JPH0842655A - Vベルト自動変速装置 - Google Patents

Vベルト自動変速装置

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Publication number
JPH0842655A
JPH0842655A JP19603194A JP19603194A JPH0842655A JP H0842655 A JPH0842655 A JP H0842655A JP 19603194 A JP19603194 A JP 19603194A JP 19603194 A JP19603194 A JP 19603194A JP H0842655 A JPH0842655 A JP H0842655A
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JP
Japan
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pulley
belt
coil spring
automatic transmission
movable pulley
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Pending
Application number
JP19603194A
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English (en)
Inventor
Takehiko Mashiba
岳彦 真柴
Kenji Yamada
憲司 山田
Takayuki Nakajima
孝之 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Industry Co Ltd
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
Suzuki Motor Corp
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Publication date
Application filed by Oiles Industry Co Ltd, Suzuki Motor Corp filed Critical Oiles Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速性能及び走行フィーリングを、ボールベ
アリング又はニードルベアリングを用いたものと同等に
し得、又はそれ以上に向上させることができる上に、潤
滑油についての保守点検を省き得、しかも小形化を図る
ことができるVベルト自動変速装置を提供することにあ
る。 【構成】 Vベルト自動変速装置1は、駆動プーリ装置
2と、駆動プーリ装置2にVベルト3を介して連結され
た従動プーリ装置4とを具備している。従動プーリ装置
4は、回転軸22の一端に固定された固定プーリ23
と、トルクカム機構24を介して固定プーリ23に対し
て接近、離反自在となるように軸方向Cに移動自在に回
転軸22に装着された可動プーリ25と、回転軸22に
固定されたばね受け26と、可動プーリ25を固定プー
リ23に向かって弾性的に付勢するコイルスプリング2
7とを具備しており、コイルスプリング27の一端28
と可動プーリ25との間に、板状ベアリング31及び3
2が配されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Vベルト自動変速装
置、特に、スクータ等の自動二輪車の自動変速に用いて
好適なVベルト自動変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン側に連結される駆動プーリ装置
と、この駆動プーリ装置にVベルトを介して連結され
て、車軸側に配される従動プーリ装置とを具備したVベ
ルト自動変速装置は、例えばスクータ等の自動二輪車の
自動変速に対して一般に用いられており、エンジンの回
転数に応じた遠心力によるウエイトローラの径方向の移
動で、駆動プーリ装置の固定プーリと可動プーリとの間
隔を決定して、Vベルトの駆動プーリ装置側での走行回
転半径を設定し、この設定走行回転半径をもって駆動プ
ーリ装置側で走行するVベルトの引っ張り力にしたがっ
て従動プーリ装置の固定プーリと可動プーリとの間隔を
決定して、Vベルトの従動プーリ装置側での走行回転半
