JPH08509594A - 複数の回転子を有する交流電気駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 複数の回転子を有する交流電気駆動装置には回転または交番磁界を生じる固定子が一つと、それぞれ主回転子と副回転子と称し、非同期回転速度によって電磁トルクを生じさせる回転子が少なくとも二つとが備えられ，上記電気駆動装置が低速運転の場合、副回転子は伝動部分によってその電磁モーメントを増大させてから、主回転子と一緒に出力部材を駆動する。副回転子が同期回転速度まで加速すると、自動アンロード装置はすぐ副回転子の出力部材に対する駆動作用を解除する。なお、上記電気駆動装置のいくつかの電磁部分と伝動部分、および二種の自動アンロード装置について実施例を通じて説明した。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 複数の回転子を有する交流電気駆動裝置技術分野 本発明は交流電動機及び機器に使用する交流電源の動力部分を含む交流電気駆 動裝置に関する。上記電気駆動裝置には、回転磁界または、交番磁界を生じる固 定子と、非同期回転速度で電磁トルクを生じる回転子と、出力部材と称するが機 械負荷を駆動するのに用いられる伝動部材とが備えられ、上記回転子は、直接的 に又は伝動裝置を通じて、一定の速度比で上記出力部材を駆動し回転させる。背景技術 上記非同期回転速度で電磁トルクを生じる回転子には、主に誘導電流の電磁効 果によってトルクを生じる誘導形回転子と、主に鉄心材料のヒステリシス効果に よってトルクを生じる「ヒステリシス形回転子」と、その他の類似する回転子と を含むが、全体鋼質の鉄心を用いる回転子はその一例である。該回転子は回転ま たは交番磁界の作用によって非同期回転速度で回転するとき、誘導渦電流の電磁 効果によってトルクを生じるだけでなく、また鉄心の鋼材のヒステリシス効果に よってトルクを生じることもできる。 今まで機械の運転に用いる電気駆動裝置の中で、最も多く使われているのは交 流電動機である。従來の交流電動機の中でも、非同期電動機、とりわけカゴ形電 動機は一番広く応用されている。非同期電動機は、構造が簡単で、信頼性が高く 、使用壽命が長く、コストが低いなどの長所を持っているが、しかし、起動トル クが割りに小さいのに対し、起動電流が非常に大きく、超負荷の能力が小さく、 機械的特性が割りに硬いために、通常狹い速度範囲内しか使用できない。だから 、普通の非同期電動機およびそれと類似する電気駆動 裝置は、負荷の割りに大きい機械や速度が負荷によって変動範囲の大きい機械を 駆動するのに適しない。 非同期電動機の上記缺点は、その回転子の卷線の抵抗を大きくすることによっ て改善することができる。この方法は、起動電流を抑制することができるし、か つある程度までそのトルクを大きくするとともにその特性を軟化させることがで きる。しかしその最大トルクを増加させることができないばかりか、その電動機 の定格能率を大いに低下させることさえよくある。だから、非同期電動機および それと類似する電気駆動裝置の使用者は、その性能が自分の要求を満足できない 場合に、往往にして、転向器電動機のようなもっと複雜な電気駆動裝置を改用せ ざるを得ない。しかしこの種の電動機は、値段が高いものでなければ、信頼性も 耐用性もあまりよくない。発明の開示 従來の非同期電動機とそれと類似する電気駆動裝置の不足を補うために、本発 明は構造がより簡単で、信頼性が高く、より大きい起動トルクと超負荷能力を有 するとともに、より大きい速度範囲内で効果的に機械を駆動し、工作機械の原動 機またはその動力部分として利用可能な交流電気駆動裝置を提供することを目的 としたのである。 この目的を達成するため、本発明による電気駆動裝置は電磁部分と伝動部分の 二つの部分からなる。電磁部分は、回転または交番磁界を生じる固定子と、非同 期回転速度によって回転モーメントを生じる回転子が少なくとも二つとを有する 。上記回転子の一つは主回転子で、その他の回転子は副回転子である。伝動部分 には、お互いに一定の速度比を持つ伝動部材を数個有し、その中の一つは出力部 材と称し、機械を駆動するための伝動部材である。上記回転子はそれぞれ上記伝 動部材の一つと連接しているから、それぞれ異った速度比で出力部材を駆動する 。主回転子の出力部材に対する速度比は、どの副回転子のそれよりも小さくなっ ている。ここにいうある 回転子の出力部材に対する速度比は、その回転子の回転速度が出力部材のそれに 対する比率である。 前記電気駆動裝置が起動されてから、各回転子の回転速度がいずれも同期回転 速度より小さくなっている時に、各回転子はみな電動機状態に入り、一緒に出力 部材を駆動する。電気駆動裝置の加速に従い、各副回転子の出力部材に対する速 度比が主回転子のそれより大きいので、各副回転子はあい前後して主回転子より 先に同期回転速度になって発電機状態に入ると同時に逆モーメントを生じ、その 電気駆動裝置の出力トルクを減少させるようになる。この影響はときには微弱で はあるが、しかし、おろそかにしてはならない場合が多い。その副回転子の生じ た影響をさけるために、その電気駆動装置の中に自動アン‐ロード裝置を増設す ればよい。副回転子が同期回転速度とほぼ同一する所定の速度まで加速されたと き、上記自動アンロード裝置がただちに回転子の出力部材に対する駆動作用を失 わせることができる。たとえば、該副回転子と出力部材との伝動連けいを絶たせ 、それを自由浮動にさせたり、又は該副回転子を再び電磁モーメントを生じさせ ないようにしたりすることができる。 前述のように、上記電気駆動裝置は低速運転の場合、つまり各副回転子が全部 同期回転速度まで加速されるまえに、出力部材は各回転子による共同駆動の作用 を受ける。このとき、前記電気駆動裝置の出力トルクは、各回転子の生じた電磁 モーメントが異る速度比によって増大された後の総和になっている。その中に、 各副回転子の生じたトルクが伝動システムによって増大された部分を含んでいる 。だから、本発明の電気駆動裝置は従來の非同期電動機やそれと類似する電気駆 動裝置より、もっと大きな起動トルクと超負荷能力を有している。 一般にいうと、従來の非同期電動機と比べて、本発明の電気駆動裝置において 、副回転子の回転速度が主回転子のそれより高いので、低速運転時における副回 転子の回転速度差率がより小さいから、いっそう効果的に出力することができる 。だから、本電気駆動 裝置は低速運転時における効率が高く、より広い速度範囲内で効果よく機械の負 荷運転を保証できる。 とくに、もし本発明の電気駆動裝置の副回転子に適切な銅損と鉄損を持たせる ようにすれば、つまり、本電気駆動裝置の等價回路に定格外の回転子抵抗を増加 すれば、いっそうよく本電気駆動裝置の起動電流を制限し、起動トルクを大きく することができる。 また、本発明の電気駆動裝置の特性に影響を与える構成上の要素は普通の非同 期電動機のそれよりずっと多い。その中に、各回転子と固定子との間の電磁結合 関係、各回転子の構成とサイズの比例、各回転子の出力部材に対する速度比およ び自動アンロード裝置の有無などがある。だから、本発明も採用すれば、各種の 用途に応じて、特性の異る多種類の電気駆動裝置を開発することができる。 つぎに添附図を参照して列擧された例示に結びついて、本発明を詳しく説明す る。 図１は二つの副回転子を有する本発明の電気駆動裝置の軸方向断面図である。 図２と３は本発明の電気駆動裝置の二種の電磁部分の斜視図である。 図４と図５は、本発明の電気駆動裝置の二種の電磁部分の横断面図である。図 ４は図16、17、18の「Ａ-Ａ」線からの断面図であり、図５は、図19の「Ｂ-Ｂ」 線からの断面図である。 図６、７、８、９は本発明の電気駆動裝置の伝動部分の軸方向断面図である。 図10、11、12、13は本発明の電気駆動裝置の四種の異る実施例の軸方向断面図 である。そのなかの各電気駆動裝置には図２で示した電磁部分を含んでいる外に 、それぞれ図６、７、８、９で示した伝動部分をも含んでいる。 図14は本発明の電気駆動裝置の他の実施例の軸方向断面図で、その中に図3で 示した電磁部分と図6で示した伝動部分を含んでいる。 図15は図14で示した電気駆動裝置の回路図である。 図16と17は、本発明の電気駆動裝置のまたその他の２の実施例の軸方向断面図 である。その中の各電気駆動裝置には図４で示した電磁部分を含んでいるほかに 、またそれぞれ図８と図９で示した伝動部分を含んでいる。上記２の実施例のな かに、各電気駆動裝置の主回転子はいずれも中空の副回転子の内側中心に置かれ ている。 図18は本発明のもう一種の電気駆動裝置の実施例の軸方向断面図である。そ の中に図４で示した電磁部分と図８で示した伝動部分を含んでいる。この実施例 において、電気駆動裝置の副回転子は中空の主回転子の中心にある。 図19は本発明の図５に示した電磁部分を入れた電気駆動裝置実施例の軸方向断 面図である。 図20は図４で示された電磁部分及び図６で示された伝動部分を備えた本発明の 実施例の軸方向の断面図である。 図21は図20で示された電気駆動裝置の電気回路図である。 図22は図２で示された電磁部分及び図６で示された伝動部分を備えた本発明の 実施例の軸方向の断面図である。本発明を実施する最適実施例 図１に示すように、本発明の一種の電気駆動裝置には、電磁部分１と伝動部分 ２からなる。 上記電磁部分には、フレーム３に固定された回転または交番磁界を発生する固 定子６と、非同期回転速度のもとにトルクを生ぜられる回転子４、８、９とを有 する。回転子４を主回転子といい、８と９を第１副回転子と第２副回転子という 。上記固定子と各回転子はそれぞれ各自の鉄心を有する。