JPH09186532A - 光受信用前置増幅器 - Google Patents

光受信用前置増幅器

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JPH09186532A
JPH09186532A JP7343209A JP34320995A JPH09186532A JP H09186532 A JPH09186532 A JP H09186532A JP 7343209 A JP7343209 A JP 7343209A JP 34320995 A JP34320995 A JP 34320995A JP H09186532 A JPH09186532 A JP H09186532A
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amplifier circuit
preamplifier
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feedback
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JP7343209A
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Hitoshi Uno
均 宇野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高受光感度で広ダイナミックレンジを実現し
た光受信用前置増幅器を提供する。 【解決手段】 カレントミラー負荷形差動増幅回路を用
いた反転増幅回路11と、反転増幅回路11にバイアス電流
を供給するためのバイアス電流源I1と、反転増幅回路1
1に帰還をかけるための帰還抵抗Rfと、入力信号レベル
があらかじめ設定されたレベルになると帰還抵抗Rfの
抵抗値を減少させるバイパス回路12と、反転増幅回路11
の出力段に設けられる出力バッファ回路2と、出力バッ
ファ回路2の出力レベルがあらかじめ設定されたレベル
を越えると前記カレントミラー負荷形差動増幅回路のバ
イアス電流を増加させて反転増幅回路11の無帰還利得を
低下させる利得制御回路3を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用の光受信
器に適用される光受信用前置増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】光受信用前置増幅器として、図10に示す
ようなトランスインピーダンス回路1がよく用いられて
いる。このトランスインピーダンス回路1は受光素子P
Dに接続された反転増幅回路11とこの反転増幅回路11に
帰還をかけるための帰還抵抗Rfとから構成されてお
り、光信号hνが受光素子PDに入力されると光電変換
によって光電流Iinが発生し、この光電流Iinがトラン
スインピーダンス回路1に入力され、電圧に変換される
と共に増幅され出力信号Voutとなって出力されるよう
になっている。また、この種の光受信用前置増幅器にお
いて、電源供給ラインからの外来雑音に対する耐性を向
上させることのできる前置増幅器として、図11に示すよ
うなカレントミラー負荷形差動増幅回路を反転増幅回路
11に適用した光受信用前置増幅器が提案されており
(「PDS光加入者システム用低雑音CMOSプリアン
プIC」1994年、電子情報通信学会秋季全国大会:講演
番号B−894)、以下これについて説明する。
【0003】図11において、反転増幅回路11は、電界効
果トランジスタ(以下トランジスタという)Q1,Q2,
Q3,Q4と電流源I1とからなるカレントミラー負荷
形差動増幅回路と、トランジスタQ5と電流源I2とか
らなるバッファ回路及びトランジスタQ6と電流源I3
とからなるバッファ回路とから構成されている。通常、
電源供給ラインからの外来雑音に対する耐性を向上させ
るためには、反転増幅回路11に差動入出力型増幅回路が
用いられるが、この差動入出力型増幅回路に並列帰還を
施す場合は、差動出力の対称性を保つため、トランジス
タQ1,Q2のドレインからゲートへの帰還ループは各
々同一構成としなければならない。よって、熱雑音源と
なる帰還抵抗が2個必要となり、内部雑音が増加する。
しかしながら、図11の光受信用前置増幅器では、反転増
幅回路11にトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4と電流
