JPH09270146A - 光記録再生装置 - Google Patents

光記録再生装置

Info

Publication number
JPH09270146A
JPH09270146A JP8078764A JP7876496A JPH09270146A JP H09270146 A JPH09270146 A JP H09270146A JP 8078764 A JP8078764 A JP 8078764A JP 7876496 A JP7876496 A JP 7876496A JP H09270146 A JPH09270146 A JP H09270146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photodetector
light
semiconductor laser
light source
reflected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8078764A
Other languages
English (en)
Inventor
Riyuuji Kurokama
龍司 黒釜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP8078764A priority Critical patent/JPH09270146A/ja
Publication of JPH09270146A publication Critical patent/JPH09270146A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザ光源の出力光強度を一定に制御
するために用いる光検出器からの反射光による各種悪影
響を排除可能な光記録再生装置を実現する。 【解決手段】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
源10と、この半導体レーザ光源からの出射光を所定の
割合で透過あるいは反射させ、記録媒体側と出射光強度
検出側とに分離するビームスプリッタ12と、出射光強
度検出側に透過あるいは反射された出射光を受けて集光
させるカップリングレンズ13と、出射光の強度を検知
して前記半導体レーザ光源の出力を制御するため前記カ
ップリングレンズにより集光された出射光を受けるよう
前記半導体レーザ光源とは光学的に略共役な位置に配さ
れ、前記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された
光軸が前記カップリングレンズの開口の内部に入らない
ように光軸に対し所定角度傾斜させた反射面を有する光
検出器14と、を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光を利用して記録
若しくは再生又は記録及び再生を行う光記録再生装置に
関し、特に、半導体レーザ光源の出力光強度を一定に制
御するために用いる光検出器からの反射光による各種悪
影響を排除可能な光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の一般的な光記録再生装置の
光学系の概略構成を示す構成図である。この図におい
て、10は記録再生用の光ビームを発生する半導体レー
ザ光源である。尚、このLD10は出射光の強度につい
て制御可能なものであり、単にLDと呼ぶ。
【0003】11はLD10から出射された発散光束を
平行光束に変換するコリメータレンズである。12はL
D10からの出射光を所定の割合で透過あるいは反射さ
せて記録媒体側と第1の光検出器側とに分離し、また、
記録媒体で反射された光を第2の光検出器側に分離(反
射あるいは透過)する光分岐手段としてのビームスプリ
ッタ(BS)である。
【0004】13は第1の光検出器側に透過あるいは反
射された出射光を受けて第1の光検出器に集光させるカ
ップリングレンズである。14はモニタフォトディテク
タ(以下、モニタPDと呼ぶ)であり、LD10の出射
光の強度を検出するための第1の光検出器である。
【0005】15は対物レンズのフォーカス,トラッキ
ング制御を行うアクチュエータを備え、記録媒体16側
に透過あるいは反射されたLD10の出射光を受けて所
望の位置に集束させる対物光学系である。
【0006】この対物光学系15の対物レンズにより、
上記LD10から出射し上記コリメータレンズ11によ
って平行光束に変換されて上記ビームスプリッタ12を
透過した平行光束を記録媒体16上に集光している。
【0007】16は光磁気ディスクなどの記録媒体であ
り、前記対物光学系15で集束された光で情報記録若し
くは情報再生が行われる。尚、情報記録の際には変調さ
れた光が照射されてディスク面(ピット面)への記録が
行なわれ、情報再生の際にはディスク面での反射光(戻
り光)が後述する第2の光検出器により検出される。
【0008】21はBS12で反射された記録媒体16
からの戻り光を所定の割合で透過あるいは反射させて、
情報再生系側とサーボ系(記録媒体での光束の結像制御
系)側とに分離するビームスプリッタ(BS)である。
【0009】22は情報再生系側に反射された光束を受
けて光検出器に集光させる再生用集光レンズである。2
3はRFフォトディテクタ(以下、RFPDと呼ぶ)で
あり、記録媒体16の反射光を検出して情報再生を行う
ための光検出器である。
【0010】24は情報再生系側に反射された光束を受
けて光検出器に集光させるサーボ用集光レンズである。
26はサーボフォトディテクタ(以下、サーボPDと呼
ぶ)であり、記録媒体16の反射光を検出して記録媒体
での光束の結像制御を行うための光検出器である。
【0011】また、上述のRFPD23及びサーボPD
26が、記録媒体16からの反射光の検出を行う第2の
光検出器を構成している。尚、この図8では光の透過や
反射を中心に示しているので、光磁気記録装置などの場
合にはバイアス磁界発生コイルが設けられることがある
が、ここには示していない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
(1)LD10の発光安定性の問題点:上述した図8の
LD10〜モニタPD14の光路を抽出して光線の様子
を図9として示す。
【0013】この図9に示すように、LD10から出射
された発散光束はコリメータレンズ11で平行光束に変
換され、ビームスプリッタ12で反射され、カップリン
グレンズ13で集束されてモニタPD14に導かれる。
【0014】この場合、ここに示した光学系におけるL
D10とモニタPD14とは共役な関係にある。従っ
て、モニタPD14で反射された光束も同様な経路を逆
向きに通ってLD10の発光面に戻る。
【0015】ところが、LD10に戻り光が入射する
と、発光が不安定になることが知られている。このよう
に発光が不安定になると、情報再生が正確に行えない等
の問題を生じることになる。
【0016】(2)情報再生,サーボ系オフセットの問
題点:上述した図8のLD10〜モニタPD14〜RF
PD23及びサーボPDの光路における光線の様子を図
10として示す。
【0017】この図10に示すように、LD10から出
射された発散光束はコリメータレンズ11で平行光束に
変換され、ビームスプリッタ12を透過し、対物光学系
15で集束されて記録媒体16に導かれる。
【0018】この光は記録媒体16のディスク面(ピッ
