JPH0895250A - フォトレジストフィルム - Google Patents

フォトレジストフィルム

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Publication number
JPH0895250A
JPH0895250A JP6252946A JP25294694A JPH0895250A JP H0895250 A JPH0895250 A JP H0895250A JP 6252946 A JP6252946 A JP 6252946A JP 25294694 A JP25294694 A JP 25294694A JP H0895250 A JPH0895250 A JP H0895250A
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JP
Japan
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phosphor
meth
acrylate
film
photosensitive resin
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Application number
JP6252946A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Izumi
司 出水
Hirosuke Sugita
裕輔 杉田
Hironobu Arimoto
浩延 有本
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Mitsubishi Electric Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光体の分散不良を起こさず常時蛍光体の分
散安定性に優れたフォトレジスト層を供給すると共に1
0μm以上の硬化レジスト層を形成し、パターン形成精
度にも優れ、更にはガラス等の基板への密着性にも優れ
たフォトレジストフィルムを提供すること。 【構成】 エポキシシラン、アミノシラン、クロロプロ
ピルシランから選ばれる少なくとも1種のシラン系化合
物及び蛍光体を含有せしめた感光性樹脂組成物をベース
フイルムに積層してなるフォトレジストフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体及びシラン系化
合物を含有した感光性樹脂組成物を用いたフォトレジス
トフィルムに関し、更に詳しくは、プラズマディスプレ
イパネル(PDP)、液晶表示装置、蛍光表示装置、混
成集積回路等の蛍光表示体の製造時に有用なフォトレジ
ストフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、各種平板ディスプレイの開発が盛
んに行われており、中でもPDPが注目を浴びており、
今後ラップトップ型パソコンの表示画面から、各種電光
掲示板、更には、いわゆる「壁掛けテレビ」へとその用
途は拡大しつつある。そして、このPDPの表示パネル
のセル内には、色表示のための蛍光体が塗布されてお
り、加電圧によりセル内の封入ガスで発生した紫外線で
該蛍光体が発色するのである。この蛍光体の塗布方法と
しては、各色蛍光体を分散させたフォトレジストのスラ
リー液をスクリーン印刷により塗工する方法(特開平1
−115027号公報、特開平1−124928号公
報)やセルの内部に該スラリー液を流し込む方法(特開
平2−155142号公報)等が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法は、いずれも液状のフォトレジストを使用しているた
め、塗工前には必ず蛍光体の分散状態を確認する必要が
あり、蛍光体の沈殿等の分散不良が生じた場合には再分
散処理をしなければならない。また、該液状フォトレジ
ストを長期保存した場合にも暗反応の促進等が原因で保
存安定性に欠けるのが実情で、いずれにしても最終パタ
ーンに輝度のバラツキを生じ易くその商品価値を損なう
難点がある。さらに、液状のフォトレジストでは、塗工
厚みも通常はせいぜい20μ程度で、それ以上蛍光体を
多量に塗布して発色効果を向上させることは不可能であ
り、スクリーン印刷の場合にも、該フォトレジストの印
刷を繰り返さなければならず、形成精度にも劣るという
欠点も有するのである。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者等は、かかる問
題点を解決すべく鋭意研究をした結果、蛍光体及びシラ
ン系化合物を含有せしめた感光性樹脂組成物をベースフ
イルムに積層してなるフォトレジストフィルムが、蛍光
体の分散不良を起こさず常時蛍光体の分散安定性に優れ
たフォトレジスト層を供給することができるので輝度の
バラツキのない安定したパターンの形成が可能で、かつ
10μ以上の硬化レジスト層の形成が可能で、パターン
形成精度も従来法より優れ、又ガラス等の基板への密着
性にも優れており、更には蛍光体の含有量が感光性樹脂
組成物中のベースポリマーとエチレン性不飽和化合物の
総量100重量部に対して1〜50重量部で、シラン系
化合物の含有量が0.1〜3重量部である時、本発明の
効果を最大限発揮できることを見いだし、本発明を完成
するに至った。以下に、本発明を詳細に述べる。
【0005】本発明に用いられる感光性樹脂組成物は、
ベースポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物
(B)、光重合開始剤(C)からなり、ベースポリマー
