JPH0961292A - 光学部材検査装置 - Google Patents

光学部材検査装置

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JPH0961292A
JPH0961292A JP7220832A JP22083295A JPH0961292A JP H0961292 A JPH0961292 A JP H0961292A JP 7220832 A JP7220832 A JP 7220832A JP 22083295 A JP22083295 A JP 22083295A JP H0961292 A JPH0961292 A JP H0961292A
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正之 杉浦
Masato Hara
正人 原
Toshihiro Nakayama
利宏 中山
Atsushi Kida
敦 木田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学部材の屈折率(屈折力)異常と光学部材
表面の欠陥とを同時に表示し、光学部材の欠陥を強調
し、欠陥の種類・程度をも示すことができる光学部材検
査装置を、提供する。 【解決手段】白色ランプ1から出射された白色光は、光
ファイバー束3内を伝えられ、拡散板5に照射される。
この拡散板5の表面には、直線状のナイフエッジ6aを
有する遮光板6が貼り付けられている。従って、このナ
イフエッジ6aが裏側から照明される。このナイフエッ
ジ6aの位置は、検査対象光学部材としての凸レンズA
の焦点位置と一致している。従って、ナイフエッジ6a
から発散されつつ凸レンズAに入射した白色光は、この
凸レンズAによって平行光にされて撮像装置7に入射す
る。撮像装置7内における撮像レンズ8の位置が適宜調
整されているので、この状態では、均一濃度の映像が撮
像される。しかし、屈折率の異常が生じた箇所では、画
像の濃淡が変化して見える。このナイフエッジ6aは、
モータ13により回転されるので、あらゆる方向の異常
成分が見えるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学部
材の屈折率異常等の光学的欠陥を検出するための光学部
材検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の光学部材は、入射した光束が
規則正しく屈折して、平行に進行したり、一点又は線状
に収束したり発散するように設計されている。しかしな
がら、光学部材の加工が不完全であるために屈折力が不
規則に変化していたり、光学部材の内部又は表面上にゴ
ミ,傷等が生じていると、入射した光束が乱れてしまう
ので、所望の性能を得ることができなくなる。特に、樹
脂を金型に注入して成形する事によって作成されるレン
ズやプリズム等の光学部材では、成形異常によってヒケ
(樹脂が金型表面から離間して生じる陥没),ジェッテ
ィング(光学部材内において樹脂密度が部分的に変化し
ている箇所),フローマーク(樹脂の収縮に伴って光学
部材表面に生じるW字状の皺)が生じ易いので、このよ
うな欠陥を効率良く検出することが必要となっている。
【0003】そのため、従来より、これら光学的な欠陥
を検出するために、歪計が用いられていた。この歪計に
おいては、偏光格子が交差して設けられ、その中に試料
(光学部材)が配置される。そして、試料の屈折率の変
化(異常)に応じて、偏光的に光学部材内部における光
線の透過率が変わる。従って、外部から見るとそこの部
分の濃度が変わって見えるので、屈折率の異常を知るこ
とができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歪計に
よる検査においては、光学部材内部に見える濃淡形状に
よって良品であるか不良品であるかを識別しなければな
らないので、不良品を見逃して良品であるとしてしまう
危険性がある。しかも、歪計では、欠陥の形状がそのま
ま光学部材内部の濃淡形状に反映されない。従って、不
良品であると識別できたとしても、欠陥の種類,その欠
陥の程度等を把握することができない。
【0005】また、歪計は屈折率(屈折力)の異常しか
識別することができないので、光学部材の表面における
ゴミ,キズ,汚れ等の検査をすることはできない。従っ
て、このような欠陥をも検出するためには、歪み計から
光学部材を外し、スライドプロジェクタの光源等別個の
照明系に光学部材を翳して検査する必要がある。即ち、
屈折率(屈折力)異常の検査と光学部材表面の欠陥の検
査とを一度の検査作業だけで済ますことができない。
【0006】そこで、本発明は、以上の問題に鑑み、光
学部材の屈折率(屈折力)異常とともに光学部材表面の
