JPH0959804A - 靴 下 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 略全体が靴中に隠れるように形成されている
靴下であって、靴を履いて歩いたときや、履いていた靴
を脱ぐときにも、脱げることのない靴下を提供する。 【解決手段】 靴下１の踵４側の内面に、発泡ウレタン
からなるスポンジ５（滑り止め部材）を縫着する。この
スポンジ５が足の踵部分の皮膚に密着し、これにより靴
下１の踵４側が所定の位置に保持されるため、靴下１が
次第に爪先側に移動してゆくことが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、略全体が靴中に隠
れるように形成されている靴下に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の靴下は、例えば実開平３
−１０６３０４号公報及び実開平５−７２９０６号公報
に記載されている。これらの公報から明らかなように、
この種の靴下は普通の靴下にあるような脚部を備えてお
らず、この靴下を履き、その上に靴を履いた状態では、
靴下の略全体が靴中に隠れるように形成されている。

【０００３】「フットカバー」又は「パンプスインタイ
プの靴下」と通称されるこの種の靴下は、素足に直接靴
を履いた場合の不快感及び疲れや冷えを防ぐ目的で、主
として女性に利用されている。なお、この種の靴下を履
いた上にパンティーストッキングを履く場合も多い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の靴下にあっては、靴下を履いてパンティースト
ッキングを履いた場合には、一般的に靴下とパンティー
ストッキングとの間の摩擦係数のほうが足の皮膚と靴下
との間の摩擦係数よりも大きくなる。したがって、靴を
履いて歩いたときに、靴中での足の動きに伴いパンティ
ーストッキングの足裏にあたる部分が前後方向に若干ず
れ動くと、このパンティーストッキングに引っ張られた
靴下が次第に爪先側に移動し、踵側から脱げてゆくとい
う問題が生じることになっていた。

【０００５】また、靴下を履いて靴を履いた場合には、
靴を脱ぐときに、靴下の踵側が靴の内面により下向きに
引っ張られて、靴下が脱げるという問題が生じることに
もなっていた。

【０００６】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであって、略全体が靴中に隠れるように形成され
ている靴下であって、靴を履いて歩いたときや、履いて
いた靴を脱ぐときにも、脱げることのない靴下を提供す
ることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、略全体が靴中に隠れるように形成されて
いる靴下において、踵側の内面に滑り止め部材を設けた
構成としたものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る靴下を図面に
基づいて説明する。図１において符号１は本発明に係る
靴下を示している。この靴下１は、全体が例えば綿，
絹，ポリウレタンなどからなる編糸を用いて、大きな伸
縮性を有するように編成されている。

【０００９】図から明らかなように、靴下１は、ソック
スなど普通の靴下が備えている「脚部」と呼ばれる部分
を備えておらず、足の甲にあたる部分に大きな履き口２
が形成されている。

【００１０】履き口２には口ゴム３が設けられている。
この口ゴム３は、細幅の透明なポリウレタンテープ（弾
性ひも）を履き口２の開口縁に沿わせた状態で、糸（不
図示）を用いたかがり縫いにより縫着したものである。

【００１１】また、靴下１の踵４側の内面には、滑り止
め用のスポンジ５（滑り止め部材の一例）が設けられて
いる。スポンジ５は厚さ約５mmのスポンジシートを、上
辺が約８０mm，下辺が約６０mm，高さが約２０mmの逆台
形状に切断してなるものであって（図２参照）、上辺を
履き口２の開口縁に沿わせた状態で、糸（不図示）によ
り縫着されている。なお、スポンジ５の材質は限定され
ないが、例えば軟質の発泡ウレタン（ウレタンフォー
ム）が好適に用いられる。

【００１２】次いで、この靴下１の使用状態を図３を参
照しながら説明する。図３は、足Ａに靴下１を履き、そ
の上にパンティーストッキングＢを履き、さらにその上
にパンプスＣ（靴の一例）を履いた状態の概略側断面図
であり、同図における一点鎖線は足Ａを、二点鎖線はパ
ンティーストッキングＢを、それぞれ示している。

【００１３】図に示すように、本発明に係る靴下１を履
くと、スポンジ５は足Ａの踵の、後方へ丸く突き出した
部分ａに乗った状態になるとともに、靴下１の本体及び
口ゴム３が縮もうとする力により、この部分ａの皮膚に
押し付けられて密着させられる。

【００１４】この際、一般的にスポンジ５と皮膚との間
の摩擦係数のほうが靴下１とパンティーストッキングＢ
との間の摩擦係数よりも大きくなるので、歩いたときの
パンプスＣ中での足Ａの動きに伴って、パンティースト
ッキングＢの足裏にあたる部分が前後方向に若干ずれ動
いた場合であっても、スポンジ５が移動することはな
い。したがって、靴下１の踵４側が所定の位置に保持さ
れるため、靴下１が次第に爪先側に移動して踵４側から
脱げてゆくことが防止される。

【００１５】また、図示を省略するが、足Ａに靴下１を
履き、その上に直接パンプスＣを履いた場合において、
パンプスＣを脱ぐときに靴下１の踵４側が下向きに引っ
張られることになっても、踵４側はスポンジ５により所
定の位置に保持されているために、靴下１が脱げること
はない。

【００１６】なお、スポンジ５は軟らかいので履いたと
きに異物感を与えることがなく、かつ、そのクッション
性により靴擦れを防止できるという効果も有している。

【００１７】図４は本発明に係る別の靴下１１を示して
いる。この靴下１１は、爪先側に５本の指部６が形成さ
れている以外は、前記した靴下１と同様に構成されてい
る。このような５本指タイプの靴下や、爪先側が親指と
他の指の２つに分かれた所謂ミトンタイプの靴下にも、
本発明が適用できることは言うまでもない。

【００１８】なお、本発明の実施の形態は以上の例に限
定されず、例えばスポンジ５の形状及び大きさは任意で
ある。また、スポンジ５を縫着せずに、接着剤によって
踵４側の内面に貼着することも考えられる。

【００１９】また、滑り止め部材はスポンジ５以外のも
のであってもよく、例えば、市販されている滑り止め付
きの軍手に見られるような、液状のゴム又は発泡塩化ビ
ニルを硬化させてなる突起（不図示）を、適宜の数だけ
踵４側の内面に突設することも考えられる。なお、この
場合は、踵４側の内面に液状のゴム又は発泡塩化ビニル
を直接付着させ硬化させてもよく、また、別の布帛の表
面に液状のゴム又は発泡塩化ビニルを付着・硬化させ、
この布帛を踵４側の内面に縫着もしくは貼着してもよ
い。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る靴下
によれば、履いたときに滑り止め部材が踵の皮膚に密着
して移動しない状態となり、これにより靴下の踵側が所
定の位置に保持されるので、靴を履いて歩いたときや、
履いていた靴を脱ぐときにも、靴下が脱げることが防止
される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る靴下の斜視図である。

【図２】スポンジの斜視図である。

【図３】図１の靴下の使用状態を示す概略側断面図であ
る。

【図４】本発明に係る別の靴下の斜視図である。

【符号の説明】

１，１１ 靴下 ４ 踵 ５ スポンジ（滑り止め部材の一例） Ｃ パンプス（靴の一例）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 略全体が靴中に隠れるように形成されて
   いる靴下において、 踵側の内面に滑り止め部材を設けたことを特徴とする靴
   下。