ト面)で反射され、対物光学系15で平行光束に変換さ
れた後にBS12で反射され、BS21及び再生用集光
レンズ22によりRFPD23に導かれ、また、BS2
1,サーボ用集光レンズ24でサーボPD26に導かれ
る。
【0019】このようにして、RFPD23の検出出力
(光電変換出力)により情報再生が行なわれ、また、サ
ーボPD26の検出出力(光電変換出力)によりサーボ
制御が行われる。
【0020】ところで、LD10とPD14とが共役な
関係にあり、またLD10と記録媒体16とも共役な関
係にある。更に、記録媒体16と第2の光検出器(RF
PD23及びサーボPD26)とも共役な関係にある。
【0021】従って、モニタPD14と第2の光検出器
(RFPD23及びサーボPD26)とも共役な関係に
なっている。このため、LD10の出射光強度制御のた
めにモニタPD14に導かれた光がモニタPD14の反
射面で反射された後にBS12を透過して、RFPD2
3及びサーボPD26にも到達する。
【0022】このような状態にあると、モニタPD14
からの戻り光が情報再生の際のオフセットや外乱となっ
て、情報信号を再生する際のS/Nが低下する問題があ
る。同様にして、サーボ系においても、オフセットや外
乱となって、サーボ能力が低下する問題を発生する。
【0023】(3)モニタPDの戻り光の改善:すなわ
ち、上記2つの場合ではそれぞれが共役点になっている
ため装置の動作中に、目的とする光束と不要な反射光に
よる光束とが同一光路中に重畳して存在することが原因
となっていた。
【0024】そこで、図11に示すように、モニタPD
14を光軸から傾けて配置することが、特公平6−19
864号公報に記載されている。このような構成とする
ことで、不要な反射光がRFPD23の中心(受光面2
3a)からずれた位置に集光するようになり、オフセッ
ト及び外乱を低減することが期待できる。
【0025】(4)しかし、半導体レーザ光源の場合の
発光強度分布は図12に示すような、光軸を中心とする
ガウシアン分布となっているものが多く、徐々に強度は
低下するが広がりを有している。
【0026】従って、モニタPD14で反射された光軸
がカップリングレンズ13に入っている限りは、モニタ
PD14を傾けて集光位置をずらしたとしても、戻り光
の問題は依然大きいままである。
【0027】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、半導体レーザ光源の出力光強度
を一定に制御するために用いる光検出器からの反射光に
よる各種悪影響を排除可能な光記録再生装置を実現する
ことを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本件出願の発明者は、従
来の光記録再生装置における光検出器での反射の問題点
を改良すべく鋭意研究を行った結果、半導体レーザ光源
からの光束の分布及び光検出器での反射光の軌跡を考慮
し、半導体レーザ光源の出力光強度を一定に制御するた
めに用いる光検出器からの反射光による各種悪影響を排
除可能な手法を見い出し、本発明を完成させたものであ
る。
【0029】従って、課題を解決する手段である本発明
は以下に説明するように構成されたものである。 (1)第1の発明は、出射光強度を制御可能な半導体レ
ーザ光源と、この半導体レーザ光源からの出射光を所定
の割合で透過あるいは反射させ、記録媒体側と出射光強
度検出側とに分離するビームスプリッタと、出射光強度
検出側に透過あるいは反射された出射光を受けて集光さ
せるカップリングレンズと、出射光の強度を検知して前
記半導体レーザ光源の出力を制御するため前記カップリ
ングレンズにより集光された出射光を受けるよう前記半
導体レーザ光源とは光学的に略共役な位置に配され、前
記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された光軸が
前記カップリングレンズの開口の内部に入らないように
光軸に対し所定角度傾斜させた反射面を有する光検出器
と、を備えたことを特徴とする光記録再生装置である。
【0030】この光記録再生装置では、半導体レーザ光
源と光検出器とは光学的に略共役な位置に配されている
が、半導体レーザ光源からの光束のうち光検出器で反射
された光軸が前記カップリングレンズの開口の内部に入
らないように、光検出器の反射面を光軸に対し所定角度
傾斜させている。
【0031】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、半導
体レーザ光源に戻ることもない。従って、半導体レーザ
光源は安定した発光を行うことができる。
【0032】尚、このようにして光検出器を光軸に対し
て傾斜させる場合、傾斜させるに従って検出効率が低下
するが、傾きなしで検出した場合の約60%の光電変換
出力が得られる程度を上限として、光検出器で反射され
た光軸がカップリングレンズの開口の内部に入らないよ
うに傾けることが好ましい。
【0033】また、光検出器を光軸に対して傾斜させる
には、ビームスプリッタから出射した光軸を傾ける、光
検出器を傾ける、ビームスプリッタから出射する光軸と
光検出器との両方を傾ける、のいずれでも良い。
【0034】(2)第2の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させ、記録媒体
側と出射光強度検出側とに分離するビームスプリッタ
と、出射光強度検出側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、出射光の強
度を検知して前記半導体レーザ光源の出力を制御するた
め前記カップリングレンズにより集光された出射光を受
けるよう前記半導体レーザ光源とは光学的に略共役な位
置に配され、前記半導体レーザ光源からの光束のうち反
射された光束が前記カップリングレンズの開口の内部に
入らないように光軸に対し所定角度傾斜させた反射面を
有する光検出器と、を備えたことを特徴とする光記録再
生装置である。
【0035】この光記録再生装置では、半導体レーザ光
源と光検出器とは光学的に略共役な位置に配されている
が、半導体レーザ光源からの光束のうち光検出器で反射
された光束が前記カップリングレンズの開口の内部に入
らないように、光検出器の反射面を光軸に対し所定角度
傾斜させている。
【0036】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、半導体レーザ光源に
戻ることもない。従って、半導体レーザ光源は安定した
発光を行うことができる。
【0037】尚、このようにして光検出器を光軸に対し
て傾斜させる場合、傾斜させるに従って検出効率が低下
するが、傾きなしで検出した場合の約60%の光電変換
出力が得られる程度を上限として、光検出器で反射され
た光束がカップリングレンズの開口の内部に入らないよ
うに傾けることが好ましい。
【0038】また、光検出器を光軸に対して傾斜させる
には、ビームスプリッタから出射した光軸を傾ける、光
検出器を傾ける、ビームスプリッタから出射する光軸と
光検出器との両方を傾ける、のいずれでも良い。
【0039】(3)第3の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させて記録媒体
側と第1の光検出器側とに分離し、記録媒体で反射され
た光を第2の光検出器側に分離するビームスプリッタ