欠陥をも一回の検査作業で表示でき、光学部材のあらゆ
る方向における欠陥を強調して示すことによって正確な
合否判定を可能とし、また、欠陥の種類・程度をも示す
ことができる光学部材検査装置を、提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】各請求項記載の発明は、
上記課題を解決するためになされたものである。請求項
1記載の発明は、光学部材の光学的欠陥を検出する光学
部材検査装置であって、照明光によって照明される拡散
板と、この拡散板によって拡散された光を部分的に透過
させるとともに部分的に遮光する前記拡散板に接して設
けられた遮光手段と、この遮光手段を前記拡散板との接
触面の面内において回転させる回転手段とを備えるとと
もに、前記光学部材を含む光学系の焦点位置を前記遮光
手段の位置と一致させて配置したことを特徴とする。
【0008】光学部材とは、凸レンズ及び凹レンズ,プ
リズム,凹面鏡及び凸面鏡,並びに、平行平面板を含
む。また、ガラスからなる光学部材及び樹脂成形による
光学部材を含む。光学部材の光学的欠陥とは、屈折率や
屈折力の部分的異常や光学部材の表面の欠陥等を言う。
屈折率や屈折力の異常としては、樹脂成形の光学部材に
おけるヒケやジェッティングやフローマーク,ガラスか
らなる光学部材における面加工の不良,等が例示され
る。また、光学部材の表面の欠陥としては、表面のキズ
や汚れやゴミ,等が列挙される。
【0009】拡散板は、背後から照明される透光部材で
あっても良いし、表面側から照明される反射部材であっ
ても良い。遮光手段は、拡散板の表面に直接印刷された
遮光パターンであっても良いし、板状の不透明部材を適
宜切り出して拡散板に貼り付けたものであっても良い
し、拡散板とは別個の透明部材表面上に遮光パターンを
印刷したものであっても良い。この遮光手段における光
を部分的に透過させる部分と遮光させる部分との境界線
は、直線状であっても良いし、曲線状であっても良い。
また、境界線は一本のみであっても良いし、縞状に複数
本あっても良い。さらに、境界線は、複数の方向を向い
ていても良い。
【0010】「光学部材を含む光学系」とは、凸レンズ
又は凹面鏡である光学部材そのもの,若しくは、凹レン
ズ,凸面鏡,平行平面板,又はプリズムである光学部材
を含む正レンズ群のことである。この光学系の全体とし
ての焦点位置が遮光手段の位置に一致するように、各部
材が配置される。
【0011】回転手段は、遮光手段と拡散板とを一体に
回転させても良いし、遮光手段が拡散板とは別個の板状
部材として形成されている場合には、遮光手段のみを回
転させても良い。この回転手段による遮光手段の回転中
心は、光を部分的に透過させる部分と遮光させる部分と
の境界線と接していることが望ましい。また、この回転
軸は、光学部材を含む光学系の光軸と一致していること
が望ましい。また、回転手段は、手動によって遮光手段
を回転させるものであっても良いし、モータ等の駆動装
置によって回転駆動するものであっても良い。駆動装置
によって遮光手段を回転駆動する場合には、一定速度で
回転させるようにすると、異常の程度を定量的に識別で
きるようになる。
【0012】光学系を透過した光は、撮像装置によって
撮像されて表示装置上に表示されても良いし、肉眼によ
って観察されても同じ映像効果を得られる。この場合、
撮像装置又は肉眼の焦点を光学部材の表面に合わせるこ
とで、光学部材の表面のキズ,汚れ,ゴミ等の欠陥をも
検知することができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1における
光学系が、凸レンズである前記光学部材のみからなるこ
とを特定したものである。請求項3記載の発明は、請求
項1における光学系が、凹レンズである前記光学部材と
凸レンズである補正レンズとからなり、全体として正レ
ンズ系であることを特定したものである。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1における
遮光部材が、直線状の境界線によって夫々分けられた前
記光を部分的に透過させる部分と前記光を部分的に遮光
する部分とからなるものであることを特定したものであ
る。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4における
遮光部材が、前記拡散板を部分的に覆うようにこの拡散
板に固着された不透明部材であることを特定したもので
ある。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項4における
回転手段が、前記直線状の境界線に接する回転軸を中心
にして、前記遮光部材を回転させることを特定したもの
である。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6における
