JPH09186108A - クラスタツール装置 - Google Patents

クラスタツール装置

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JPH09186108A
JPH09186108A JP35179795A JP35179795A JPH09186108A JP H09186108 A JPH09186108 A JP H09186108A JP 35179795 A JP35179795 A JP 35179795A JP 35179795 A JP35179795 A JP 35179795A JP H09186108 A JPH09186108 A JP H09186108A
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孝 堀内
Hirohiko Yamamoto
弘彦 山本
Toru Ikeda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的特性及び品質の良好なCVDアルミニ
ウム成膜を行なうことができるクラスタツール装置を提
供する。 【解決手段】 被処理体Wを加熱ヒータ44により加熱
してこの表面に付着している水分等を除去する水分除去
処理室10と、水分が除去された前記被処理体の表面に
付着している自然酸化膜をエッチングにより除去する酸
化膜除去処理室14と、前記被処理体の表面に成膜処理
を施す成膜処理室16,18と、成膜処理後の前記被処
理体を冷却する冷却処理室20と、前記水分除去処理室
と前記酸化膜除去処理室と前記成膜処理室と前記冷却処
理室とに共通に連通・遮断可能に連結されて前記被処理
体の搬入・搬出を行なう共通搬送室4とを備えるように
構成する。これにより、被処理体を大気に晒すことなく
成膜の前処理と後処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハに異なる一連の処理を行なう複数の処理室を集合させ
て結合したクラスタツール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスにあっては、最
近の高密度化、高集積化の要請に応じて、回路構成を多
層配線構造にする傾向にあり、この場合、下層デバイス
と上層アルミ配線との接続部であるコンタクトホールや
下層アルミ配線と上層アルミ配線との接続部であるヴィ
アホールなどの埋め込み技術が、両者の電気的な接続を
はかるために重要になっている。コンタクトホールやヴ
ィアホールの埋め込みには、安価で導電性の良好な材
料、例えばアルミニウムを用いるのが好ましく、しか
も、ホールの埋め込みという技術的な制約からボイドの
発生をなくすためには方向性の高いスパッタによる成膜
でなく、ステップカバレジが良好なCVD(Chemi
cal VaporDeposition)による成膜
が望まれており、このような金属薄膜の成膜装置とし
て、例えば特開平6−267951号公報や特開平6−
283446号公報等に開示されている装置が知られて
いる。
【0003】例えばアルミ−CVD成膜を形成するため
には、一般的には処理ガスとして有機金属ガスであるD
MAH(ジメチルアルミニウムハイドライド)を用いる
が、このDMAHは、常温では粘度が8000〜100
00cp(センチポアズ)程度と非常に高くて水あめ状
になっており、しかも、空気中の水分や酸素と激しく反
応して発火するために非常に取り扱いが困難な物質であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、現状において
は品質の良好なアルミ−CVD膜を量産性良く成膜でき
る技術が十分には開発されていないのが現状である。特
に、アルミニウム膜は、他の金属成膜と異なって空気中
の水分や酸素成分ときわめて容易に結合して特性劣化の
原因となる酸化膜を形成するので、アルミ−CVDの成
膜技術の困難性は勿論のこと、成膜処理前後における半
導体ウエハの管理も細心の注意を払わなければならず、
成膜前ではウエハ面に付着している水分や自然酸化膜を
効率的に除去し、且つ成膜後においては自然酸化膜の付
着を抑制するために効率的にハンドリング温度までウエ
ハ温度を低下させなければならない。本発明は、以上の
ような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案さ
れたものである。本発明の目的は、電気的特性及び品質
の良好なCVDアルミニウム成膜を行なうことができる
クラスタツール装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、被処理体を加熱ヒータにより加熱して
この表面に付着している水分等を除去する水分除去処理
室と、水分が除去された前記被処理体の表面に付着して
いる自然酸化膜をエッチングにより除去する酸化膜除去
処理室と、前記被処理体の表面に成膜処理を施す成膜処
理室と、成膜処理後の前記被処理体を冷却する冷却処理
室と、前記水分除去処理室と前記酸化膜除去処理室と前
記成膜処理室と前記冷却処理室とに共通に連通・遮断可
能に連結されて前記被処理体の搬入・搬出を行なう共通
搬送室とを備えるように構成したものである。
【0006】以上のように構成することにより、各処理
室間の被処理体の搬送は、全て高真空状態に維持されて
いる共通搬送室を介して行なわれ、まず、外部より導入
された被処理体は、水分除去処理室において加熱により
その表面に付着している水分が除去され、次に、ブラン
ケットアルミCVDの場合には前処理室へ、セレクティ
ブアルミCVDの場合には、酸化膜除去処理室へそれぞ
れ導入される。。この前処理室においては、前処理ガス
として、平坦面上の成長を抑制することによりビア孔内