源I1とからなるカレントミラー負荷形差動増幅回路を
用い、トランジスタQ4をセルフバイアス用に用いてト
ランジスタQ5のソース出力を直接トランジスタQ2の
ゲートに接続することによって一方の帰還抵抗を省略し
ている。これにより、内部雑音を増加させることなく電
源供給ラインからの外来雑音に対する耐性を向上させる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、種々の
光通信システムへの適用可能性を考慮した場合、光受信
用前置増幅器には高感度特性と共に、広ダイナミックレ
ンジ特性が要求され、図10,図11に示すような光受信用
前置増幅器において最大許容入力レベルを向上させ、ダ
イナミックレンジを拡大するためには、帰還抵抗Rfの
減少が有効ではあるが、帰還抵抗Rfによる熱雑音が増
加するため高感度化に反するという問題点があった。本
発明は、図11のカレントミラー負荷形差動増幅回路を反
転増幅回路11に適用した光受信用前置増幅器を基本構成
とし、このような従来の問題を解決するものであり、高
感度特性を保持しつつ、広ダイナミックレンジ特性を実
現することができる光受信用前記増幅器を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、カレントミラー負荷形差動増幅回路を用い
た反転増幅回路と、前記反転増幅回路にバイアス電流を
供給するためのバイアス電流源と、前記反転増幅回路に
帰還をかけるための帰還抵抗と、入力信号レベルがあら
かじめ設定されたレベルになると前記帰還抵抗の抵抗値
を減少させるバイパス回路と、前記反転増幅回路の出力
段に設けられる出力バッファ回路と、前記出力バッファ
回路の出力レベルがあらかじめ設定されたレベルを越え
ると前記カレントミラー負荷形差動増幅回路のバイアス
電流を増加させて前記反転増幅回路の無帰還利得を低下
させる利得制御回路を備えたものである。
【0006】この本発明によれば、高感度特性を保持し
つつ、広ダイナミックレンジ特性を実現することのでき
る光受信用前置増幅器を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】光受信用前置増幅器において、入
力信号レベルが小さいときは、帰還抵抗を大きくするこ
とにより受光感度を高くしておき、入力信号レベルがあ
らかじめ設定されたレベルを越えたとき、帰還抵抗を減
少させることにより、最大許容入力レベルを向上させる
ことができ、本発明もこの原理を用いるのであるが、帰
還抵抗の減少は次のような問題を生じるため、かかる単
純な原理だけでは最適な光受信用前置増幅器を実現する
ことができない。すなわち、入力信号レベルがあらかじ
め設定されたレベルを越え帰還抵抗が減少すると、光受
信器としての周波数帯域が上昇し、反転増幅回路の無帰
還状態での周波数帯域に次第に近づいていく。光受信器
の周波数帯域が反転増幅回路の無帰還状態での周波数帯
域よりも大きくなると、光受信器のトランスインピーダ
ンス特性がピーキング特性を有するようになり、位相余
裕が減少し、光受信器の動作が不安定となるため、リン
ギングを発生したり、発振現象を伴う波形歪みを招く。
【0008】従って、本発明では入力信号レベルが小さ
いときは、帰還抵抗を大きくし、かつ反転増幅回路の無
帰還利得を高くすることにより受光感度を高くしてお
き、入力信号レベルがあらかじめ設定されたレベルを越
えると、帰還抵抗を減少させると共に、反転増幅回路の
無帰還利得を低下させることによって、光受信器として
の位相余裕の減少を防止し、リンギングの発生や発振状
態を抑制することで最大許容入力レベルを向上させてい
る。
【0009】以下、本発明による光受信用前置増幅器の
各実施の形態について、図1から図9を用いて説明す
る。なお、各図中、前記従来のものと同一部分または、
同一機能を有する部分については同一符号を用いるもの
とする。
【0010】(実施の形態1)図1は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態1を示すブロック図であり、まず、
その回路構成を述べる。図中、光電流Iinがトランスイ
ンピーダンス回路1に入力される。このトランスインピ
ーダンス回路1は、反転増幅回路11とこの反転増幅回路
11に帰還をかける帰還抵抗Rfとこの帰還抵抗Rfに対し
て並列接続されたバイパス回路12とから構成される。さ
らにこの反転増幅回路11は、トランジスタQ1,Q2,
Q3,Q4と電流源I1とからなるカレントミラー負荷
