JPH08508342A - 化学発光反応の促進 - Google Patents

化学発光反応の促進

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JPH08508342A JP6521849A JP52184994A JPH08508342A JP H08508342 A JPH08508342 A JP H08508342A JP 6521849 A JP6521849 A JP 6521849A JP 52184994 A JP52184994 A JP 52184994A JP H08508342 A JPH08508342 A JP H08508342A
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クリツカ,ラリー・ジヤン
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ブリテイツシユ・テクノロジー・グループ・リミテツド
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Abstract

(57)【要約】 ルミノールなどの縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド、ペルオキシダーゼ酵素触媒、過酸化水素などの酸化剤およびエンハンサーの高められた化学発光(ECL)反応において、4−ビフェニルホウ酸などの有機ホウ素エンハンサーをホウ素を含まないエンハンサー、特にフェノール性または芳香族アミンエンハンサー、とりわけ4−ヨードフェノールと組み合わせて使用すると有益であることが見出された。ECL反応は、診断アッセイで有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 化学発光反応の促進 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、特に診断測定で使用するための高められた化学発光反応およびその 測定で使用するための診断キットに関する。 2.関連技術の説明 化学発光反応は、化学反応の結果、光を放射する反応である。その発光は一般 に十分な時間持続するので、放射された光を検出または測定することができ、そ れにより、被分析物の検出または定量化が可能である。本発明に係る化学発光反 応は、縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(FADCH)(特に2,3−ジヒド ロ−1,4−フタラジンジオン(DPD)、とりわけルミノール)と酸化剤(特 に過酸化水素)および酸化剤によるFADCHの酸化を触媒するペルオキシダー ゼ酵素(特にホースラディッシュペルオキシダーゼ)との間の反応である。酸化 が光の放出を伴う。 上記反応を使用する発光アッセイには、いくつかの種類がある。本発明は、主 に、ペルオキシダーゼの有無または量を測定するものに関し、主として、ペルオ キシダーゼをリガンドに結合させて標識化し、発光反応を使用してその標識を検 出または定量するアッセイである。この中には、ペルオキシダーゼ標識に基づく ELISA、競合EIAおよび核酸ハイブリッド形成アッセイが含まれる。しか し、例えば分析の目的で、遊離ペルオキシダーゼを測定するアッセイも含まれる 。 発光アッセイの総説は、L.J.kricka,Clinical Chemistry37,1472-1481(1 991)によって出版されている。 FADCHのペルオキシダーゼ触媒による化学発光酸化の感度は、試薬にエン ハンサー、例えば6−ヒドロキシベンゾチアゾール(欧州特許No.87959 Bまたは米国特許4842997)、特定のフェノール(欧州特許No.116 454Bまたは米国特許No.4598044)または特定の芳香族アミン(英 国特許No.2162946Bまたは米国特許No.4729950)を含める ことにより高めることができる。この種の化学発光反応を高める別の種類の置換 フェノールは、オルトおよび/またはパラ位がイミダゾリルまた はベンズイミダゾリルで置換されたフェノール(英国特許No.2205945 Bまたは米国特許5043266)である。これらの特許は、BritiSh Technolo gy Group Ltd.名義である。欧州特許出願公開No.219352A(Minnesot a Mining and Mfg.Co.)は、エンハンサーとして、英国特許No.21629 46Aで先に挙げられた芳香族アミンのいくつかを含む種々の芳香族アミンを記 載している。種々のエンハンサーを記載している他の特許出願としては、欧州特 許出願384,271A(Takeda)、361,470A(Fujirebio)、455 ,471A(Hitachi Chemical)および505,198A(Sanyo)ならびに米 国特許5,279,940(Kissel,Eastman Kodakへ譲渡)が挙げられる。最 近、本発明者は、有機ホウ素化合物群を含む新規の化学発光エンハンサーを見出 した。これらは、英国特許出願No.2265459AまたはPCT出願WO9 3/16195に記載されているが、それらは、本出願の優先日には未公開であ った。本発明の目的は、有効なエンハンサーの範囲を拡張することである。これ は、エンハンサーとして試すための候補化合物をどのようにして選択すべきかを 説明する理論または機構が何も発表されていないので、 困難な仕事である。本発明の目的に対して、「エンハンサー」という用語または 関連用語を使用するときは、化合物の少なくとも1つの濃度で、光の全出力また は化学発光アッイの信号:バックグランド比を増加させる化合物を意味するもの とする。発明の要旨 縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(FADCH)、ペルオキシダーゼ酵素触 媒および酸化剤の化学発光反応による光出力(信号)および/または光出力の信 号:バックグランド比の増加、および/またはバックグランドの光出力の減少が 、この反応を、エンハンサーを組み合わせて使用し、その一方を有機ホウ素エン ハンサーとし、他方をホウ素原子を含まない有機エンハンサー、好ましくはフェ ノール性エンハンサーとして行うことにより可能になることが見出された。「信 号」は、ペルオキシダーゼの存在下での光出力のレベルを意味し、「バックグラ ンド」は、ペルオキシダーゼが存在しない場合である。 エンハンサーの組み合わせの多くが、信号および/または信号:バックグラン ド比を、個々のエンハンサーを組み合わせて使用するときに予測される相加効果 よりも高いレベルに増加させることが見出された。 本発明は、第一に、化学発光反応の光出力を増加させる方法、第二に、その反 応を使用して行うアッセイ方法、および第三に、そのアッセイで使用するための 個々の成分のキットを含み、キットは、エンハンサーの組み合わせを含み、好ま しくはFADCHもしくはペルオキシダーゼまたはその両方とともに含み、所望 により酸化剤も含む。 図面の簡単な説明 図1は、種々の濃度のフェノール性エンハンサー(PIP)の光放射(信号) 強度 対 有機ホウ素エンハンサー(K)の濃度のプロットを示す。 図2は、最初に従来のフェノール性エンハンサー(Amer1iteシグナル試薬)を 使用し、次に有機ホウ素エンハンサー(K)を追加した場合の信号/バックグラ ンド比 対 ペルオキシダーゼ濃度のプロットを示す。好ましい態様の説明 エンハンサーの組み合わせは、多くの方法において、信号、バックグランドお よび/または信号:バックグランド比に影響を及ぼす。