の成長を促し、良好な埋め込みを達成する等の理由から
例えばH2 ガスが用いられる。酸化膜除去室では、ビア
孔底部に露出した下層アルミ配線表面の自然酸化膜(ア
ルミナ)を除去する等の理由から例えばBCl3 及びA
rガスが用いられる。前処理ガスとしてH2 ガスを用い
た場合には、次に成膜処理にて例えばDMAH(ジメチ
ルアルミニウムハイドライド)の気化ガスを用いた処理
ガスにより被処理体の表面にアルミ−CVD成膜処理を
施す。エッチングガスとしてBCl3及びArガスを用
いた場合には、次に成膜処理にて例えばDMAHの気化
ガスを用いた処理ガスによりアルミ−CVD成膜処理を
施し、ビア孔内に選択的にアルミプラグを形成する。
【0007】そして、アルミ−CVDの成膜処理が施さ
れて温度の上がった被処理体は、次に、冷却処理室内へ
導入されて、ここでハンドリング温度まで冷却されるこ
とになる。これにより、品質及び電気的特性の良好なア
ルミ−CVD膜を形成することが可能となる。一方、エ
ッチングガスとしてBCl3 ガスを用いた場合には、ま
ず、被処理体をガス成分除去処理室に導入してここで、
例えば加熱と紫外線照射により被処理体の表面に付着し
ているClイオンを励起させて分離除去する。そして、
次に、上述のように成膜処理室にてアルミ−CVD成膜
を行なえばよい。従って、アルミ−CVD膜がClイオ
ンによって劣化することはない。
【0008】また、処理ガスを用いる処理室、例えば酸
化膜除去処理室、ガス成分除去処理室、成膜処理室は、
気体の導入と排出が可能な気密ボックス内に個々に収容
しておいて、内部を工場排気へ排気しておくことにより
万一、処理ガスが処理室外へ洩れ出たとしてもその安全
性を確保することができる。また、水分除去処理室内や
ガス成分除去処理室内には、加熱ヒータを含む載置台と
加熱ヒータの端子ユニットが各処理容器に対して一体的
に着脱可能に取り付けられているので、このメンテナン
ス作業を容易に行なうことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るクラスタツ
ール装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図
1は本発明に係るクラスタツール装置を示す概略平面
図、図2は水分除去処理室を示す構成図、図3は加熱ヒ
ータユニットのユニット装着板を示す平面図、図4は加
熱ヒータユニットの着脱状態を示す分解図、図5は酸化
膜除去処理室を示す構成図、図6はガス成分除去処理室
を示す構成図、図7は成膜処理室を示す構成図、図8は
冷却処理室を示す構成図である。本発明においては被処
理体として半導体ウエハを用い、この表面にアルミニウ
ム膜を熱CVD処理により成膜する場合を例にとって説
明する。
【0010】図1に示すようにこのクラスタツール装置
2は、例えばアルミニウムより8角形の容器状になされ
た共通搬送室4をその中心に有しており、その周辺に、
第1及び第2カセット室6、8、水分除去処理室10、
ガス成分除去処理室12、酸化膜除去処理室14、第1
及び第2の成膜処理室16、18及び冷却処理室20を
それぞれ開閉可能になされたゲートバルブG1〜G8を
介して連結されている。
【0011】水分除去処理室10は、半導体ウエハを加
熱してこの表面に付着している水分等を除去する処理室
であり、酸化膜除去処理室14は水分除去後のウエハ表
面に形成されている自然酸化膜をエッチングに除去する
処理室であり、後工程のアルミニウム成膜の種類により
エッチングガスとして例えばH2 ガス(ブランケットの
場合)やBCl3 ガス(セレクティブの場合)等を用い
る。ガス成分除去処理室12は、上記エッチングにて処
理ガスを用いた場合に、ウエハ表面に残留するこのガス
成分を加熱や紫外線照射によって完全に分離除去する処
理室であり、成膜処理室16、18はウエハ表面にアル
ミCVD成膜を施す処理室であり、冷却処理室20は、
成膜後のウエハをハンドリング温度まで冷却するための
処理室である。上記第1及び第2カセット室6、8に
は、例えば25枚のウエハWを収容し得るカセットCを
搬入・搬出するゲートドアGD1、GD2がそれぞれに
開閉可能に設けられており、各カセット室6、8内には
カセット台(図示せず)が昇降可能に設けられている。
また、カセット室6、8は、不活性ガス、例えばN2
スの供給と、真空引きが可能になされている。
【0012】共通搬送室4内には、内部に取り込んだウ
エハWの位置決めを行なう回転位置決め機構22と、ウ
エハWを保持した状態で屈伸及び回転可能になされた多
関節アーム機構よりなる搬送アーム24が配置されてお
り、これを屈伸、回転させることによって各室間に渡っ
てウエハを搬入・搬出し得るようになっている。この共
通搬送室4も不活性ガス、例えばN2 ガスの供給と、真
空引きが可能になされている。図2に示す水分除去処理
装置10は、例えばアルミニウムにより有底筒体状に成
形された処理容器26を有しており、この天井部は開放
されて、ここに天井板28をネジ30により気密に着脱
可能としている。この天井板28の取付部にはシール性
を確保する例えばOリング32が介在される。
【0013】この処理容器26内の下部側壁には載置台
取付段部34が設けられており、ここに例えば図3に示
すような周縁部に径方向へ突出された3つのネジ孔形成
部36を有する例えばステンレス製のユニット装着板3
8がそれに形成されたネジ孔35を挿通するネジ42に
より、着脱可能に固定されており、このユニット装着板
38上に、例えば表面がSiCコートされたグラファイ
ト製の載置台40が設けられ、この上面にウエハWを載
置するようになっている。尚、装着板38には3つのリ
フタピン孔43が設けられている。上記載置台40の上
面側の略全面には、例えば全面がSiCコートされたカ
ーボン製の加熱ヒータ44が埋め込まれており、ウエハ
