JPH0924588A - 易エンボス加工性フイルム - Google Patents

易エンボス加工性フイルム

Info

Publication number
JPH0924588A
JPH0924588A JP17634395A JP17634395A JPH0924588A JP H0924588 A JPH0924588 A JP H0924588A JP 17634395 A JP17634395 A JP 17634395A JP 17634395 A JP17634395 A JP 17634395A JP H0924588 A JPH0924588 A JP H0924588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
polyester
melting point
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17634395A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3362567B2 (ja
Inventor
Masahiro Kimura
将弘 木村
Kozo Takahashi
弘造 高橋
Koichi Abe
晃一 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP17634395A priority Critical patent/JP3362567B2/ja
Publication of JPH0924588A publication Critical patent/JPH0924588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3362567B2 publication Critical patent/JP3362567B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】融点220〜270℃のポリエステルAの少な
くとも片面に融点150〜245℃のポリエステルBを
積層してなり、DSCによるサブピークがポリエステル
Bの融点−5℃以上ポリエステルAの融点−5℃以内に
あり、二軸延伸されたことを特徴とする易エンボス加工
性フイルムとする。 【効果】本発明のフィルムは融点の異なるポリエステル
を積層し、熱処理によりエンボス加工可能な層を形成さ
せているのでエンボス加工性に優れており、建材用途の
化粧板貼り合わせ用フィルムとして好適に使用すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンボス加工性に適
したフイルムに関するものである。更に詳しくは建材用
途などでエンボス加工により装飾性を有する化粧板など
を製造するのに好適な易エンボス加工性フイルムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建材用途においてエンボス加工す
る際に使用されるフィルムとしては、ポリ塩化ビニルフ
ィルムが代表的であり、柔軟性、耐候性、エンボス加工
性などの点で好ましく使用されてきた。一方、該フィル
ムは火災などによりフィルムが燃焼した際の有毒ガス発
生の問題、可塑剤のブリードアウトなどの問題があり、
近年の耐環境性のニーズにより新しい素材が求められて
きている。
【0003】これらの要求を解決するためには例えば柔
軟なフィルムと二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを貼り合わせる方法などがあり、確かにエンボス
賦型性は良好であるが、互いの熱伸縮性の差のため、エ
ンボス加工などの高温加工された後にフィルムが大きく
カールしてしまうという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記し
た従来技術の問題点を解消することにあり、環境性に優
れるだけでなく、エンボス加工後もカールなどが発生し
にくく、良好なエンボス賦型性を有する易エンボス加工
性フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、融点220〜270℃のポリエステルAよりなる層
(A層)の少なくとも片面に融点150〜245℃のポ
リエステルBよりなる層(B層)を積層してなり、DS
CによるサブピークがポリエステルBの融点−5℃以上
ポリエステルAの融点−5℃以下の範囲内にあり、延伸
されていることを特徴とする易エンボス加工性フイルム
によって達成することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、ジカルボン酸成分とグリコ−ル成分からなるポリマ
であり、ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル
酸、イシフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュ
ウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマ−
酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シ
クロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p
−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げること
ができる。なかでもこれらのジカルボン酸成分のうち、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸
が耐熱性の点から好ましい。一方、グリコ−ル成分とし
ては例えばエチレングリコ−ル、プロパンジオ−ル、ブ
タンジオ−ル、ペンタンジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、
ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロ
ヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコール、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール等が
挙げられる。中でもこれらのグリコール成分のうちエチ
レングリコール、ブタンジオールが好ましい。なお、こ
れらのジカルボン酸成分、グリコ−ル成分は2種以上を
併用してもよい。
【0007】また、本発明の効果を阻害しない限りにお
いて、共重合ポリエステルにトリメリット酸、トリメシ
ン酸、トリメチロ−ルプロパン等の多官能化合物を共重
合してもよい。
【0008】本発明で使用されるポリエステルAとして
は、融点として220〜270℃であることが耐熱性、
及びポリエステルBとの熱伸縮差を小さくする上で必要
である。好ましくは、ポリエチレンテレフタレートおよ
びその共重合ポリエステルなどが挙げられ、上記酸成分
またはグリコール成分を共重合する場合、ポリエステル
を構成する全酸成分および/または全グリコ−ル成分に
対して0〜20mol%共重合することが耐熱性の点か
ら好ましい。20mol%を越えると融点が低くなるた
めに耐熱性、熱伸縮性で不利となる。
【0009】本発明で使用されるポリエステルBとして
は、融点として150〜245℃であることがエンボス
加工性及びポリエステルBとの熱伸縮差を小さくする上
で必要である。好ましくはポリエチレンテレフタレート
にイソフタル酸、ジエチレングリコール、ポリアルキレ
ングリコール、アジピン酸、セバシン酸などを共重合す
ることが望ましい。
【0010】さらに、好ましくはポリエステルAとポリ
エステルBの融点差が5〜60℃であることがエンボス
加工性、熱伸縮性の差を小さくする上で望ましく、更に
好ましくは5〜50℃である。
【0011】また、ポリエステル成分は好ましくは固有
粘度が0.5〜0.8、さらに好ましくは固有粘度が
0.55〜0.75であるとエンボス加工での賦型され
た形状がシャープとなるので好ましい。
【0012】本発明における易エンボス加工性フィルム
は、二軸延伸されていることが寸法安定性の点で必要で
ある。フィルムを同時あるいは逐次に二軸延伸する方
法、縦方向などの一軸延伸後他の層を押出し積層した後
横延伸を行ってもよい。また逐次二軸延伸の場合、長手
方向あるいは幅方向の延伸を2回以上おこなうことも可
能である。フイルムの長手方向及び幅方向の延伸倍率は
目的とするフイルムの配向度、強度、弾性率等に応じて
任意に設定することができるが、好ましくは2.5〜
7.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちら
を大きくしてもよく、同一としてもよい。また、延伸温
度はポリエステルのガラス転移温度−10℃以上、結晶
化温度以下の範囲であれば任意の温度とすることができ
るが、通常は80〜150℃が好ましい。更に二軸延伸
の後にフイルムの熱処理を行うことができる。この熱処
理はオ−ブン中、加熱されたロ−ル上等、従来公知の任
意の方法で行なうことができる。本発明では熱処理温度
に由来するDSCによるサブピークがポリエステルBの
融点−5℃以上ポリエステルAの融点−5℃以下の範囲
内にあることがエンボス加工性とフィルムのカール性を
防止する上で必要となる。熱処理時間は任意とすること
ができるが、通常1〜60秒間行うのが好ましい。熱処
理はフイルムをその長手方向および/または幅方向に弛
緩させつつおこなってもよい。
【0013】エンボス加工性及びエンボス加工後のフィ
ルムを良好にする上でフィルム厚みは20〜200μm
であることが必要である。好ましくは30〜180μ
m、より好ましくは40〜150μmである。
【0014】さらに積層フィルムとしては、エンボス加