形差動増幅回路と、トランジスタQ5と電流源I2とか
らなるバッファ回路及びトランジスタQ6と電流源I3
とからなるバッファ回路とから構成されている。トラン
スインピーダンス回路1の出力は更に出力バッファ回路
2に入力され、その出力が光受信用前置増幅器としての
出力Voutになると共に利得制御回路3に入力される。
利得制御回路3の出力は反転増幅回路11内のカレントミ
ラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源I1に制御電
圧として入力される。
【0011】次に動作を説明する。まず、入力光電流I
inが小信号である場合には、トランスインピーダンス回
路1の出力レベル変動も小さいので、バイパス回路12は
開放状態のままであり、実質的な帰還抵抗値は帰還抵抗
Rfの抵抗値と等しくなる。また、利得制御回路3の出
力レベル変動も小さくなるため、反転増幅回路11内のカ
レントミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源I1
もまた変動が小さく、反転増幅回路11の無帰還利得は最
大利得となって、入力光電流Iinが小信号である場合に
は、受光感度が高くなる。入力光電流Iinが大信号であ
り、トランスインピーダンス回路1の出力信号レベルが
あらかじめ設定されるしきい値電圧を越えると、バイパ
ス回路12の内部抵抗が小さくなり、実質的な帰還抵抗値
は帰還抵抗Rf抵抗値よりも小さくなるので、回路内の
能動素子が非飽和領域にバイアスされることがなく、最
大許容入力レベルの向上が自動的に図られる。さらに、
入力光電流Iinが大信号であり、利得制御回路3の出力
信号レベルが大きくなると、反転増幅回路11内のカレン
トミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源I1の電
流が増え、この結果、反転増幅回路11の無帰還利得は下
がるが、周波数帯域が上昇するので、反転増幅回路11の
無帰還状態での周波数帯域が光受信器の周波数帯域より
も大きくなり、光受信器としての位相余裕の減少が防止
されるため、リンギングの発生や発振状態が抑制され
る。
【0012】以上のように本実施の形態1によれば、入
力光電流Iinが小さいときは、帰還抵抗Rfを大きく
し、かつ反転増幅回路11の無帰還利得を高くすることに
より、高受光感度特性を実現できる。一方、入力光電流
Iinが大きいときは、帰還抵抗Rfを減少させると共
に、反転増幅回路11の無帰還利得を低下させて位相余裕
の減少を防止することにより、リンギングの発生や発振
状態を抑制し、最大許容入力信号レベルの向上を図るこ
とができる。これにより、高感度特性を保持しつつ、広
ダイナミックレンジ特性を実現することのできる光受信
用前置増幅器を提供することができる。
【0013】(実施の形態2)図2は本発明光受信用前
置増幅器の実施の形態2を示すブロック図であり、まず
その回路構成を述べる。光電流Iinがトランスインピ
ーダンス回路1に入力される。このトランスインピーダ
ンス回路1は、反転増幅回路11とこの反転増幅回路11に
帰還をかける帰還抵抗Rfとこの帰還抵抗Rfに対して並
列接続されたバイパス回路12とから構成される。さらに
この反転増幅回路11は、トランジスタQ1,Q2,Q
3,Q4と電流源I1とからなるカレントミラー負荷形
差動増幅回路と、トランジスタQ5と電流源I2とから
なるバッファ回路及びトランジスタQ6と電流源I3
からなるバッファ回路と、このカレントミラー負荷形差
動増幅回路のバイアス電流源I1に対して並列接続され
た利得制御用電流源IAとから構成されている。トラン
スインピーダンス回路1の出力は出力バッファ回路2に
入力される。出力バッファ回路2の出力が光受信用前置
増幅器としての出力Voutとなると共にIA制御回路4に
入力される。IA制御回路4の出力は反転増幅回路11内
のカレントミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源
1に対して並列接続された利得制御用電流源IAに制御
電圧として入力される。
【0014】次に動作を説明する。まず、入力光電流I
inが小信号である場合には、トランスインピーダンス回
路1の出力レベル変動も小さいので、バイパス回路12は
開放状態のままであり、実質的な帰還抵抗値は帰還抵抗
Rfの抵抗値と等しくなる。また、IA制御回路4の出力
レベル変動も小さくなるため、利得制御用電流源IA
