもよいが、増幅機能
を有する能動回路を用いてもよい。
【0022】実施の形態2.図2は第2の発明によるリ
ミタアンプを示し1から5,7から9はそれぞれ図1と
同様の機能部品を、10は分岐回路9により分岐される
信号を検波する検波トランジスタを示す。第2の発明に
よれば第1の発明で使用した図2の検波ダイオード6を
検波トランジスタ10に置換したことで、第1の発明と
同様の効果を実現する。検波トランジスタ10はドレイ
ンとソースの両端子が短絡されており、ゲート端子と短
絡されたドレインおよびソース端子のショットキ接合が
ダイオード特性を示す。このダイオード特性を利用し
て、伝送信号の振幅変化に応じた検波電流をゲート電流
として得ることで、第1の発明と同様の効果を得る。
【0023】実施の形態3.図3は第3の発明によるリ
ミタアンプを示し1から9はそれぞれ図1と同様の機能
部品を、11は第2の電源8と第3のチョークコイル3
cの間に接続され且つ電圧帰還を行うためのドレイン抵
抗を示す。第3の発明によれば、第1の発明で使用した
回路に第2の電源8と第3のチョークコイル3cの間に
接続され且つ電圧帰還を行うためのドレイン抵抗11を
挿入することで第1の発明で改善した時定数をも完全に
補償できる。図14はトランジスタ1のバイアス設定の
状態を示すが、ドレイン電圧VD1においては、A点で
示すゲート電圧は、ブリーダ抵抗5と検波電流によって
発生する帰還電圧によって電圧B点に遷移する。これに
伴いドレイン電流は、ID1からID2に変化する。こ
こで、仮にドレイン電圧をVD1からVD2に変化させ
ドレイン電流をC点に設定することができるならば、ド
レイン電流はA点と同じ数値ID1に復帰し、図15で
示すように線形利得の変化を防ぐ。図10(d)で説明
したように、リミタアンプのドレイン電流はリミタ動作
時に減少傾向を示すが、ドレイン抵抗11を使用するな
らば、ドレイン電流が減少した場合はトランジスタ1の
ドレイン電圧は上昇しVD1からVD2に変化する。上
記のVD1からVD2への電圧差をドレイン電流減少分
で除することでドレイン抵抗11の最適値が求められ
る。図8はドレイン抵抗11を使用する前後のトランジ
スタの出力電力、ドレイン電流、およびドレイン電圧の
変化状態を説明する図である。改善後として示した一点
鎖線は、ドレイン抵抗11を使用したリミタアンプの特
性を示し、飽和開始の入力A点とB点の間で、ドレイン
電流が同一の数値に制御されるために、ドレイン電圧が
変化している。
【0024】実施の形態4.図4は第4の発明によるリ
ミタアンプを示し1から5,7,8,12はそれぞれ図
9と同様の機能部品を、11は図3で示したと同様、第
2の電源8とチョークコイル3cの間に接続され且つ電
圧帰還を行うためのドレイン抵抗を示す。第4の発明に
よれば、図9の従来のリミタアンプのドレイン側バイア
ス回路に、一定の条件を満たし且つドレイン電流の変化
に応じて電圧帰還を行なうことのできるドレイン抵抗1
1を組み込むことによって、ゲートバイアス回路に存在
する時定数の影響を補償し、第3の発明と同様にリミタ
アンプの線形利得の変化を防止する。ここで、ドレイン
抵抗11に求められる条件は、まず、帰還用の抵抗12
と第1のキャパシタ4aの積がドレイン抵抗11と第4
のキャパシタ4dの積に一致すること、次にリミタ動作
時のトランジスタ1のゲート電流の変化によってもたら
されるドレイン電圧の変化分がドレイン電流減少分で除
された数値になること、の2点を満足することとなる。
上記の2つの条件を満足させることで、検波用部品およ
びその周辺部品を必要としない分、第1から第3のいず
れの発明に比較しても簡略化した回路が実現できる。
【0025】実施の形態5.図5は第5の発明によるリ
ミタアンプを示し、13は図3もしくは図4で示したリ
ミタアンプからドレインバイアス回路を除くリミタアン
プをひとつの単位として表した機能ユニット、その他は
図3もしくは図4と同一の機能部品を示す。第5の発明
によれば、第3もしくは第4の発明によるリミタアンプ
を多段に接続することにより、振幅が時間によって変化
する信号の伝送過渡特性上を改善したことで、従来の実
施例で説明したようにリミタアンプのダイナミックレン
ジを拡大することを可能にする。各機能ユニット13は
その入力電力の範囲に応じて、第3もしくは第4の発明
において説明したとおり、各々機能ユニット毎に最適な
ドレイン抵抗11とキャパシタ4の定数を選定する。こ
こで、入力電力の範囲によっては全ての機能ユニットに
ドレイン抵抗11を使用する必要はなく、過渡特性を改
善したいユニットにのみ抵抗11を接続すればよい。
【0026】実施の形態6.図6は第6の発明によるリ
ミタアンプを示し、14は図5のドレイン抵抗に代えて
接続されるサーミスタを、その他は図3もしくは図4と
同一の機能部品を示す。第6の発明によれば、第5の発
明による図5のドレイン抵抗11を温度によって抵抗値
が変化するサーミスタ14に置換することによって、通
常は機能ユニットの内部のトランジスタ1における接合
部温度が上昇すると低下してしまう飽和出力電力を補償