回転子４と８には、そ れぞれ誘導電流を導通する卷線または卷線に相当する導体５と７が備える。固定 子６と回転子８の一部は、それぞれ回転子４の異る部分を囲んでおり、回転子８ の他の一部は回転子９を囲んでいるので、上記電磁部分には、三本の主磁束を導 通できる閉磁路を有する。第一本の磁路は、固定子鉄心と回転子４の鉄心の一部 分を含んでおり、回転子の卷線５と相互磁束をなしている。第二本の磁路は、回 転子４と８の 鉄心のおのおの一部分を含んでおり、回転子卷線５及び７と相互磁束をなしてい る。第三本の磁路は、回転子８の鉄心の一部分と回転子９の鉄心を含んでおり、 回転卷線７と相互磁束をなしている。 前記伝動部分は、伝動軸10、12、14と、出力部材としての伝動軸16と、歯車11 、13、15、17、19、20と、自動アンロード裝置としての単向クラッチ18、21とに よって構成されている。伝動軸10と12は空心軸である。伝動軸12は、回転できる ように伝動軸14にすえつけられ、伝動軸10は、回転できるように伝動軸12に据付 けられている。歯車11、13、15、17はそれぞれ伝動軸10、12、14、16と連接し、 歯車19と20はそれぞれ単向クラッチ18と21を通じて伝動軸16と連接し、歯車11、 13、15はそれぞれ歯車20、19、17とかみ合っている。 回転子４は主回転子として伝動軸14と連接し、回転子８と９は副回転子として それぞれ伝動軸10と12に連接している。回転子８と９が回転子４の所定の順方向 に沿って伝動軸16を駆動するとき、単向クラッチ18と21は結合する。それに反し て、もし回転子８と９をそれぞれ固定させ、伝動軸16を所定の順方向回転をする ように回転子４に駆動させられれば、単向クラッチ８と９はそれぞれ離脱するよ うになる。各回転子の伝動軸16を駆動する速度比は、副回転子９は最高で、その 次は副回転子８,最低は主回転子４である。 本電気駆動裝置に相応の交流電源を通じると、固定子６はすぐ回転または交番 磁界を生じ、その磁界は卷線５に誘導電流を生ずると同時に回転子４にトルクを 生じさせる。また、卷線５中の誘導電流は、回転子８の鉄心を含んだ磁路内に誘 導磁界を生じさせるとともに、卷線７内に誘導電流を生じさせる。回転子８もこ れによってトルクを生ずる。また、卷線７内の電流は、回転子９の鉄心を含む磁 路に誘導磁界を生じさせるとともに、回転子９にもトルクを生じさせるようにな る。従ってこの三つの回転子はいずれも伝動軸16を駆動し回転させている。本電 気駆動裝置が加速するあいだに、副回転子８と９は伝動軸16に対する速度比の大 小の順序によって、あい前後して同期回転速度に接近し、または達してから、こ れ以上加 速しなくなり、伝動軸16は、主回転子４の駆動によってつづいて加速していくと き、その速度はあい前後して歯車19と20を超過するようになり、単向クラッチ18 と21もつぎつぎに離脱して、副回転子９と８をあい前後して浮動状態に入らせる 。 本電気駆動裝置は伝動軸14を出力部材にしてもよい。一般に言うと、本発明の 電気駆動裝置は、主回転子と連接している伝動部材を出力部材として使ってもい いが、ただ副回転子が伝動部分を通じてその出力部材を駆動する速度比を１より 大きくするようにすればよい。 本発明で提供した電気駆動裝置の電磁部分は、上記副回転子１個だけを有する ように構成可能であるほか、多種の異る構成がある。 たとえば、図２に示すように、本発明電気駆動裝置の一種の電磁部分には、回 転または交番磁界を生ずる固定子22と、非同期回転速度でトルクを生ずる主回転 子26と、副回転子25とを備えている。上記固定子と各回転子はいずれも各自の鉄 心を有し、上記主回転子には誘導電流を導通する閉卷線又は卷線に相当する導体 23を備えている。固定子22と副回転子25の鉄心がそれぞれ主回転子の鉄心の異る 部分を囲むように構成されたため、上記電磁部分には、おのおの主回転子の卷線 23と相互磁束をなす二本の閉磁路を有する。第一本の磁路は固定子22の鉄心と主 回転子26の鉄心の一部を含める。第二本の磁路は、副回転子25の鉄心と主回転子 26の鉄心の他の一部を含めている。適当な交流電源につないで電流を通すと、固 定子22は直ちに上記第一本の磁路に磁束24を激発させる。さらに磁束24は卷線23 内に誘導電流を生じさせるとともに、主回転子26にトルクを生じさせる。さに卷 転23内の電流は第二本の磁路内で磁束27を激発させ、これによって、副回転子25 にもトルクを生じるようになる。 この副回転子25の鉄心は鋼または電工鈍鉄のかたまりより構成してよい。 図３に示すように、本発明のもう一種の電磁部分は回転または交番磁界を生じ させる固定子31と、非同期回転速度によりトルクを生じさせる主回転子28と、副 回転子33とによって構成される。上記固定子は卷線30と鉄心を有し、各回転子も 各自の鉄心を有している。固定子31の鉄心の異る部分の回りにそれぞれ回転子28 と33によって囲まれているため、その電磁部分には二本の固定子卷線と相互磁束 をなす閉磁路を有する。上記二本の磁路の第一本は主回転子28の鉄心と固定子31 の鉄心の一部より構成されており、第二本の磁路は副回転子33の鉄心と固定子31 の鉄心の他の一部より構成されている。適当な交流電源につないで電流を通すと 、固定子の卷線30内の電流が直ちに上記二本の磁路内で磁束29と32を激発させる 。磁束29と32の作用によって回転子28と33はトルクを生ずるようになる。 図４に示すように、本発明の電気駆動裝置の一種の電磁部分は回転または交番 磁界を生じる固定子36と、非同期回転速度によってトルクを生じさせる回転子37 と38より構成されている。固定子36は卷線34と鉄心を有し、回転子38も自分の鉄 心を有している。回転子37は回転子38を包囲する金属の円筒を有し、固定子36は また該円筒の回りを囲んでいる。従って、上記電磁部分には、固定子36および回 転子38の鉄心と、回転子37の金属円筒壁を横から貫通して固定子卷線34と相互磁 束をなす閉磁路とを有している。適当な電源につないで電流を通すと、卷線34内 の電流がすぐその磁路内で磁束35を生じさせ、それによって回転子37と38にトル クを生じさせる。 回転子37の金属円筒は、電工純鉄や鋼または半硬質磁性合金のような強磁性金 属で作ってもいいし、銅やアルミニュームのような非鉄磁性金属で作ってもよい 。 図５に示すように、本発明のもう一種の電磁部分は、回転または交番磁界を生 じる固定子43と非同期回転速度によってトルクを生じる回転子41、42から構成さ れる。固定子43は上記電磁部分の中心に位置し、卷線39と鉄心を有し，回転子42 は固定子43を囲 む金属円筒を有し，回転子41は回転子42の金属円筒を囲む鉄心を有している。従 って上記電磁部分には、固定子43および回転子41の鉄心と、回転子42の金属圓筒 壁を横から貫通して固定子の卷線39と相互磁束をなす閉磁路とを有する。適当な 電源をつないで電流を通すと、卷線39内の電流はすぐその磁路内で磁束40を生じ させ、回転子41と42はその作用によってトルクを生ずる。 回転子42の金属円筒は電工純鉄や鋼または半硬質磁性合金のような強磁性金属 で作ってもいいし、銅やアルミニュームのような非鉄磁性金属で作ってもよい。 本発明による電気駆動裝置の伝動部分も種種の構成がある。 図６に示すように、本発明電気駆動裝置の一種として、その伝動部分は歯車46 、47、49、50と伝動軸44、45、48によって構成されている。伝動軸45は空心軸で 、回動可能に伝動軸44にすえつけられている。歯車46と47はそれぞれ伝動軸45と 44に連接し、歯車49と50は、いずれも伝動軸48に連接している。歯車46と47はそ れぞれ歯車50と49と噛合する。こうして伝動軸44、45、48のあいだに一定の伝動 速度比を保つようになる。 図７に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、それぞれ 第１歯車、第２歯車と称する歯車53、54と、二連式歯車56と、それぞれ第１伝動 軸、第２伝動軸と称する伝動軸51、52と、固定されている心軸55とを備えている 。伝動軸52は空心軸で、回転可能に伝動軸51にすえつけられている。歯車53と54 はそれぞれ伝動軸52と54に連接している。二連式歯車56は回転可能に心軸55にす えつけられ、その二つの歯の輪がそれぞれ歯車53、54とかみあっている。こうし て伝動軸51と52のあいだに一定の伝動速度比を持つようになる。 図８に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、伝動軸57 と、内歯車59と、遊星フレーム60と、遊星歯車61と、中心歯車62とによって構成 されている。内歯車59は回動可能に伝動軸57にすえつけられ、遊星フレーム60は 伝動軸57と連接している。遊星歯車61は回動可能に遊星フレーム60にすえつけら れ、それと同時に中心輪62および内歯車59と噛合する。中心歯車62はフレーム58 と連接している。こうして内歯車59は伝動軸57に対して１以上の固定速度比を有 する。 図９に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、伝動軸63 と、中心歯車64と、遊星歯車65と、遊星フレーム66と、内歯車67とによって構成 されている。中心歯車64は回動可能に伝動軸63にすえつけられ、遊星フレーム66 は伝動軸63と連接している。遊星歯車65は回動可能に遊星フレーム66にすえつけ られ、それと同時に中心歯車64及び内歯車67と噛合しており、内歯車67はフレー ム68と連接する。こうして中心歯車64は伝動軸63に対して１以上の固定速度比を 有する。 本発明の電気駆動裝置は前述したどの電磁部分を使ってもいいし、伝動部分に ついてもどれを選用してもよい。 