JPH082888B2 - 溶剤の精製方法 - Google Patents

溶剤の精製方法

Info

Publication number
JPH082888B2
JPH082888B2 JP11239287A JP11239287A JPH082888B2 JP H082888 B2 JPH082888 B2 JP H082888B2 JP 11239287 A JP11239287 A JP 11239287A JP 11239287 A JP11239287 A JP 11239287A JP H082888 B2 JPH082888 B2 JP H082888B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
butyrolactone
epoxy compound
carboxylic acid
impurities
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11239287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63277666A (ja
Inventor
正之 大竹
勇 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP11239287A priority Critical patent/JPH082888B2/ja
Publication of JPS63277666A publication Critical patent/JPS63277666A/ja
Publication of JPH082888B2 publication Critical patent/JPH082888B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furan Compounds (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は溶剤の精製方法、特に、沸点が溶剤の沸点に
近接した活性水素型不純物、例えばカルボン酸、第1お
よび第2アミンあるいはアルコール類等を含有する非カ
ルボン酸型溶剤から上記不純物を分離する精製方法に関
する。
[従来の技術] 近年機能性樹脂として注目される各種ポリアミド、ポ
リイミド、ポリエーテル(PPO等)、ポリスルフィド(P
PS等)等の重合用、紡糸用、製膜用溶媒として用いる高
純度の機能性溶媒の需要が高まっており、ブチロラクト
ン、カプロラクトン等のラクトン系溶媒、2−ピロリド
ン、N−メチルピロリドン等の溶媒は化学的安定性、生
理学的信頼性、耐熱安定性、溶解度等の種々の面で他に
類を見ない優れた特性を有し、注目されている。
ブチロラクトンはまたリチウム電池等の電解質溶媒と
しても需要が増加している。これ等の機能性溶媒に共通
して要求されている特性は色調及び化学的純度であり、
特に水分及びカルボン酸及びアミン等に代表される酸
性、塩基性不純物の含有量の限定である。
溶剤の精製法としては従来種々の方法が提案されてき
たが溶剤及び不純物の化学的特性及び不純物の量によっ
て、それぞれ最適の方法が採用される。
酸性物質を含有する疎水性溶媒の場合に常用されるア
ルカリ、炭酸アルカリ等の水溶液による洗浄法はブチロ
ラクトン、N−メチルピロリドン等の親水性の溶媒の場
合には適用し難い。この場合例えば蒸溜と水酸化カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物とともに
加熱して反応させる工程を組合せた方法が提案されてい
る(特願昭60-253410、60-255647)が、中和反応によっ
て理論量の水が生成するため、これを除去するための別
の工夫が必要となる。
有機塩基による中和では反応生成物であるカルボン酸
の塩を蒸溜分離する際に再び熱分解するため充分な除去
効率を上げることができないという問題の他に、添加成
分による新たな不純物混入の危険性が大きい。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は水や沸点の近接した不純物を混入した非カル
ボン酸系溶媒の中からこれ等不純物を効率良く選択的に
除去することを目的とする方法である。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点の解決方法を鋭意検討した結果、エポキシ
化合物を添加して不純物化合物中の活性水素を反応させ
ることにより溶媒を精製する新規な方法を見出した。す
なわち、本発明の構成は特許請求の範囲に記載したとお
りであり、その効果は下記の作用にも基づくものと考え
られる。
エチレンオキサイド等のエポキシ化合物は水やアルコ
ール、アミン、カルボン酸等と容易に反応することが知
られてる。
ただし、 R:水素、アルキル基、各種置換アルキル基、アリル基、
各種置換アリル基等 R′:水素、アルキル基、アリル基、各種置換アルキル
基、置換アリル、アシル基等 ただし、 R、R′:上記例示と同じ R″:水素、アルキル基、アリル基等 ただし、 X:ハロゲン これ等の生成物はいずれも溶剤中に含まれる活性水素
含有型不純物成分(酸、アルコール、アミン、ハロゲン
化水素等)と著しく沸点が異なるため、元来の化合物で
は溶剤と蒸溜分離することが困難であった場合も容易に
蒸溜分離できるようになり、容易に溶剤の精製高純度化
が達成される。
本反応の利点は例えばアルコールと酸のエステル化反
応や中和反応により溶剤中のアルコール、酸または塩基
性不純物を除去しようとする場合に必然的に起こる水の
副性がなく、また溶剤中に微量の水が不純物として含ま
れる場合もこれと反応して除去することができること、
また生成物の熱安定性が良好であるため、蒸溜によって
再び不純物を生成することがない点等にある。
本発明の最も有利な応用例としては、微量不純物とし
てC4〜C9のカルボン酸を含有するブチロラクトンの精製
を挙げることができる。この場合活性水素化合物である
C4〜C9のカルボン酸はエポキシ化合物と反応してモノヒ
ドロキシエステルを生成し、ブチロラクトンと沸点の著
しく異なる化合物に変換される。
本発明に使用されるエポキシ化合物の例としてはエチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン、グリシドール、グリシジルエ
ーテル類、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド
等を挙げることができるが、その他のエポキシ化合物で
あっても化学的反応性は類似しており、特に支障なく使
用できる。
これ等のエポキシ化合物を溶剤と沸点の近接した活性
水素含有型不純物を含む溶剤に添加し、付加反応するに
充分な温度、圧力及び時間を与えて反応させることによ
り、溶剤と不純物との沸点差を拡大させ、溶剤と不純物
との蒸溜分離を可能とする。必要に応じて蒸溜塔内に直
接不純物含有溶剤とともにエポキシ化合物を供給して反
応を行うこともできる。
エポキシ化合物の選択はそれ自体及び付加生成物の沸
点との関係で行われる。例えば水及びカルボン酸系不純
物を含有するブチロラクトンの精製を考える場合、水の
付加したジオール、カルボン酸の付加したモノヒドロキ
シエステル体の沸点がブチロラクトンと大きく異なるエ
ポキシ化合物を選定する必要があるが、このような例と
してエピクロルヒドリン、グリシジルエーテル類等が挙
げられ、特にフェニルグリシジルエーテルのようなブチ
ロラクトンより高沸点のエポキシ化合物を使用するのが
好適な例である。
溶剤としてγ−ブチロラクトンを用いる場合には、上
記エポキシ化合物の添加量はごく少量あればよく、例え
ばγ−ブチロラクトン中に含有されているカルボン酸類
1当量以上、好ましくは1〜100当量の範囲が好適であ
る。
上記エポキシ化合物を用いる処理条件としてはγ−ブ
チロラクトンに上記エポキシ化合物を添加した後、通常
室温〜250℃、望ましくは100〜250℃、さらに望ましく
はγ−ブチロラクトンの沸点付近の温度で蒸溜時間とし
て数分以上、望ましくは10分〜3時間熱処理した後、蒸
溜して製品γ−ブチロラクトンを取得する。蒸溜は減圧
または常圧下に、回分式または連続式の蒸溜により行う
ことができる。上記エポキシ化合物処理を蒸溜塔で実施
する場合には釜にγ−ブチロラクトンと上記エポキシ化
合物を供給し、処理温度120℃〜250℃で熱処理しながら
行ってもよい。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する
が、当業者に自明の多くの変更が可能であり、本発明内
容を限定するものでない。
実施例1 エナント酸2400ppm(b.p.223℃)、カプロン酸300ppm
(b.p.205℃)及び他のカルボン酸類200ppmを含有する
ブチロラクトンにフェニルグリシジルエーテル(b.p.24
5℃)を、1.8wt%濃度で添加し、ブチロラクトンの沸点
(204℃)で常圧、リフラックス状態で加熱した。全カ
ルボン酸当量あたりエポキシ化合物は20倍当量使用して
いる。約1時間加熱後、全カルボン酸の約1/2が反応
し、5時間でほぼ98%の反応が完了していること、フェ
ニルグリシジルエーテルの付加体形成以外のロスがない
ことを確認した。この反応液を単蒸溜したところ、留出
率98.8%までカルボン酸類の含有量は29wtppmであっ
た。留出液は高純度であり、留出液、釜内液とも着色の
傾向は認められなかった。
比較例1 単蒸溜装置を取付けた容量500mlの3つ口フラスコに
カルボン酸810ppmを含有するγ−ブチロラクトン200重
量部を仕込み、これに水酸化ナトリウムを0.26重量部
(これはγ−ブチロラクトン中の酸分に対し4倍当量に
相当する)仕込み、撹拌しながら昇温した。沸騰状態で
釜内液は橙色に着色した。留出成分のカルボン酸類は15
%留出成分は760ppm15%〜75%留出成分の酸分は680ppm
であり、冷却後の釜内液はプリン状に固化した。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の精製方法によって、溶
剤中の不純物を容易に、かつ、確実に溶剤と分離し、純
度の高い溶剤を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸点の近接した活性水素を含有する不純物
    を含む非カルボン酸系溶剤にエポキシ化合物を加えて少
    くとも一部をモノヒドロキシ化合物に変換した後、蒸溜
    分離することを特徴とする溶剤の精製方法。
  2. 【請求項2】不純物が炭素数4〜9のカルボン酸であ
    り、溶剤がガンマ−ブチロラクトンである特許請求の範
    囲第(1)項記載の溶剤の精製方法。
  3. 【請求項3】エポキシ化合物がグリシジルエーテル系化
    合物であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項
    または第(2)項記載の溶剤の精製方法。
JP11239287A 1987-05-11 1987-05-11 溶剤の精製方法 Expired - Fee Related JPH082888B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11239287A JPH082888B2 (ja) 1987-05-11 1987-05-11 溶剤の精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11239287A JPH082888B2 (ja) 1987-05-11 1987-05-11 溶剤の精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63277666A JPS63277666A (ja) 1988-11-15
JPH082888B2 true JPH082888B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=14585521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11239287A Expired - Fee Related JPH082888B2 (ja) 1987-05-11 1987-05-11 溶剤の精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH082888B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6665407B2 (ja) * 2014-02-17 2020-03-13 三菱ケミカル株式会社 ガンマブチロラクトン組成物及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63277666A (ja) 1988-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1137620A1 (en) Cardanol derivative and method of making the cardanol derivative
US5153333A (en) Production of cyclic carbonates
JPS5948456A (ja) カルボヒドラジドの製法
JP2010047558A (ja) ビニルエチレンカーボネートの製造方法
JPS60104041A (ja) アリルカ−ボネ−トの製造方法
US2061377A (en) Conversion of polyhalogenated alcohols
JPH082888B2 (ja) 溶剤の精製方法
JP3182946B2 (ja) N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製造方法
IE862126L (en) Preparation of allyl amines
US5149841A (en) N,n,n',n'-tetraclycidyl-4,4'-diaminodiphenylmethanes
CN1157819A (zh) 减少亚氨-链烷过酸中的水份和极性杂质的方法
JP4102465B2 (ja) ベンゾフェノンイミン反応器流出液から水およびアンモニアを除去する方法
JPH058714B2 (ja)
JPS5929633A (ja) 酢酸塩水溶液から酢酸を回収する方法
JP2704344B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
EP0135330B1 (en) Dehydrohalogenation process for producing polyamino compounds
CA1121829A (en) Continuous manufacture of allyl diglycol carbonate
JP4426005B2 (ja) カリウム・シラノレートの製造法
JPH09249657A (ja) (メタ)アクリル酸グリシジルの精製方法
EP1592676B1 (en) Process for the recovery of oxazole
JPH0959269A (ja) メタクリル酸グリシジルの製造方法
JP3780703B2 (ja) 2−ブチルオクタン二酸の製造法
JPH0522696B2 (ja)
KR900001164B1 (ko) 테트라 하이드로 퓨란의 회수 및 정제방법
US3221052A (en) Salicylanilide process

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees