JPH0834886A - ゴム組成物、ゴム−樹脂積層体及びホース - Google Patents

ゴム組成物、ゴム−樹脂積層体及びホース

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JPH0834886A
JPH0834886A JP19098094A JP19098094A JPH0834886A JP H0834886 A JPH0834886 A JP H0834886A JP 19098094 A JP19098094 A JP 19098094A JP 19098094 A JP19098094 A JP 19098094A JP H0834886 A JPH0834886 A JP H0834886A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂材料と優れた接着性を示すゴム組成物、
及びこのゴム組成物を用いて接着剤の使用や樹脂材料の
表面処理を施すことなく、優れた接着性を有する樹脂と
ゴムとの積層体、特にガス不透過性のホースを提供す
る。 【構成】 ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴムからな
るエラストマー100重量部に、不飽和カルボン酸等の
グラフト重合により変性したポリブタジエン、ポリイソ
プレン、エチレンプロピレン共重合体又はアクリロニト
リル・ブタジエン共重合体からなる変性エラストマー
0.1〜35重量部、及び加硫剤3〜15重量部を含む
ゴム組成物であり、同様に変性したエチレンプロピレン
ジエン共重合体を含むポリアミド樹脂と強固に接着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス不透過性のポリア
ミド樹脂と接着剤等を用いることなく直接接着すること
ができるゴム組成物、及びこのゴムとポリアミド樹脂と
の積層体、並びにこの積層体を用いたガス不透過性ホー
スに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フロンガス等の冷媒を輸送するた
めの柔軟性を有するホースの材料として、ガス不透過性
に優れたポリアミド等の樹脂材料に、ゴム材料を組み合
わせた樹脂とゴムとの積層体が用いられるようになって
きた。
【0003】このような樹脂とゴムとの積層体において
は、主に樹脂材料が冷媒等の気体及び液体に対するバリ
ヤー層として機能するが、樹脂材料とゴム材料の接着が
悪いと気体や液体が樹脂材料とゴム材料の界面に滞留
し、その部分の層間剥離或は樹脂材料の膨れが発生す
る。そこで従来は、樹脂材料とゴム材料の間に接着剤を
使用したり、樹脂材料の表面を紫外線やプラズマで処理
したり、コロナ放電処理することによって、樹脂材料と
ゴム材料との接着性の向上を図ってきた。
【0004】例えば、特開平5−52280号公報に
は、内管層と外管層と、これら両層間に介在させた繊維
補強層とから構成させるホースにおいて、内管層の1層
を変性ポリオレフィンとポリアミド樹脂のブレンド物
に、ε−カプロラクタムを添加含有させた樹脂組成物で
構成し、この樹脂材料からなる内管層の1層を非極性ゴ
ムからなる内管層の他の1層に接着剤で接着して用いる
ことが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来のゴム
と樹脂との積層体においては、両者の接着を良好なもの
にするため、必ず接着剤の使用又は樹脂材料の表面処理
のいずれかを欠かすことができなかった。
【0006】しかし、接着剤を使用する場合には、接着
剤の塗布量や乾燥状態など接着に影響を及ぼす要因が数
多くあるため、これら数多くの要因の全てを定められた
条件通りに規定しなければ、常に一定の接着状態を得る
ことが出来ないという欠点があった。又、樹脂材料の表
面処理の場合にも、良好な接着状態をえるため処理状態
を常に一定にする必要があった。
【0007】しかも、ホースの製造は一般に連続した製
造工程で行われているが、接着剤の塗布又は樹脂チュー
ブの表面処理の工程を途中に入れることによって、工程
数が増えるのみならず、ホースの連続生産が難しくな
り、生産コストの上昇を招くという欠点があった。
【0008】一方、ゴム材料にフェノール樹脂、エポキ
シ樹脂等を配合することにより、樹脂材料との接着性が
良好になることは知られている。しかしながら、接着性
を向上させるためこれらの配合剤を多量に加えると、柔
軟性等のゴム自体の良好な物性が損なわれる。このた
め、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の配合剤はおのず
と少量にならざるを得ず、樹脂材料との接着性も接着剤
の使用や樹脂材料の表面処理に比べて劣る傾向にあっ
た。
【0009】本発明は、かかる従来の事情に鑑み、ガス
不透過性の樹脂材料と直接接着して優れた接着性を示す
ゴム組成物を提供すること、並びにこのゴム組成物を用
いることによって接着剤の使用や樹脂材料の表面処理を
施すことなく、これらと同等又はそれ以上の優れた接着
性を有する樹脂とゴムとの積層体、特にガス不透過性の
ホースを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するゴム組成物は、ブチルゴム及びハ
ロゲン化ブチルゴムの少なくとも1種からなるエラスト
マー100重量部に対して、不飽和カルボン酸又はその
誘導体モノマーのグラフト重合により変性したポリブタ
ジエン、ポリイソプレン、エチレンプロピレン共重合
体、及びアクリロニトリル・ブタジエン共重合体の少な
くとも1種からなる変性エラストマー0.1〜35重量
部、及び加硫剤であるアルキルフェノールホルムアルデ
ヒド樹脂又は臭化アルキルフェノールホルムアルデヒド
樹脂3〜15重量部を含むことを特徴とするものであ
る。
【0011】上記本発明のゴム組成物は、ポリアミド樹
脂との接着性に優れ、特にポリアミド樹脂90〜50体
積%と、不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマーのグ
ラフト重合により変性したエチレン・プロピレン・ジエ
ン3元共重合体10〜50体積%と含む樹脂材料に対し
て、何ら接着剤を用いることなく且つ樹脂材料に表面処
理を施す必要なく、直接加硫接着してゴムと樹脂との積
層体を提供することができる。
【0012】又、上記ゴムと樹脂との積層体をホース材
料として使用することにより、例えば内管層と外管層の
間に繊維補強層を備えたホースの内管層としてポリアミ
ド樹脂を内側にして上記ゴム−樹脂積層体を使用するこ
とにより、フロン等の冷媒に対して優れたバリヤー性を
示し且つ柔軟性を有するガス不透過性ホースを提供する
ことができる。
【0013】
【作用】本発明のゴム組成物は、不飽和カルボン酸等の
グラフト重合により変性したエチレン・プロピレン・ジ
エン3元共重合体(EPDM)を含むポリアミド樹脂か
らなる樹脂材料の表面に貼り合わせ、加硫することによ
り強固に接着することができ、接着剤の使用或は樹脂材
料の表面処理を行わなくても優れた接着強度を得ること
が可能である。本発明のゴム組成物と上記ポリアミド樹
脂との間で良好な接着が得られる理由は明らかではない
が、両者に含まれる変性物の共通性が接着に寄与してい
るものと考えられる。
【0014】本発明において、ゴム組成物の主成分であ
るエラストマーはブチルゴム(IIR)又はハロゲン化
ブチルゴムであり、両者のブレンド物であっても良い。
このゴム組成物は、上記のエラストマーの外に、不飽和
カルボン酸又はその誘導体モノマーのグラフト重合によ
り変性したポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン
プロピレン共重合体、及びアクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体の少なくとも1種からなる変性エラストマー
と、加硫剤とを必須成分とする。変性エラストマーの中
では不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマーのグラフ
ト重合により変性したポリブタジエン又はポリイソプレ
ンが好ましい。
【0015】上記変性エラストマーのグラフト重合成分
である不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和モノカルボン酸、及びマレイン酸、フ
マル酸等の不飽和ジカルボン酸を挙げることができる。
又、その誘導体としては、酸無水物、アミド、エステ
ル、及び酸ハライド等がある。尚、これらグラフト重合
成分は、変性エラストマー中において0.1〜20モル
%の範囲とすることが好ましい。
【0016】かかる変性エラストマーの添加量は、ブチ
ルゴム又はハロゲン化ブチルゴムらなるエラストマー1
00重量部に対して0.1〜35重量部の範囲が好まし
く、4〜20重量部の範囲が更に好ましい。その理由
は、変性エラストマーの添加量がエラストマー100重
量部に対して0.1重量部未満ではポリアミド樹脂との
接着性の向上など本発明の効果を得ることができず、逆
に35重量部を越えると加硫が甘くなり、強度等のゴム
の物性が低下するからである。
【0017】ゴムの加硫剤としては、アルキルフェノー
ルホルムアルデヒド樹脂又は臭化アルキルフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂を使用することができる。ただし、
エラストマーがブチルゴムのみの場合には、加硫剤とし
て臭化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を用い
る必要がある。これら加硫剤の使用量は、ブチルゴム又
はハロゲン化ブチルゴムからなるエラストマー100重
量部に対して3〜15重量部の範囲が好ましい。加硫剤
が上記3〜15重量部の範囲以外では、強度等のゴムの
物性が低下するからである。
【0018】尚、上記ゴム組成物には、通常使用されて
いるゴム配合剤、例えばカーボン等の補強剤、充填剤、
軟化剤、滑剤、老化防止剤、加工助剤、加硫促進剤等
を、必要に応じて適量配合することができる。
【0019】一方、上記ゴム組成物が強固に加硫接着し
得る樹脂材料は、ポリアミド樹脂90〜50体積%と、
不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマーのグラフト重
合により変性したエチレン・プロピレン・ジエン3元共
重合体10〜50体積%とを含んでいる。ポリアミド樹
脂が50体積%未満になると樹脂材料のガス不透過性が
悪化し、上記3元共重合体が10体積%未満ではゴム組
成物との良好な接着が得られなくなる。
【0020】ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン
612、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン6
/66/610、又はこれらのブレンド物等を挙げるこ
とができる。又、変性エチレン・プロピレン・ジエン3
元共重合体のグラフト重合成分である不飽和カルボン酸
としては、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカ
ルボン酸、及びマレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカル
ボン酸を挙げることができ、その誘導体としては、酸無
水物、アミド、エステル、及び酸ハライド等がある。こ
れらグラフト重合成分は、変性エチレン・プロピレン・
ジエン3元共重合体中において0.1〜20モル%の範
囲とすることが好ましい。
【0021】本発明のゴム組成物を上記樹脂材料に加硫
接着させたゴム−樹脂積層体は、その樹脂材料に由来し
た優れたガス不透過性を備え、しかも樹脂とゴムとの接
着強度が高く且つ安定しているので、管状に形成した樹
脂−ゴム積層体の樹脂側をホースの内側にして使用する
ことにより、フロン等の冷媒に対して優れたバリヤー性
を示す柔軟なガス不透過性ホースを構成することができ
る。
【0022】即ち、本発明に係わる上記樹脂材料を押出
等によりマンドレル上に管状に成形し、その外周に本発
明のゴム組成物を同心的に管状に施し、次にその外周に
ポリエステル、レーヨン、ナイロン等の補強糸を編組し
た繊維補強層を形成し、更にその外周にEPDM等の外
管ゴムを施し、加硫を行った後マンドレルから抜き取る
ことにより、ガス不透過性ホースを製造することができ
る。
【0023】
【実施例】実施例1 ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl−II
R)、又は臭素化ブチルゴム(Br−IIR)からなる
エラストマーと、不飽和カルボン酸のグラフト重合によ
り変性したポリブタジエン(酸変性BR)、ポリイソプ
レン(酸変性IR)、エチレンプロピレン共重合体(酸
変性EPM)、又はアクリロニトリル・ブタジエン共重
合体(酸変性NBR)からなる変性エラストマーと、加
硫剤であるアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
(APF樹脂)又は臭化アルキルフェノールホルムアル
デヒド樹脂(Br−APF樹脂)を用いて、下記表1に
示す本発明例の各ゴム組成物を調整した。
【0024】
【表1】
【0025】又、比較例として、上記と同じ塩素化ブチ
ルゴム(Cl−IIR)、酸変性BR、及びアルキルフ
ェノールホルムアルデヒド樹脂(APF樹脂)を用い、
下記表2に示す組成のゴム組成物を調整した。ただし、
滑剤のステアリン酸、補強剤のFEFカーボン、充填剤
のタルク、軟化剤のパラフィンオイル、及び加硫促進助
剤の酸化亜鉛は、比較例の各試料においても上記表1の
試料1と同一割合で添加してあるが、表2への記載を省
略した。尚、表2において、TMTDとMBTSは共に
加硫促進剤であり、フェノール樹脂、レゾルシン系樹
脂、及びメラミン系樹脂は粘着付与剤であり、ヘキサメ
チレンテトラミンはフェノール樹脂の硬化剤である。
【0026】
【表2】 試 料 16 17 18 19 20 21 22 Cl−IIR 100 100 100 100 100 100 100 酸変性BR − 40 − − 5 6 6 APF樹脂 9 9 9 9 − 1 20 フェノール樹脂 − − 5 20 − − − レソ゛ルシン系樹脂 − − 5 5 − − − TMTD − − − − 1 − − MBTS − − − − 1 − − メラミン系樹脂 − − 5 5 − − − ヘキサメチレンテトラミン − − 0.1 1 − − −
【0027】得られた本発明例及び比較例の各ゴム組成
物を、60体積%のナイロン6と不飽和カルボン酸のグ
ラフト重合により変性した40体積%のエチレン・プロ
ピレン・ジエン3元共重合体(酸変性EPDM)とから
なる樹脂A(厚さ0.15mm)のシート上にそれぞれ
貼り合わせ、150℃で45分間加硫することにより厚
さ2mmのゴム層を形成した。
【0028】次に、かくして得られた各樹脂−ゴム積層
体について、樹脂層とゴム層との接着性を評価し、その
結果を本発明例については下記表3に及び比較例につい
ては下記表4に示した。即ち、各樹脂−ゴム積層体を横
幅20mmの短冊状に切断し、その一端の樹脂層とゴム
層とをそれぞれ把持して180°方向に引っ張ることに
より、樹脂層とゴム層が界面若しくはいずれかの箇所で
剥離を生じた時点での接着力を測定すると共に、その樹
脂層とゴム層の剥離の状態を観察した。又、各試料につ
いて、スコーチタイム、並びにゴム材料の破断強度及び
破断伸びを測定した。これらの結果を、本発明例につい
ては表3及び比較例については表4にそれぞれ示した。
【0029】
【表3】
【0030】又、表1に示した試料3のゴム組成物を用
いて、60体積%のナイロン6と不飽和カルボン酸のグ
ラフト重合により変性した40体積%のオレフィンとか
らなる樹脂B(厚さ0.15mm)、60体積%のナイ
ロン6と同様に変性した40体積%の水素添加ニトリル
ゴムとからなる樹脂C(厚さ同一)、及びナイロン6の
みからなる樹脂D(厚さ同一)の各シート上にそれぞれ
貼り合わせ、上記樹脂Aの場合と同様に加硫してゴム層
を形成した。各樹脂−ゴム積層体について上記と同様の
方法により接着性を評価したところ、いずれの場合も樹
脂層とゴム層の界面で剥離が生じ、接着性が劣っている
ことが分かった。
【0031】
【表4】 試 料 16 17 18 19 20 21 22 スコーチタイム(min) 16 41 3 7 9 31 36 破断強度(MPa) 11.4 5.6 11.1 12.5 11.0 3.8 2.6 破断伸び(%) 210 510 240 190 290 500 520 接着力(N/mm) 0.5 5.9 4.0 7.0 1.2 5.1 6.5 剥 離 状 態 界面 R切 界面 界面 界面 R切 R切
【0032】上記表3及び表4の結果から、本発明例の
樹脂−ゴム積層体の各試料では、剥離前にゴム層が破断
するか若しくはゴム層が界面近くでむしり取られるよう
に切れ、樹脂層とゴム層の接着が強固であることが分か
る。これに対して比較例の試料においては、酸変性エラ
ストマーを含まない試料16では樹脂との接着性が悪く
界面で剥離してしまい、酸変性エラストマーの含有量が
多すぎる試料17では接着性は良好であるがゴム材料の
物性が悪化した。
【0033】又、酸変性エラストマーを含まない代わり
に粘着付与剤を添加した試料18及び19では接着性が
悪く、スコーチタイムも短く実用上適当でない。加硫系
を変えた試料20では接着せず、加硫剤の量が適切でな
い試料21及び22ではゴム材料の物性が極端に悪くな
っていることが分かる。
【0034】実施例2 前記実施例1の表1に試料3として示したゴム組成物を
用いて、図1に示すガス不透過性ホース1を実際に製造
した。まず、外径が11.0mmのマンドレル(図示せ
ず)上に、ナイロン6と不飽和カルボン酸のグラフト重
合により変性したエチレン・プロピレン・ジエン3元共
重合体(酸変性EPDM)とからなり、酸変性EPDM
の含有量を変化させた下記表5に示す4種類の樹脂材料
を管状に押出成形して、内管樹脂層2を形成した。
【0035】この内管樹脂層2の外周に、内管ゴム槽3
となる前記試料3のゴム組成物を管状に押出成形し、次
にポリエステル繊維の3本撚り糸を編組し、その外周に
EPDMを押出成形した後、150℃で60分間加硫し
た。得られた各ガス不透過性ホース1は、内径が11m
mで厚さ0.15mmの内管樹脂層2と、その外周に接
着した厚さ2mmの内管ゴム層3と、その外周に施した
ポリエステル繊維の繊維補強層4と、その外周に設けた
最外層のEPDMからなる厚さ1.5mmの外管ゴム層
5とからなっている。
【0036】次に、各ガス不透過性ホース1について、
ホースの柔軟性、ガス不透過性、及び樹脂層とゴム層の
接着性を評価した。即ち、柔軟性については、ホースを
400mmの長さに切断し、その一端を平板上に固定す
る一方、ホースを湾曲させて他端が平板に到達するため
に要する曲げ応力を測定した。その測定値が小さいほど
柔軟性が高いことを示している。
【0037】又、ガス不透過性は、ホースを500mm
の長さに切断し、その中に40gのフロン134aを液
体状態で封入した後、ホースの両端を密封して、これを
72時間放置した後全体の重量を測定し、初期重量と比
較してフロンの透過グラム数を求めた。その値が小さい
方が、ガス不透過性に優れていることを示す。又、樹脂
層とゴム層の接着性については、ホースを半割にし、そ
の一端の樹脂層とゴム層とをそれぞれ把持して180°
方向に引っ張ることにより剥離状態を定性的に判断し
た。これらの評価結果を表5に併せて示した。
【0038】
【表5】 (注)接着性評価の×は樹脂層とゴム層がその界面で剥
離したことを示す。
【0039】表5の結果から、樹脂材料中におけるポリ
アミド樹脂であるナイロン6の割合が90〜50体積%
である場合には、試料3のゴム組成物と組み合わせた樹
脂−ゴム積層体をホースの内管層とすることによって、
樹脂とゴムの接着性が良好で、フロン等の冷媒に対する
ガス不透過性並びに柔軟性が共に優れたホースを得るこ
とができるが、ナイロン6が90体積%を越えると樹脂
とゴムの接着性が悪くなり、逆に40体積%未満ではガ
ス不透過性が低下することが分かる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ガス不透過性の樹脂材
料と直接接着して優れた接着性を示すゴム組成物を提供
することができ、従ってこのゴム組成物を用いることに
よって従来行われていた接着剤の使用や樹脂材料の表面
処理を施すことなく、優れた接着性を有する樹脂とゴム
との積層体を得ることができ、特にこの積層体を用いて
ガス不透過性のホースを簡単且つ安価に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス不透過性ホースの一具体例を
一部切り欠いて示した斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス不透過性ホース 2 内管樹脂層 3 内管ゴム層 4 繊維補強層 5 外管ゴム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/28 LDA F16L 11/04 // C08J 5/12 CEQ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴムの
    少なくとも1種からなるエラストマー100重量部に対
    して、不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマーのグラ
    フト重合により変性したポリブタジエン、ポリイソプレ
    ン、エチレンプロピレン共重合体、及びアクリロニトリ
    ル・ブタジエン共重合体の少なくとも1種からなる変性
    エラストマー0.1〜35重量部、及び加硫剤であるア
    ルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂又は臭化アルキ
    ルフェノールホルムアルデヒド樹脂3〜15重量部を含
    むことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマ
    ーからなるグラフト重合成分が、変性エラストマーの
    0.1〜20モル%であることを特徴とする、請求項1
    に記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂90〜50体積%と、不
    飽和カルボン酸又はその誘導体モノマーのグラフト重合
    により変性したエチレン・プロピレン・ジエン3元共重
    合体10〜50体積%とを含む樹脂材料に、請求項1記
    載のゴム組成物を加硫接着してなるゴム−樹脂積層体。
  4. 【請求項4】 不飽和カルボン酸又はその誘導体モノマ
    ーからなるグラフト重合成分が、3元共重合体の0.1
    〜20モル%であることを特徴とする、請求項3に記載
    のゴム−樹脂積層体。
  5. 【請求項5】 内管層と外管層の間に繊維補強層を備え
    たホースにおいて、前記内管層が、ポリアミド樹脂90
    〜50体積%と、不飽和カルボン酸又はその誘導体モノ
    マーのグラフト重合により変性したエチレン・プロピレ
    ン・ジエン3元共重合体10〜50体積%とを含む樹脂
    材料の内管樹脂層と、内管樹脂層の外周に加硫接着した
    請求項1記載のゴム組成物の内管ゴム層とからなること
    を特徴とするガス不透過性ホース。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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