(A)としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂などが用いられる。これらの中
では、(メタ)アクリレートを主成分とし、必要に応じ
てエチレン性不飽和カルボン酸や他の共重合可能なモノ
マーを共重合したアクリル系共重合体が重要である。ア
セトアセチル基含有アクリル系共重合体を用いることも
できる。
【0006】ここで(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ートなどが例示される。
【0007】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボ
ン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれら
の無水物やハーフエステルも用いることができる。これ
らの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好まし
い。稀アルカリ現像型とするときは、エチレン性不飽和
カルボン酸を15〜30重量%程度(酸価で100〜2
00mgKOH/g程度)共重合することが必要である。
他の共重合可能モノマーとしては、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アル
キルビニルエーテルなどが例示できる。
【0008】エチレン性不飽和化合物(B)としては、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス−(4−(メタ)アクリロキシポリ
エトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジ
ルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグ
リシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの多官
能モノマーがあげられる。これらの多官能モノマーと共
に、単官能モノマーを適当量併用することもできる。
【0009】単官能モノマーの例としては、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル
酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。
【0010】ベースポリマー(A)100重量部に対す
るエチレン性不飽和化合物(B)の割合は、10〜20
0重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶこと
が望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少は硬
化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エチレ
ン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コール
ドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招く。
【0011】更に、光重合開始剤(C)としては、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、
ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケ
タール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナ
フトキノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノン、ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ジエチルアミノベン
ゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジク
ロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフ
ェノン、ヘキサアリールイミダゾール二量体、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テ
トラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2−クロロ
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、2,2’−ジエトキシアセト
フェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセト
フェノン、2,2’−ジクロロ−4−フェノキシアセト
フェノン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシ
イソブチルフェノン、ジベゾスパロン、1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェ
ニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロ
モフェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホ
ン、などが例示される。このときの、光重合開始剤
(C)の総配合割合は、ベースポリマー(A)とエチレ
ン性不飽和化合物(B)との合計量100重量部に対し
1〜20重量部程度とするのが適当である。