その信号は、(i)個々 のエンハンサーをその濃度で使用するときの高い方のレベルよりも高いレベルに 増加する ことができるが、それらの予測される相加性値よりも小さく、あるいは、(ii) その濃度でエンハンサーを組み合わせたときの予測される相加性値よりも大きい レベルに増加することができる。前者の効果(i)は、以後、「タイプI効果」 と言い、後者の効果(ii)は「タイプII効果」と言う。後者が、相乗的促進の最 良の例である。 信号:バックグランド比も同様に、(i)個々のエンハンサーの高い方のレベ ルよりも高いレベルに増加することができるが、予測される相加性値よりも小さ く(以後、「タイプI効果」と言う。)、あるいは、(ii)予測される相加性値 よりも大きいレベルに増加することができる(以後、「タイプII効果」と言う。 )。 すなわち、タイプIおよびタイプII効果は、信号または信号/バックグランド 比の増加レベルを意味するのに使用する用語であり、タイプII効果が相乗作用の 最良の例である。 発光のバックグランドレベルは、その濃度での個々のエンハンサーのいずれか よりも低いレベルに減少させることができる。 これも、タイプI効果として記載する。 光出力の「バックグランド」レベルについて述べるときは、 タイプI効果のみに関係する。すなわち、エンハンサーの組み合わせは、バック グランドの発光レベルを、個々のエンハンサーのいずれかより小さいレベルに低 下させる。相加性値の概念は、バックグランド発光の低下について記載するとき は無関係であり、従って、タイプII効果には相当しない。 定義によると、各々のエンハンサーは、個々に、少なくとも1組の条件下で、 エンハンサーを使用しない反応に対して、信号または信号:バックグランド比を 増加させることが要求される。しかし、組み合わせの場合は、1個のエンハンサ ーのみを使用して行う反応に対して上記で定義した促進、すなわちタイプIまた はタイプII効果を生じるか、またはバックグランドの減少を生じることが条件で ある。 種々のタイプIおよびタイプII効果は、E1およびE2の二つのエンハンサー を使用した例により容易に理解することができる。バックグランド発光 A.バックグランドの光放射は、いずれかのエンハンサーを個々に使用して得ら れる値より低い値に減少させることができる。 信号 A.ペルオキシダーゼの存在下での光の放射は、いずれかのエンハンサーを個々 に使用して得られる信号より高い値に増加させることができる(タイプI効果) 。 B.ペルオキシダーゼの存在下での光の放射は、個々のエンハ ンサーを組み合わせたときの予測される相加性値よりも高い値に増加させること ができる(タイプII効果)。 信号/バックグランド(S/B)比 A.ペルオキシダーゼの存在下での信号/バックグランド比は、いずれかのエン ハンサーを個々に使用して得られる信号/バックグランド比より高い値に増加さ せることができる(タイプI効果)。 B.ペルオキシダーゼの存在下での信号/バックグランド比は、個々のエンハン サーを組み合わせたときの信号/バックグランド比の予測される相加性値よりも 高い値に増加させることができる(タイプII効果)。 本発明で使用する化学発光エンハンサーの組み合わせは、有機ホウ素エンハン サーおよび非ホウ素エンハンサーから成り、またはそれらを含む。 有機ホウ素エンハンサーは、少なくとも1個のホウ素原子を含む有機化合物で あり、上記化学発光反応を高めることができる。好ましくは、ホウ素原子に結合 したベンゼン環を含み、最も好ましくは、環置換フェニルホウ酸(ring-substit uted phenylboronic acid)である。好ましい有機ホウ素エンハンサーは、式( I) [式中、R基は同一であり、各々は水素、n−ブチル、4’−クロロフェニルお よび3’,5’−ジクロロフェニルから成る群から選択され;または、Rが一緒 になってO,O−プロピレンを形成し(それによって、ホウ素原子とともに環式 エーテルを形成する。);Wは、水素、メチル、メトキシ、ヒドロキシおよび塩 素から成る群から選択され;Xは、水素、塩素、アミノおよびニトロから成る群 から選択され;Yは、水素、メチル、カルボキシ、塩素、臭素、ヨウ素、フェニ ル、フェノキシ、4’−クロロアニリノ、4’−ボロニルフェニル、4’−ブロ モフェニル、2’−カルボキシエテニルおよびトリメチルシリルから成る群から 選択され;Zは、水素、5−クロロ、5−ブロモ、5−(3’−トリフルオロメ チル)フェニルアゾおよび6−クロロから成る群から選択され;あるいは、Wお よびXが一緒になって縮合ベンゼン環を表してもよく、XおよびYが一緒になっ て、ナフタレン環位置番号の6位がヒドロキシで置換された 縮合ベンゼン環を表してもよく、ただし、(1)各Rが水素の場合、(a)W、 X、Y、Zは各々水素であるか:または(b)W、XおよびZは各々水素であり 、Yはヨウ素、臭素、塩素、トリメチルシリル、フェノキシ、フェニル、4’− クロロアニリノ、メチル、4’−ボロニルフェニルおよび2’−カルボキシエテ ニルから成る群から選択されるか;または(c)WおよびZが各々水素であって 、(i)XおよびYが一緒になってナフタレン環位置番号の6位がヒドロキシで 置換された縮合ベンゼン環を表すか、(ii)Xがニトロおよび塩素のいずれかで 、Yが塩素であるか、(iii)Xがニトロで、Yがカルボキシであり;または( d)W、YおよびZが各々水素であって、Xはアミノ、塩素またはニトロであり ;または(e)WおよびXが一緒になって縮合ベンゼン環を表し、YおよびZが 各々水素を表すか;または(f)XおよびYが各々水素であって、(i)Wがメ トキシであり、Zが5−ブロモであるか、(ii)Wがヒドロキシであり、Zが5 −(3’−トリフルオロメチル)フェニルアゾであるか、(iii)Wがメチルで あり、Zが水素であり;または(g)Wが塩素であり、Xが塩素であって、Yお よびZが各々水素であるか;または(h)WおよびYが各々塩素であ り、Xがアミノであって、Zが6−クロロであり;(2)Rが各々n−ブチルで ある場合、W、XおよびZは各々水素であって、Yは臭素または4’−ブロモフ ェニルであり;(3)Rが各々4’−クロロフェニルである場合、W、Xおよび Zは各々水素であって、Yはクロロであり;(4)Rが各々3’,5’−ジクロ ロフェニルである場合、WおよびYは各々水素であり、Xは塩素であり、Zは5 −クロロであり;及び(5)Rが一緒になってO,O−プロピレンを表す場合、 X、YおよびZは各々水素である。]の化合物ならびにビス(カテコール)ホウ 酸塩、ボログリシン、ペンタエリスリトールホウ酸塩、4−(3’−ボロノ−4 ’−ヒドロキシ−フエニルアゾ)安息香酸、ジフェニルイソブトキシボラン、ジ フェニルホウ酸無水物(diphenylboronic anhydride)およびジメチルフェニル ホウ酸(dimethylboronic acids)である。 特に好ましい有機ホウ素エンハンサーは、p−ヨードフェニルホウ酸、p−ブ ロモフェニルホウ酸、4−ビフェニルホウ酸、4−(トリメチルシリル)ベンゼ ンホウ酸、2−ヒドロキシ−5−〔(3’−トリフルオロメチル)フェニルアゾ 〕ベンゼンホウ酸、ボログリシン、4−クロロ−3−ニトロフェニルホウ 酸、4−クロロフェニルホウ酸、4−(2’−カルボキシエテニル)フェニルホ ウ酸、4−(4’−ブロモフェニル)フェニル−ジ−n−ブトキシボラン、4− クロロフェニル−ジ−(4’−クロロフェノキシ)ボラン、4,4’−ビス(フ ェニルホウ酸)、ジフェニルホウ酸無水物、4−(4’−クロロアニリノ)フェ ニルホウ酸および4−ブロモフェニル−ジ−n−ブトキシボランを含む。 