Wを所定の温度、例えば300℃程度に加熱し得るよう
になっている。
【0014】また、このユニット装着板38及び載置台
40を上下方向へ貫通して、上下方向へ昇降可能になさ
れたリフタピン46を設けており、ウエハWの搬入・搬
出時にウエハを載置台40の上方にて昇降し得るように
なっている。また、処理容器26の底部26Aには、開
口部が段部状になされた端子ユニット取付孔47が開口
して形成されており、この取付孔47を気密に閉塞する
ようにシール部材49を介して端子ユニット48が容器
底部26Aの下方よりネジ50により着脱可能に取り付
けられている。この端子ユニット48には、容器内外に
貫通するようになされた絶縁された2本の引出し端子5
2、52が設けられており、これら端子52、52と上
記ユニット装着板38の下部に設けられて上記加熱ヒー
タ44に電気的に通ずるヒータ端子54、54とを配線
56により接続している。
【0015】また、引出し端子52、52の下端は、ネ
ジ62により着脱可能になされた配線58、58を介し
てヒータ電源60に接続されており、必要に応じて加熱
ヒータ44に通電して加熱するようになっている。そし
て、この端子ユニット48と上記ユニット装着板38
は、相方から延びる連結棒64、66をネジ68により
連結することにより一体的に連結してる。従って、図4
に示すようにユニット装着板38を容器側へ固定してい
るネジ42と端子ユニット48を底部26A側へ固定し
ているネジ50を取り外すことにより、加熱ヒータ44
を含む載置台40と端子ユニット48とを一体的に容器
26から取り外し得るようになっている。また、容器2
6の載置台取付段部34には、例えば冷却水を流してこ
れを冷却する冷却ジャケット70が設けられる。また、
容器26の側壁には不活性ガス、例えばN2 ガスを容器
内へ導入するガス導入ノズル72と容器内の雰囲気を排
気する排気口73が設けられ、この排気口73は、途中
に開閉弁80、ターボ分子ポンプ74及びドライポンプ
76等を介設した排気系78が接続される。また、他方
の側壁には、ウエハ搬出入口82が設けられ、ここに共
通搬送室4との間を連通・遮断する前記ゲートバルブG
3を設けている。
【0016】次に、図5に基づいて酸化膜除去処理室1
4について説明する。図5に示すようにこの酸化膜除去
処理室14は、RIE(反応性イオンエッチング)プラ
ズマ装置として構成され、例えばアルミニウムにより有
底円筒体状に成形された処理容器84を有しており、こ
の内部には、容器底部84Aに絶縁材86を介して支持
させた例えばアルミニウム等の導電材料よりなる載置台
88が設けられており、下部電極を構成している。この
載置台88には、途中に開閉スイッチ98及びマッチン
グボックス100を介設した給電線102を介して、例
えば13.56MHzのプラズマ発生用の高周波電源1
04に接続される。この載置台88の上面には、例えば
内部に導電箔を埋め込んだポリイミド製の静電チャック
90が設けられており、この静電チャック90は配線9
2及び開閉スイッチ94を介して高圧直流電源96に接
続されており、必要時にはクーロン力により静電チャッ
ク面にウエハWを吸着保持するようになっている。ま
た、載置台88の上面の周辺部には、ウエハWの周辺部
を同一平面上で囲むようにフォーカスリング106が設
けられており、ウエハ面内におけるプラズマ処理の均一
性を確保するようになっている。
【0017】また、上記載置台88及び静電チャック9
0を貫通して上下方向へ出没可能になされたリフタピン
108が設けられており、ウエハWの搬出入時にこれを
持ち上げたり、持ち下げたりするようになっている。載
置台88の下面には、伸縮可能なベローズ110が容器
底部84Aに設けたベローズ孔112を通って気密に設
けられており、上記リフタピン108はこのベローズ1
10を気密に貫通しており、処理容器84内の気密性を
保持したままリフタピン108を昇降し得るようになっ
ている。また、処理容器84の天井部には、シール部材
114を介して天井板116が気密に設けられており、
また、この天井板116には、内部に拡散板118を有
するシャワーヘッド120が設けられて上部電極を構成
している。このシャワーヘッド120の下面には多数の
噴出孔122を有すガス噴射面124が設けられる。ま
た、シャワーヘッド120の側壁には、例えば冷却水を
流してヘッド部分を冷却する冷却ジャケット126が設
けられる。
【0018】シャワーヘッド120の上部のガス導入口
128には、エッチングガスとしてH2 ガスを用いる時
に使用するH2 ガス供給系130とエッチングガスとし
てBCl3 ガスを用いる時に使用するBCl3 ガス供給
系32とが接続されており、各系は途中にマスフローコ
ントローラ134及び開閉弁136を介してそれぞれH
2 ガス源138及びBCl3 ガス源140に接続され
る。ここで、後工程にてブランケットアルミ膜を形成す
る時にはエッチングガスとしてH2 ガスを用い、セレク
ティブアルミ膜を形成する時には、BCl3 ガスを用い
る。尚、キャリアガスとしては、例えばArガス源15
4からのArガスが用いられ、図示されないがパージ用
2 ガスも供給できるようになっている。また、処理容
器84の底部84Aの周辺部には、排気口142が設け
られ、この排気口142には、図2に示した水分除去処
理室10と同様に途中にターボ分子ポンプ146やドラ
イポンプ148を介設した排気系150が設けられ、容
器内を真空引きできるようになっている。
【0019】また、処理容器84の側壁には、ウエハ搬
出入口152が設けられ、ここに共通搬送室4との間を
連通・遮断する前記ゲートバルブG5を設けている。次
に、図6に基づいてガス成分除去処理室12について説
明する。このガス成分除去処理室12は、前述のように
ウエハ表面に付着している処理ガス、例えばBCl3
分離・除去するものであり、紫外線照射手段を設けた点
が異なる点を除き、図2に示した先の水分除去処理室1
0の構成と全く同様に構成されているので、ここでは同
一部分には同一参照符号を付して説明を省略すると共に
紫外線照射手段156について説明する。
【0020】すなわちこのガス成分除去処理室12の処
理容器の天井部28には、大口径の紫外線透過孔158
が開口して設けられており、この透過孔158には紫外
線に対して透明な材料、例えば石英よりなる透過板16
0がシール部材166を介して気密に設けている。この
透過板160の上方全体を覆ってランプ収容箱162が
天井部上面に押さえ部材168を介してネジ164によ
って取付け固定されている。そして、このランプ収容箱
162内に紫外線ランプ170が収容されており、載置
台40上に設けた半導体ウエハWを、このランプ170
からの紫外線UVにより照射すると同時に載置台40に
設けた加熱ヒータ44によりこれを所定の温度、例えば
300℃程度に加熱することによって、ウエハ表面に付
着しているClイオン等を励起させてウエハ表面から分
離し得るようになっている。また、この場合、必要に応
じて、ガス導入ノズル72から処理容器26内へN2
スとH2 ガスを供給し得るようになっている。そして、
処理容器26の側壁に設けたウエハ搬出入口82には、
前記ゲートバルブG4を介して共通搬送室4が連結され
ることになる。
【0021】次に、図7に基づいて成膜処理室16、1
8について説明する。両成膜処理室16、18は、全く
同様に構成されているので、ここでは代表として第1の
成膜処理室16を例にとって説明し、第2の成膜処理室
18の構成の説明は省略する。成膜処理室16は、熱C
VD成膜装置として構成され、例えばアルミニウムによ
り円筒体状に成形された処理容器172を有している。
この処理容器172の底部172Aの中心部には、給電
線挿通孔174が形成されると共に周辺部には、真空引
きポンプ、例えばターボ分子ポンプ176及びドライポ
ンプ178を介設した真空排気系179に接続された排
気口180が設けられており、容器内部を真空引き可能
としている。
【0022】この処理容器172内には、例えばアルミ
ナ製の円板状の載置台182が設けられ、この載置台1
82の下面中央部には下方に延びる円筒状の脚部184
が一体的に形成され、この脚部184の下端は上記容器
底部172Aの給電線挿通孔174の周辺部にOリング
等のシール部材186を介在させてボルト188等を用
いて気密に取り付け固定される。
【0023】上記載置台182の上部全面には、例え
ば、SiCによりコーティングされたカーボン製の抵抗
発熱体190が埋め込まれており、この上面側に載置さ
れる被処理体としての半導体ウエハWを所望の温度に加
熱し得るようになっている。この載置台182の上面に
は、内部に銅などの導電板(図示せず)を埋め込んだ薄
いセラミック製の静電チャック192を設けており、こ
の静電チャック192が発生するクーロン力により、こ
の上面にウエハWを吸着保持するようになっている。
尚、静電チャック192に代えて、メカニカルクランプ
を用いてウエハWを保持するようにしてもよいし、また
これを設けなくてもよい。上記抵抗発熱体190には、
絶縁されたリード線194が接続され、このリード線1
94は、円筒状の脚部184内及び給電線挿通孔174
を通って外へ引き出され、開閉スイッチ196を介して
給電部198に接続される。また、静電チャック192
の図示しない導電板には、絶縁されたリード線200が
接続され、このリード線200も円筒状の脚部184内
及び給電線挿通孔174を通って外へ引き出され、開閉
スイッチ202を介して高圧直流電源204に接続され
る。
【0024】載置台182及び静電チャック192の周
辺部の所定の位置には、複数のリフタ孔206が上下方
向に貫通させて設けられており、このリフタ孔206内
に上下方向に昇降可能にウエハリフタピン208が収容
されており、ウエハWの搬入・搬出時に図示しない昇降
機構によりリフタピン208を昇降させることにより、
ウエハWを持ち上げたり、持ち下げたりするようになっ
ている。このようなウエハリフタピン208は、一般的
にはウエハ周縁部に対応させて3本設けられる。
【0025】また、処理容器172の天井部には、シャ
ワーヘッド210が一体的に設けられた天井板212が
Oリング等のシール部材214を介して気密に取り付け
られており、上記シャワーヘッド210は載置台182
の上面の略全面を覆うように対向させて設けられる。こ
のシャワーヘッド210は処理容器172内に処理ガス
をシャワー状に導入するものであり、シャワーヘッド2
10の下面の噴射面216には処理ガスを噴出するため
の多数の噴射孔216Aが形成される。
【0026】天井板212には、シャワーヘッド210
に処理ガスを導入するガス導入ポート218が設けられ
ており、この導入ポート218には処理ガスを流す供給
通路220が接続されている。そして、このシャワーヘ
ッド210内には、供給通路220から供給された処理
ガスを拡散する目的で、多数の拡散孔222を有する第
1の拡散板224と、この下方に位置させて第2の拡散
板226がそれぞれ設けられている。
【0027】また、処理容器172の側壁には、壁面を
冷却するために例えば冷媒を流す冷却ジャケット228
が設けられており、これに例えば50℃程度の温水を冷
媒として流すようになっている。また、この容器172
の側壁の一部には、ウエハ搬出入口230が設けられ、
ここに共通搬送室4との間を連通・遮断する前記ゲート
バルブG6を設けている。
【0028】また、この供給通路220の途中には液体
用マスフローコントローラ240及びH2 ガスを気化ガ
ス兼キャリアガスとする気化器242を順次介設してこ