また開放状態のままとなり、反転増幅回路11の無帰還利
得は最大利得となる。したがって、入力光電流Iinが小
信号である場合には、受光感度が高くなる。入力光電流
Iinが大信号であり、トランスインピーダンス回路1の
出力信号レベルがあらかじめ設定されるしきい値電圧を
越えると、バイパス回路12の内部抵抗が小さくなり、実
質的な帰還抵抗値は帰還抵抗Rfの抵抗値よりも小さく
なるので、回路内の能動素子が非飽和領域にバイアスさ
れることなく、最大許容入力レベルの向上が自動的に図
られる。さらに、入力光電流Iinが大信号であり、IA
制御回路4の出力信号レベルがあらかじめ設定されるし
きい値電圧を越えると、利得制御用電流源IAがオン状
態となり、この結果、反転増幅回路11の無帰還利得は下
がるが、周波数帯域が上昇するので、反転増幅回路11の
無帰還状態での周波数帯域が光受信器の周波数帯域より
も大きくなり、光受信器としての位相余裕の減少が防止
されるため、リンギングの発生や発振状態が抑制され
る。
【0015】以上のように本実施の形態2によれば、入
力光電流Iinが小さいときは、帰還抵抗Rfを大きく
し、かつ反転増幅回路11の無帰還利得を高くすることに
より、高受光感度特性を実現できる。一方、入力光電流
Iinがあらかじめ設定された値を越えると、帰還抵抗R
fを減少させると共に、反転増幅回路11の無帰還利得を
低下させて位相余裕の減少を防止することにより、リン
ギングの発生や発振状態を抑制し、最大許容入力信号レ
ベルの向上を図ることができる。これにより、高感度特
性を保持しつつ、広ダイナミックレンジ特性を実現する
ことのできる光受信用前置増幅器を提供することができ
る。
【0016】また、前記実施の形態1では、入力光電流
Iinのレベルがバイパス回路12をオン状態とするレベル
未満である場合においても、反転増幅回路11内のカレン
トミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流が変化する
ため、反転増幅回路11の開放利得が入力光電流Iinの増
加に伴って減少してしまう。よって、前記入力光電流範
囲において常に光受信器として十分な周波数帯域を確保
するには、帰還抵抗Rfの値をあらかじめ小さく設定し
ておく必要があり、最小受光感度をある程度犠牲にしな
ければならないが、本実施の形態2によれば、バイパス
回路12をオン状態とする入力光電流レベルよりも大きい
入力光電流レベルにおいて利得制御用電流源IAをオン
状態とすることで、最小受光感度を犠牲にする必要がな
くなるという利点を有する。
【0017】(実施の形態3)図3は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態3を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態3は、図2に示す
実施の形態2における利得制御用電流源IAをトランジ
スタQAに置き換えた構成であり、ドレインがカレント
ミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源の電流吸引
端に接続されると共に、ソースがカレントミラー負荷形
差動増幅回路のバイアス電流源の電流放出端に接続さ
れ、ゲートがIA制御回路4の出力によりバイアスされ
ている。
【0018】次に動作を説明する。まず、入力光電流I
inが小信号である場合には、IA制御回路4の出力レベ
ル変動も小さく、トランジスタQAはゲート・ソース間
電圧がしきい値電圧より小さくなるためオフ状態とな
り、反転増幅回路11の無帰還利得は最大利得となる。し
たがって、入力光電流Iinが小信号である場合には、最
小受光感度が高くなる。入力光電流Iinが大信号であ
り、IA制御回路4の出力電圧レベルがあらかじめ設定
された電圧を越えると、トランジスタQAはゲート・ソ
ース間電圧がしきい値電圧より大きくなるためオン状態
となり、この結果、反転増幅回路11の無帰還利得は下が
るが、周波数帯域が上昇するので、反転増幅回路11の無
帰還状態での周波数帯域が光受信器の周波数帯域よりも
大きくなり、光受信器としての位相余裕の減少が防止さ
れるため、リンギングの発生や発振状態が抑制される。
なお、バイパス回路12の動作は前記実施の形態1または
実施の形態2と同様である。
【0019】以上のように本実施の形態3によれば、実
施の形態1および実施の形態2と同様に、入力光電流I
inが小さいときは、帰還抵抗Rfを大きくし、かつ反転
増幅回路11の無帰還利得を高くすることにより、高受光
感度特性を実現できる。一方、入力光電流Iinがあらか
じめ設定された値を越えると、帰還抵抗Rfを減少させ
ると共に、反転増幅回路11の無帰還利得を低下させて位
相余裕の減少を防止することにより、リンギングの発生
や発振状態を抑制し、最大許容入力信号レベルの向上を
図ることができる。これにより、高感度特性を保持しつ
つ、広ダイナミックレンジ特性を実現することのできる
光受信用前置増幅器を提供することができる。
【0020】(実施の形態4)図4は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態4を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態4は、図3に示す
実施の形態3におけるIA制御回路4をトランジスタQB
と抵抗R1,R2,R3からなる位相反転回路に置き換
えた構成である。抵抗R2,R3は位相反転回路の出力
電圧を分圧しており、この分圧された電圧によってトラ
ンジスタQAのゲートがバイアスされる。
【0021】次に動作を説明する。まず、入力光電流I
inが小信号である場合には、前置増幅器出力Voutの変
動も小さい。よって、その反転出力であるトランジスタ
QBのソース端電圧の変動も小さく、抵抗R2,R3に
よって分圧された電圧のレベル変動がが小さく、トラン
ジスタQAはゲート・ソース間電圧がしきい値電圧より
小さくなるためオフ状態となり、反転増幅回路11の無帰
還利得は最大利得となる。従って入力光電流Iinが小信
号である場合には、最小受光感度が高くなる。入力光電
流Iinが大信号であり、IA制御回路4の出力電圧レベ
ルがあらかじめ設定された電圧を越えると、トランジス
タQAはゲート・ソース間電圧がしきい値電圧より大き
くなるためオン状態となり、この結果、反転増幅回路11
の無帰還利得は下がるが、周波数帯域が上昇するので、
反転増幅回路11の無帰還状態での周波数帯域が光受信器
の周波数帯域よりも大きくなり、光受信器としての位相
余裕の減少が防止されるため、リンギングの発生や発振
状態が抑制される。なお、バイパス回路12の動作は前記
実施の形態1乃至3と同様である。
【0022】以上のように本実施の形態4によれば、実
施の形態1乃至3と同様に、入力光電流Iinが小さいと
きは、帰還抵抗Rfを大きくし、かつ反転増幅回路11の
無帰還利得を高くすることにより、高受光感度特性を実
現できる。一方、入力光電流Iinがあらかじめ設定され
た値を越えると、帰還抵抗Rfを減少させると共に、反
転増幅回路11の無帰還利得を低下させて位相余裕の減少
を防止することにより、リンギングの発生や発振状態を
抑制し、最大許容入力信号レベルの向上を図ることがで
きる。これにより、高感度特性を保持しつつ、広ダイナ
ミックレンジ特性を実現することのできる光受信用前置
増幅器を提供することができる。
【0023】(実施の形態5)図5は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態5を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態5は、実施の形態
4におけるバイパス回路12を、ダイオードDfで置き換
えた構成である。
【0024】次に動作を説明する。まず、入力光電流I
inが小信号である場合には、ダイオードDfのカソード
・アノード間電圧がオン電圧に達しないため、実質的な
帰還抵抗値は帰還抵抗Rfの抵抗値となる。入力光電流
Iinが大信号となり、ダイオードDfのカソード・アノ
ード間電圧がオン電圧を越えると、ダイオードDfはオ
ン状態となり、実質的な帰還抵抗値は帰還抵抗Rfの抵
抗値より小さくなる。他の部分の動作は前記実施の形態
4と同様である。
【0025】以上のように本実施の形態5によれば、実
施の形態1乃至4と同様に、入力光電流Iinが小さいと
きは、帰還抵抗Rfを大きくし、かつ反転増幅回路11の
無帰還利得を高くすることにより、高受光感度特性を実
現できる。一方、入力光電流Iinがあらかじめ設定され
た値を越えると、帰還抵抗Rfを減少させると共に、反
転増幅回路11の無帰還利得を低下させて位相余裕の減少
を防止することにより、リンギングの発生や発振状態を
抑制し、最大許容入力信号レベルの向上を図ることがで
きる。これにより、高感度特性を保持しつつ、広ダイナ
ミックレンジ特性を実現することのできる光受信用前置
増幅器を提供することができる。
【0026】(実施の形態6)図6は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態6を示すブロック図であり、まず、
回路構成を述べる。この実施の形態6は、実施の形態5
におけるバイパス回路に相当するダイオードDfを、ゲ
ート・ドレインが短絡されたエンハンスメント型トラン
ジスタQfと帰還抵抗Rfの並列接続回路で置き換えた構
成である。その動作としては、エンハンスメント型トラ
ンジスタQfへの入力光電流Iinが小信号である場合に
は、ゲート電圧が遮断電圧よりも小さくなるためオフ状
態となり、実質的な帰還抵抗値はRfの抵抗値となり、
入力光電流Iinが所定の値を越えると、ゲートが遮断電
圧より大きくなるのでオン状態となり、実質的な帰還抵
抗値はRfの抵抗値より小さくなる。
【0027】以上のように本実施の形態6によれば、実
施の形態1乃至5と同様に入力信号の大小に応じて、安
定した最小受光感度の向上と最大許容入力レベルの向上
が図られることとなり、ダイナミックレンジの広い光受
信用前置増幅器を提供することができる。また、ダイオ
ードを用いないため、CMOS集積化に適するという利
点もある。
【0028】(実施の形態7)図7は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態7を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態7は、実施の形態
5におけるバイパス回路に相当するダイオードDfを、
ディプレッション型トランジスタQfと帰還抵抗Rfの並
列接続回路で置き換えた構成である。このトランジスタ
Qfのドレインは反転増幅回路の入力に、ソースは反転
増幅回路の出力に、ゲートはグランドに接続されてお
り、その動作としては、かかる構成のトランジスタQf
への入力光電流Iinが小信号である場合には、ゲート電
圧が遮断電圧よりも小さくなるためオフ状態となって実
質的な帰還抵抗値は帰還抵抗Rfの抵抗値となり、入力
光電流Iinが所定の値を越えると、ゲートが遮断電圧よ
り大きくなるのでオン状態となり、実質的な帰還抵抗値
は帰還抵抗Rfの抵抗値より小さくなる。
【0029】以上のように本実施の形態7によれば、実
施の形態1乃至6と同様に入力光電流Iinの大小に応じ
て、安定した最小受光感度の向上と最大許容入力レベル
の向上が図られることとなり、ダイナミックレンジの広
い光受信用前置増幅器を提供することができる。
【0030】(実施の形態8)図8は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態8を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態8は、実施の形態
7におけるディプレッション型トランジスタQfに制御
回路を付加した構成であり、帰還抵抗Rfに対して並列
接続されたディプレッション型トランジスタQfのゲー
トを、出力信号Voutの発生するバッファ回路2の出力
に接続されたQf制御回路5によってバイアスしたもの
である。ここで、トランジスタQfのソース接点のバイ
アス電圧よりもゲート接点のバイアス電圧の方が常に低
電圧となるようにQf制御回路5の出力は設定されてお
り、その動作としては、トランジスタQfへの入力光電
流Iinの大小に応じてオフ状態とオン状態に自動的に切
り替わることから、前記実施の形態1〜7と同様に入力
信号の大小に応じて、安定した最小受光感度の向上と最
大許容入力レベルの向上が図られることとなり、ダイナ
ミックレンジの広い光受信用前置増幅器を提供すること
ができる。
【0031】(実施の形態9)図9は本発明光受信用前置
増幅器の実施の形態9を示すブロック図であり、まずそ
の回路構成を述べる。この実施の形態9は、前記実施の
形態8におけるQf制御回路5を、出力電圧Voutをレベ
ルシフトするトランジスタQCと、抵抗R4,R5から
なる分圧回路で構成したものであり、抵抗R4,R5に
より分圧された電圧がディプレッション型トランジスタ
Qfのゲートバイアスを設定している。ここで、トラン
ジスタQfのソース接点のバイアス電圧よりもゲート接
点のバイアス電圧の方が常に低電圧となるように抵抗R
4,R5の各抵抗値が設定されている。そして、トラン
ジスタQfは、実施の形態8と同様に、入力光電流Iin
の大小に応じてオフ状態とオン状態に自動的に切り替わ
ることから本実施の形態9においても、実施の形態1乃
