JPH08327897A - 内焦式望遠レンズ - Google Patents

内焦式望遠レンズ

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JPH08327897A
JPH08327897A JP7152709A JP15270995A JPH08327897A JP H08327897 A JPH08327897 A JP H08327897A JP 7152709 A JP7152709 A JP 7152709A JP 15270995 A JP15270995 A JP 15270995A JP H08327897 A JPH08327897 A JP H08327897A
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佐藤  進
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/02Telephoto objectives, i.e. systems of the type + - in which the distance from the front vertex to the image plane is less than the equivalent focal length

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた光学性能を維持しつつ、フォーカシン
グレンズ群の有効径が小さく、且つフォーカシング移動
量の小さい内焦式望遠レンズを提供すること。 【構成】 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レ
ンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2
と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、前
記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2とがほぼア
フォーカル系を形成し、前記第2レンズ群G2を光軸に
沿って移動させて合焦を行う内焦式望遠レンズにおい
て、前記第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈
折力を有する前群G11と、該前群G11と同程度の正の屈
折力を有する後群G12とを有し、所定の条件式を満足す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内焦式望遠レンズに関
し、さらに詳細には一眼レフレックスカメラや電子スチ
ルカメラなどに好適な内焦式望遠レンズに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、一眼レフレックスカメラや電子ス
チルカメラなどに用いられるこの種の望遠レンズでは、
焦点合わせ(合焦)の際に光軸に沿って移動するフォー
カシングレンズ群の有効径が大きい。また、焦点合わせ
をする際のフォーカシングレンズ群の移動距離、すなわ
ちフォーカシング移動量が大きい。本明細書において、
あるレンズ群を光軸に対して偏心させて、合焦動作、手
振れ等に起因する像位置の変動を補正することを「防振
補正」という。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
望遠レンズでは、フォーカシングレンズ群の有効径が大
きいため、焦点合わせ用の駆動金物が径方向に増大す
る。また、特に倍率を上げて撮影するような場合には、
すなわちフォーカシング移動量が非常に大きくなる。こ
のため、フォーカシング用の機構が大型化し、オートフ
ォーカス駆動用モーターの負担が大きくなるという不都
合があった。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、優れた光学性能を維持しつつ、フォーカシン
グレンズ群の有効径が小さく、且つフォーカシング移動
量の小さい内焦式望遠レンズを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、物体側から順に、正の屈折力を
有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レ
ンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と
を備え、前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2
とがほぼアフォーカル系を形成し、前記第2レンズ群G
2を光軸に沿って移動させて合焦を行う内焦式望遠レン
ズにおいて、前記第1レンズ群G1は、物体側から順
に、正の屈折力を有する前群G11と、該前群G11と同程
度の正の屈折力を有する後群G12とを有し、前記第1レ
ンズG1の焦点距離をf1とし、前記第2レンズG2の
焦点距離をf2とし、前記第3レンズG3の焦点距離を
f3とし、前記第1レンズG1中の前群G11の焦点距離
をf11とし、前記第1レンズG1中の後群G12の焦点距
離をf12とし、レンズ全系の焦点距離をFとしたとき、 0.7<|f1・f3/(f2・F)|<1.3 0.24<|f2|/f1<0.41 0.7<f11/f12<1.4 の条件を満足することを特徴とする内焦式望遠レンズを
提供する。
【0006】本発明の好ましい態様によれば、前記第1
レンズG1中の前記前群G11は、物体側から順に、正レ
ンズ成分L11と、正レンズ成分L12と、負レンズ成分L
13とを有し、前記正レンズ成分L12の像側の面の曲率半
径をRaとし、前記負レンズ成分L13の物体側の面の曲
率半径をRbとし、前記負レンズ成分L13のアッベ数を
νaとしたとき、 νa<48 −0.46<(Rb−Ra)/(Rb+Ra)≦0 の条件を満足する。
【0007】
【作用】本発明の望遠レンズは正負正の3群構成であ
り、負屈折力の第2レンズ群G2の光軸方向移動によっ
て合焦を行なう基本構成を有する。このようなフォーカ
シング方式では、被写体に対する第1レンズ群G1の結
像による像点の近傍に第2レンズ群G2の物体側焦点を
常に合致させるように、第2レンズ群G2を光軸に沿っ
て移動させている。したがって、第3レンズ群G3に入
射する光線は常に光軸にほぼ平行となり、全光学系の像
点は常に一定の位置となる。
【0008】以上のことから、薄肉系の屈折力の配置を
考えれば、厚肉系のフォーカシング移動量を一義的に決
定することができる。したがって、フォーカシングレン
ズ群である負屈折力の第2レンズ群G2の合焦時におけ
る移動量(フォーカシング移動量)を少なくするという
本発明の目的を達成するには、物点の移動量に対する焦
点距離f1を有する第1レンズ群G1による像点の移動
量を小さくすれば良いことになる。
【0009】第1レンズ群G1を薄肉レンズと考えて焦
点距離をf1とし、物点距離をaとし、像点距離をbと
したとき、レンズの結像の関係式として次の式(A)に
示すような関係が成立する。 1/a+1/b=1/f1 (A) 式(A)を変形すると、次の式(B)に示す関係が得ら
れる。 f1=a/(a/b+1) (B)
【0010】次に、縦倍率αは、次の式(C)で表され
る。 α=(−b/a)2 =b2 /a2 (C) 式(C)を変形すると、次の式(D)に示す関係が得ら
れる。 b=aα1/2 >0 (D)
【0011】ここで、合焦時において、物点が特定の場
所から移動するために物点距離aが変化することにな
る。しかしながら、ある物点距離aに対して合焦してい
る場合すなわち物点距離a=一定とした場合、第2レン
ズ群G2のフォーカシング移動量すなわち物点の移動量
に対する第1レンズ群G1による像点の移動量を少なく
するためには、縦倍率αを小さくすればよい。
【0012】ここで、式(B)に式(D)を代入して、
次の式(E)に示す関係が得られる。 f1=a/(1/α1/2 +1) (E) こうして、式(E)より、縦倍率αが小さくなると焦点
距離f1も小さくなることがわかる。したがって、第1
レンズ群G1の焦点距離f1を小さくすれば、フォーカ
シング移動量を小さくすることができる。
【0013】また、第2レンズ群G2を薄肉レンズと考
えて焦点距離をf2としたとき、第1レンズ群G1と第
2レンズ群G2とでほぼアフォーカル系を形成すること
から第3レンズ群G3の焦点距離f3が一定となり、次
の式(F)に示す関係が成立する。 f1/f2=一定 (F)
【0014】したがって、式(F)より、第1レンズ群
G1の焦点距離f1が小さくなると第2レンズ群G2の
焦点距離f2も必然的に小さくなる。しかしながら、第
1レンズ群G1と第2レンズ群2との合成屈折力が強す
ぎると、レンズ全長の短縮化にはつながるが、光学系全
体としての収差が悪化してしまう。
【0015】そこで、本発明では、上述の考察に基づい
て、フォーカシングレンズ群である第2レンズ群G2の
有効径およびフォーカシング移動量を小さくし、且つ良
好なる光学性能(収差特性)を得るための条件を見い出
した。以下、本発明の各条件式について説明する。
【0016】本発明の望遠レンズでは、第1レンズ群G
1が物体側から順に正屈折力の前群G11と同程度の正屈
折力を有する後群G12とを有し、次の式(1)乃至
(3)を満足する。 0.7<|f1・f3/(f2・F)|<1.3 (1) 0.24<|f2|/f1<0.41 (2) 0.7<f11/f12<1.4 (3)
【0017】ここで、 f1:第1レンズG1の焦点距離 f2:第2レンズG2の焦点距離 f3:第3レンズG3の焦点距離 f11:第1レンズG1中の前群G11の焦点距離 f12:第1レンズG1中の後群G12の焦点距離 F :レンズ全系の焦点距離
【0018】条件式(1)は、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2とで形成されるほぼアフォーカル系のアフ
ォーカルの程度について適切な範囲を規定している。条
件式(1)の上限値および下限値で規定される範囲を逸
脱すると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との合
成屈折力が強くなり、近距離合焦による球面収差変動が
大きくなるので好ましくない。
【0019】条件式(2)は、第1レンズ群G1の屈折
力と第2レンズ群2の屈折力との比について適切な範囲
を規定している。条件式(2)の上限値を上回ると、フ
ォーカシングレンズ群である第2レンズ群G2の有効径
が大きくなり、本発明の目的に反するので好ましくな
い。逆に、条件式(2)の下限値を下回ると、近距離合
焦による球面収差変動が大きくなるので好ましくない。
また、g線(λ=435.6nm)に対する下コマ収差
がマイナスに過剰となり、好ましくない。
【0020】条件式(3)は、光学系の全長の短縮化と
良好な結像性能とのバランスを図るための条件であっ
て、第1レンズ群G1中の前群G11の屈折力と後群G12
の屈折力との比について適切な範囲を規定している。条
件式(3)の上限値を上回ると、光学系の全長が大きく
なりすぎて好ましくない。逆に、条件式(3)の下限値
を下回ると、近距離合焦による球面収差変動が大きくな
るので好ましくない。また、g線の下コマ収差がマイナ
スに過剰となり、好ましくない。なお、条件式(3)の
下限値を0.8とし、上限値を1.3とすると、光学系
の全長の短縮化と良好な結像性能とのバランスをさらに
良好に図ることができる。
【0021】また、本発明では、第1レンズG1中の前
群G11が物体側から順に正レンズ成分L11と正レンズ成
分L12と負レンズ成分L13とを有し、以下の条件式
(4)および(5)を満足することが好ましい。 νa<48 (4) −0.46<(Rb−Ra)/(Rb+Ra)≦0 (5) ここで、 νa:負レンズ成分L13のアッベ数 Ra:正レンズ成分L12の像側の面の曲率半径 Rb:負レンズ成分L13の物体側の面の曲率半径
【0022】条件式(4)は、二次の色収差を良好に保
つための条件である。条件式(4)の上限値を上回る
と、イメージサークル全域に亘って二次の色収差を良好
に保つことが困難となり、好ましくない。
【0023】条件式(5)は、良好な結像性能を得るた
めの条件を規定している。条件式(5)の上限値を上回
ると、球面収差が補正不足となり、好ましくない。逆
に、条件式(5)の下限値を下回ると、球面収差がプラ
スに過剰になるとともに第1レンズ群G1で発生するg
線の球面収差がさらに大きくプラス方向に曲がるため、
その収差補正が困難となる。その結果、色収差における
球面収差の変動が残り、好ましくない。なお、色収差に
おける球面収差の変動をさらに少なくするには、条件式
(5)の下限値を−0.1とすることが好ましい。
【0024】また、第2レンズ群G2が物体側から順に
負レンズ成分L21と負レンズ成分L22とを少なくとも有
し、第3レンズ群G3が正レンズ群L3を有し、以下の
条件式(6)乃至(8)を満足することが好ましい。 0.35<f1/F<0.60 (6) 0.7<f22/f21<1.8 (7) −1.4<(Rd+Rc)/(Rd−Rc)<−0.4 (8)
【0025】ここで、 f21:負レンズ成分L21の焦点距離 f22:負レンズ成分L22の焦点距離 Rc:負レンズ成分L21の物体側の面の曲率半径 Rd:負レンズ成分L21の像側の面の曲率半径
【0026】条件式(6)は、第1レンズ群G1の焦点
距離f1とレンズ全系の焦点距離Fとの比について適切
な範囲を規定している。条件式(6)の上限値を上回る
と、第1レンズ群G1の焦点距離f1が大きくなり、光
学系の全長が大きくなるとともにフォーカシング移動量
も大きくなり、好ましくない。逆に、条件式(6)の下
限値を下回ると、第1レンズ群G1の焦点距離f1が小
さくなりすぎる。その結果、少ないレンズ枚数の構成の
ままで第1レンズ群G1の大口径化を図ろうとしても球
面収差の補正不足となり、明るい光学系にすることが困
難となる。同時に、正レンズ成分の中心厚を大きくしな
ければならず、光学系の重量が大きくなり好ましくな
い。
【0027】条件式(7)は、無限遠合焦状態から至近
距離合焦状態に亘って良好な結像性能を確保するための
条件であって、フォーカシングレンズ群である第2レン
ズ群G2中の負レンズ成分L22と負レンズ成分L21との
最適なパワー配分を規定している。条件式(7)の下限
値を下回ると、入射高の低い方から高い方に向かうにつ
れて球面収差の曲がりがプラスからマイナスに大きくな
り過ぎて、その収差補正が困難となってしまう。逆に、
条件式(7)の上限値を上回ると、入射高の低い方から
高い方に向かうにつれて球面収差の曲がりがマイナスか
らプラスに大きくなる。この傾向は無限遠合焦状態から
至近距離合焦状態にかけてさらに強くなるため、十分な
合焦性能を維持することができなくなってしまう。
【0028】条件式(8)は、第2レンズ群G2中の負
レンズ成分L21のシェイプファクター(形状因子)につ
いて適切な範囲を規定している。条件式(8)の上限値
を上回ると、負レンズ成分L21の物体側で発生する球面
収差がプラスに過大となり、入射高が高くなるにつれて
正方向に大きく曲がるので、その収差補正が困難となっ
てしまう。逆に、条件式(8)の下限値を下回ると、負
レンズ成分L21の物体側の面の正の屈折力が小さくな
る。このため、負レンズ成分L21の物体側の面で発生す
るプラスの球面収差が減少しすぎて、他のレンズ群の有
する球面収差とのバランスを欠き、マイナス方向への曲
がりをもってしまう。
【0029】ところで、第2レンズ群G2はフォーカシ
ングレンズ群であるため、その重量を軽くしなければな
らない。そのためには、第2レンズ群G2中において、
物体側の負レンズ成分L21を1枚の負レンズで構成する
ことが望ましい。一般に、第2レンズ群G2において
は、有効径が大きい物体側の負レンズ成分L21を1枚の
レンズで構成した方が、像側の負レンズ成分L22を1枚
のレンズで構成するよりも球面収差がプラスに大きく発
生し易い。しかしながら、条件式(1)〜(8)におい
て第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とを適宜規定す
ることによって、第1レンズ群G1でマイナス方向の球
面収差を発生させ、この球面収差により第2レンズ群G
2で発生する球面収差の曲がりを相殺するような収差構
造とすることにより、負レンズ成分L21を1枚レンズの
構成にすることが可能になる。
【0030】また、さらに良好に収差を補正するには、
第2レンズ群G2中の負レンズ成分L21のアッベ数νb
が、次の条件式(9)を満足することが望ましい。 45<νb (9) 条件式(9)の下限値を下回ると、倍率の色収差、特に
g線に対する倍率の色収差がマイナス方向に大きくな
り、収差補正が困難になるので好ましくない。
【0031】また、さらに良好に収差を補正するには、
第2レンズ群G2中の負レンズ成分L22が物体側から順
に物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズと両凹レン
ズとの接合レンズを有し、以下の条件式(10)および
(11)を満足することが好ましい。 0.1<Nc−Nd<0.35 (10) 25<νd−νc (11)
【0032】ここで、 Nc:負レンズ成分L22の正メニスカスレンズの屈折率 νc:負レンズ成分L22の正メニスカスレンズのアッベ
数 Nd:負レンズ成分L22の両凹レンズの屈折率 νd:負レンズ成分L22の両凹レンズのアッベ数 なお、屈折率NcおよびNdは、d線(λ=587.6
nm)に対する値である。
【0033】条件式(10)および(11)は、各波長に対
する球面収差の補正に最適な色消し面の屈折力を規定す
るための条件式である。条件式(10)の下限値を下回る
と、特にd線に対する色消し面の屈折力が弱くなり、d
線の球面収差の補正に寄与しなくなるので、合理的な硝
子(光学材料)選択ではなくなってしまう。逆に、条件
式(10)の上限値を上回ると、色消し面の収斂の屈折力
が強くなり、球面収差が大きく補正不足となるので好ま
しくない。
【0034】条件式(11)の下限値を下回ると、軸上の
色収差および倍率の色収差を補正するための色消し面の
曲率半径が小さくなりすぎる。その結果、球面収差、特
に短波長の球面収差が大きく補正不足となるので好まし
くない
【0035】ここで、再び第1レンズ群G1について考
察する。第1レンズ群G1の屈折力が強すぎると、第1
レンズ群G1自体の球面収差がマイナス方向に大きくな
りすぎて、光学系全体としての収差が悪化する。したが
って、フォーカシング移動量を小さくし、且つ良好な球
面収差を得るには、以下の条件式(12)を満足すること
が望ましい。 0.55<Φ/f1<0.72 (12) ここで、 Φ:第1レンズ群G1中の最も物体側の正レンズ成分L
11の物体側のレンズ面の有効径
【0036】条件式(12)は、第1レンズ群G1の焦点
距離f1に対する第1レンズ群G1中の最も物体側の正
レンズ成分L11の物体側のレンズ面の有効径Φの比を規
定している。条件式(12)の上限値を上回ると、第1レ
ンズ群G1の焦点距離f1が有効径に対して小さくな
り、第1レンズ群G1自体の球面収差が高次の曲がりを
伴ってマイナス方向に大きくなりすぎるので、収差補正
が困難になる。また、二次の色の球面収差も大きくな
る。これらの収差を補正するためには、第1レンズ群G
1を本発明のように少ないレンズ枚数で構成することが
困難になってしまう。逆に、条件式(12)の下限値を下
回ると、第1レンズ群G1の焦点距離が大きくなりすぎ
て、前述したように本発明の目的に反してしまう。
【0037】更に、本発明においては、第1レンズ群G
1の焦点距離が非常に短いため、球面収差がマイナス方
向に大きくなる傾向にある。そこで、第1レンズ群G1
は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正レンズ成
分L11と、両凸形状の正レンズ成分L12と、両凹形状の
負レンズ成分L13とで構成され且つ全体として正屈折力
を有する前群G11と、正の屈折力を有する後群G12とを
備えた構成とすることが望ましい。
【0038】第1レンズ群G1を上述のように構成する
ことが好ましい理由を、以下に説明する 長い焦点距離を有する光学系で所定の倍率を得る場合の
撮影距離は、標準的な焦点距離を有する光学系で同一の
倍率を得る場合の撮影距離よりも長い。そのため、望遠
レンズの第1レンズG1に入射する軸上物点からの光線
(以下、「ランド光線」という)は、近距離物点から発
する光線であっても、第1入射面(第1レンズ群の最も
物体側の面)には光軸に対してほぼ平行に入射する。し
たがって、第1レンズ群G1中の物体側に凸面を向けた
正レンズ成分L11を微小プリズムの集合と考えれば、最
小偏角の形に近いものにする必要がある。
【0039】そこで、正レンズ成分L11の物体側面が物
体側に凸面を有し且つ像側面が緩い曲率を有するように
形成すれば、最小偏角の形に近いものになる。但し、像
側面の曲率半径の符号は、第1レンズ群G1内の収差構
造によって正負のどちらでも良い。このような形状の正
レンズ成分L11に入射したランド光線は収斂光束にな
り、この収斂光束をより収斂させるために正レンズ成分
L12も最小偏角をとるように物体側により曲率の強い面
を向けた両凸形状の正レンズ成分にする。
【0040】しかしながら、この2つの正レンズ成分L
11およびL12だけでは球面収差および色収差がマイナス
方向に大きくなり過ぎるので、正レンズ成分L12の直後
(直ぐ像側)に負レンズ成分L13を配置して適切な収差
補正を行っている。さらに、第1レンズ群G1が有する
強い屈折力を分配するために、前群G11の像側に正レン
ズ成分L14を有する後群G12を配置している。前群G11
に対する後群G12の位置は、後群G12のレンズ系をでき
るだけ小さくするために、前群G11からある程度離して
配置するが、第1レンズ群G1が負担する明るさで決定
される。これによって、第1レンズ群G1で発生する収
差、特に球面収差を、前群G11と後群G12との2つの正
レンズ群で担うことができる。また、各々のレンズ群が
強い屈折力を有し、その球面収差の補正を行なったとき
に発生する球面収差の曲がりを抑えることができる。
【0041】したがって、第1レンズ群G1中の後群G
12と第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3との合成
屈折力が正であることが好ましい。そして、第1レンズ
群G1中の後群G12について言及すれば、さらに良好な
収差特性を得るという観点、特に色補正の観点から、後
群G12中の正レンズ成分L14は、物体側から順に、物体
側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を
向けた正メニスカスレンズとからなる接合レンズである
ことが好ましい。これによって、第1レンズ群G1にお
ける球面収差を補正すると同時に、軸上の色収差および
倍率の色収差の補正も良好に行なうことができる。
【0042】また、本発明の望遠レンズでは、第3レン
ズ群G3を光軸に対して偏心させることにより、結像位
置を変位させることが可能である。特に、手振れ等に起
因する光学系の揺れを検出するブレ検出装置と、第3レ
ンズ群G3を光軸に対して偏心駆動する駆動装置と、ブ
レ検出装置からの出力信号を演算処理して第3レンズ群
G3を光軸に対して偏心駆動するための信号に変換する
演算装置とを付設することにより、防振補正(手振れ等
に起因する像位置の変動を補正すること)を行なうこと
が可能である。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て説明する。各実施例において、本発明の内焦式望遠レ
ンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レン
ズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第1レ
ンズ群G1と第2レンズ群G2とがほぼアフォーカル系
を形成し、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて
合焦を行う内焦式望遠レンズにおいて、第1レンズ群G
1は、物体側から順に、正の屈折力を有する前群G11
と、該前群G11と同程度の正の屈折力を有する後群G12
とを有する。なお、各実施例において、第1レンズ群G
1は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL11と、物
体側により強い曲率の面を向けた正レンズL12と、両凹
形状の負レンズL13とからなる前群G11と、正レンズ成
分L14からなる後群G12とから構成されている。また、
各実施例において、第2レンズ群G2は、物体側から順
に、1つの負レンズL21と、像側により強い曲率の面を
向けた正レンズと両凹形状の負レンズとの接合負レンズ
L22とから構成されている。
【0044】〔実施例1〕図1は、本発明の第1実施例
にかかる内焦式望遠レンズの構成を示す図である。図示
の内焦式望遠レンズは、物体側から順に、両凸レンズL
11、および両凸レンズL12と両凹レンズL13との接合レ
ンズからなる第1レンズ群G1の前群G11と、物体側に
凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズとの接合
正レンズL14からなる第1レンズ群G1の後群G12と、
両凹レンズL21、および物体側に凹面を向けた正メニス
カスレンズと両凹レンズとの接合レンズL22からなる第
2レンズ群G2と、開口絞りS1、両凸レンズ、物体側
に凹面を向けた負メニスカスレンズ、物体側に凹面を向
けた正メニスカスレンズ、視野絞りS2、フィルター、
および視野絞りS3からなる第3レンズ群G3とから構
成されている。なお、第1レンズ群G1の物体側にはフ
ィルターが設けられている。
【0045】図1は、無限遠合焦状態における各レンズ
群の位置を示しており、近距離物体に対しては第2レン
ズ群G2を像側に移動させて合焦を行う。また、第3レ
ンズ群G3のうち両凸レンズ、物体側に凹面を向けた負
メニスカスレンズ、および物体側に凹面を向けた正メニ
スカスレンズからなる正レンズ群L3を光軸とほぼ直交
する方向に適宜移動させることにより、光学系の振動等
に起因する像位置の変動が補正されるようになってい
る。
【0046】次の表(1)に、本発明の実施例1の諸元
の値を掲げる。表(1)において、Fはレンズ全系の焦
点距離を、FNOはFナンバーを、βは撮影倍率を、Bf
はバックフォーカスを、D0 は物体から第1レンズ面ま
での距離(物体距離)をそれぞれ表している。さらに、
左端の数字は物体側からの各レンズ面の順序を、rは各
レンズ面の曲率半径を、dは各レンズ面間隔を、nおよ
びνはそれぞれd線(λ=587.6nm)に対する屈
折率およびアッベ数を示している。
【0047】
【表1】 (条件対応値) (1)|f1・f3/(f2・F)| = 1.0 (2)|f2|/f1 = 0.38 (3)f11/f12 = 0.81 (4)νa =46.5 (5)(Rb−Ra)/(Rb+Ra)= 0.0 (6)f1/F = 0.510 (7)f22/f21 = 1.728 (8)(Rd+Rc)/(Rd−Rc)=−0.433 (9)νb =64.1 (10)Nc−Nd = 0.21 (11)νd−νc =27.2 (12)Φ/f1 = 0.680 (防振補正データ) 無限遠合焦状態 至近距離合焦状態 レンズ群L3の変位量 1.0mm(最大) 1.0mm(最大) 対応する像の移動量 +1.0mm(最大) +1.0mm(最大) なお、像移動量の正の符号は像の移動が防振レンズ群で
あるレンズ群L3の変位方向と同一方向であることを示
【0048】なお、本実施例において、第2レンズ群G
2の有効径Φ2は43.4であり、フォーカシングレン
ズ群の有効径Φ2が小さいことがわかる。また、物体か
ら像面までの距離をRとすると、無限遠(R=∞)から
至近距離(R=2500)への合焦に際する第2レンズ
群G2の移動量は10.82であり、フォーカシング移
動量が小さいことがわかる。また、本実施例において、
第1レンズ群G1の後群G12と第2レンズ群2と第3レ
ンズ群G3とは、正の合成屈折力を有する。
【0049】図2および図3は、それぞれ無限遠合焦状
態における諸収差図および至近距離(R=2500)合
焦状態における諸収差図である。各収差図において、Y
は像高を、NAは開口数を、Dはd線(λ=587.6
nm)を、CはC線(λ=656.3nm)を、FはF
線(λ=486.1nm)を、Gはg線(λ=435.
6nm)をそれぞれ示している。なお、非点収差を示す
収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリ
ディオナル像面を示している。また、球面収差を示す収
差図において破線は正弦条件(サインコンディション)
を示し、倍率色収差を示す収差図はd線を基準として示
されている。さらに、防振補正時の横収差を示す収差図
は、防振レンズ群であるレンズ群L3の変位量が最大で
1mmのときの収差図である。各収差図から明らかなよ
うに、本実施例では、無限遠合焦状態から至近距離合焦
状態に亘り防振補正時も含めて諸収差が良好に補正され
ていることがわかる。
【0050】〔実施例2〕図4は、本発明の第2実施例
にかかる内焦式望遠レンズの構成を示す図である。図示
の内焦式望遠レンズは、物体側から順に、両凸レンズL
11、両凸レンズL12、および両凹レンズL13からなる第
1レンズ群G1の前群G11と、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカス
レンズとの接合正レンズL14からなる第1レンズ群G1
の後群G12と、両凹レンズL21、および物体側に凹面を
向けた正メニスカスレンズと両凹レンズとの接合負レン
ズL22からなる第2レンズ群G2と、開口絞りS1、両
凸レンズ、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、
物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズ、視野絞りS
2、およびフィルターからなる第3レンズ群G3とから
構成されている。なお、第1レンズ群G1の物体側には
フィルターが設けられている。
【0051】図4は、無限遠合焦状態における各レンズ
群の位置を示しており、近距離物体に対しては第2レン
ズ群G2を像側に移動させて合焦を行う。また、第3レ
ンズ群G3のうち両凸レンズ、物体側に凹面を向けた負
メニスカスレンズ、および物体側に凹面を向けた正メニ
スカスレンズからなる正レンズ群L3を光軸とほぼ直交
する方向に適宜移動させることにより、光学系の振動等
に起因する像位置の変動が補正されるようになってい
る。
【0052】次の表(2)に、本発明の実施例2の諸元
の値を掲げる。表(2)において、Fはレンズ全系の焦
点距離を、FNOはFナンバーを、βは撮影倍率を、Bf
はバックフォーカスを、D0 は物体から第1レンズ面ま
での距離(物体距離)をそれぞれ表している。さらに、
左端の数字は物体側からの各レンズ面の順序を、rは各
レンズ面の曲率半径を、dは各レンズ面間隔を、nおよ
びνはそれぞれd線(λ=587.6nm)に対する屈
折率およびアッベ数を示している。
【0053】
【表2】 (条件対応値) (1)|f1・f3/(f2・F)| = 1.0 (2)|f2|/f1 = 0.33 (3)f11/f12 = 0.99 (4)νa =44.7 (5)(Rb−Ra)/(Rb+Ra)=−0.031 (6)f1/F = 0.447 (7)f22/f21 = 1.259 (8)(Rd+Rc)/(Rd−Rc)=−0.956 (9)νb =49.5 (10)Nc−Nd = 0.33 (11)νd−νc =46.2 (12)Φ/f1 = 0.562 (防振補正データ) 無限遠合焦状態 至近距離合焦状態 レンズ群L3の変位量 1.74mm(最大) 1.74mm(最大) 対応する像の移動量 +1.74mm(最大)+1.74mm(最大) なお、像移動量の正の符号は像の移動が防振レンズ群で
あるレンズ群L3の変位方向と同一方向であることを示
【0054】なお、本実施例において、第2レンズ群G
2の有効径Φ2は42.3であり、フォーカシングレン
ズ群の有効径Φ2が小さいことがわかる。また、物体か
ら像面までの距離をRとすると、無限遠(R=∞)から
至近距離(R=5000)への合焦に際する第2レンズ
群G2の移動量は10.84であり、フォーカシング移
動量が小さいことがわかる。
【0055】図5および図6は、それぞれ無限遠合焦状
態における諸収差図および至近距離(R=5000)合
焦状態における諸収差図である。各収差図において、Y
は像高を、NAは開口数を、Dはd線(λ=587.6
nm)を、CはC線(λ=656.3nm)を、FはF
線(λ=486.1nm)を、Gはg線(λ=435.
6nm)をそれぞれ示している。なお、非点収差を示す
収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリ
ディオナル像面を示している。また、球面収差を示す収
差図において破線は正弦条件(サインコンディション)
を示し、倍率色収差を示す収差図はd線を基準として示
されている。さらに、防振補正時の横収差を示す収差図
は、防振レンズ群であるレンズ群L3の変位量が最大で
1.74mmのときの収差図である。各収差図から明ら
かなように、本実施例では、無限遠合焦状態から至近距
離合焦状態に亘り防振補正時も含めて諸収差が良好に補
正されていることがわかる。
【0056】〔実施例3〕図7は、本発明の第3実施例
にかかる内焦式望遠レンズの構成を示す図である。図示
の内焦式望遠レンズは、物体側から順に、両凸レンズL
11、両凸レンズL12、および両凹レンズL13からなる第
1レンズ群G1の前群G11と、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカス
レンズとの接合正レンズL14からなる第1レンズ群G1
の後群G12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレン
ズL21、および物体側に凹面を向けた正メニスカスレン
ズと両凹レンズとの接合負レンズL22からなる第2レン
ズ群G2と、両凸レンズと物体側に凹面を向けた負メニ
スカスレンズとの接合正レンズ、開口絞りS1、視野絞
りS2、およびフィルターからなる第3レンズ群G3と
から構成されている。なお、第1レンズ群G1の物体側
にはフィルターが設けられている。
【0057】図7は、無限遠合焦状態における各レンズ
群の位置を示しており、近距離物体に対しては第2レン
ズ群G2を像側に移動させて合焦を行う。また、第3レ
ンズ群G3のうち両凸レンズと物体側に凹面を向けた負
メニスカスレンズとの接合正レンズは正レンズ群L3を
構成している。
【0058】次の表(3)に、本発明の実施例3の諸元
の値を掲げる。表(3)において、Fはレンズ全系の焦
点距離を、FNOはFナンバーを、βは撮影倍率を、Bf
はバックフォーカスを、D0 は物体から第1レンズ面ま
での距離(物体距離)をそれぞれ表している。さらに、
左端の数字は物体側からの各レンズ面の順序を、rは各
レンズ面の曲率半径を、dは各レンズ面間隔を、nおよ
びνはそれぞれd線(λ=587.6nm)に対する屈
折率およびアッベ数を示している。
【0059】
【表3】 (条件対応値) (1)|f1・f3/(f2・F)| = 1.0 (2)|f2|/f1 = 0.28 (3)f11/f12 = 1.30 (4)νa =46.5 (5)(Rb−Ra)/(Rb+Ra)=−0.030 (6)f1/F = 0.419 (7)f22/f21 = 0.894 (8)(Rd+Rc)/(Rd−Rc)=−1.435 (9)νb =47.5 (10)Nc−Nd = 0.17 (11)νd−νc =34.6 (12)Φ/f1 = 0.593
【0060】なお、本実施例において、第2レンズ群G
2の有効径Φ2は38.8であり、フォーカシングレン
ズ群の有効径Φ2が小さいことがわかる。また、物体か
ら像面までの距離をRとすると、無限遠(R=∞)から
至近距離(R=6000)への合焦に際する第2レンズ
群G2の移動量は10.86であり、フォーカシング移
動量が小さいことがわかる。
【0061】図8および図9は、それぞれ無限遠合焦状
態における諸収差図および至近距離(R=6000)合
焦状態における諸収差図である。各収差図において、Y
は像高を、NAは開口数を、Dはd線(λ=587.6
nm)を、CはC線(λ=656.3nm)を、FはF
線(λ=486.1nm)を、Gはg線(λ=435.
6nm)をそれぞれ示している。なお、非点収差を示す
収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリ
ディオナル像面を示している。また、球面収差を示す収
差図において破線は正弦条件(サインコンディション)
を示し、倍率色収差を示す収差図はd線を基準として示
されている。各収差図から明らかなように、本実施例で
は、無限遠合焦状態から至近距離合焦状態に亘り諸収差
が良好に補正されていることがわかる。
【0062】
【効果】以上説明したように、本発明の内焦式望遠レン
ズによれば、フォーカシングレンズ群の有効径Φおよび
フォーカシング移動量を小さく抑えながらも、無限遠合
焦状態から至近距離合焦状態に亘り優れた結像性能を維
持することができる。また、本発明の内焦式望遠レンズ
によれば、第1実施例および第2実施例に示すように、
第3レンズ群G3中の正レンズ群L3を光軸に対して偏
心させた防振補正時においても、無限遠合焦状態から至
近距離合焦状態に亘り優れた結像性能を維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる内焦式望遠レンズ
の構成を示す図である。
【図2】図1の第1実施例の無限遠合焦状態における諸
収差図である。
【図3】図1の第1実施例の至近距離合焦状態における
諸収差図である。
【図4】本発明の第2実施例にかかる内焦式望遠レンズ
の構成を示す図である。
【図5】図4の第2実施例の無限遠合焦状態における諸
収差図である。
【図6】図4の第2実施例の至近距離合焦状態における
諸収差図である。
【図7】本発明の第3実施例にかかる内焦式望遠レンズ
の構成を示す図である。
【図8】図7の第3実施例の無限遠合焦状態における諸
収差図である。
【図9】図7の第3実施例の至近距離合焦状態における
諸収差図である。
【符号の説明】
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群 G11 第1レンズ群の前群 G12 第1レンズ群の後群

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、正の屈折力を有する第
    1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G
    2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、
    前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2とがほぼ
    アフォーカル系を形成し、前記第2レンズ群G2を光軸
    に沿って移動させて合焦を行う内焦式望遠レンズにおい
    て、 前記第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力
    を有する前群G11と、該前群G11と同程度の正の屈折力
    を有する後群G12とを有し、 前記第1レンズG1の焦点距離をf1とし、前記第2レ
    ンズG2の焦点距離をf2とし、前記第3レンズG3の
    焦点距離をf3とし、前記第1レンズG1中の前群G11
    の焦点距離をf11とし、前記第1レンズG1中の後群G
    12の焦点距離をf12とし、レンズ全系の焦点距離をFと
    したとき、 0.7<|f1・f3/(f2・F)|<1.3 0.24<|f2|/f1<0.41 0.7<f11/f12<1.4 の条件を満足することを特徴とする内焦式望遠レンズ。
  2. 【請求項2】 前記第1レンズG1中の前記前群G11
    は、物体側から順に、正レンズ成分L11と、正レンズ成
    分L12と、負レンズ成分L13とを有し、 前記正レンズ成分L12の像側の面の曲率半径をRaと
    し、前記負レンズ成分L13の物体側の面の曲率半径をR
    bとし、前記負レンズ成分L13のアッベ数をνaとした
    とき、 νa<48 −0.46<(Rb−Ra)/(Rb+Ra)≦0 の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の内
    焦式望遠レンズ。
  3. 【請求項3】 前記第2レンズ群G2は、物体側から順
    に、負レンズ成分L21と、負レンズ成分L22とを少なく
    とも有し、 前記第3レンズ群G3は、正レンズ群L3を有し、 前記第1レンズG1の焦点距離をf1とし、レンズ全系
    の焦点距離をFとし、前記負レンズ成分L21の焦点距離
    をf21とし、前記負レンズ成分L22の焦点距離をf22と
    し、前記負レンズ成分L21の物体側の面の曲率半径をR
    cとし、前記負レンズ成分L21の像側の面の曲率半径を
    Rdとしたとき、 0.35<f1/F<0.60 0.7<f22/f21<1.8 −1.4<(Rd+Rc)/(Rd−Rc)<−0.4 の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に
    記載の内焦式望遠レンズ。
  4. 【請求項4】 前記第2レンズ群G2中の前記負レンズ
    成分L21は1枚の負レンズからなることを特徴とする請
    求項3に記載の内焦式望遠レンズ。
  5. 【請求項5】 前記第2レンズ群G2中の前記負レンズ
    成分L21のアッベ数νbは、 45<νb の条件を満足することを特徴とする請求項3または4に
    記載の内焦式望遠レンズ。
  6. 【請求項6】 前記第2レンズ群G2中の前記負レンズ
    成分L22は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正
    メニスカスレンズと両凹レンズとの接合レンズを有し、 前記正メニスカスレンズの屈折率をNcとし、前記正メ
    ニスカスレンズのアッベ数をνcとし、前記両凹レンズ
    の屈折率をNdとし、前記両凹レンズのアッベ数をνd
    としたとき、 0.1<Nc−Nd<0.35 25<νd−νc の条件を満足することを特徴とする請求項3乃至5のい
    ずれか1項に記載の内焦式望遠レンズ。
  7. 【請求項7】 前記第1レンズG1の焦点距離をf1と
    し、前記第1レンズ群G1中の最も物体側の前記正レン
    ズ成分L11の物体側のレンズ面の有効径をΦとしたと
    き、 0.55<Φ/f1<0.72 の条件を満足することを特徴とする請求項2乃至6のい
    ずれか1項に記載の内焦式望遠レンズ。
  8. 【請求項8】 前記第1レンズ群G1中の前記後群G12
    は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカ
    スレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと
    の接合レンズを有することを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか1項に記載の内焦式望遠レンズ。
  9. 【請求項9】 前記第1レンズ群G1中の前記後群G12
    と前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3とは、
    全体として正の合成屈折力を有することを特徴とする請
    求項1乃至8のいずれか1項に記載の内焦式望遠レン
    ズ。
  10. 【請求項10】 前記第3レンズ群G3を光軸に対して
    偏心させて、結像位置の変動を補正することを特徴とす
    る請求項1乃至9のいずれか1項に記載の内焦式望遠レ
    ンズ。
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