こで液体DMAHを気化させて処理容器172内へ供給
するようになっている。この気化器242よりも下流側
の供給通路220には、再液化防止用の例えばテープヒ
ータ244(図中破線で示す)が設けられており、これ
を所定の温度、例えば45℃程度に加熱している。尚、
ここではDMAHの原液を例えば50℃程度に加熱し、
その粘度を低下させ、この状態で圧送するようにすれば
よい。
【0029】次に、図8に基づいて冷却処理室20につ
いて説明する。この冷却処理室20は、先の成膜処理室
16或いは18における成膜処理により加熱されたウエ
ハWをハンドリング温度まで冷却する処理室である。こ
の冷却処理室20は、例えばアルミニウムにより有底筒
体状に成形された処理容器246を有しており、この内
部には、例えばアルミニウム製の冷却台248が設けら
れており、この上面にウエハWを載置し得るようになっ
ている。この冷却台248には、例えば25℃の冷媒、
例えば冷却水を流してこれを冷却するための冷却ジャケ
ット250が設けられており、この上面に載置したウエ
ハWを例えば50℃程度まで冷却するようになってい
る。
【0030】また、この冷却台248には、これを貫通
して上下方向へ昇降可能になされたリフタピン252が
設けられており、ウエハWの搬入・搬出時にこれを昇降
させてウエハWを持ち上げたり、持ち下げたりする。
【0031】処理容器246に天井部には、天井板25
4がシール部材256を介して気密に着脱可能に取り付
けられると共に容器底部246Aの周辺部には、排気口
258が設けられ、この排気口258にターボ分子ポン
プ260やドライポンプ262を介設した排気系264
を接続して容器内を真空引きし得るようになっている。
処理容器246の一側壁には、内部に不活性ガス、例え
ばArガスを供給するガスノズル266が形成されると
共に他側壁には、ウエハ搬出入口268が設けられ、こ
こに共通搬送室4との間を連通・遮断する前記ゲートバ
ルブG8を設けている。
【0032】ところで、上述した各処理室の内、処理ガ
スを外部に漏出させる危険性のある処理室に対しては漏
出ガスに対する安全対策を施さなければならない。そこ
で、各処理室、具体的には、処理ガスであるBCl3
使用する酸化膜除去処理室14やDMAHを使用する第
1及び第2の成膜処理室16、18並びにBCl3 ガス
をウエハ面から排除するガス成分除去処理室12の周囲
には、図1に示すように個々の処理室を覆って気密ボッ
クス270が設けられている。各気密ボックス270は
同様に構成されており、図9は一例として酸化膜除去処
理室14に設けた気密ボックス270を示している。こ
の気密ボックス270は、処理ガスが周囲に漏れ出ない
ようにするためのものであるので、それ程の気密性は要
求されず、気密ボックス270の一部に清浄空気を導入
する清浄ガス導入口272を設け、これと離れた部分に
ガス排気口274を設け、このガス排気口274を工場
排気ダクトに接続することにより、気密ボックス270
内全体に気体の流れを生ぜしめ、万一、漏出ガスが発生
した場合には、この気流に沿って処理ガスを工場排気ダ
クト側へ排出するようになっている。
【0033】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、図1に基づいて半導体ウ
エハWの全体の流れから説明する。まず、アルミニウム
成膜は空気や水分と容易に反応して酸化膜を形成するこ
とから共通搬送室4を含む各処理室10、12、14、
16、18、20は、未使用時にはベース圧として例え
ば5×10-6Torr程度の高い真空度に維持されて、
自然酸化膜の形成を防止している。外部より、未処理の
半導体ウエハWをカセットCに収容した状態で、ゲート
ドア1を介して例えば第1カセット室6内へ搬入する
と、これを密閉して第1カセット室6内を上記したベー
ス圧まで真空引きする。ベース圧に到達したならば、ゲ
ートバルブG1を開にして予めベース圧に維持されてい
る共通搬送室4内の搬送アーム24を伸ばして未処理の
ウエハWを一枚取り出し、これを回転位置決め機構22
によりウエハのオリエンテーションフラットを検出する
ことにより位置合わせする。位置合わせ後のウエハW
は、再度搬送アーム24を用いて開状態になされたゲー
トバルブG3を介して予めベース圧になされた水分除去
処理室10内へ搬入され、ここでウエハWを加熱するこ
とによりウエハ表面に付着している水分等を気化させて
除去する。
【0034】水分除去後のウエハWは、次に、ゲートバ
ルブG5を介して予めベース圧に維持されている酸化膜
除去処理室14内へ搬入され、ここで、エッチングによ
りウエハ表面に付着している自然酸化膜を除去する。こ
こで、後工程にてセレクティブのアルミニウム膜を形成
する場合には、エッチングガスとして例えばBCl3
スを用い、ブランケットのアルミニウム膜を成膜する場
合にはエッチングガスとして例えばH2 ガスを用いる。
エッチングガスとしてBCl3 ガスを用いた場合にはC
lイオンやBイオン、特にClイオンがアルミニウム膜
の電気的特性に悪影響を与えることからこれらのイオン
をウエハ面から完全に除去しなければならない。そこ
で、BCl3 ガスを用いたエッチング後のウエハWは、
次に、ゲートバルブG4を介して予めベース圧になされ
たガス成分除去処理室12内に搬入され、ここで加熱と
紫外線照射によりBイオン、Clイオンを励起させて、
これらをウエハ表面から離脱させて排除する。
【0035】ガス成分が除去されたウエハWは次に、予
めベース圧になされている第1或いは第2の成膜処理室
16または18内にゲートバルブG6或いはG7を介し
て導入される。このように2つの成膜処理室16、18
を設けた理由は、成膜処理に要する時間に鑑みてスルー
プットを向上させるためである。また、先の酸化除去処
理室14にてエッチングガスとしてBCl3 ガスではな
くてH2 ガスを用いた場合には、ウエハはガス成分除去
処理室12を経ることなく、直接この第1或いは第2成
膜処理室に搬入されることになる。成膜処理室16また
は18内に搬入されたウエハには、処理ガスとして例え
ばDMAH(ジメチルアルミニウムハイドライド)を気
化させたガスが用いられ、ここでCVD処理により所定
の温度でアルミニウム膜が成膜されることになる。
【0036】アルミニウム膜の成膜後のウエハWは、次
に、ゲートバルブG8を介して予めベース圧に維持され
ている冷却処理室20内に搬入され、ここで所定のハン
ドリング温度まで冷却される。そして、この処理済みの
ウエハWは、次にゲートバルブG2を介して予めベース
圧に維持されている第2カセット室8内のカセットCに
収容されることになる。このようにして、未処理のウエ
ハは順次流されて処理が行なわれ、比較的長い処理時間
を要する成膜処理時においては、空いている方の成膜処
理室を用いてスループットを向上させる。
【0037】次に、各処理室における具体的処理につい
て個別に説明する。まず、図2乃至図4を参照して水分
除去処理について説明する。図2において載置台40上
に載置されたウエハWは、載置台40に埋め込んである
加熱ヒータ44にヒータ電源60より通電することによ
り加熱される。この時のウエハWの加熱温度は、例えば
400℃程度であり、内部雰囲気は不活性のN2 ガス雰
囲気としてその圧力は例えば5×10-6Torr程度に
設定する。加熱によりウエハ表面の水分は気化し、気化
した水分は排気系78により吸引排除される。処理時間
は、例えば処理温度にもよるが、処理温度が400℃程
度の場合には、180秒程度に設定する。処理期間中
は、処理容器26に設けた冷却ジャケット90に冷媒を
流し、処理容器26が過度に昇温することを防止して安
全性を維持する。
【0038】尚、この水分除去処理室10のメンテナン
スを行なう場合には、処理容器26の天井板28を取り
外した状態において、図4に示すようにユニット装着板
38を載置台取付段部34に取付け固定しているネジ4
2を抜き、且つ端子ユニット48を容器底部26Aに取
付け固定しているネジ50を抜いた状態で、ユニット装
着板38を上方に引き上げれば、これに連結棒66、6
4を介して一体的に連結されている端子ユニット48も
一体的に取り出すことができる。尚、この時、ヒータ電
源60と引出し端子52とを接続する配線58を予め外
しておくのは勿論である。このように載置台40を支持
するユニット装着板38と端子ユニット48とを一体的
に取り外すことができるので、加熱ヒータ44や載置台
40或いは端子ユニット48のメンテナンス作業を容易
に行なうことが可能となる。
【0039】次に、図5を参照して酸化膜除去処理につ
いて説明する。図5において、載置台88上に載置され
たウエハWは、静電チャック90から発生するクーロン
力により載置面上に吸着保持され、この状態でシャワー
ヘッド120からエッチングガスを供給しつつ下部電極
である載置台88に高周波電源104より13.56M
Hzの高周波電圧を印加し、これと上部電極であるシャ
ワーヘッド120との間にプラズマを立て、プラズマエ
ッチング処理を行なう。ここで前述のように後工程にて
セレクティブのアルミ膜を成膜する時にはエッチングガ
スとしてBCl3 とArガスを用い、ブランケットのア
ルミ膜を成膜する時にはエッチングガスとしてH2 ガス
を用いる。この時、エッチング条件は、BCl3 及びA
rガスを流す場合にはBCl3 を400SCCM、Ar
を100SCCM程度、H2 ガスを流す場合にはこれを
100SCCM程度流し、ともにプロセス圧力は40m
〜150mTorr程度、ウエハ温度は60℃以下に設
定し、60〜240秒程度エッチングプロセスを行な
う。この場合、シャワーヘッド120が過度に加熱しな
いように、冷却ジャケット126には冷媒を流してこれ
を冷却する。
【0040】次に、図6を参照してガス成分除去処理に
ついて説明する。図6において載置台40上に載された
ウエハWは、加熱ヒータ44により所定の温度、例えば
300℃程度に加熱されると同時にその上方に位置する
紫外線照射手段156の紫外線ランプ170から例えば
波長が254nmの紫外線UVを放出し、この紫外線は
透過板160を透過してウエハ表面を照射する。加熱ヒ
ータ44による加熱と紫外線の照射による相乗効果で、
ウエハ表面に付着しているBCl3 分子、Bイオン、C
lイオン等のガス成分は高いエネルギ順位に励起され、
これがウエハ表面との結合エネルギ以上となってウエハ
表面から離脱し排気系78から吸引されて排除される。
【0041】この時、処理容器26内は、H2 ガス或い
はN2 ガス雰囲気になされ、プロセス圧力は、5m〜1
50mTorr程度に維持される。プロセス時間は、プ
ロセス温度や紫外線UVの強度にもよるが、上述のよう
に波長が254nmで30mW/cm2 の光強度の場合
には、180秒程度処理を行なう。尚、この装置におい
て、ユニット装着板38と端子ユニット48が処理容器
26に対して一体的に着脱できるようになされて、メン
テナンス性を向上させている点は図2乃至図4を参照し
て先に説明したガス成分除去処理室の場合と同様であ
る。
【0042】次に、図7を参照してアルミニウム膜の成
膜処理について説明する。図7において載置台182上
に載置されたウエハWは、静電チャック192からのク
ーロン力により吸着保持されている。この状態でウエハ
Wを抵抗発熱体190により所定のプロセス温度、例え
ば200℃に加熱すると同時に処理ガスとしてDMAH
の気化ガスをシャワーヘッド210から処理容器172
内に導入し、ウエハ表面にアルミニウムのCVD成膜を
行なう。この時、プロセス圧力は、例えば2Torr程
度に維持し、DMAHは気体換算で例えば100SCC
M程度供給する。
【0043】処理ガスの供給に際しては、原料液体23
4をタンク232から圧送し、これを気化器242にて
気化ガス兼キャリアガスであるH2 ガスにより気化させ
て、発生した気化ガスを上述のように処理容器172内
へ導入する。また、成膜中においては、処理容器172
の側壁に設けた冷却ジャケット228に例えば50℃程
度の冷媒を流し、これを安全温度まで冷却する。
【0044】次に、図8を参照してウエハの冷却処理つ
いて説明する。図8において冷却台248上に載置され
た成膜処理直後のウエハWは200℃程度になってお
り、これを冷却台248に設けた冷却ジャケット250
に温度が例えば25℃程度の冷媒を流すことにより、5
0℃程度のハンドリング温度になるまでウエハWを冷却
する。この場合、処理容器246内は、圧力、例えば1
Torr程度の不活性ガス、例えばArガス雰囲気とし
て酸化膜の発生を抑制する。このように本発明において
は、アルミニウム膜のCVD成膜時に必要とされる前処
理や後処理を行なうに際してこれらの処理に対応する複
数の処理室を共通搬送室4を中心として集合させて設け
て、ウエハを途中で大気に晒すことなく連続的に処理行
なうようにしたので、品質及び電気的特性の良好なアル
ミニウムCVD膜を形成することが可能となる。
【0045】また、処理ガスを用いる或いは漏出する危
険性のある処理室12、14、16、18は、例えば図
9に示すような気密ボックス270内に個々に収容する
ようにしたので、万一、処理ガスが漏出したとしても、
このボックス270内には清浄ガス導入口272からガ
ス排出口274に至る気流が流れているので、処理ガス
がこれに随伴して排除され、安全性を高めることが可能
となる。この点に関して、従来の一般的なクラスタツー
ル装置においては、複数の処理室を全て総めて1つの気
密ボックス内に収容している構造を採用しているので、
気密ボックス自体の容量が非常に大きいものとなり、従
って、工場排気ダクトによる吸引効果も十分に発揮され
ないので、漏出した処理ガスが十分に工場排気ダクト側
に吸引されずに最悪の場合にはオペレータ側に漏出する
恐れも存在した。
【0046】しかしながら、本発明のように処理室を個
別に気密ボックス270により覆うことにより各ボック
スの容量は非常に小さなものとなっているので、工場排
気ダクトによる吸引作用だけでボックス内雰囲気を効率
的に吸引して排除でき、従って、その分、安全性を向上
させることが可能となる。また、従来の気密ボックスに
あっては、クラスタツール装置内の1つの処理装置のメ
ンテナンスを行なう場合には他の全ての処理装置の稼働
を中止しなければならなかったが、本発明のように個々
の処理室を気密ボックスで覆った場合には、メンテナン
ス対象の処理室のみの稼働を停止すればよく、他の処理
室は稼働状態を維持することができ、スループットを向
上させることができる。例えば第1の成膜処理室16の
メンテナンスを行なう場合には、この処理室16のみの
稼働を停止すればよく、第2の成膜処理室18は稼働状
態を維持することができるのでウエハWの処理を続行す
ることが可能となる。また、CVD法によるTiNの形
成方法には大別して、有機Ti化合物を使う方法と、T
iCl4 などの無機ハロゲン化合物を使う方法が存在す
るが、原料ガスとしてDMAHを用いてAlを形成する
時には、Al原子の親電子性が大きいこと、TiN中の
不純物(約0.1〜3%の含有)であるハロゲン原子が
電子を多く保有していることにより、CVD初期の核形
成過程を加速し、均一な成膜を可能とすることから、後
者の無機ハロゲン化合物を使うことにより連続成膜処理
の効果が認められる。
【0047】尚、上記実施例では、セレクティブのアル
ミ成膜とブランケットのアルミ成膜を選択的に行なうこ
とができるクラスタツール装置について説明したが、ブ
ランケットのアルミ成膜を専用に行なうようにしたクラ
スタスーツ装置でもよい。このようなクラスタツール装
置の一例は図10に示されており、ブランケットのアル
ミ成膜の場合には、酸化膜除去処理室14にてBCl3
ガスを用いないので、ここに気密ボックスを形成しなく
てもよく、更には、ウエハ面に残留するBCl3 ガスを
除去するガス成分除去処理室12(図1参照)自体は設
ける必要もない。尚、図10においては成膜処理室16
を1個のみしか記載していないが、図1に示す場合と同
様にこれを2個設けるようにしてもよい。また、図1及
び図10において成膜処理室を3個以上設けてスループ
ットを更に向上させるようにしてもよい。また、半導体
ウエハに成膜する場合に限られず、他の被処理体、例え
ばLCD基板やガラス基板に成膜する場合にも適用でき
るのは勿論である。更に、下地膜としては、CVD−T
iNや前処理エッチングが不要なTiCl4 を用いるこ
とができる。また、上記実施例では第1及び第2の成膜
処理室16、18は、共にアルミ膜を成膜する処理室と
して用いたが、いずれか一方の処理室をブランケットア
ルミ成膜に先立って下地基板素面と同材料の下地膜、例
えばTiN膜やTiW膜を全面に亘って成膜する処理室
として用いるようにしてもよい。処理ガスとしては、T
iN膜を形成する時には、例えば有機ガスのTDEAT
やTDMATとHe、NH3 MH等を用いることがで
き、無機ガスとしてはTiCl4 とIPA、MMH、M
H、H2 等を用いる。このように、下地膜形成用の処理
室を設けることにより、下地膜形成後、これを大気に晒
すことなく次のアルミ成膜処理室でブランケットアルミ
膜を形成することができるので、下地膜に大気中の水分
や酸化物が付着することがなくなり、これを除去するプ
リエッチングも施す必要がなくなる。
【発明の効果】以上説明したように本発明のクラスタツ
ール装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。アルミニウム膜の成膜処理室及びアル
ミニウム膜のCVD成膜時に必要とする前処理や後処理
を行なう処理室を、共通搬送室を中心として集合させて
連結させることにより、被処理体を途中で大気に晒すこ
となく連続的に処理を行なうことができ、品質や電気的
特性の良好なアルミニウムCVD膜を形成することがで
きる。また、エッチングガス成分を除去するガス成分除
去処理室を設けることにより、用途に適したアルミニウ
ムCVD成膜を選択的に形成することができる。更に、
加熱ヒータを含む載置台と加熱ヒータの端子ユニットと
を、処理容器に対して一体的に着脱可能に設けることに
より、これらのメンテナンス作業を迅速に行なうことが
できる。また、処理時に処理ガスを用いたり、或いは発
生する処理室を吸排気可能な気密ボックスにより個別に
覆うことにより、効率的にボックス内の雰囲気を排除で
きるので安全性が向上するのみならず、メンテナンス対
象の処理室のみの稼働を中止して他の処理室は稼働でき
るので、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクラスタツール装置を示す概略平
面図である。
【図2】水分除去処理室を示す構成図である。
【図3】加熱ヒータユニットのユニット装着板を示す平
面図である。
【図4】加熱ヒータユニットの着脱状態を示す分解図で
ある。
【図5】酸化膜除去処理室を示す構成図である。
【図6】ガス成分除去処理室を示す構成図である。
【図7】成膜処理室を示す構成図である。
【図8】冷却処理室を示す構成図である。
【図9】処理室に気密ボックスを設けた状態を示す概略
構成図である。
【図10】本発明の他の実施例のクラスタツール装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
2 クラスタツール装置 4 共通搬送室 6 第1カセット室 8 第2カセット室 10 水分除去処理室 12 ガス成分除去処理室 14 酸化膜除去処理室 16 第1の成膜処理室 18 第2の成膜処理室 20 冷却処理室 24 搬送アーム 44 加熱ヒータ 48 端子ユニット 156 紫外線照射手段 170 紫外線ランプ 270 気密ボックス 272 清浄ガス導入口 274 ガス排気口 W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 亨 千葉県印旛郡富里町日吉台6−5−11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を加熱ヒータにより加熱してこ
    の表面に付着している水分等を除去する水分除去処理室
    と、水分が除去された前記被処理体の表面に付着してい
    る自然酸化膜をエッチングにより除去する酸化膜除去処
    理室と、前記被処理体の表面に成膜処理を施す成膜処理
    室と、成膜処理後の前記被処理体を冷却する冷却処理室
    と、前記水分除去処理室と前記酸化膜除去処理室と前記
    成膜処理室と前記冷却処理室とに共通に連通・遮断可能
    に連結されて前記被処理体の搬入・搬出を行なう共通搬
    送室とを備えたことを特徴とするクラスタツール装置。
  2. 【請求項2】 前記共通搬送室には、前記酸化膜除去処
    理室にて用いたエッチングガス成分を除去するガス成分
    除去処理室が連結されていることを特徴とする請求項1
    記載のクラスタツール装置。
  3. 【請求項3】 前記水分除去処理室の前記加熱ヒータを
    含む載置台と前記加熱ヒータの端子ユニットは、この処
    理室の処理容器に対して一体的に着脱可能に取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1または2記載のクラ
    スタツール装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス成分除去処理室は、前記被処理
    体を加熱する加熱ヒータと紫外線照射手段とを有してい
    ることを特徴とする請求項2または3記載のクラスタツ
    ール装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱ヒータを含む載置台と加熱ヒー
    タの端子ユニットは、前記ガス成分除去処理室の処理容
    器に対して一体的に着脱可能に取り付けられていること
    を特徴とする請求項4記載のクラスタツール装置。
  6. 【請求項6】 被処理体に対して処理を行なう時に処理
    ガスを用いる或いは発生する複数の処理室と、これらの
    各室に共通に連通・遮断可能に連結されて各室内に前記
    被処理体を搬入・搬出させる共通搬送室とを有するクラ
    スタツール装置において、前記処理ガスを用いる或いは
    発生する各処理室を、気体の導入と排出が可能な気密ボ
    ックス内に個々に収容し、この気密ボックス内の雰囲気
    を排出するように構成したことを特徴とするクラスタツ
    ール装置。
  7. 【請求項7】 前記処理室は、処理ガスを用いて前記被
    処理体の表面に付着している自然酸化膜をエッチングに
    より除去する酸化膜除去処理室と、前記被処理体の表面
    に処理ガスを用いて成膜処理を施す成膜処理室と、前記
    酸化膜除去処理室にて用いたエッチングガスを除去する
    ガス成分除去処理室と、前記被処理体の表面に処理ガス
    を用いて下地基板素面と同材料の下地膜を全面的に成膜
    することにより膜の均質化を施す処理室との内、少なく
    とも1つを含むことを特徴とする請求項6記載のクラス
    タツール装置。
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