至8と同様に、入力信号の大小に応じて、安定した最小
受光感度の向上と最大許容入力レベルの向上が図られる
こととなり、ダイナミックレンジの広い光受信用前置増
幅器を提供することができる。
【0032】また、一般的に集積化された半導体素子に
はバラツキが生じるため、図7に示す実施の形態7のよ
うに、トランジスタQfのゲートをグランド電位に固定
する場合には、しきい値電圧のバラツキに起因してオフ
状態とオン状態の切り替わり条件が変動する。しかし図
9に示す実施形態9によれば、トランジスタQfは出力
電圧VoutをレベルシフトするトランジスタQCと抵抗R
4,R5からなる分圧回路によってゲートバイアスを設
定しているので、これらの素子の製造バラツキがあって
も互いに相殺され、オフ状態とオン状態の切り替わり条
件を安定化することができるという利点を有する。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、入力信号
レベルが小さいときは、帰還抵抗を大きくし、かつ反転
増幅回路の無帰還利得を高くすることにより受光感度を
高くし、入力信号レベルがあらかじめ設定されたレベル
を越えると、帰還抵抗を減少させると共に、反転増幅回
路の無帰還利得を低下させることによって、光受信器と
しての位相余裕の減少を防止し、リンギングの発生や発
振状態を抑制することで最大許容入力レベルを向上させ
ることができるという有利な効果が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態1を
示すブロック図である。
【図2】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態2を
示すブロック図である。
【図3】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態3を
示すブロック図である。
【図4】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態4を
示すブロック図である。
【図5】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態5を
示すブロック図である。
【図6】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態6を
示すブロック図である。
【図7】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態7を
示すブロック図である。
【図8】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態8を
示すブロック図である。
【図9】本発明の光受信用前置増幅器の実施の形態9を
示すブロック図である。
【図10】一般的な光受信用前置増幅器の概要を示すブ
ロック図である。
【図11】従来の光受信用前置増幅器の一例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1…トランスインピーダンス回路, 2…出力バッファ
回路, 3…利得制御回路, 4…IA制御回路, 5
…Qf制御回路, 11…反転増幅回路, 12…バイパス
回路, Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,QA,QB,Q
C,Qf…トランジスタ, I1,I2,I3…電流源,
A…利得制御用電流源, R1〜R5…抵抗,Rf…帰還
抵抗, Df…ダイオード, PD…受光素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/04 10/06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カレントミラー負荷形差動増幅回路を用
    いた反転増幅回路と、前記反転増幅回路にバイアス電流
    を供給するためのバイアス電流源と、前記反転増幅回路
    に帰還をかけるための帰還抵抗と、入力信号レベルがあ
    らかじめ設定されたレベルになると前記帰還抵抗の抵抗
    値を減少させるバイパス回路と、前記反転増幅回路の出
    力段に設けられる出力バッファ回路と、前記出力バッフ
    ァ回路の出力レベルがあらかじめ設定されたレベルを越
    えると前記カレントミラー負荷形差動増幅回路のバイア
    ス電流を増加させて前記反転増幅回路の無帰還利得を低