図10本発明の電気駆動裝置の一実施例を示した。この電動裝置は図２に示した 電磁部分と図６に示した伝動部分によって構成されている。上記伝動部分の伝動 軸45と44はそれぞれ上記電磁部分の主回転子26および副回転子25と連接している 。従って上記２の回転子はいずれも出力部材としての伝動軸48を駆動できるよう になっている。主回転子26の伝動軸48に対する速度比は副回転子25の伝動軸48の それより小さくなっている。 上記電気駆動裝置には、その自動アンロード裝置としての単向クラッチ69を有 する。上記伝動部分の歯車49は単向クラッチ69を介して伝動軸48に連接している 。上記単向クラッチ69は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向で 回転するときに離脱する。上記電気駆動裝置が加速するあいだに、副回転子25の 速度が同期回転速度に接近し、又は達してから、主回転子26がつづいて加速する ときに、単向クラッチ69が直ちに自動的に離脱し、副回転子25も出力軸48の負荷 を受けないで、自由に浮動する。 副回転子25が同期回転速度に達するまで加速すると、自由浮動できるようにな るために、上記出力部材としての伝動軸48を駆動する副回転子25の伝動チエンに 連接された如何なる伝動部材の間 に単向クラッチ69をすえつければよい。たとえば、該クラッチを伝動軸44と歯車 47の間、あるいは副回転子25と伝動軸44の間に据付けられる。 図11は、図２に示した電磁部分と図７に示した伝動部分によって構成された本 発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例を示している。上記伝動部分の伝動軸51 と52は、それぞれ上記電磁部分の主回転子26と副回転子25に連接している。伝動 軸51を上記電気駆動裝置の出力部材とすることができる。それに応じて、副回転 子25が伝動部分を通じて伝動軸51を駆動するときの速度比は１以上になつている 。 上記電気駆動裝置には、自動アンロード裝置としての単向クラッチ70がある。 上記伝動部分の歯車54は単向クラッチ70を通じて伝動軸51と連接している。該単 向クラッチ70は、副回転子25が固定されて主回転子26が所定の順方向回転をする ときに離脱する。従って副回転子25が同期回転速度に接近し、又はそれに達する まで加速されると、直ちに浮動状態に入る。 図12は、図２に示した電磁部分と図８に示した伝動部分によって構成された本 発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例である。この伝動部分の伝動軸57と内歯 車59はそれぞれ電磁部分の主回転子26および副回転子25と連接している。伝動軸 57をこの電気駆動装置の出力部材にすることができる。 該電気駆動裝置には、自動アンロード裝置としての単向クラッチ71がある。上 記伝動部分の中心歯車62は上記単向クラッチ71を通じてフレームと連接している 。上記単向クラッチ71は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向回 転をするときに離脱する。該電気駆動裝置の加速過程中に副回転子25の回転速度 が同期回転速度に達したのち、主回転子26がつづいて加速していくときに、単向 クラッチ71は自動的に離脱するようになり、副回転子25も浮動状態に入る。 図13は図２に示した電磁部分と図９に示した伝動部分によって構成された本発 明の電気駆動裝置のまた一つの実施例である。この 伝動部分の伝動軸63と中心歯車64はそれぞれこの電磁部分の主回転子26及び副回 転子25と連接している。伝動軸63は該電気駆動裝置の出力部材になっている。 上記電気駆動裝置には自動アンロード裝置としての単向クラッチ72がある。内 歯車67は上記単向クラッチ72を通じてフレームと連接している。該単向クラッチ は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向回転をするときに自動的 に離脱する。従って上記電気駆動裝置の加速中において、副回転子25が同期回転 の速度に接近し又はそれに達するまで加速されると直ちに浮動状態に入る。 図14と15は図３に示した電磁部分と図６に示した伝動部分によって構成された 本発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例である。この伝動部分の伝動軸45と44 は、それぞれ電磁部分の回転子28と33に連接しているため、上記二つの回転子は 、いずれも出力部材としての伝動軸48を駆動できる。図にこの電気駆動裝置の主 回転子28と副転子33を示している。主回転子28の伝動軸48に対する速度比は副回 転子33の軸48に対する速度比より小さい。 この電気駆動裝置には自動アンロード裝置がある。その副回転子33には卷線形 回転子卷線73がある。上記自動アンロード裝置には、伝動部材の回転速度によっ て操作する一組の自動開閉裝置74がある。該自動開閉裝置は公知の遠心開閉器や 速度断路器などであるが、図15に示すように、それには数対のノーマル・クロー ズ・コンタクト75がある。副回転子の卷線における各位相の閉回路に少なくとも 一対のノーマル・クローズ・コンタクトと直列連結している。該電気駆動裝置が 加速過程中，副回転子の、つまり伝動軸44の回転速度がほぼ同期回転速度の預定 速度と等しくなったとき、上記開閉裝置の各対のノーマル・クローズ・コンタク ト75は離脱して副回転子の卷線73における各位相の誘導電流を断たせる。だから 副回転子はこれ以上電磁モーメントを生じなくなり、この電動裝置の出力に対す る影響もなくなる。 図16は図４に示した電磁部分と図８に示した伝動部分によって 構成された本発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例である。伝動部分の伝動軸 57と内歯車59は、それぞれ上記電磁部分の回転子38と金属圓筒を有する回転子37 に連接している。前述した伝動部分の構成により、回転子37の伝動軸57を駆動す る速度比は１以上になっているので、回転子38は上記電気駆動裝置の主回転子に なり、回転子37は副回転子になる。伝動軸57は電気駆動裝置の出力部材になる。 上記電気駆動裝置には自動アンロード裝置としての単向クラッチ76がある。 伝動部分の遊星フレーム60は単向クラッチ76を通じて伝動軸57と連接している。 該単向クラッチ76は、副回転子37が固定され、主回転子38が所定の順方向回転を するときに離脱する。こうして、上記電気駆動裝置の副回転子37が同期回転速度 に接近し、又はそれに達するまで加速され、主回転子38がつづいて加速していく ときに、単向クラッチ76は自動離脱し、副回転子37もすぐ浮動状態に入る。 図17は図４に示した電磁部分と図９に示した伝動部分によって構成された本発 明の電気駆動裝置のもう一つの実施例を示している。上記伝動部分の伝動軸63と 中心歯車64はそれぞれ電磁部分の回転子38及び金属圓筒を有する回転子37と連接 している。上記伝動部分の構成によって、回転子37が伝動軸63を駆動する速度比 は１以上になっているので、回転子38は上記電気駆動裝置の主回転子で、回転子 37は副転子である。伝動軸63は該電気駆動裝置の出力軸になっている。 上記電気駆動裝置には、自動アンロード裝置としての単向クラッチ77がある。 この伝動部分の遊星フレーム66は、単向クラッチ77を通じて伝動軸63と連接する 。上記単向クラッチ77は、副回転子37が固定され、主回転子38が所定の順方向回 転をするときに離脱する。こうして、この副回転子37は同期回転速度に接近し、 又はそれに達するまで加速されると浮動状態に入る。 図18は図４の電磁部分と図８に示した伝動部分によって構成された本発明の電 気駆動裝置のもう一つの実施例を示している。その なかの回転子37は出力部材としての伝動軸57と連接し、回転子38は回動可能に伝 動軸57にすえつけられて内歯車59と連接する。こうして、回転子38は伝動軸57を 駆動する速度比が１以上になっている。回転子37は主回転子で、回転子38は副回 転子である。 上記電気駆動裝置には自動アンロード裝置としての単向クラッチ78がある。副 回転子38は単向クラッチ78を通じて内歯車59と連接する。単向クラッチ78は、副 回転子38が固定され、主回転子37が所定の順方向回転をするときに離脱する。こ うして、副回転子38は同期回転速度に接近し、又はそれに達するまで加速される と、浮動状態に入る。 図19は、図５に示した電磁部分を採用した本発明の電気駆動裝置の一実施例を 示している。この電気駆動裝置にはフレームに固定された心軸84がある。その伝 動部分には、それぞれ第１、第２、第３伝動軸と称する伝動軸80、82、87と、そ れぞれ第１、第２、第３、第４歯車と称する歯車81、83、88、85と、出力部材と しての回転ケース79とが備えられている。伝動軸80と82は空心軸で、伝動軸82は 回動可能に心軸84に設置され、伝動軸80は回動可能に伝動軸82に設置されている 。歯車81と83はそれぞれ伝動軸80と82に連接し、歯車85と88はいずれも伝動軸87 と連接している歯車81と83はそれぞれ歯車88及び85とかみあい、回転ケース79は 伝動軸80と連接している。上記電気駆動裝置の電磁部分の固定子43は心軸84に固 定されている。回転子41は主回転子として回転ケース79の内壁に設置され、回転 子42は副回転子として伝動軸82に連接している。上記回転子は伝動部分を通じて 回転ケース79を駆動する速度比が１以上になっている。 上記電気駆動裝置には自動アンロード裝置としての単向クラッチ86がある。