光学部材を含む光学系の光軸が、前記遮光部材の回転軸
と一致していることを特定したものである。請求項8記
載の発明は、請求項1の光学系を透過した光を収束させ
る撮像レンズを有する撮像装置を、更に備えたものであ
る。このようにすれば、肉眼で観察する場合に比べ、個
人差なく検出結果を評価することができる。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項8の撮像装
置が前記撮像レンズに関して前記光学部材の表面と光学
的に等価な位置に配置されていることを特定したもので
ある。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項1の拡散
板及び遮光手段を前記光学系に対して光軸方向に進退可
能に設けたことを特定したものである。このようにすれ
ば、様々な焦点距離を有する光学部材を同じ光学部材検
査装置によって検査することができる。
【0020】
【本発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明
の実施の形態を説明する。
【0021】
【実施形態1】 <光学部材検査装置の光学構成>図1及び図2は、本発
明による光学部材検査装置の第1の実施の形態を示す光
学構成図である。図1及び図2に示すように、光学部材
検査装置を構成する照明ユニット4と撮像装置7とは、
同一の光軸l上に、互いに向き合って配置されている。
【0022】この撮像装置7は、全体として正レンズ系
である撮像レンズ8と、この撮像レンズ8によって収束
された光による像を撮像するCCDエリアセンサからな
る撮像素子9とから、構成されている。この撮像素子9
によって撮像された映像は、モニタテレビからなる表示
装置10により表示される。
【0023】一方、照明ユニット4は、全体として、光
軸l上を撮像装置7に向けて進退移動することができ
る。この照明ユニット4の内部には、その中心を光軸l
と同軸にした円盤状の拡散板5が、光軸lに直交する面
内において光軸lを中心に回転自在に保持されている。
この拡散板5の撮像装置7側の面には、遮光板6が一体
に貼り付けられている。この遮光板6は、平面図である
図3に示すように、不透明部材からなる半円形の板であ
り、拡散板5の中心を通る径方向の直線を弦(ナイフエ
ッジ)6aとするとともに、拡散板5と同一半径の円弧
を有している。このような構成を備えた結果、拡散板5
によって拡散された光は、この遮光板6により部分的に
遮光されるとともに、遮光板6に覆われていない部分に
より部分的に透過される。
【0024】なお、拡散板5の周縁部には、この拡散板
5と同軸の環状ギア11が固着されている。この環状ギ
ア11は、ピニオンギア12と噛合しており、このピニ
オンギア12は、照明ユニット4内に固定されているモ
ータ13の回転軸に取り付けられている。従って、モー
タ13が図示せぬ駆動回路によって回転駆動されると、
遮光板6及び拡散板5は、両ギア12,11を介して回
転駆動を受け、図4に示すように、光軸lに直交する面
内(即ち、拡散板5と遮光板6との接触面の面内)にお
いて回転駆動される。その結果、遮光板6のナイフエッ
ジ(弦)6aも、光軸lを中心に回転することになる。
この遮光板6及び拡散板5の回転速度は、1Hz(1秒
間に1回転)に調整されている。即ち、これらモータ1
3,及びギア11,12により、回転手段が構成され
る。
【0025】また、拡散板5の裏面側において、照明ユ
ニット4には、光ファイバー束3の先端3aが固着され
ている。この光ファイバー束3の基端3bには、白色ラ
ンプ1と集光レンズ2とからなる光源装置が配置されて
いる。そして、白色ランプ1から出射された白色光が、
集光レンズ2によって集光されて、その基端3bからこ
の光ファイバー束3内に入射される。この白色光は、光
ファイバー束3内を伝送され、その先端3aから拡散板
5に向けて照射される。即ち、遮光板6のエッジ6aが
背後から照明されるのである。なお、光ファイバー束3
の長さは、照明ユニット4の移動可能距離よりも十分長
くとってある。従って、照明ユニット4が移動しても、
この光ファイバー束3が追従して、常に遮光板6のナイ
フエッジ6aを照明することができる。
【0026】検査対象の光学部材は、光軸lと同軸に、
撮像装置7と照明ユニット4との間に配置される。具体
的に説明すると、図1に示すように検査対象光学部材が
凸レンズAである場合には、凸レンズAの焦点位置が遮
光板6のナイフエッジ6aと一致する位置に、凸レンズ
Aが配置される。また、図2に示すように検査対象光学
部材が凹レンズBである場合には、凹レンズBと照明ユ
ニット4との間に、この凹レンズBのパワー(絶対値)
よりも大きいパワー(絶対値)を有する凸レンズである