【0012】また、本発明で上記感光性樹脂組成物に含
有される蛍光体(D)としては、特に限定されないが、
希土類オキシハライド等を母体とし、この母体を付活剤
で付活したものが好ましく、例えば紫外線励起型蛍光体
としては、Y23:Eu、YVO4:Eu、(Y,G
d)BO3:Eu(以上赤色)、Zn2GeO2:Mn、
BaAl1219:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaPO
4:Tb(以上緑色)、Sr5(PO43CI:Eu、B
aMgAl1423:Eu、BaMgAl1627:Eu
(以上青色)等が挙げられ、その他の蛍光体としては、
23S:Eu、γ−Zn3(PO42:Mn、(Zn
Cd)S:Ag+In23(以上赤色)、ZnS:C
u,Al、ZnS:Au,Cu,Al、(ZnCd)
S:Cu,Al、Zn2SiO4:Mn,As,Y3Al5
12:Ce、Gd22S:Tb、Y3Al512:Tb、
ZnO:Zn(以上緑色)、ZnS:Ag+赤色顔料、
2SiO3:Ce(以上青色)等を使用することもでき
る。
【0013】更に、本発明で上記感光性樹脂組成物に含
有されるエポキシシラン、アミノシラン、クロロプロピ
ルシランから選ばれる少なくとも1種のシラン系化合物
(E)としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ)−エチルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シ)−エチルトリエトキシシラン等のエポキシシランや
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラ
ンやγ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエ
トキシシラン等のクロロプロピルシランが挙げられ、中
でもγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキ
シシランが好ましく、該シラン系化合物は2種以上併用
することも可能である。
【0014】発明の感光性樹脂組成物に蛍光体(D)及
び該シラン系化合物(E)を含有させる方法としては、
特に限定されず公知の方法、例えば上記の感光性樹脂組
成物に所定量の蛍光体(D)及び該シラン系化合物
(E)を添加して、十分混合撹拌して蛍光体(D)及び
該シラン系化合物(E)を均一に分散させる方法等があ
る。この場合の蛍光体(D)の含有量は、感光性樹脂組
成物中のベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合
物(B)の総量100重量部に対して1〜50重量部が
好ましく、より好ましくは10〜30重量部である。該
蛍光体(D)の含有量が、50重量部を越えると、ドラ
イフィルム化が困難となり、逆に1重量部未満では、蛍
光発光強度(輝度)が低下する傾向にあり好ましくな
い。
【0015】また、該シラン系化合物(E)の含有量
も、感光性樹脂組成物中のベースポリマー(A)とエチ
レン性不飽和化合物(B)の総量100重量部に対して
0.1〜3重量部が好ましく、より好ましくは、0.5
〜1重量部である。該化合物(E)の含有量が、3重量
部を越えると、蛍光体に密着性が低下し、逆に0.1重
量部未満では、添加の効果が少なく好ましくない。本発
明の蛍光体(D)及び該シラン系化合物(E)を含有し
た感光性樹脂組成物には、そのほか、染料(着色、発
色)、密着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、熱重合禁止
剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、連鎖移動剤、消泡
剤、難燃剤、などの添加剤を適宜添加することができ
る。本発明の蛍光体(D)及び該シラン系化合物(E)
を含有した感光性樹脂組成物を用いたドライフィルムレ
ジスト用積層体(フォトレジストフィルム)の製造及び
それを用いた蛍光体のパターン形成方法について説明す
る。
【0016】(成層方法)上記の蛍光体(D)及び該シ
ラン系化合物(E)を含有した感光性樹脂組成物をポリ
エステルフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリスチ
レンフイルムなどのベースフイルム面に塗工した後、そ
の塗工面の上からポリエチレンフイルム、ポリビニルア
ルコール系フイルムなどの保護フイルムを被覆してドラ
イフイルムレジスト用積層体とする。この時の該感光性
樹脂組成物の膜厚は、蛍光体(D)及び該シラン系化合
物(E)の含有量やPDP等の構造によっても異なり一
概に言えないが、通常は10〜200μmの中から好適
に選択される。
【0017】(露光)ドライフイルムレジストによって
画像を形成させるにはベースフイルムと該感光性樹脂組
成物層との接着力及び保護フイルムと該感光性樹脂組成
物層との接着力を比較し、接着力の低い方のフイルムを
剥離してから該感光性樹脂組成物層の側を、例えば透過
型パネルを用いたPDPの場合であれば、前面ガラスの
陽極固定面に貼り付けた後、他方のフイルム上にパター
ンマスクを密着させて露光する。この時必要に応じて、
該ドライフィルムレジストを2枚以上積層することも可
能である。また、該感光性樹脂組成物が粘着性を有しな
いときは、前記他方のフイルムを剥離してからパターン
マスクを該感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光す
ることもできる。露光は、通常紫外線照射により行い、