と、第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、記録媒体で
反射されて更にビームスプリッタで分離された光を受け
て情報再生若しくは記録媒体での光束の結像制御をする
ための第2の光検出器と、前記第2の光検出器と光学的
に略共役な位置に配され、前記半導体レーザ光源からの
光束のうち反射された光軸が前記カップリングレンズの
開口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜さ
せた反射面で前記カップリングレンズにより集光された
出射光を受ける第2の光検出器と、を備えたことを特徴
とする光記録再生装置である。
【0040】この光記録再生装置では、第1の光検出器
と第2の光検出器とは光学的に略共役な位置に配されて
いるが、半導体レーザ光源からの光束のうち第1の光検
出器で反射された光軸が前記カップリングレンズの開口
の内部に入らないように、第1の光検出器の反射面を光
軸に対し所定角度傾斜させている。
【0041】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、第2
の光検出器に到達することもない。従って、第2の光検
出器による情報再生や光束の結像制御を安定して行うこ
とができる。
【0042】尚、このようにして第1の光検出器を光軸
に対して傾斜させる場合、傾斜させるに従って検出効率
が低下するが、傾きなしで検出した場合の約60%の光
電変換出力が得られる程度を上限として、第1の光検出
器で反射された光軸がカップリングレンズの開口の内部
に入らないように傾けることが好ましい。
【0043】また、第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させるには、ビームスプリッタから出射した光軸を傾け
る、第1の光検出器を傾ける、ビームスプリッタから出
射する光軸と第1の光検出器との両方を傾ける、のいず
れでも良い。
【0044】(4)第4の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させて記録媒体
側と第1の光検出器側とに分離し、記録媒体で反射され
た光を第2の光検出器側に分離するビームスプリッタ
と、第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、記録媒体で
反射されて更にビームスプリッタで分離された光を受け
て情報再生若しくは記録媒体での光束の結像制御をする
ための第2の光検出器と、前記第2の光検出器と光学的
に略共役な位置に配され、前記半導体レーザ光源からの
光束のうち反射された光束が前記カップリングレンズの
開口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜さ
せた反射面で前記カップリングレンズにより集光された
出射光を受ける第2の光検出器と、を備えたことを特徴
とする光記録再生装置である。
【0045】この光記録再生装置では、第1の光検出器
と第2の光検出器とは光学的に略共役な位置に配されて
いるが、半導体レーザ光源からの光束のうち第1の光検
出器で反射された光束が前記カップリングレンズの開口
の内部に入らないように、第1の光検出器の反射面を光
軸に対し所定角度傾斜させている。
【0046】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、第2の光検出器に到
達することもない。従って、第2の光検出器による情報
再生や光束の結像制御を安定して行うことができる。
【0047】尚、このようにして第1の光検出器を光軸
に対して傾斜させる場合、傾斜させるに従って検出効率
が低下するが、傾きなしで検出した場合の約60%の光
電変換出力が得られる程度を上限として、第1の光検出
器で反射された光束がカップリングレンズの開口の内部
に入らないように傾けることが好ましい。
【0048】また、第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させるには、ビームスプリッタから出射した光軸を傾け
る、第1の光検出器を傾ける、ビームスプリッタから出
射する光軸と第1の光検出器との両方を傾ける、のいず
れでも良い。
【0049】(5)第5の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させ、記録媒体
側と出射光強度検出側とに分離するビームスプリッタ
と、出射光強度検出側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、出射光の強
度を検知して前記半導体レーザ光源の出力を制御するた
め前記カップリングレンズにより集光された出射光を受
けるよう前記半導体レーザ光源とは光学的に略共役な位
置に配され、前記半導体レーザ光源からの光束のうち反
射された光軸が前記カップリングレンズの開口の内部に
入らないように光軸に対し所定角度傾斜させた反射面を
有する光検出器とを備え、前記ビームスプリッタ,カッ
プリングレンズ及び光検出器を、前記半導体レーザ光源
が配置された光学筐体と別な基板上に配置したことを特
徴とする光記録再生装置である。
【0050】この光記録再生装置では、半導体レーザ光
源と光検出器とは光学的に略共役な位置に配されている
が、半導体レーザ光源からの光束のうち光検出器で反射
された光軸が前記カップリングレンズの開口の内部に入
らないように、光検出器の反射面を光軸に対し所定角度
傾斜させている。
【0051】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、半導
体レーザ光源に戻ることもない。従って、半導体レーザ
光源は安定した発光を行うことができる。
【0052】また、半導体レーザ光源からの光束のうち
光検出器で反射された光束が前記カップリングレンズの
開口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜さ
せた反射面を有する光検出器としても良い。
【0053】この場合、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、半導体レーザ光源に
戻ることもない。従って、半導体レーザ光源は安定した
発光を行うことができる。
【0054】尚、このようにして光検出器を光軸に対し
て傾斜させる場合、傾斜させるに従って検出効率が低下
するが、傾きなしで検出した場合の約60%の光電変換
出力が得られる程度を上限として、光検出器で反射され
た光軸がカップリングレンズの開口の内部に入らないよ
うに傾けることが好ましい。
【0055】また、光検出器を光軸に対して傾斜させる
には、ビームスプリッタから出射した光軸を傾ける、光
検出器を傾ける、ビームスプリッタから出射する光軸と
光検出器との両方を傾ける、のいずれでも良い。
【0056】そして、光検出器を光軸に対して傾斜させ
る際に、別な基板上に配置されたビームスプリッタ,カ
ップリングレンズ及び光検出器によって予め傾斜の調整
を行い、傾斜の調整が完了した後に半導体レーザ光源が
搭載された光学筐体に設置することが可能である。
【0057】このようにすることで、傾斜の調整及び調
整後の取り付けが容易になり、また、傾斜の調整の際に
半導体レーザ光源を劣化させる恐れがなくなる。また、