補正レンズCを配置する。この凹レンズB及び補正レン
ズCからなるレンズ群は全体的に正レンズ群であり、そ
の合成焦点位置が遮光板6のエッジ6aと一致するよう
にこれら凹レンズB及び補正レンズCが配置されてい
る。即ち、検査対象光学部材を含む光学系の焦点位置を
遮光手段の位置と一致させているのである。
【0027】なお、図示はしていないが、検査対象光学
部材が平板であった場合には、補正レンズC単体の焦点
位置が拡散板5と遮光板6との境界面に一致するよう
に、補正レンズCを配置するとともに、この補正レンズ
Cと撮像装置7との間に検査対象光学部材を配置する。
また、検査対象光学部材がポロプリズムやダハプリズム
等の反射プリズムであった場合には、その単独での焦点
位置が拡散板5と遮光板6との境界面に一致するように
補正レンズCを配置し、その補正レンズCの背後にプリ
ズムを配置するとともに、このプリズムから出射される
光線の出射光軸上に、撮像装置7を配置する。さらに、
検査対象光学部材が反射鏡であった場合には、照明光学
系4と反射鏡(及び補正レンズC)との位置関係を上述
したのと同じにするとともに、この照明光学系4と反射
鏡との間にピームスプリッタ又はハーフミラーを配置し
て、これらビームスプリッタ又はハーフミラーによって
分離された反射光光路の先に撮像装置7を配置する。
【0028】以上のように被検査光学部材(及び補正レ
ンズC)を配置すると、検査対象光学部材A,Bから出
射される光は、この検査対象光学部材A,Bが良品であ
る限り、平行光となる。従って、撮像装置7側から見る
と、遮光板6のナイフエッジ6aが無限遠上に位置して
いるのと等価になる。
【0029】ところで、仮に、検査対象光学部材Aの焦
点位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなる
レンズ群の合成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置よ
りも撮像装置7側にずれると、検査対象光学部材A(検
査対象光学部材B)と撮像装置7の撮像レンズ8との間
の空間に、ナイフエッジ6aの倒立像(実像)が形成さ
れる。このナイフエッジ6aの倒立像(実像)は撮像レ
ンズ8によってリレーされ、撮像レンズ8の撮像素子9
側の空間に、ナイフエッジ6aの正立像(実像)が形成
される。逆に、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対
象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成
焦点位置)がナイフエッジ6aの位置よりも光ファイバ
ー束3側にずれると、遮光板6の光ファイバー束8側の
空間に、ナイフエッジ6aの正立像(虚像)が形成され
る。このナイフエッジ6aの正立像(虚像)は撮像レン
ズ8によってリレーされ、撮像レンズ8の撮像素子9側
の空間に、ナイフエッジ6aの倒立像(実像)が形成さ
れる。即ち、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対象
光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成焦
点位置)とは、この位置に存在する物体(ナイフエッジ
6a)の像が、撮像レンズ8の撮像素子9側の空間にお
いて正立像として結像されるか倒立像として結像される
かの境界点であり、光学的に不安定な状態となる位置で
ある。
【0030】なお、検査対象光学部材A,Bと撮像レン
ズ8との間隔は、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査
対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合
成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置よりも撮像装置
7側に僅かにずれただけであってもそれらの間(正確に
は、両者の焦点位置同士の間)にナイフエッジ6aの倒
立像(実像)が形成されるように、可能な限り長くとっ
てある。また、撮像素子9は、撮像レンズ8によって正
立像が形成されても倒立像が形成されてもこれらの像を
ある程度明瞭に撮像できるように、正立像の形成位置
(平均位置)と倒立像の形成位置(平均位置)との中間
点に配置される。この位置とは、撮像レンズ8に関して
検査対象光学部材の表面と光学的に等価な位置である。
【0031】従って、撮像素子9上には、常に、検査対
象光学部材A,Bの外縁の実像(倒立像)αが結像され
るとともに、この検査対象光学部材A,Bの外縁の実像
αの周囲には、検査対象光学部材A,Bを通さずに直接
見えるナイフエッジ6aの実像(倒立像)がややぼけて
結像される(図5(a)〜(e)参照)。