伝 動軸87は単向クラッチ86を通じて、歯車85と連接している。しかも上記単向クラ ッチ86は、副回転子42が固定され、主回転子41が所定の順方向回転をするときに 離脱する。こうして副回転子42は同期回転速度に接近し、又はそれに達するまで 加速されると浮動状態に入る。 図20及び図21は図４に示された電磁部分と図６に示された伝動部分を備えた本 発明の電気駆動裝置を示している。上記回転子37及び38をそれぞれ回転軸45及び 44と連接することにより、出力部材である軸48を駆動できるようになっている。 回転子37が軸を駆動するときの速度比は回転子38のそれより小さい。37は主回転 子で、38は副回転子である。 上記回転子38には誘導電流を導通する卷線形回転子卷線89を備えている。上 記電気駆動裝置には自動アンロード裝置を有し、この自動アンロード裝置には、 例えば周知の半導体ダイオード又はシリコントランジスターを含めた整流回路な どの整流要素90が備えられた。上記副回転子の卷線89には異なる相の誘導電流を 導通する閉回路を備えており、上記閉回路には上記整流要素90を少なくとも一つ が直列された。上記整流要素の導流方向は導通された副回転子が所定の正方向で の回転速度が同期回転速度より低いときに生じた誘導電流の方向と同一の方向に 設定された。 上記電気駆動裝置の加速中において、もし上記副回転子38の回転速度が同期速 度より低い場合、その巻線89が誘導電流を生じることができると共に、この回転 子もトルクを生じて主回転子37と共同で出力軸48を駆動することができる。回転 子38の回転速度が同期回転速度を超えると、卷線89内の誘導起電力が逆転し、回 転子の電流が整流要素より遮断される。こうして副回転子38はトルクを生じない ため軸48に対する駆動又は阻止の役割を失った。 また、復回転子の駆動特性を向上させるため、図21のように、上記副回転子卷 線89の各相の回路に例えば抵抗体やコンデンサーなど適宜の電気部品91を直列に 加入してもよい。 図22は図２で示された電磁部分と図６で示された伝動部分を備えた電気駆動裝 置を示す。 上記伝動軸44にはレジッド及び段付き93が備えられている。それと相応して上 記副回転子25にはこれらレジッド及び段付きと配合するためのレジッド及び段付 きが備えられている。軸44と回転子25のレジッドからなるスパイラルペア94が螺 合すると、二者の 段付きが緊密に押圧され、副回転子25は軸44と連接することにより、上記出力軸 48を駆動できるようになった。上記スパイラルペア94が離脱すると、副回転子25 が自由に回転できる。上記主回転子26は上記伝動軸45と連接する。主回転子26が 軸48を駆動するときの速度比は副回転子25のそれより小さい。 上記スパイラルペア94の螺旋方向は伝動軸44を固定させ、副回転子25を所定の 方向に沿って回転させる場合、このスパイラルペアが螺合させられて段付き93が 緊密に押圧されることができるように設定した。 このようにして、上記電気駆動裝置の加速中において、上記復回転子25の速度 が同期速度より低くなったときに上記スパイラルペア94が螺合させられ、上記主 回転子と副回転子が共に出力軸を駆動する。副回転子25の速度が同期回転速度に 接近したとき、この副回転子はこれ以上加速せず、軸44の回転速度はこの副回転 子を追い越すと、上記スパイラルペアが離脱し、副回転子25が浮動状態に入る。 上記スパイラルペア94を上記電気駆動裝置の減速過程中において自動的に離脱 状態から改めて螺合状態に入らせるため、副回転子25に対してスパイラルペアの 螺合時における軸方向に向けて附勢する力が必要される。 このための電気駆動裝置にはバネ95が備えられている。このバネは上記スパイ ラルペアが離脱すると、圧迫されて変形することにより、副回転子25に対してス パイラルペアの螺合時における軸方向に向けて附勢する力を生み出すものである 。 もう一種の電気駆動裝置の主回転子26の鉄芯には副回転子25の鉄芯に囲まれた 円錐台形部92を有する。上記スパイラルペアが螺合すると、上記主回転子の円錐 台部92と副回転子25との間のエアギャップは副回転子２５の軸方向における運動 により縮小する。上記電気駆動裝置が運転するとき、上記主回転子26の円錐台部 92と副回転子25との間の電磁力には、副回転子25に対してスパイラルペアの螺合 時における軸方向に向けて附勢する分力を含んでい る。 言うまでもなく、前記各種の電磁部分と伝動部分との組み合わせさえ変更すれ ば、又は自動アンロード裝置の種類もしくはその裝置の配置位置を変更すれば上 記の各実施例と異なった種々の本発明の電気駆動裝置を実現できる。この発明の 属する技術分野における当業者は前記内容により、本願の請求の範囲内における 異なった設計をすることができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１２月９日 【補正内容】 明細書発明の名称 複数の回転子を有する交流電気駆動装置技術分野 本発明は交流電動機及び機器に用いる交流電源の動力部分を含む交流電気駆動 裝置に関する。上記電気駆動裝置には固定子と、回転子と、出力部材と称し、機 械の負荷を駆動する伝動部材とが備えらており、上記固定子には例えば硅素鋼板 又はその他のフェロマグネティック合金などの導磁材料からなる鉄心及び適当な 交流電を通電すると回転磁界又は交番磁界を生じる卷腺を備えており、上記回転 子は回転磁界又は交番磁界において非同期の回転速度でトルクを生じることがで きる。上記回転子は直接的に又は伝動裝置を介して一定の速度比で上記出力部材 を駆動する。背景技術 上記非同期回転速度で電磁トルクを生じる回転子には、主に誘導電流の電磁効 果によってトルクを生じる誘導形回転子と、主に鉄心材料のヒステリシス効果に よってトルクを生じる「ヒステリシス形回転子」と、その他の類似する回転子と を含むが、全体鋼質の鉄心を用いる回転子はその一例である。該回転子は回転ま たは交番磁界の作用によって非同期回転速度で回転するとき、誘導渦電流の電磁 効果によってトルクを生じるだけでなく、また鉄心の鋼材のヒステリシス効果に よってトルクを生じることもできる。 今まで機械の運転に用いる電気駆動裝置の中で、最も多く使われているのは交 流電動機である。従來の交流電動機の中でも、非同期電動機、とりわけカゴ形電 動機は一番広く応用されている。非同期電動機は、構造が簡単で、信頼性が高く 、使用壽命が長く、コストが低いなどの長所を持っているが、しかし、起動トル クが割りに小 さいのに対し、起動電流が非常に大きく、超負荷の能力が小さく、機械的特性が 割りに硬いために、通常狹い速度範囲内しか使用できない。だから、普通の非同 期電動機およびそれと類似する電気駆動裝置は、負荷の割りに大きい機械や速度 が負荷によって変動範囲の大きい機械を駆動するのに適しない。 非同期電動機の上記缺点は、その回転子の卷線の抵抗を大きくすることによっ て改善することができる。この方法は、起動電流を抑制することができるし、か つある程度までそのトルクを大きくするとともにその特性を軟化させることがで きる。しかしその最大トルクを増加させることができないばかりか、その電動機 の定格能率を大いに低下させることさえよくある。だから、非同期電動機および それと類似する電気駆動裝置の使用者は、その性能が自分の要求を満足できない 場合に、往往にして、転向器電動機のようなもっと複雑な電気駆動裝置を改用せ ざるを得ない。しかしこの種の電動機は、値段が高いものでなけれぼ、信頼性も 耐用性もあまりよくない。発明の開示 従來の非同期電動機とそれと類似する電気駆動裝置の不足を補うために、本発 明は構造がより簡単で、信頼性が高く、より大きい起動トルクと超負荷能力を有 するとともに、より大きい速度範囲内で効果的に機械を駆動し、工作機械の原動 機またはその動力部分として利用可能な交流電気駆動裝置を提供することを目的 としたのである。 この目的を達成するため、本発明による電気駆動裝置は電磁部分と伝動部分の 二つの部分からなる。電磁部分は、回転または交番磁界を生じる固定子と、非同 期回転速度によって回転モーメントを生じる回転子が少なくとも二つとを有する 。上記回転子の一つは主回転子で、その他の回転子は副回転子である。伝動部分 には、お互いに一定の速度比を持つ伝動部材を数個有し、その中の一つは出力部 材と称し、機械を駆動するための伝動部材である。上記回転子はそ れぞれ上記伝動部材の一つと連接しているから、それぞれ異った速度比で出力部 材を駆動する。主回転子の出力部材に対する速度比は、どの副回転子のそれより も小さくなっている。ここにいうある回転子の出力部材に対する速度比は、その 回転子の回転速度が出力部材のそれに対する比率である。 前記電気駆動裝置が起動されてから、各回転子の回転速度がいずれも同期回転 速度より小さくなっている時に、各回転子はみな電動機状態に入り、一緒に出力 部材を駆動する。電気駆動裝置の加速に従い、各副回転子の出力部材に対する速 度比が主回転子のそれより大きいので、各副回転子はあい前後して主回転子より 先に同期回転速度になって発電機状態に入ると同時に逆モーメントを生じ、その 電気駆動裝置の出力トルクを減少させるようになる。この影響はときには微弱で はあるが、しかし、おろそかにしてはならない場合が多い。その副回転子の生じ た影響をさけるために、その電気駆動裝置の中に自動アン‐ロード裂置を増設す れぼよい。副回転子が同期回転速度とほぼ同一する所定の速度まで加速されたと き、上記自動アンロード裝置がただちに回転子の出力部材に対する駆動作用を失 わせることができる。たとえば、該副回転子と出力部材との伝動連けいを絶たせ 、それを自由浮動にさせたり、又は該副回転子を再び電磁モーメントを生じさせ ないようにしたりすることができる。 