して、温度に対しての安定化を図ることができる。サー
ミスタ14はこの場合、温度が上昇すると抵抗値が減少
する負極性のものを使用することが有効であるが、リミ
タ出力を温度で変化させたい場合はこの限りでない。
【0027】実施の形態7.図7は第7の発明によるリ
ミタアンプを示し、15は図5のドレイン抵抗11に代
えて接続されるバイアス用トランジスタ、16はバイア
ス用トランジスタ15のバイアス電圧をリミタアンプの
動作条件に合わせて可変するために接続した可変電圧電
源、17は上記可変電圧電源16をコントロールする電
圧コントローラを示す。可変電圧電源16と電圧コント
ローラ17は、それぞれのバイアス用トランジスタ15
aから15cに対し備えられるが、ここではその一部を
省略して記載した。第7の発明によれば、第5の発明に
よる図5のドレイン抵抗11を外部バイアスによって抵
抗値を可変できるバイアス用トランジスタ15に置換す
ることによって、過渡応答時の時定数を自在に可変でき
るばかりか、温度によって変化する飽和出力電力を補償
して、温度に対しての安定化を図ることができる。電圧
コントローラ17は可変電圧電源16を制御し、バイア
ス用トランジスタ15をトランジスタ1の接合部温度が
上昇するとドレイン電流経路内の直列抵抗値が減少する
ように、そしてドレイン電圧そのものが上昇するよう制
御する。その結果として、リミタ出力が温度によって安
定化される。電圧コントローラ17自体の機能として
は、上記説明のように温度安定化のほかに、外部コマン
ドによる積極的なリミタ出力の変更にも用いることが可
能である。バイアス用トランジスタ15は、ドレインイ
ンピーダンスの低いトランジスタの使用に際しても耐電
力が高く、抵抗値の低い抵抗素子を実現できる効果を発
揮する。なお、バイアス用トランジスタ15はバイポー
ラトランジスタで表示したが、電界効果トランジスタ、
サイリスタ等の使用も可能である。
【0028】
【発明の効果】第1の発明によれば、回路上の検波ダイ
オードが検波電流を発生し、ブリーダ抵抗において検波
電流の積として算出される電圧がトランジスタのゲート
を負電圧方向にバイアスすることで、トランジスタのゲ
ート電流を減少させてアンプの信頼性を向上させ、同時
に過渡応答を改善する効果がある。
【0029】また、第2の発明によれば、回路上の検波
トランジスタが検波電流を発生し、ブリーダ抵抗におい
て検波電流の積として算出される電圧がトランジスタの
ゲートを負電圧方向にバイアスすることで、トランジス
タのゲート電流を減少させてアンプの信頼性を向上さ
せ、同時に過渡応答を改善する効果がある。
【0030】また、第3の発明によれば、回路上のドレ
イン抵抗が、リミタアンプの過渡応答時にトランジスタ
のゲートバイアス回路に発生する時定数を補償し、リミ
タアンプ過渡応答を最良な状態まで改善する効果があ
る。
【0031】また、第4の発明によれば、第1から第3
のいずれの発明に比較しても簡略化した回路によって、
ドレイン抵抗がゲートバイアス回路に存在する時定数の
影響を補償し、リミタアンプ過渡応答を最良な状態まで
改善する効果がある。
【0032】また、第5の発明によれば、多段のリミタ
アンプがリミタ動作時におけるアンプのダイナミックレ
ンジを拡大した上で、ドレイン抵抗がリミタアンプの過
渡応答を最良な状態まで改善する効果がある。
【0033】また、第6の発明によれば、多段のリミタ
アンプがリミタ動作時におけるアンプのダイナミックレ
ンジを拡大した上で、サーミスタがリミタアンプの過渡
応答を最良な状態まで改善し、尚且つ温度変化によって
生じる飽和出力電力の変化を補償して、温度に対しての
安定化を図る効果がある。
【0034】また、第7の発明によれば、多段のリミタ
アンプがリミタ動作時におけるアンプのダイナミックレ
ンジを拡大した上で、外部のコントローラからの制御に
よってバイアス用トランジスタがリミタアンプの過渡応
答を最良な状態まで改善し、尚且つ温度に対しての安定
化、積極的なリミタ出力の変更が可能となる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるリミタアンプの実施の形態1
を示す図である。
【図2】 この発明によるリミタアンプの実施の形態2
を示す図である。
【図3】 この発明によるリミタアンプの実施の形態3
を示す図である。
【図4】 この発明によるリミタアンプの実施の形態4
を示す図である。
【図5】 この発明によるリミタアンプの実施の形態5
を示す図である。
【図6】 この発明によるリミタアンプの実施の形態6
を示す図である。
【図7】 この発明によるリミタアンプの実施の形態7
を示す図である。
【図8】 この発明によるリミタアンプの実施の形態3
から7の場合の入力電力に対するトランジスタの出力電
力、ドレイン電流、およびドレイン電圧の変化状態を説
明する図である。
【図9】 従来のリミタアンプの回路を示す図である。
【図10】 従来のリミタアンプに使用したトランジス
タの入力電力に対する出力電力、ゲートおよびドレイン
電流、ゲート電圧の変化状態を説明する図である。
【図11】 従来のリミタアンプを多段接続した構成を
示す図である。
【図12】 従来のリミタアンプを多段接続した場合の
入力と出力の変化状態を示す図である。
【図13】 従来のリミタアンプで振幅が時間によって
変化する伝送信号を処理した場合の出力電力の過渡特性
を示す図である。
【図14】 リミタアンプに使用するトランジスタの、
バイアス設定の状態を示す図である。
【図15】 リミタアンプに使用するトランジスタの、
バイアス設定に対する線形利得の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 トランジスタ、2 整合回路、3 チョークコイ
ル、4 キャパシタ、5ブリーダ抵抗、6 検波ダイオ
ード、7 第1の電源、8 第2の電源、9分岐回路、
10 検波トランジスタ、11 ドレイン抵抗、12
自己バイアス帰還用の抵抗、13 ドレインバイアス回
路を除く機能ユニット、14 サーミスタ、15 バイ
アス用トランジスタ、16 可変電圧電源、17 電圧
コントローラ、18 リミタアンプの機能ユニット。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力端子と上記の入出力端子にそれぞ
    れ接続された整合回路と、上記整合回路に接続されたト
    ランジスタと、上記トランジスタのゲート端子に接続さ
    れた第1のチョークコイルと、この第1のチョークコイ
    ルに接続され且つ一端が接地された第1のキャパシタ
    と、上記第1のチョークコイルと第1のキャパシタとの
    接続点に各々並列接続され且つ一端が接地されたブリー
    ダ抵抗と第2のキャパシタ、上記のトランジスタのゲー
    ト端子に電圧を供給するための一端が接地された第1の
    電源と、上記第1の電源に並列接続された第3のキャパ
    シタと、上記第2のキャパシタと第3のキャパシタの非
    接地側端子間に接続された検波ダイオードおよび第2の
    チョークコイルと、上記検波ダイオードに信号を分岐接
    続するために入力端子と検波ダイオードの間に接続され
    た分岐回路と、上記のトランジスタのドレイン端子に接
    続された第3のチョークコイルと、この第3のチョーク
    コイルに接続され且つ一端が接地された第4のキャパシ
    タと、この第4のキャパシタに並列に接続された第2の
    電源とを備えたことを特徴とするリミタアンプ。
  2. 【請求項2】 入出力端子と上記の入出力端子にそれぞ
    れ接続された整合回路と、上記整合回路に接続されたト
    ランジスタと、上記トランジスタのゲート端子に接続さ
    れた第1のチョークコイルと、この第1のチョークコイ
    ルに接続され且つ一端が接地された第1のキャパシタ
    と、上記第1のチョークコイルと第1のキャパシタとの
    接続点に各々並列接続され且つ一端が接地されたブリー
    ダ抵抗と第2のキャパシタ、上記のトランジスタのゲー
    ト端子に電圧を供給するための一端が接地された第1の
    電源と、上記第1の電源に並列接続された第3のキャパ
    シタと、上記第1の電源に直列接続された第2のチョー
    クコイルと、上記第2のキャパシタにはゲート端子を、
    そして第2のチョークコイルにはドレイン端子とソース
    端子を各々接続した検波トランジスタと、上記検波トラ
    ンジスタに信号を分岐接続するために入力端子と検波ト
    ランジスタの間に接続された分岐回路と、上記のトラン
    ジスタのドレイン端子に接続された第3のチョークコイ
    ルと、この第3のチョークコイルに接続され且つ一端が
    接地された第4のキャパシタと、この第4のキャパシタ
    に並列に接続された第2の電源とを備えたことを特徴と
    するリミタアンプ。
  3. 【請求項3】 上記第4のキャパシタと上記第2の電源
    との非接地端子間にドレイン抵抗を備えたことを特徴と
    する請求項1記載のリミタアンプ。
  4. 【請求項4】 入出力端子と上記の入出力端子にそれぞ
    れ接続された整合回路と、上記整合回路に接続されたト
    ランジスタと、上記トランジスタのゲート端子に接続さ
    れた第1のチョークコイルと、この第1のチョークコイ
    ルに接続され且つ一端が接地された第1のキャパシタ
    と、上記第1のチョークコイルと第1のキャパシタとの
    接続点に各々並列接続され且つ一端が接地されたブリー
    ダ抵抗と、上記のトランジスタのゲート端子に電圧を供
    給するための一端が接地された第1の電源と、上記第1
    の電源の負電極側の端子とブリーダ抵抗の非接地側の端
    子を接続し、上記第1のキャパシタとブリーダ抵抗の非
    接地端子間に接続された自己バイアス帰還用の抵抗と、
    上記のトランジスタのドレイン端子に接続された第2の
    チョークコイルと、この第2のチョークコイルに接続さ
    れ且つ一端が接地された第2のキャパシタと、この第2