課題を解決する更に別の発明として以下の(6)〜
(7)に示すようなものがある。
【0058】(6)第6の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させて記録媒体
側と第1の光検出器側とに分離し、記録媒体で反射され
た光を第2の光検出器側に分離するビームスプリッタ
と、第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、記録媒体で
反射されて更にビームスプリッタで分離された光を受け
て情報再生若しくは記録媒体での光束の結像制御をする
ための第2の光検出器と、前記半導体レーザ光源及び前
記第2の光検出器と光学的に略共役な位置に配され、前
記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された光軸が
前記カップリングレンズの開口の内部に入らないように
光軸に対し所定角度傾斜させた反射面で前記カップリン
グレンズにより集光された出射光を受ける第2の光検出
器と、を備えたことを特徴とする光記録再生装置であ
る。
【0059】この光記録再生装置では、第1の光検出器
は第2の光検出器及び半導体レーザ光源とは光学的に略
共役な位置に配されているが、半導体レーザ光源からの
光束のうち第1の光検出器で反射された光軸が前記カッ
プリングレンズの開口の内部に入らないように、第1の
光検出器の反射面を光軸に対し所定角度傾斜させてい
る。
【0060】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、半導
体レーザ光源及び第2の光検出器に到達することもな
い。
【0061】従って、半導体レーザ光源は安定した発光
を行うことができる。また、第2の光検出器による情報
再生や光束の結像制御も安定して行うことができる。
尚、このようにして第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させる場合、傾斜させるに従って検出効率が低下する
が、傾きなしで検出した場合の約60%の光電変換出力
が得られる程度を上限として、第1の光検出器で反射さ
れた光軸がカップリングレンズの開口の内部に入らない
ように傾けることが好ましい。
【0062】また、第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させるには、ビームスプリッタから出射した光軸を傾け
る、第1の光検出器を傾ける、ビームスプリッタから出
射する光軸と第1の光検出器との両方を傾ける、のいず
れでも良い。
【0063】(7)第7の発明は、出射光強度を制御可
能な半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源からの
出射光を所定の割合で透過あるいは反射させて記録媒体
側と第1の光検出器側とに分離し、記録媒体で反射され
た光を第2の光検出器側に分離するビームスプリッタ
と、第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光
を受けて集光させるカップリングレンズと、記録媒体で
反射されて更にビームスプリッタで分離された光を受け
て情報再生若しくは記録媒体での光束の結像制御をする
ための第2の光検出器と、前記半導体レーザ光源及び前
記第2の光検出器と光学的に略共役な位置に配され、前
記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された光束が
前記カップリングレンズの開口の内部に入らないように
光軸に対し所定角度傾斜させた反射面で前記カップリン
グレンズにより集光された出射光を受ける第2の光検出
器と、を備えたことを特徴とする光記録再生装置であ
る。
【0064】この光記録再生装置では、第1の光検出器
は第2の光検出器及び半導体レーザ光源とは光学的に略
共役な位置に配されているが、半導体レーザ光源からの
光束のうち第1の光検出器で反射された光束が前記カッ
プリングレンズの開口の内部に入らないように、第1の
光検出器の反射面を光軸に対し所定角度傾斜させてい
る。
【0065】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、半導体レーザ光源及
び第2の光検出器に到達することもない。
【0066】従って、半導体レーザ光源は安定した発光
を行うことができる。また、第2の光検出器による情報
再生や光束の結像制御も安定して行うことができる。
尚、このようにして第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させる場合、傾斜させるに従って検出効率が低下する
が、傾きなしで検出した場合の約60%の光電変換出力
が得られる程度を上限として、第1の光検出器で反射さ
れた光束がカップリングレンズの開口の内部に入らない
ように傾けることが好ましい。
【0067】また、第1の光検出器を光軸に対して傾斜
させるには、ビームスプリッタから出射した光軸を傾け
る、第1の光検出器を傾ける、ビームスプリッタから出
射する光軸と第1の光検出器との両方を傾ける、のいず
れでも良い。
【0068】(8)尚、一般的に、「AとBとが光学的
共役な位置にある」という場合、AとBとが互いに結像
関係にあることを意味する。従って、この場合、A,B
の両者は物点と像点という結像関係にある2つの点か、
そのごく限られた近傍をそれぞれ指すことになる。
【0069】しかしながら、本発明において言うところ
の「光学的共役な関係」とは、上記のように一般的に規
定される両者の関係とは異なり、両者を指す範囲は上記
の場合より空間的に広いものである。
【0070】例えば、本発明において光検出器と半導体
レーザ光源とが光学的共役な位置にあるという場合、光
検出器の受光部だけでなく、その周辺のパッケージ表面
部を含めた空間が半導体レーザの発光部とほぼ結像関係
にあるということを意味する。
【0071】すなわち、半導体レーザの発光部から発せ
られた光束が光検出器の受光部及びその周辺空間に集束
し、また逆に、仮想的に光検出器の受光部あるいはその
周辺空間から光束が発せられたとして、その光束がほぼ
逆の経路を経て半導体レーザの発光部及びその周辺空間
に集束することを意味する。
【0072】この意味で、本発明における光学的共役な
関係とは「実質的な光学的共役な関係」または、「光学
的に略共役な関係」と表現することができる。尚、この
実質的な光学的共役な関係にある位置を「光学的に略共
役な位置」若しくは単に「略共役な位置」と呼ぶことに
する。
【0073】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例となる光記
録再生装置の構成およびその動作について図面を参照し
て説明する。
【0074】<光学的構成>まず図1を参照して本発明
の実施の形態例となる光記録再生装置の光学的な全体構
成について説明する。尚、この発明の実施の形態例にお
いて、光記録再生装置とは、光を用いて記録若しくは再
生の少なくとも一方を行う装置の全てを指すものとす
る。
【0075】この図1において、10は記録再生用の光
ビームを発生する半導体レーザ光源である。尚、この半
導体レーザ10は出射光の強度について制御可能なもの
であり、単にLD10と呼ぶ。
【0076】11はLD10から出射された発散光束を
平行光束に変換するコリメータレンズである。12はL
D10からの出射光を所定の割合で透過あるいは反射さ
せて記録媒体側と第1の光検出器側とに分離し、また、
記録媒体で反射された光を第2の光検出器側に反射する
光分岐手段としてのビームスプリッタ(BS)である。
【0077】13は第1の光検出器側に透過あるいは反
射された出射光を受けて第1の光検出器に集光させるカ
ップリングレンズであり、ここでは平−凸レンズの場合
を示している。
【0078】14はモニタフォトディテクタ(以下、モ
ニタPDと呼ぶ)であり、LD10の出射光の強度を検
出するための第1の光検出器であり、この反射面で反射
した光軸若しくは光束が後述する条件を満たすように光
軸に対して所定の角度だけ傾けて配置されている。
【0079】尚、発光を安定的にあるいは高周波で変調
する場合、モニタPD14の受光部の面積を小さく構成
することが、光変動に対する出力の応答性を高めて高速
LD出力制御を可能にする為に有効である。
【0080】そして、モニタPD14の小さい面積の受
光部に対して、充分な光量の光を照射することで、光変
動に対する出力の応答性を高めることが可能になる。従
って、BS12で反射された光をカップリングレンズ1
3で小さい面積の受光部に集束させるようにして、光変
動に対する出力の応答性を高めている。
【0081】15は対物レンズのフォーカス,トラッキ
ング制御を行うアクチュエータを備え、記録媒体16側
に透過あるいは反射されたLD10の出射光を受けて所
望の位置に集束させる対物光学系である。
【0082】この対物光学系15の対物レンズにより、
上記LD10から出射し上記コリメータレンズ11によ
って平行光束に変換されて上記ビームスプリッタ12を
透過した平行光束を記録媒体16上に集光している。
【0083】16は光磁気ディスクなどの記録媒体であ
り、前記対物光学系15で集束された光で情報記録若し
くは情報再生が行われる。尚、情報記録の際には変調さ
れた光が照射されてディスク面(ピット面)への記録が
行なわれ、情報再生の際にはディスク面での反射光(戻
り光)が後述する第2の光検出器により検出される。
【0084】21はBS12で反射された記録媒体16
からの戻り光を所定の割合で透過あるいは反射させて、
情報再生系側とサーボ系(記録媒体での光束の結像制御
系)側とに分離するビームスプリッタ(BS)である。
【0085】22は情報再生系側に反射された光束を受
けて光検出器に集光させる再生用集光レンズである。2
3はRFフォトディテクタ(以下、RFPDと呼ぶ)で
あり、記録媒体16の反射光を検出して情報再生を行う
ための光検出器である。
【0086】24は情報再生系側に反射された光束を受
けて光検出器に集光させるサーボ用集光レンズである。
25は情報再生系側に反射された光束を受けて光検出器
に対して特定方向のみ集光させるシリンドリカルレンズ
である。
【0087】26はサーボフォトディテクタ(以下、サ
ーボPDと呼ぶ)であり、記録媒体16の反射光を検出
して記録媒体での光束の結像制御を行うための光検出器
である。
【0088】尚、上記のサーボ用集光レンズ24及びシ
リンドリカルレンズ25で非点収差系光学系を構成して
おり、直交する2つの焦点位置(2焦線)を形成するこ
とになり、この2焦線をサーボPD26が検出してフォ
ーカス制御が行なえる。
【0089】このサーボ系としては、非点収差系以外
に、公知のフーコー法,ビームサイズ法,ナイフエッジ
法等の各種のものを適用することが可能である。また、
上述のRFPD23及びサーボPD26が、記録媒体1
6からの反射光の検出を行う第2の光検出器を構成して
いる。
【0090】尚、この図1では光の透過や反射を中心に
示しているので、光磁気記録装置などの場合にはバイア
ス磁界発生コイルが設けられることがあるが、ここには
示していない。
【0091】また、この場合、ここに示した光学系にお
けるLD10とモニタPD14とは略共役な関係にあ
る。更に、モニタPD14と第2の光検出器(RFPD
23及びサーボPD26)とも略共役な関係になってい
る。
【0092】但し、図1のようにサーボ系が非点収差法
によって構成される場合、非点収差光学系によって作ら
れた2つの焦線の間に受光面が位置するようにサーボP
D26が配置される。
【0093】従って、サーボPD26の受光面及びその
周辺では、光束は十分に集束されていない。よって、一
般的に言う光学的共役な位置にモニタPD14とサーボ
PD26とが配置されることはあり得ないということは
明らかである。しかし、両者は略共役な位置にならば配
置されうる。
【0094】<モニタPDの傾斜の定義>上述した図1
のモニタPD14の傾斜について、図1の光路を抽出し
て光線の様子を図2として示す。
【0095】この図2に示すように、ビームスプリッタ
12で反射された後、カップリングレンズ13で集束さ
れてモニタPD14に導かれている。ここでは、モニタ
PD14内の受光面14aでの反射を示しているが、モ
ニタPD14の透明パッケージの表面部でも反射が起こ
る場合には全く同じ様に考えることができる。従って、
反射を起こす面を反射面として扱う。
【0096】尚、ここではモニタPD14の傾斜角の説
明を容易にするために、カップリングレンズ13の平面
(入射)側に垂直な光束が入射している状態を示すが、
カップリングレンズ13から出射した光軸と垂直な面y
とモニタPD14の反射面との角度θだけを考えれば良
い。従って、カップリングレンズ13の平面側に入射す
る光束のなす角度は発明の本質には影響しない。
【0097】ここで、カップリングレンズ13の像側焦
点位置における開口半径角をα、カップリングレンズ1
3の像側焦点面(光軸(z)と垂直な面)yからの傾き
をθとする。
【0098】<モニタPDの傾斜例1>以上のように定
義されたモニタPD14の傾斜角θについて、図3に示
すように、 |θ|>α/2 とすることで、LD10
からの光束のうちモニタPD14で反射された光軸がカ
ップリングレンズ13の開口の内部に入らないようにな
る。
【0099】これにより、 モニタPD14がLD10と略共役な関係に有る場
合:光軸を中心して広がりを有するガウシアン分布の光
束について、強度が最も大きい光軸部分がカップリング
レンズ13の開口の内部に入らず、LD10に戻ること
もない。従って、LD10は安定した発光を行うことが
できる。
【0100】モニタPD14がRFPD23,サーボ
PD26と略共役な関係に有る場合:光軸を中心して広
がりを有するガウシアン分布の光束について、強度が最
も大きい光軸部分がカップリングレンズの開口の内部に
入らず、RFPD23及びサーボPD26に到達するこ
ともない。従って、オフセットや外乱が加わらない状態
でRFPD23,サーボPD26による情報再生や光束
の結像制御を安定して行うことができる。
【0101】モニタPD14がLD10,RFPD2
3,サーボPD26とが略共役な関係に有る場合:光軸
を中心して広がりを有するガウシアン分布の光束につい
て、強度が最も大きい光軸部分がカップリングレンズの
開口の内部に入らず、半導体レーザ光源及び第2の光検
出器に到達することもない。
【0102】従って、LD10は安定した発光を行うこ
とができる。また、RFPD23,サーボPD26によ
る情報再生や光束の結像制御も安定して行うことができ
る。尚、以上のそれぞれの場合に、カップリングレンズ
13と受光面の小さなモニタPD14を用いているの