フェノール性エンハンサーは、式(II): [式中、(i)AおよびQは水素であり、R1は(a)ハロゲン;(b)フェニ ル;(c) [式中、R2は−CH2−、−O−もしくは−N=N−であって、Vは水素である か、または、R2が−O−、−S−または −S−S−であってVはヒドロキシである。];(d) (e) (f)−CH=CH−R3(R3はカルボキシまたは2,4−ジニトロフェニルで ある。);(g)−CH2CH2COOC25またはC1〜C6アルキル;(j)イ ミダゾール−1−イルまたはベンズイミダゾール−2−イル;(k)4−チアゾ リル、4−オキサゾリルまたは4−イミダゾリル(各々、環置換されていてもよ い。);(l)4−アセタミド;および(m)1,2,3,4−チアトリアゾリ ル−5−アミノであるか;(ii)Aが水素であり;QがハロゲンまたはC1〜C6 アルキルであり;R1がハロゲンであるか;(iii)Aがハロゲンであり;Qが水 素であり;R1がハロゲンまたはフェニルであ るか:あるいは、(iv)Aが水素またはハロゲンであり;R1が−S(CH2n −R4(nは1〜5の整数を表し、R4は水素、シアノ、モルホリノ、カルボン酸 、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、金属カルボン酸塩、アミド、アルデ ヒドまたはアリルを表す。)またはフェニル基(ハロゲン原子で置換されていて もよい。)であるか、R1およびQが一緒になってナフタレン核を完成させる鎖 を表し、その鎖は、R1からQの方向に下記式: [式中、R5は水素またはハロゲンである。]を有し、その結果、式(II)の化 合物は、式(VI): のβ−ナフトールとなり、上記(i)、(ii)、(iii)および(iv)において 「ハロゲン」は、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。]の化合物を含む。 好ましいフェノール性エンハンサーは、4−クロロフェノール、4−ブロモフ ェノール、4−ヨードフェノール、4−ブロモ−2−クロロフェノール、2,4 −ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、4−メチルフェノール、 4−t−ブチルフェノール、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチ ル、4−ベンジルフェノール、4−(2’,4’−ジニトロスチリル)フェノー ル、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−フェニルフェノール、2−クロロ−4−フェニ ルフェノール、4−(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゾフェノン、4−(フェ ニルアゾ)フェノール、4−(2’−カルボキシフェニルアゾ)フェノール、4 −フェノキシフェノール、4−(4’−ヒドロキシフェノキシ)フェノール、4 −ヒドロキシフェニルスルフィド、4−ヒドロキシフェニルジスルフィド、(4 −シアノメチルチオ)フェノール、4−シアノメチルチオ−2−フルオロフェノ ール、4−シアノメチルチオ−2−クロロフェノール、4−シアノメチルチオ− 2−ブロモフェノール、4−イミダゾ ール−1−イルフェノール、ナフト−2−オール、1−ブロモナフト−2−オー ル、6−ブロモナフト−2−オールおよび1,6−ジブロモナフト−2−オール の化合物から成る群から選択される。 最も好ましいフェノール性エンハンサーとしては、4−ヨードフェニル、4− ヒドロキシ桂皮酸、4−イミダゾール−1−イルフェノール、4−フェニルフェ ノールおよび4−ブロモフェノールが挙げられる。 上記有機ホウ素エンハンサーは、上記英国特許出願No.2265459Aに 記載された化合物である。上記フェノール性エンハンサーは、上記欧州特許No .116454B、英国特許2205954B、欧州特許出願公開No.384 271A、455471Aおよび505198Aならびに米国特許5,279, 940に記載された化合物であり、そのエンハンサーおよびそれらの組成物に関 する内容は、参考文献として本明細書にとり込まれる。 使用できる他のエンハンサーは、上記で挙げた他の特許文献に記載されている 化合物であり、例えば、英国特許2162946Bによるアミンエンハンサーが 挙げられ、そのエンハンサ ーおよびそれらの組成物に関する内容は、参考文献として本明細書にとり込まれ る。 エンハンサーの好ましい組み合わせは、好ましい有機ホウ素エンハンサーと好 ましいフェノール性エンハンサーとの組み合わせである。特に好ましい組み合わ せは、有機ホウ素エンハンサーが4−ビフェニルホウ酸、4−ヨードフェニルホ ウ酸、トランス−4−(2’−カルボキシエテニル)フェニルホウ酸または4− ブロモフェニルホウ酸であり、フェノール性エンハンサーが4−フェニルフェノ ール、4−ヨードフェノール、4−ヒドロキシ桂皮酸または4−ブロモフェノー ルである組み合わせである。 行われる実験操作またはアッセイに応じて、信号もしくは信号:バックグラン ド比の改善またはバックグランド発光の有益な減少のいずれかに重点を置く。 例えば、ルミノール−過酸化物アッセイ試薬からのバックグランドの光放射が 低いのが好ましいのは、アッセイ試薬のバックグランドが、この種の化学発光ア ッセイにおけるペルオキシダーゼの検出範囲を限定する主要な要因であるためで ある。 ペルオキシダーゼの存在下での信号が高いのが好ましいのは、 高い光レベルの測定が簡単で、便利であるからである(例えば、広範囲の光放出 検出器−写真フィルム、ケイ素光ダイオード−の使用が可能である。)。 ペルオキシダーゼアッセイにおいて、信号/バックグランド比が増加すると、 アッセイの感度が改善され、従って、ペルオキシダーゼの増加量間の識別可能性 が改善される。 信号/バックグランド比の増加は、多数の方法で達成することができる。信号 を増加させたり、バックグランドを減少させたり、あるいは、これらの効果の組 み合わた方法も考えられる。例えば、信号/バックグランド比の増加は、ペルオ キシダーゼの存在下で信号を低下させるが、アッセイバックグランドのかなりの 減少を生じるエンハンサーの組み合わせにより得ることができる。 本発明は、上記で述べた反応体を含む、いかなる目的の、いかなる化学発光反 応の改善にも適用されるが、主に興味深いのはアッセイ、特に例えば抗原または 抗体のアッセイを行うイムノアッセイとの関連である。本明細書における「アッ セイ」は、検出、半定量および定量を含む。典型的には、アッセイは、光出力が 、使用されたペオキシダーゼの量に関連するように行わ れ、その場合、ペルオキシダーゼが直接測定される物質となる。同様に、測定す べき物質が別の反応体である場合は、「信号」が測定すべき物質の存在を示し、 その物質が無い場合が「バックグランド」である。 本発明は、上記の4個の反応体のいずれか一つの有無または量を測定するため に使用することができるが、そのような反応体は、必ずしも測定すべき物質自体 でなくてもよい。すなわち、酸化剤は、サンプルに対して行われる初期の反応ま たは初期反応のカスケードの結果として生じさせることができる。ペルオキシダ ーゼまたはFADCHは、例えば抗原を測定するためのイムノアッセイで使用さ れる抗体に結合した形態にすることができる。本発明は、従って、その有無また は量が、FADCH、ペルオキシダーゼ酵素、酸化剤およびエンハンサーから成 る群から選択される反応体の有無または量と関連する物質の診断アッセイのどん な方法にも適用できる。反応体はともに化学発光反応において反応可能であり、 化学発光反応において反応が行われ、光出力が検出または測定されるので、測定 すべき物質の有無または量は光出力に関連する。 