【0032】そして、この検査対象光学部材A,Bの外
縁の実像αの内側には、検査対象光学部材Aの焦点位置
(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ
群の合成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置よりも撮
像装置7側にずれている場合には、ナイフエッジ6aの
実像(正立像)が、ややぼけて結像される(図5
(d),図5(e)参照)。このナイフエッジ6aの実
像(正立像)は、焦点位置のずれ量が少なくなる程ぼけ
量が大きくなり(図5(d)参照)、ずれ量が大きくな
る程ぼけ量が少なくなって明確になる(図5(e)参
照)。
【0033】これとは逆に、検査対象光学部材Aの焦点
位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレ
ンズ群の合成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置より
も光ファイバー束3側にずれている場合には、検査対象
光学部材A,Bの外縁の実像αの内側には、ナイフエッ
ジ6aの実像(倒立像)が、ややぼけて結像される(図
5(b),図5(a)参照)。ナイフエッジ6aの実像
(倒立像)は、焦点位置のずれ量が少なくなる程ぼけ量
が大きくなり(図5(b)参照)、ずれ量が大きくなる
程ぼけ量が少なくなって明確になる(図5(a)参
照)。
【0034】また、検査対象光学部材Aの焦点位置(検
査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の
合成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置と一致する
と、検査対象光学部材A,Bの外縁の実像αの内側にお
けるぼけ量が最大となり、全体に均一な明度で光線が照
射されるようになる(図5(c)参照)。
【0035】表示装置10上においては、検査対象光学
部材A,Bの外縁αの内側は、検査対象光学部材Aの焦
点位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなる
レンズ群の合成焦点位置)がナイフエッジ6aの位置と
一致した時には、ナイフエッジ6aの黒色部分(白色光
が遮られている部分)と白色部分(白色光が透過する部
分)とが完全に混合して、均一な灰色一色の平面として
表示される(球面レンズの場合,図4(c)参照)。な
お、検査対象光学部材A,Bとして非球面レンズを検査
する場合には、焦点位置が一点のみではなく緩やかに変
化しているので、輝度変化が非常に穏やかな画像とな
る。そして、焦点位置がナイフエッジ6aの位置からず
れるにつれて、白の部分と黒の部分とが分離し(分離す
る向きは焦点位置のずれの向きに従う)、最終的にナイ
フエッジ6aの形状となる。 <光学部材検査装置による検査手順>本第1実施形態に
よる光学部材検査装置によって光学部材を検査する時に
は、検査対象光学部材A,Bを、図示せぬホルダに固着
して光軸lと同軸に配置する。なお、検査対象光学部材
が凸レンズA以外である場合には、検査対象光学部材B
と照明ユニット4との間に、補正レンズCを挿入する。
このように、本実施形態では、凸レンズで構成される補
正レンズCを装着することで、検査対象光学部材が凹レ
ンズBでも検査することができる。なお、検査対象光学
部材としての凸レンズAの焦点距離が長い場合には、こ
の凸レンズAと照明ユニット4との間の距離を短くする
ことができる。
【0036】検査者は、次に、白色ランプ1を点灯し
て、遮光板6のナイフエッジ6aを照明させる。する
と、表示装置10上に、撮像素子9によって撮像された
映像が映し出される。
【0037】検査者は、表示装置10に映し出される映
像を見ながら、照明ユニット4を移動させる。図5は、
正面から見て矩形の外縁と球凸の両端面を有する樹脂成
形レンズを検査対象レンズとした場合における表示装置
10上の映像を示す写真である。そして、図5(a)又
は(b)のように、検査対象光学部材の外縁αの内側に
おいて、検査対象光学部材の外縁αの外側に見えるナイ
フエッジβと同じ方向にナイフエッジγが見える時に
は、照明ユニット4が検査対象光学部材に近過ぎる場合
であるので、照明ユニット4を検査対象光学部材から遠
ざける。逆に、図5(d)又は(e)のように、検査対
象光学部材の外縁αの内側において、検査対象光学部材
の外縁αの外側に見えるナイフエッジβと逆の方向にナ
イフエッジγが見える時には、照明ユニット4が検査対
象光学部材から遠すぎる場合であるので、照明ユニット
4を検査対象光学部材に近付ける。このような照明ユニ
ット4の進退調整を行った結果、図5(c)のように、