で、光変動に対する出力の応答性を高めることができ、
高速LD出力制御が可能になっている。
【0103】<モニタPDの傾斜例2>以上のように定
義されたモニタPD14の傾斜角θについて、図4に示
すように、 |θ|>α とすることで、LD10から
の光束のうちモニタPD14で反射された光束がカップ
リングレンズ13の開口の内部に入らないようになる。
【0104】これにより、 モニタPD14がLD10と略共役な関係に有る場
合:光軸を中心して広がりを有するガウシアン分布の光
束について、光束の全てがカップリングレンズ13の開
口の内部に入らず、LD10に戻ることもない。従っ
て、LD10は極めて安定した発光を行うことができ
る。
【0105】モニタPD14がRFPD23,サーボ
PD26と略共役な関係に有る場合:光軸を中心して広
がりを有するガウシアン分布の光束について、光束の全
てがカップリングレンズの開口の内部に入らず、RFP
D23及びサーボPD26に到達することもない。従っ
て、オフセットや外乱が加わらない状態でRFPD2
3,サーボPD26による情報再生や光束の結像制御を
安定して行うことができる。
【0106】モニタPD14がLD10,RFPD2
3,サーボPD26とが略共役な関係に有る場合:光軸
を中心して広がりを有するガウシアン分布の光束につい
て、光束の全てがカップリングレンズの開口の内部に入
らず、半導体レーザ光源及び第2の光検出器に到達する
こともない。
【0107】従って、LD10は極めて安定した発光を
行うことができる。また、RFPD23,サーボPD2
6による情報再生や光束の結像制御もオフセットや外乱
が加わらない状態で安定して行うことができる。
【0108】尚、以上のそれぞれの場合に、カップリン
グレンズ13と受光面の小さなモニタPD14を用いて
いるので、光変動に対する出力の応答性を高めることが
でき、高速LD出力制御が可能になっている。
【0109】<モニタPDの傾斜角の上限>尚、以上の
ようにしてモニタPD14を光軸に対して傾斜させる場
合、傾斜させるに従って検出効率が低下することが知ら
れている。この様子を図5に示す。ここでは、浜松ホト
ニクス株式会社製のPINフォトダイオードのS643
2(商品名)をモニタPD14として使用した場合にお
いて、傾斜角θが0°の場合の検出出力を100%とし
て正規化した相対出力を傾斜角に応じて示している。
【0110】この図に示すように、傾斜角θが60°で
60%の検出出力が得られ、傾斜角θが60°を超える
と急激に検出出力が低下している。従って、約60%の
光電変換出力が得られる程度の傾斜角を上限として、モ
ニタPD14で反射された光軸がカップリングレンズ1
3の開口の内部に入らないように傾けることが好まし
い。
【0111】また、このように傾斜角θが60°でも充
分な検出出力が得られることにより、コリメータ13と
モニタPD14との距離が小さくなり、この部分を小型
に構成することが可能になるという利点も得られる。
【0112】<傾斜角の実現方法>また、モニタPD1
4を光軸zに対して傾斜させるには、光軸zとモニタP
D14とが相対的に傾きを有していれば良いので、 モニタ光学系基板に対してモニタPD14を傾けず
に、ビームスプリッタ12から出射する光軸を傾けるこ
とで傾斜角θを実現する, モニタ光学系基板に対してビームスプリッタ12から
出射する光軸を傾けずに、モニタPD14のみを傾ける
ことで傾斜角θを実現する, モニタ光学系基板に対してビームスプリッタ12から
出射する光軸を傾けると共に、モニタPD14も傾ける
ことで傾斜角θを実現する,のいずれであっても良い。
【0113】尚、図1に示した構成は上述のに相当す
るものであり、ビームスプリッタ12〜モニタPD14
が搭載されたモニタ光学系基板(図示せず)に対して、
ビームスプリッタ14からの光軸を下向きに傾けると共
に、モニタPD14も更に下向きに傾けている。
【0114】この場合、光軸の傾きとモニタPD14の
傾きとが同じ向きであることで、モニタPD14を傾け
る角度が小さくても、上述の条件を満たすことが可能に
なり好ましい。但し、モニタPD14を別の方向に傾け
ることも可能である。
【0115】<モニタPDの傾斜の実験例>以上のよう
な発明の実施の形態例について発明者は以下のような実
験を行って良好な結果を得た。
【0116】すなわち、カップリングレンズ13として
NA=0.34程度のものを使用し、これにより開口半
径角α=20°となる。そこで、傾斜角θ=α=20°
とすれば、全ての光束がカップリングレンズ13に入射
しなくなる。
【0117】この場合において、モニタPD14に入射
する光軸は20°傾いた状態であり、集束する光束の一
番傾斜の大きい外側の光線でも40°傾いた状態であ
り、充分な検出出力が得られ、良好な結果が得られるこ
とが確認された。
【0118】<その他の実施の形態例>ところで、モニ
タPD14の検出出力によりLD10の発光強度を制御
しているため、モニタPD14の調整が不十分であるた
めに所定の検出出力が得られないことがある。
【0119】このような場合、制御回路(図示せず)の
指示によりLD10は過大な発光を強いられることにな
る。これによりLD10が破壊されたり、特性が劣化し
たりすることがある。
【0120】このような不具合を防止するためにもモニ
タPD14の調整を十分に行う必要がある。特に、この
本実施の形態例では、モニタPD14の反射面を光軸か
ら傾斜させることを特徴としているために、従来よりも
正確な調整が必要になる場合もある。
【0121】そこで、図6に示すように、ビームスプリ
ッタ12,カップリングレンズ13及びモニタPD14
を搭載したモニタ光学系基板200と、LD12や第2
の光検出器(サーボPD23,RFPD26等)を搭載
した光学筐体300とを別体に構成しておく。
【0122】そして、図6(a)に示すように、モニタ
光学系基板200を、調整用のLD110とコリメータ
レンズ111を有する調整用光学系100に搭載して、
モニタPD14の調整を行うようにすることが考えられ
る。
【0123】この場合のモニタ光学系基板200は図7
に示すように構成されており、モニタPD14を図中の
矢印で示した上下左右方向に移動させて、受光面14a
の中心位置に光軸が当たるように調整を行う。
【0124】尚、このように調整用光学系100にモニ
タ光学系基板200を搭載する場合には、オートコリメ
ータ等を用いてビームスプリッタ12の入射面とコリメ
ータレンズ111からの光軸とが所定の角度になるよう
に調整すれば良い。
【0125】そして、モニタ光学系基板200上のモニ
タPD14の調整が完了した後に、図6(b)に示すよ
うに、モニタ光学系基板200を光学筐体(光学系を有
するハウジング)300上に搭載する。
【0126】この場合も、オートコリメータ等を使用し
てビームスプリッタ12の入射面とコリメータレンズ1
1からの光軸とが上記の調整用光学系100の場合と同
じ所定の角度になるように調整すれば良い。
【0127】このような構成することで、モニタPDの
調整が容易になり、生産効率が向上する。また、その調
整の際に製品として使用するLD10を劣化させる心配
もなくなる。
【0128】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば以下
のような効果が得られる。 (1)第1の発明の光記録再生装置では、半導体レーザ
光源と光検出器とは略共役な位置に配されているが、半
導体レーザ光源からの光束のうち光検出器で反射された
光軸が前記カップリングレンズの開口の内部に入らない
ように、光検出器の反射面を光軸に対し所定角度傾斜さ
せている。
【0129】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、半導
体レーザ光源に戻ることもない。従って、半導体レーザ
光源は安定した発光を行うことができる。
【0130】従って、半導体レーザ光源の出力制御を高
速に行え、光検出器からの反射光による各種悪影響を排
除可能な光記録再生装置を実現できる。 (2)第2の発明の光記録再生装置では、半導体レーザ
光源と光検出器とは略共役な位置に配されているが、半
導体レーザ光源からの光束のうち光検出器で反射された
光束が前記カップリングレンズの開口の内部に入らない
ように、光検出器の反射面を光軸に対し所定角度傾斜さ
せている。
【0131】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、半導体レーザ光源に
戻ることもない。従って、半導体レーザ光源は安定した
発光を行うことができる。
【0132】従って、半導体レーザ光源の出力制御を高
速に行え、光検出器からの反射光による各種悪影響を排
除可能な光記録再生装置を実現できる。 (3)第3の発明の光記録再生装置では、第1の光検出
器と第2の光検出器とは略共役な位置に配されている
が、半導体レーザ光源からの光束のうち第1の光検出器
で反射された光軸が前記カップリングレンズの開口の内
部に入らないように、第1の光検出器の反射面を光軸に
対し所定角度傾斜させている。
【0133】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、強度が最も大きい光軸
部分がカップリングレンズの開口の内部に入らず、第2
の光検出器に到達することもない。従って、第2の光検
出器による情報再生や光束の結像制御を安定して行うこ
とができる。
【0134】従って、半導体レーザ光源の出力制御を高
速に行え、光検出器からの反射光による各種悪影響を排
除可能な光記録再生装置を実現できる。 (4)第4の発明の光記録再生装置では、第1の光検出
器と第2の光検出器とは略共役な位置に配されている
が、半導体レーザ光源からの光束のうち第1の光検出器
で反射された光束が前記カップリングレンズの開口の内
部に入らないように、第1の光検出器の反射面を光軸に
対し所定角度傾斜させている。
【0135】このため、光軸を中心して広がりを有する
ガウシアン分布の光束について、全ての光束がカップリ
ングレンズの開口の内部に入らず、第2の光検出器に到
達することもない。従って、第2の光検出器による情報
再生や光束の結像制御を安定して行うことができる。
【0136】従って、半導体レーザ光源の出力制御を高
速に行え、光検出器からの反射光による各種悪影響を排
除可能な光記録再生装置を実現できる。 (5)第5の発明の光記録再生装置では、光検出器を光
軸に対して傾斜させる際に、別な基板上に配置されたビ
ームスプリッタ,カップリングレンズ及び光検出器によ
って予め傾斜の調整を行い、傾斜の調整が完了した後に
半導体レーザ光源が搭載された光学筐体に設置すること
が可能である。
【0137】このようにすることで、傾斜の調整及び調
整後の取り付けが容易になり、また、傾斜の調整の際に
半導体レーザ光源を劣化させる恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光記録再生装置の
光学構成を示す構成図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態の光記録再生装置に
おける傾斜したモニタPDでの反射の光路を示す説明図
である。
【図3】本発明の第一の実施の形態の光記録再生装置に
おける傾斜したモニタPDでの反射の光路を示す説明図
である。
【図4】本発明の第一の実施の形態の光記録再生装置に
おける傾斜したモニタPDでの反射の光路を示す説明図
である。
【図5】本発明の第一の実施の形態の光記録再生装置に
おける傾斜したモニタPDでの受光特性を示す特性図で
ある。
【図6】本発明の第二の実施の形態の光記録再生装置の
光学構成を示す構成図である。
【図7】本発明の実施の形態の光記録再生装置の主要部
の光学構成を示す構成図である。
【図8】従来の光記録再生装置の光学構成を示す構成図
である。
【図9】従来の光記録再生装置の光学構成を示す構成図
である。
【図10】従来の光記録再生装置の光学構成を示す構成
図である。
【図11】従来の光記録再生装置の光学構成を示す構成
図である。
【図12】半導体レーザ光源の照射光の広がり角の様子
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 LD(半導体レーザ光源) 11 コリメータレンズ 12 ビームスプリッタ 13 カップリングレンズ 14 モニタPD 15 対物光学系 16 記録媒体 21 ビームスプリッタ 22 再生用集光レンズ 23 RFPD 24 サーボ用集光レンズ 25 シリンドリカルレンズ 26 サーボPD 100 調整用光学系 200 モニタ光学系基板 300 光学筐体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
    源と、 この半導体レーザ光源からの出射光を所定の割合で透過
    あるいは反射させ、記録媒体側と出射光強度検出側とに
    分離するビームスプリッタと、 出射光強度検出側に透過あるいは反射された出射光を受
    けて集光させるカップリングレンズと、 出射光の強度を検知して前記半導体レーザ光源の出力を
    制御するため前記カップリングレンズにより集光された
    出射光を受けるよう前記半導体レーザ光源とは光学的に
    略共役な位置に配され、前記半導体レーザ光源からの光
    束のうち反射された光軸が前記カップリングレンズの開
    口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜させ
    た反射面を有する光検出器と、 を備えたことを特徴とする光記録再生装置。
  2. 【請求項2】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
    源と、 この半導体レーザ光源からの出射光を所定の割合で透過
    あるいは反射させ、記録媒体側と出射光強度検出側とに
    分離するビームスプリッタと、 出射光強度検出側に透過あるいは反射された出射光を受
    けて集光させるカップリングレンズと、 出射光の強度を検知して前記半導体レーザ光源の出力を
    制御するため前記カップリングレンズにより集光された
    出射光を受けるよう前記半導体レーザ光源とは光学的に
    略共役な位置に配され、前記半導体レーザ光源からの光
    束のうち反射された光束が前記カップリングレンズの開
    口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜させ
    た反射面を有する光検出器と、 を備えたことを特徴とする光記録再生装置。
  3. 【請求項3】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