信号:バックグランド比の改善は、化学発光アッセイの感度 の調節において重要である。従って、本発明のエンハンサーは、高い感度を必要 とするような状況、例えば、ブロットアッセイにおいて特に有用である。すなわ ち、本発明は、ウェスタン、サザンおよびノーザンブロットアッセイを含むブロ ットアッセイならびにドットブロットおよび他の核酸ハイブリッド形成アッセイ において特に有用である。 最良の結果は、より高いpHで得られる。好ましくは、全ての試薬を混合する ときに、pHが7.5〜9の範囲である。 本発明では、化学発光するどんな縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(FAD CH)も使用することができる。すなわち、ペルオキシダーゼ触媒の存在下、添 加した酸化剤により酸化して化学発光を生じることができるFADCHであれば いずれも使用するとができる。好ましくは、FADCHの芳香族残基がベンゼン 環から成るか、それを含むFADCHであり、該ベンゼン環は、化学発光を生じ るために適切な方法で置換されていてもよく、通常はアミノまたは置換アミノ基 で置換されている。芳香族部分がベンゼノイドである場合、FADCHはジヒド ロフタラジンジオン(DPD)である。DPDの例は、上記特許明細書に見るこ とができ、ルミノール(最も好ましい)、イソ ルミノール、6−(N−4−アミノブチル−N−エチル)アミノ−2,3−ジヒ ドロフタラジンジオン(ABEI)、6−(N−6−アミノヘキシル−N−エチ ル)アミノ−2,3−ジヒドロフタラジンジオン(AHEI)および7−ジメチ ルアミノナフタレン−1,2−ジカルボン酸ヒドラジドが挙げられる。あるいは 、FADCHの芳香族残基が非ベンゼノイド、特にピリジノイド残基であるFA DCHでもよく、例えば、欧州特許出願491477A(Takeda Chemical Indu stries Ltd.)(参考文献として本明細書に取り込まれる。)に記載の式(VII ): [式中、Raは炭化水素基またはヘテロ環式基で、それらは置換されていてもよ く、Rbはヒドロキシ基、チオール基、アミノ基またはモノ置換アミノ基であり 、Rbがモノ置換アミノ基である場合、RbはRaと一緒になって環を形成しても よく、 Rcは水素原子、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいア ミノ基、置換されていてもよいチオール基、ハロゲン原子、ヘテロ環式基、ニト ロ基、シアノ基、エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、 アジド基、スルホ基または有機スルホニル基であり、ただし、Raが脂肪族基で ある場合、Rcは水素原子以外であり、Dは酸素原子もしくは硫黄原子またはそ の塩である。]のピリドピリダジン化合物、特に7−〔4−(3−アミノプロピ ルオキシ)フェニル〕−8−ヒドロキシピリド〔3,4−d〕ピリダジン−1, 4−ジオンが挙げられるが、その中で、通常はルミノールが好ましい。FADC Hは遊離形でもよく、または、リガンドと結合して直接標識となってもよい。そ のような発光団−標識アッセイは公知である。 酸化剤は、光放射反応においてFADCHを酸化するどんな添加物質でもよい (空気中の酸素以外)。通常は過酸化水素であるが、他には、過ホウ酸塩(ナト リウム塩など)がある。一般的には、酸化剤濃度が0.5μモル〜300ミリモ ル/l、好ましくは10〜200ミリモル/lの範囲である。 ペルオキシダーゼ酵素は、通常はHRPであり、発光アッセ イでの使用に適切な等級のものである。好ましくは、HRPが、例えばSigmaV IAまたはIX型の塩基性イソ酵素である。それは、遊離形でもリガンドに結合 していてもよい。ミクロペルオキシダーゼは、通常、標識化ペルオキシダーゼア ッセイには適さないが、他の反応体の一つが標識化される場合は使用できる。ペ ルオキシダーゼ酵素は、例えば抗体に直接結合することにより標識として使用で き、または、アビジンもしくはストレプトアビジンに結合させてもよく、その結 果、ビオチン:アビジン/ストレプトアビジン結合相互作用を使用して標識化を 高めることができる。 化学発光反応の反応体の濃度は、行われるアッセイの性質、特に反応体のどれ がアッセイされるかに依存する。一般的には、FADCHの濃度が大きいほど、 光出力が大きい。すなわち、ペルオキシダーゼまたは酸化剤をアッセイする場合 は、過剰のFADCHを使用するのが好ましい。一般的に、FADCH濃度は0 .5μモル〜200ミリモル/lが好ましく、好ましくは0.05〜200ミリ モル/l、最も好ましくは0.1〜1ミリモル/lである。 ペルオキシダーゼの濃度は、ペルオキシダーゼがアッセイさ れる反応体ではない場合に重要である。過剰のペルオキシダーゼは、通常は光強 度に対する顕著な影響はなく、ペルオキシダーゼは再利用される触媒である。従 って、ルミノールまたは酸化剤をアッセイする場合、ペルオキシダーゼは適度な 濃度、例えば0.01μg〜5000mg/l、好ましくは50mg/l以下で 存在させればよいが、ペルオキシダーゼ1g当たりの活性に依存する。 個々のエンハンサーの濃度は、通常は0.01μモル〜4モル/l、好ましく は10μモル〜100ミリモル/lの範囲である。エンハンサーまたはその一種 またはその誘導体は反応中にFADCHと競合し、従ってエンハンサーとFAD CHとの相対濃度を最適化するのが好ましいと考えられる。典型的には、FAD CHが一方のエンハンサーの1.25〜20モル倍過剰となるように存在させる 。 下記の実施例から明らかなように、個々のエンハンサーの濃度は、化学発光反 応において好ましい改善を最も有利にもたらすように変えることができ、例えば 、エンハンサーの組み合わせ全体または各エンハンサーの相対濃度は、バックグ ランドの発光を減少させるように調節することができ、あるいは、信号 出力または信号:バックグランド比を改善するように調節することができる。こ れらの変更は、当業者には周知であり、好ましい効果は、最小の試行およびエラ ーで得られるであろう。 要するに、化学発光反応の全ての条件および特徴、その反応体、アッセイの適 用など(上記記載と一致しない点は除く)は、欧州特許No.116454Bに 記載の通りにすることができ、該特許の関係した箇所を参考文献として本明細書 に取り込む。 実施例使用する略号および他の説明 有機ホウ素エンハンサー K:4−ビフェニルホウ酸(4−biphenylboronic acid)=4−フェニルイルホ ウ酸(4−phenylylboric acid) PIBA :4−ヨードフェニルホウ酸(4−iodophenylboronic acid) PHCBA:トランス−4−(3−プロペン酸)フェニルホウ酸=トランス−4 −(2’−カルボキシエテニル)フェニルホウ酸 PBBA :4−ブロモフェニルホウ酸フェニル性エンハンサー PHD :4−フェニルフェノール PBP :4−ブロモフェノール PHCA:4−ヒドロキシ桂皮酸 PIP :4−ヨードフェノール 4−AP:4−アセタミドフェノール 6−BN:6−ブロモ−2−ナフトール 2,4−DCP2,4−ジクロロフェ ノールアミンエンハンサー 4−MA:4−アニシジン=4−メトキシアニリン TMB:N,N,N’,N’−テトラメチルベンジジン 発光の値は、任意の単位の光出力(hν)である。 S=信号(ペルオキシダーゼを含む) B=バックグランド(ペルオキシダーゼを含まない) S/B=信号:バックグランド比 「1:nに希釈」(nは特定の数字)という表現は、濃厚溶液1部をn−1部 の希釈剤で希釈してn部の希釈溶液を得ることを意味する(全て、体積部)。