径を設定し、而してVベルトの駆動プーリ装置側と従動
プーリ装置側とにおける走行回転半径の比をエンジンの
回転数に応じて自動的に変えて、自動変速を行うように
している。そして従動プーリ装置は、その可動プーリを
固定プーリ側に向かってVベルトの側面を押し付けるた
めに、可動プーリを固定プーリに向かって弾性的に付勢
するコイルスプリング及び可動プーリに軸方向力を付与
する、特開平5−60192号公報に開示のようなトル
クカム機構を具備している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なトルクカム機構では、可動プーリと固定プーリとの
間、より詳しく言えば、可動プーリと、この可動プーリ
を軸方向に移動自在に支持すると共に固定プーリが固着
された回転軸との間に生じる相対回転により、可動プー
リに軸方向力を付与するようにしているため、可動プー
リと、回転軸に固着されたばね受けとの間に配されたコ
イルスプリングに捩じれを生じさせる。この捩じれは、
トルクカム機構により可動プーリに付与される軸方向力
に対する反力を生じさせる場合があり、このため、特
に、コイルスプリングと可動プーリ又はばね受けとの間
の滑りなどにより捩じれが解消されない変速時に、Vベ
ルトの側面への可動プーリの押圧力が安定しないことが
あり、その結果、変速特性が安定せず、加速性能及び走
行フィーリングの劣化を惹起する場合がある。
【0004】この問題を解決するため、コイルスプリン
グの一端と可動プーリとの間に、ボールベアリング又は
ニードルベアリングを配し、変速時に、このボールベア
リング又はニードルベアリングを介してコイルスプリン
グの一端と可動プーリとを積極的に相対回転可能とし、
コイルスプリングに捩じれを生じさせないようにしたた
ものが提案されているが、このようなベアリングを用い
る場合には、構造的に密閉化が難しく、また、長期に亘
って初期の良好なベアリング特性を維持するためには、
定期的に潤滑油を注油しなければならず、保守に手間、
費用がかかり、加えて、ある程度の装着スペースを必要
とし、小形化が困難である。
【0005】本発明は、上記諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、加速性能及び走行フ
ィーリングを、ボールベアリング又はニードルベアリン
グを用いたものと同等にし得、又はそれ以上に向上させ
ることができる上に、潤滑油についての保守点検を省き
得、しかも小形化を図ることができるVベルト自動変速
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、駆動プーリ装置と、この駆動プーリ装置にVベルト
を介して連結された従動プーリ装置とを具備したVベル
ト自動変速装置であって、従動プーリ装置は、回転軸に
固定された固定プーリと、固定プーリに対して接近、離
反自在となるように、軸方向に移動自在に回転軸に装着
された可動プーリと、回転軸に対する可動プーリの相対
的回転で可動プーリに軸方向力を付与するトルクカム機
構と、回転軸に固定されたばね受けと、可動プーリとば
ね受けとの間に配されており、可動プーリを固定プーリ
に向かって弾性的に付勢するコイルスプリングとを具備
しており、可動プーリとコイルスプリングの一端との間
及びばね受けとコイルスプリングの他端との間のうちの
少なくとも一方に、少なくとも表面に樹脂製滑り面を具
有する環状の板状ベアリングが配されてなるVベルト自
動変速装置によって達成される。
【0007】また、本発明によれば前記目的は、駆動プ
ーリ装置と、この駆動プーリ装置にVベルトを介して連
結された従動プーリ装置とを具備したVベルト自動変速
装置であって、従動プーリ装置は、回転軸に固定された
固定プーリと、固定プーリに対して接近、離反自在とな
るように、軸方向に移動自在に回転軸に装着された可動
プーリと、回転軸に対する可動プーリの相対的回転で可
動プーリに軸方向力を付与するトルクカム機構と、回転
軸に固定されたばね受けと、可動プーリとばね受けとの
間に配されており、可動プーリを固定プーリに向かって
弾性的に付勢するコイルスプリングとを具備しており、
可動プーリとコイルスプリングの一端との間及びばね受
けとコイルスプリングの他端との間のうち少なくとも一
方に、少なくとも表面に樹脂製滑り面を具有する少なく
とも2枚の環状の板状ベアリングが、互いに相対的に摺
動自在となるように、該滑り面を相互に接触、重ね合わ
