JPH08303500A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH08303500A
JPH08303500A JP7129031A JP12903195A JPH08303500A JP H08303500 A JPH08303500 A JP H08303500A JP 7129031 A JP7129031 A JP 7129031A JP 12903195 A JP12903195 A JP 12903195A JP H08303500 A JPH08303500 A JP H08303500A
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JP
Japan
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expansion chamber
disc brake
piston
auxiliary piston
chamber
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JP7129031A
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Inventor
Toru Hamada
透 濱田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動時のディスクブレーキの発熱に起因する
制動力の低下を温度補償部Aで容易に補うと共に、ブレ
ーキ部品の共通化を促進すること。 【構成】 ディスクロータ1に対向して配設されたパッ
ド2と、該パッド2を加圧するピストン4と、該ピスト
ン4を駆動する油室5とをキャリパ3に配設したディス
クブレーキにおいて、補助ピストン6と膨張室7からな
る温度補償部Aを設け、該補助ピストン6を上記油室5
に連通して配設すると共に、該補助ピストン6の背面に
上記膨張室7を配設し、該膨張室7内の気体の膨張によ
り上記補助ピストン6を駆動して上記油室5内の油圧を
加圧することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両等のディスクブレー
キに関し、詳しくは制動時のディスクロータにおける発
熱の影響を補償する温度補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等の制動装置には、ディスクブレー
キが広く利用されており、摩擦材であるパッドを油圧に
よりディスクロータに押し付けることにより制動力を発
生させている。従来のディスクブレーキは、図9に示す
ように、ディスクロータ101に対向して配設されたパ
ッド102と、パッド102を加圧するピストン104
と、ピストン104を駆動する油室105とにより構成
され、ステアリングナックル等に固定されたキャリパ1
03に配設されている。パッド102は摩擦材により形
成され、片側のパッド102aは背面をキャリパ103
に固着され、他方のパッド102bは背面をピストン1
04に固着されている。ピストン104は、キャリパ1
03に形成されたシリンダ108に摺動自在に嵌入され
ており、マスタシリンダから供給される油圧によりパッ
ド102を加圧するよう駆動されている。油室105は
ピストン104の背面に形成され、キャリパ103に設
けられた油路113を介してブレーキホース112に接
続されている。ブレーキホース112はユニオンボルト
111を介してキャリパ103に連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディス
クロータ101とパッド102の摩擦力により制動力を
発生しているため、非常に高温になり易く、昇温による
摩擦係数の低下により制動力が低下することがあった。
制動力を増加するために、ブレーキペダルの操作踏力を
増加する,ブレーキブースタに使用するエンジン負圧を
増加する方法があるが、操作の容易化,エンジン性能上
の限界等により実現が困難であった。このため従来は、
ブレーキブースタの容量を増加して制動力を増加してい
た。しかし、エンジンルームに配設されるブレーキブー
スタにおいても、ブレーキペダルの位置による制約,エ
ンジンルーム内における他の補機の増加による制約,あ
るいは左右のハンドル仕様の設定による制約等により容
量の増加に限度があった。したがって、本発明の目的
は、簡単な構成により昇温時の制動力の低下を補うと共
に、各種の車両等への利用を容易にしたディスクブレー
キの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明では、ディスクロータに対向
して配設されたパッドと、該パッドを加圧するピストン
と、該ピストンを駆動する油室とをキャリパに配設した
ディスクブレーキにおいて、補助ピストンと膨張室から
なる温度補償部を設け、該補助ピストンを上記油室に連
通して配設すると共に、該補助ピストンの背面に上記膨
張室を配設し、該膨張室内の気体の膨張により上記補助
ピストンを駆動して上記油室内の油圧を加圧することを
特徴とする。
【0005】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のディスクブレーキにおいて、上記補助ピストンをシ
リンダ内に摺動自在に配設し、前記温度補償部の非作動
時には、該補助ピストンがシリンダの駆動開始位置に位
置することを特徴とする。
【0006】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のディスクブレーキにおいて、前記温度補償
部は前記膨張室を開閉する開放弁を備え、非制動時には
該開放弁を開き膨張室を外気に連通することを特徴とす
る。
【0007】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載のディスクブレーキにおいて、上記開放弁は、前記油
室に供給される油圧により開閉駆動されることを特徴と
する。
【0008】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載のディスクブレーキにおいて、前記開放弁は、開閉時
期を制御するリターンスプリングを備えることを特徴と
する。
【0009】請求項6に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のディスクブレーキにおいて、前記温度補償
部は前記膨張室を開閉する2次開放弁を備え、膨張室の
圧力過剰時には該2次開放弁を開き膨張室を外気に連通
することを特徴とする。
【0010】請求項7に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のディスクブレーキにおいて、前記膨張室
は、容量可変機構を備えることを特徴とする。
【0011】請求項8に記載の発明では、請求項3に記
載のディスクブレーキにおいて、前記温度補償部は、前
記キャリパに配設されていることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1に記載のディスクブレーキにおいて
は、昇温時に膨張室内の気体が膨張し、補助ピストンを
駆動して油室内の油圧を加圧するので、この油圧を介し
てシリンダ内のピストンがパッドを加圧するよう駆動さ
れ、ディスクロータとパッドの制動力が増加する。
【0013】請求項2に記載のディスクブレーキにおい
ては、膨張室内の気体が昇温する前の温度補償部が非作
動の状態では、制動のために油室内の油圧が加圧されて
も、補助ピストンは駆動開始位置に位置しているので、
油室内の油圧が膨張室を圧縮する方向に補助ピストンを
駆動せず、制動力を発生するための油圧の低下が防止で
きる。
【0014】請求項3に記載のディスクブレーキにおい
ては、非制動時には開放弁が開くことによって、膨張室
と外気が連通するので、膨張室内の昇温により膨張した
気体が外部に放出され、補助ピストンは駆動開始位置に
戻り、油室内の油圧の加圧が停止される。また、非制動
時に膨張室が昇温されても、膨張室と外気が連通してい
るので、膨張室内の気体の膨張による補助ピストンの駆
動が防止できる。
【0015】請求項4に記載のディスクブレーキにおい
ては、制動,非制動の検出が容易にでき、開放弁を駆動
するための動力源を必要とせず、制動時に加圧される油
圧を利用して温度補償部の構成が簡素化できる。
【0016】請求項5に記載のディスクブレーキにおい
ては、制動時に油室に供給される油圧とリターンスプリ
ングとの圧力差によって開放弁を開く時期および閉じる
時期が決定されるので、リターンスプリングのバネ定数
を調整することにより、制動力の補助を開始する時期が
容易に調整できる。
【0017】請求項6に記載のディスクブレーキにおい
ては、昇温時に膨張室内の圧力が過剰になった場合に
は、2次開放弁を開放して膨張室内の気体を外部に放出
して気体の圧力を制限内に適正に保ち、膨張室内の過剰
圧力による膨張室から油室内への気体の混入、あるいは
制動力の過剰な補助が防止できる。
【0018】請求項7に記載のディスクブレーキにおい
ては、膨張室内の気体の容量を変化することにより、膨
張室内の気体の昇温に要する時間が変化するので、膨張
室内に圧力の上昇率が変化し、制動力の補助を開始する
時期が容易に調整できる。
【0019】請求項8に記載のディスクブレーキにおい
ては、温度補償部をキャリパ内に配設することにより、
制動時の発熱による昇温が容易に検出できると共に、制
動,非制動の時期も確実に検出できるので、制動力を補
助する時期の同期性がよい。
【0020】
【実施例】以下、図1乃至図8の図面に基づいて、本発
明の各実施例を説明する。図1は車両の前輪に適用され
たディスクブレーキの一例を示す図であり、1はブレー
キのディスクロータであり、アクスルシャフト21に連
結されるホイールハブ22に固着され、ホイール23の
内側に配設されている。ホイールハブ22には、ホイー
ルベアリング24を介してステアリングナックル25が
配設されており、ステアリングナックル25にはディス
クロータ1を跨ぐように対向してキャリパ3が配設され
ている。キャリパ3には、マスタシリンダ(図示せず)
からの油圧を油室5に供給するブレーキホース12が接
続されている。また、ステアリングナックル25には、
ストラット26,サスペンションアーム27等のフロン
トサスペンション機構が連結されている。
【0021】ディスクブレーキは、図2乃至図4に示す
ように、円盤状のディスクロータ1と、制動操作により
駆動される駆動機構とから構成され、駆動機構は断面コ
字形に形成されたキャリパ3に配設されている。駆動機
構は、ディスクロータ1に対向して配設されたパッド2
と、パッド2を加圧するピストン4と、ピストン4を駆
動する油室5および温度補償部Aとにより構成され、温
度補償部Aは補助ピストン6と膨張室7とから構成され
ている。パッド2は摩擦材により形成され、片側のパッ
ド2aは背面をキャリパ3に固着され、他方のパッド2
bは背面をピストン4に固着されている。ピストン4
は、キャリパ3に形成されたシリンダ8に摺動自在に嵌
入されており、背面には油室5が形成されている。
【0022】温度補償部Aは補助ピストン6と膨張室7
とから構成され、補助ピストン6はピストン4の背面に
油室5を挟んで直列に配設されている。補助ピストン6
の背面には凹部が形成されており、凹部とシリンダ8の
底部8aとにより膨張室7が形成されている。補助ピス
トン6はシリンダ8内においてピストン4とシリンダ8
の底部8aの間を摺動自在に嵌入されており、温度補償
部Aが非作動の際には補助ピストン6の背面が底部8a
に当接する駆動開始位置に位置している。また、補助ピ
ストン6の内部には、キャリパ3に形成された油路13
aに連通し、油圧を油室5に供給する油路13bが形成
されている。油路13aは、ユニオンボルト11を介し
てブレーキホース12に接続されている。膨張室7はキ
ャリパ3に形成された通路14により外気と連通されて
おり、通路14には膨張室7から順に2次開放弁10,
開放弁9が配設されている。2次開放弁10は、調圧ス
プリング10aとボール弁10bにより構成されてお
り、通路14内の圧力が調圧スプリング10aの設定圧
を越えた場合、ボール弁10bが開き通路14を外気と
連通させるよう作動する。開放弁9は、リターンスプリ
ング9aとピストン弁9bとキャップ9cにより構成さ
れており、キャリパ3に形成された弁ケース9d内に配
設されている。弁ケース9dは通路14を分断し、先端
が油路13aに連通するように形成されている。ピスト
ン弁9bは中央に径の小さい連通路9eが形成され、一
端が油路13aに対向するように弁ケース9dに嵌入さ
れており、他端はリターンスプリング9aを介してキャ
ップ9cにより封入されている。非制動時にはリターン
スプリング9aによりピストン弁9bは、開位置に駆動
されており、ピストン弁9bの連通部9eが通路14に
連通し、通路14は連通路9eを介して外気に連通され
る。制動時に油路13aに油圧が加圧されると、ピスト
ン弁9bはリターンスプリング9aに抗して駆動され、
所定以上の油圧が加圧されると閉位置に駆動される。閉
位置では弁ケース9dに開口する通路14は、ピストン
弁9bにより塞がれ、外気との連通が遮断される。リタ
ーンスプリング9aは、材質,巻数,太さ等を選択する
ことによりバネ定数が変化し、開放弁9の開閉時期を決
定する油圧が制御できる。
【0023】上記のディスクブレーキにおいて、制動時
にはマスタシリンダからブレーキパイプ12を介して油
路13に油圧が供給される。供給された油圧は、図2に
示すように、油路13bから油室5に供給されると共
に、油路13aから開放弁9のピストン弁9bの端部に
も供給される。リターンスプリング9aとの関係で決定
される所定以上の油圧が開放弁9に加圧されると、ピス
トン弁9bは閉位置に駆動されて開放弁9が閉じられ
る。開放弁9が閉じられると、通路14は外気と遮断さ
れるので膨張室7が密閉される。一方、油室5に供給さ
れた油圧は、ピストン4を駆動してパッド2を加圧し、
制動力を発生させる。この際、補助ピストン6にも油圧
が加圧されるが、膨張室7内の気体が昇温されてなく、
温度補償部Aが非作動の状態では、補助ピストン6の背
面がシリンダ8の底部8aに当接した駆動開始位置にあ
るので、補助ピストン6は駆動されない。
【0024】制動状態が長く続くと、ディスクロータ1
とパッド2の摩擦による発熱により、ディスクロータ1
の温度が上昇し制動力が低下し始める。この摩擦熱はキ
ャリパ3等を介して膨張室7にも伝わり、膨張室7の気
体が昇温される。気体の昇温により膨張室7内の圧力が
上昇し、この圧力が油室5内の油圧を越えると、図3に
示すように、温度補償部Aが作動し、補助ピストン6が
駆動されて油室5内の油圧が加圧される。補助ピストン
6の駆動による油圧の加圧分は、ピストン4を介してパ
ッド2を加えられるので、ディスクロータ1とパッド2
における制動力が増加される。制動状態が更に続くと、
膨張室7内の圧力が過剰に上昇することがある。しか
し、膨張室7内の圧力が2次開放弁10の調圧スプリン
グ10aの設定圧を越えた場合、2次開放弁10のボー
ル弁10bが開かれ、通路14を外気と連通させて膨張
室7内の圧力を減少させている。圧力が減少して調圧ス
プリング10aの設定圧より低下すると、ボール弁10
bは閉じられて通路14と外気と連通が遮断される。
【0025】つぎに、制動操作を解除した場合、マスタ
シリンダから供給される油圧が低下する。油路13aか
ら開放弁9のピストン弁9bの端部に供給される油圧も
低下し、リターンスプリング9aとの関係で決定される
所定以下の油圧になると、図4に示すように、ピストン
弁9bはリターンスプリング9aにより開位置に駆動さ
れて開放弁9が開かれる。開放弁9が開かれると、通路
14は外気とピストン弁9bの連通路9eを介して連通
され、膨張室7内の圧力気体が通路14を介して外部に
放出される。このため膨張室7内の圧力が低下するの
で、補助ピストン6は油室5の油圧により押し戻され、
背面がシリンダ8の底部8aに当接して駆動開始位置に
戻される。この際、膨張室7内の気体はまだ昇温されて
いるが、制動力の補助は速やかに解除される。
【0026】従来のディスクブレーキにおいては、制動
操作時に制動状態が長く続くと、ディスクロータ1の温
度が上昇し、図5(a)に示すように、温度上昇による
摩擦係数の低下の影響で制動力が低下し始める。これに
対し、上記構成のディスクブレーキにおいては、この摩
擦熱がキャリパ3等を介して温度補償部Aに伝わり、温
度補償部Aを作動させて油室5内の油圧を加圧し、ピス
トン4を介してパッド2を加圧している。温度補償部A
が作動すると、図5(b)に示すように、制動力が増加
するので、温度上昇による制動力の低下を補うことがで
きる。
【0027】膨張室7内の気体が昇温される前の温度補
償部Aが非作動の状態では、補助ピストン6は背面がシ
リンダ8の底部8aに当接して駆動開始位置に位置して
いるので、制動操作により油室5内に供給される油圧が
膨張室7を圧縮する方向に補助ピストン6を駆動するこ
とがない。このため、油室5内に供給される油圧は、従
来同様に制動力を発生するために作用し、温度補償部A
の非作動による油圧の低下および制動力の低下が防止で
きる。
【0028】制動操作を解除して非制動状態になった時
には、開放弁9が開くことによって、膨張室7と外気が
連通するので、温度補償部Aが作動中であっても膨張室
7内の気体が速やかに外部に放出される。このため補助
ピストン6は駆動開始位置に戻り、温度補償部Aによる
制動力の補助が速やかに解除できる。また、非制動状態
において、膨張室7が外気の上昇等により昇温されて
も、開放弁9が開放状態にあるので、温度補償部Aの作
動による制動力の発生が防止できる。
【0029】開放弁9の開閉を油路13aに供給される
油圧とリターンスプリング9aとの圧力差により駆動し
ているので、制動,非制動の検出が容易にできると共
に、開放弁9を駆動するための他の動力源を必要とせ
ず、構成が簡単でしかも正確に制御できる。また、開放
弁9を開閉の時期は、図6に示すように、リターンスプ
リング9aのバネ定数を調整することにより設定できる
ので、制動力の補助を開始する時期が容易に調整でき
る。このため、各種車両のブレーキ性能の違いに対し、
リターンスプリング9aの選定により簡単に対応できる
ので、部品の共通化が図れる。
【0030】制動時において温度補償部Aが作動してい
る際、ディスクロータ1が更に昇温されて膨張室7内の
圧力が過剰になった場合には、膨張室7内の気体を外部
に放出するために2次開放弁10を開放するので、膨張
室7内の圧力が制限内に適正に保たれる。このため膨張
室7内の過剰圧力による、膨張室7から補助ピストン6
の摺動面の隙間を介しての油室5内への気体の混入、あ
るいは制動力の過剰な補助が防止できる。
【0031】温度補償部Aをキャリパ3内に配設するこ
とにより、ディスクプレート1からの発熱が正確に温度
補償部Aに伝わり、制動時の発熱による制動力の低下が
容易に検出できる。また、開放弁9における制動,非制
動の時期も油路13aから簡単な構成で確実に検出でき
るので、制動力を補助する時期の同期性がよい。
【0032】次に、別の実施例を図7に基づいて説明す
る。この実施例では、温度補償部Aの膨張室7に容量可
変機構15が形成されている。容量可変機構15は、キ
ャリパ3に形成されたシリンダ8の底部8aに膨張室7
に対向して、膨張室7内に進退自在に配設された円筒状
の可動壁15aから構成され、キャリパ3に螺合されて
いる。可動壁15aの背面端部には凹凸状の回動部15
bが形成されており、回動部15bを回動することによ
り可動壁15aが膨張室7内に進退し、膨張室7の容積
が可変できる。また、回動部15bには、その凹凸に係
合して回動を阻止する係合片15cが係合されており、
係合片15cはキャリパ3に固着されている。なお、そ
の他の構成については前記実施例と同様であるので、個
々の構成の説明は省略する。
【0033】この構成のディスクブレーキでは、容量可
変機構15を駆動して可動壁15aを膨張室7内に移動
させると、膨張室7の容量が小さくなる。膨張室7の容
量が変わると、内部の気体の熱容量が変わるのでディス
