JPH0891169A - 車両の総合制御装置 - Google Patents

車両の総合制御装置

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JPH0891169A
JPH0891169A JP6254747A JP25474794A JPH0891169A JP H0891169 A JPH0891169 A JP H0891169A JP 6254747 A JP6254747 A JP 6254747A JP 25474794 A JP25474794 A JP 25474794A JP H0891169 A JPH0891169 A JP H0891169A
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JP
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control
vehicle
airbag
threshold value
slip
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JP6254747A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Ikeda
利文 池田
Seiji Matsumoto
成司 松本
Hiroshi Seni
浩史 仙井
Ryuzo Tsuruhara
隆三 鶴原
Takeshi Murai
健 村井
Kouji Hebihara
幸治 蛇原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スリップ制御用の制御情報をエアバッグ制御
部に供給してエアバッグ装置の作動判定しきい値を変更
可能な車両の総合制御装置、エアバッグ制御部の制御情
報をスリップ制御部に供給してその制御情報変更に有効
活用できる車両の総合制御装置を提供する。 【構成】 アンチスキッドブレーキ制御装置とエアバッ
グ装置とを備えた車両において、ABS制御部とエアバ
ッグ制御部とを相互に信号授受可能に接続し、スリップ
制御部の制御情報(ABS制御実行中、悪路判定、路面
μ、スピン発生等)をエアバッグ制御部に供給して、そ
れらの制御情報に応じて、エアバッグ装置における衝突
判定しきい値を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の総合制御装置に
関し、特にスリップ制御装置とエアバッグ装置との間で
制御情報を授受して、有効活用するようにした総合制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両においては、スリップ制御装
置として、アンチスキッドブレーキ装置やトラクション
制御装置等が装備されることがある。アンチスキッドブ
レーキ装置は、車両のブレーキ油圧を制御して各車輪の
制動力を調整することにより、制動時における車輪のロ
ックないしスキッド状態の発生を防止するものである。
一方、トラクション制御装置は、車両の発進時や加速時
に駆動輪が過大な駆動力によりスリップして駆動ロスが
生じ、加速性が低下するのを防止する為に、駆動輪のス
リップを検出し、そのスリップ量が路面の摩擦係数に対
応する目標スリップ量となるように、駆動輪のブレーキ
液圧やエンジン出力を制御して駆動力を調整するもので
ある。スリップ制御装置においては、一般に、そのスリ
ップ制御に用いる為の制御情報として、車輪速センサで
4輪の車輪速、この車輪速から演算で求めたり又は上下
加減速度センサで検出した悪路か否かの情報、車輪速の
挙動から演算で求めたり又はμセンサで検出した路面の
摩擦係数、等々の制御情報が用いられている。
【0003】一方、車両においては、衝突時における乗
員の安全を確保する為に、エアバッグ装置が装備される
ことがある。エアバッグ装置は、通常、エアバッグとガ
ス発生器と制御部とを有し、車両の衝突時にガス発生器
が作動してエアバッグを車室内に向けて膨張展開させ、
これにより、衝突時に先方へ移動しようとする乗員の頭
部や胸部を拘束して保護するものである。このエアバッ
グ装置では、通常、車両の前後加速度を検出する加減速
度センサと、車両の減速度が所定値を超えたときに切換
え動作する減速度スイッチとを備え、加減速度センサで
検出した車両の前後加減速度が所定値を超え、減速度ス
イッチが切換え動作したとき、エアバッグを展開させる
ように構成してある。
【0004】ここで、例えば、特開平4−191147
号公報には、ブレーキスイッチがオンのとき、エアバッ
グ装置が作動しにくくする技術が記載されている。ま
た、特開平2−270656号公報には、低速走行時に
おけるエアバッグ装置の誤作動を防止しつつ、高速走行
時におけるエアバッグ装置の作動性を高める為に、加速
度センサで検出した加速度と、車輪速センサで検出した
車速とに基づいてエアバッグ装置を作動させるエアバッ
グ装置の制御装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、スリップ制御装
置のうちのアンチスキッドブレーキ装置とエアバッグ装
置とは、標準装備品になりつつあるが、従来、これらの
装置がオプション的装備品であったという背景から、ス
リップ制御装置と、エアバッグ装置との間で、制御情報
を授受するようにはなっていない。そして、エアバッグ
装置においては、アンチスキッドブレーキ装置の作動の
有無、路面の悪路か否か、路面摩擦係数、車両のスピン
状態、等に応じて、エアバッグ装置の作動判定しきい値
を変更するようには構成されていない。しかし、前記の
ようなスリップ制御の制御情報に応じて、エアバッグ装
置の作動判定しきい値を変更することができれば、エア
バッグ装置の誤動作を防止したり、信頼性を高めたり、
作動性を向上させたりすることが可能となる。
【0006】一方、2輪駆動型の車両のスリップ制御装
置においては、一般に、車体の前後加減速度を加味した
制御は行っていないが、エアバッグ装置において使用す
る前後加減速度を有効活用する余地もある。本発明の目
的は、スリップ制御部の種々の制御情報をエアバッグ制
御部に供給してエアバッグ装置の作動判定しきい値を変
更できる車両の総合制御装置、エアバッグ制御部の制御
情報をスリップ制御部に供給してスリップ制御部の制御
情報を変更できる車両の総合制御装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両の総合制
御装置は、車両の過大なスリップを抑制するように駆動
力又は制動力を制御するスリップ制御装置と、車両衝突
時にエアバッグが展開して乗員を保護するエアバッグ装
置とを装備した車両において、前記スリップ制御装置の
スリップ制御部と、エアバッグ装置のエアバッグ制御部
とは、相互に信号を授受可能に接続され、前記エアバッ
グ制御部に、スリップ制御部からスリップ制御に用いる
制御情報を受けてエアバッグ装置の作動判定しきい値を
変更するしきい値変更手段を設けたものである。
【0008】請求項2の車両の総合制御装置は、請求項
1の発明において、前記制御情報が、スリップ制御部が
アンチスキッドブレーキ制御を実行中であることを示す
情報であり、前記しきい値変更手段は、アンチスキッド
