JPH088019Y2 - ヘリカルブローチ - Google Patents

ヘリカルブローチ

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JPH088019Y2
JPH088019Y2 JP5499389U JP5499389U JPH088019Y2 JP H088019 Y2 JPH088019 Y2 JP H088019Y2 JP 5499389 U JP5499389 U JP 5499389U JP 5499389 U JP5499389 U JP 5499389U JP H088019 Y2 JPH088019 Y2 JP H088019Y2
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JP
Japan
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cutting edge
cutting
degrees
inclination angle
helical broach
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP5499389U
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English (en)
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JPH02145922U (ja
Inventor
永悦 樽政
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案はヘリカルブローチの改良に関する。
【従来の技術】
捩れ歯の内歯歯車や螺旋状のスプライン溝の加工に用
いられる従来のヘリカルブローチの例として、第5図に
その仕上げ刃群の各歯列の状態を展開して示す。軸方向
に対して各歯列がなす歯筋方向の捩れ角βは、通常20度
〜30度ぐらいであり、多くのものは25度前後に設定され
ている。そして、隣接する個々の歯列間で各歯12の切刃
13が一列に並ぶように入れられる切刃溝14は、歯列の捩
れ方向に対して大略直角方向に形成される。換言すれ
ば、切刃溝14はブローチの周方向に対して角度αで傾斜
した方向へ螺旋状に入れられ、この切刃溝14の傾斜角α
は歯列の捩れ角βに大略等しくなる。すなわち、従来の
ヘリカルブローチでは、傾斜角αも大略25度前後に設定
されている。傾斜角αが25度前後に設定される場合、例
えば外径寸法が100mm程度のヘリカルブローチでは、周
囲に大体10条ほどの切刃溝が与えられる。このように、
切刃溝14が歯列の捩れ方向に対して大略直角となるよう
に入れられて形成される切刃13の状態は、歯直角切刃と
呼ばれる。一方、図示していないが、ヘリカルブローチ
として歯列の捩れ角βが与えられ、これに対しては切刃
溝が周方向へ螺旋状にではなく環状に入れられ、即ちそ
の傾斜角αが0度に設定された切刃の状態は、軸直角切
刃と称される。
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ヘリカルブローチによって実際の切削が行
われる際には、ブローチは歯列の捩れ角βの方向に沿っ
て捻られながら軸方向運動が与えられる。このとき、歯
直角切刃を有するヘリカルブローチでは、切刃13に対し
て直交方向に作用する切削抵抗F′は、第4図に示すよ
うに、軸方向成分(スラスト成分)S′と周方向成分
(トルク成分)T′とに分解される。そして、周方向成
分T′の大きさは、F′sinαで表されるが、このαが
例えば25度であると、F′の約42%の力が周方向成分と
なる。切刃13に作用する切削抵抗の約42%もの力が周方
向にトルク成分として作用すると、かなり強力に被削材
をクランプして回転を規制しなければならない。 一方、軸直角切刃を有するヘリカルブローチでは、切
刃溝の傾斜角αが0度であるので、上述した切削抵抗の
トルク成分はなくなるのであるが、この場合には切刃が
被削材に対して断続的に作用することになり、このため
加工精度が歯直角切刃よりも劣ってしまう。 このように、従来の歯直角切刃を有するヘリカルブロ
ーチでは、被削材の回転を規制するために被削材をかな
り強固にクランプする必要があり、かといって切削抵抗
のトルク成分がなくなる軸直角切刃のヘリカルブローチ
を用いたのでは、切削が断続的に行われて満足な加工精
度が得られないという問題があった。 本考案は上述のような技術的課題に鑑み、これを有効
に解決すべく創案されたものである。したがって本考案
の目的は、加工精度を維持して周方向の切削抵抗を極力
小さくできるヘリカルブローチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本考案に係るヘリカルブローチは、上述のごとき従来
の技術的課題を解決し、その目的を達成するために以下
のような構成を備えている。即ち、軸方向に対する歯筋
方向の捩れ角が少なくとも20度以上であるヘリカルブロ
ーチにおいて、3条の捩れ切刃溝を有し、周方向に対す
る該切刃溝の傾斜角が10度以下に設定されている。
【作用及び考案の効果】
ヘリカルブローチにおいて切刃溝が螺旋状に与えられ
る場合には、切刃溝の条数が増えると周方向に対するそ
の傾斜角も大きくならざるを得ず、周方向の切削抵抗を
十分に小さくするためには、該傾斜角は10度以下である
ことが好ましい。本考案に係るヘリカルブローチでは、
切刃溝の数が3条と、従来のものよりも遥かに少なくさ
れることによって、周方向に対する該切刃溝の傾斜角を
可及的に小さくすることができ、10度以下とすることが
可能になる。傾斜角が10度以下となることによって第3
図に示すように、切削時にその切刃に作用する力Fの方
向が軸方向に近付くことになり、軸方向の切削抵抗(ス
ラスト)Sに対して周方向の切削抵抗(トルク)Tがか
なり小さくなる。即ち、被削材を周方向へ回転運動させ
ようと作用する力も小さくなって、該被削材をクランプ
しなくとも加工が行えるようになる。ちなみに、切刃溝
の傾斜角が10度であった場合には、トルク成分の切削抵
抗Tは力Fの約17%程度となり、傾斜角25度の場合の約
42%に比べて半分以下となる。さらに、切刃溝は螺旋状
に形成されるので、各切刃による切削作用が断続的にな
ることなく連続的に行われ、加工精度は従来の歯直角切
刃のヘリカルブローチと同等に維持される。 また、喰付き時には三つの切刃が同時に喰付き、工具
の姿勢が最も安定して決まるので、その切削も安定して
行われる。即ち、例えば2条の切刃溝で切刃を構成した
場合には喰付き時に二つの切刃しか喰付かないので、軸
方向の切削荷重を一つの線上の2点で受けることにな
り、工具の姿勢が不安定になり、また4条以上の切刃溝
で切刃を構成した場合には、軸方向の切削荷重を受けら
れる面が複数存在し得るため、これらの各面が総て同一
面となるように精度よく形成されていなければ工具の姿
勢を不安定にする原因となるが、本考案では三つの切刃
が平面を確定する場合の最小点(3点)を構成するわけ
であって、軸方向の切削荷重を唯一の面上で確実に受け
る。
【実施例】
以下に本考案の好適な一実施例について、第1図およ
び第2図を参照して説明する。本実施例では、組立型ヘ
リカルブローチのシェルに本考案を適用している。即
ち、組立型ブローチ本体(図示せず)の仕上げ刃領域に
このシェル1が組み付けられる。第1図は中間部を省略
した本実施例のシェルの半断面正面図である。図の左側
がシェル1の喰付き側即ち前方端であり、右側が抜け側
即ち後方端である。また、第2図は本実施例のシェルに
形成される各切刃を模式的に示す展開図であり、図の下
側がシェル1の喰付き側であり、上側が抜け側である。
各歯列は捩れ角βに沿って周方向へ螺旋状に配置され
る。通常のヘリカルブローチにおける捩れ角は25度前後
が多く、本実施例でも捩れ角βを25度とする。各歯2の
前縁には切刃溝4が与えられることによって切刃3が形
成されている。この切刃溝4は、周方向(第2図におい
ては横方向で表される)に対して傾斜角αで傾斜する螺
旋状溝により形成されており、本実施例ではこの傾斜角
αが10度に設定されている。この傾斜角αは、切刃溝4
の数が3条と従来のものよりも遥かに少なくされること
によって始めてこのように小さくすることが可能とな
る。また、この切刃溝4は、シェル12の全周を3等分す
る位置毎に形成され、全部で3条形成されている。切刃
溝4の加工は、一定リードをつけて加工すればよく、歯
直角切刃と大略同様の加工である。 このように形成されたシェル1をブローチの仕上げ刃
領域に装着してブローチ加工を行えば、第2図の展開図
からも明らかなように、シェル1の外周上で三つの切刃
3が円周を3等分した位置で同時加工が行われるため、
仕上げ切削において極めて安定した切削が行われ、高い
加工精度が得られる。特にその切削は、切刃溝4が弱捩
れ溝ではあるが僅かながらでも周方向に対して傾斜角α
をもって螺旋状に連続しているので、切刃3は常時同一
条件で切削に関与しており、軸直角切刃のように断続的
に被削材に作用することはない。さらに切刃溝4の傾斜
角αは極力小さくしているので、切刃3に作用する力の
周方向成分の分力は殆ど無視できる程度に小さくなる。
一般に、ブローチ盤のワーク積載台にはスパイクと称す
剣山のような多数の針状の構造があり、加工に際しては
被削材がこの上に載置される。本実施例によれば、上述
の周方向成分の分力は、被削材をスパイクとの間の摩擦
だけで十分に保持できる程度にまで小さくなるので、被
削材は、特別なクランプ手段によってクランプせずとも
切削時に回転することはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例において中間部を省略したシェ
ルの半断面正面図、第2図は第1図の実施例でシェルに
形成される3条切刃溝の歯群における各切刃を展開して
模式的に示す図、第3図は本考案に係るヘリカルブロー
チの切刃に作用する力についてその軸方向成分と周方向
成分との各分力の状況を説明する図、第4図は従来技術
におけるヘリカルブローチの切刃に作用する力について
その軸方向成分と周方向成分との各分力の状況を説明す
る図、第5図は従来技術におけるヘリカルブローチの各
切刃を展開して模式的に示す図である。 1……シェル、2……歯、3……切刃、4……切刃溝、
α……切刃溝の傾斜角、β……歯列の捩れ角

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に対する歯筋方向の捩れ角(β)が
    少なくとも20度以上であるヘリカルブローチにおいて、 3条の捩れ切刃溝(4)を有し、周方向に対する該切刃
    溝(4)の傾斜角(α)が10度以下であることを特徴と
    するヘリカルブローチ。
JP5499389U 1989-05-12 1989-05-12 ヘリカルブローチ Expired - Lifetime JPH088019Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5499389U JPH088019Y2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 ヘリカルブローチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5499389U JPH088019Y2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 ヘリカルブローチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02145922U JPH02145922U (ja) 1990-12-11
JPH088019Y2 true JPH088019Y2 (ja) 1996-03-06

Family

ID=31577552

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JP5499389U Expired - Lifetime JPH088019Y2 (ja) 1989-05-12 1989-05-12 ヘリカルブローチ

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JP4678746B2 (ja) * 2000-07-21 2011-04-27 株式会社不二越 ヘリカルブローチ

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JPH02145922U (ja) 1990-12-11

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