工性の点でポリエステルB層の厚みが5μm以上60μ
m以下あることが好ましく、より好ましくは10μm以
上50μm以下であることが望ましい。
【0015】また、本発明のポリエステルはフイルムの
取扱い性および耐傷性を向上させると共にインキなどで
構成される印刷層や他のフィルムとB層との接着性を良
好にしブロッキングを防止する上で、A層の表面粗さR
aが0.01μm以上3μm以下であり、B層の濡れ張
力が45dyne/cmであることが望ましい。好まし
くはA層の表面粗さRaは0.01μm以上3μm以
下、さらに好ましくは0.02μm以上1μm以下であ
る。表面粗さRaをこのような範囲とする方法としては
特に限定されないが、A層に粒子を含有させる方法が好
ましい。具体的には、平均粒子径0.001〜8μmの
無機粒子および/または有機粒子、または重合系内で生
成させる内部粒子が0.001〜50重量%含有されて
いることが好ましく、さらには平均粒子径0.1〜5μ
mの無機粒子および/または有機粒子が0.005〜3
重量%含有されていることが好ましい。無機粒子および
/または有機粒子としては、例えば湿式および乾式シリ
カ、コロイド状シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、
リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、
カオリン、クレ−等の無機粒子およびスチレン、シリコ
−ン、アクリル酸類等を構成成分とする有機粒子等を挙
げることができる。なかでも湿式および乾式コロイド状
シリカ、アルミナ等の無機粒子およびスチレン、シリコ
ーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビ
ニルベンゼン等を構成成分とする有機粒子等を挙げるこ
とができる。内部粒子としてはアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物などを反応系内に添加し、さらに
リン化合物を添加する公知の方法で生成されるものを使
用できる。これらの無機粒子および/または有機粒子は
二種以上を併用してもよい。さらに、B層にも上記粒子
を添加することが好ましいが、特に限定されない。
【0016】また、さらに好ましくはB層の濡れ張力を
48dyne/cm以上、特に好ましくは50dyne
/cm以上とすることが好ましい。濡れ張力を高める方
法としては特に限定されないが、B層に火炎処理、化学
的処理、放電処理、ポリエステルなどのコーティング処
理などが挙げられる。中でも表面をコロナ放電処理する
方法は、インキとの接着性を良好とするので好ましい。
コロナ放電処理を空気中、窒素または炭酸ガス、及びそ
れらの混合物中で行ってもよく、例えば特開平1−20
236号公報、特公昭57−30854号などの処理が
好ましい。コロナ放電処理時の強度は、E値として表さ
れる。E値=W/(D/V)で求められ、Wは処理強度
(W)、Dは処理幅(m)、Vはフィルム速度(m/
分)である。E値としては20〜60W/mが好まし
く、さらに好ましくは25〜55W/mである。
【0017】また、本発明におけるフイルムは、各層に
おける触媒、カルボキシル末端基量は異なっていてもよ
い。フィルムのエッジを回収する場合は、ポリエステル
A層またはB層に回収してもよい。
【0018】本発明の易エンボス加工性フィルムは、フ
ィルムの光学濃度が0.2以上1.7以下であること
が、耐候性、印刷容易性の点で好ましい。光学濃度を上
記のようにする方法としては、例えば酸化チタン、炭酸
カルシウム、亜鉛華、硫酸亜鉛、リトポン、鉛白、塩基
性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛などを含有する方法が挙げら
れる。中でもルチル型酸化チタン、アナターゼ型チタ
ン、炭酸カルシウムが白色性の点で好ましい。
【0019】本発明の易エンボス加工性フィルムは、さ
らにアクリル系ポリマよりなる層をB層の上に設けるこ
とにより、エンボス加工性、耐候性がさらに良好となる
ので好ましい。アクリル系ポリマとしてはポリメチルメ
タクリル樹脂が好ましく、アクリル系ポリマ層の厚みと
しては1μm以上50μm以下であり、好ましくは5μ
m〜30μmである。
【0020】上記のアクリル系ポリマ層はインキ、接着
層などを介してB層と接着しても良い。
【0021】本発明のフイルムは、従来公知の任意の方
法を用いて製膜することができる。次に、本発明のフィ
ルムの製造方法について述べるがこれに限定されるもの
ではない。
【0022】ポリエステルAとして平均粒子径0.25
μmのルチル型酸化チタン20%含有イソフタル酸5モ
ル%共重合ポリエチレンテレフタレート(ゲルマニウム
元素量42ppm、IV=0.54、ジエチレングリコ
ール0.89重量%、融点240℃)、ポリエステルB
としてイソフタル酸12モル%共重合ポリエチレンテレ