ブレーキ制御の実行中には作動判定しきい値を高く変更
するように構成されたものである。請求項3の車両の総
合制御装置は、請求項1の発明において、前記制御情報
が、スリップ制御部がアンチスキッドブレーキ制御を実
行中であることを示す情報であり、前記しきい値変更手
段は、アンチスキッドブレーキ制御の実行中には作動判
定しきい値を低く変更するように構成されたものであ
る。請求項4の車両の総合制御装置は、請求項1の発明
において、前記制御情報が、走行中の路面が悪路か否か
の情報であり、前記しきい値変更手段は、悪路走行時に
は作動判定しきい値を高く変更するように構成されたも
のである。
【0009】請求項5の車両の総合制御装置は、請求項
1の発明において、前記制御情報が、走行中の路面の摩
擦係数の情報であり、前記しきい値変更手段は、高摩擦
路面のときには作動判定しきい値を高く変更するように
構成されたものである。請求項6の車両の総合制御装置
は、請求項1の発明において、前記制御情報が、車両の
スピン発生の有無に関する情報であり、前記しきい値変
更手段は、スピン発生時には作動判定しきい値を低く変
更するように構成されたものである。
【0010】請求項7の車両の総合制御装置は、車両の
過大なスリップを抑制するように駆動力又は制動力を制
御するスリップ制御装置と、車両衝突時にエアバッグが
展開して乗員を保護するエアバッグ装置とを装備した車
両において、前記スリップ制御装置のスリップ制御部
と、エアバッグ装置のエアバッグ制御部とは、相互に信
号を授受可能に接続され、前記スリップ制御部に、エア
バッグ制御部からエアバッグ装置の制御に用いる制御情
報を受けてスリップ制御の制御情報を変更する制御情報
変更手段を設けたものである。
【0011】
【発明の作用及び効果】請求項1の車両の総合制御装置
においては、スリップ制御装置とエアバッグ装置とを装
備した車両において、スリップ制御装置のスリップ制御
部と、エアバッグ装置のエアバッグ制御部とは、相互に
信号を授受可能に接続され、エアバッグ制御部に設けら
れたしきい値変更手段は、スリップ制御部からスリップ
制御に用いる制御情報を受けてエアバッグ装置の作動判
定しきい値を変更する。前記制御情報としては、スリッ
プ制御実行の有無、路面が悪路か否か、路面の摩擦係
数、車両のスピン発生の有無、車輪速とその加減速度、
等があり、これらの制御情報を有効活用して、エアバッ
グ装置の作動判定しきい値を高く又は低く変更して、エ
アバッグ装置の誤動作を防止したり、作動性を高めた
り、作動性を低めたりして、エアバッグ装置の信頼性を
高めることができる。
【0012】請求項2の車両の総合制御装置において
は、請求項1と同様の作用・効果を奏するが、制御情報
がアンチスキッドブレーキ制御を実行中であることを示
す情報で、しきい値変更手段は、アンチスキッドブレー
キ制御の実行中には作動判定しきい値を高く変更する。
アンチスキッドブレーキ制御実行中には、減速中で車速
も低下し、衝突が回避される可能性が高いため、エアバ
ッグ装置の作動判定しきい値を高めて、エアバッグ装置
を作動しにくくすることができる。
【0013】請求項3の車両の総合制御装置において
は、請求項1と同様の作用・効果を奏するが、制御情報
が、アンチスキッドブレーキ制御を実行中であることを
示す情報であり、しきい値変更手段は、アンチスキッド
ブレーキ制御の実行中には作動判定しきい値を低く変更
する。車両の衝突時には、アンチスキッドブレーキ制御
が作動する場合が多いことから、アンチスキッドブレー
キ制御中には、エアバッグ装置の作動判定しきい値を低
くして、エアバッグ装置が作動しやすくすることが望ま
しい。これは、特に、運転者の運転技量が低い場合に有
効である。
【0014】請求項4の車両の総合制御装置において
は、請求項1と同様の作用・効果を奏するが、制御情報
が、走行中の路面が悪路か否かの情報であり、しきい値
変更手段は、悪路走行時には作動判定しきい値を高く変
更する。悪路走行中には、車体の前後加減速度を検出す
るGセンサの検出信号にノイズが入りすいことから、作
動判定しきい値を高く変更することで、ノイズによりエ
アバッグ装置が誤動作するのを防止することができる。
【0015】請求項5の車両の総合制御装置において
は、請求項1と同様の作用・効果を奏するが、制御情報
が、走行中の路面の摩擦係数の情報であり、しきい値変
更手段は、高摩擦路面のときには作動判定しきい値を高
く変更する。高摩擦路面を走行中にアンチスキッドブレ
ーキ制御が作動すると、車体の減速度が大きくなって、
エアバッグ装置が誤動作しやすくなるので、作動判定し
きい値を高く変更することで、エアバッグ装置の誤動作
を防止できる。請求項6の車両の総合制御装置において
は、請求項1と同様の作用・効果を奏するが、制御情報
が、車両のスピン発生の有無に関する情報であり、しき
い値変更手段は、スピン発生時には作動判定しきい値を
低く変更する。このように、スピン発生時に、作動判定
しきい値を低く変更することで、エアバッグ装置を作動
しやすくして、安全性を高めることができる。
【0016】請求項7の車両の総合制御装置において
は、スリップ制御装置と、エアバッグ装置とを装備した
車両において、スリップ制御装置のスリップ制御部と、
エアバッグ装置のエアバッグ制御部とは、相互に信号を
授受可能に接続され、前記スリップ制御部に設けられた
制御情報変更手段は、エアバッグ制御部からエアバッグ
装置の制御に用いる制御情報を受けてスリップ制御の制
御情報を変更する。エアバッグ装置の制御に用いる制御
情報としては、例えば、Gセンサで検出される車体の前
後加減速度の情報がある。例えば、悪路走行時には、上
下加速度以外に、悪路走行に伴う車体の前後加減速度成
分が発生することから、その車体の前後加減速度の情報
で以て、スリップ制御部における悪路に関する制御情報
を変更することができる。また、車体の前後加減速度の
情報で以て、スリップ制御部における推定路面摩擦係数
演算の為の加減速度の制御情報を補正したり、路面摩擦
係数を補正したりすることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、アンチスキッドブレーキ装置と
エアバッグ装置とを備えた車両の総合制御装置に本発明
を適用した場合の一例である。最初に、この車両のアン
チスキッドブレーキ装置について説明する。第1図に示
すように、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,
4が駆動輪とされ、エンジン5の出力トルクが自動変速
機6からプロペラシャフト7、差動装置8および左右の
駆動軸9,10を介して左右の後輪3,4に伝達される
ように構成してある。
【0018】各車輪1〜4には、車輪と一体的に回転す
るディスク11a〜14aと、制動圧の供給を受けて、
これらディスク11a〜14aの回転を制動するキャリ
パ11b〜14b等からなるブレーキ装置11〜14が
夫々設けられ、これらのブレーキ装置11〜14を作動
させる為の液圧系として、ブレーキペダル16の踏込力
を増大させる倍力装置17と、この倍力装置17によっ
て増大された踏込力に応じた制動圧を発生させるマスタ
ーシリング18と、このマスターシリング18に接続さ
れ且つブレーキ装置11〜14へ液圧を供給する液圧ユ
ニット15が設けられ、この液圧ユニット15は、液圧