クロータ1の発熱に対する気体の昇温率および圧力上昇
率が変化する。このため、容量が小さくなると、膨張室
7内の気体の圧力が早く上昇し、図8に示すように、制
動力の補助の時期が早くなる。容量可変機構15により
制動力の補助開始時間を容易に制御できるので、ブレー
キ性能の改善が容易になり、設計の効率化ならびに部品
の共通化が容易になる。なお、その他の構成による作
用,効果は前記実施例と同様である。
【0034】以上、図示実施例について説明したが、本
発明は上記形態にのみ限定されるものではなく、各構成
要素の形状等に種々の変更を加えることが可能である。
【0035】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のディスクブレーキは、制動時のディスクブレーキの発
熱に起因する制動力の低下を温度補償部を設けることに
より容易に補うことができると共に、ブレーキ特性の調
整も容易なことから各種車両等に共通部品として使用で
き、部品の共通化を促進できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクブレーキを示す構成図であ
る。
【図2】本発明の制動開始状態を示す要部断面図であ
る。
【図3】本発明の温度補償部作動状態を示す要部断面図
である。
【図4】本発明の制動解除状態を示す要部断面図であ
る。
【図5】ディスクロータの温度と制動力の関係を示す説
明図である。
【図6】リターンスプリングのバネ定数と補助開始制動
力の関係を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す要部断面図である。
【図8】膨張室の容量と制動力の補助開始時間の関係を
示す説明図である。
【図9】従来のディスクブレーキを示す要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキのディスクロータ 2 パッド 3 キャリパ 4 ピストン 5 油室 6 補助ピストン 7 膨張室 8 シリンダ 9 開放弁 10 2次開放弁 15 容量可変機構 A 温度補償部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクロータに対向して配設されたパ
    ッドと、該パッドを加圧するピストンと、該ピストンを
    駆動する油室とをキャリパに配設したディスクブレーキ
    において、補助ピストンと膨張室からなる温度補償部を
    設け、該補助ピストンを上記油室に連通して配設すると
    共に、該補助ピストンの背面に上記膨張室を配設し、該
    膨張室内の気体の膨張により上記補助ピストンを駆動し
    て上記油室の油圧を加圧することを特徴とするディスク
    ブレーキ。
  2. 【請求項2】 上記補助ピストンをシリンダ内に摺動自
    在に配設し、前記温度補償部の非作動時には、該補助ピ
    ストンがシリンダの駆動開始位置に位置することを特徴
    とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】前記温度補償部は前記膨張室を開閉する開
    放弁を備え、非制動時には該開放弁を開き膨張室を外気
    に連通することを特徴とする請求項1または2に記載の
    ディスクブレーキ。
  4. 【請求項4】 上記開放弁は、前記油室に供給される油
    圧により開閉駆動されることを特徴とする請求項3に記
    載のディスクブレーキ。
  5. 【請求項5】 前記開放弁は、開閉時期を制御するリタ
    ーンスプリングを備えることを特徴とする請求項4に記
    載のディスクブレーキ。
  6. 【請求項6】 前記温度補償部は前記膨張室を開閉する
    2次開放弁を備え、膨張室の圧力過剰時には該2次開放
    弁を開き膨張室を外気に連通することを特徴とする請求
    項1または2に記載のディスクブレーキ。
  7. 【請求項7】 前記膨張室は、容量可変機構を備えるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレ
    ーキ。
  8. 【請求項8】 前記温度補償部は、前記キャリパに配設
    されていることを特徴とする請求項3に記載のディスク
    ブレーキ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011225054A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Fuji Heavy Ind Ltd ブレーキ配管構造
CN106224411A (zh) * 2016-10-17 2016-12-14 吉林大学 一种液压自增力盘式制动器
KR20190070425A (ko) * 2017-12-13 2019-06-21 현대오트론 주식회사 자동차용 브레이크 및 그 제어 장치와 방법

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