せて配されて成るVベルト自動変速装置によっても達成
される。
【0008】本発明では、板状ベアリングを、潤滑性を
有する合成樹脂の単体から構成してもよく、また、鋼裏
金と、該裏金上に一体に形成された潤滑性を有する合成
樹脂の層とを有して構成してもよく、更には、鋼裏金
と、該裏金上に一体に形成された金属焼結合金層と、該
焼結合金層に含浸されかつ該焼結合金層上に被覆された
潤滑性を有する合成樹脂の層とを有して構成してもよ
い。
【0009】上記において、合成樹脂としては、四フッ
化エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂又はポリアミド樹
脂を好ましい例として提示し得る。
【0010】本発明のVベルト自動変速装置は、自動二
輪車、特にスクータに用いられて好適であるが、振動に
よるコイルスプリングの一端の位置ずれを防止する防止
部を、板状ベアリングに設けてもよく、また、劣悪な環
境下での使用のために、例えば2枚の板状ベアリングを
具備する場合において、少なくとも一方に、互いの滑り
面間の隙間への塵埃の侵入を防止する防塵部を設けても
よい。なお、本発明におけるばね受けとしては、回転軸
に固定されて特にばね受けとして設けられたものである
必要はなく、後述の具体例においてばね受けを省きクラ
ッチ板を本発明のばね受けとして機能させてもよく、要
は、回転軸に固定されてコイルスプリングの他端を受け
るものであればよい。
【0011】
【作用】本発明のVベルト自動変速装置では、エンジン
の作動で駆動プーリ装置が作動されると、駆動プーリ装
置にVベルトを介して連結された従動プーリ装置は、V
ベルトの走行によりその固定プーリと可動プーリとが回
転されて、車軸に連結された軸を回転させる。エンジン
回転数の変化で、駆動プーリ装置側のVベルトの走行回
転半径が変化すると、これにともなって、従動プーリ装
置の可動プーリは、Vベルトからの回転トルクに基づく
トルクカム機構の軸方向力とコイルスプリングの弾性軸
方向力とに規定されて、固定プーリに対して接近、離反
され、従動プーリ装置の固定プーリと可動プーリとの間
隔が決定されて、Vベルトの従動プーリ装置側での走行
回転半径が設定され、而して変速が行われる。そして、
変速時における可動プーリと回転軸との間に生じる相対
回転によるコイルスプリングの捩じれは、環状の板状ベ
アリングの樹脂製滑り面での摺動により、生じないよう
にされる。
【0012】次に本発明を図面に示す好ましい具体例に
基づいて更に詳細に説明する。なお本発明はこれら具体
例に何等限定されないのである。
【0013】
【具体例】図1から図4において、本例のVベルト自動
変速装置1は、駆動プーリ装置2と、駆動プーリ装置2
にVベルト3を介して連結された従動プーリ装置4とを
具備している。駆動プーリ装置2は、エンジン(図示せ
ず)に連結された回転軸10に固着された冷却ファン付
き固定プーリ11と、固定プーリ11に対面されて配さ
れ、回転軸10に軸受12を介して軸方向Aに摺動自在
に装着された可動プーリ13と、可動プーリ13の裏面
に配されて、回転軸10に固着されたローラ保持部材1
4と、可動プーリ13の裏面とローラ保持部材14との
間に、径方向Rに移動自在に配されたウエイトローラ1
5とを具備しており、回転軸10のB方向の回転で、固
定プーリ11及び可動プーリ13が同じくB方向に回転
されると、ウエイトローラ15がその遠心力により径方
向Rに移動され、この移動で可動プーリ13が軸方向A
に移動される結果、固定プーリ11と可動プーリ13と
の間隔が設定、換言すれば、固定プーリ11と可動プー
リ13との間の環状V空間に掛け渡されたVベルト3の
駆動プーリ装置2側での走行回転半径が設定されるよう
になっている。
【0014】従動プーリ装置4は、クラッチ機構20及
び軸21等を介して車軸(図示せず)側に連結される中
空の回転軸22の一端に固定された固定プーリ23と、
固定プーリ23に対面し、トルクカム機構24を介して
固定プーリ23に対して接近、離反自在となるように軸
方向Cに移動自在に回転軸22に装着された可動プーリ
25と、回転軸22に固定されたばね受け26と、可動
プーリ24とばね受け26との間に配されており、可動
プーリ25を固定プーリ23に向かって弾性的に付勢す
るコイルスプリング27とを具備している。そして本例
のVベルト自動変速装置1では、可動プーリ25とコイ
ルスプリング27の一端28との間に、樹脂製滑り面3
3及び34をそれぞれ具有する2枚の環状の板状ベアリ
ング31及び32が、互いに相対的に摺動自在となるよ
うに、滑り面33及び34を相互に接触、重ね合わせ
て、配されている。
【0015】板状ベアリング31及び32のそれぞれ
は、特に図4に示すように、滑り面33及び34を形成
する樹脂層、本例では潤滑性を有する合成樹脂の層41
及び42と、樹脂層41及び42の合成樹脂が一部含浸
されて合成樹脂層41及び42に隣接して形成された金
属焼結合金層、好ましくは青銅焼結合金層43及び44
と、青銅焼結合金層43及び44に隣接して形成された
鋼裏金45及び46との三層の積層体からなり、合成樹
脂層41は、四フッ化エチレン樹脂、好ましくは鉛を2
0〜50重量%、特に好ましくは30重量%程度有した
鉛入り四フッ化エチレン樹脂からなり、したがって、本
例では鉛入り四フッ化エチレン樹脂からなる滑り面33
を具備し、合成樹脂層42は、ポリアセタール樹脂、好
ましくは潤滑油を1〜5重量%程度含浸したポリアセタ
ール樹脂からなり、したがって、本例では潤滑油を含浸
したポリアセタール樹脂からなる滑り面34を具備して
いる。このような滑り面33及び34同士の静止摩擦係
数はほぼ0.07であった。なお、合成樹脂層41を潤
滑油を含浸したポリアセタール樹脂から、合成樹脂層4
2を鉛入り四フッ化エチレン樹脂からそれぞれ形成して
もよい。また、合成樹脂層41及び42の少なくとも一
方を、ポリアミド樹脂から形成してもよい。
【0016】回転軸22は、軸受51及び52を介して
軸21に回転自在に装着されており、回転軸22の他端
には、当該他端に螺着されたナット53によりクラッチ
機構20のクラッチ板54が固着されており、コイルス
プリング27の他端55が当接するばね受け26はクラ
ッチ板54に固着されて保持されている。クラッチ板5
4及びクラッチハウジング56等を有して、回転軸22
の回転を軸21に伝達するクラッチ機構20は公知のも
のが用いられているので、詳細な説明を省く。
【0017】トルクカム機構24は、特開平5−601
92号公報に開示のトルクカム機構と同様であって、回
転軸22の外側にそれと同心に配された円筒体61と、
円筒体61内に嵌着されて軸方向Cに摺動自在かつ回転
自在に回転軸22に装着された円筒状のカム部材62
と、カム部材62に傾斜して形成されたカム溝64に一
端63が係合し、他端65が回転軸22に嵌着されてな
るカムピン66とを具備しており、可動プーリ25はカ
ム部材62の一端に固着されており、板状ベアリング3
1及び32はコイルスプリング27の一端28と円筒体
61のフランジ部67との間に配されている。なお、カ
ムピン66にはローラ68が回転自在に装着されてい
る。トルクカム機構24は、Vベルト3からの回転伝達
力が回転軸22に伝達されるとき、可動プーリ25の回
転軸22に対する相対的な回転変位におけるローラ68
を介するカムピン66とカム溝64との係合により、V
ベルト3からの回転伝達力の一部を軸方向力(C方向)
に変換する。可動プーリ25と固定プーリ23との軸方
向Cの間隔は、トルクカム機構24によって生じる軸方
向力と、コイルスプリング27によって生じる弾性軸方
向力と、Vベルト3からの可動プーリ25と固定プーリ
23との軸方向Cの間隔を開ける力とのバランスにより
決定されて、この決定された可動プーリ25と固定プー
リ23との軸方向Cの間隔、すなわちVベルト3の従動
プーリ装置4側での走行回転半径に基づいて自動変速さ
れる。
【0018】以上のように形成されたVベルト自動変速
装置1では、エンジンの作動にともなう駆動プーリ装置
2の作動によるVベルト3の走行で、従動プーリ装置4
の固定プーリ23及び可動プーリ25が回転され、この
回転が回転軸22、クラッチ機構20及び軸21を介し
て車軸側に伝達される。そして例えばエンジンを高速に
回転させて変速する場合には、駆動プーリ装置2側での
Vベルト3の走行回転半径の増大によりVベルト3が駆
動プーリ装置2側に引き寄せられる結果、図5に示され
るように、従動プーリ装置4の可動プーリ25は、固定
プーリ23から離反されるように、軸方向Cに移動され
て、固定プーリ23と可動プーリ25との間の環状V空
間に掛け渡されたVベルト3の従動プーリ装置4側での
走行回転半径が設定されて、自動変速される。
【0019】ところでVベルト自動変速装置1では、可
動プーリ25とコイルスプリング27の一端28との間
に、板状ベアリング31及び32が、互いに相対的に摺