    源と、 この半導体レーザ光源からの出射光を所定の割合で透過
    あるいは反射させて記録媒体側と第1の光検出器側とに
    分離し、記録媒体で反射された光を第2の光検出器側に
    分離するビームスプリッタと、 第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光を受
    けて集光させるカップリングレンズと、 記録媒体で反射されて更にビームスプリッタで分離され
    た光を受けて情報再生若しくは記録媒体での光束の結像
    制御をするための第2の光検出器と、 前記第2の光検出器と光学的に略共役な位置に配され、
    前記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された光軸
    が前記カップリングレンズの開口の内部に入らないよう
    に光軸に対し所定角度傾斜させた反射面で前記カップリ
    ングレンズにより集光された出射光を受ける第1の光検
    出器と、 を備えたことを特徴とする光記録再生装置。
  4. 【請求項4】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
    源と、 この半導体レーザ光源からの出射光を所定の割合で透過
    あるいは反射させて記録媒体側と第1の光検出器側とに
    分離し、記録媒体で反射された光を第2の光検出器側に
    分離するビームスプリッタと、 第1の光検出器側に透過あるいは反射された出射光を受
    けて集光させるカップリングレンズと、 記録媒体で反射されて更にビームスプリッタで分離され
    た光を受けて情報再生若しくは記録媒体での光束の結像
    制御をするための第2の光検出器と、 前記第2の光検出器と光学的に略共役な位置に配され、
    前記半導体レーザ光源からの光束のうち反射された光束
    が前記カップリングレンズの開口の内部に入らないよう
    に光軸に対し所定角度傾斜させた反射面で前記カップリ
    ングレンズにより集光された出射光を受ける第1の光検
    出器と、 を備えたことを特徴とする光記録再生装置。
  5. 【請求項5】 出射光強度を制御可能な半導体レーザ光
    源と、 この半導体レーザ光源からの出射光を所定の割合で透過
    あるいは反射させ、記録媒体側と出射光強度検出側とに
    分離するビームスプリッタと、 出射光強度検出側に透過あるいは反射された出射光を受
    けて集光させるカップリングレンズと、 出射光の強度を検知して前記半導体レーザ光源の出力を
    制御するため前記カップリングレンズにより集光された
    出射光を受けるよう前記半導体レーザ光源とは光学的に
    略共役な位置に配され、前記半導体レーザ光源からの光
    束のうち反射された光軸が前記カップリングレンズの開
    口の内部に入らないように光軸に対し所定角度傾斜させ
    た反射面を有する光検出器とを備え、 前記ビームスプリッタ,カップリングレンズ及び光検出
    器を、前記半導体レーザ光源が配置された光学筐体と別
    な基板上に配置したことを特徴とする光記録再生装置。
JP8078764A 1996-04-01 1996-04-01 光記録再生装置 Pending JPH09270146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8078764A JPH09270146A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 光記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8078764A JPH09270146A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 光記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09270146A true JPH09270146A (ja) 1997-10-14

Family

ID=13670978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8078764A Pending JPH09270146A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 光記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09270146A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010056235A (ko) * 1999-12-14 2001-07-04 윤종용 광픽업

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010056235A (ko) * 1999-12-14 2001-07-04 윤종용 광픽업

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2995003B2 (ja) 光学式再生装置
CZ341496A3 (cs) Způsob a zařízení pro záznam informace na záznamové médium nebo reprodukci z tohoto média
JPS6055521A (ja) 光デイスクヘツドの自動焦点調節装置
US5293372A (en) Apparatus for optically recording and reproducing information from an optical recording medium
JPH09270146A (ja) 光記録再生装置
JP3715443B2 (ja) 光ピックアップ装置
US6396638B1 (en) Optical pickup device capable of stable tracking
JPH07182690A (ja) 光記録再生装置
US5793732A (en) Optical apparatus having reflecting porton split by an edge
JP2000322760A (ja) 光ピックアップ装置
JPH0850731A (ja) 光ディスク装置
KR0144969B1 (ko) 광 픽엎 장치
KR100423853B1 (ko) 광디스크재생장치
JP2907580B2 (ja) 光ピックアップ
JPH10247338A (ja) 光ピックアップ装置
JPS58208945A (ja) 焦点検出方法および装置
JP2001202651A (ja) 光学ピックアップ装置及び光ディスク装置
JP2910367B2 (ja) 光ピックアップ装置におけるフォーカシング引込み方法および装置
JP2003272209A (ja) 光学式記録再生装置
JPH03268240A (ja) 光ピックアップ装置
JPS63175236A (ja) 光ヘツド装置
JPS6159631A (ja) 光学式ピツクアツプ装置
JPS5829151A (ja) 光学的記録再生装置における焦点誤差検出装置
JPH08329515A (ja) 光学ピックアップ装置
JPH0636383A (ja) オートフォーカス用光学素子