前述のように、上記電気駆動裝置は低速運転の場合、つまり各副回転子が全部 同期回転速度まで加速されるまえに、出力部材は各回転子による共同駆動の作用 を受ける。このとき、前記電気駆動裝置の出力トルクは、各回転子の生じた電磁 モーメントが異る速度比によつて増大された後の総和になっている。その中に、 各副回転子の生じたトルクが伝動システムによって増大された部分を含んでいる 。だから、本発明の電気駆動裝置は従來の非同期電動機やそれと類似する電気駆 動裝置より、もっと大きな起動トルクと超負荷能力を有している。 一般にいうと、従來の非同期電動機と比べて、本発明の電気駆動 裝置において、副回転子の回転速度が主回転子のそれより高いので、低速運転時 における副回転子の回転速度差率がより小さいから、いっそう効果的に出力する ことができる。だから、本電気駆動裝置は低速運転時における効率が高く、より 広い速度範囲内で効果よく機械の負荷運転を保証できる。 とくに、もし本発明の電気駆動裝置の副回転子に適切な銅損と鉄損を持たせる ようにすれば、つまり、本電気駆動裝置の等價回路に定格外の回転子抵抗を増加 すれぼ、いっそうよく本電気駆動裝置の起動電流を制限し、起動トルクを大きく することができる。 また、本発明の電気駆動裝置の特性に影響を与える構成上の要素は普通の非同 期電動機のそれよりずっと多い。その中に、各回転子と固定子との間の電磁結合 関係、各回転子の構成とサイズの比例、各回転子の出力部材に対する速度比およ び自動アンロード裝置の有無などがある。だから、本発明も採用すれば、各種の 用途に応じて、特性の異る多種類の電気駆動裝置を開発することができる。 つぎに添附図を参照して列擧された例示に結びついて、本発明を詳しく説明す る。 図１は二つの副回転子を有する本発明の電気駆動裝置の軸方向断面図である。 図２と３は本発明の電気駆動裝置の二種の電磁部分の斜視図である。 図４と図５は、本発明の電気駆動裝置の二種の電磁部分の横断面図である。図 ４は図16、17、18の「Ａ-Ａ」線からの断面図であり、図５は、図19の「Ｂ-Ｂ」 線からの断面図である。 図６、７、８、９は本発明の電気駆動裝置の伝動部分の軸方向断面図である。 図10、11、12、13は本発明の電気駆動裝置の四種の異る実施例の軸方向断面図 である。そのなかの各電気駆動裝置には図２で示した電磁部分を含んでいる外に 、それぞれ図６、７、８、９で示した伝動部分をも含んでいる。 図14は本発明の電気駆動裝置の他の実施例の軸方向断面図で、 その中に図３で示した電磁部分と図６で示した伝動部分を含んでいる。 図15は図14で示した電気駆動裝置の回路図である。 図20は図４で示された電磁部分及び図６で示された伝動部分を備えた本発明の 実施例の軸方向の断面図である。 図21は図20で示された電気駆動裝置の電気回路図である。 図22は図２で示された電磁部分及び図６で示された伝動部分を備えた本発明の 実施例の軸方向の断面図である。本発明を実施する最適実施例 図１に示すように、本発明の一種の電気駆動裝置には、電磁部分１と伝動部分 ２からなる。 上記電磁部分には、フレーム３に固定された回転または交番磁界を発生する固 定子６と、非同期回転速度のもとにトルクを生ぜられる回転子４、８、９とを有 する。回転子４を主回転子といい、８と９を第１副回転子と第２副回転子という 。上記固定子と各回転子はそれぞれ各自の鉄心を有する。回転子４と８には、そ れぞれ誘導電流を導通する卷線または卷線に相当する導体５と７が備える。固定 子６と回転子８の一部は、それぞれ回転子４の異る部分を囲んでおり、回転子８ の他の一部は回転子９を囲んでいるので、上記電磁部分には、三本の主磁束を導 通できる閉磁路を有する。第一本の磁路は、固定子鉄心と回転子４の鉄心の一部 分を含んでおり、回転子の卷線５と相互磁束をなしている。第二本の磁路は、回 転子４と８の鉄心のおのおの一部分を含んでおり、回転子卷線５及び７と相互磁 束をなしている。第三本の磁路は、回転子８の鉄心の一部分と回転子９の鉄心を 含んでおり、回転卷線７と相互磁束をなしている。 前記伝動部分は、伝動軸10，12、14と、出力部材としての伝動軸16と、歯車11 、13、15、17、19、20と、自動アンロード裝置としての単向クラッチ18、21とに よって構成されている。伝動軸10と12は空心軸である。伝動軸12は、回転できる ように伝動軸14にすえつけられ、伝動軸10は、回転できるように伝動軸 12に据付けられている。歯車11、13、15、17はそれぞれ伝動軸10、12、14、16と 連接し、歯車19と20はそれぞれ単向クラッチ18と21を通じて伝動軸16と連接し、 歯車11、13、15はそれぞれ歯車20、19、17とかみ合っている。 回転子４は主回転子として伝動軸14と連接し、回転子８と９は副回転子として それぞれ伝動軸10と12に連接している。回転子８と９が回転子４の所定の順方向 に沿って伝動軸16を駆動するとき、単向クラッチ18と21は結合する。それに反し て、もし回転子８と９をそれぞれ固定させ、伝動軸16を所定の順方向回転をする ように回転子４に駆動させられれば、単向クラッチ８と９はそれぞれ離脱するよ うになる。各回転子の伝動軸16を駆動する速度比は、副回転子９は最高で、その 次は副回転子８,最低は主回転子４である。 本電気駆動裝置に相応の交流電源を通じると、固定子６はすぐ回転または交番 磁界を生じ、その磁界は卷綫５に誘導電流を生ずると同時に回転子４にトルクを 生じさせる。また、卷線５中の誘導電流は、回転子８の鉄心を含んだ磁路内に誘 導磁界を生じさせるとともに、卷線７内に誘導電流を生じさせる。回転子８もこ れによってトルクを生ずる。また、卷線７内の電流は、回転子９の鉄心を含む磁 路に誘導磁界を生じさせるとともに、回転子９にもトルクを生じさせるようにな る。従ってこの三つの回転子はいずれも伝動軸16を駆動し回転させている。本電 気駆動裝置が加速するあいだに、副回転子８と９は伝動軸16に対する速度比の大 小の順序によって、あい前後して同期回転速度に接近し、または達してから、こ れ以上加速しなくなり、伝動軸16は、主回転子４の駆動によってつづいて加速し ていくとき、その速度はあい前後して歯車19と20を超過するようになり、単向ク ラッチ18と21もつぎつぎに離脱して、副回転子９と８をあい前後して浮動状態に 入らせる。 本電気駆動裝置は伝動軸14を出力部材にしてもよい。一般に言うと、本発明の 電気駆動裝置は、主回転子と連接している伝動部材を出力部材として使ってもい いが、ただ副回転子が伝動部分を通じてその出力部材を駆動する速度比を１より 大きくするようにすれば よい。 本発明で提供した電気駆動裝置の電磁部分は、上記副回転子１個だけを有する ように構成可能であるほか、多種の異る構成がある。 たとえば、図２に示すように、本発明電気駆動裝置の一種の電磁部分には、回 転または交番磁界を生ずる固定子22と、非同期回転速度でトルクを生ずる主回転 子26と、副回転子25とを備えている。上記固定子と各回転子はいずれも各自の鉄 心を有し、上記主回転子には誘導電流を導通する閉卷線又は卷線に相当する導体 23を備えている。固定子22と副回転子25の鉄心がそれぞれ主回転子の鉄心の異る 部分を囲むように構成されたため、上記電磁部分には、おのおの主回転子の卷線 23と相互磁束をなす二本の閉磁路を有する。第一本の磁路は固定子22の鉄心と主 回転子26の鉄心の一部を含め、かつ、固定子の卷線と相互磁束をなす。第二本の 磁路は、副回転子25の鉄心と主回転子26の鉄心の他の一部を含めている。適当な 交流電源につないで電流を通すと、固定子22は直ちに上記第一本の磁路に磁束24 を激発させる。さらに磁束24は卷線23内に誘導電流を生じさせるとともに、主回 転子26にトルクを生じさせる。さに卷転23内の電流は第二本の磁路内で磁束27を 激発させ、これによって、副回転子25にもトルクを生じるようになる。固定子の 卷線の電流は副回転子の鉄心を透過して副回転子の回転を駆動する磁束を直接的 に生じることがない。 この副回転子25の鉄心は鋼または電工純鉄のかたまりより構成してよい。 図３に示すように、本発明のもう一種の電磁部分は回転または交番磁界を生じ させる固定子31と、非同期回転速度によりトルクを生じさせる主回転子28と、副 回転子33とによって構成される。上記固定子は卷線30と鉄心を有し、各回転子も 各自の鉄心を有している。固定子31の鉄心の異る部分の回りにそれぞれ回転子28 と33によって囲まれているため、その電磁部分には二本の固定子卷線と相互磁束 をなす閉磁路を有する。上記二本の磁路の第一本は主回転子28の鉄心と固定子31 の鉄心の一部より構成されており、第二本 の磁路は副回転子33の鉄心と固定子31の鉄心の他の一部より構成されている。適 当な交流電源につないで電流を通すと、固定子の卷線30内の電流が直ちに上記二 本の磁路内で磁束29と32を激発させる。磁束29と32の作用によって回転子28と33 はトルクを生ずるようになる。 図４に示すように、本発明の電気駆動裝置の一種の電磁部分は回転または交番 磁界を生じる固定子36と、非同期回転速度によってトルクを生じさせる回転子37 と38より構成されている。固定子36は卷線34と鉄心を有し、回転子38も自分の鉄 心を有している。回転子37は回転子38を包囲する金属の円筒を有し、固定子36は また該円筒の回りを囲んでいる。従って、上記電磁部分には、固定子36および回 転子38の鉄心と、回転子37の金属円筒壁を横から貫通して固定子卷線34と相互磁 束をなす閉磁路とを有している。適当な電源につないで電流を通すと、卷線34内 の電流がすぐその磁路内で磁束35を生じさせ、それによって回転子37と38にトル クを生じさせる。 