ライン21〜24を介して、夫々キャリパ11b〜14
bのホイールシリンダに接続されている。尚、マスター
シリング18には、リザーバタンク18aも設けられて
いる。
【0019】次に、液圧ユニット15について説明す
る。図2に示すように、液圧ユニット15において、前
輪1,2の液圧系に関して、マスターシリンダ18から
延びる液圧ライン19から分岐した液圧ライン21に
は、増圧弁21aと、減圧弁21bとが図示のように接
続され、また、同様に、液圧ライン19から分岐した液
圧ライン22には、増圧弁22aと、減圧弁22bとが
図示のように接続されている。後輪3,4の液圧系に関
して、マスターシリンダ18から延びる液圧ライン20
から分岐した液圧ライン23には、増圧弁23aと、減
圧弁23bとが図示のように接続され、また、同様に、
液圧ライン20から分岐した液圧ライン24には、増圧
弁24aと、減圧弁24bとが図示のように接続されて
いる。尚、前記増圧弁21a〜24a及び減圧弁21b
〜24bは、夫々、デューティソレノイド弁からなる。
【0020】液圧ライン19に液圧を発生させる為のポ
ンプ26及びリザーバ27と、液圧ライン20に液圧を
発生させるポンプ28及びリザーバ29とが設けられ、
これらポンプ26,28は、共通のモータ25で駆動さ
れる。増圧弁21aを開作動させ、減圧弁21bを閉弁
しておくと、キャリパ11bのホイールシリンダの制動
圧が増圧され、また、増圧弁21aを閉弁しておき、減
圧弁21bを開作動させると、制動圧がリリーフされて
制動圧が低下する。このことは、その他の液圧ライン2
2〜24についても同様である。
【0021】キャリパ11bのホイールシリンダの液圧
を制御する第1チャンネル、キャリパ12bのホイール
シリンダの液圧を制御する第2チャンネル、キャリパ1
3bのホイールシリンダの液圧を制御する第3チャンネ
ル、キャリパ14bのホイールシリンダの液圧を制御す
る第4チャンネルの各々について、独立に且つ並行的に
液圧が制御されるが、車両の制動時に、車輪1〜4の路
面に対するスリップを抑制する為に、第1〜第4チャン
ネルの液圧を独立に制御してアンチスキッドブレーキ制
御(ABS制御)を行うABS制御ユニット30が設け
られている。
【0022】図1に示すように、このABS制御ユニッ
ト30は、ブレーキペダル16のON/OFFを検出す
るブレーキスイッチ35からのブレーキ信号と、ハンド
ル舵角を検出する舵角センサ36からの舵角信号と、車
輪1〜4の回転速度を夫々検出する車輪速センサ31〜
34からの車輪速信号とを受けて、これらの信号に応じ
た制動圧制御信号を第1〜第4チャンネルの増圧弁21
a〜24aのソレノイドコイルと減圧弁21b〜24b
のソレノイドコイルに夫々出力することにより、前後輪
1〜4のスリップを抑制するABS制御を、第1〜第4
チャンネルに並行して行うようになっている。
【0023】ABS制御ユニット30は、各車輪速セン
サ31〜34で検出される車輪速に基いて増圧弁20a
〜24aと減圧弁20b〜24bとを夫々開閉制御する
ことにより、スリップの状態に応じて制御された制動圧
で前輪1,2と後輪3,4に制動力を付与するようにな
っている。尚、ABS非制御状態においては、ABS制
御ユニット30からは制動圧制御信号が出力されず、減
圧弁20b〜24bが閉保持され、且つ増圧弁20a〜
24aが開保持される。これにより、ブレーキペダル1
6の踏込力に応じてマスターシリンダ18で発生した制
動圧が、前輪用液圧ライン19及び後輪用液圧ライン2
0を介してブレーキ装置11〜14に供給され、これら
の制動圧に応じた制動力が前輪1,2及び後輪3,4に
ダイレクトに付与される。
【0024】一方、図1に示すように、アンチスキッド
ブレーキ装置とともに車両に装備されるエアバッグ装置
は、ステアリングホイール又は車室の適宜個所に配設さ
れるエアバッグユニット37と、そのエアバッグユニッ
ト37の作動を制御するエアバッグ制御ユニット40
(A/B制御ユニット)とを備えている。前記エアバッ
グユニット37は、展開可能に折り畳まれたエアバッグ
38とインフレータ39(ガス発生器)を有し、車両の
衝突時にエアバッグ制御ユニット40からの制御信号に
基づいてインフレータ39が作動してエアバッグ38を
車室内に向けて膨張展開させ、これにより、衝突時に前
方へ移動しよとする乗員の頭部及び胸部を拘束して保護
するようになっている。
【0025】次に、ABS制御ユニット30と、A/B
制御ユニット40について説明する。図3に示すよう
に、ABS制御ユニット30は、ABS制御を司る16
ビットのCPU(これをABS CPU50とする)と、こ
れに付随する種々の電子機器とで構成され、また、A/
B制御ユニット40は、エアバッグユニット37の作動
を制御する4ビットのCPU(これをA/B CPU70と
する)と、これに付随する種々の電子機器とで構成さ
れ、ABS CPU50とA/B CPU70とは、相互に信号
を授受可能に接続されている。
【0026】これらABS CPU50とA/B CPU70
は、共通の電源回路42から給電されるが、この電源回
路42は、バッテリ43と、ダイオード44と、このダ
イオード44の出力端に並列の電解コンデンサー45、
イグニションスイッチ46等を含む。電源回路42は、
ゲート回路47の第1入力端子に接続され、A/B CPU
70から供給される作動許可信号Viがゲート回路47
の第2入力端子に入力され、このゲート回路47の出力
端子は、ABS CPU50の電源端子に接続され、作動許
可信号Viが「H」レベルのとき、ゲート回路47は閉
成して電源回路42がABS CPU50に接続され、ま
た、作動許可信号Viが「L」レベルのとき、ゲート回
路47が開成される。
【0027】前記ABS制御ユニット30について説明
すると、ABS CPU50には、所定のアンチスキッドブ
レーキ制御の制御プログラムを格納したROMとRAM
とを含むメモリ51と、バックアップ用のバッテリ52
とが接続されている。前記車輪速センサ31〜34から
の検出信号と、舵角センサ36からの検出信号は、入力
I/F53を介してABS CPU50に供給される。尚、
I/Fはインターフェースのことである。このABS CP
U50のウォッチドッグ出力部54a(以下、W/D 出力
部54aという)から出力されるウォッチドッグパルス
は、ウォッチドッグパルスモニタ(以下、W/D モニタ5
4という)に入力され、W/D モニタ54の出力信号は、
ANDゲート55の第1入力端子に入力され、また、A
NDゲート55の第2入力端子には、A/B CPU70か
ら出力許可信号Vr(但し、信号Vr=「H」のとき出
力許可、「L」のとき出力不許可)が入力されている。
【0028】前記ウォッチドッグパルスは、基本的には
一定の周期でオン・オフを繰り返す矩形波信号であっ
て、1周期中のオン時間Tonとオフ時間Toff とが一定
値に設定されている。このウォッチドッグパルスは、W/
D 出力部54aで発生させられるが、ABS CPU50が
フェールしているときには、ウォッチドッグパルスが乱
れ、オン時間Ton又はオフ時間Toff が大きくなり、又
は小さくなる。そこで、W/D モニタ54は、オン時間T
on又はオフ時間Toff が所定の下限値と上限値との間に