希 釈度は、濃厚溶液の1ml未満の端数は無視する。すなわち、50.5mlを1 :10に 希釈するということは、希釈剤を用いて500mlにすることを意味する。 Y=はい N=いいえ A=ストック溶液の濃度 「Amerlite」は登録商標である。 実施例1:信号およびバックグランドの化学発光測定の標準的方法 PHCBA(10ミリモル/l)およびPHCA(10ミリモル/l)のスト ック溶液をDMSO中に調製し、トリス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6) で希釈した。ルミノール−過酸化水素試薬を次のように調製した。ナトリウムル ミノール(12.5mg)を50mlのトリス緩衝液(0.1ml/l,pH8 .6)に溶解し、15.5μlの過酸化水素(30%w/v)を0.5mlのト リス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6)と混合した。これら二つの溶液を一 緒にしてトリス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6)で1:10に希釈した。 10μlのPHCA(0〜10ミリモル/l)、10μlのPHCBA(0〜1 ミリモル/l)および100μlのルミノ ール−過酸化物をマイクロウェルで混合し、Amershamプレート読み取り機を使用 して光の放射を測定した。 この読み取りにより、化学発光のバックグランドのレベルが得られる。 実験を繰り返したが、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)(10 μl,同じトリス緩衝液における1mg/mlのストック溶液の1:10,00 0希釈)もマイクロウェルに添加して行った。 Amershamプレート読み取り機を使用して測定した光放射が化学発光の信号レベ ルとなる。信号:バックグランド比はそれから簡単に得られる。 実施例2:バックグランドの発光においてタイプI効果(減少)を生じるエンハ ンサーの組み合わせ バックグランドの発光を、表1に挙げたエンハンサーの組み合わせを使用して 実施例1に記載したように測定した。 表1において、E1およびE2は二つのエンハンサーであり、一方(E1)は 有機ホウ素エンハンサー、他方(E2)はフェノール性エンハンサーである。V /Aの欄は、測定管に添加する前のE1エンハンサーの体積および濃度を示す。 各測定では、 各E2エンハンサーの1mMストック溶液10μlを添加した。E1+E2が二 つのエンハンサーの組み合わせである。組み合わせでは、エンハンサーE1およ びE2の混合物を、個々にテストするときに使用する濃度で含めた。 各組み合わせE1+E2において、バックグランドの発光は、E1またはE2 のいずれかを個々に使用した場合よりも低かった(すなわち、タイプI効果)。 実施例3:化学発光反応の信号に対してタイプII効果(増加)を生じるエンハン サーの組み合わせ 化学発光の信号レベルを、表2に挙げたエンハンサーの組み合わせを使用して 、実施例1に記載したように測定した。 表2において、E1は有機ホウ素エンハンサーであり、E2はフェノール性エ ンハンサーである。Aの欄は、エンハンサーのストック溶液の濃度を示し、その 10μlを各測定で使用した。「hν」の欄は、エンハンサーまたは組み合わせ の光出力を任意の単位で示す。組み合わせE1+E2においては、各エンハンサ ーを10μlずつ添加して測定した。 各組み合わせにおいて、タイプII効果が認められた。すなわち、E1+E2の 光出力は、E1およびE2に対して個々に認められる値の和より大きかった。 実施例4:信号:バックグランド比に対してタイプII効果を生じるエンハンサー の組み合わせ 信号:バックグランド比を、表3に挙げたエンハンサーの組み合わせに対して 、実施例1に記載したように計算した。 表3において、E1は有機ホウ素エンハンサーであり、E2はフェノール性エ ンハンサーである。Aの欄は、エンハンサーのストック溶液の濃度を示し、その 10μlを各測定で使用した。S/Bは、各エンハンサーまたは組み合わせの信 号:バックグランド比を示す。 組み合わせE1+E2においては、各エンハンサーを10μlずつ添加して測 定した。 各組み合わせにおいて、信号:バックグランド比に対するタイプII効果が認め られた。 実施例2〜4のまとめ 下記表4および5に、実施例2〜4のデータをまとめる。表4は、組み合わせ によりタイプI効果を示すかどうかに関し、表5は、組み合わせによりタイプII 効果を示すかどうかに関する。各表には、各組み合わせに対して、3個の印が、 バックグランド、信号、信号:バックグランド比の順に並んでいる。使用した印 は、Y=はい、N=いいえ、*=適用できない、である。タイプI効果またはタ イプII効果が組み合わせの少なくとも一つの濃度で生じた場合は、正の反応(Y )とする。 実施例5 A.タイプII効果を示すペルオキシダーゼに対して高められたアッセイ 4−ヨードフェノール(PIP)−ルミノール−過酸化物反応およびAmerlite シグナル試薬(ASR)(エンハンサーとしてPIPを含むと考えられる。)に 対する4−ビフェニルホウ酸(K)の影響を調べた。HRP触媒によるルミノール−過酸化物−PIP反応に対するKの影響 ルミノール−過酸化水素試薬を次のように調製した。ナトリウムルミノール( 12.5mg)を50mlのトリス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6)に溶 解し、15.5μlの過酸化水素(30%w/v)を0.5mlのトリス緩衝液 (0.1モル/l,pH8.6)と混合した。これら二つの溶液を一緒にして希 釈した(1:10希釈)。KおよびPIPのストック溶液(10ミリモル/l) をDMSO中に調製し、希釈液を0.1モル/lのトリス緩衝液(pH8.6) で調製した。ルミノール−過酸化水素試薬(100μl)、10μlのPIP( 0.1ミリモル/l)、および10μlのK(0.005〜1ミリモル/l)ま たはコントロールとしての10μlのトリス緩衝液(0.1モル/1,pH8. 6)をマイクロウェル中で混合した。光放射を25分間モニターした。 図1は、HRPを検出するためのPIPで高められた反応に対するKの影響を 示す。Kの濃度は、x軸に沿ってミリモル/lで示し、光信号出力(任意の単位 )は、y軸に沿って示す(対数目盛り)。 B.HRPの検出限界および基準曲線 VI−A型HRPのストック溶液(1mg/mlトリス緩衝液,pH8.6) の希釈物のサンプル(10μl)を、4−フェニルホウ酸を含む(最終濃度25 μモル/l)Amerliteシグナル試薬(ASR)100μlを使用して分析した。 図2は、従来の試薬(ASR)または相乗的に高められた試薬を使用して測定 したHRPの基準曲線を示す。図2において、HRPの濃度(ゼプトモル(1× 10-21モル))をx軸に示し、信号:バックグランド比をy軸に示す。相乗的 に高められた終点を使用したHRPの検出限界は、19.5ゼプトモル(19. 5×10-21モル)であり、これは、これまで記載された最も感度の高いHRP アッセイであると考えられる。 実施例6チロトロピンの相乗的に高められたエンザイムイムノアッセイ(タイプII効果) 実施例5に記載した相乗的に高められた(K)ペルオキシダーゼアッセイを、 2種類の異なるTSHエンザイムイムノアッセイにおいて従来の終点と比較した 。 TSHアッセイキットおよびTSH−30アッセイキットは、 Kodak Clinical Diagnostics(ニューヨーク州ロチェスター)から購入した。