回転子37の金属円筒は、電工純鉄や鋼または半硬質磁性合金のような強磁性金 属で作ってもいいし、銅やアルミニュームのような非鉄磁性金属で作ってもよい 。 図５に示すように、本発明のもう一種の電磁部分は、回転または交番磁界を生 じる固定子43と非同期回転速度によってトルクを生じる回転子41、42から構成さ れる。固定子43は上記電磁部分の中心に位置し、卷線39と鉄心を有し，回転子42 は固定子43を囲む金属円筒を有し，回転子41は回転子42の金属円筒を囲む鉄心を 有している。従って上記電磁部分には、固定子43および回転子41の鉄心と、回転 子42の金属圓筒壁を横から貫通して固定子の卷線39と相互磁束をなす閉磁路とを 有する。適当な電源をつないで電流を通すと、卷線39内の電流はすぐその磁路内 で磁束40を生じさせ、回転子41と42はその作用によてトルクを生ずる。 回転子42の金属円筒は電工純鉄や鋼または半硬質磁性合金のような強磁性金属 で作ってもいいし、銅やアルミニュームのような非 鉄磁性金属で作ってもよい。 本発明による電気駆動裝置の伝動部分も種種の構成がある。 図６に示すように、本発明電気駆動裝置の一種として、その伝動部分は歯車46 、47、49、50と伝動軸44、45、48によって構成されている。伝動軸45は空心軸で 、回動可能に伝動軸44にすえつけられている。歯車46と47はそれぞれ伝動軸45と 44に連接し、歯車49と50は、いずれも伝動軸48に連接している。歯車46と47はそ れぞれ歯車50と49と噛合する。こうして伝動軸44、45、48のあいだに一定の伝動 速度比を保つようになる。 図７に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、それぞれ 第１歯車、第２歯車と称する歯車53、54と、二連式歯車56と、それぞれ第１伝動 軸、第２伝動軸と称する伝動軸51、52と、固定されている心軸55とを備えている 。伝動軸52は空心軸で、回転可能に伝動軸51にすえつけられている。歯車53と54 はそれぞれ伝動軸52と54に連接している。二連式歯車56は回転可能に心軸55にす えつけられ、その二つの歯の輪がそれぞれ歯車53、54とかみあっている。こうし て伝動軸51と52のあいだに一定の伝動速度比を持つようになる。 図８に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、伝動軸57 と、内歯車59と、遊星フレーム60と、遊星歯車61と、中心歯車62とによって構成 されている。内歯車59は回動可能に伝動軸57にすえつけられ、遊星フレーム60は 伝動軸57と連接している。遊星歯車61は回動可能に遊星フレーム60にすえつけら れ、それと同時に中心輪62および内歯車59と噛合する。中心歯車62はフレーム58 と連接している。こうして内歯車59は伝動軸57に対して１以上の固定速度比を有 する。 図９に示すように、本発明の電気駆動裝置のもう一種の伝動部分は、伝動軸63 と、中心歯車64と、遊星歯車65と、遊星フレーム66と、内歯車67とによって構成 されている。中心歯車64は回動可能に伝動軸63にすえつけられ、遊星フレーム66 は伝動軸63と連接している。遊星歯車65は回動可能に遊星フレーム66にすえつけ られ、それと同時に中心歯車64及び内歯車67と噛合しており、内歯車67はフレー ム68と連接する。こうして中心歯車64は伝動軸63に対して１以上の固定速度比を 有する。 本発明の電気駆動裝置は前述したどの電磁部分を使ってもいいし、伝動部分に ついてもどれを選用してもよい。 図10本発明の電気駆動裝置の一実施例を示した。この電動裝置は図２に示した 電磁部分と図６に示した伝動部分によって構成されている。上記伝動部分の伝動 軸45と44はそれぞれ上記電磁部分の主回転子26および副回転子25と連接している 。従って上記２の回転子はいずれも出力部材としての伝動軸48を駆動できるよう になっている。主回転子26の伝動軸48に対する速度比は副回転子25の伝動軸48の それより小さくなっている。 上記電気駆動裝置には、その自動アンロード裝置としての単向クラッチ69を有 する。上記伝動部分の歯車49は単向クラッチ69を介して伝動軸48に連接している 。上記単向クラッチ69は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向で 回転するときに離脱する。上記電気駆動裝置が加速するあいだに、副回転子25の 速度が同期回転速度に接近し、又は達してから、主回転子26がつづいて加速する ときに、単向クラッチ69が直ちに自動的に離脱し、副回転子25も出力軸48の負荷 を受けないで、自由に浮動する。 副回転子25が同期回転速度に達するまで加速すると、自由浮動できるようにな るために、上記出力部材としての伝動軸48を駆動する副回転子25の伝動チエンに 連接された如何なる伝動部材の間に単向クラッチ69をすえつければよい。たとえ ぱ、該クラッチを伝動軸44と歯車47の間、あるいは副回転子25と伝動軸44の間に 据付けられる。 図11は、図２に示した電磁部分と図７に示した伝動部分によって構成された本 発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例を示している。上記伝動部分の伝動軸51 と52は、それぞれ上記電磁部分の主回転子26と副回転子25に連接している。伝動 軸51を上記電気駆動裝置の出力部材とすることができる。それに応じて、副回転 子 25が伝動部分を通じて伝動軸51を駆動するときの速度比は１以上になつている。 上記電気駆動裝置には、自動アンロード裝置としての単向クラッナ70がある。 上記伝動部分の歯車54は単向クラッチ70を通じて伝動軸51と連接している。該単 向クラッチ70は、副回転子25が固定されて主回転子26が所定の順方向回転をする ときに離脱する。従って副回転子25が同期回転速度に接近し、又はそれに達する まで加速されると、直ちに浮動状態に入る。 図12は、図２に示した電磁部分と図８に示した伝動部分によって構成された本 発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例である。この伝動部分の伝動軸57と内歯 車59はそれぞれ電磁部分の主回転子26および副回転子25と連接している。伝動軸 57をこの電気駆動裝置の出力部材にすることができる。 該電気駆動裝置には、自動アンロード裝置としての単向クラッチ71がある。上 記伝動部分の中心歯車62は上記単向クラッチ71を通じてフレームと連接している 。上記単向クラッチ71は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向回 転をするときに離脱する。該電気駆動裝置の加速過程中に副回転子25の回転速度 度が同期回転速度に達したのち、主回転子26がつづいて加速していくときに、単 向クラッチ71は自動的に離脱するようになり、副回転子25も浮動状態に入る。 図13は図２に示した電磁部分と図９に示した伝動部分によって構成された本発 明の電気駆動裝置のまた一つの実施例である。この伝動部分の伝動軸63と中心歯 車64はそれぞれこの電磁部分の主回転子26及び副回転子25と連接している。伝動 軸63は該電気駆動裝置の出力部材になっている。 上記電気駆動裝置には自動アンロード裝置としての単向クラッチ72がある。内 歯車67は上記単向クラッチ72を通じてフレームと連接している。該単向クラッチ は、副回転子25が固定され、主回転子26が所定の順方向回転をするときに自動的 に離脱する。従って上記電気駆動裝置の加速中において、副回転子25が同期回転 の速度に接近し又はそれに達するまで加速されると直ちに浮動状態に入る。 図14と15は図３に示した電磁部分と図６に示した伝動部分によって構成された 本発明の電気駆動裝置のもう一つの実施例である。この伝動部分の伝動軸45と44 は、それぞれ電磁部分の回転子28と33に連接しているため、上記二つの回転子は 、いずれも出力部材としての伝動軸48を駆動できる。図にこの電気駆動裝置の主 回転子28と副転子33を示している。主回転子28の伝動軸48に対する速度比は副回 転子33の軸48に対する速度比より小さい。 この電気駆動裝置には自動アンロード裝置がある。その副回転子33には卷線形 回転子卷線73がある。上記自動アンロード裝置には、伝動部材の回転速度によっ て操作する一組の自動開閉裝置74がある。該自動開閉裝置は公知の遠心開閉器や 速度断路器などであるが、図15に示すように、それには数対のノーマル・クロー ズ・コンタクト75がある。副回転子の卷線における各位相の閉回路に少なくとも 一対のノーマル・クローズ・コンタクトと直列連結している。該電気駆動裝置が 加速過程中，副回転子の、つまり伝動軸44の回転速度がほぼ同期回転速度の預定 速度と等しくなったとき、上記開閉裝置の各対のノーマル・クローズ・コンタク ト75は離脱して副回転子の卷線73における各位相の誘導電流を断たせる。だから 副回転子はこれ以上電磁モーメントを生じなくなり、この電動裝置の出力に対す る影響もなくなる。 図20及び図21は図４に示された電磁部分と図６に示された伝動部分を備えた本 発明の電気駆動裝置を示している。上記回転子37及び38をそれぞれ回転軸45及び 44と連接することにより、出力部材である軸48を駆動できるようになっている。 回転子37が軸を駆動するときの速度比は回転子38のそれより小さい。37は主回転 子で、38は副回転子である。 上記回転子38には誘導電流を導通する卷線形回転子卷線89を備えている。