入っていないときには、ABS CPU50がフェールして
いると判定する。W/D モニタ54は、ABS CPU50が
正常であると判定したときには、「H」レベルのモニタ
信号Vmを出力し、また、ABS CPU50がフェールし
たと判定したときには、「L」レベルのモニタ信号Vm
を出力する。
【0029】前記増圧弁21a〜24aと減圧弁21b
〜24bの為の駆動回路に関して、これらの弁のソレノ
イドコイルの一端は、フェールセーフ用のリレースイッ
チ56を介して電源回路42に接続されており、例え
ば、増圧弁21aのソレノイドコイル58の他端は、N
PN形トランジスタ59を介して接地されている。リレ
ースイッチ56のリレーコイル56aは、NPN形トラ
ンジスタ57を介して接地され、前記ANDゲート55
の出力信号が、トランジスタ57のベースに入力されて
いる。一方、ソレノイドコイル58とその他のソレノイ
ドコイルを制御する制御信号Csは、ABS CPU50か
ら出力I/F60へ出力され、その制御信号Csに対応
する駆動信号がトランジスタ59のベースに入力され
る。その他のソレノイドコイルの各々は、ソレノイドコ
イル58と同様に、トランジスタを介して接地され、AB
S CPU50からの制御信号Csで制御される。
【0030】前記ポンプ26,28を駆動するモータ2
5の駆動回路に関して、モータ25の正極は、フェール
セーフ用のリレースイッチ62を介して電源回路42に
接続されており、このリレースイッチ62のリレーコイ
ル62aは、NPN形トランジスタ63を介して接地さ
れ、ANDゲート55の出力信号が、トランジスタ63
のベースに入力されている。また、モータ25の負極
は、NPN形トランジスタ64を介して接地され、モー
タ25を制御する制御信号Cmは、ABS CPU50から
出力I/F60へ出力され、その制御信号Cmに対応す
る駆動信号がトランジスタ64のベースに入力される。
更に、ソレノイドコイルの断線をモニターする為、ソレ
ノイドコイル58及びその他のソレノイドコイルの接地
側端部は、モニターライン65で、ABS CPU50に接
続されている。
【0031】以上説明したABS制御ユニット30にお
いて、電源回路42が正常で、イグニションスイッチ4
6がオンで、作動許可信号Viが「H」レベルのとき、
ABSCPU50は、作動し得る状態にある。そして、モ
ニタ信号Vmが「H」レベルで、出力許可信号Vrが
「H」レベルのときには、トランジスタ57,63が導
通し、リレースイッチ56,62がONとなるため、制
御信号Cs,Cmを出力し、ソレノイドコイル58及び
その他のソレノイドコイルと、モータ25とを作動させ
ることができる。但し、作動許可信号Viが「L」レベ
ルのときには、ゲート回路47が開成され、ABS CPU
50へ電力が供給されないため、ABS CPU50は機能
停止状態になる。また、ABS CPU50へ電力が供給さ
れている場合でも、出力許可信号Vrが「L」レベルの
ときには、ANDゲート55の出力が「L」レベルとな
るため、リレースイッチ56,62が閉成されないか
ら、制御信号Cs,Cmを出力しても無効となり、AB
S制御ユニット30は機能停止状態になる。
【0032】次に、A/B制御ユニット40について説
明すると、A/B CPU70には、後述のようにエアバッ
グユニット37を作動させる為の制御等の制御プログラ
ムとを格納したROMとRAMとを含むメモリ71が接
続され、また、バックアップ用のバッテリ72が接続さ
れるとともに、イグニションスイッチ46とゲート回路
47の間の電源電圧Vdが、電源端子に入力されてい
る。更に、A/B CPU70には、車体に作用する前後加
減速度を検出するGセンサ41の検出信号が入力される
とともに、バーテリ電圧Vbがモニターライン73を介
して入力され、故障診断装置74を接続する為の入力I
/F75もA/B CPU70に接続されている。前記W/D
モニタ54と同様の構成のW/D モニタ76に対して、W/
D 出力部76aからウォッチドッグパルス信号が入力さ
れ、W/D モニタ76の出力端子は、ABS CPU50のリ
セットポートと、A/B CPU70のリセットポートに接
続されている。
【0033】エアバッグユニット37のインフレータ3
9の電気ヒータ39aの駆動回路に関して、A/B CPU
70から制御信号を受ける昇圧回路77には、電源電圧
Vdが入力され、この昇圧回路77の出力端子は、PN
P形トランジスタ78を介して、エアバッグユニット3
7のインフレータ39の電気ヒータ39aの一端に接続
されるとともに、電気ヒータ39aの他端は、NPN形
トランジスタ83を介して接地され、前記トランジスタ
78のベースには、NPN形トランジスタ79のコレク
タが接続されている。
【0034】ANDゲート80の第1入力端子には、AB
S CPU50から供給される作動許可信号Vaが入力さ
れるとともに、ANDゲート80の第2入力端子には、
A/BCPU70から制御信号Ciが入力され、ANDゲ
ート80の出力端子は、出力I/F81を介してトラン
ジスタ79のベースに接続されている。そして、作動許
可信号Vaが「H」レベルのとき、A/B CPU70から
ANDゲート80を介して出力I/F81に制御信号C
iが出力されると、その制御信号Ciに対応する駆動信
号が出力I/F81からトランジスタ79のベースに出
力される。また、A/B CPU70から出力I/F82に
制御信号Cjが出力されると、その制御信号Cjに対応
する駆動信号が出力I/F82からトランジスタ83の
ベースに出力される。
【0035】従って、作動許可信号Vaが「H」レベル
のとき、「H」レベルの制御信号CiがANDゲート8
0に入力されると、トランジスタ79が導通して、トラ
ンジスタ78が導通する。また、「H」レベルの制御信
号Cjが出力I/F82に出力されると、トランジスタ
83が導通する。つまり、エアバッグユニット37を作
動させるときには、「H」レベルの制御信号Ci,Cj
が同時に出力され、トランジスタ78,79,83が全
て導通して、昇圧回路77からの電力がヒータ39aに
通電され、ヒータ39aが加熱することで、インフレー
タ39が作動し、エアバッグ38が膨張展開することに
なる。また、ヒータ39aの断線をモニターする為、ヒ
ータ39aの両端は、モニターライン85,86で、A/
B CPU70に接続されている。また、出力I/F60
をモニターする為、出力I/F60の出力ラインが、モ
ニターライン66を介してA/B CPU70に接続されて
いる。また、A/B CPU70には、ワーニングランプ8
4も接続されている。
【0036】次に、ABS CPU50又はA/B CPU70
において実行される種々の制御についてフローチャート
を参照しつつ説明する。尚、フローチャート中の符号S
i(i=1,2,・・・)は各ステップを示す。 エアバッグ作動制御・・・・・図4参照 このエアバッグ作動制御は、車両の衝突時に、所定の条
件下に、エアバッグ装置のエアバッグ38を展開作動さ
せる制御であり、イグニションスイッチ46がオンであ
れば、A/B CPU70により常時実行される。
【0037】制御が開始されると、最初にABS CPU5
0から前輪1,2の車輪速である従動輪速Vw1,Vw
2が読み込まれ、その従動輪速Vw1,Vw2の平均値
から車速Vcar と、この車速Vcar の時間微分値である
前後加減速度Gwとが演算される(S1)。次に、Gセ
ンサ41の検出信号を読込んで、車体に作用した前後加
減速度Gsが演算され(S2)、次に、車速Vcar が2
0Km/H以下か否か判定し(S3)、その判定がYes のと
きには、前後加減速度Gwの絶対値が所定の衝突判定し
きい値C1(例えば、C1=6.0 G)以上か否か判定し
(S4)、その判定がYes のときには、S5において加
減速度Gsの絶対値が所定の衝突判定しきい値C3(例
えば、C3=12.0G)以上か否か判定し、その判定がYe
s のときには、S6において、車両の衝突が発生したも
のとして、エアバッグ装置を作動させる。この場合、
「H」レベルの制御信号Ci,Cjが出力され、ヒータ
39aに通電されてインフレータ39の火薬が点火さ
れ、エアバッグ38が膨張展開する。その後制御が終了
する。尚、S3は、低車速域か否かを判定するステップ
であり、前記20Km/Hは一例である。
【0038】一方、S3の判定がNoのときは、前後加減
速度Gwの絶対値が所定の衝突判定しきい値C2(例え
ば、C2=10.0G、C2>C1)以上か否か判定し(S
7)、その判定がYes のときには、S8において加減速
度Gsの絶対値が所定の衝突判定しきい値C4(例え
ば、C4=20.0G、C4>C3)以上か否か判定し、そ
の判定がYes のときには、S6へ移行して、エアバッグ
装置を作動させ、その後制御が終了する。これに対し
て、S4又はS7の判定がNoのときには、S9において
(Gw−Gs)の絶対値が所定値α以下か否か判定し、
その判定がYes のときには、リターンするが、S9の判
定が No の場合には、Gセンサ41が故障したとしてワ
ーニングランプ84にワーニングが出力され(S1
0)、その後リターンする。尚、S5、S8の判定がNo
のときにも、リターンする。尚、前記衝突判定しきい値
が、エアバッグ装置の作動判定しきい値に相当するもの
である。
【0039】以上のように、ABS制御で用いる従動輪
速Vw1,Vw2から求めた車速Vcar 及び前後加減速
度Gwと、Gセンサ41で検出した前後加減速度Gsと
に基づいて、車両の衝突を判定し、エアバッグ装置を作
動させるように構成したので、エアバッグ装置の為に通
常設ける複数の減速度スイッチを省略して、信頼性を確
保しつつも制御系を簡素化することができる。また、S
9を介して、Gセンサ41の故障を判定するように構成
したため、Gセンサ41の故障を簡単に常時判定して、
エアバッグ装置の信頼性を確保できる。
【0040】また、車両の衝突の衝撃が低くなる低車速
域における加減速度Gwに対する衝突判定しきい値C1
を、高車速域における衝突判定しきい値C2よりも小さ
く設定し、また、低車速域における加減速度Gsに対す
る衝突判定しきい値C3を、高車速域における衝突判定
しきい値C4よりも小さく設定したので、低車速域にお
いても確実に車両の衝突を判定できるようになる。しか
も、このように低車速域における衝突判定しきい値を、
高車速域における衝突判定しきい値よりも小さく設定す
ることで、低車速域における衝突判定が遅れるのを防止
することができる。加えて、高車速域における衝突判定
しきい値を低車速域と同様に低く設定する場合には、車
輪速センサ31〜34やGセンサ41の検出信号に生じ
るノイズの影響で、誤判定することがあるが、これを確
実に防止することができる。
【0041】 エアバッグ作動許可制御・・・・・図5参照 前記A/B CPU70が、ノイズ等の影響で誤動作する可
能性があることに鑑み、前記のようにABS CPU50か
らANDゲート80に作動許可信号Vaを出力するよう
に構成してあり、このエアバッグ作動許可制御は、作動
許可信号Vaを発生させる為に、ABS CPU50におい
て常時実行される。制御が開始されると、車輪速センサ
31〜34の検出信号が読み込まれ(S30)、次に前
輪1,2の車輪速である従動輪速Vw1,Vw2が演算
され、この従動輪速Vw1,Vw2の平均値である車速
Vcar と、この車速Vcar の時間微分値である前後加減
速度Gwが演算される(S31)。
【0042】次に、S32において、車速Vcar が20
Km/H以下か否か判定され、その判定がYes で低車速域の
ときには、S33において、前後加減速度Gwの絶対値
が、所定の作動許可判定しきい値C5(例えば、C5=
3.0 G)以上か否か判定されるが、このしきい値C5
は、車両の走行では生じ得ない値に設定されている。そ
して、その判定がYes のときには、衝突が発生した可能
性が高いので、S35においてエアバッグ装置の作動を
許可する為に、作動許可信号Vaが「H」レベルに切換
えられ,その後リターンする。これに対して、S33の
判定が No のときには、S36において、エアバッグ装
置の作動を不許可とする為に、作動許可信号Vaが
「L」レベルに切換えられ,その後リターンする。一
方、S32の判定がNoのときには、前後加減速度Gwの
絶対値が、所定の作動許可判定しきい値C6(例えば、
C6=5.0 G、C6>C5)以上か否か判定されるが、
この作動許可判定しきい値C6は、車両の走行では生じ
得ない値に設定されている。そして、その判定がYes の
ときには、衝突が発生した可能性が高いので、S35へ
移行して前記と同様にエアバッグ装置の作動が許可さ
れ、その後リターンする。これに対して、S34の判定
が No のときには、S36へ移行して、エアバッグ装置
の作動が不許可とされ、その後リターンする。
【0043】従って、A/B CPU70が、ノイズ等の影
響により誤動作した場合にも、この比較的簡単な制御ロ
ジックからなるエアバッグ作動許可制御を介して、エア
バッグ装置の誤制御による誤作動を確実に防止すること
ができる。また、低車速域における作動許可判定しきい
値C5を、高車速域における作動許可判定しきい値C6
よりも小さく設定したので、衝突の衝撃が小さくなる低
車速域において、作動許可判定が遅れるのを防止するこ
とができる。
【0044】 衝突判定しきい値変更制御・・・・・図6参照 この衝突判定しきい値変更制御は、ABS CPU50から
ABS制御に用いる制御情報をA/B CPU70に供給
し、その制御情報に基づいて、A/B CPU70における
衝突判定しきい値C1,C2,C3,C4を変更する制
御であり、A/B CPU70により常時実行されるが、こ
の衝突判定しきい値変更制御が作動しきい値変更手段に
相当するものである。この制御が開始されると、S40
において、ABS CPU50から制御情報が読み込まれ
る。この制御情報としては、ABS制御のロックフラグ
Flok 、悪路判定フラグFak、走行中の路面摩擦係数
(路面μ)の路面摩擦状態値Mu、スピン発生識別フラ
グFsp、等が読み込まれる。尚、前記ロックフラグFlo
k は、各チャンネル毎に、そのチャンネルの車輪がロッ
ク状態になってABS制御が開始されると1にセットさ
れるものである。
【0045】次に、S41では、4つのロックフラグF
lok のうちの何れかが1か否か判定し、その判定がYes
のときには、S42において衝突判定しきい値変更処理
が実行され、衝突判定しきい値C1,C2,C3,C4
が、それらに、夫々、係数βを掛けた値に変更され、そ
の後S43へ移行する。但し、係数βは、β=1.2 〜1.
4 又はβ=0.7 〜0.9 である。β=1.2 〜1.4 に設定し
た場合には、ABS制御実行中には、減速中で車速も低
下し、衝突が回避される可能性が高いため、衝突判定し
きい値C1,C2,C3,C4を高めて、エアバッグ装
置を作動しにくくすることができる。また、β=0.7 〜
0.9 に設定した場合には、車両の衝突によりABS制御
が開始されることに鑑み、ABS制御実行中には、衝突
判定しきい値C1,C2,C3,C4を低くしてエアバ
ッグ装置が作動しやすくすることができる。
【0046】S41又はS42の次のS43では、悪路
判定フラグFakが1か否か判定し、その判定がYes のと
きには、S44において、衝突判定しきい値C1,C
2,C3,C4が、それらに、夫々、係数γを掛けた値
に変更され、その後S45へ移行する。但し、係数γ
は、β=1.2 〜1.5 である。悪路走行中には、Gセンサ
41の検出信号にノイズが入りやすいことから、衝突判
定しきい値C1,C2,C3,C4を高く変更すること
で、ノイズによるエアバッグ装置の誤動作を防止するこ
とができる。
【0047】S43又はS44の次のS45では、路面
摩擦状態値Muが3か否か、つまり、高μ路か否か判定
し、その判定がYes のときには、S46において、衝突
判定しきい値C1,C2,C3,C4が、それらに、夫
々、係数δを掛けた値に変更され、その後S47へ移行
する。但し、係数δは、δ=1.2 〜1.3 である。高μ路
を走行中にABS制御が開始されると、車体の減速度が
大きくなって、エアバッグ装置が誤動作しやすくなるの
で、衝突判定しきい値C1,C2,C3,C4を大きく
変更することで、エアバッグ装置の誤動作を防止でき
る。
【0048】S45又はS46の次のS47では、スピ
ン発生識別フラグFspが1か否か、つまり車両がスピン
状態になっているか否か判定し、その判定がYes のとき
には、S48において、衝突判定しきい値C1,C2,
C3,C4が、それらに、夫々、係数εを掛けた値に変
更され、その後S47へ移行する。但し、係数εは、ε
=0.6 〜0.8 である。スピン発生時には、衝突判定しき
い値C1,C2,C3,C4を大幅に低く変更すること
で、エアバッグ装置を作動しやすくし、安全性を高める
ことができる。
【0049】 ABS制御情報演算処理・・・・・図7参照 この演算処理は、ABS CPU70により、ABS制御の
為の種々の制御情報を得る為に常時実行される処理であ
り、各ステップの演算処理自体は、一般的なABS制御
でなされる処理と同様であるので、簡単に説明し、主と
して前記衝突判定しきい値変更制御に関連する事項につ
いて説明する。この演算処理が開始されると、S50に
おいて、車輪速センサ信号が読み込まれ、その車輪速セ
ンサ信号に基づいて、4輪の車輪速Vw1〜Vw4と、これ
ら車輪速Vw1〜Vw4の車輪加速度AVw1〜AVw4とが演
算され、メモリに更新しつつ格納される。次に、S51
では、擬似車体速Vref が演算されるが、この擬似車体
速Vrefは、基本的には加速中の駆動輪を除く車輪の最
高車輪速から求められるが、減速時にロックし始めたと
きには、最後に車輪加速度が例えば−1.2 Gとなった車
輪の車輪速を、路面μに応じて逓減させる車輪速として
演算される。
【0050】次に、S52では、走行中の路面が悪路か
否か判定する悪路判定処理が実行され、悪路であると判
定されると、悪路フラグFakが1にセットされ、また、
良路であると判定されると、悪路フラグFakが0にリセ
ットされる。この悪路判定処理は、例えば、所定時間毎
に、車輪加減速度が所定値以上となる回数が所定のしき
い値以上のとき、悪路であると判定する。次に、S53
では、路面μを求める演算処理が実行され、低μ、中
μ、高μに応じて、路面摩擦状態値Muが1,2,3に
夫々設定される。この路面μは、車速と加速度とをパラ
メータとするμテーブルに、加速時において従動輪速の
平均値である車速と、その加速度とを適用して求められ
るが、これ以外に、4輪の輪荷重とブレーキ液圧と減速
時の減速度とに基づいて求めてもよいし、或いは舵角と
操舵力を、所定のマップや演算式に適用して求めてもよ
いし、光学式センサ等で路面状態を検出した物理量から
演算してもよい。
【0051】次に、S54において、車両のスピン判定
処理が実行され、スピン発生有りのときには、スピン発
生識別フラグFspが1にセットされ、また、スピン発生
無しのときには、スピン発生識別フラグFspが0にリセ
ットされ、その後リターンする。このスピン発生の判定
は、ヨーレイトセンサ(図示略)で検出したヨーレイト
が所定値以上のとき、スピン発生と判定されるが、スピ
ン発生時には、制動力を十分に低下させても車輪速Vw1
〜Vw4が僅かしか変化しないことから、ブレーキ液圧の
減圧時間と、車輪速Vw1〜Vw4の変化量から判定するこ
ともできる。
【0052】ここで、図7のフローチャートには図示し
ていないが、ABS CPU50においては、A/B CPU7
0から、Gセンサ41の検出信号から求められた加減速
度(これは、エアバッグ制御の制御情報に相当する)を
読込み、その加減速度に基づいて、悪路判定を補正する
とともに、路面μを補正する。例えば、悪路走行時に
は、Gセンサ41の検出信号に、約1.0 〜2.0 G程度の
加減速度が高頻度で発生することから、その場合には悪
路走行中であると判定することができ、S52の悪路判
定で良路と判定している場合には、その判定を変更す
る。また、路面μの演算の際の車輪加減速度の制御情報
を、前記加減速度で以て補正したり、路面μの情報を、
前記加減速度で以て補正したりすることも可能である。
或いは、前記加減速度から判断する限り車両が走行中で
あるにも係わらず、車輪速センサ31〜34から検出信
号が入力されないときには、車輪速センサ31〜34が
故障したものと判定することもできる。
【0053】以上説明した車両の総合制御装置の作用・
効果について説明する。図4のエアバッグ作動制御にお
いて説明したように、ABS CPU50とA/B CPU70
との間で相互に信号授受可能に構成し、ABS制御用に
検出した従動輪速Vw1,Vw2の加減速度Gwと、G
センサ41で検出した前後加減速度Gsとに基づいて、
エアバッグ装置の作動を判定するように構成したので、
エアバッグ装置の作動判定の為に、減速度スイッチを設
ける必要がなく、制御系が簡単化し、コスト低減を図る
ことができる。また、S9のステップを介して、Gセン
サ41の故障を簡単に判定することもできる。エアバッ
グ作動制御において、車両の衝突の衝撃が比較的低くな
る低車速域における衝突判定しきい値C1,C3を、高
車速域における衝突判定しきい値C2,C4よりも小さ
く設定したので、停止や低速走行時における衝突判定の
精度を高め、衝突判定が遅れるのを防止することができ
る。
【0054】図5のエアバッグ作動許可制御において説
明したように、ABS制御ユニット30において、車両
が衝突したことを推定して、衝突の可能性が高いときだ
け、エアバッグ制御ユニット40に「H」レベルの作動
許可信号Vaを出力して作動を許可するように構成した
ので、ノイズ等の影響でエアバッグ制御ユニット40が