    のキャパシタの非接地側の端子に接続され且つ指定条件
    を満足する最適値のドレイン抵抗と、このドレイン抵抗
    と接地間に接続された第2の電源を備えたことを特徴と
    するリミタアンプ。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4のいずれか記載
    のリミタアンプにおいてリミタアンプを多段接続し、そ
    れぞれのリミタアンプの動作条件に最適な組み合わせの
    ドレイン抵抗と第4のキャパシタとを各々備えたことを
    特徴とするリミタアンプ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のリミタアンプにおいて多
    段のリミタアンプの各々のドレイン抵抗部分に、温度に
    より抵抗値が変化し且つそれぞれのリミタアンプの動作
    条件に最適な別個のサーミスタを各々備えたことを特徴
    とするリミタアンプ。
  7. 【請求項7】 請求項3または4記載のリミタアンプに
    おいてリミタアンプを多段接続し、上記の多段接続リミ
    タアンプの中の1台あるいはそれ以上の台数のリミタア
    ンプの第2の電源と第3のチョークコイルとの間のドレ
    イン抵抗部分に接続されるバイアス用トランジスタと、
    上記バイアス用のトランジスタの2つの端子間の直流抵
    抗値をそれぞれのリミタアンプの動作条件に合わせて可
    変するためにこのトランジスタの2つの端子とは別の端
    子に接続される可変電圧電源と、この可変電圧電源をコ
    ントロールする電圧コントローラとを備えたことを特徴
    とするリミタアンプ。
JP9049365A 1997-03-04 1997-03-04 リミタアンプ Pending JPH10247828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9049365A JPH10247828A (ja) 1997-03-04 1997-03-04 リミタアンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9049365A JPH10247828A (ja) 1997-03-04 1997-03-04 リミタアンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10247828A true JPH10247828A (ja) 1998-09-14

Family

ID=12829002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9049365A Pending JPH10247828A (ja) 1997-03-04 1997-03-04 リミタアンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10247828A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001094367A (ja) * 1999-09-20 2001-04-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 飽和出力可変アンプ
US8279013B2 (en) 2010-11-25 2012-10-02 Mitsubishi Electric Corporation Power amplifier and MMIC using the same
JP2013513978A (ja) * 2009-12-09 2013-04-22 イーエイーディーエス、ドイチュラント、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング リミッタ回路
US9882551B2 (en) 2015-11-19 2018-01-30 Mitsubishi Electric Corporation Frequency multiplier
JP2019537020A (ja) * 2016-11-30 2019-12-19 マイクロ モーション インコーポレイテッド メータ検証に使用されるテストトーンの温度補償
CN116781177A (zh) * 2023-08-24 2023-09-19 上海米硅科技有限公司 一种突发模式限幅放大器及控制方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001094367A (ja) * 1999-09-20 2001-04-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 飽和出力可変アンプ
JP2013513978A (ja) * 2009-12-09 2013-04-22 イーエイーディーエス、ドイチュラント、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング リミッタ回路
US9093972B2 (en) 2009-12-09 2015-07-28 Eads Deutschland Gmbh Limiting circuit
US8279013B2 (en) 2010-11-25 2012-10-02 Mitsubishi Electric Corporation Power amplifier and MMIC using the same
US9882551B2 (en) 2015-11-19 2018-01-30 Mitsubishi Electric Corporation Frequency multiplier
JP2019537020A (ja) * 2016-11-30 2019-12-19 マイクロ モーション インコーポレイテッド メータ検証に使用されるテストトーンの温度補償
CN116781177A (zh) * 2023-08-24 2023-09-19 上海米硅科技有限公司 一种突发模式限幅放大器及控制方法
CN116781177B (zh) * 2023-08-24 2023-11-17 上海米硅科技有限公司 一种突发模式限幅放大器及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100521509C (zh) 增益可变型放大器
US7218175B1 (en) Dynamic feedback linearization
CN108011597B (zh) 包络跟踪电流偏置电路和功率放大器设备
US7598719B2 (en) Switching regulator with improved power supply voltage variation response
US11431305B2 (en) Power amplifier module and power amplification method
US10651825B2 (en) Resistor-based attenuator systems
US7649411B2 (en) Segmented power amplifier
US7532066B1 (en) Bias network with stable transient response
JPH10247828A (ja) リミタアンプ
JP2000174559A (ja) マイクロ波電力増幅装置
US20230421123A1 (en) Power amplifier and control method
US6985028B2 (en) Programmable linear-in-dB or linear bias current source and methods to implement current reduction in a PA driver with built-in current steering VGA
US7548116B2 (en) High-frequency circuit of reduced circuit scale
US7345556B2 (en) Variable attenuation circuit having large attenuation amount with small circuit size
US20020171479A1 (en) Method to dynamically control the quiescent current of an operational amplifier arrangement and operational amplifier arrangement performing this method
US11489494B2 (en) Dynamic amplifier
CN114584080A (zh) 一种功率放大器及电子设备
US6100753A (en) Bias stabilization circuit
EP1415396B1 (en) Level shifter with gain
US6747516B2 (en) Power controller circuit for a power amplifier stage
JPH08162857A (ja) インピーダンス整合回路
JP2900677B2 (ja) 電力増幅器
US12021529B2 (en) Active differential termination circuit to compensate for impedance mismatch
US20230013880A1 (en) Power amplifier circuit, doherty amplifier circuit, multistage amplifier circuit, and power amplifier apparatus
US11005434B2 (en) Output stage circuit, operational amplifier, and signal amplifying method capable of suppressing variation of output signal