上 記電気駆動裝置には自動アンロード裝置を有し、この自動アンロード裝置には、 例えば周知の半導体ダイオート又はシ リコントランジスターを含めた整流回路などの整流要素90が備えられた。上記副 回転子の卷線89には異なる相の誘導電流を導通する閉回路を備えており、上記閉 回路には上記整流要素90を少なくとも一つが直列された。上記整流要素の導流方 向は導通された副回転子が所定の正方向での回転速度が同期回転速度より低いと きに生じた誘導電流の方向と同一の方向に設定された。 上記電気駆動裝置の加速中において、もし上記副回転子38の回転速度が同期速 度より低い場合、その卷線89が誘導電流を生じることができると共に、この回転 子もとルク生をじて主回転子37と共同で出力軸48を駆動することができる。回転 子38の回転速度が同期回転速度を超えると、卷線89内の誘導起電力が逆転し、回 転子の電流が整流要素より遮断される。こうして副回転子38はトルクを生じない ため軸48に対する駆動又は阻止の役割を失った。 また、復回転子の駆動特性を向上させるため、図21のように、上記副回転子卷 線89の各相の回路に例えば抵抗体やコンデンサーなど適宜の電気部品91を直列に 加入してもよい。 図22は図２で示された電磁部分と図６で示された伝動部分を備えた電気駆動裝 置を示す。 上記伝動軸44にはレジッド及び段付き93が備えられている。それと相応して上 記副回転子25にはこれらレジッド及び段付きと配合するためのレジッド及び段付 きが備えられている。軸44と回転子25のレジッドからなるスパイラルペア94が螺 合すると、二者の段付きが緊密に押圧され、副回転子25は軸44と連接することに より、上記出力軸48を駆動できるようになった。上記スパイラルペア94が離脱す ると、副回転子25が自由に回転できる。上記主回転子26は上記伝動軸45と連接す る。主回転子26が軸48を駆動するときの速度比は副回転子25のそれより小さい。 上記スパイラルペア94の螺旋方向は伝動軸44を固定させ、副回転子25を所定の 方向に沿って回転させる場合、このスパイラルペアが螺合させられて段付き93が 緊密に押圧されることができるように設定した。 このようにして、上記電気駆動裝置の加速中において、上記復回転子25の速度 が同期速度より低くなったときに上記スパイラルペア94が螺合させられ、上記主 回転子と副回転子が共に出力軸を駆動する。副回転子25の速度が同期回転速度に 接近したとき、この副回転子はこれ以上加速せず、軸44の回転速度はこの副回転 子を追い越すと、上記スパイラルペアが離脱し、副回転子25が浮動状態に入る。 上記スパイラルペア94を上記電気駆動裝置の減速過程中において自動的に離脱 状態から改めて螺合状態に入らせるため、副回転子25に対してスパイラルペアの 螺合時における軸方向に向けて附勢する力が必要される。 このための電気駆動裝置にはバネ95が備えられている。このバネは上記スパイ ラルペアガ離脱すると、圧迫されて変形することにより、副回転子25に対してス パイラルペアの螺合時における軸方向に向けて附勢する力を生み出すものである 。 もう一種の電気駆動裝置の主回転子26の鉄芯には副回転子25の鉄芯に囲まれた 円錐台形部92を有する。上記スパイラルペアが螺合すると、上記主回転子の円錐 台部92と副回転子25との間のエアギャップは副回転子25の軸方向における運動に より縮小する。上記電気駆動裝置が運転するとき、上記主回転子26の円錐台部92 と副回転子25との間の電磁力には、副回転子25に対してスパイラルペアの螺合時 における軸方向に向けて附勢する分力を含んでいる。 言うまでもなく、前記各種の電磁部分と伝動部分との組み合わせさえ変更すれ ば、又は自動アンロード裝置の種類もしくはその裝置の配置位置を変更すれば、 上記の各実施例と異なった種々の本発明の電気駆動裝置を実現できる。この発明 の属する技術分野における当業者は前記内容により、本願の請求の範囲内におけ る異なった設計をすることができる。 請求の範囲 （１）工作機械の原動機又はその動力部分として用いられ、一つの固定子と少な くとも二つの回転子を有する電磁部分と、伝動部分と、これらを支持するフレー ムとを具備した復数の回転子を有する交流電気駆動装置であり、上記固定子には 導磁材料からなる鉄心と適当な電流を通電すると回転磁界又は交番磁界を生じる 巻線を備えており、上記各回転子はそれぞれ主回転子と副回転子と称し、それぞ れ各自の導磁材料からなる鉄心を備えると共に、回転磁界又は交番磁界において 非同期の回転速度でトルクを生じることができるものであり、上記伝動部分には 互いに一定の速度比の関係を有する伝動部材を備えており、その中に出力部材と 称して機械の負荷を駆動する伝動部材を含めており、上記二つの回転子はそれぞ れ上記伝動部材中の一つと連接させることにより、異なった速度比で出力部材を 駆動するものであり、上記主回転子の出力部材に対する速度比は副回転子のそれ より小さいである復数の回転子を有する交流電気駆動装置において、 上記主回転子には誘導電流を生じる閉巻線又は閉巻線に相当する導体が備えら れており、上記電磁部分にはそれぞれ主回転子の巻線又は導体と相互磁束をなす ２本の閉磁路を有し、第１本の閉磁路は固定子の鉄心と主回転子の鉄心の一部分 を含め、固定子の巻線と相互磁束をなしており、第２本の閉磁路は主回転子の鉄 心の他の一部分と副回転子の鉄心の少なくとも一部分を含め、固定子の巻線とは 相互磁束をなさず、よって、固定子の巻線内の電流は上記第１本の閉磁路内にお いて磁束を生じることができ、この磁束は主回転子の巻線又は導体内に誘導電流 を発生して主回転子の回転を駆動することが可能であり、主回転子の巻線又は導 体内の誘導電流は上記第２本の閉磁路内において磁束を生じることができ、この 磁束は上記副回転子の回転を駆動することが可能であり、上記固定子内の電流は 上記副回転子の鉄心を透過してこの副回転子の回転を駆動する磁束を生じられな いことを特徴とする電気駆動装置。 （２）特許請求第１項で記載した電気駆動装置において、さらに自動アンロード 装置を具備しており、上記電気駆動装置の加速過程中において、上記副回転子が 所定の速度まで加速されると、上記自動アンロードは上記副回転子の上記出力部 材に対する駆動作用を自動的に失わせることを特徴とする電気駆動装置。 （３）特許請求第２項で記載した電気駆動装置において、上記自動アンロード装 置にはノーマル．クローズ．コンタクトを有する自動開閉装置が備えら れており、上記副回転子には巻線形回転子巻線が備えらており、上記巻線は異な る相の電流を導通する閉回路を有し、上記各閉回路のいずれも少なくとも一対の ノーマル．クローズ．コンタクトと直列に連結しており、上記副回転子が所定の 速度まで加速されると、各ノーマル．クローズ．コンタクトが自動的に開いて上 記回転子巻線の各相の閉回路をオフ状態に入らせることを特徴とする電気駆動装 置。 （４）特許請求第２項で記載した電気駆動装置において、上記自動アンロード装 置には整流要素を備えており、上記副回転子には巻線形の回転子巻線が備えらて おり、上記巻線は異なる相の電流を導通する閉回路を有し、上記各閉回路のいず れも少なくとも一つの整流要素と直列に連結しており、上記整流要素の導流方向 は導通された副回転子が所定の順方向での回転速度が同期回転速度より低いとき に生じた誘導電流の方向と同一の方向に設定されたことを特徴とする電気駆動装 置。 （５）特許請求第２項の電気駆動装置において、上記自動アンロード装置には単 向クラッチを備えており、上記伝動部材中の一つの伝動部材は上記単向クラッチ を介して他の伝動部材又はフレームに連接しており、上記単向クラッチが結合し た時、上記副回転子は一定の速度比で出力部材を駆動するが、上記単向クラッチ が離脱した時、上記副回転子は上記出力部材に対して自由に浮動するようになり 、副回転子が固定し、主回転子が所定の順方向で回転する場合、この単向クラッ チが離脱するようになることを特徴とする電気駆動装置。 （６）特許請求第２項の電気駆動装置において、上記アンロード装置には一対の スパイラル.ペアと一対の段付きとが備えられており、このスパイラル.ペアの一 つのレジッド及び段付きペアの一つの段付きは上記副回転子に固着しており、こ のスパイラル.ペアの他のレジッド及び段付きペアの他の段付きは上記伝動部材 に固着しており、上記スパイラル.ペアが螺合するとき、上記副回転子に固着さ れた段付きと上記伝動部材に固着された段付きは互いに緊密に押圧しあうことに より、上記副回転子は上記伝動部材と連接して上記出力部材を駆動できるように なり、上記スパイラル.ペアが離脱すると、上記副回転子が上記伝動部材に対し て自由回転するようになることを特徴とする電気駆動装置。 （７）特許請求第６項の電気駆動装置において、上記電気駆動装置の主回転子の 鉄心には上記副回転子の鉄心に囲まれた円錐台形部を有し、上記スパイラル.ペ アが螺合すると、上記主回転子の円錐台部と上記副回転子との間のエアギャップ は上記副回転子の軸方向における位置変動により縮小することを特徴とする電気 駆動装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＩ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ， ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）電磁部分と伝動部分とそれらを支持するフレームによって構成され、工 作機械の原動機又はその動力部分として機械負荷を駆動する交流電気駆動裝置に おいて、上記電磁部分は回転磁界または交番磁界を生じさせる固定子が１個と、 非同期回転速度でトルクを生じさせ、それぞれ主回転子と副回転子と称する回転 子が少なくとも２個とを有しており，上記伝動部分には、相互に一定の速度比を 有し、内一つが出力部材とも称するが機械負荷を駆動する伝動部材を含めた伝動 部材が備えられており，上記２の回転子はそれぞれ上記伝動部材中の一つと連接 することによって、それぞれ一定の速度比で出力部材を駆動するが、上記主回転 子の出力部材に対する速度比は、副回転子のそれよりも小さくなることを特徴と する交流電気駆動裝置。 （２）特許請求第１項の電気駆動裝置において、自動アンロード装置が設置さ れており、前記電気駆動裝置の加速過程中、前記副回転子が所定の速度まで加速 したとき、自動アンロード裝置は自動的に上記副回転子の出力部材への駆動作用 を失わせることを特徴とする電気駆動裝置。 （３）前記自動アンロード裝置にはノーマル・クローズ・コンタクトを有する 自動開閉裝置が備えられており、前記副回転子のなかには、卷線形回転子卷線を 有する回転子を含めており，上記卷線には 少なくとも一対のノーマル・クローズ・コンタクトと直列に連結しており、上記 副回転子は所定の回転速度まで加速したとき、各ノーマル・クローズ・コンタク トがすぐ自動的に開いて、回転子の卷線における各位相の閉回路をオフ状態に入 らさせることを特徴とする特許請求第２項の電気駆動裝置。 （４）前記自動アンロード裝置には単向クラッチを含めており、前記伝動部分 の伝動部材の一つは、単向クラッチを介して他の伝動部材またはフレームに連接 しており、上記単向クラッチが結合したと き、上記副回転子は一定の速度比で出力部材を駆動するが、単向クラッチが離脱 したとき、上記副回転子は出力部材に対して自由に浮動するようになり、副回転 子を固定させ、主回転子を所定の順方向で回転させれば、上記単向クラッチはす ぐ離脱することを特徴とする特許請求第２項の電気駆動裝置。 （５）前記主回転子と固定子はそれぞれ各自の鉄心と卷線を有し、上記主回転 子には誘導電流を導通する卷線又は導体を備え、前記副回転子は鉄心を有し、前 記電磁部分にはそれぞれ主回転子の上記卷線又は導体と相互磁束をなす閉磁路が 二本あり、その中の第１閉磁路は固定子の鉄心と上記主回転子の鉄心の一部によ って構成され、第２閉磁路は主回転子鉄心の他の一部と副回転子の鉄心の少くと も一部分によって構成されたことを特徴とする特許請求第１項の電気駆動裝置。 （６）前記固定子は固定子鉄心と固定子卷線を有し、前記２の回転子はそれぞ れ各自の鉄心を有しており、前記電磁部分には、固定子の卷線と相互磁束をなす 閉磁路が二本あり、第１閉磁路は、第１回転子鉄心と固定子鉄心の一部によって 構成され、第２閉磁路は第２回転子の鉄心と固定子鉄心の他の部分によって構成 されたことを特徴とする特許請求第１項の電気駆動裝置。 （７）前記固定子と第１回転子は各自の鉄心を有し、第２回転子の鉄心は第１ 回転子の鉄心の一部を囲んだ金属圓筒を有しており、前記電磁部分には、固定子 卷線と相互磁束をなす閉磁路があり、上記閉磁路は上記固定子と上記第１回転子 の鉄心より構成され、かつ上記第２回転子の金属圓筒の筒壁を横から貫通したこ とを特徴とする特許請求第１項の電気駆動裝置。 （８）前記電磁部分には、非同期回転速度でトルクを生じさせる回転子が三つ あり、その中の一つは主回転子で、その他の二つは第１副回転子と第２副回転子 であり、上記各回転子にはそれぞれ各自の鉄心を有し、上記主回転子及び第１副 回転子にはそれぞれ誘導電流を導通する卷線又は導体を有し，上記電磁部分には 三本の閉磁路があり、その中の第１閉磁路は固定子鉄心と主回転子鉄心の一部よ り 構成され、かつ主回転子の卷綫又は上記導体と相互磁束をなしており、第２閉磁 路は主回転子鉄心の一部と第１副回転子の鉄心の一部より構成され、かつ主回転 子及び第一副回転子の上記卷線又は導体と相互磁束をなしており、第３閉磁路は 第２副回転子の鉄心と第１副回転子鉄心の一部より構成され、第１副回転子の卷 線と相互磁束をなすことを特徴とする特許請求第１項の電気駆動裝置。 （９）前記伝動部分には、それぞれ第１伝動軸、第２伝動軸、第３伝動軸と称 する伝動軸３本と、それぞれ第１歯車、第２歯車、第３歯車、第４歯車と称する 歯車が四つとを有しており、上記第２伝動軸は空心軸で回動可能に第１伝動軸に 設置されており、第１歯車は第２伝動軸と連接し、第２歯車は第１伝動軸に連接 し、第３歯車と第４歯車はいずれも第３伝動軸と連接しており、第１歯車は第３ 歯車とかみあい、第２歯車は第４歯車とかみあうようになっており、第１伝動軸 と第２伝動軸はそれぞれ上記２の回転子中の一つと連接していることを特徴とす る特許請求第１項の電気駆動裝置。 （10）前記伝動部分には、それぞれ第１歯車と第２歯車と称する歯車が２個と 、それぞれ第１伝動軸、第２伝動軸と称する伝動軸が２本と、心軸１本と、二連 式歯車とによって構成されており、上記第２伝動軸は空心軸で、回動可能に第１ 伝動軸に設置され、上記心軸はフレームに固定されており、上記第１歯車は第２ 伝動軸に連接し、上記第２歯車は第１伝動軸と連接しており、上記二連式歯車は 回動可能に上記心軸に設置され、その二つの外歯車はそれぞれ第１歯車と第２歯 車と噛合することを特徴とする特許請求第１項の電気駆動裝置。 （11）前記伝動部分は、伝動軸一本と、内歯車一つと、中心歯車一つと、遊星 フレーム一つと、遊星歯車一つとによって構成されており、上記中心歯車はフレ ームと連接し、上記遊星歯車は回動可能に遊星フレームに設置されるとともに、 内歯車と中心歯車とにかみあうようにしており、上記遊星フレームと主回転子は いずれも伝動軸と連接し、上記副回転子は内歯車と連接していることを特徴とす る特許請求第１項の電気駆動裝置。 （12）前記伝動部分には、伝動軸一本と、内歯車一つと、中心歯車一つと、遊 星フレーム一つと、遊星歯車一つとを備えており、上記内歯車はフレームと連接 し、上記遊星歯車は回動可能に遊星フレームに設置されるとともに、内歯車と中 心歯車とかみあい、上記遊星フレームと上記主回転子はいずれも伝動軸と連接し 、上記副回転子は中心歯車と連接していることを特徴とする特許請求第１項の電 気駆動裝置。 （13）特許請求第11項の電気駆動裝置において、単向クラッチを備えており、 前記中心歯車は上記単向くラッチを介してフレームと連接しており、副回転子を 固定させるとともに主回転子を所定の順方向回転をさせれば、上記単向クラッチ は離脱するようにることを特徴とする電気駆動裝置。 （14）特許請求11項の電気駆動裝置において、単向クラッチを備えており、前 記遊星フレームは上記単向クラッチを介して前記伝動軸と連接しており、前記副 回転子を固定させるとともに前記主回転子を所定の順方向回転をさせれば、上記 単向クラッチは離脱するようになることを特徴とする電気駆動裝置。 （15）特許請求11項の電気駆動裝置において、単向クラッチを備えており、前 記副回転子は上記単向クラッチを介して前記内歯車と連接しており、上記副回転 子を固定させるとともに、前記主回転子を所定の順方向回転をさせれば、上記単 向クラッチは離脱するようになることを特徴とする電気駆動裝置。 （16）特許請求12項の電気駆動裝置において、単向クラッチを備えており、前 記内歯車は上記単向クラッチを介してフレームと連接しており、前記副回転子を 固定させるとともに、前記主回転子を所定の順方向回転をさせれば、上記単向ク ラッチは離脱するようになることを特徴とする電気駆動裝置。 （17）特許請求12項の電気駆動裝置において、単向クラッチを備えており、前 記遊星フレームは上記単向クラッチを介して前記伝動軸と連接しており、前記副 回転子を固定させるとともに前記主回転子を所定の順方向回転をさせれば、上記 単向クラッチは離脱するよう になることを特徴とする電気駆動裝置。 （18）特許請求第２項の電気駆動裝置において、上記自動アンロード裝置には 整流要素が備えられており、上記副回転子の内には卷線形回転子卷線を有する副 回転子を含めており、上記副回転子の卷線には異なる相の誘導電流を導通する閉 回路を備えており、上記閉回路には上記整流要素を少なくとも一つが直列されて おり、上記整流要素の導流方向は導通された副回転子が所定の順方向での回転速 度が同期回転速度より低いときに生じた誘導電流の方向と同一の方向に設定され たことを特徴とする電気駆動裝置。 （19）特許請求第２項の電気駆動裝置において、上記アンロード裝置には上記 伝動部材に属するレジッドと段付き、及びこれらと配合するための上記副回転子 に属するレジッドと段付きが備えられており、上記伝動部材のレジッドと上記副 回転子のレジッドとよりスパイラルペアを構成し、上記スパイラルペアが螺合す るとき、上記副回転子の段付きが上記伝動部材の段付きに押圧することにより、 上記副回転子は上記伝動部材と連接して上記出力部材を駆動できるようになり、 上記スパイラルペアが離脱すると、上記副回転子が上記伝動部材に対して自由回 転するようになり、上記スパイラペアの螺旋方向に応じて、上記伝動部材を固定 させながら上記副回転子を所定の方向に沿って回転させる場合、上記スパイラル ペアが螺合されることを特徴とする電気駆動裝置。 （20）特許請求第19項の電気駆動裝置において、上記電気駆動裝置にはバネが 備えられており、このバネは上記スパイラルペアが離脱すると、圧迫されて変形 することにより、上記副回転子に対して上記スパイラペアの螺合時における軸方 向に向けて附勢する力を生み出すことを特徴とする電気駆動裝置。 （21）特許請求第19項の電気駆動裝置において、上記電気駆動裝置の主回転子 の鉄芯には副回転子の鉄芯に囲まれた円錐台形部を有し、上記スパイラルペアが 螺合すると、上記主回転子の円錐台部と上記副回転子との間のエアギャップは上 記副回転子の軸方向における位置変動により縮小することを特徴とする電気駆動 裝置。