    下させる利得制御回路を具備することを特徴とする光受
    信用前置増幅器。
  2. 【請求項2】 カレントミラー負荷形差動増幅回路を用
    いた反転増幅回路と、前記反転増幅回路にバイアス電流
    を供給するためのバイアス電流源と、前記反転増幅回路
    に帰還をかけるための帰還抵抗と、入力信号レベルがあ
    らかじめ設定されたレベルになると前記帰還抵抗の抵抗
    値を減少させるバイパス回路と、前記反転増幅回路の出
    力段に設けられる出力バッファ回路と、前記カレントミ
    ラー負荷形差動増幅回路のバイアス電流源に対して並列
    接続された利得制御用電流源と、前記利得制御用電流源
    を制御し、前記出力バッファ回路の出力レベルがあらか
    じめ設定されたレベルを越えると上記利得制御用電流源
    をオン状態とし上記反転増幅回路の無帰還利得を低下さ
    せる制御電圧発生回路を具備することを特徴とする光受
    信用前置増幅器。
  3. 【請求項3】 利得制御用電流源は、ドレインを前記カ
    レントミラー負荷形差動増幅回路のバイアス電源の電流
    吸引端に接続すると共にソースを前記バイアス電流源の
    電流放出端に接続し、ゲートを前記制御電圧発生回路に
    よってバイアスするようにした電界効果トランジスタか
    らなることを特徴とする請求項2記載の光受信用前置増
    幅器。
  4. 【請求項4】 制御電圧発生回路は、位相反転回路によ
    り構成され、前記利得制御用電流源の電流値をこの位相
    反転回路の出力電圧を分圧した電圧により制御すること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の光受信用前
    置増幅器。
  5. 【請求項5】 バイパス回路は、前記帰還抵抗に対して
    並列接続されるダイオードからなることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の光受信用前
    置増幅器。
  6. 【請求項6】 バイパス回路は、ドレイン及びゲートを
    前記帰還抵抗の一端に接続し、ソースをこの帰還抵抗の
    他端に接続したエンハンスメント型電界効果トランジス
    タからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれか1つに記載の光受信用前置増幅器。
  7. 【請求項7】 バイパス回路は、ドレインを前記帰還抵
    抗の一端に接続すると共にソースを前記帰還抵抗の他端
    に接続し、ゲートを一定電圧によってバイアスするディ
    プレッション型電界効果トランジスタからなることを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに1つに記載
    の光受信用前置増幅器。
  8. 【請求項8】 バイパス回路は、ドレインを前記帰還抵
    抗の一端に接続すると共にソースを前記帰還抵抗の他端
    に接続し、ゲートが前記出力バッファ回路の出力に設け
    られた分圧回路によって制御されるディプレッション型
    電界効果トランジスタからなることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4のいずれか1つに記載の光受信用前置増
    幅器。
  9. 【請求項9】 分圧回路は、前記出力バッファ回路の出
    力電圧をレベルシフトするトランジスタと、該トランジ
    スタでレベルシフトした電圧を分圧する抵抗とからなる
    ことを特徴とする請求項8記載の光受信用前置増幅器。
JP7343209A 1995-12-28 1995-12-28 光受信用前置増幅器 Pending JPH09186532A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008512058A (ja) * 2004-08-30 2008-04-17 ウィリンクス インコーポレイテッド 高周波無線受信機の回路および方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008512058A (ja) * 2004-08-30 2008-04-17 ウィリンクス インコーポレイテッド 高周波無線受信機の回路および方法

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