予 めBio-Rad(カリフオルニア州リッチモンド)TSHキットを使用してTSH分 析を行った臨床標本は、方法の比較研究のために使用した。Amerliteシグナル試薬における4−フェニルホウ酸(K)濃度の最適化 Amerliteシグナル試薬(ASR)を使用したHRPの検出に対する種々の量の Kの影響をテストして、Kの最適(動力学および信号)濃度を決定した(データ は示していない)。ASRは、エンハンサーとして4−ヨードフェノールを含む 。すなわち、KをASRとともに使用すると、タイプII効果を生じる上記で示し たエンハンサーの組み合わせとなる。TSHアッセイに対しては、1.01ミリ モル/lの濃度のKを選択した。Kodak Amerlite TSHアッセイ 全てのアッセイを、製造者の指示に従って行った。基準曲線は2回分析し、臨 床標本は、単独個体として分析した。各TSHアッセイを、従来の試薬および相 乗的に高められたアッセイ試薬(10μl、0.1μモル/1,4−フェニルホ ウ酸/100μlASR)の両方を使用して行った。Kodak Amerlite TSH−30超高感度アッセイ 全てのアッセイを、製造者の指示に従って行った。基準曲線は2回分析し、臨 床標本は、単独個体として分析した。各TSHアッセイを、従来の試薬および相 乗的に高められたアッセイ試薬(10μl、0.1μモル/1、4−フェニルホ ウ酸/100μlASR)の両方を使用して行った。TSH検出限界 検出限界を2種類の方法で測定した。 I.ゼロ基準は重複して(n=20)分析し、検出限界は、ゼロおよび最低基準 を使用する2点間基準曲線に基づいて、平均+2SDから求めた(平均値)。 II.ゼロ基準は重複して(n=20)分析し、検出限界は、ゼロおよび最低基準 の1:40希釈を使用する2点間基準曲線に基づいて、平均+2SDから求めた (平均値)。アッセイの実施 2つの異なる終点を使用して得た臨床サンプルに対するTSH値を比較すると 、下記表6に示されるように、うまく一致した。 TSHの検出限界は、下記表7に示すように、新しく相乗的に高められた終点 を使用して2倍以上改善された。この改良TSHアッセイは、これまで記載した 中で最も高感度のTSHア ッセイであると考えられる。 実施例7 エンハンサーとして4−アセタミドフェノールおよび2種類の有機ホウ素化合物 のいずれかの使用 4−アセタミドフェノール(4−AP)、4−ビフェニルホウ酸(K)および 4−ブロモフェニルホウ酸(PBBA)のD MSOにおけるストック溶液(全て1mg/ml)をトリス緩衝液(0.1モル /l,pH8.6)で希釈した。希釈は次のように行った。 4−AP:0,1:10,1:100,1:1000 KまたはPBBA:0,1:2,1:5,1:10,1:20,1:50,1: 100および1:200 実施例1の方法に従ったが、実施例1に開示したエンハンサー溶液の代わりに 、4−AP、KおよびPBBA溶液、または4−APおよびK溶液の両方、また は4−APおよびPBBA溶液の両方を使用した。 Kおよび4−APの組み合わせは、一貫してタイプIIIの効果が得られ、下記 表8に示すように、Kまたは4−APのいずれか単独の場合よりバックグランド 発光が低かった。他方、組み合わせによる信号:バックグランド比がエンハンサ ーを個々に使用したときの値の和より相乗的に大きくなるタイプII効果は、Kの 濃度が低い方で、4−APの濃度が最高である場合のみ認められた。 大体同様の結果が、PBBAと4−APとの組み合わせに対して得られた。 実施例8 エンハンサーとして2種類のアミンのいずれかと有機ホウ素化合物の使用 4−アニシジン(=4−メトキシアニリン=4−MA)(10mg/ml)、 N,N,N’,N’−テトラメチルベンジジン(=TMB)(1mg/ml)、 4−ビフェニルホウ酸(K)(1mg/ml)のストック溶液(全てDMSO溶 液)を各々、1:10,000、1:500および1:20に希釈した。実施例 1の方法に従ったが、実施例1に開示したエンハンサー溶液の代わりに、4−M A、TMBおよびK溶液、または4−MAおよびK溶液の両方、またはTMBお よびK溶液の両方を使用し、HRPは、1:10,000の代わりに1:500 ,000に希釈した。 表10に見られるように、エンハンサーの組み合わせにより、信号/バックグ ランド比のタイプII効果による増加、信号のタイプI(4−MA)またはタイプ II(TMB)による増加、およびバックグランド発光の減少(タイプI効果)が 生じた。 実施例9 エンハンサーとして4−(1,2,3,4−チアトリアゾール−5−イルアミノ )フェノールおよび有機ホウ素化合物の使用 実施例8を繰り返したが、4−アニシジンの代わりに標記のチアトリアゾリル アミノフェノールエンハンサーを使用した。 表11に示す優れた結果が得られ、これは、信号および信号/バックグランド比 に対するタイプII効果を含む。 実施例10 相乗的に高められた化学発光反応における過ホウ酸塩の酸化剤としての使用 4−ビフェニルホウ酸(K)(1mg/ml)および4−ヨードフェノール( PIP)(10mg/ml)のストック溶液をDMSO中で調製した。HRP( 1mg/ml)は、トリス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6)中で調製した 。全ての希釈は、トリス緩衝液で行った。ルミノール−過ホウ酸塩試薬は、1m lのルミノール溶液(12.5mgのルミノール/50mlのトリス緩衝液)を 10μlの過ホウ酸ナトリウム溶液(27ミリモル/lのトリス緩衝溶液)と混 合することにより調製した。K(10μl,1:20の希釈)、またはPIP( 10μl,1:5000の希釈)、またはKおよびPIPを含むルミノール−過 ホウ酸塩試薬(100μl)を使用してHRP(5μl,1:500,000の 希釈)のアッセイを行った。光放射を20分測定した。 表12に示す良好な結果は、信号および信号/バックグランド比のタイプII効 果による増加を示す。 実施例11 化学発光反応における、DPDの代わりの、種々の型の縮合芳香族ジアシル環式 ヒドラジドの使用 実施例1の方法に従ったが、使用したエンハンサーは4−ビフェニルホウ酸( K)および4−ヨードフェノール(PIP)であり、10ミリモル/lのストッ ク溶液を種々の濃度に希釈し、ナトリウムルミノールの代わりに、「L−012 」として知られる式(VIII): [式中、Phはフェニルである。]の8−アミノ−5−クロロ−7−フェニルピ リド〔3,4−d〕ピリダジン−1,4−〔2H,3H〕ジオンを同じ重量で使 用した。表13に種々の希釈度における3組の結果を示す。実験AおよびBは典 型的な最良の結果を示し、高い信号ならびに信号および信号/バックグランドの 両方に対する実質的にタイプIIの効果を生じる希釈度である。実験Cは、あまり 良くない例の一つであるが、それでも有用な結果を示しており、信号/バックグ ランド比に対するタイプIIの小さい効果および信号に対するタイプIの小さい効 果が見られた。 実施例12 化学発光反応における種々の濃度の縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(ルミノ ール)の使用 実施例1の方法に従ったが、使用したエンハンサーは4−ビフェニルホウ酸( K)および4−ヨードフェノール(PIP)であり、10ミリモル/lのストッ ク溶液を種々の濃度に希釈し、ナトリウムルミノールの濃度を先の実施例の0. 096ミリモル/lから二つの別々の実験の0.96および0.48に増加させ た。 表14に示す結果から、ルミノールのこれらの濃度の低い方では、信号/バッ クグランド比に対するタイプIIの効果が有機ホウ素エンハンサーの濃度が非常に 低い実験にまで及ぶことがわかる。一般に、信号およびバックグランドはともに 、ルミノール濃度が低いほど低い。これらの結果は、エンハンサーの組み合わせ が広範囲のルミノール濃度で有効であり、実施例で使用した範囲(約0.1〜1 ミリモル/l)より下および上の範囲でも有効であると考えられることを示す。 実施例13 フェノール性エンハンサーの6−ブロモナフトールおよび2,4−ジクロロフェ ノールの有機ホウ素エンハンサーとの併用 実施例1の方法に従ったが、エンハンサー溶液の希釈は、(A)K=1:20 、6−ブロモ−2−ナフトール(6−BN) =1:5000;(B)K=1:10、2,4−ジクロロフェノール(2,4− DCP)=1:10とし、HRPストック溶液は、1:500,000に希釈し 、実験(B)では、5μlの希釈HRP溶液のみを使用した。(エンハンサーの 希釈は、最適化した。) 表15の結果から、これらのあまり良好でないフェノール性エンハンサーでさ えも、有機ホウ素化合物(4−ビフェニルホウ酸=K)と組み合わせると、バッ クグランドを有為に減少させ、信号:バックグランド比を増加(タイプII効果) させることが分かる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年11月22日 【補正内容】 実施例7 エンハンサーとして4−アセタミドフェノールおよび2種類の有機ホウ素化合物 のいずれかの使用 4−アセタミドフェノール(4−AP)、4−ビフェニルホウ酸(K)および 4−ブロモフェニルホウ酸(PBBA)のDMSOにおけるストック溶液(全て 1mg/ml)をトリス緩衝液(0.1モル/l,pH8.6)で希釈した。希 釈は次のように行った。 4−AP:0,1:10,1:100,1:1000 KまたはPBBA:0,1:2,1:5,1:10,1:20,1:50,1: 100および1:200 実施例1の方法に従ったが、実施例1に開示したエンハンサー溶液の代わりに 、4−AP、KおよびPBBA溶液、または4−APおよびK溶液の両方、また は4−APおよびPBBA溶液の両方を使用した。 Kおよび4−APの組み合わせは、一貫してタイプIの効果を生じ、下記表8 に示すように、Kまたは4−APのいずれか単独の場合よりバックグランド発光 が低かった。他方、組み合わせによる信号:バックグランド比がエンハンサーを 個々に使 用したときの値の和より相乗的に大きくなるタイプII効果は、Kの濃度が低い方 で、4−APの濃度が最高である場合のみ認められた。 大体同様の結果が、PBBAと4−APとの組み合わせに対して得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(FADCH)、ペルオキシダーゼ 酵素触媒、酸化剤および信号または信号/バックグランド比(「信号」はペルオ キシダーゼの存在下での光出力であり、「バックグランド」はペルオキシダーゼ を含まない場合の光出力である。)を増加させるエンハンサーの化学発光反応を 高める方法であって、該反応を有機ホウ素エンハンサーおよびホウ素を含まない 有機エンハンサーの存在下で行うことを含み、それらのエンハンサーの濃度を、 使用する各エンハンサーの単独の場合と比較して信号もしくは信号/バックグラ ンド比を増加させ、またはバックグランドを減少させるのに有効な濃度にするこ とを特徴とする方法。 (2) 有機ホウ素エンハンサーが式(I): [式中、R基は同一であり、各々は水素、n−ブチル、4’− クロロフェニルおよび3’,5’−ジクロロフェニルから成る群から選択され; または、Rが一緒になってO,O−プロピレンを形成し(それによって、ホウ素 原子とともに環式エーテルを形成する。);Wは、水素、メチル、メトキシ、ヒ ドロキシおよび塩素から成る群から選択され;Xは、水素、塩素、アミノおよび ニトロから成る群から選択され;Yは、水素、メチル、カルボキシ、塩素、臭素 、ヨウ素、フェニル、フェノキシ、4’−クロロアニリノ、4’−ボロニルフェ ニル、4’−ブロモフェニル、2’−カルボキシエテニルおよびトリメチルシリ ルから成る群から選択され;Zは、水素、5−クロロ、5−ブロモ、5−(3’ −トリフルオロメチル)フェニルアゾおよび6−クロロから成る群から選択され ;あるいは、WおよびXが一緒になって縮合ベンゼン環を表してもよく、Xおよ びYが一緒になって、ナフタレン環位置番号の6位がヒドロキシで置換された縮 合ベンゼン環を表してもよく、ただし、(1)Rが水素の場合、(a)W、X、 Y、Zは各々水素であるか:または(b)W、XおよびZは各々水素であり、か つYはヨウ素、臭素、塩素、トリメチルシリル、フェノキシ、フェニル、4’− クロロアニリノ、メチル、4’−ボロニルフェニルおよび2’ −カルボキシエテニルから成る群から選択されるか;または(c)WおよびZが 各々水素であって、かつ(i)XおよびYが一緒になってナフタレン環位置番号 の6位がヒドロキシで置換された縮合ベンゼン環を表すか、又は(ii)Xがニト ロおよび塩素のいずれかで、かつYが塩素であるか、又は(iii)Xがニトロで 、かつYがカルボキシであり;または(d)W、YおよびZが各々水素であって 、かつxはアミノ、塩素またはニトロであり;または(e)WおよびXが一緒に なって縮合ベンゼン環を表し、かつYおよびZが各々水素を表すか;または(f )XおよびYが各々水素であって、かつ(i)Wがメトキシであり、かつZが5 −ブロモであるか、又は(ii)Wが水素であり、かつZが5−(3’−トリフル オロメチル)フェニルアゾであるか、又は(iii)Wがメチルであり、かつZが 水素であり;または(g)Wが塩素であり、Xが塩素であって、かつYおよびZ が各々水素であるか;または(h)WおよびYが各々塩素であり、Xがアミノで あって、かつZが6−クロロであり;(2)Rが各々n−ブチルである場合、W 、XおよびZは各々水素であって、かつYは臭素または4’−ブロモフェニルで あり;(3)Rが各々4’−クロロフェニルである場合、W、XおよびZは 各々水素であって、かつYはクロロであり;(4)Rが各々3’,5’−ジクロ ロフェニルである場合、WおよびYは各々水素であり、Xは塩素であり、かつZ は5−クロロであり;及び(5)Rが一緒になってO,O−プロピレンを表す場 合、X、YおよびZは各々水素である。]の化合物ならびにビス(カテコール) ホウ酸塩、ボログリシン、ペンタエリスリトールホウ酸塩、4−(3’−ボロノ −4’−ヒドロキシ−フェニルアゾ)安息香酸、ジフェニルイソブトキシボラン 、ジフェニルホウ酸無水物およびジメチルフェニルホウ酸から成る群から選択さ れることを特徴とする請求項1に記載の方法。 (3) 有機ホウ素エンハンサーが、p−ヨードフェニルホウ酸、p−ブロモフ ェニルホウ酸、4−ビフェニルホウ酸、4−(トリメチルシリル)ベンゼンホウ 酸、ボログリシン、2−ヒドロキシ−5−〔(3’−(トリフルオロメチル)フ ェニルアゾ〕ベンゼンホウ酸、4−クロロ−3−ニトロフェニルホウ酸、4−ク ロロフェニルホウ酸、トランス−4−(2’−カルボキシエテニル)フェニルホ ウ酸、4−(4’−ブロモフェニル)フェニル−ジ−n−ブトキシボラン、4− クロロフェニル−ジ−(4’−クロロフェノキシ)ボラン、4,4’−ビス(フ ェ ニルホウ酸)、ジフェニルホウ酸無水物、4−(4’−クロロアニリノ)フェニ ルホウ酸および4−ブロモフェニル−ジ−n−ブトキシボランから成る群から選 択されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。 (4) ホウ素を含まないエンハンサーがフェノール性または芳香族アミンエン ハンサーであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法。 (5) エンハンサーが、式(ii): [式中、(i)AおよびQは水素であり、R1は(a)ハロゲン;(b)フェニ ル;(c) [式中、R2は−CH2−、−O−もしくは−N=N−であって、かつVは水素で あるか、または、R2が−O−、−S−ま たは−S−S−であってかつVはヒドロキシである。];(d) (e) (f)−CH=CH−R3(R3はカルボキシまたは2,4−ジニトロフェニルで ある。);(g)−CH2CH2COOC25またはC1〜C6アルキル;(j)イ ミダゾール−1−イルまたはベンズイミダゾール−2−イル;(k)4−チアゾ リル、4−オキサゾリルまたは4−イミダゾリル(各々、環置換されていてもよ い。);(l)4−アセタミド;および(m)1,2,3,4−チアトリアゾリ ル−5−アミノであるか;又は(ii)Aが水素であり;QがハロゲンまたはC1 〜C6アルキルであり;R1がハロゲンであるか;又は(iii)Aがハロゲンであ り;Qが水素であり;R1がハロゲンまたはフ ェニルであるか;あるいは、(iv)Aが水素またはハロゲンであり;R1が−S (CH2n−R4(nは1〜5の整数を表し、R4は水素、シアノ、モルホリノ、 カルボン酸、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、金属カルボン酸塩、アミ ド、アルデヒドまたはアリルを表す。)またはフェニル基(ハロゲン原子で置換 されていてもよい。)であるか、又はR1およびQが一緒になってナフタレン核 を完成させる鎖を表し、その鎖は、R1からQの方向に下記式: [式中、R5は水素またはハロゲンである。]を有し、その結果、式(II)の化 合物は、式(VI): のβ−ナフトールとなり、上記(i)、(ii)、(iii)および(iv)において 「ハロゲン」は、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。]の化合物から成る群か ら選択されるフェノール性エンハンサーであることを特徴とする請求項4に記載 の方法。 (6) フェノール性エンハンサーが、4−クロロフェノール、4−ブロモフェ ノール、4−ヨードフェノール、4−ブロモ−2−クロロフェノール、2,4− ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノール、4−メチルフェノール、4 −t−ブチルフェノール、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチル 、4−ベンジルフェノール、4−(2’,4’−ジニトロスチリル)フェノール 、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−フェニルフェノール、2−クロロ−4−フェニル フェノール、4−(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゾフェノン、4−(フェニ ルアゾ)フェノール、4−(2’−カルボキシフェニルアゾ)フェノール、4− フェノキシフェノール、4−(4’−ヒドロキシフェノキシ)フェノール、4− ヒドロキシフェニルスルフィド、4−ヒドロキシフェニルジスルフィド、(4− シアノメチルチオ)フェノール、4−シアノメチルチオ−2−フルオロフェノー ル、4−シアノメチルチオ−2−クロロフェノール、 4−シアノメチルチオ−2−ブロモフェノール、4−イミダゾール−1−イルフ ェノール、ナフト−2−オール、1−ブロモナフト−2−オール、6−ブロモナ フト−2−オールおよび1,6−ジブロモナフト−2−オールの化合物から成る 群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。 (7) 有機ホウ素エンハンサーが4−ビフェニルホウ酸、4−ヨードフェニル ホウ酸、トランス−4−(2’−カルボキシエテニル)フェニルホウ酸または4 −ブロモフェニルホウ酸であり、フェノール性エンハンサーが4−ヨードフェノ ール、4−ヒドロキシ桂皮酸、4−イミダゾール−1−イルフェノール、4−フ ェニルフェノールまたは4−ブロモフェノールであることを特徴とする請求項4 に記載の方法。 (8) ペルオキシダーゼが遊離形であるかりガンドに結合しており、ペルオキ シダーゼの有無または量が光出力の有無または量から測定されることを特徴とす る請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 (9) ペルオキシダーゼがホースラディッシュペルオキシダーゼであることを 特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。 (10) 酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一 項に記載の方法。 (11) FADCHがルミノールであることを特徴とする請求項1〜10のいず れか一項に記載の方法。 (12) 化学発光反応をpH7.5〜9で行うことを特徴とする請求項1〜11 のいずれか一項に記載の方法。 (13) 診断アッセイで使用するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の 方法。 (14) ペルオキシダーゼに対する診断アッセイで使用するための請求項13に 記載の方法。 (15) 縮合芳香族ジアシル環式ヒドラジド(FADCH)、ペルオキシダーゼ 酵素触媒および酸化剤の化学発光反応において、光出力の信号または信号/バッ クグランド比(「信号」はペルオキシダーゼの存在下での光出力であり、「バッ クグランド」はペルオキシダーゼを含まない場合の光出力である。)を増加させ る第一および第二のエンハンサーを別々の容器に含み、第一のエンハンサーが有 機ホウ素化合物であり、第二のエンハンサーがホウ素を含まない有機化合物であ る、診断アッセイで使用するためのキット。 (16) 有機ホウ素エンハンサーが請求項2または3に記載した通りであること を特徴とする請求項15に記載のキット。 (17) ホウ素を含まないエンハンサーが請求項4、5または6に記載した通り であることを特徴とする請求項15または16に記載のキット。 (18) さらにFADCHを含むことを特徴とする請求項15、16または17 に記載のキット。 (19) さらにペルオキシダーゼ酵素触媒を含むことを特徴とする請求項15、 16、17または18に記載のキット。 (20) ペルオキシダーゼがホースラディッシュペルオキシダーゼであることを 特徴とする請求項19に記載のキット。 (21) さらに酸化剤を含むことを特徴とする請求項15、16、17、18、 19または20に記載のキット。 (22) ジヒドロフタラジンジオン(DPD)、ペルオキシダーゼ酵素触媒およ び酸化剤の化学発光反応において、光出力の信号または信号/バックグランド比 (「信号」はペルオキシダーゼの存在下での光出力であり、「バックグランド」 はペルオキシダーゼを含まない場合の光出力である。)を増加させる第一および 第二のエンハンサーを別々の容器に含み、第一のエン ハンサーが有機ホウ素化合物であり、第二のエンハンサーがフェノール性エンハ ンサーである、診断アッセイで使用するためのキット。 (23) DPDがルミノールであることを特徴とする請求項22に記載のキット 。
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