誤動作してエアバッグ装置を誤作動させるのを確実に防
止することができる。また、図5の制御において、低車
速域における作動許可判定しきい値C5を、高車速域に
おける作動許可判定しきい値C6よりも低く設定したの
で、停止や低速走行時における作動許可判定の精度を高
め、作動許可判定が遅れるのを防止できる。
【0055】更に、図6の衝突判定しきい値変更制御に
おいて説明したように、ABS CPU50におけるABS
制御の制御情報を、A/B CPU70に供給し、その制御
情報に応じて、衝突判定しきい値C1,C2,C3,C
4を変更するので、ABS制御の制御情報を有効活用し
て、エアバッグ装置の誤動作を防止したり、エアバッグ
装置を作動しやすくしたり、作動しにくくしたり、エア
バッグ装置の信頼性を高めたりすることができる。AB
S制御実行中には、減速中で車速も低下し、衝突が回避
される可能性が高いため、衝突判定しきい値C1,C
2,C3,C4を高めて、エアバッグ装置を作動しにく
くしたり、或いは、車両の衝突によりABS制御が開始
されることに鑑み、ABS制御実行中には、衝突判定し
きい値C1,C2,C3,C4を低くしてエアバッグ装
置を作動しやすくしたり、することができる。
【0056】悪路走行中には、Gセンサ41の検出信号
にノイズが入りやすいことから、悪路走行時には、衝突
判定しきい値C1,C2,C3,C4を高く変更するこ
とで、ノイズに起因するエアバッグ装置の誤動作を防止
することができる。高μ路を走行中にABS制御が開始
されると、車体の減速度が大きくなって、エアバッグ装
置が誤動作しやすくなるので、衝突判定しきい値C1,
C2,C3,C4を大きく変更することで、エアバッグ
装置の誤動作を防止できる。 そして、車両のスピン発
生時には、衝突判定しきい値C1,C2,C3,C4を
大幅に低く変更することで、エアバッグ装置を作動しや
すくし、安全性を高めることができる。
【0057】更に、Gセンサ41の検出信号から求めた
加減速度の制御情報を、A/B CPU70からABS CPU
50に供給して、悪路判定を補正ないし修正したり、路
面μの算出の為の車両の前後加減速度を補正したり、路
面μを補正したりできるので、エアバッグ制御の制御情
報を有効活用して、ABS制御の制御情報の信頼性を高
めたり、ABS制御の信頼性を高めたりすることができ
る。
【0058】次に、車体に作用する車体前後加減速度を
検出する為のGセンサ41の変更態様について、図8〜
図12を参照しつつ説明する。図8に示すように、AB
S制御ユニット30で必要とする加減速度を検出する為
には、0〜±5Gまでの加減速度を高感度で検出できる
高感度Gセンサが必要であり、また、A/B制御ユニッ
ト40で必要とする加減速度を検出する為には、0G〜
±30G又は±5G〜±30Gの範囲の加減速度を低感
度で検出できる低感度Gセンサが必要である。尚、図8
の縦軸は、Gセンサの出力電圧Vsを示す。これら高感
度Gセンサの機能と低感度Gセンサの機能とを兼備した
低高感度Gセンサとして、以下に示す4種のものが考え
られ、この低高感度Gセンサで検出した検出信号をA/
B制御ユニット40からABS制御ユニット30に供給
するように構成して、0〜±5Gまでの加減速度の制御
情報を、ABS制御に適用するように構成してもよい。
【0059】1〕 図9に示すように、この低高感度G
センサ41Aにおいては、金属製のケース100内にほ
ぼ十文字状の収容室101が形成され、その内部に、金
属製の錘102と、これと一体の弾性金属板103であ
って基端部においてケース100の下壁部に固着された
弾性金属板103と、オイルとが収容されている。収容
室101は、中央室部101aと、その上部の前後端に
夫々連なる前室部101b及び後室部101cとからな
り、錘102は、小さな隙間を以て前室部101b及び
後室部101cに突入可能に構成してある。弾性金属板
103の基部表面には、ピエゾ素子からなる検出子10
4又は歪みゲージからなる検出子が貼り付けられ、この
検出子104から延びるリード線105が外部に導出さ
れている。
【0060】0〜±5Gまでの加減速度が作用したと
き、錘102は中央室部101a内で揺動し、高感度G
センサとして機能する。また、±5G以上の加減速度が
作用したとき、錘102が前室部101b又は後室部1
01cに突入するが、そのとき、錘102と前室部10
1b又は後室部101cの室壁間の隙間のオリフィス作
用で錘102に抵抗力が作用するため、低感度Gセンサ
として機能する。従って、この低高感度Gセンサ41A
の作動特性は、図8に示すようになる。
【0061】2〕 図10に示すように、この低高感度
Gセンサ41Bにおいては、金属製のケース110内に
直方体状の収容室111が形成され、この収容室111
内に、金属製の錘112と、これと一体の弾性金属板1
13であって基端部においてケース110の下壁部に固
着された弾性金属板113と、電気レオロジー流体とが
収容されている。前記電気レオロジー流体に所定の電圧
を印加できるように、制御ボックス114と、スイッチ
ング用のPNP形トランジスタ115とが設けられ、ト
ランジスタ115のコレクタは、弾性金属板113にリ
ード線116で接続され、トランジスタ115のエミッ
タには、電源電圧Vdが供給され、ケース110は接地
され、トランジスタ115のベースは制御ボックス11
4に接続されている。弾性金属板113の基部表面に
は、ピエゾ素子からなる検出子117又は歪みゲージか
らなる検出子が貼り付けられ、この検出子117から延
びるリード線118が外部に導出されている。
【0062】トランジスタ115のベースに制御信号を
出力せずにトランジスタ115をオフにしておくと、電
気レオロジー流体に電圧が印加されないため、その粘性
が低くなるので、この低高感度Gセンサ41Bは、高感
度Gセンサとして機能し、また、制御ボックス114か
らトランジスタ115のベースに制御信号を出力して、
トランジスタ115をオンとし、電気レオロジー流体に
電源電圧Vdを印加すると、その粘性が高くなるため、
この低高感度Gセンサ41Bは、低感度Gセンサとして
機能する。
【0063】3〕 図11に示すように、この低高感度
Gセンサ41Cにおいては、金属製のケース120内に
直方体状の収容室121が形成され、この収容室121
内に、金属製の錘122と、これと一体の弾性金属板1
23であって基端部においてケース120の下壁部に固
着された弾性金属板123と、錘122の前後両側にお
いてケース120の壁部に錘122に対抗するように付
設された前後1対のスプリング124,125とが収容
されている。弾性金属板123の基部表面には、ピエゾ
素子からなる検出子126又は歪みゲージからなる検出
子が貼り付けられ、この検出子126から延びるリード
線が外部に導出されている。0〜±5Gまでの加減速度
が作用したとき、錘122はスプリング124,125
に当接することなく揺動するため、高感度Gセンサとし
て機能するが、±5G以上の加減速度が作用したとき、
錘122はスプリング124,125に抗して揺動する
ため、低感度Gセンサとして機能する。従って、この低
高感度Gセンサ41Cの作動特性は、図8に示すように