その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カ
ーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、
ケミカルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必
要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもでき
る。
【0018】(現像)露光後は、レジスト上のフイルム
を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組
成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、
炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ1〜2重量%
程度の稀薄水溶液を用いて行う。 (焼成)上記処理後のセル形成基板を500〜550℃
で焼成を行い、セル内部に蛍光体(D)を固定する。こ
のようにして、ガラス基板上に蛍光体(D)を固定する
ことができるのである。フルカラーのPDPを形成する
ためには、赤色、青色、緑色のそれぞれの蛍光体(D)
を含有するフォトレジストフィルムを用いて上記の(露
光)〜(焼成)を繰り返し行うことで作製することがで
きる。
【0019】また、予めガラス隔壁によってセルが形成
されたPDP用平面基板に、本発明のフォトレジストフ
ィルムを用いて蛍光体(D)を固定すること(反射型パ
ネル)も可能である。例えば、該PDP用平面基板上に
本発明のフォトレジストフィルムを積層し、上部よりセ
ルの凹形状に合致する凸形状をもつ金型等で押圧してセ
ル形状に該フォトレジストフィルムを追従させた後に上
記の(露光)〜(焼成)工程により、セル内部に蛍光体
(D)を固定することができる。この時は、該フォトレ
ジストフィルムに柔軟性が要求されるためベースフィル
ムあるいは保護フィルムも柔軟性に富んだポリビニルア
ルコール、ナイロン、セルロース等のフィルムを用いる
ことが好ましい。
【0020】
【作用】本発明のフォトレジストフィルムは、蛍光体及
びシラン系化合物を含有した感光性樹脂組成物用いてい
るため、蛍光体の分散不良を起こさず常時蛍光体の分散
安定性に優れたフォトレジスト層を供給することがで
き、かつ10μm以上の硬化レジスト層を形成し、パタ
ーン形成精度も従来法よりも優れ、更にはガラス等の基
板への密着性にも優れており、PDPやVFD(蛍光表
示管)等の製造時の蛍光体パターン形成用途に大変有用
である。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。 実施例1 (ドープの調製)下記のベースポリマー(A)46部、
下記のエチレン性不飽和化合物(B)54部、下記処方
の光重量開始剤(C)8部、下記の蛍光体(D)26部
及びシラン系化合物(E)0.75部を混合して樹脂組
成物を調製した。ベースポリマー(A) メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合
割合が重量基準で55/8/15/22である共重合体
(酸価143.3、ガラス転移点66.3℃、重量平均
分子量8万)
【0022】エチレン性不飽和化合物(B) トリメチロールプロパントリアクリレート/ポリエチレ
ングリコール(600)ジメタクリレート/エチレンオ
キサイド変性フタル酸アクリレート(共栄社油脂工業株
式会社製)の重量比20/10/6の混合物光重合開始剤(C) ベンゾフェノン/p,p’−ジエチルアミノベンゾフェ
ノン/2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,
4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾー
ルの重量比8/0.15/1の混合物蛍光体(D) (Y,Gd)BO3:Eu/Zn2SiO4:Mn/Ba
MgAl1423:Eu2+=33/50/17(重量比)
のブレンド物 (平均粒径;4±2μm)
【0023】シラン系化合物(E) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(分子
量:236.3、比重1.07) (ドライフィルムの作製)上記のドープを、ギャップ4
ミルのアプリケーターを用いて厚さ20μmのポリエス
テルフイルム上に塗工し、室温で1分30秒放置した
後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3
分間ずつ乾燥して、レジスト厚20μmのドライフイル
ムとなした(ただし保護フイルムは設けていない)。 (ガラス基板へのラミネート)このドライフイルムを、
オーブンで60℃に予熱したガラス基板(厚みが0.1
〜0.2μm程度の導電性回路が表面に形成されたIT
O膜基板,200mm×200mm×2mm)上に、ラ
ミネートロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm
2、ラミネート速度1.5m/secにてラミネートし
た。
【0024】(露光,現像)ラミネート後、全面に20
0μm角上下左右260μmピッチの露光部分が形成さ
れるようにパターンをレジスト表面において、オーク製
作所製の露光機HMW−532Dにて3kw超高圧水銀
灯で40mjの露光を行った。露光後15分間のホール
ドタイムを取った後、20℃において1%Na2CO3
溶液を用いて、最少現像時間の1.5倍の時間で現像し
た。 (焼成)現像後に焼成炉内で、室温から550℃まで1
時間で上昇させ樹脂分を焼失させた。評価内容とその評
価基準を以下に示す。
【0025】a.輝度 上記のガラス基板を用いてPDPパネルを作製し、この
パネルで四隅と中央の計5カ所の蛍光体部分の輝度をス
ポット輝度計にて測定して、そのバラツキ及び平均輝度
を調べた。b.保存安定性 上記のドライフィルムを40℃,60%RHの遮光下で
1カ月放置し、その後上記同様の(ガラス基板へのラミ
ネート)〜(焼成)を行い、同様に輝度のバラツキ及び
平均輝度を調べた。c.密着性 焼成後の蛍光体パターン(200μm角)をSEM(走
査電子顕微鏡)にて観察して、蛍光体パターン端部
(角)のガラス基材からの浮き上がり高さ(μm)を調
べた。 評価基準は以下の通り。 ◎ −−− 全く浮き上がりが認められず ○ −−− 浮き上がり高さが10μm未満 × −−− 浮き上がり高さが10μm以上
【0026】実施例2、3 実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの添加量を0.5部(実施例2)及び1部
(実施例3)に変化させて、実施例1と同様の評価を行
った。 実施例4 実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランに代えてγ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシランを用いた以外は、実施例1と同様の評価を行
った。
【0027】比較例1 実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランを添加しなかった以外は、実施例1と同様の
評価を行った。 比較例2〜5 実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランに代えてビニルエトキシシラン(比較例
2)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(比
較例3)、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト(比較例4)及びアセトアルコキシアルミニウムジイ
ソプロピレート(比較例5)を用いた以外は、実施例1
と同様の評価を行った。実施例及び比較例の評価結果を
表1に示す。
【0028】
【表1】 a項目 b項目 c項目 バラツキ 平均 バラツキ 平均 実施例1 3 30 3 30 ◎ 実施例2 3 30 3 29 ○ 実施例3 5 28 4 29 ○ 実施例4 4 30 4 29 ◎ 比較例1 5 25 5 23 × 比較例2 10 14 8 10 × 比較例3 13 10 13 11 × 比較例4 密着性が著しく悪く、輝度の測定が不能 × 比較例5 密着性が著しく悪く、輝度の測定が不能 × 註)上記a、b項目のバラツキとは、それぞれ5カ所の測定値の最大値と最小値 の差を、平均とは5カ所の測定値の平均値をそれぞれ表し、これらの単位は cd/m2である。
【0029】
【発明の効果】本発明のフォトレジストフィルムは、蛍
光体及び特定のシラン系化合物を含有した感光性樹脂組
成物を用いているため、蛍光体の分散不良を起こさず常
時蛍光体の分散安定性に優れたフォトレジスト層を供給
することができ、かつ蛍光体の密着性が優れ、更には硬
化レジストの厚みも10〜200μmまで自由に設定で
きるため、PDPやVFD(蛍光表示管)等の製造時の
蛍光体パターン形成用途に大変有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/028 7/032 7/038 H01J 9/227 Z 17/04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシシラン、アミノシラン、クロロ
    プロピルシランから選ばれる少なくとも1種のシラン系
    化合物及び蛍光体を含有せしめた感光性樹脂組成物をベ
    ースフイルムに積層してなることを特徴とするフォトレ
    ジストフィルム。
  2. 【請求項2】 蛍光体の含有量が感光性樹脂組成物中の
    ベースポリマーとエチレン性不飽和化合物の総量100
    重量部に対して1〜50重量部でかつ、シラン系化合物
    の含有量が0.1〜3重量部であることを特徴とする請
    求項1記載のフォトレジストフイルム。
  3. 【請求項3】 蛍光表示体製造時における蛍光体のパタ
    ーン形成材料に用いることを特徴とする請求項1又は2
    記載のフォトレジストフイルム。
JP6252946A 1994-09-20 1994-09-20 フォトレジストフィルム Pending JPH0895250A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09230587A (ja) * 1996-02-20 1997-09-05 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 感光性ペースト組成物及び絶縁パターン層の形成方法

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JPH09230587A (ja) * 1996-02-20 1997-09-05 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 感光性ペースト組成物及び絶縁パターン層の形成方法

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