動自在となるように配されているため、上述の変速時
に、トルクカム機構24よる可動プーリ25の回転軸2
2に対する相対的な回転変位において、コイルスプリン
グ27の一端28側とその他端55側とに回転量の差が
生じてコイルスプリング27が捩じれようしても、その
捩じれ力を解消するように、板状ベアリング31及び3
2が、その滑り面33及び34間で相対的に回転し、実
質コイルスプリング27には捩じれが生じない。したが
ってVベルト自動変速装置1では、所望の加速性能及び
走行フィーリングが維持されることになる。
【0020】なお前記例では、2枚の板状ベアリング3
1及び32のそれぞれを三層の積層体から構成したが、
これに代えて、3枚以上の環状の板状ベアリングを配し
てもい一方、板状ベアリング31及び32のうちのいず
れか1枚のみを具備してVベルト自動変速装置を構成し
てもよく、この場合、樹脂製滑り面を具有する環状の板
状ベアリングの表面を、コイルスプリング側又は可動プ
ーリ若しくはばね受け側に、好ましくは可動プーリ若し
くはばね受け側に配する。また、上記の例のいずれにお
いても、環状の板状ベアリングを、三層の積層体に代え
て、四層以上であっても、一方、鋼裏金と、該裏金上に
一体に形成された潤滑性を有する、好ましくは上述のよ
うな合成樹脂の層とで形成してもよく、更には、環状の
板状ベアリングを、潤滑性を有する合成樹脂、好ましく
は同じく上述のような合成樹脂の単体から構成してもよ
い。また前記例では、可動プーリ25とコイルスプリン
グ27の一端28との間に、環状の板状ベアリングを配
したが、これに代えて、又はこれと共に、コイルスプリ
ング27の他端55とばね受け26との間に、環状の板
状ベアリングを配してもよい。なお上記では、ばね受け
として、クラッチ板54に固着されたばね受け26を例
として示したが、本発明はこれに必ずしも限定されず、
要はコイルスプリング27の他端55を受ける、ばね受
け26と同等の部材であればよい。
【0021】ところで前記では平坦な板状ベアリング3
1及び32を用いたが、これに代えて、例えば、図6に
示すように、板状ベアリング31及び32の少なくとも
一方、本例では板状ベアリング31の外縁に、互いの滑
り面33及び34間の隙間への塵埃の侵入を防止するよ
うに、板状ベアリング32の外縁の一部を覆う環状の防
塵部71を、軸方向に沿って突出して一体的に設けても
よい。
【0022】また、図7に示すように、板状ベアリング
31に、コイルスプリング27の一端28の位置ずれを
防止するように、コイルスプリング27の一端28を取
り囲む環状の位置ずれ防止部75を、環状の防塵部71
に対して軸方向に沿って逆に突出して一体的に設けても
よい。なお、本例では防塵部71と位置ずれ防止部75
とを設けているが、位置ずれ防止部75のみを設けても
よく、また板状ベアリング31に位置ずれ防止部75
を、板状ベアリング32に防塵部71をそれぞれ設けて
もよい。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、可動プー
リとコイルスプリングの一端との間及びばね受けとコイ
ルスプリングの他端との間のうちの少なくとも一方に、
少なくとも表面に樹脂製滑り面を具有する環状の板状ベ
アリングを配してなるため、トルクカム機構の作用によ
るコイルスプリングの捩じれを、板状ベアリングの滑り
面での摺動で生じないようにすることができるため、加
速性能及び走行フィーリングを、ボールベアリング又は
ニードルベアリングを用いたものと同等にし得、又はそ
れ以上に向上させることができる上に、潤滑油について
の保守点検を省き得、しかも小形化を図ることができ、
スクータ等の二輪自動車の自動変速に好ましく適用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一具体例の断面図である。
【図2】図1に示す具体例の一部拡大詳細図である。
【図3】図1に示す具体例の環状の板状ベアリングの斜
視図である。
【図4】図1に示す一部拡大詳細図である。
【図5】図1に示す具体例の動作説明図である。
【図6】本発明の好ましい他の具体例の一部断面図であ
る。
【図7】本発明の好ましい更に他の具体例の一部断面図
である。
【符号の説明】
1 Vベルト自動変速装置 2 駆動プーリ装置 3 Vベルト 4 従動プーリ装置 23 固定プーリ 25 可動プーリ 26 ばね受け 27 コイルスプリング 31、32 板状ベアリング 33、34 滑り面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 孝之 静岡県浜松市砂山町353−8 オイレス工 業株式会社浜松営業所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動プーリ装置と、この駆動プーリ装置
    にVベルトを介して連結された従動プーリ装置とを具備
    したVベルト自動変速装置であって、従動プーリ装置
    は、回転軸に固定された固定プーリと、固定プーリに対
    して接近、離反自在となるように、軸方向に移動自在に
    回転軸に装着された可動プーリと、回転軸に対する可動
    プーリの相対的回転で可動プーリに軸方向力を付与する
    トルクカム機構と、回転軸に固定されたばね受けと、可
    動プーリとばね受けとの間に配されており、可動プーリ
    を固定プーリに向かって弾性的に付勢するコイルスプリ
    ングとを具備しており、可動プーリとコイルスプリング
    の一端との間及びばね受けとコイルスプリングの他端と
    の間のうちの少なくとも一方に、少なくとも表面に樹脂
    製滑り面を具有する環状の板状ベアリングが配されてな
    るVベルト自動変速装置。
  2. 【請求項2】 板状ベアリングは、潤滑性を有する合成
    樹脂の単体からなる請求項1に記載のVベルト自動変速
    装置。
  3. 【請求項3】 板状ベアリングは、鋼裏金と、該裏金上
    に一体に形成された潤滑性を有する合成樹脂の層とを有
    している請求項1に記載のVベルト自動変速装置。
  4. 【請求項4】 板状ベアリングは、鋼裏金と、該裏金上
    に一体に形成された金属焼結合金層と、該焼結合金層に
    含浸されかつ該焼結合金層上に被覆された潤滑性を有す
    る合成樹脂の層とを有している請求項1に記載のVベル
    ト自動変速装置。
  5. 【請求項5】 合成樹脂は、四フッ化エチレン樹脂、ポ
    リアセタール樹脂又はポリアミド樹脂から成る請求項2
    乃至請求項4のいずれか一項に記載のVベルト自動変速
    装置。
  6. 【請求項6】 駆動プーリ装置と、この駆動プーリ装置
    にVベルトを介して連結された従動プーリ装置とを具備
    したVベルト自動変速装置であって、従動プーリ装置
    は、回転軸に固定された固定プーリと、固定プーリに対
    して接近、離反自在となるように、軸方向に移動自在に
    回転軸に装着された可動プーリと、回転軸に対する可動
    プーリの相対的回転で可動プーリに軸方向力を付与する
    トルクカム機構と、回転軸に固定されたばね受けと、可
    動プーリとばね受けとの間に配されており、可動プーリ
    を固定プーリに向かって弾性的に付勢するコイルスプリ
    ングとを具備しており、可動プーリとコイルスプリング
    の一端との間及びばね受けとコイルスプリングの他端と
    の間のうち少なくとも一方に、少なくとも表面に樹脂製
    滑り面を具有する少なくとも2枚の環状の板状ベアリン
    グが、互いに相対的に摺動自在となるように、該滑り面
    を相互に接触、重ね合わせて配されて成るVベルト自動
    変速装置。
  7. 【請求項7】 板状ベアリングは、潤滑性を有する合成
    樹脂の単体からなる請求項6に記載のVベルト自動変速
    装置。
  8. 【請求項8】 板状ベアリングは、鋼裏金と、該裏金上
    に一体に形成された潤滑性を有する合成樹脂の層とを有
    する請求項6に記載のVベルト自動変速装置。
  9. 【請求項9】 板状ベアリングは、鋼裏金と、該裏金上
    に一体に形成された金属焼結合金層と、該焼結合金層に
    含浸されかつ該焼結合金層上に被覆された潤滑性を有す
    る合成樹脂の層とを有している請求項6に記載のVベル
    ト自動変速装置。
  10. 【請求項10】 潤滑性を有する合成樹脂は、四フッ化
    エチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂か
    ら成る請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のV
    ベルト自動変速装置。
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