フタレート(ゲルマニウム元素量40ppm、IV=
0.65、ジエチレングリコール1.1重量%、融点2
30℃)を二軸ベント式の別々の押出機(押出機の温度
は融点+35℃に設定)に供給溶融し、30μmカット
のフィルタで濾過した後にフィードブロックにて2層に
積層(積層比が1:4(A:B))して通常の口金から
吐出後、静電印加(7kV)でB層がドラム面になるよ
うに鏡面冷却ドラムにて冷却固化してキャストフィルム
を得る。得られたフィルムを縦方向に98℃、2000
0%/分で3.4倍に延伸した後25℃に急冷し、さら
に横方向に110℃3000%/分で3.7倍に延伸
し、239℃で6秒間熱処理、5%リラックスを行い急
冷後、二軸延伸フィルムを得る。
【0023】さらに、本発明のフィルムを製造するにあ
たり、必要により酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、耐
候剤、末端封鎖剤等の添加剤も適宜使用することができ
る。
【0024】上記のようにして得られたフィルムは、必
要に応じて印刷、アクリルポリマを積層した後、加熱ロ
ールで予備加熱を行いエンボスロールにて賦型を施し、
木板、合成木板、金属板などに熱接着または接着剤で接
着される。
【0025】
【実施例】以下実施例によって本発明を詳細に説明す
る。なおポリエステルフイルムの特性は以下の方法によ
り測定、評価した。
【0026】(1)ポリエステルの融点及びDSCサブ
ピーク フィルムを示差走査熱量計(パ−キン・エルマ−社製D
SC−2型)により、10℃/minの昇温速度で測定
した。融点の測定しにくいものについては試料を結晶化
させて求めた。
【0027】(2)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25
℃において測定した。
【0028】(3)平均粒子径 フィルムから樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し粒
子を露出させる。処理条件は樹脂は灰化するが粒子はダ
メージを受けない条件を選択する。これを走査型電子顕
微鏡で粒子数5000〜10000個を観察し、粒子画
像を画像処理装置により円相当径から求めた。
【0029】粒子が内部粒子の場合、ポリマ断面を切断
し厚さ0.1〜1μm程度の超薄切片を作成し、透過型
電子顕微鏡を用いて倍率5000〜20000程度で写
真を(10枚:25cm×25cm)撮影し、内部粒子
の平均分散径を円相当径より計算した。
【0030】(4)フィルムの表面粗さ(中心線平均粗
さRa、最大粗さRt) 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
てA層表面を測定した。条件は次の通りであり、20回
の測定の平均値をもって値とした。
【0031】・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Ra、Rtの定義は、例えば、奈良次郎著「表面
粗さの測定・評価法」(総合技術センター、1983)
に示されているものである。
【0032】(5)濡れ性(γ) JIS K−6768に準じて行った。標準液は表面張
力の大きさに応じ て下記の3種類を使用した。
【0033】30dyne/cm≦γ<56dyne/
cm:JIS K−6768標準液 56dyne/cm≦γ<72dyne/cm:アンモ
ニア水 72dyne/cm≦γ:水酸化ナトリウム水溶液
【0034】(6)光学濃度 フィルムを150μmの近辺の厚みになるように重ねて
光学濃度計(マクベス社製TR927)で透過濃度を測
定する。厚みと光学濃度のプロットを行い、150μm
厚みに相当する光学濃度を求めた。
【0035】(7)耐ブロッキング性 フィルムのA層とB層同士を重ね合わせたもの(面積:
3cm×4cm)に300g/12cm2 の荷重をかけ
て50℃、80%RH中で24時間放置した後、重ね合
わせ部の剪断応力をテンシロン引っ張り試験機を用いて
引っ張り速度20cm/分で測定し、下記基準で判定し
た。
【0036】A級:0.05kg/12cm2 未満 B級:0.05kg/12cm2 以上0.2kg/12
cm2 未満 C級:0.2kg/12cm2 以上
【0037】(8)エンボス加工性 フィルムを150〜230℃に加熱し、20μm及び2
μmの深さを有するエンボスロールと加圧冷却ロール
(2kg/cm)の間に通してエンボス賦型性を下記基
準で判定した。
【0038】A級:フィルム表面の深さがエンボスロー
ルの凹凸深さの70%以上100%以下 B級:フィルム表面の深さがエンボスロールの凹凸深さ
の50%以上70%未満 C級:フィルム表面の深さがエンボスロールの凹凸深さ
の50%未満
【0039】(9)インキ接着性 アクリルエマルジョン水性インキ(有機顔料16.5
%、粘度展延剤5%、アクリルエマルジョン40%、可
塑剤2%、イソプロピルアルコール7%、ワックス2.
5%、モルフォリン1%、水26%)を用いてグラビア
印刷を行い、印刷後40℃、90%相対湿度雰囲気中に
24時間放置後、セロテープ剥離テストを行った。
【0040】評価基準は以下の通り。 A級:全く剥離しない。 B級:10%未満でインキがセロテープ面に付着する。 C級:10%以上でインキがセロテープ面に付着する。
【0041】(10)耐候性 サンシャインウエザーメータ240時間経過後の外観を
下記基準で判断した。
【0042】A級:外観にほとんど変化が見られない。 B級:わずかに黄色くなる。 C級:外観が大きく変化する。
【0043】実施例1 ポリエステルAとしてポリエチレンテレフタレート(固
有粘度0.63、融点257℃、酸化珪素粒子:平均粒
子径1.2μm、0.3重量%、)、ポリエステルBと
してイソフタル酸15モル%共重合ポリエチレンテレフ
タレート(固有粘度0.55、融点224℃、ルチル型
酸化チタン粒子:平均粒子径0.3μm、10重量%)
を別々の押出機に供給し280℃で溶融し、しかる後に
フィードブロックにて2層(ポリエステルA層/ポリエ
ステルB層=2/1)に積層して通常の口金から吐出
後、静電印荷しながらフィルムを冷却ドラムに密着冷却
固化してキャストフィルムを得た。さらにそのフィルム
を95℃で3.5倍縦延伸し冷却後、115℃で3.7
倍横延伸し235℃で6秒間3%リラックスを行い熱処
理して巻取った。かくして得られた2層積層フィルムの
物性を表1に示す。表からわかるように、耐候性はやや
低いもののエンボス加工性良好であり、カールの発生も
見られなかった。
【0044】実施例2〜6 共重合、粒子、表面の濡れ性、光学濃度等の変更、アク
リル系ポリマフィルムをラミネートし、実施例1と同様
の方法でフイルムを得た後フィルム物性を調べた。
【0045】表1および表2に結果を示す。
【0046】実施例2ではポリエステルBの融点を変更
し、コロナ放電処理(E=40)を施したところインキ
接着性、エンボス加工性良好な特性が得られ、カールの
発生もなかった。
【0047】実施例3ではポリエステルA及びBに平均
粒子径0.3μmの酸化チタンを15%含有させたとこ
ろ、表1に示すように耐候性、エンボス加工性良好な特
性が得られ、カールの発生もなかった。
【0048】実施例4ではポリエステルAに平均粒子径
0.8μmの炭酸カルシウム粒子を10%添加し、両面
にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤2重量%を含有さ
せ、粒子を変更したB層を積層したフィルムを製膜した
ところ、表2からわかるように耐候性、エンボス加工性
良好でカールも発生しなかったが、耐ブロッキング性が
低下した。
【0049】実施例5では実施例2のフィルムにインキ
及び接着剤を塗布した後、15μmのポリメチルメタク
リル樹脂フィルムをラミネートした。この結果、本発明
のフィルムは優れたエンボス加工性、耐候性を有してい
た。
【0050】比較例1 ポリエチレンテレフタレートのみを使用して実施例1と
同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムはエンボ
ス加工性が大きく悪化した。
【0051】比較例2 二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに融点1
40℃のイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレー
トキャストフィルムを熱ラミネートした後エンボス加工
性等を評価したところ、エンボス加工後にフィルムが大
きくカールしてしまい印刷することができなかった。
【0052】比較例3 実施例1で熱固定温度を200℃とし、リラックスを0
%とした以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。
得られたフィルムはエンボス加工性が悪化してしまっ
た。
【0053】
【表1】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明のフィルムは融点の異なるポリエ
ステルを積層し、熱処理によりエンボス加工可能な層を
形成させているのでエンボス加工性に優れており、建材
用途の化粧板貼り合わせ用フィルムとして好適に使用す
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点220〜270℃のポリエステルA
    よりなる層(A層)の少なくとも片面に融点150〜2
    45℃のポリエステルBよりなる層(B層)を積層して
    なり、DSCによるサブピークがポリエステルBの融点
    −5℃以上ポリエステルAの融点−5℃以下の範囲内に
    あり、延伸されていることを特徴とする易エンボス加工
    性フイルム。
  2. 【請求項2】 A層の表面粗さRaが0.01μm以上
    3μm以下であり、少なくとも片面のB層の濡れ張力が
    45dyne/cm以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の易エンボス加工性フイルム。
  3. 【請求項3】 フィルムの光学濃度が0.2以上1.7
    以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の易エンボス加工性フイルム。
  4. 【請求項4】 アクリル系ポリマ層を少なくとも片面の
    B層の上に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の易エンボス加工性フイルム。
JP17634395A 1995-07-12 1995-07-12 易エンボス加工性フイルム Expired - Fee Related JP3362567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17634395A JP3362567B2 (ja) 1995-07-12 1995-07-12 易エンボス加工性フイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17634395A JP3362567B2 (ja) 1995-07-12 1995-07-12 易エンボス加工性フイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0924588A true JPH0924588A (ja) 1997-01-28