ナイフエッジγが検査対象光学部材の外縁α内の大部分
において消えた時には、照明ユニット4が適正位置にあ
る場合であるので、調整を停止する。このように、本実
施形態では、照明ユニット4が光軸方向に移動可能とな
っているので、焦点距離の違う複数種類の光学部材を検
査することができる。
【0038】この照明ユニット4の位置は、上述したよ
うに、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対象光学部
材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成焦点位
置)とほぼ等しい。従って、検査対象光学部材A,Bに
欠陥がない場合には、図6に示すように、検査対象光学
部材の外縁α内の全域において濃度が均一になる。
【0039】これに対して、検査対象光学部材A,B内
に屈折率異常が生じている部分やその表面の形状欠陥に
よって屈折力異常が生じている部分がある場合には、そ
の異常部分のみ、正常な部分の焦点距離と異なる焦点距
離を有することと等価になる。従って、図7に示すよう
に、その異常部分にだけ、ナイフエッジγが見えるよう
になる。この異常部分の屈折率(屈折力)異常の程度
(焦点距離のずれ量)は、ナイフエッジγの見え方によ
って識別できる。即ち、図5を用いて説明した様に、ナ
イフエッジγが明確に見えれば見えるほど、屈折率(屈
折力)異常の程度(焦点距離のずれ量)が大きくなる。
【0040】例えば、ヒケは、円形に生じるとともに、
ヒケが生じた箇所は、他の正常部分よりも薄くなるので
焦点距離が長くなる。従って、映像上には、円形状にナ
イフエッジγが生じるとともに、この異常部分のナイフ
エッジγは、検査対象光学部材の外縁α外のナイフエッ
ジβと同じ方向に見えるようになる。そのため、図7の
ように映像が見える場合には、ヒケが生じているものと
判断することができる。なお、ジェッティングは不規則
形状に生じるとともに、その屈折率も不規則に変化す
る。従って、映像上の不規則形状の部分は、局所的に急
激な輝度変化を発生する。そのため、局所的に不規則形
状の急激な輝度変化が発生している部分は、ジェッティ
ングが生じている部分であると判断することができる。
このように、本実施形態による光学部材検査装置では、
検査対象光学部材の僅かな屈折率(屈折力)の変化が明
暗の差として現れ、屈折率(屈折力)変化が強調された
状態となる。また、欠陥の形状が映像の濃淡形状に反映
されるので、欠陥の種別及び程度を把握することができ
る。
【0041】なお、検査対象光学部材A,Bの表面にゴ
ミや汚れが付着していたり、キズがついている場合に
は、撮像素子9表面上の検査対象光学部材の外縁の実像
αの内側に、これらゴミ,汚れ,又はキズの像が撮像レ
ンズ8によって形成される。即ち、ゴミや汚れによって
光が遮断されている場合には周囲より暗い影が形成さ
れ、キズによって光線の発散が生じている場合には輝点
が形成される。
【0042】次に、検査者は、図示せぬ駆動回路を操作
して、モータ13を回転させる。すると、拡散板5とと
もに遮光板6が、1Hzの回転速度で回転し始め、ナイ
フエッジ6aの方向が漸次変化するようになる。このナ
イフエッジ6aが回転すると、このナイフエッジ6aの
方向に応じて、検査対象光学部材の光学的欠陥(画像の
濃度が急激に変化している箇所)が次々に写し出され
る。即ち、直線状のナイフエッジ6aを光路に挿入する
と、ナイフエッジ6aの方向と平行な方向における異常
成分は最も大きく強調されて表示されるが、ナイフエッ
ジ6aの方向と直交する方向における異常成分の強調の
程度は最も低くなってしまう。そのため、本実施形態で
は、ナイフエッジ6a自体を光軸lに直交する面内で回
転させて、あらゆる方向の異常を同程度に強調して表示
できるようにしているのである。特に、非球面レンズが
検査対象光学部材である場合には、異常を検出すること
ができる領域が限定されてしまうので、ナイフエッジ6
aを回転させることによって全面の異常を検査すること
ができる。
【0043】さらに、本実施形態では、モータ13によ
ってナイフエッジ6aを均一速度(1Hz)で回転する
ようにしているので、表示装置10を見ていれば、異常
箇所相互(異常箇所の各方向成分相互)の相対的な異常
の程度差をも知ることができる。また、屈折率(屈折
力)変化があまりない非常に微妙な欠陥であったとして
も、回転に伴って濃度が脈動するので、これを識別する
のが容易となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の光学部
材検査装置によれば、簡単な構成の照明光学系でありな
がら、検査対象光学部材の屈折率(屈折力)異常ととも
に光学部材表面の欠陥をも、一回の検査作業で検査する
ことができる。また、光学部材の欠陥が強調され、良品
と明確に区別されて表示されるので、正確な合否判定が
可能となる。また、欠陥の位置及び形状がそのまま像と
して示されるので、欠陥の種類及び程度の把握が可能に
なり、製造過程への適切なフィードバックが可能にな
る。また、遮光パターンを回転させることにより、どの
ような方向における異常成分を有する光学的欠陥であっ
ても検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による光学部材検査
装置の構成図
【図2】 図1の光学部材検査装置を凹レンズに適用し
た場合における構成図
【図3】 図1における遮光板の正面図
【図4】 遮光板の回転状態を示す斜視図
【図5】 図1における照明ユニットの移動調整時にお
ける表示装置上の画像を示す図
【図6】 正常な光学部材を検査した場合における表示
装置上の画像を示す図
【図7】 ヒケを有する光学部材を検査した場合におけ
る表示装置上の画像を示す図
【符号の説明】
1 白色ランプ 3 光ファイバー束 4 照明ユニット 5 拡散板 6 遮光板 7 撮像装置 8 撮像レンズ 9 撮像素子 A 凸レンズ B 凹レンズ C 補正レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 敦 東京都板橋区前野町2丁目36番9号旭光学 工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学部材の光学的欠陥を検出する光学部材
    検査装置であって、 照明光によって照明される拡散板と、 この拡散板によって拡散された光を部分的に透過させる
    とともに部分的に遮光する前記拡散板に接して設けられ
    た遮光手段と、 この遮光手段を前記拡散板との接触面の面内において回
    転させる回転手段とを備えるとともに、 前記光学部材を含む光学系の焦点位置を前記遮光手段の
    位置と一致させて配置したことを特徴とする光学部材検
    査装置。
  2. 【請求項2】前記光学系は、凸レンズである前記光学部
    材のみからなることを特徴とする請求項1記載の光学部
    材検査装置。
  3. 【請求項3】前記光学系は、凹レンズである前記光学部
    材と凸レンズである補正レンズとからなり、全体として
    正レンズ系であることを特徴とする請求項1記載の光学
    部材検査装置。
  4. 【請求項4】前記遮光部材は、直線状の境界線によって
    夫々分けられた前記光を部分的に透過させる部分と前記
    光を部分的に遮光する部分とからなることを特徴とする
    請求項1記載の光学部材検査装置。
  5. 【請求項5】前記遮光部材は、前記拡散板を部分的に覆
    うようにこの拡散板に固着された不透明部材であること
    を特徴とする請求項4記載の光学部材検査装置。
  6. 【請求項6】前記回転手段は、前記直線状の境界線に接
    する回転軸を中心にして、前記遮光部材を回転させるこ
    とを特徴とする請求項4記載の光学部材検査装置。
  7. 【請求項7】前記光学部材を含む光学系の光軸は、前記
    遮光部材の回転軸と一致していることを特徴とする請求
    項6記載の光学部材検査装置。
  8. 【請求項8】前記光学系を透過した光を収束させる撮像
    レンズを有する撮像装置を更に備えたことを特徴とする
    請求項1記載の光学部材検査装置。
  9. 【請求項9】前記撮像装置は前記撮像レンズに関して前
    記光学部材の表面と光学的に等価な位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項8記載の光学部材検査装置。
  10. 【請求項10】前記拡散板及び遮光手段を前記光学系に
    対して光軸方向に進退可能に設けたことを特徴とする請
    求項1記載の光学部材検査装置。
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JPH05346368A (ja) * 1992-02-17 1993-12-27 Optomic Technol Corp Ltd 光学要素の評価と格付けのための方法と装置
JPH06109582A (ja) * 1992-09-25 1994-04-19 Olympus Optical Co Ltd レンズ総合検査機
JPH07110302A (ja) * 1993-10-13 1995-04-25 Hajime Sangyo Kk 透明板の欠陥検出装置
JPH08304052A (ja) * 1995-05-15 1996-11-22 Fuji Photo Film Co Ltd レンズの検査方法及び装置

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