なる。
【0064】4〕 図12に示すように、このこの低高
感度Gセンサ41Dにおいては、金属製のケース130
内に直方体状の収容室131が形成され、この収容室1
31内に、金属製の錘132と、これと一体の弾性金属
板133であって基端部においてケース130の下壁部
に固着された弾性金属板133とが収容されている。前
記弾性金属板133に関して、金属板下部133aの厚
さは、金属板上部133bの厚さよりも十分厚く形成し
てあり、金属板下部133aの前面又は後面には、ピエ
ゾ素子からなる検出子134又は歪みゲージからなる検
出子が貼り付けられ、検出子134から延びるリード線
135が外部に導出されている。
【0065】金属板上部133bの前面又は後面には、
ピエゾ素子からなる検出子136又は歪みゲージからな
る検出子が貼り付けられ、この検出子136から延びる
リード線137が外部に導出されている。従って、0〜
±5Gまでの加減速度は、検出子136で高感度に検出
することができ、また、±5G以上の加減速度は、検出
子134で低感度に検出することができる。但し、0〜
±5Gまでの加減速度を検出する場合に、検出子136
の検出信号を、検出子134の検出信号で補正し、±5
G以上の加減速度を検出する場合に、検出子134の検
出信号を、検出子136の検出信号で補正するように構
成してもよい。
【0066】尚、前記実施例では、スリップ制御装置と
して、アンチスキッドブレーキ装置を適用した場合を例
として説明したが、スリップ制御装置として、アンチス
キッドブレーキ装置とともに又はアンチスキッドブレー
キ装置の代わりに、トラクション制御装置を適用した場
合における車両の総合制御装置にも、本発明を同様に適
用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る車両のアンチスキッドブ
レーキ装置とエアバッグ装置の構成図である。
【図2】前記アンチスキッドブレーキ装置の液圧ユニッ
トの回路図である。
【図3】ABS制御ユニットとエアバッグ制御ユニット
の構成図である。
【図4】エアバッグ作動制御のルーチンのフローチャー
トである。
【図5】エアバッグ作動許可制御のルーチンのフローチ
ャートである。
【図6】衝突判定しきい値変更制御のルーチンのフロー
チャートである。
【図7】ABS制御情報演算処理のルーチンのフローチ
ャートである。
【図8】別実施例に係る低高感度Gセンサの特性図であ
る。
【図9】第1別実施例に係る低高感度Gセンサの断面図
である。
【図10】第2別実施例に係る低高感度Gセンサの断面
図である。
【図11】第3別実施例に係る低高感度Gセンサの断面
図である。
【図12】第4別実施例に係る低高感度Gセンサの断面
図である。
【符号の説明】
30 ABS制御ユニット 31〜34 車輪速センサ 40 エアバッグ制御ユニット 41 Gセンサ 41A〜41D 低高感度Gセンサ 50 ABS CPU 51 メモリ 55 ANDゲート 70 A/B CPU 71 メモリ 80 ANDゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴原 隆三 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 村井 健 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 蛇原 幸治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の過大なスリップを抑制するように
    駆動力又は制動力を制御するスリップ制御装置と、車両
    衝突時にエアバッグが展開して乗員を保護するエアバッ
    グ装置とを装備した車両において、 前記スリップ制御装置のスリップ制御部と、エアバッグ
    装置のエアバッグ制御部とは、相互に信号を授受可能に
    接続され、 前記エアバッグ制御部に、スリップ制御部からスリップ
    制御に用いる制御情報を受けてエアバッグ装置の作動判
    定しきい値を変更するしきい値変更手段を設けたことを
    特徴とする車両の総合制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御情報が、スリップ制御部がアン
    チスキッドブレーキ制御を実行中であることを示す情報
    であり、前記しきい値変更手段は、アンチスキッドブレ
    ーキ制御の実行中には作動判定しきい値を高く変更する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車
    両の総合制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御情報が、スリップ制御部がアン
    チスキッドブレーキ制御を実行中であることを示す情報
    であり、前記しきい値変更手段は、アンチスキッドブレ
    ーキ制御の実行中には作動判定しきい値を低く変更する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車
    両の総合制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御情報が、走行中の路面が悪路か
    否かの情報であり、前記しきい値変更手段は、悪路走行
    時には作動判定しきい値を高く変更するように構成され
    たことを特徴とする請求項1に記載の車両の総合制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御情報が、走行中の路面の摩擦係
    数の情報であり、前記しきい値変更手段は、高摩擦路面
    のときには作動判定しきい値を高く変更するように構成
    されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の総合制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御情報が、車両のスピン発生の有
    無に関する情報であり、前記しきい値変更手段は、スピ
    ン発生時には作動判定しきい値を低く変更するように構
    成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の総合
    制御装置。
  7. 【請求項7】 車両の過大なスリップを抑制するように
    駆動力又は制動力を制御するスリップ制御装置と、車両
    衝突時にエアバッグが展開して乗員を保護するエアバッ
    グ装置とを装備した車両において、 前記スリップ制御装置のスリップ制御部と、エアバッグ
    装置のエアバッグ制御部とは、相互に信号を授受可能に
    接続され、 前記スリップ制御部に、エアバッグ制御部からエアバッ
    グ装置の制御に用いる制御情報を受けてスリップ制御の
    制御情報を変更する制御情報変更手段を設けたことを特
    徴とする車両の総合制御装置。
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