JP3362567B2 JP3362567B2 (ja) 2003-01-07

Family

ID=16011937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17634395A Expired - Fee Related JP3362567B2 (ja) 1995-07-12 1995-07-12 易エンボス加工性フイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3362567B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998056582A1 (fr) * 1997-06-12 1998-12-17 Toyo Kohan Co., Ltd. Film stratifie
JPH1110817A (ja) * 1997-04-28 1999-01-19 Riken Vinyl Ind Co Ltd 積層化粧シート
JP2000071401A (ja) * 1998-08-27 2000-03-07 Riken Vinyl Industry Co Ltd 積層化粧シート
JP2006015675A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Toray Ind Inc 建築材料用積層ポリエステルフィルム
JP2008120019A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Fukuvi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形品の加飾方法
JP2015174382A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 帝人デュポンフィルム株式会社 金属板貼合せ成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1110817A (ja) * 1997-04-28 1999-01-19 Riken Vinyl Ind Co Ltd 積層化粧シート
WO1998056582A1 (fr) * 1997-06-12 1998-12-17 Toyo Kohan Co., Ltd. Film stratifie
JP2000071401A (ja) * 1998-08-27 2000-03-07 Riken Vinyl Industry Co Ltd 積層化粧シート
JP2006015675A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Toray Ind Inc 建築材料用積層ポリエステルフィルム
JP2008120019A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Fukuvi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形品の加飾方法
JP2015174382A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 帝人デュポンフィルム株式会社 金属板貼合せ成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3362567B2 (ja) 2003-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3634746A1 (en) Multi-layer film assembly suitable for use in a multi-layer card
JP2004224051A (ja) ポリエステルフィルム及びその製造方法
JPWO2004085524A1 (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2009291971A (ja) 透明蒸着用フイルム及び透明蒸着フイルム
JP3362567B2 (ja) 易エンボス加工性フイルム
JP4164899B2 (ja) 蒸着2軸配向ポリエステルフイルム
JP2002337225A (ja) 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2007291199A (ja) 透明蒸着用フイルム及び透明蒸着ポリエステルフイルム
JPH10119172A (ja) 蒸着2軸配向ポリエステルフイルム
JP2002187963A (ja) 二軸延伸ポリエステルフィルム
JP3733729B2 (ja) ポリエステルフイルム
JP3351158B2 (ja) 包装用延伸ポリエステルフイルム
JP2004042488A (ja) 蒸着フィルム
JP4345149B2 (ja) バリアフィルム
JP4300957B2 (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2010260275A (ja) インモールド転写箔用積層ポリエステルフィルム
JP4172233B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2002355888A (ja) 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2003034729A (ja) 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびその製造方法
JP4660906B2 (ja) 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2006015675A (ja) 建築材料用積層ポリエステルフィルム
JP2002120279A (ja) 成形用二軸延伸ポリエステルフィルム
JPH06293839A (ja) 易接着性ポリエステルフィルム
JP2004330476A (ja) 二軸延伸積層ポリエステルフィルム
JP2004216877A (ja) 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071025

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees