JPH08278673A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JPH08278673A
JPH08278673A JP8024058A JP2405896A JPH08278673A JP H08278673 A JPH08278673 A JP H08278673A JP 8024058 A JP8024058 A JP 8024058A JP 2405896 A JP2405896 A JP 2405896A JP H08278673 A JPH08278673 A JP H08278673A
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JP8024058A
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English (en)
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Toshiyuki Ukai
俊幸 鵜飼
Tatsuya Nakamura
達哉 中村
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Canon Inc
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Canon Inc
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高速画像形成が可能であり、かつ高湿
環境下においても良好なカラー画像の形成が可能な画像
形成装置の提供。 【解決手段】 第1の画像形成手段及び第1の転写手段
を有する第1のトナー画像を形成するための第1の画像
形成ユニット;第2の画像形成手段及び第2の転写手段
を有する第2のトナー画像を形成するための第2の画像
形成ユニット;転写材に転写された第1のトナー画像及
び第2のトナー画像を定着するための定着手段;及び転
写材を第1の画像形成ユニット、第2の画像形成ユニッ
ト及び定着手段へと搬送するための搬送手段;を有する
画像形成装置において、第1の転写部と第2の転写部と
の間隔よりも転写材の搬送方向の長さの方が長く、第1
の転写バイアスと第2の転写バイアスの大きさが相違し
ており、第1のトナー及び第2のトナーはいずれもSF
−1が100〜180及びSF−2が100〜140の
形状係数を有する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成方法及び
画像形成装置に関するものであり、特に複数の電子写真
感光体の如き潜像担持体に対して、それぞれ色の異なっ
たトナー画像を形成し、形成されたトナー画像を同一転
写材に順次転着し、転写材上に転写されたトナー画像を
定着するカラープリンター及びカラー複写機の如きカラ
ー電子写真装置に適用可能な画像形成方法及び画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の画像形成部を備え、各画像
形成部にてそれぞれ色の異なったトナー像を形成し、該
トナー像を同一転写材に順次転写する画像形成装置、所
謂カラー画像形成装置が種々提案されているが、その中
で多用されているのが多色電子写真方式によるカラー記
録装置である。
【0003】従来一般的であるカラー電子写真記録装置
の装置本体は、即ち、装置本体内に一つの画像形成部が
具備される、例えば図13のごとき構成の装置である。
装置本体内の画像形成部は一つの潜像担持体(感光ドラ
ム)501を持ち、その外周は、露光ランプ521、ド
ラム帯電器502、図示しない光源装置から発せられた
光をスキャンする為のポリゴンミラー517が設けられ
ている。図示しない光源装置から発せられたレーザー光
をポリゴンミラー517を回転することによって走査
し、反射ミラーによって光束を変向した走査光を感光ド
ラム501の母線上に集光するfθレンズを介して画像
信号に応じた静電潜像を形成する。
【0004】更に、503は回転式現像器でありその回
転体中にはイエロー現像器503a、マゼンタ現像器5
03b、シアン現像器503c、ブラック現像器503
dを搭載している。この現像器503a,503b,5
03c,503dには、各々シアン(以下Cと略記)、
マゼンタ(以下Mと略記)、イエロー(以下Yと略
記)、ブラック(以下Kと略記)の各色現像剤が図示し
ない供給装置によって、所定量充填されている。
【0005】カラー画像を形成する場合、まず原稿から
の光をトナーの色と補色の関係にある色分解フィルター
を通して感光ドラム上に各色のトナーに対応する静電潜
像を前記走査光により形成する。次いで各色に対応する
現像器が、潜像に応じて感光ドラム501上に可視像を
形成する。更に、記録材カセット560中にあった転写
材としての記録材506は、転写材担持体508上に静
電的に担持され、この転写材担持体508は潜像担持体
である感光ドラム501と同期して回転し、現像器で現
像された可視像転写部において転写帯電器504によっ
て転写される。この工程を順次複数回行い、レジストレ
ーションを合わせつつ、同一記録材上にトナーは重ね合
わせられ、この工程が終了すると分離爪等によって記録
材担持体508上から記録材506が分離され、搬送ベ
ルトによって定着器507に送られ、定着ローラー57
1及び加圧ローラー572の間を記録材506が通過す
ることにより、加熱及び加圧されて、ただ一回の定着に
よって最終のフルカラー画像が得られる。転写材上に転
写されずに感光ドラム501の感光体上に残ったトナー
粒子は、クリーニング装置505により感光体上から除
去される。
【0006】このような装置本体内に1つの画像形成部
を有する画像形成装置は、装置の大きさがコンパクトに
なる利点があるが、1つの潜像担持体上で3回もしくは
4回の静電潜像形成を行わなければならず、プリント速
度が遅くなる欠点があった。
【0007】そこで最近は、例えば、特開昭53−74
037号公報(対応米国特許第4,162,843号明
細書)には、カラー画像出力の高速化のために感光体を
複数個積載して、転写材をベルト状の搬送手段で搬送し
ながら、順次トナー画像を多重転写する画像形成装置の
提案がなされている。
【0008】この方法は、転写材の一回の移動で記録材
上にフルカラー画像が形成できるため、プリント速度が
大幅に高速化される反面、装置が大型化してしまい、近
年の装置本体のコンパクト化に対応することが困難であ
った。
【0009】この感光体を複数個積載して、転写材をベ
ルト状の搬送手段で搬送しながら順次トナー画像を多重
転写する画像形成装置において、コンパクト化に対応し
ようとする場合には、例えば、感光体ドラムの径を小径
化し、かつ各感光体ドラム間の間隔を狭めることが考え
られる。
【0010】しかしながら、各感光体ドラム間の間隔を
一定間隔以上狭めた場合には、以下のような新たな問題
点が生じてしまった。
【0011】すなわち、フルカラー画像を形成するため
に転写材上に異なる色調のカラートナー画像を順次転写
する場合に、第1の転写部に印加する転写バイアス出力
よりも第2の転写部に印加する転写バイアス出力を高く
設定して、第1のトナー画像が転写材上に存在すること
及び第1の転写部での転写材裏面からの転写バイアスの
印加により転写材の表面側が転写バイアスで印加した電
荷と逆極性の電荷を持ってしまうことにより、第2の転
写部で第2のトナー画像に実質的に作用する転写バイア
スが減少し、転写効率が低下してしまうと言う問題点を
解決することが従来行われている。
【0012】このような第2の転写部に印加する転写バ
イアス出力を第1の転写部に印加する転写バイアス出力
よりも大きく設定した場合には、例えば画像形成装置本
体のコンパクト化の目的で第1の転写部と第2の転写部
とを近づけて、第1の転写部と第2の転写部との間隔を
転写材の搬送方向の長さよりも短くなるように設定する
と、第1の転写部と第2の転写部とに印加する転写バイ
アス出力の差の影響により、第1の転写部での第1のト
ナー画像の転写が完了する前に第2の転写部での第2の
トナー画像の転写が開始され、第2のトナー画像の転写
が完了する前に第1の転写部での第1のトナー画像の転
写が完了するため、特に高温高湿環境下で転写材が第1
の転写部を通過する前後で第2の転写部での第2のトナ
ー画像の転写状態が変動すると言う問題が生じ易い。
【0013】これは、高温高湿下で転写材としての紙が
吸湿してしまい転写材の電気抵抗が低下してしまうた
め、第2の転写部での第2のトナー画像を転写する際に
転写材が第1の転写部を通過していないと第2の転写部
に印加した転写バイアスが電気抵抗の低くなった転写材
を伝って印加した転写バイアス出力の低い第1の転写部
側にリークしてしまうことから、第2の転写部で第2の
トナー画像に実質的に作用する転写バイアスが設定より
も低下してしまい、次に転写材が第1の転写部を通過す
ると、第2の転写部に印加した転写バイアスの転写材を
伝ってのリークが生じなくなることから、第2の転写部
で第2のトナー画像に実質的に作用する転写バイアスが
設定に近づくため、転写材の第1の転写部の通過前後で
第2の転写部に印加した転写バイアスの第2のトナー画
像に対する実質的な作用が変動するからであると考えら
れる。
【0014】この問題点は、特に第1の転写部と第2の
転写部との間隔を狭めたときに生じ易くなり、この間隔
を110mm以下にした場合に特に顕著である。
【0015】従って従来は、各感光体ドラム間の間隔を
上述の如き問題点が実質的に生じない程度保って設定し
ていたことから画像形成装置本体のコンパクト化及び高
画質化の両方を満足することができなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如き
問題点を解決した画像形成方法及び画像形成装置を提供
することを目的とする。
【0017】本発明は、小型で高速のプリント性能を有
するフルカラー画像の形成し得る画像形成方法及び画像
形成装置を提供することを目的とする。
【0018】本発明は、常湿下及び高湿下の各環境下に
おいて、色調の変化のないまたは少ない高画質が得られ
る画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、転写材を第1
の画像形成ユニットに搬送する工程、該第1の画像形成
ユニットの第1の画像形成手段で第1のトナー画像を形
成する工程、形成された第1のトナー画像を第1の転写
バイアスを印加して、該第1の画像形成ユニットの第1
の転写部で、該転写材上に第1の転写を行う工程、該転
写材を第2の画像形成ユニットに搬送する工程、該第2
の画像形成ユニットの第2の画像形成手段で第2のトナ
ー画像を形成する工程、形成された第2のトナー画像を
第2の転写バイアスを印加して、該第2の画像形成ユニ
ットの第2の転写部で、該第1のトナー画像の転写され
ている該転写材上に第2の転写を行う工程及び該転写材
上に転写された該第1のトナー画像及び該第2のトナー
画像を定着手段により該転写材に定着する工程を有する
画像形成方法において、該第1の転写部と該第2の転写
部との間隔よりも該転写材の搬送方向の長さの方が長
く、該第1の転写バイアスと該第2の転写バイアスとの
大きさが相違しており、該第1のトナー画像を形成する
第1のトナー及び該第2のトナー画像を形成する第2の
トナーは、いずれもSF−1が100〜180及びSF
−2が100〜140の形状係数を有していることを特
徴とする画像形成方法に関する。
【0020】また、本発明は、(i)第1のトナー画像
を形成するための第1のトナー画像形成手段及び該第1
の画像形成手段で形成された該第1のトナー画像を第1
の転写バイアスを印加して第1の転写部で転写材に転写
するための第1の転写手段を有する第1の画像形成ユニ
ット、(ii)第2のトナー画像を形成するための第2
のトナー画像形成手段及び該第2の画像形成手段で形成
された該第2のトナー画像を第2の転写バイアスを印加
して第2の転写部で該第1のトナー画像の転写されてい
る該転写材に転写するための第2の転写手段を有する第
2の画像形成手段、(iii)該転写材に転写された該
第1のトナー画像及び該第2のトナー画像を該転写材に
定着するための定着手段、及び(iv)該転写材を該第
1の画像形成ユニット、該第2の画像形成ユニット及び
該定着手段へと順次搬送するための搬送手段を少なくと
も有する画像形成装置において、該第1の転写部と該第
2の転写部との間隔よりも該転写材の搬送方向の長さの
方が長く、該第1の転写バイアスと該第2の転写バイア
スとの大きさが相違しており、該第1のトナー画像を形
成する第1のトナー及び該第2のトナー画像を形成する
第2のトナーは、いずれもSF−1が100〜180及
びSF−2が100〜140の形状係数を有しているこ
とを特徴とする画像形成装置に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明者らは、鋭意検討の結果、
転写材を第1の画像形成ユニットに搬送し、該第1の画
像形成ユニットの第1の画像形成手段で第1のトナー画
像を形成する工程、形成された第1のトナー画像を第1
の転写バイアスを印加して、該第1の画像形成ユニット
の第1の転写部で、該転写材上に第1の転写を行い、該
転写材を第2の画像形成ユニットに搬送し、該第2の画
像形成ユニットの第2の画像形成手段で第2のトナー画
像を形成する工程、形成された第2のトナー画像を第2
の転写バイアスを印加して、該第2の画像形成ユニット
の第2の転写部で、該第1のトナー画像の転写されてい
る該転写材上に第2の転写を行い、該転写材上に転写さ
れた該第1のトナー画像及び該第2のトナー画像を定着
手段により該転写材に定着する画像形成方法において、
該第1の転写部と該第2の転写部との間隔よりも該転写
材の搬送方向の長さの方が長く、かつ、該第1の転写バ
イアスと該第2の転写バイアスとの大きさが相違してい
る場合には、SF−1が100〜180及びSF−2が
100〜140の形状係数を有するトナーを使用する
と、前述の問題点に対して大きな効果があることを発見
した。
【0022】すなわち、本発明に用いられるSF−1が
100〜180及びSF−2が100〜140の形状係
数を有するトナーは、転写効率に優れることから、良好
な転写状態が得られる転写バイアスの設定のラチチュー
ドを広げることが可能となり、例えば(i)各転写部間
の間隔を狭めて第1の転写部と第2の転写部との間隔を
転写材の搬送方向の長さよりも短く、好ましくは、11
0mm以下、より好ましくは100mm以下に設定して
画像形成装置全体のコンパクト化を行っても、特に高温
高湿下で転写材の第1の転写部通過前後で第2の転写部
で転写されるトナーに実質的に作用する転写バイアスが
変動したとしても第2転写部でのトナーの転写効率の変
化が少なく;或いは(ii)第2の転写部に印加する転
写バイアス出力を最も好ましい転写効率の得られる条件
よりも低く設定して、高温高湿下での転写材の第1の転
写部通過前後で第2の転写部で転写されるトナーに実質
的に作用する転写バイアスの変動が生じ難い程度まで、
第1の転写部に印加する第1の転写バイアス出力と第2
の転写部に印加する第2の転写バイアス出力との差を小
さくしても、第2の転写部でのトナーの転写効率の低下
が少なく;よって転写材の第1の転写部の通過前後で第
2の転写部における転写状態の変化が少なく、同一転写
材上での画像の均一性に優れ、かつ常温常湿下及び高温
高湿下の各環境下で得られるカラー画像の色調の変化が
少なく、さらに画像形成装置本体のコンパクト化を計る
ことが可能である。
【0023】さらに、本発明に用いられる特定の形状係
数を有するトナーは、潤滑性に優れることから、感光体
の表面に対して、クリーニング部材を当接させる画像形
成プロセスに用いた場合において、感光体とクリーニン
グ部材との摩擦力を低減させることができ、感光体表面
の摩耗を抑制することが可能であり、より小径感光体ド
ラムの使用が可能となる。
【0024】さらに、本発明に用いられる特定の形状係
数を有するトナーは、第2の転写部で第2のトナー画像
が転写される際に、転写材上にすでに転写されている第
1のトナー画像が第2の画像形成ユニットの潜像担持体
としての感光体に転移してしまう所謂再転写の発生を抑
制することが可能である。
【0025】特に前述の如く、第2の転写部に印加する
第2の転写バイアスの設定を低くした場合には、転写材
上に転写されている第1のトナー画像の第2の転写部で
の再転写の発生を抑制でき、よってトナーの形状に起因
する再転写抑制効果と第2転写部に印加する転写バイア
スに起因する再転写抑制効果の組合せにより、より再転
写抑制効果に優れている。
【0026】さらに、上述の如く、本発明の特定の形状
係数を有するトナーは、転写効率に優れることから、
(i)転写後に感光体上に残存するトナーを回収するク
リーナーを小型化することが可能となり、或いは、(i
i)後述する転写後に感光体上に残存するトナーを現像
時に回収しクリーニングするためのクリーニング手段と
しての機能を現像手段が兼ねて行う所謂現像同時クリー
ニング方式の画像形成方法に採用することが可能であ
り、転写後に感光体上に残存するトナーを回収するクリ
ーナーを別途設ける必要がないことから、いずれにして
も画像形成装置をよりコンパクト化することが可能であ
る。
【0027】本発明において、トナーの形状係数は、S
F−1が100〜180、好ましくは100〜160、
より好ましくは100〜140の範囲内であり、SF−
2が100〜140、好ましくは100〜135、より
好ましくは100〜120の範囲内であることが良い。
【0028】トナーの形状係数SF−1が180を超え
るる場合またはSF−2が140を超える場合には、ト
ナーの転写効率の低下、トナーの再転写率の増大、潜像
担持体表面の摩耗量の増加が生じ易くなり好ましくな
い。
【0029】本発明に用いられるトナーの形状係数を示
すSF−1、SF−2は、日立製作所FE−SEM(S
−800)を用い拡大倍率1000〜3000倍のトナ
ー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報
はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置
(Luzex3)に導入し解析を行い下式より算出し得
られた値をもって定義した。
【0030】
【外1】 (AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大
長、PERI:周長)
【0031】本発明に用いられる特定の形状係数を有す
るトナーが、潤滑性を有し感光体表面の摩耗を抑制で
き、転写効率に優れ、再転写率の抑制に優れる理由を以
下に述べる。
【0032】トナーの形状係数SF−1は球形度合を示
し、100から大きくなるにつれ、球形から徐々に不定
形となる。SF−2は凹凸度合を示し、100から大き
くなるにつれ、トナー表面の凹凸が顕著となる。
【0033】本発明においては、形状係数をSF−1が
100〜180、SF−2が100〜140にしてトナ
ーの形状を球形に、かつ表面を平滑にすることにより、
感光体ドラムとクリーニング部材との摩擦力を落とすこ
とができ、感光体ドラムの摩耗を防止することが可能と
なる。
【0034】図2に、形状係数と潤滑性の相関関係を示
す。なお、測定は硝子上にトナーを塗布し、その上に3
00gの重りを乗せたウレタンゴムを乗せ、横方向から
引いたときに動きだす荷重を測定した。この図から、形
状係数が小さいほど潤滑性が高いことが明らかである。
実際に装置上で試験を行っても、感光体ドラムの摩耗は
極めて少なく、高寿命化を達成することができた。
【0035】さらに、転写性に対しても、形状係数の小
さいトナーは有利である。即ち感光体ドラムとの接触面
積が小さくなるため、付着力が低下し、高い効率で転写
することが可能となる。
【0036】図3に転写効率と形状係数の相関関係を示
す。この図から、形状係数が小さいほど転写効率が上が
り、その結果クリーナー中に回収される転写残存トナー
が極めて少なくなり、クリーナー装置の小型化が可能と
なる。
【0037】さらに、現像同時クリーニング方式を用い
た画像形成装置に用いるトナーの場合、転写後感光体上
に残存するトナーを極めて小量に減らす必要がある。こ
の場合、SF−1が100〜140、SF−2が100
〜120であることが特に好ましい。
【0038】更に球形でかつ平滑な表面のトナーを用い
ることで、(i)転写材に転写した後のトナーの帯電が
一定であり、さらに、(ii)感光体に対して過度に接
触するような凸部が少なく、トナー表面が均一に帯電さ
れていることから、トナーの表面形状が凹凸の多いSF
−2の大きいトナーに比較して鏡映力が少なく、かつ感
光体の表面に対する接触面積が少ないことから、トナー
の全体形状が不定形のSF−1の大きいトナーに比較し
てファンデルクールスカが小さく、よって感光体に対す
る付着力が小さくなり、前述の(i)及び(ii)の作
用により、前の(第1の)が像形成ユニットで転写した
転写材に転写されているトナーが次の(第2の)画像形
成部ユニットで静電的に感光ドラムに転移する再転写の
現像を抑制することができる。その結果転写材上のトナ
ーが乱れることがなく、高画質の画像が得られ、さらに
常温環境下に比較して、高湿環境下におけるカラー画像
の色調の変化を少なくすることが可能である。
【0039】転写部で転写材にトナー画像を転写するた
めの転写手段としては、コロナ放電を用いた非接触転写
手段または、転写材の裏面側にブレードまたはローラの
如き当接転写部材を当接させてトナー画像の転写を行う
接触転写手段のいずれを用いることも可能であるが、本
発明においては、各転写部間の間隔を狭めることから、
転写部に印加する転写バイアスが拡散しやすい非接触転
写手段よりも転写部に印加する転写バイアスが転写部に
集中させ易い接触転写手段の方が転写性及びオゾンの発
生量が抑制できることから好ましい。
【0040】さらに、本発明においては、複数の画像形
成ユニットを有し、かつ転写部も複数存在するものであ
り、転写材を複数の転写部に順次搬送し各転写部でそれ
ぞれ転写して転写材上に多重転写するものであることか
ら、転写材の搬送方向下流側に位置する転写部ほど転写
バイアス出力を高く設定することが好ましい。
【0041】本発明において転写バイアス出力とは、転
写時に印加する電圧値(v)と電流値(μA)を乗じた
値を意味する。
【0042】転写バイアス出力を高くする方法として
は、転写時に印加する電圧値(v)、電流値(μA)ま
たはその両者を抑制することにより行うことが可能であ
る。
【0043】従って、この第1の転写部での転写バイア
ス出力と第2の転写部での転写バイアス出力との大きさ
を変えることにより、第1の転写部で転写によって、前
述の如く第2の転写部で第2のトナーに実質的に作用す
る転写バイアスが低下すると言う問題点を抑制し、第1
の転写部で実質的に第1のトナーに作用する転写バイア
スと第2の転写部で実質的に第2のトナーに作用する転
写バイアスとの差を少なくすることができる。
【0044】本発明において、潜像担持体である感光体
を1次帯電するための帯電手段としては、コロナ放電の
如き非接触帯電手段とローラーやブレードの如き接触帯
電手段のいずれを用いることも可能である。
【0045】本発明においては、オゾン発生量の抑制効
果の点で接触帯電手段を用いることが特に好ましい。
【0046】現像同時クリーニング方式の画像形成方法
においては、転写後に感光体上に存在するトナーを感光
体に当接するクリーニング手段を有するクリーナーを別
途設けないことから、転写手段として接触帯電手段を用
いた場合には、転写後に感光体上に存在するトナーをこ
の接触帯電手段で感光体に圧接することになるため、感
光体の表面にトナーの融着が生じ、さらに感光体の表面
をクリーニング手段で削らないのでこのトナーの融着が
堆積してしまい感光体表面にフィルミングを生じさせて
しまうと言う問題点が生じ易い。
【0047】しかしながら、本発明に用いられるトナー
は、特定の形状係数を有する球形でかつ表面の平滑な形
状のトナーであることから、上記のような現像同時クリ
ーニング方式の画像形成方法に接触帯電手段を組合せた
画像形成方法に用いた場合に特に有効である。
【0048】すなわち、本発明に用いられるトナーは、
転写効率が高くかつ再転写率が低いことから、転写後に
感光体上に存在するトナー量が少なく、かつ感光体の表
面に対するダメージを与え難く、さらに感光体とトナー
との接触面積が少ないことから、感光体に対する融着や
フィルミングの発生を抑制することが可能である。
【0049】この効果は、画像形成装置全体のコンパク
ト化のために用いる小径の感光体ドラムを用いた場合に
特に有効である。
【0050】なぜならば、感光体ドラムが小径になると
感光体ドラムと接触帯電手段との接触面積が減少するた
め、この接触部における応力が集中することから、感光
体表面のトナー融着またはフィルミングが発生し易いか
らである。
【0051】本発明に用いられる特定の形状係数を有す
るトナーは、このような感光体表面のトナー融着または
フィルミングの発生し易い条件下においても、良好な画
像形成を行うことが可能である。
【0052】本発明に用いられる感光体ドラムの直径は
装置全体のコンパクト化のため20〜40mmであるこ
とが好ましい。40mmを超えると装置の小型化が余り
図れず、20mm未満であると現像、クリーニングの如
き他の装置とのマッチングが難しくなる。
【0053】本発明に用いられる感光体ドラムとして
は、表面にフッ素原子及び/あるいはケイ素原子を有す
る物質が存在し、かつ、X線光電子分光装置(XPS)
によるその比が下記条件 F/C=0.03〜1.00 Si/C=0.03〜1.00 を満足することが特に好ましい。
【0054】フッ素を含有した感光体においては、表面
エネルギーを下げる効果があるため、感光体ドラムと他
の部材の摩擦力を下げることができ、本発明の画像形成
方法には特に好ましい。フッ素における効果は、硅素を
含有する感光体についても期待できる。
【0055】具体的には、少なくともバインダー樹脂、
並びにフッ素置換化合物及び/あるいは含シリコーン化
合物を含有させて表面層を形成する。前記フッ素置換化
合物及び/あるいは含シリコーン化合物は少なくとも2
種含有され、1種は前記バインダーと非相溶性であり、
もう1種は前記バインダーと相溶もしくは乳化可能であ
る。2種のフッ素置換化合物及び/あるいは含シリコー
ン化合物は、共存することで感光体表面に均一に含有さ
れる。これにより本発明に用いられる電子写真感光体は
表面エネルギーが低下し前述の問題点を解決することを
可能にしている。
【0056】F/C比またはSi/C比は、0.03未
満では表面エネルギーの低下効果が薄く、1.00を超
えると膜強度の低下や下層との接着性の低下を引き起こ
す。
【0057】感光体ドラムの構成としては、導電性基体
上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であり、
前記感光層の表面層が少なくともバインダー樹脂、並び
にフッ素置換化合物及び/あるいは含シリコーン化合物
を含有させて表面層を形成することを特徴とする。
【0058】フッ素置換化合物の具体例としては、フッ
化カーボンの他、テトラフルオロエチレン、ヘキサフル
オロプロピレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル等の重合体、共重合
体、及びそれらを分子内に含有するグラフトポリマー、
ブロックポリマー、界面活性剤が用いられる。非相溶か
つ粉体状のフッ素置換化合物の場合、その粒径は0.0
1〜5μmの範囲で使用可能であり、その分子量は30
00〜5000000の範囲で使用可能である。
【0059】含シリコーン化合物の具体例としては、モ
ノメチルシロキサン三次元架橋物、ジメチルシロキサン
−モノメチルシロキサン三次元架橋物、超高分子量ポリ
ジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンセグメン
トを含有するブロックポリマー、グラフトポリマー、界
面活性剤、マクロモノマー、末端修飾ポリジメチルシロ
キサンが用いられる。三次元架橋物の場合、微粒子等の
形状で用いられ粒径は0.01〜5μmの範囲で使用可
能である。ポリジメチルシロキサン化合物の場合、その
分子量は3000〜5000000の範囲で使用可能で
ある。微粒子状の場合は、バインダー樹脂と共に感光層
組成物として分散される。分散の方法としては、サンド
ミル、ボールミル、ロールミル、ホモジナイザー、ナノ
マイザー、ペイントシェイカー、超音波が使用される。
フッ素置換化合物及び/あるいは含シリコーン化合物の
含有量は、感光体の最表面層において1〜70重量%が
好ましく、更に好ましくは2〜55重量%である。1重
量%未満では表面エネルギーの低下が不充分であり、7
0重量%を超えると表面層の膜強度低下をひき起こす。
【0060】フッ素置換化合物及び/あるいは含シリコ
ーン化合物を分散するバインダー樹脂としては、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
アセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂が挙げられ
る。更に、反応性のエポキシ、(メタ)アクリレートモ
ノマーやオリゴマーも混合後硬化して用いることが可能
である。
【0061】本発明の感光層は、単層または積層構造を
含有する。単層構造の場合、光キャリアの生成及び移動
は同一層中で行われ本発明のフッ素置換化合物及び/あ
るいは含シリコーン化合物は最表面積層であるこの層に
含有される。積層構造の場合、光キャリアを生成する電
荷発生層と、キャリアが移動する電荷輸送層とが積層さ
れる。表面層を形成するのは電荷発生層または、電荷輸
送層どちらの場合もある。いずれにしても、本発明のフ
ッ素置換化合物及び/あるいは含シリコーン化合物は最
表面層を形成する層に含有される。単層感光層は5〜1
00μmの厚さが可能であり、より好ましくは10〜6
0μmである。電荷発生材料や電荷輸送材料は20〜8
0重量%含有し、より好ましくは30〜70重量%であ
る。積層感光体においては、電荷発生層の膜厚は0.0
01〜6μm、より好ましくは0.01〜2μmであ
る。電荷発生材料の量は10〜100重量%、より好ま
しくは40〜100重量%である。電荷輸送層の膜厚は
5〜100μm、より好ましくは10〜60μmであ
る。電荷輸送材料の量は20〜80重量%、より好まし
くは30〜70重量%である。
【0062】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、
ペリレン顔料、イソジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズ
レニウム塩染料、スクアリリウム染料、シアニン染料、
ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色
素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチ
リル色素、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリ
コン、硫化カドミウムが挙げられる。
【0063】本発明に用いられる電荷輸送材料として
は、ピレン化合物、カルバゾール化合物、ヒドラゾン化
合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニル
アミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニ
ルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチレン化合物、
スチルベン化合物等が挙げられる。
【0064】本発明の感光ドラムは、感光層の上に保護
層を積層してもよい。保護層の膜厚は0.01〜20μ
mが可能であり、より好ましくは0.1〜10μmであ
る。保護層には前述した電荷発生材料または電荷輸送材
料や、金属及びその酸化物、窒化物、塩、合金、さらに
はカーボン等の導電材料等を含有してもよい。またこの
際、本発明のフッ素置換化合物及び/あるいは含シリコ
ーン化合物は最表面層である保護層にも含まれる。
【0065】保護層に用いるバインダー樹脂としては、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボ
ネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、
ポリアセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル
樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、ア
リル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂等が挙げら
れる。更に、反応性のエポキシ、(メタ)アクリルモノ
マーやオリゴマーも混合後硬化して用いることが可能で
ある。
【0066】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性基体は、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、
スズ、アンチモン、インジウム、鉛、亜鉛、金、銀等の
金属や合金、あるいはそれらの酸化物やカーボン、導電
性樹脂などが使用可能である。また前記導電性材料は、
成型加工される場合もあるが、塗料として塗布したり、
蒸着してもよい。導電性基体と感光層との間に、下引層
を設けてもよい。下引層は主にバインダー樹脂からなる
が、前記導電性材料やアクセプターを含有してもよい。
下引層を形成するバインダー樹脂としては、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネイト、ポ
リアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタ
ール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、
アルキッド樹脂、ブチラール樹脂が挙げられる。
【0067】本発明の電子写真感光体の製造法は、蒸
着、塗布などの方法が用いられる。塗布にはバーコータ
ー、ナイフコーター、ロールコーター、アトライター、
スプレー、浸漬塗布、静電塗布、粉体塗布が用いられ
る。
【0068】本発明において、帯電手段として導電性の
磁気ブラシ帯電器を感光体表面に当接させて直接電荷を
感光体に注入する場合には、感光体の表面は、導電性微
粒子を含有する電荷注入層を形成することが良い。
【0069】この電荷注入層16は、光硬化型アクリル
樹脂の如き樹脂に導電性微粒子を樹脂100重量部に対
して20〜200重量部分散させたものが好ましい。導
電性微粒子としては、SnO2 ,TiO2 及びITOの
如き材料を用いることができる。導電性微粒子の平均粒
径は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5〜
50nmの範囲であることが、均一の帯電のために良
い。
【0070】本発明において導電性微粒子の平均粒径
は、走査型電子顕微鏡によりランダムに100個以上抽
出し、水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出
し、その50%平均粒径をもって平均粒径とした。
【0071】本発明に用いられる特定の形状係数を有す
るトナーを製造する方法としては、(i)粉砕法で得ら
れたトナー粒子を球形化処理する方法、(ii)トナー
の一部または全部を重合法により形成する方法、または
(iii)特公昭56−13945号公報等に記載のデ
ィスクまたは多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に
霧化し球状トナーを得る方法が挙げられる。
【0072】粉砕法で得られたトナーを球形化処理する
方法とは、例えば樹脂、低軟化点物質からなる離型剤、
着色剤、荷電制御剤の如きトナー原料をヘンシェルミキ
サーやメディア分散機の如き混合機を用い均一に分散せ
しめた後、混合物を加圧ニーダーやエクストルダーの如
き混練機を用いて溶融混練し、混練物を機械的またはジ
ェット気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒
径に微粉砕化せしめた後、更に分級工程を経て粒度分布
をシャンプー化せしめトナー化する所謂粉砕法によりト
ナー粒子を得た後、得られたトナー粒子を球形化処理す
るものである。
【0073】トナー粒子を球形化処理する方法として
は、例えば、機械衝撃式の微粉砕装置を用いて微粉砕を
する方法やジェット式の粉砕においてその粉砕圧を通常
より下げて循環回数を増やして微粉際する方法、トナー
粒子を水中に分散させ加熱する湯浴法、熱気流中を通過
させる熱処理法、機械的エネルギーを付与して処理する
機械的衝撃法などが挙げられる。
【0074】これらの中でも、機械的衝撃力による処理
を加える方法が特に好ましい。
【0075】機械的衝撃力を加える処理としては、例え
ば、川崎重工社製のクリプトロンシステムやターボ工業
社製のターボミルの如き機械衝撃式の粉砕機によりトナ
ーに機械的衝撃力を加える方法、または、ホソカワミク
ロン社製のメカノフュージョンシステムや奈良機械製作
所社製のハイブリダイゼーションシステムの様に、高速
回転する羽根によりトナーをケーシングの内側に遠心力
により押し付け、圧縮力/摩擦力の作用によりトナーに
機械的衝撃力を加える方法が挙げられる。
【0076】トナーの一部または全部を重合方により形
成する方法としては、例えば特公昭36−10231号
公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−6
1842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて
直接トナーを生成する方法;或いは単量体には可溶で得
られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを
生成する分散重合方法または水溶性極性重合開始剤存在
下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合方法
の如き乳化重合方法が挙げられる。
【0077】この少なくともトナー表面部分を重合法に
より形成したトナーについては、分散媒中にプレトナー
(モノマー組成物)粒子として存在させ必要な部分を重
合反応により生成するため、表面性については、非常に
球形に近く、平滑化された物を得ることができることか
ら好ましい。
【0078】この重合法の中でも、特に、トナーの形状
係数SF−1を100〜180、SF−2を100〜1
40に容易にコントロールでき、比較的容易に粒度分布
がシャープで4〜8μm粒径の微粒子トナーが得られる
点で懸濁重合法が好ましい。
【0079】この懸濁重合法は、常圧下または加圧下の
いずれで重合することが可能である。
【0080】トナーの粒度分布、粒径及び形状係数の制
御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用を有する分
散剤の種類や添加量を変える方法;機械的装置条件、例
えばローラーの周速・パス回数・攪拌羽根形状の如き攪
拌条件や容器形状または、水溶液中での固形分濃度を制
御する方法により行うことができる。
【0081】本発明において、トナーに用いられる結着
樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−(メ
タ)アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体を利用するとが出来
る。重合法による直接トナーを得る方法においては、そ
れらの重合体を合成するための単量体が好ましく用いら
れる。具体的にはスチレン,o(m−,p−)−メチル
スチレン,m(p−)−エチルスチレンの如きスチレン
系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリ
ル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)ア
クリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メ
タ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリ
ル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの
如き(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエ
ン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニ
トリル,アクリル酸アミドの如きエン系単量体が好まし
く用いられる。これらは、単独または組み合わせて用い
ることが出来る。
【0082】モノマーを組み合わせて用いる場合には、
ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192
(John Wiley&Sons社製)に記載の理論
ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すような
共重合体の得られるようにすることが好ましい。
【0083】理論ガラス転移温度が40℃未満の場合に
は、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から
問題が生じ易く、75℃を超える場合は定着点の上昇を
もたらし、特にフルカラートナーの場合においては各色
トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にO
HP画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ま
しくない。
【0084】トナーの樹脂成分の分子量は、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定さ
れる。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナー
をソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽
出を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを
留去せしめ、更にエステル系ワックスは溶解するが結着
樹脂は溶解し得ない有機溶剤例えばクロロホルム等を加
え十分洗浄を行った後、THF(テトラヒドロフラン)
に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブ
ランフィルターでろ過したサンプルをウォーターズ社製
150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、
802、803、804、805、806、807を連
結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を
測定し得る。得られた樹脂成分の数平均分子量(Mn)
は、5000〜1,000,000の範囲内であり、重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(M
w/Mn)は、2〜100の範囲内であることが本発明
には好ましい。
【0085】トナーに用いられる着色剤としては、イエ
ロー着色剤、マゼンタ着色剤、シアン着色剤及びブラッ
ク着色剤が用いられる。
【0086】ブラック着色剤としては、カーボンブラッ
ク及び磁性体、更に以下に示すイエロー着色剤、マゼン
タ着色剤及びシアン着色剤を用い黒色に調色されたもの
が利用される。
【0087】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、
アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、97、109、1
10、111、120、127、128、129、14
7、168、174、176、180、181、191
が好適に用いられる。
【0088】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8;2、48;3、48;4、57;1、81;1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が好適に
用いられる。
【0089】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物が利用できる。具体的には、C.I.ピ
グメントブルー1、7、15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、60、62、66が好適に用いられ
る。
【0090】これらの着色剤は、単独または混合し更に
は固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤
は、色相角、彩度、明度、耐候製、OHP透明性、トナ
ー中への分散性の点を考慮して選択される。着色剤のト
ナー中への添加量は、樹脂100重量部に対し1〜20
重量部の範囲内であることが良い。
【0091】ブラック着色剤として磁性体を用いた場合
には、他の着色剤と異なり、ブラック着色剤のトナー中
への添加量は、樹脂100重量部に対し40〜150重
量部の範囲内であることが良い。
【0092】本発明に用いられる荷電制御剤としては、
公知のものが利用できるが、無色でトナーの帯電スピー
ドが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制
御剤が好ましい。更に本発明においてトナーを直接重合
法によって製造する場合には、重合阻害性が無く水系へ
の可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化
合物としては、ネガ系としてサリチル酸の金属化合物、
ナフトエ酸の金属化合物、ダイカルボン酸の金属化合
物、スルホン酸またはカルボン酸を側鎖に持つ高分子型
化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カ
リークスアレーンが好ましく用いられ、ポジ系として四
級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有す
る高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化
合物が好ましく用いられる。
【0093】荷電制御剤のトナー中への添加量は樹脂1
00重量部に対し0.5〜10重量部が好ましい。しか
しながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須では
なく、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリ
アとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーテ
ィング現像方法を用いた場合においてもブレード部材や
スリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでト
ナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0094】本発明において、トナーを直接重合法で製
造する場合には、重合開始剤として例えば、2,2′−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′
−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系また
はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチ
ルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキ
シカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−
ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキ
シドの如き過酸化物系重合開始剤が用いられる。重合開
始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一
般的には単量体に対し0.5〜20重量%が好ましい。
重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、十
時間半減期温度を参考に、単独または混合して利用され
る。
【0095】重合度を制御するため公知の架橋剤、連鎖
移動剤、重合禁止剤を更に添加し用いることも可能であ
る。
【0096】本発明において、トナーの製造方法として
懸濁重合を利用する場合には、無機系酸化物または有機
系化合物を分散剤として水相に分散させて用いることが
できる。無機系酸化物としては、例えばリン酸三カルシ
ウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン
酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、ベントナイト、シリカ、アルミナ、磁性体、フェラ
イトが挙げられる。有機系化合物としては、例えば、ポ
リビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メ
チルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デン
プンが挙げられる。これら分散剤は、重合性単量体10
0重量部に対して0.2〜2.0重量部を使用すること
が好ましい。
【0097】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒中にて高速攪拌下にて該無機化合物を
生成させることも出来る。例えば、リン酸三カルシウム
の場合、高速攪拌下において、リン酸ナトリウム水溶液
と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方法
に好ましい分散剤を得ることが出来る。これら分散剤の
微細化のため0.001〜0.1重量部の界面活性剤を
併用しても良い。具体的には市販のノニオン型、アニオ
ン型、またはカチオン型の界面活性剤が利用でき、例え
ばドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウ
ム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリ
ウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、
ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが好まし
く用いられる。
【0098】トナー製造方法に直接重合法を利用する場
合には、以下の如き製造方法によって具体的にトナーを
製造することが可能である。単量体中に着色剤、荷電制
御剤、重合開始剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイ
ザーまたは超音波分散機の如き分散機によって均一に溶
解または分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含
有する水相中に通常の攪拌機またはホモミキサー、ホモ
ジナイザーの如き分散機により分散せしめる。好ましく
は単量体組成物からなる液滴が所望のトナー粒子のサイ
ズを有するように攪拌速度及び攪拌時間の如き攪拌条件
を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用によ
り、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される
程度の攪拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般
的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。重合
反応後半に昇温しても良く、更に、本発明の画像形成方
法における耐久性向上の目的で、未反応の重合性単量
体、副生成物を除去するために反応後半、または、反応
終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、
生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により回収し、乾燥す
る。懸濁重合法においては、通常単量体系100重量部
に対して水300〜3000重量部を分散媒として使用
するのが好ましい。
【0099】本発明に用いられるトナーは、未反応の残
存モノマーの含有量が1000ppm以下であることが
好ましく、より好ましくは500ppm以下、更に好ま
しくは300ppm以下であることが多数枚耐久におけ
るトナーの転写効果の低下や再転写の発生が生じ難しい
ことから好ましい。
【0100】トナー中の残存モノマーの含有量が100
0ppmを超えると、多数枚耐久において、トナー中の
残存モノマーが感光体の表面を汚染し、感光体表面の接
触角を低下させることから、トナーの転写効率を低下さ
せ易くなり、且つ、トナーの再転写を生じさせ易くして
しまう。
【0101】トナー中の残存モノマーの含有量を100
0ppm以下にする方法としては、以下の方法を用いる
ことが可能である。
【0102】トナーを懸濁重合法で製造する場合には、
例えば、トナー結着樹脂は溶解しないが重合性単量体及
び/或いは有機溶媒成分は溶解する高揮発性の有機溶媒
で洗浄する方法;酸やアルカリで洗浄する方法;発泡剤
や重合体を溶解しない溶媒成分を重合体系に入れ、得ら
れるトナーを多孔化することに依り内部の重合性単量体
及び/或いは有機溶媒成分の揮散面積をふやす方法;及
び減圧下で重合性単量体及び/或いは有機溶媒成分を揮
散させる方法が挙げられるが、トナーカプセル性低下に
よるトナー構成成分の溶出、その溶媒の残留性等溶媒の
選択が難しいので、減圧下で重合性単量体及び/或いは
有機溶媒成分を揮散させる方法が、もっとも好ましい。
【0103】トナーを粉砕法で製造した後球形化処理す
る方法で製造する場合には、例えば、トナーの結着樹脂
を懸濁重合で重合する際に懸濁流中に窒素ガスを導入し
ながら重合を行う方法;トナーの結着樹脂を懸濁重合に
より合成した後、懸濁液から水を樹脂のTg以上の温度
で留去すると共に残存モノマーを留去する方法;重合率
が98%以上になるまで重合を長時間行う方法;及び重
合反応終了後樹脂を加熱下で減圧乾燥する方法が挙げら
れ、これらは適宜組み合わせて行うことも可能である。
【0104】残存モノマーの含有量の少ないトナーは、
上述の如く、多数枚耐久における感光体の表面の汚染を
抑制できることから好ましく、この効果は、感光体とし
て有機光導電体(OPC)の場合に特に有効である。
【0105】すなわち、有機光導電体は樹脂によって形
成されているため、トナー中の残存モノマーが多いトナ
ーの場合には、樹脂を劣化させることから、トナー中の
残存モノマーの含有量は、特に少ないことが要求される
からである。
【0106】前述の如く、トナー中の残存モノマーの含
有量が1000ppm以下のトナーは、多数枚耐久にお
ける転写効果の低下や再転写率の増大が生じ難いことか
ら本発明の画像形成方法及び装置に用いた場合に有効で
あり、更に感光体の表面に当接して一次帯電する接触帯
電方式を用いた画像形成方法に用いた場合により有効で
あり、更にまた接触帯電方式と転写後に感光体上に残存
するトナーを現像器が現像時に回収する現像同時クリー
ニング方式とを組み合わせた画像形成方法に用いた場合
により効果が顕著である。
【0107】すなわち、接触帯電方式を用いた画像形成
方法においては、転写後に感光帯電上に残存するトナー
(すなわち、転写されなかったトナー及び再転写したト
ナー)が多い場合には、クリーニング手段をすり抜けて
接触帯電器に到達するトナーの量も多くなり、よって接
触帯電部材にトナー成分が融着しやすく、特にトナー中
の残存モノマーの含有量の多いトナーの場合には顕著で
ある。
【0108】更に現像同時クリーニング方式を用いた画
像形成方法の場合には、転写部と接触帯電器までの間に
感光体上に存在するトナーを除去するためのクリーニン
グ手段を設けないことから、接触帯電器に到達するトナ
ーの量はより多くなり、よって接触帯電部材に対するト
ナー成分の融着がより生じ易くなる。
【0109】しかしながら、本発明に用いられるトナー
は、特定の形状係数を有している転写効率が高く、再転
写が抑制されたトナーであることから、転写後に感光体
上に残存するトナーの量が少なく、接触帯電器に到達す
る量が少なく、接触帯電部材に対するトナー成分の融着
を抑制できることに加えて、トナー中の残存モノマーの
含有量の少ないトナーの場合には、接触帯電部材に対す
るトナー成分の融着をより抑制することができ、よって
現像同時クリーニング方式を画像形成方法に適用するこ
とが可能となるものである。
【0110】本発明においてトナーの残存モノマーの測
定方法は以下のとおりである。
【0111】残存モノマー量は、トナー0.2gをテト
ラヒドロフラン(THF)4mlに溶解し、ガスクロマ
トグラフィー(G.C.)にて以下の条件で内部標準法
により測定する。
【0112】G.C.条件 測定装置 :島津GC−15A キャリアガス:N2 ガス,2kg/cm2 ,50ml/
min,split比1:60,線速度 30mm/s
ec カラム :ULBON HR−1 50mm×0.
25mm 昇温 :50℃,5min hold,5℃.m
in,100℃ 10℃/min,200℃ hold 試料量 :2μl 標準試料 :トルエン
【0113】本発明に使用するトナー粒子は、高画質化
のため、アナログ潜像または微小な潜像ドットを忠実に
現像するために、トナー粒子は重量平均径が1〜9μm
(好ましくは、2μm〜8μm)である。更に、トナー
粒子は個数分布における変動係数(A)が35%以下で
あることが好ましい。重量平均径が1μm未満のトナー
粒子においては、転写効率の低下から感光体の如き静電
像保持体上に転写残のトナー粒子が多く、更に、カブ
リ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となりや
すく本発明で使用するトナーとして好ましくない。トナ
ー粒子の重量平均径が9μmを超える場合には、感光体
表面の如き部材への融着が起き易い。トナー粒子の個数
分布における変動係数が35%を超えると更にその傾向
が強まる。
【0114】トナー粒子の粒度分布は種々の方法によっ
て測定できる。本発明においてはコールターカウンター
を用いて行った。
【0115】例えば、測定装置としてはコールターカウ
ンターTA−II型(コールター社製)またはコールタ
ーマルチサイザー(コールター社)を用い、個数分布及
び体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及
びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を持
続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて約1%Na
Cl水溶液を調製する。例えばISOTON II(コ
ールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用出
来る。測定法としては前記電解水溶液100〜150m
l中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定
試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超
音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コール
ターカウンターTA−II型により、アパチャーとして
例えば100μアパチャー、または、50μアパチャー
を用い、個数を基準として2〜40μ(または1〜20
μ)の粒子の粒度分布を測定して、それから本発明に係
るところの値を求める。
【0116】トナー粒子の個数分布における変動係数A
は下記式から算出される。
【0117】変動係数A=〔S/D1 〕×100 〔式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差値
を示し、D1 はトナー粒子の個数平均粒径(μm)を示
す。〕
【0118】本発明に用いられるトナーは、トナー粒子
の流動性向上剤としての機能を有する微粉体を外添剤と
してトナー粒子を混合して用いることが好ましい。
【0119】本発明に使用される外添剤としては、トナ
ーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の重量平
均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。こ
の外添剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子
(5万倍)の表面観察により求めたその平均粒径を有す
る。外添剤としては、例えば、金属酸化物(酸化アルミ
ニウム,酸化チタン,チタン酸ストロンチウム,酸化セ
リウム,酸化マグネシウム,酸化クロム,酸化錫,酸化
亜鉛,など);窒化物(窒化ケイ素など);炭化物(炭
化ケイ素など);金属塩(硫酸カルシウム,硫酸バリウ
ム,炭酸カルシウムなど);脂肪酸金属塩(ステアリン
酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど);カーボンブラ
ック;シリカの微粉体が挙げられる。
【0120】外添剤として用いられる微粉体は、疎水性
を有していることが良く、好ましくは疎水化度60%以
上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%
以上であることが良い。
【0121】本発明における外添剤としての微粉体の疎
水化度は、以下の方法で測定された値を用いる。本発明
の測定法を参照しながら他の測定法の適用も可能であ
る。
【0122】密栓式の200mlの分液ロートにイオン
交換水100ml及び試料0.1gを入れ、振とう機
(ターブラシェーカーミキサーT2C型)で90rpm
の条件で10分間振とうする。振とう後10分間静置
し、無機粉末層と水層が分離した後、下層の水層を20
〜30ml採取し、10mmセルに入れ、500nmの
波長で微粉体を入れないブランクのイオン交換水を基準
として透過率を測定し、その透過率の値をもって無機微
粉体の疎水化度とするものである。
【0123】外添剤としての微粉体の疎水化度が60%
未満の場合には、特に高湿環境下において吸湿すること
によってトナーの帯電量の低下及びトナーの流動性の低
下により転写効率が低下すると共にトナー飛散やカブリ
が生じ易くなる。
【0124】微粉体の疎水化処理法としては、後述する
無機微粉体a及びケイ素化合物bの疎水化処理法を用い
ることが可能である。
【0125】本発明において、外添剤は、トナー粒子1
00重量部に対し、好ましくは0.1〜5重量部、より
好ましくは0.2〜4重量部トナー粒子と混合して使用
することが良い。
【0126】外添剤の添加量が0.1重量部未満の場合
には、トナー粒子に対する流動性付与能が充分ではな
く、5重量部を超える場合には、トナー粒子から遊離し
た外添剤がキャリアや現像スリーブを汚染し、トナーの
帯電性が低下し易い。
【0127】本発明に用いられるトナーは、球形でかつ
表面が平滑であるため、トナーは、現像器中でのトナー
粒子同志の接触またはトナー粒子と現像スリーブやキャ
リア粒子との接触時に接触面積が少なく応力が集中し易
いことから、トナー粒子と混合した外添剤がトナー粒子
に埋め込まれると言う問題点が生じ易く、トナーの耐久
性が低下し易い。
【0128】従って、本発明においては、外添剤として
疎水化された無機微粉末aとこの疎水化された無機微粉
末aよりも粒径の大きい疎水化されたケイ素化合物bを
組み合わせて用いることが特に好ましい。
【0129】本発明において、外添剤として疎水化され
た無機微粉末aと無機微粉末よりも粒径の大きい疎水化
されたケイ素化合物bとを組合わせて用いる場合には、
疎水化された無機微粉末aは、平均粒径が3〜90nm
の範囲内であることが良く、疎水化されたケイ素化合物
bは、平均粒径が30〜120nmであり、粒径5〜3
0nmのケイ素化合物粒子を15〜45個数%含有し、
粒径30〜60nmのケイ素化合物粒子を30〜70個
数%含有し、粒径60nm以上のケイ素化合物粒子を5
〜45個数%含有している広粒度分布を有していること
が良い。
【0130】外添剤として疎水化された無機微粉末aと
疎水化されたケイ素化合物bとを組合わせて用いる場合
には、疎水化された無機微粉末aの母体としては、酸化
チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム,
酸化セリウム,酸化マグネシウムの如き金属酸化合物;
窒化ケイ素の如き窒化物;炭化ケイ素の如き炭化物;硫
酸カルシウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムの如き金
属塩;フッ化カーボンが挙げられる。このうち、酸化チ
タンがより好ましいものであり、酸化チタンの製造法と
しては、チタンハロゲン化合物やチタンアルコキシドを
気相酸化する方法が挙げられる。酸化チタンは、結晶性
(アナターゼ型,ルチン型),非結晶性のどちらでも良
い。
【0131】無機微粉末aの疎水化処理法としては、湿
式法または乾式法のいずれでも良い。
【0132】疎水化剤としては、シランカップリング
剤,チタン系カップリング剤,アルミネート系カップリ
ング剤,ジルコアルミニウム系カップリング剤,シリコ
ーンオイルが挙げられる。特に好ましく用いられるの
は、シランカップリング剤であり、一般式 Rm SiYn 〔式中、Rはアルコオキシ基を示し、Yはアルキル基,
ビニル基,グリシドキシ基,メタクリル基の如き炭化水
素基を示し、mは1〜3の整数を示し、nは1〜3の整
数を示す。〕 n:1〜3の整数 で表わされるものが挙げられる。シランカップリング剤
の中でも特に、モノアルキルトアルコキシシランカップ
リング剤が好ましい。
【0133】シランカップリング剤の具体例としては、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキ
シシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメ
トキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルト
リメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブ
チルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n
−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシル
トリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、
n−オクチルトリメトキシシランが挙げられる。
【0134】疎水化剤の処理量は、微粉体または無機微
粉末a100重量部に対して、1〜50重量部、より好
ましくは3〜40重量部が好ましい。処理量が1重量部
未満では疎水化の効果が少なく、高湿下において帯電の
リークが早く、トナーの帯電安定性が低下する。処理量
が50重量部を超えると、粗大な二次粒子の発生をも助
長し、流動性向上効果が低下しやすい。
【0135】微粉体または疎水化された無機微粉末a及
び疎水化されたケイ素化合物bの平均粒径は、走査型電
子顕微鏡(日立製作所社製)により無機微粉末の5万部
の写真を撮り、LUZEX III(ニレコ社製)によ
り粒径5nm以上の100個以上の粒子の直径を測定
し、平均値を求める。
【0136】疎水化された無機微粉末aは疎水化度が好
ましくは60%以上、より好ましくは80%以上、さら
に好ましくは90%以上であることが良い。
【0137】無機微粉末aの疎水化度が60%未満の場
合には、特に高湿環境下において吸湿することによって
トナーの帯電量の低下及びトナーの流動性の低下により
転写効率が低下すると共にトナー飛散やカブリが生じ易
くなる。
【0138】疎水化された無機微粉末aは、鉄粉キャリ
アを用いて測定した摩擦帯電量の絶対値が45mC/k
g以下(より好ましくは、30mC/kg以下)である
ことが、小粒径トナーの帯電量の安定性の点で好まし
い。
【0139】疎水化された無機微粉末の摩擦帯電量は、
疎水化された無機微粉末a2重量部と鉄粉キャリア(例
えば、パウダーテック株式会社製鉄粉キャリアEFV−
200/300)98重量部とポリエチレン容器に入れ
て300〜400回振とう後、後述のトナーの摩擦帯電
量の測定と同様にして測定される。
【0140】さらに、疎水化された無機微粉末aは、窒
素ガスを用いて測定したBET比表面積が100〜30
0m2 /gを有することが、トナー粒子の流動性を効率
良く高める上で好ましい。
【0141】本発明における疎水化された無機微粉末a
はトナー粒子100重量部に対し、0.05〜3.5重
量部、より好ましくは0.1〜2.0重量部使用するこ
とが好ましい。添加量が0.05重量部未満の場合に
は、トナー粒子に対する流動性付与性が低下する。添加
量が3.5重量部を超える場合には、トナー粒子から遊
離したものがキャリアや現像スリーブの表面を汚染しや
すく、結果としてトナーの帯電量の低下を招きやすい。
【0142】次に、上記疎水化された無機微粉末aがト
ナー粒子表面に埋没するのを防止または抑制するために
使用される、疎水化されたケイ素化合物微粉末について
説明する。
【0143】疎水化されているケイ素化合物微粉末bの
母体としては、シリカ微粉末またはシリコーン樹脂微粉
末が好ましい。シリカ微粉末bとしては、シリカ以外の
無機微粒子をコアとし、表面をシリカで構成した微粉体
を使用しても良い。
【0144】シリカ微粉末の製造法としては、たとえば
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化やゾルゲル法が挙げら
れる。
【0145】ケイ素化合物の疎水化には、疎水化剤とし
て、シランカップリング剤及びシリコーンオイルが好ま
しい。シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチル
アセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキ
サメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチル
ジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロ
キサンが挙げられる。
【0146】疎水化されたケイ素化合物微粉末にプラス
の摩擦帯電特性を付与するために、含窒素シランカップ
リング剤を使用しても良い。含窒素シランカップリング
剤としては、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオク
チルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミ
ノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピル
モノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエト
キシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニ
ルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジル
アミン等が挙げられる。
【0147】シリコーンオイルとしては、次の式で示さ
れるものが挙げられる。
【0148】
【外2】 〔式中、RはC1-3 のアルキル基を示し、R′はアルキ
ル、ハロゲン変性アルキル、フェニル、変性フェニルの
如きシリコーンオイル変性基を示し、R″はC1-3 のア
ルキル基またはアルコオキシ基を示す。〕
【0149】例えば、ジメチルシリコーンオイル、アル
キル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シ
リコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フ
ッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。上記シリコー
ンオイルは、25℃における粘度が50〜100センチ
ストークスのものが好ましく用いられる。
【0150】疎水化されたケイ素化合物微粉末に、疎水
性とプラスの摩擦帯電特性を付与するために含窒素シリ
コーンオイルを使用しても良い。
【0151】側鎖に窒素原子を有するシリコーンオイル
としては、少なくとも下記式で表わされる部分構造を具
備するシリコーンオイルが使用できる。
【0152】
【外3】 (式中、R1 は水素、アルキル基、アリール基またはア
ルコキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレ
ン基を示し、R3 及びR4 は水素、アルキル基、または
アリール基を示し、R5 は含窒素複素環基を示す。)
【0153】上記アルキル基、アリール基、アルキレン
基、フェニレン基は窒素原子を有するオルガノ基を有し
ていても良いし、または、帯電性を損ねない範囲で、ハ
ロゲン等の置換基を有していても良い。
【0154】疎水化処理する場合の疎水化剤の使用量と
しては、ケイ素化合物微粉末100重量部に対して、1
〜50重量部、より好ましくは2〜35重量部が好まし
い。疎水化度は30〜80%、より好ましくは35〜7
5%が好ましい。
【0155】疎水化されているケイ素化合物微粉末b
は、トナー粒子の流動性を顕著に向上させるために使用
される疎水化された無機微粉末aがトナー粒子表面に埋
没することが広く、粗い粒子を含むものを使用すること
が好ましい。
【0156】本発明に使用される疎水化されたケイ素化
合物微粉末bは、平均粒径が30〜120nmであり、
粒度分布が広く、粒径5〜30nmのケイ素化合物粒子
を15〜45個数%(好ましくは、20〜40個数%)
含有し、粒径30〜60nmのケイ素化合物粒子を30
〜70個数%(好ましくは45〜70個数%、より好ま
しくは50〜70個数%)含有し、粒径60nm以上の
ケイ素化合物粒子を5〜45個数%(好ましくは、10
〜40個数%)含有していることが好ましい。
【0157】本発明において疎水化されたケイ素化合物
bの使用量は、トナー粒子100重量部に対し、0.0
5〜3.5重量部が、より好ましくは0.1〜2.0重
量部が好ましい。
【0158】疎水化されたケイ素化合物微粉末bは、流
動性向上剤がトナー粒子表面に埋没されるのを良好に防
止し、さらに、転写工程でのトナー画像の転写率を高
め、クリーニング工程での残留小粒径トナー粒子の静電
像保持体からの除去を良好に行うことができる。上記効
果は、ケイ素化合物微粉末bが粒径の大きい粗粒子を含
有しており、粗粒子はトナー粒子表面に埋没されにく
く、粗粒子がスペーサとして機能するためと推察され
る。さらに、流動性向上剤よりも摩擦帯電量の絶対値が
大きい疎水化されたケイ素化合物微粉末を使用する場合
には、流動性向上剤よりもより密着してトナー粒子上に
存在し、流動性向上剤のトナー粒子表面への埋没をさら
に良好に防止し得る。
【0159】疎水化されたケイ素化合物微粉末bは、流
動性向上剤として機能する疎水化された無機微粉末のト
ナー粒子表面への埋没をより良好に防止するために、窒
素ガスを用いて測定したBET比表面積が80m2 /g
以下(より好ましくは、70m2 /g以下)であり、鉄
粉キャリアに対する摩擦帯電量の絶対値が50〜300
mC/kg(より好ましくは、70〜250mC/k
g)が良い。
【0160】本発明における疎水化された無機微粉末a
と疎水化されたケイ素化合物微粉末bとの併用の効果
は、トナー粒子の形状係数SF−1及びSF−2の値が
100に近づく程、より顕著になる。
【0161】本発明のトナーは、通常一成分系現像剤ま
たは二成分系現像剤に使用できる。
【0162】一成分系現像剤としては、磁性体をトナー
粒子中に含有せしめた磁性トナーの場合には、現像スリ
ーブ中に内蔵せしめたマグネットを利用し、磁性トナー
を搬送及び帯電せしめる方法がある。磁性体を含有しな
い非磁性トナーを用いる場合には、ブレードまたはロー
ラーを用い、現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリ
ーブ上にトナーを付着せしめることで搬送せしめる方法
がある。
【0163】二成分系現像剤としては用いる場合には、
本発明のトナーと共に、キャリアを使用する。磁性キャ
リアとしては、鉄,銅,亜鉛,ニッケル,コバルト,マ
ンガン,クロム元素からなる元素単独または複合フェラ
イト状態で構成される。磁性キャリアの形状として、球
状,扁平または不定形がある。更に磁性キャリア粒子表
面状態の微細構造(たとえば表面凹凸性)をもコントロ
ールすることが好ましい。一般的には、上記無機酸化物
を焼成、造粒することにより、あらかじめ、磁性キャリ
アコア粒子を生成した後、樹脂にコーティングする方法
が用いられている。磁性キャリアのトナーへの負荷を軽
減する意味合いから、無機酸化物と樹脂を混練後、粉
砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、さらに
は、直接無機酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中
にて懸濁重合せしめ真球状の磁性キャリアを得る方法も
利用することが可能である。
【0164】上記キャリア粒子の表面を樹脂で被覆する
樹脂被覆キャリアは、特に好ましい。その被覆方法とし
ては、樹脂を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめキャリア
粒子に塗布し付着せしめる方法、単に樹脂粉体とキャリ
ア粒子とを混合して付着させる方法が適用できる。
【0165】キャリア粒子表面への固着物質としてはト
ナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエ
チレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリ
フッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアシド、ポ
リビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が挙げら
れる。これらは単独或は複数で用いられる。
【0166】キャリアの磁性特性は以下のものが良い。
磁気的に飽和させた後の1000エルステッドにおける
磁化の強さ(σ1000)は30乃至300emu/c
3であることが必要である。さらに高画質化を達成す
るために、好ましくは100乃至250emu/cm3
であることがよい。300emu/cm3 より大きい場
合には、高画質なトナー画像が得られにくくなる。30
enu/cm3 未満であると、磁気的な拘束力も減少す
るためにキャリア付着を生じやすい。
【0167】キャリア形状は丸さの度合いを示すSF1
が180以下、凹凸の度合いを示すSF2が250以下
であることが好ましい。なお、SF−1、SF−2は以
下の式にて定義され、ニレコ社製のLVZEX III
にて測定される。
【0168】
【外4】
【0169】本発明のトナーと磁性キャリアとを混合し
て二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤
中のトナー濃度として、2重量%〜15重量%、好まし
くは4重量%〜13重量%にすると通常良好な結果が得
られる。
【0170】本発明のトナーを用いた画像形成方法及び
画像形成装置を添付図面を参照しながら以下に説明す
る。
【0171】図1は、本発明の画像形成方法を実施可能
な画像形成装置の概略図を示す。
【0172】画像形成装置本体には、第1画像形成ユニ
ットPa、第2画像形成ユニットPb、第3画像形成ユ
ニットPc及び第4画像形成ユニットPdが併設され、
各々異なった色の画像が潜像、現像、転写のプロセスを
経て転写材上に形成される。
【0173】画像形成装置に併設される各画像形成ユニ
ットの構成について図4に示す第1の画像形成ユニット
Paを例に挙げて説明する。
【0174】第1の画像形成ユニツトPaは、潜像担持
体としての電子写真感光体ドラム1aを具備し、この感
光体ドラム1aは矢印a方向へ回転移動される。2aは
帯電手段としての一次帯電器であり、感光体ドラム1a
と非接触のコロナ帯電器が用いられている。17aは、
一次帯電器2aにより表面が均一に帯電されている感光
体ドラム1aに静電潜像を形成するための潜像形成手段
としてのレーザー光を回転することによって走査するポ
リゴンミラーである。3aは、感光体ドラム1a上に担
持されている静電潜像を現像してカラートナー画像を形
成するための現像手段としての現像器でありカラートナ
ーを保持している。4aは感光体ドラム1aの表面に形
成されたカラートナー画像をベット状の転写材担持体8
によって搬送されて来る転写材6の表面に転写するため
の転写手段としての転写ブレードであり、この転写ブレ
ード4aは、転写材担持体8の裏面に当接して転写バイ
アスを印加し得るものである。
【0175】5aは、転写後に感光体ドラム1aの表面
に残存するカラートナーを除するためのクリーニング手
段であり、クリーニング手段5aは、感光体ドラム1a
の表面に当接してカラートナーを除去するためのクリー
ニングブレード及び除したカラートナーを回収保有する
ためのクリーナを有している。21aは感光体ドラム1
aの表面を除電するための除電手段としてのイレース露
光器である。
【0176】この第1の画像形成ユニット1aは、一次
帯電器2aによって感光体ドラム1aの感光体を均一に
一次帯電した後、潜像形成手段17aにより感光体に静
電潜像を形成し、現像器3aで静電潜像をカラートナー
を用いて現像し、この現像されたトナー画像を第1の転
写部(感光体と転写材の当接位置)で転写材bを担持搬
送するベルト状の転写材担持体8の裏面側に当接する転
写ブレード4aから転写バイアスを印加することによっ
て転写材6の表面に転写する。
【0177】感光体上に存在するカラートナーは、クリ
ーニング手段5のクリーニングブレードによって感光体
上から除去されクリーナーによって回収され、感光体
は、イレース露光器21aによって除電され、再度、上
記画像形成プロセスが行なわれる。
【0178】本発明の画像形成装置においては、図1に
示すように上記のような第1の画像形成ユニットPaと
同様の構成であり、現像器に保有されるカラートナーの
色の異なる第2の画像形成ユニットPb、第3の画像形
成ユニットPc、第4の画像形成ユニットPdの4つの
画像形成ユニットを併設するものである。例えば、第1
の画像形成ユニットPaにマゼンタトナー、第2の画像
形成ユニットPbにシアントナー、第3の画像形成ユニ
ットPcにイエロートナー、及び第4の画像形成ユニッ
トにブラックトナーをそれぞれ用い、各画像形成ユニッ
トの転写部で各カラートナーの転写材上への転写が順次
行なわれる。この工程で、レジストレーションを合わせ
つつ、同一転写材上に一回の転写材の移動で各カラート
ナーは重ね合わせられ、終了すると分離帯電器14によ
って転写材担持体8上から転写材6が分離され、搬送ベ
ルトの如き搬送手段によって定着器7に送られ、ただ一
回の定着によって最終のフルカラー画像が得られる。
【0179】定着器7は、1対の定着ローラー71と加
圧ローラー72を有し、定着ローラー71及び加圧ロー
ラー72は、いずれも内部に加熱手段75及び76を有
している。73、74は各定着ローラー上の汚れを除去
するウエッブであり、77は、シリコーンオイルの如き
離型性オイル78を定着ローラー71の表面に塗布する
ためのオイル塗布手段としての塗布ローラーである。
【0180】転写材6上に転写された未定着のカラート
ナー画像は、この定着器7の定着ローラー71と加圧ロ
ーラー72との圧接部を通過することにより、熱及び圧
力の作用により転写材6上に定着される。
【0181】尚、図1において、転写材担持体8は、無
端のベルト状部材であり、このベルト状部材は、10の
駆動ローラーによって矢印e方向に移動するものであ
る。9は、転写ベルトクリーニング装置であり、11は
ベルト従動ローラーであり、12は、ベルト除電器であ
る。13は転写材ホルダー60内の転写材6を転写材担
持体8に搬送するための1対のレジストローラー13で
ある。17は、ポリゴンミラーであり、図示しない光源
装置から発せられたレーザー光をこのポリゴンミラーに
よって走査し、反射ミラーによって光束を変向した走査
光を感光体ドラムの母線上に集光するfθレンズを介し
て画像信号に応じた潜像の形成を行なう。
【0182】本発明においては、感光体を一次帯電する
ための帯電手段としては、コロナ帯電器の如き感光体に
非接触で帯電を行なう非接触帯電部材とローラー、ブレ
ードまたは磁気ブラシの如き感光体に接触して帯電を行
なう接触帯電部材のいずれを用いることも可能である
が、帯電時のオゾンの発生量を抑制できる点で接触帯電
部材を用いることが好ましい。
【0183】転写手段としては、転写材担持体の裏面側
に当接する転写ブレードに代えてローラー状の転写ロー
ラーの如き転写材担持体の裏面側に当接して転写バイア
スを直接印加可能な接触転写手段を用いることが可能で
ある。
【0184】さらに、上記の接触転写手段に代えて一般
的に用いられている転写材担持体の裏面側に非接触で配
置されているコロナ帯電器から転写バイアスを印加して
転写を行なう非接触の転写手段を用いることも可能であ
る。
【0185】しかしながら、転写バイアス印加時のオゾ
ンの発生量を抑制できる点で接触転写手段を用いること
がより好ましい。
【0186】本発明に使用可能な接触帯電部材の構成に
ついて図面を用いて詳細に説明する。
【0187】図5は、本発明に使用可能な接触帯電部材
として帯電ローラーの概略構成図である。1は潜像担持
体としての感光体ドラムであり、アルミニウム製のドラ
ム基体101aの外周面に感光体層である有機光導電体
(OPC)102bを形成してなるもので矢印方向に所
定の速度で回転する。
【0188】102は上記感光体ドラム1に所定圧力を
もって接触させた接触帯電部材である帯電ローラーであ
り、金属芯金102aに導電性ゴム層102bを設け、
更にその周面に離型性被膜である表面層102cを設け
た。離型性被膜は、抵抗が大きすぎると感光体ドラム1
01が帯電されず、抵抗が小さすぎると感光体ドラム1
01に大きな電圧がかかり過ぎ、ドラムの損傷、ピンホ
ールの発生が起こるので適度な抵抗、即ち体積抵抗率1
9 〜1014Ωmが良く、この時の離型性被膜の厚さは
30μm以内が好ましい。また、被膜の厚さの下限は被
膜がハガレ、メクレがなければ良く好ましくは5μmと
考えられる。
【0189】本発明に使用可能な帯電ローラー102の
一具体例としては、外径は12mmφであり、導電性ゴ
ム層102bはEPDM、表面層102cには厚み10
μmのナイロン系樹脂を用いたものであり、さらに帯電
ローラー4の硬度は54.5°(ASKER−C)とし
たものが挙げられる。Eはこのタイデンローラー102
に電圧を印加する電源部で所定の電圧を帯電ローラー1
02の芯金102aに供給する。
【0190】帯電ローラーに導電ゴム層を用いることで
帯電ローラーと感光体との十分な接触を保つことができ
帯電不良を起こすようなこともない。
【0191】この導電性ゴム層102bの外側に設ける
離型性被膜としての表面層102cにナイロン系樹脂の
如き低表面エネルギーを有する離型性樹脂を用いた上記
の構成の帯電ローラーは、感光体と帯電ローラーとの接
触部に導電性ゴムからの軟化剤のしみ出しを抑制できる
ことから、軟化剤の感光体への付着によって生じる感光
体の低抵抗化による画像流れ、残留トナーの感光体への
フイルミングによる帯電能力の低下を防止でき、帯電効
率の低下が抑えられることに加えて、感光体からのトナ
ーの離型性の低下を抑制できることから、本発明に用い
られる特定の形状係数を有する転写性が高く、再転写が
生じ難いトナーとの組合わせにより、良好な転写性及び
再転写防止特性を維持でき、良好なフルカラー画像の形
成が可能である。
【0192】図5においてEは直流電圧を示している
が、直流電圧に交流電圧を重畳したものでも良い。
【0193】帯電ローラー102は、回転する感光ドラ
ム101に従動回転させてもよいし、感光体ドラム10
1の回転方向と同方向または逆方向に回転駆動させても
よいし、非回転のものにしてもよい。
【0194】図6は、本発明に使用可能な接触帯電部材
としての帯電ブレードの概略構成図を示す。図5の装置
と共通部材には同一の符号を付して再度の説明は省略す
る。
【0195】接触帯電部材103は感光体ドラム101
に所定圧力をもって順方向に当接させたブレード状のも
のであり、このブレード103は電圧が供給される金属
支持部材103aに導電性ゴム層103bが支持され、
感光体ドラム101との当接部分には、離型性被膜とな
る表面層103cが設けられている。表面層103cと
しては厚み10μmのナイロン系樹脂の如き離型性樹脂
を用いることが好ましい。この構成によれば、ブレード
と感光体ドラムとの接着といった不具合もない。さら
に、導電性ゴム層103bの外側に離型性樹脂の表面層
103Cを用いることによる作用効果は、前述の帯電ロ
ーラーの場合と同様である。
【0196】接触帯電部材としてはローラー状、ブレー
ド状のものを説明したが、これに限るものでなく、他の
形状についても本発明においては、用いることができ
る。
【0197】上記の接触帯電部材においては、導電性ゴ
ム層と離型性被膜から構成したものについて説明した
が、それに限らず、導電性ゴム層と離型性被膜表層間に
感光体へのリーク防止のために高抵抗層、例えば環境変
動の小さいヒドリンゴム層を形成すると良い。
【0198】離型性樹脂としては、ナイロン系樹脂の代
わりにPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC
(ポリ塩化ビニリデン)を用いても良い。感光体として
は、アモルファスシリコン、セレン、ZnOでも使用可
能である。特に、感光体にアモルファスシリコンを用い
た場合、他のものを使用した場合に比べて、導電性ゴム
層の軟化剤が感光体に少しでも付着すると、画像流れは
ひどくなるので導電性ゴム層の外側に絶縁性被膜したこ
とによる効果は大となる。
【0199】図7は、本発明に使用可能な接触帯電部材
としての磁気ブラシの概略構成図を示す。
【0200】磁気ブラシ帯電器104は、非磁性スリー
ブ106とスリーブ106に内包したマグネットロール
105及びスリーブ106上に磁気拘束された導電磁性
粒子107から構成される。
【0201】導電性磁性粒子は、フェライト、マグネタ
イトの如き導電性金属の単一あるいは混晶の種々の材料
が使用可能である。一度焼結した導電性磁性粒子を還元
または酸化処理し抵抗調節したものである。導電性磁性
粒子の構成としては、導電性及び磁性を有する微粒子を
バインダーポリマーと混練し、粒状に成型することによ
って得られた導電性及び磁性を有する微粒子がバインダ
ーポリマー中に分散された粒子や、上記の導電性磁性粒
子を更に樹脂でコートする構成もとることができる。こ
の時は、コートした樹脂層の抵抗をカーボンの如き導電
剤の含有量を調整することで、導電性磁性粒子全体の抵
抗調整を行うものである。
【0202】本発明において、導電性磁性粒子の平均粒
径としては、1〜100μmのものが使用可能であり、
好ましくは5〜50μmのものが、帯電性と粒子の保持
の両立という点で優れている。
【0203】本発明において、導電性磁性粒子の平均粒
径は、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡により、ラン
ダムに100個以上抽出し、水平方向最大弦長をもって
体積粒度分布を算出しその50%平均粒径をもって決定
した。
【0204】磁気ブラシ帯電器104は感光ドラム11
0にスリーブ106とドラム表面の距離が0.1〜1m
mになるように長手方向の端部をスペーサ部材(非図
示)を介して固定し、導電性磁性粒子107の磁気ブラ
シを感光体ドラム表面に当接させ、マグネットロール1
05を固定したままスリーブ106をドラム110と同
方向(図7において時計方向)に回転させることにより
感光体ドラムを帯電する。
【0205】この磁気ブラシ帯電器104を用いて感光
体を帯電するには、感光体が電荷注入層を有しており、
この電荷注入層に磁気ブラシから電荷を直接注入するこ
とが好ましい。
【0206】この磁気ブラシ帯電器を用いて帯電するた
めの感光体ドラムの好ましい構成について以下に詳細に
説明する。
【0207】感光体ドラム110はアルミニウム基体1
11上に下引き層、正電荷注入防止層、電荷発生層、電
荷輸送層の順に重ねて塗工された有機光導電体(OP
C)層112上に更に、電荷注入層113を塗布した構
造を有する。電荷注入層113は、光硬化型アクリル樹
脂の如き樹脂に導電性微粒子を樹脂100重量部に対し
て20〜100重量部分散させたものが好ましい。導電
性微粒子としては、SnO2,TiO2及びITOの如き
材料を用いることができる。導電性微粒子の平均粒径
は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5〜5
0nmの範囲であることが、均一な帯電のために良い。
【0208】本発明において導電性微粒子の平均粒径
は、走査型電子顕微鏡によりランダムに100個以上抽
出し、水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を算出
し、その50%平均粒径をもって平均粒径とした。
【0209】導電性微粒子を結着する樹脂としては、ア
クリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエ
チレンテレフタレート及びポリスチレンの如き透明な樹
脂材料を用いること可能である。加えて、感光ドラム表
面の滑性向上のため、電荷注入層113中にテフロンの
如き滑性材料を結着樹脂100重量部に対して10〜4
0重量部加えることもできる。膜形成のため、架橋剤、
重合開始剤を適当量加えることもできる。電荷注入層1
13は磁気ブラシ帯電器104から電荷を直接注入する
ことで表面を均一に帯電する為の注入サイトを意図的に
作製したものであるが、潜像の電荷が表面を流れないよ
う電荷注入層113の抵抗値は1×108Ωcm以上で
ある必要がある。
【0210】本発明において、電荷注入層113の抵抗
値は絶縁性シート上に電荷注入層を塗布しこれをヒュー
レットパッカード社製の高抵抗計4329Aで印加電圧
100Vにて表面抵抗を測定したものである。
【0211】この磁気ブラシ帯電器104を用いた感光
体の帯電時にはスリーブ106に所望の電圧を印加する
ことで電荷注入層113に電荷が注入され、感光体ドラ
ム110表面は最終的に磁気ブラシと同電位に帯電(充
電)される。
【0212】次に本発明に使用可能な現像器の構成につ
いて図面を用いて詳細に説明する。
【0213】本発明において、現像領域で感光体表面に
現像剤担持体に担持される現像剤を接触させて現像を行
う接触現像方式と現像領域で感光体表面に現像剤担持体
に担持されている現像剤を感光体と現像剤層が非接触と
なるような間隔に設定した現像剤担持体から飛翔させて
現像を行う非接触ジャンピング現像方式のいずれを用い
ることも可能である。
【0214】接触現像方式としては、トナー及びキャリ
アを有する二成分系現像剤を用いる現像方法と一成分系
現像剤を用いる現像方法が挙げられる。接触現像方式の
場合には、転写後に感光体上に存在するトナーをクリー
ニング除去するクリーニング手段としての作用を現像手
段としての現像器が兼ねることが可能となるため、転写
後に感光体表面に存在するトナーを除去するためのクリ
ーニングブレードの如きクリーニング手段を別途設ける
必要がなく、装置の簡素化及びコンパクト化の点では好
ましい。
【0215】接触二成分系現像方法としては、トナーと
磁性キャリアとを混合した二成分系現像剤を例えば図8
に示すような現像装置120用い現像を行うことができ
る。
【0216】現像装置120は、二成分系現像剤128
を収納する現像容器126、現像容器126に収納され
ている二成分系現像剤128を担持し、現像領域に搬送
するための現像剤担持体としての現像スリーブ121、
現像スリーブ121上に形成されるトナー層の層厚を規
制するための現像剤層厚規制手段としての現像ブレード
127を有している。
【0217】現像スリーブ121は、非磁性のスリーブ
基体122内にマグネット123を内包している。
【0218】現像容器126の内部は、隔壁130によ
って現像室(第1室)R1と攪拌室(第2室)R2と区画
され、攪拌室R2の上方には隔壁130を隔てトナー貯
蔵室R3が形成されている。現像室R1及び攪拌室R2
には現像剤128が収容されており、トナー貯蔵室R3
内には補給用トナー(非磁性トナー)129が収容され
ている。なお、トナー貯蔵室R3には補給口131が設
けられ、補給口131を経て消費されたトナーに見合っ
た量の補給用トナー129が攪拌室R2内に落下補給さ
れる。
【0219】現像室R1内には搬送スクリュー124が
設けられており、この搬送スクリュー124の回転駆動
によって現像室R1内の現像剤128は、現像スリーブ
121の長手方向に向けて搬送される。同様に、貯蔵室
2内には搬送スクリュー125が設けられ、搬送スク
リュー125の回転によって、補給口131から攪拌室
2内に落下したトナーを現像スリーブ121の長手方
向に沿って搬送する。
【0220】現像剤128は、非磁性トナーと磁性キャ
リアとを有した二成分系現像剤である。
【0221】現像容器126の感光ドラム119に近接
する部位には開口部が設けられ、該開口部から現像スリ
ーブ121が外部に突出し、現像スリーブ121と感光
ドラム119との間には間隙が設けられている。非磁性
材にて形成される現像スリーブ121には、バイアスを
印加するためのバイアス印加手段132が配置されてい
る。
【0222】スリーブ基体122に固定された磁界発生
手段としてのマグネットローラ、即ち磁石123は、上
述したように、現像磁極S1とその下流に位置する磁極
3と、現像剤128を搬送するための磁極N2、S2
1とを有する。磁石123は、現像磁極S1が感光ドラ
ム119に対向するようにスリーブ基体122内に配置
されている。現像磁極S1は、現像スリーブ121と感
光ドラム119との間の現像部の近傍に磁界を形成し、
該磁界によって磁気ブラシが形成される。
【0223】現像スリーブ121の上方に配置され、現
像スリーブ121上の現像剤128の層厚を規制する規
制ブレード127は、アルミニウム、SUS316、の
如き非磁性材料で作成される。非磁性ブレード127の
端部と現像スリーブ121面との距離Aは300〜10
00μm、好ましくは400〜900μmである。この
距離が300μmより小さいと、磁性キャリアがこの間
に詰まり現像剤層にムラを生じやすいと共に、良好な現
像を行うのに必要な現像剤を塗布することができず濃度
の薄いムラの多い現像画像しか得られないという問題点
がある。現像剤中に混在している不用粒子による不均一
塗布(いわゆるブレードづまり)を防止するためには、
400μm以上が好ましい。1000μmより大きいと
現像スリーブ121上へ塗布される現像剤量が増加し所
定の現像剤層厚の規制が行えず、感光ドラム119への
磁性キャリア粒子の付着が多くなると共に現像剤の循
環、非磁性の現像ブレード127による現像規制が弱ま
りトナーのトリボが不足しカブリやすくなるという問題
点がある。
【0224】この二成分系現像装置120の現像は、交
番電界を印加しつつ、トナーと磁性キャリアとにより、
構成される磁気ブラシ潜像担持体(例えば、感光体ドラ
ム)119に接触している状態で現像を行うことが好ま
しい。現像剤担持体(現像スリーブ)121と感光体ド
ラム119の距離(S−D間距離)Bは100〜100
0μmであることがキャリア付着防止及びドット再現性
の向上において良好である。100μmより狭いと現像
剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなり、
1000μmを超えると磁石S1からの磁力線が広がり
磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性に劣った
り、キャリアを拘束するる力が弱まりキャリア付着が生
じやすくなる。
【0225】交番電界のピーク間の電圧は500〜50
00Vが好ましく、周波数は500〜10000Hz、
好ましくは500〜3000Hzであり、それぞれプロ
セスに適宜選択して用いることができる。この場合、波
形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty
比を変えた波形から選択して用いることができる。印加
電圧が、500Vより低いと十分な画像濃度が得られに
くく、非画像部のカブリトナーを良好に回収することが
できない場合がある。50000Vを超える場合には磁
気ブラシを介して、静電像を乱してしまい、画質低下を
招く場合がある。
【0226】良好に帯電したトナーを有する二成分系現
像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)
を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めること
ができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbac
kは、現像システムにもよるが150V以下、より好ま
しくは100V以下が良い。
【0227】コントラスト電位としては、十分画像濃度
ができるように200V〜500Vが好ましく用いられ
る。
【0228】周波数が500Hzより低いとプロセスス
ピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こる
ためキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を低
下させる場合がある。10000Hzを超えると電界に
対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0229】十分な画像濃度を出し、ドット再現性に優
れ、かつキャリア付着のない現像を行うために現像スリ
ーブ121上の磁気ブラシの感光体ドラム119との接
触幅(現像ニップC)を好ましくは3〜8mmにするこ
とである。現像ニップCが3mmより狭いと十分な画像
濃度とドット再現性を良好に満足することが困難であ
り、8mmより広いと、現像剤のパッキングが起き機械
の動作を止めてしまったり、またキャリア付着を十分に
押さえることが困難になる。現像ニップの調整方法とし
ては、現像剤規制部材127と現像スリーブ121との
距離Aを調整したり、現像スリーブ121と感光体ドラ
ム119との距離Bを調整することでニップ幅を適宜調
整する。
【0230】接触一成分現像方法としては、磁性トナー
を用いる場合と非磁性トナーを用いる場合のいずれも用
いることが可能であり、例えば図9に示すような現像装
置140を用い現像することが可能である。
【0231】現像装置140は、磁性または非磁性のト
ナーを有する一成分現像剤148を収容する現像容器1
41、現像容器141に収容されている一成分現像剤1
48を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体
142、現像剤担持体上に現像剤を供給するための供給
ローラー145、現像剤担持体上の現像剤層厚を規制す
るための現像剤層厚規制部材としての弾性ブレード14
6、現像容器141内の現像剤149を攪拌するための
攪拌部材147を有している。
【0232】現像剤担持体上142としては、ローラー
基体143上に、発泡シリコーンゴムの如き弾性を有す
るゴムまたは樹脂の如き弾性部材によって形成された弾
性層144を有する弾性ローラーを用いることが好まし
い。
【0233】この弾性ローラー142は、潜像保持体と
しての感光体ドラム139の表面に圧接して、弾性ロー
ラー表面に塗布されている一成分系現像剤148により
感光体に形成されている静電潜像を現像すると共に、転
写後に感光体上に存在する不要な一成分現像剤148を
回収する。
【0234】本発明において、現像剤担持体は実質的に
感光体表面と接触している。これは、現像剤担持体から
一成分系現像剤を除いたときに現像剤担持体が感光体と
接触しているということを意味する。このとき、現像剤
を介して、感光体と現像剤担持体との間に働く電界によ
ってエッジ効果のない画像が得られると同時にクリーニ
ングが行われる。現像剤担持体としての弾性ローラー表
面あるいは、表面近傍が電位をもち感光体表面と弾性ロ
ーラー表面間で電界を有する必要性がある。このため、
弾性ローラーの弾性ゴムが中抵抗領域に抵抗制御されて
感光体表面との導通を防ぎつつ電界を保つか、または導
電性ローラーの表面層に薄層の誘電層を設ける方法も利
用できる。さらには、導電性ローラー上に感光体表面と
接触する側の面を絶縁性物質により被覆した導電性樹脂
スリーブあるいは、絶縁性スリーブで感光体と接触しな
い側の面に導電層を設けた構成も可能である。
【0235】この一成分系現像剤を担持する弾性ローラ
ーは、感光体ドラムと同方向に回転してもよいし、逆方
向に回転していてもよい、その回転が同方向である場
合、感光体ドラムの周速に対して、周速比で100%よ
り大きいことが好ましい。100%以下であると、ライ
ンの鮮明性が悪いなどの画像品質に問題を生じやすい。
周速比が高まれば高まるほど、現像部位に供給される現
像剤の量は多く、静電潜像に対し現像剤の脱着頻度が多
くなり、不要な部分の現像剤は掻き落とされ、必要な部
分には現像剤が付与されるという繰り返しにより、静電
潜像に忠実な画像が得られる。さらに好ましくは周速比
は110%以上が良い。現像同時クリーニングという観
点では、感光体上に付着している転写残余の現像剤を感
光体表面と現像剤の付着部分との周速差により物理的に
引き剥がし、電界により回収するという効果も期待でき
ることから、感光体ドラムに対する弾性ローラーの周速
比は高いほど転写残余の現像剤の回収は良好である。
【0236】現像剤層厚規制部材146は、現像剤担持
体142の表面に弾性力で圧接するものであれば、弾性
ブレードに限られることはなく、弾性ローラーを用いる
ことも可能である。
【0237】弾性ブレード、弾性ローラーとしては、シ
リコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性
体;ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性
体;ステンレス、鋼の如き金属弾性体が使用できる。さ
らに、それらの複合体であっても使用できる。
【0238】弾性ブレードの場合には、弾性ブレード上
辺部側である基部は現像剤容器側に固定保持され、下辺
部側をブレードの弾性に抗して現像スリーブの順方向あ
るいは逆方向にたわめ状態にしてブレード内面側(逆方
向の場合には外面側)をスリーブ表面に適度に弾性押圧
をもって当接させる。
【0239】供給ローラー145はポリウレタンフォー
ムの如き発泡材より成っており、現像剤担持体に対し
て、順または逆方向に0でない相対速度をもって回転
し、一成分系現像剤の供給とともに、現像剤担持体上の
現像後の現像剤(未現像現像剤)のはぎ取りも行ってい
る。
【0240】現像領域において、現像材担持体上の一成
分現像剤によって感光体の静電潜像を現像する際には、
現像剤担持体と感光体ドラムとの間に直流及び/または
交流の現像バイアスを印加して現像することが好まし
い。
【0241】次に非接触ジャンピング現像方式について
説明する。
【0242】非接触ジャンピング現像方式としては、磁
性トナーを有する一成分系磁性現像剤を用いる現像方法
と非磁性トナーを有する一成分系非磁性現像剤を用いる
現像方法が挙げられる。
【0243】磁性トナーを有する一成分系磁性現像剤を
用いる現像方法を図10に示す概略構成図に基づいて説
明する。
【0244】現像装置150は、磁性トナーを有する一
成分系磁性現像剤155を収容する現像容器151、現
像容器151に収容されている一成分系磁性現像剤15
5を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体1
52、現像剤担持体上の現像剤層厚を規制するための現
像剤層厚規制部材としてのドクターブレード154現像
容器151内の一成分系磁性現像剤155を攪拌するた
めの攪拌部材156を有している。
【0245】図10において、現像剤担持体としての現
像スリーブ152の略右半周面は現像剤容器151内の
現像剤溜りに常時接触していて、その現像スリーブ面近
傍の磁性一成分系現像剤が現像スリーブ面にスリーブ内
の磁気発生手段153の磁力で及び/または静電気力に
より付着保持される。現像スリーブ152が回転される
とそのスリーブ面の現像剤層がドクターブレード154
の位置を通過する過程で各部略均一厚さの磁性一成分系
現像剤の薄層T1として整層化される。磁性一成分系現
像剤の帯電は主として現像スリーブ152の回転に伴な
うスリーブ面とその近傍の現像剤溜りの磁性一成分系現
像剤との摩擦接触によりなされ、現像スリーブ152上
の上記磁性一成分系現像剤薄層面は現像スリーブの回転
に伴ない潜像保持体149側へ回転し、潜像保持体14
9と現像スリーブ152の最接近部である現像領域部D
を通過する。この通過過程で現像スリーブ152面側の
磁性一成分系現像剤の薄層の磁性一成分系現像剤が潜像
保持体149と現像スリーブ152の間に印加した直流
と交流電圧による直流と交流電界により飛翔し、現像領
域部Dの潜像保持体149面と、現像スリーブ152面
との間(間隙α)を往復運動する。最終的には現像スリ
ーブ152側の磁性一成分系現像剤が静電潜像保持体1
49面と表面に静電潜像の電位パターンに応じて選択的
に移行付着して現像剤像T2が順次形成される。
【0246】現像領域部Dを通過して、磁性一成分系現
像剤が選択的に消費された現像スリーブ面は現像容器9
1の現像剤溜りへ再回転することにより磁性一成分系現
像剤の再供給を受け、現像領域部Dへ現像スリーブ15
2の磁性一成分系現像剤の薄層T1面が移送され、繰り
返し現像工程が行われる。
【0247】本発明に用いられる現像剤像層厚規制部材
としてのドクターブレードは、現像スリーブと一定の間
隙をおいて配置される金属ブレード、磁性ブレード(例
えば図10に示される154)が用いられる。
【0248】現像剤層厚規制部材としてのドクターブレ
ードの代わりに、金属、樹脂、セラミックを用いた剛体
ローラーやスリーブを用いても良く、内部に磁気発生手
段を入れても良い。
【0249】磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方
法の如き一成分系現像方法においては、現像剤層厚規制
部材として現像スリーブ表面に弾性力で当接する弾性ブ
レードが用いられる。現像剤層厚規制部材としてドクタ
ーブレードの代わりに弾性体ローラーを用いても良い。
【0250】弾性ブレード,弾性ローラーとしては、シ
リコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性
体;ポリエチレンテレフタリレートの如き合成樹脂弾性
体;ステンレス、鋼の如き金属弾性体が使用でき、さら
にそれらの複合体であっても使用できる。好ましくは、
ゴム弾性体が良い。
【0251】弾性ブレード,弾性ローラーの材質は現像
剤担持体上の現像剤の帯電に大きく関与する。そのた
め、弾性体中に、有機物、無機物を添加しても良く、溶
融混合させても良いし、分散させても良い。例えば、金
属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素体、ウィス
カー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤があげられ
る。さらに、ゴム、合成樹脂、金属弾性体に、トナーの
帯電性をコントロールする目的で、樹脂、ゴム、金属酸
化物、金属の如き物質をスリープ当接部分に当たるよう
につけたものを用いても良い。弾性体、現像剤担持体に
耐久性が要求される場合には、金属弾性体に樹脂、ゴム
をスリーブ当接部に当たるように貼り合わせるもが好ま
しい。
【0252】現像剤が負帯電性である場合には、ウレタ
ンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミド、ナイロンや正極性
に帯電し易いものが好ましい。現像剤が正帯電性である
場合には、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、シリコーンゴ
ム、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂
(例えば、テフロン樹脂)、ポリイミド樹脂や負極性に
帯電し易いものが好ましい。現像スリープ当接部分が樹
脂、ゴムの如き成型体の場合は現像剤の帯電性を調整す
るためにその成型体中に、シリカ、アルミナ、チタニ
ア、酸化錫、ジルコニア、酸化亜鉛の如き金属酸化物、
カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御
剤を含有させることも好ましい。
【0253】図11は、図10の現像装置150で用い
た現像剤層厚規制部材としてのドクターブレード154
を現像容器151に一端を固定し他端を現像剤担持体1
52に弾性力で圧接させたブレード157に変更した現
像装置160の概略構成図を示す。
【0254】図11において、図10と同一の構成部材
は同一の符号を用いる。
【0255】現像剤層厚規制部材としての弾性ブレード
157は、上辺部側である基部は現像剤容器151側に
固定保持され、下辺部側を弾性ブレードの弾性に抗して
現像スリーブ152の順方向或いは逆方向にたわめ状態
にして弾性ブレード内面側(逆方向の場合には外面側)
を現像スリーブ表面に適度の弾性押圧をもって当接させ
る。この様な装置によると、環境の変動に対してもより
安定に薄く、緻密なトナー層が得られる。その理由は必
ずしも明確ではないが、通常用いられる金属製のブレー
ドを現像スリーブからある間隙を隔てて取り付けられた
装置と比較して現像剤が弾性ブレード157によって現
像スリーブ152表面と強制的に摩擦されるため現像剤
の環境変化による挙動の変化に関係なく常に同じ状態で
帯電が行われるためと推測される。
【0256】その一方で帯電が過剰になり易すく、現像
スリーブ、ブレード上のトナーが融着し易いが、本発明
のトナーは流動性に優れているので好ましく用いられ
る。
【0257】磁性一成分現像方法の場合、弾性ブレード
と現像スリーブとの当接圧力は、現像スリーブ母線方向
の線圧として、0.1kg/m以上、好ましくは0.3
〜25kg/m、更に好ましくは0.5〜12kg/m
が有効である。当接圧力が0.1kg/mより小さい場
合、現像剤の均一塗布が困難となり、現像剤の帯電量分
布がせブロードになりカブリや飛散の原因となる。当接
圧力が25kg/mを超えると、現像剤に大きな圧力が
かかり、現像剤が劣化するため、現像剤の凝集が発生す
ることがあり好ましくない。さらに現像剤担持体を駆動
させるために大きなトルクを要するため好ましくない。
【0258】本発明においては、潜像保持体と現像剤担
持体との間隙αは、例えば50〜500μmに設定さ
れ、現像剤層厚規制部材として磁性ブレードを用いる場
合には、磁性ブレードと現像剤担持体との間隙は、50
〜400μmに設定されることが好ましい。
【0259】現像剤担持体上の磁性一成分系現像剤の層
厚は、潜像保持体と現像剤担持体との間隙αよりも薄い
ことが最も好ましいが、場合により、磁性一成分系現像
剤の層を構成する磁性一成分系現像剤の多数の穂のう
ち、一部は静電潜像保持体に接する程度に磁性一成分系
現像剤の層の層厚を規制してもよい。
【0260】現像スリーブは潜像保持体に対し、100
〜200%の周速で回転される。交番バイアス電圧は、
ピークトゥーピークで0.1kV以上、好ましくは0.
2〜3.0kV、更に好ましくは0.3〜2.0kVで
用いるのが良い。交番バイアス周波数は、1.0〜5.
0kHz、好ましくは1.0〜3.0kHz、更に好ま
しくは1.5〜3.0kHzで用いられる。交番バイア
ス波形は、矩形波、サイン波、のこぎり波、三角波の如
き波形が適用できる。さらに、正、逆の電圧、時間の異
なる非対称交流バイアスも利用できる。直流バイアスを
重畳するのも好ましい。
【0261】本発明において、現像スリーブは金属,セ
ラミックスの如き材質のものが用いられるが、アルミニ
ウム、SUSが、現像剤への帯電性から好ましい。現像
スリーブは引き抜きあるいは切削したままでも用いられ
ることができるが、現像剤の搬送性、摩擦帯電付与性を
制御するため、研磨したり、周方向あるいは長手方向に
粗しを入れたり、ブラスト処理を施したり、コーティン
グが行われる。本発明においては、ブラスト処理を施す
ことも良く、定形粒子、不定形粒子がブラスト剤として
用いられ、各々単独及び併用されて用いられ、重ね打ち
したものも利用できる。
【0262】不定形粒子としては任意の砥粒を使用する
ことができる。
【0263】定形粒子としては、例えば特定の粒径を有
するステンレス,アルミニウム,鋼鉄,ニッケル,真ち
ゅうの如き金属からなる各種剛体球またはセラミック,
プラスチック,グラスビーズの如き各種剛体球を使用す
ることができる。定形粒子としては、実質的に表面が曲
面からなり、長径/短径の比が1〜2(好ましくは、1
〜1.5、更に好ましくは1〜1.2)の球状または回
転楕円体粒子が好ましい。従って、現像スリーブ表面に
ブラスト処理に使用する定形粒子は、直径(または長
径)が20〜250μmものものが良い。重ね打ちする
場合には、定形ブラスト粒子が不定形ブラスト粒子より
大きいことが好ましく、特に1〜20倍であることが好
ましく、更に好ましくは1.5〜9倍である。
【0264】定形粒子による重ね打ち処理を行う際には
処理時間、処理粒子の衝突力の少なくとも一つを不定形
粒子ブラストのものよりも小さくすることが好ましい。
【0265】現像スリーブとしては、スリーブ表面に、
導電性微粒子を含有被覆層が形成されているものも好ま
しい。導電性微粒子としてはカーボン微粒子、カーボン
微粒子と結晶性グラファイト、または結晶性グラファイ
トが好ましい。
【0266】本発明に使用される結晶性グラファイト
は、大別すると天然黒鉛と人造黒鉛とに分けられる。人
造黒鉛は、ピッチコークスをタールピッチにより固めて
1,200℃位で一度焼成してから黒鉛化炉に入れ、
2,300℃位の高温で処理することにより、炭素の結
晶が成長して黒鉛に変化する。天然黒鉛は、永い間天然
の地熱と地下の高圧によって完全に黒鉛化したものが地
中より産出するものである。これらの黒鉛は、暗灰色な
いし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑性のある結晶鉱
物で、鉛筆に利用されその他耐熱性、化学的安定性があ
るため潤滑剤、耐火性材料、電気材料等に粉末や固体や
塗料の形で利用されている。結晶構造は六万晶とその他
に菱面晶系に属するものがあり、完全な層状構造を有し
ている。電気的特性に関しては、炭素と炭素の結合の間
に自由電子が存在し、電気の良導体となっている。本発
明で使用する黒鉛は天然、人造のどちらでも良い。
【0267】本発明で使用する黒鉛は、粒径的には0.
5μm〜20μmのものが好ましい。
【0268】被覆層を形成する高分子材料は、例えば、
スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン
樹脂、ポリカーボネード樹脂、ポリフェニレンオキサイ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、
アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン
樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱硬化性樹脂あるいは光硬
化性樹脂を使用することができる。なかでもシリコーン
樹脂、フッ素樹脂の如き離型性のあるもの、あるいはポ
リエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリエス
テル、ポリウレタン、スチレン系樹脂の如き機械的性質
に優れたものがより好ましい。
【0269】導電性のアモルファスカーボンは、一般的
には「炭化水素または炭素を含む化合物を空気の供給が
不十分な状態で燃焼または熱分解させてできる結晶子の
集合体」と定義されている。特に電気伝導性に優れ、高
分子材料に充填して導電性を付与したり、添加量のコン
トロールである程度任意の導電度を得ることができるた
め広く普及している。本発明で使用する導電性のアモル
ファスカーボンの粒子径は10nm〜80nmのものが
好ましく、15nm〜40nmのものがより好ましい。
【0270】次に非磁性トナーを有する一成分系非磁性
現像剤を用いる現像方法を図12に示す概略構成図に基
づいて説明する。
【0271】現像装置170は、非磁性トナーを有する
非磁性一成分系現像剤176を収容する現像容器17
1、現像容器171に収容されている一成分系非磁性現
像剤176を担持し、現像領域に搬送するめの現像剤担
持体172、現像剤担持体上に一成分系非磁性現像剤を
供給するための供給ローラ173、現像剤担持体上の現
像剤層厚を規制するための現像剤層厚規制部材としての
弾性ブレード174、現像容器171内の一成分系非磁
性現像剤176を攪拌するための攪拌部材175を有し
ている。
【0272】169は静電潜像保持体であり、潜像形成
は図示しない電子写真プロセス手段または静電記録手段
によりなされる。172は現像剤担持体としての現像ス
リーブであり、アルミニウムあるいはステレンスからな
る非磁性スリーブからなる。
【0273】現像スリーブは、アルミニウム、ステレン
スの粗管をそのまま用いてもよいが、好ましくはその表
面をガラスビーズを吹きつけて均一に荒らしたものや、
鏡面処理したもの、あるいは樹脂でコートしたものがよ
く、図10でせ用いた非接触の一成分系磁性現像方法に
使用されるものに準ずる。
【0274】一成分系非磁性現像剤176は現像容器1
71に貯蔵されており、供給ローラー173によって現
像剤担持体172上へ供給される。供給ローラー173
はポリウレタンフォームの如き発泡材より成っており、
現像剤担持体に対して、順または逆方向に0でない相対
速度をもって回転し、現像剤の供給とともに、現像剤担
持体172上の現像後の現像剤(未現像現像剤)のはぎ
取りも行っている。現像剤担持体172上に供給された
一成分系非磁性現像剤は現像剤層厚規制部材としての弾
性ブレード174によって均一かつ薄層に塗布される。
【0275】弾性塗布ブレードと現像剤担持体との当接
圧力は現像スリーブ母線方向の線圧として0.3〜25
kg/m、好ましくは0.5〜12kg/mが有効であ
る。当接圧力が0.3kg/mより小さい場合、一成分
系非磁性現像剤の均一塗布が困難となり、一成分系非磁
性現像剤の帯電量分布がブロードとなりカブリや飛散の
原因となる。当接圧力が25kg/mを超えると、一成
分系非磁性現像剤に大きな圧力がかかり、一成分系非磁
性現像剤が劣化するため、一成分系非磁性現像剤の凝集
が発生するなど好ましくない。現像剤担持体を駆動させ
るために大きなトルクを要するため好ましくない。即
ち、当接圧力を0.3〜25kg/mに調整すること
で、本発明のトナーを用いた一成分系非磁性現像剤の凝
集を効果的にほぐすことが可能になり、さらに一成分系
非磁性現像剤の帯電量を瞬時に立ち上げることが可能に
なる。
【0276】現像剤層厚規制部材は、図10で用いた非
接触の一成分磁性現像方法に使用されるものに準ずる。
弾性ブレード、弾性ローラーは所望の極性に現像剤を帯
電するのに適した摩擦帯電系列の材質のものを用いるこ
とが好ましく図10で用いた非接触の一成分磁性現像方
法に使用されるものに準ずる。本発明において、シリコ
ーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴムが好
適である。さらに、ポリアミド、ポリイミド、ナイロ
ン、メラミン、メラミン架橋ナイロン、フェノール樹
脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂の如き有機樹脂層を
設けても良い。導電性ゴム、導電性樹脂を使用し、さら
に図10で用いた非接触の一成分磁性現像法に使用され
るものに準じて金属酸化物、カーボンブラック、無機ウ
イスカー、無機繊維の如きフィラーや電荷制御剤をブレ
ードのゴム中、樹脂中に分散することにより適度の導電
性、帯電付与性を与え、一成分系非磁性現像剤を適度に
帯電させることができて好ましい。
【0277】この非磁性成分現像方法において、ブレー
ドにより現像スリーブ上に一成分系非磁性現像剤を薄層
コートする系においては、十分な画像濃度を得るため
に、現像スリーブ上の一成分系非磁性現像剤層の厚さを
現像スリーブと潜像保持体との対抗空隙長βよりも小さ
くし、この空隙に交番電場を印加することが好ましい。
すなわち図10に示すバイアス電源により、現像スリー
ブ172と潜像保持体169との間に交番電場または交
番電場に直流電場を重畳した現像バイアスを印加するこ
とにより、現像スリーブ上から潜像保持体上への一成分
系非磁性現像剤の移動を容易にし、更に良質の画像を得
ることができる。これらの条件も図10で用いた非接触
の一成分系非磁性現像方法に準ずる。
【0278】
【実施例】以下、トナーおよび感光ドラムの具体的な製
造方法、実施例、比較例をもって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0279】(シアントナーの製造例1)イオン交換水
710gに、0.1M−Na3 PO4 水溶液450gを
投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特
殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて攪拌し
た。これに1.0M−CaCl2 水溶液68gを徐々に
添加し、Ca3 (PO42 を含む水系媒体を得た。
【0280】一方、 ・(モノマー) スチレン 170g n−ブチルアクリレート 40g ・(着色剤) C.I.ピグメントブルー15:3 15g ・(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 3g ・(極性レジン) 飽和ポリエステル 10g
【0281】上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpm
にて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0gを溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0282】前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物
を投入し、60℃,N2 雰囲気下において、TK式ホモ
ミキサーにて10000rpmで10分間攪拌し、重合
性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪
拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合
反応終了後、減圧下で3時間、残存モノマーを留去し、
冷却後、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、
ろ過,水洗,乾燥をして、重量平均粒径が約7.5μ
m、粒度分布における変動係数が27%のシャープなシ
アン懸濁粒子(トナー粒子)1を得た。得られたトナー
粒子1の残存モノマーの含有量は、140ppmであっ
た。
【0283】得られたトナー粒子1を98.5重量部に
対して、シランカップリング剤及びジメチルシリコーン
オイルで処理した疎水化度が95%であり、かつ、平均
粒径が15nmである疎水性シリカAを1.5wt%外
添し、懸濁重合シアントナーAを得た。このトナー5重
量部に対し、アクリルコートされたフェライトキャリア
95重量部を混合し、二成分系現像剤とした。
【0284】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=110、SF−2=108であった。
【0285】(シアントナーの製造例2)シアントナー
の製造例1において、重合反応終了後のモノマーの留去
を減圧下で30分行うことに変更することを除いては、
シアントナーの製造例1と同様にして残存モノマーの含
有量が2000ppmのシアン懸濁粒子(トナー粒子)
2を調製し、同様にして疎水性シリカAを外添し、懸濁
重合シアントナー2を調製し、キャリアと混合して二成
分系現像剤を得た。
【0286】(シアントナーの製造例3)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.5
重量部に対し、シランカップリング剤で処理した疎水化
度が87%であり、かつ、平均粒径が20nmである疎
水性シリカBを1.5重量部外添することを除いては、
同様にして懸濁重合シアントナー3を調製し、キャリア
と混合して二成分系現像剤を得た。
【0287】(シアントナーの製造例4)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.5
重量部に対し、ジメチルジクロロシランで表面処理した
疎水化度が55%であり、かつ平均粒径が16nmであ
る処理シリカCを1.5重量部外添することを除いて
は、同様にして懸濁重合シアントナー4を調製し、キャ
リアと混合して二成分系現像剤を得た。
【0288】(シアントナーの製造例5)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.0
重量部に対し、疎水性シリカAを1.0重量部及びシラ
ンカップリング剤及びジメチルシリコーンオイルで表面
処理した疎水化度が94%であり、かつ平均粒径が70
nmである疎水性シリカDを1.0重量部外添すること
を除いては、同様にして懸濁重合シアントナー5を調製
し、キャリアと混合して二成分系現像剤を得た。
【0289】(シアントナーの製造例6)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.0
重量部に対し、シランカップリング剤で表面処理した疎
水化度が91%であり、かつ平均粒径が100nmであ
る疎水性シリカEを1.0重量部及びシランカップリン
グ剤で表面処理した疎水化度が90%であり、かつ平均
粒径が110nmである疎水性シリカFを1.0重量部
外添することを除いては、同様にして懸濁重合シアント
ナー6を調製し、キャリアと混合して二成分系現像剤を
得た。
【0290】(シアントナーの製造例7)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.0
重量部に対し、疎水性シリカAを1.0重量部及びシラ
ンカップリング剤で表面処理した疎水化度が90%であ
り、かつ平均粒径が140nmである疎水性シリカGを
1.0重量部外添することを除いては、同様にして懸濁
重合シアントナー7を調製し、キャリアと混合して二成
分系現像剤を得た。
【0291】(シアントナーの製造例8)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98.0
重量部に対し、疎水性シリカAを1.0重量部及びシラ
ンカップリング剤で表面処理した疎水化度が93%であ
り、かつ平均粒径が26nmである疎水性シリカHを
1.0重量部外添することを除いては、同様にして懸濁
重合シアントナー8を調製し、キャリアと混合して二成
分系現像剤を得た。
【0292】(シアントナーの製造例9)シアントナー
の製造例1において、分級後のトナー粒子1を98%重
量部に対し、処理シリカCを1.0重量部及び疎水性シ
リカDを1.0重量部外添することを除いては、同様に
して懸濁重合シアントナー9を調製し、キャリアと混合
して二成分系現像剤を得た。
【0293】(シアントナーの製造例10)四つ口フラ
スコに、窒素置換した水180重量部とポリビニルアル
コールの0.20wt%水溶液20重量部を投入した後
に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル22
重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.4重量部、ジビ
ニルベンゼン0.2重量部を加え、攪拌し懸濁液とし
た。この後、フラスコ内を窒素で置換した後、80℃に
昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。
【0294】該重合体を水洗した後に、温度を65℃に
保ちつつ減圧環境にて乾燥し樹脂を得た。該樹脂を88
wt%、含金属アゾ染料を2wt%、C.I.ピグメン
トブルー15:3 5wt%、低分子量ポリプロピレン
3wt%を固定槽式乾式混合機により混合し、ベント口
を吸引ポンプに接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて
溶融混練を行った。
【0295】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。
更に、この粗砕物を機械式粗砕機により、体積平均径2
0〜30μmまで粉砕を行った後に、旋回流中に粒子間
衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行い、表面改質
機において、熱的及び機械的な剪断力により、トナー組
成物を改質し、多段割分級機により分級を行い、平均粒
径が7.9μm、粒度分布における変動係数が32%の
シアントナー粒子10を得た。
【0296】このシアントナー粒子10を98.5wt
%に疎水性シリカA1.5wt%を外添し、粉砕シアン
トナー10を得た。このトナー5重量部に対し、アクリ
ルコートされたフェライトキャリア95重量部を混合
し、二成分系現像剤とした。
【0297】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=175、SF−2=136であった。
【0298】(シアントナーの製造例11)四つ口フラ
スコに、窒素置換した水180重量部とポリビニルアル
コールの0.2wt%水溶液20重量部を投入した後
に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル22
重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.5重量部、ジビ
ニルベンゼン0.3重量部を加え、攪拌し懸濁液とし
た。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、80℃
に昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。該
重合体を水洗した後、温度を65℃に保ちつつ減圧下に
て乾燥し樹脂を得た。
【0299】該樹脂を88wt%、含金属アゾ染料を2
wt%、C.I.ピグメントブルー15:37wt%、
低分子量ポリプロピレン3wt%を固定槽式乾式混合機
により混合し、二軸押し出し機にて溶融混練を行った。
【0300】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。
更に、この粗砕物を衝突板を備えたエアー式粉砕機を用
いて、微粉砕を行った。この微粉砕物を多段割分級機に
より、分級を行い平均粒径が7.5μm粒度分布におけ
る変動係数が28%のシアントナー粒子11を得た。得
られたトナー粒子11の残存モノマーの含有量は300
ppmであった。
【0301】このシアントナー11に対し、シアントナ
ーの製造例10と同様に疎水性シリカAを外添し、粉砕
シアントナー11を調製し、キャリアと混合して二成分
系現像剤を得た。
【0302】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=191、SF−2=161であった。
【0303】(シアントナーの製造例12)シアントナ
ーの製造例1において、シアントナー粒子11を分級す
る前に表面改質機において、熱的及び機械的な剪断力に
よって球形化処理を行い、多段割分級機により分級を行
い重量平均粒径7.4μmのシアントナー粒子12を得
た。このシアントナー粒子12に対し、シアントナーの
製造例10と同様に疎水性シリカAを外添し、粉砕シア
ントナー12を調製し、キャリアと混合して二成分系現
像剤を得た。
【0304】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=170、SF−2=130であった。
【0305】(シアントナーの製造例13)四つ口フラ
スコに、窒素置換した水180重量部とポリビニルアル
コールの0.2wt%水溶液20重量部を投入したのち
に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル22
重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.5重量部、ジビ
ニルベンゼン0.3重量部を加え、攪拌し懸濁液とし
た。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、80℃
に昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。
【0306】該重合体を水洗した後に、温度を65℃に
保ちつつ減圧環境にて乾燥し樹脂を得た。該樹脂を50
wt%、含金属アゾ染料を1wt%、C.I.ピグメン
トブルー15:3 5wt%、低分子量ポリプロピレン
1wt%を固定槽式混合機により混合し、ベント口を吸
引ポンプに接続し吸引しつつ、二軸押し出し機にて溶融
混練を行った。
【0307】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。
更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均径2
0〜30μmまで粉砕を行った後に、旋回流中の粒子間
衝突を利用したジェットミルにて粉砕を行い、多段割分
級機により、分級を行い平均粒径が7.0μm粒度分布
における変動係数が38%のシアントナー粒子13を得
た。得られたトナー粒子13の残存モノマーの含有量
は、200ppmであった。
【0308】このシアントナー13に対し、シアントナ
ーの製造例10と同様に疎水性シリカAを外添し、粉砕
シアントナー13を調製し、キャリアと混合して二成分
系現像剤を得た。
【0309】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=171、SF−2=160であった。
【0310】(シアントナーの製造例14)シアントナ
ーの製造例10において、分級条件を変更することを除
いては、同様にして重量平均径が約7.9μm、粒度分
布における変動係数が38%のシアン懸濁粒子(トナー
粒子)14を調製し、同様にして疎水性シリカAを外添
し、懸濁重合トナー14を調製し、キャリアと混合して
二成分系現像剤を得た。
【0311】(シアントナーの製造例15)シアントナ
ーの製造例10において、樹脂の乾燥条件を温度45℃
で常圧下で乾燥を行うよう変更することを除いては、同
様にして残存モノマーの含有量が1800ppmのシア
ントナー粒子15を調製し、同様にして疎水性シリカA
を外添し、シアントナー15を調製し、キャリアと混合
して二成分系現像剤を得た。
【0312】得られた上記のシアントナー1−15の構
成及び物性を表1に示す。
【0313】
【表1】
【0314】(マゼンタトナーの製造例1−15)シア
ントナーの製造例1−15で用いたC.I.ピグメント
ブルー15:3をC.I.ピグメントレッド122に代
えることを除いては、同様にして、それぞれマゼンタト
ナー1−15を調製し、二成分系現像剤を得た。
【0315】(イエロートナーの製造例1−15)シア
ントナーの製造例1−15で用いたC.I.ピグメント
ブルー15:3をC.I.ピグメントイエロー17に代
えることを除いては、同様にして、それぞれイエロート
ナー1−15を調製し、二成分系現像剤を得た。
【0316】(ブラックトナーの製造例1−15)シア
ントナーの製造例1−15で用いたC.I.ピグメント
ブルー15:3をファーネスカーボンブラックに代える
ことを除いては、同様にして、それぞれブラックトナー
1−15を調製し、二成分系現像剤を得た。
【0317】 (ブラックトナーの製造例16) ・(モノマー) スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g ・(着色剤) カーボンブラック 15g ・(荷電制御剤) サリチル酸金属化合物 5g ・(極性レジン) 飽和ポリエステル 10g
【0318】上記処方を60℃に加温し、TKホモミキ
サー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmに
て均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10g
を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0319】前記製造例1における水系媒体中に上記重
合性単量体組成物を投入し、60℃,N2 雰囲気下にお
いて、TK式ホモミキサーにて10000rpmで20
分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、
パドル攪拌翼で攪拌しつつ、80℃に昇温し、10時間
反応させた。重合反応終了後、製造例1と同一条件の減
圧下及び留去時間で残存モノマーを留去し、冷却後、塩
酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水
洗、乾燥をして、重量平均径約7.2μm、粒度分布に
おける変動係数が28%のシャープなブラック懸濁粒子
(トナー粒子)16を得た。得られたトナー粒子16の
残存モノマーの含有量は、110ppmであった。
【0320】このブラックトナー16に対し、シアント
ナーの製造例1と同様に疎水性シリカAを外添し、懸濁
重合ブラックトナー16を調製し、キャリアと混合して
二成分系現像剤を得た。
【0321】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=112、SF−2=110であった。
【0322】(シアントナーの製造例21−35)シア
ントナーの製造例1−15における外添剤の量を表2に
示す通り変更することを除いては、同様にしてシアント
ナー21−35をそれぞれ調製し、得られた各シアント
ナーを一成分系現像剤として用いた。
【0323】
【表2】
【0324】(マゼンタトナーの製造21−35)マゼ
ンタトナーの製造1−15における外添剤の量を表2に
示すシアントナー21−35と同様に変更することを除
いては、マゼンタトナーの製造1−15と同様にしてマ
ゼンタトナー21−35をそれぞれ調製し、得られた各
マゼンタトナーを一成分系現像剤として用いた。
【0325】(イエロートナーの製造21−35)イエ
ロートナーの製造1−15における外添剤の量を表2に
示すシアントナー21−35と同様に変更することを除
いては、イエロートナーの製造1−15と同様にしてイ
エロートナー21−35をそれぞれ調製し、得られた各
イエロートナーを一成分系現像剤として用いた。
【0326】(ブラックトナーの製造21−35)ブラ
ックトナーの製造1−15における外添剤の量を表2に
示すシアントナー21−35と同様に変更することを除
いては、ブラックトナーの製造1−15と同様にしてブ
ラックトナー21−35をそれぞれ調製し、得られた各
ブラックトナーを一成分系現像剤として用いた。
【0327】(ブラックナーの製造例36)四つ口フラ
スコに、窒素置換した水180重量部とポリビニルアル
コールの0.2wt%水溶液20重量部を投入したのち
に、スチレン77重量部、アクリル酸−n−ブチル22
重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.2重量部、ジビ
ニルベンゼン0.2重量部を加え、攪拌し懸濁液とし
た。この後、フラスコ内を窒素で置換した後に、80℃
に昇温し同温度に10時間保持し重合反応を行った。該
重合体を水洗した後、温度を65℃に保ちつつ減圧下に
て乾燥し樹脂を得た。
【0328】該樹脂を55wt%,0.1μmの磁性体
40wt%,含金属アゾ染料を1wt%,カーボンブラ
ック3wt%,低分子量ポリプロピレン1wt%を固定
槽式乾式混合機により混合し、二軸押し出し機にて溶融
混練を行った。
【0329】この溶融混練物を、ハンマーミルにて粗砕
し1mmメッシュパスのトナー組成物の粗砕物を得た。
更に、この粗砕物を機械式粉砕機により、体積平均径2
0〜30μmまで粉砕を行った後に、この粗砕物を衝突
板を備えたエアー式粉砕機を用いて、微粉砕を行い、表
面改質機において、熱的及び機械的な剪断力によりトナ
ー組成物を改質したのちに、多段割分級機により、分級
を行い平均粒径が6.8μm、変動係数が31%のブラ
ックトナー粒子36を得た。得られたトナー粒子36の
残存モノマーの含有量は、180ppmであった。
【0330】このブラックトナー17の98重量部に対
し、シアントナーの製造例12と同様に疎水性シリカA
を2.0重量部外添し、粉砕ブラックトナー36を調製
し、このブラックトナー36を一成分系現像とした。
【0331】トナー形状係数を測定したところ、SF−
1=148、SF−2=135であった。
【0332】(感光ドラムの製造例A)導電性酸化チタ
ン(酸化スズコート、平均一次粒径0.4μm)10重
量部、フェノール樹脂前駆体(レゾール型)10重量
部、メタノール10重量部、及びブタノール10重量部
をサンドミル分散した後に、アルミニウムシリンダーに
浸漬塗布し、140℃で硬化した後に体積抵抗5×10
9 Ωcm、厚さ20μmの導電層を設けた。
【0333】次に、10重量部の下記メトキシメチル化
ナイロン(メトキシメチル化度約30%)
【0334】
【外5】 及び150重量部のイソプロパノールを混合溶解した後
に、前記導電層上に浸漬塗布し、1μmの下引層を設け
た。
【0335】次に、10重量部の下記アゾ顔料
【0336】
【外6】 5重量部の下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノール
A 分子量30000)
【0337】
【外7】 及び700重量部のシクロヘキサノンをサンドミルにて
分散し、この分散液を前記下引層上に浸漬塗布した後、
0.05μmの電荷発生層を得た。
【0338】次に、3重量部の下記トリフェニルアミン
【0339】
【外8】 7重量部の下記トリフェニルアミン
【0340】
【外9】 10重量部の下記構造のポリカーボネート樹脂(ビスフ
ェノールZ型、分子量20000)
【0341】
【外10】 50重量部のモノクロロベンゼン及び15重量部のジク
ロロメタンを攪拌混合した後、前記電荷発生層上に浸漬
塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風乾燥後、20μ
mの電荷輸送層とした。
【0342】次に、3重量部のフッ化カーボン微粉末
(平均粒径0.27μm,セントラルガラス社製)5.
5重量部の下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェノール
Z 分子量80000)
【0343】
【外11】 0.3重量部の下記フッ素置換グラフトポリマー(F含
有量24重量%、分子量25000)
【0344】
【外12】 120重量部のモノクロロベンゼン及び80重量部のジ
クロロメタンをサンドミルにて分散混合した。これに、
2.5重量部の下記トリフェニルアミン
【0345】
【外13】 を加え混合溶解した塗工液をスプレー塗布により前記電
荷輸送層上に塗布し、4μmの保護層を設け感光ドラム
Aとした。
【0346】前記感光体表面を剥離した後、VG社製E
SCALAB200−X型、X線光電子分光装置にて表
面元素の定量を行った。X線源としてMgKα(300
W)を用い、2×3mmの領域について数オングストロ
ームの深さで測定した。この感光体の表面に存在するF
原子は11.3%であり、C原子は75.5%であり、
F/Cは0.150であった。
【0347】(感光ドラムの製造例B)製造例Aの感光
ドラムAにおいて、保護層を下記の処方に代えて感光ド
ラムBを作製した。
【0348】1重量部の真球状三次元架橋ポリシロキサ
ン微粒子(平均粒径0.29μm,東芝シリコーン社
製)、6重量部の下記ポリカーボネート樹脂(ビスフェ
ノールZ 分子量80000)
【0349】
【外14】 0.1重量部の下記ポリジメチルシロキサンメタクリレ
ート−メチルメタクリレートブロック共重合体(分子量
50000、Si量12重量%)
【0350】
【外15】 120重量部のモノクロロベンゼン及び80重量部のジ
クロロメタンをサンドミルにて分散混合し、これに3重
量部の下記トリフェニルアミン
【0351】
【外16】 を加え混合溶解し、スプレー塗布により感光体ドラムA
の製造で用いた前記電荷輸送層上に塗布し、3μmの保
護層を設け感光ドラムBとした。この感光体の表面に存
在するSi原子は10.2%であり、C原子は69.3
%であり、Si/C比は0.147であった。
【0352】(感光体ドラム製造例C)製造例Aの感光
体ドラムAにおいて、保護層を設けず電荷輸送層まで塗
布したものを感光ドラムCとした。
【0353】この感光体の表面に存在するF原子/Si
原子は検出されずF/C比,Si/C比ともに0であっ
た。
【0354】(感光体ドラム製造例D)製造例Aの感光
体ドラムAにおいて、電荷輸送層上に形成する保護層を
以下の如く形成することを除いては、同様にして感光体
ドラムDを調製した。
【0355】30重量部の下記アクリル系モノマー、
【0356】
【外17】
【0357】50重量部の酸化スズ超微粒子(分散前の
平均粒径400Å)、20重量部のポリテトラフルオロ
エチレン樹脂微粒子(平均粒径0.18μm)、18重
量部の光重合開始剤としての2−メチルチオキサントン
及び150重量部のエタノールをサンドミルにて66時
間分散を行ない塗工液を調製し、電荷輸送層上にこの塗
工液を浸漬塗布法により塗工し、高圧水銀灯にて800
w/cm2 の光強度で60秒間光硬化を行ない、その後
120℃で2時間熱風乾燥して膜厚3μmの保護層を形
成した。
【0358】この感光体の表面に存在するF原子は1
1.5%であり、C原子は74.8%であり、F/C比
は0.154であった。
【0359】(感光体ドラム製造例E)製造例Bの感光
体ドラムBにおいて、電荷輸送層上に形成する保護層を
以下の如く形成することを除いては、同様にして感光体
ドラムEを調製した。
【0360】30重量部の下記アクリル系モノマー、
【0361】
【外18】
【0362】50重量部の酸化スズ超微粒子(分散前の
平均粒径400Å)、20重量部の真球状の三次元架ポ
リシロキサン微粒子(平均粒径0.29μm)、18重
量部の光重合開始剤としての2−メチルチオキサントン
及び150重量部のエタノールをサンドミルにて66時
間分散を行ない塗工液を調製し、電荷輸送層上にこの塗
工液を浸漬塗布法により塗工し、高圧水銀灯にて800
w/cm2 の光強度で60秒間光硬化を行ない、その後
120℃で2時間熱風乾燥して膜厚3μmの保護層を形
成した。
【0363】この感光体の表面に存在するSi原子は
9.98%であり、C原子は70.1%であり、Si/
C比は0.142であった。
【0364】(感光体製造例F)製造例Dの感光体ドラ
ムDにおいて、電荷輸送層上に形成する保護層を形成す
るための塗工液にポリテトラフルオロエチレン共重合体
を添加しなかったことを除いては、同様にして塗工液を
調製し、同様にして保護層を形成し、感光体ドラムFを
得た。
【0365】得られた感光体の表面に存在するF原子/
Si原子は検出されず、F/C比、Si/C比ともに0
であった。
【0366】実施例1−15及び比較例1−2 画像形成装置として図1に示す構成の装置に図4で示す
画像形成ユニットを2つアゼンタユニット及びシアンユ
ニットの順で配置した。
【0367】各画像形成ユニットにおいて、感光体ドラ
ムとしては、直径30mmのものを用い、クリーニング
手段としては、ウレタンブレードを感光体ドラムに当接
させ、転写後に感光体に存在するトナーを除去し、クリ
ーナーで回収する構成のものを用い、帯電手段としてコ
ロナ帯電器を用い、転写手段として転写ブレードを用い
て転写材担持体としての転写ベルトの裏面に当接させ以
下の転写条件で転写し、潜像形成手段として半導体レー
ザーを用いて画像部分を露光し、現像装置としては、図
8に示す二成分系接触現像装置を用いて反転現像を行っ
た。
【0368】現像条件は、非磁性ブレードの端面−現像
スリーブ表面の間隔Aが500μm、現像スリーブ表面
−感光体ドラム表面の間隔Bが500μm、現像ニップ
Cが6mmに設定し、現像バイアスとして交番電界のピ
ーク間電圧2000V、周波数2000Hzの矩形波を
現像スリーブと感光体ドラム間に印加して現像した。
【0369】転写条件としては、第1の画像形成ユニッ
トであるマゼンタユニットに転写電流12μA、転写電
圧+3.5kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の
画像形成ユニットであるシアンユニットに転写電流12
μA、転写電圧+4.3kVの第2の転写バイアスを印
加した。
【0370】画像形成速度は、A4サイズの記録紙
(縦:約297mm×横:約210mm)を横送りで、
一分間に15枚とした。
【0371】定着装置としては、熱ローラー定着機を用
いた。
【0372】上記の画像形成装置のマゼンタユニット及
びシアンユニットに感光体ドラムA−C及びマゼンタト
ナー1−15及びシアントナー1−15をそれぞれ表3
に示す組合わせで用いて30℃/80%Rhの高温/高
湿環境下でそれぞれ50000枚の連続画像形成を行な
い以下の通り評価を行なった。
【0373】画像均一性 画像均一性は、高温/高湿環境下での転写材が第1の転
写部通過前後の第2の転写部における転写状態の変化に
よる色調の変化を見るための評価である。
【0374】各転写部の間隔を150mmから80mm
まで10mm単位で順次狭めた設定でそれぞれ高温/高
湿環境下で画像形成を行ない、初期の画像上に色調の変
化(転写材の搬送方向の前方領域と後方領域との色調の
変化)が目視により確認された時の各転写部間の間隔を
もって初期の評価とする。さらに各転写部間の間隔を1
50mmに設定し、高温/高湿環境下で50000枚の
連続画像形成後、各転写部の間隔を150mmから80
mmまで10mm単位で順次狭めた設定でそれぞれ画像
形成を行ない画像上に色調の変化(転写材の搬送方向の
前方領域と後方領域との色調の変化)が目視により確認
された時の各転写部間の間隔をもって耐久後の評価とす
る。
【0375】転写効率 転写効率は、高湿/高温環境下で50000枚の連続画
像形成の初期と耐久後においてそれぞれ評価した。マゼ
ンタユニットにおいて感光体ドラム上に形成されたマゼ
ンタトナー像(画像濃度1.4)を透明な粘着テープで
採取し、その画像濃度(D1 )をマクベス濃度計または
カラー反射濃度計(例えばColorreflecti
on densitometer X−RITE 40
4Amanufactured by X−Rite
Co.)で測定する。次に再度マゼンタトナー像を感光
体ドラム上に形成し、マゼンタトナー像を記録材へ転写
し、記録材上に転写されたマゼンタトナー像を透明な粘
着テープで採取し、その画像濃度(D2 )を同様に測定
する。得られた画像濃度(D1 )及び(D2 )から以下
の如く算出する。
【0376】転写効率(%)=(D2 /D1 )×100
【0377】再転写率 高温/高湿環境下で初期について評価した。マゼンタユ
ニットにおいてマゼンタトナー像(画像濃度1.4)を
記録材上に転写し、この転写されたマゼンタトナー像を
透明な粘着テープで採取し、その画像濃度(D3 )をマ
クベス濃度計またはカラー反射濃度計で測定する。次に
再度マゼンタトナー像をマゼンタユニットで記録材上に
転写し、次にシアンユニットでベタ白画像(感光体ドラ
ム上にシアントナー像が形成されていない)を形成し、
このベタ白画像をマゼンタ像が転写されている記録材上
に転写し(実際にはシアントナー像が形成されていない
ため、転写動作のみが行なわれる)、転写後の転写材上
のマゼンタトナー像を透明な粘着テープで採取し、その
画像濃度(D4 )を測定する。得られた画像濃度(D
3 )及び(D4 )から以下の如く算出する。
【0378】 再転写率(%)=〔(D3 −D4 )/D3 〕×100
【0379】廃トナーボックス寿命 高温/高湿環境下でマゼンタユニットにおける100c
cのクリーナーとしての廃トナーボックスに回収された
トナーが満配になり交換するまでの枚数をカウントし
た。
【0380】評価結果を表3に示す。
【0381】
【表3】
【0382】実施例16及び17 実施例1−15で用いた画像形成装置に画像形成ユニッ
トを3つマゼンタユニット、シアンユニット及びイエロ
ーユニットの順で配置し、転写条件を以下の通り行なう
ことを除いては、同様にしてフルカラー画像の形成を行
なった。
【0383】転写条件としては、第1の画像形成ユニッ
トであるマゼンタユニットに転写電流12μA、転写電
圧3.5kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の画
像形成ユニットであるシアンユニットに転写電流12μ
A、転写電圧4.3kVの第2の転写電圧を印加し、第
3の画像形成ユニットであるイエローユニットに転写電
流12μA、転写電圧5.1kVの第3の転写バイアス
を印加した。
【0384】二成分系現像材のトナーとしては、マゼン
タトナー1、シアントナー1及びイエロートナー1の組
合わせ(実施例16)とマゼンタトナー5、シアントナ
ー5及びイエロートナー5の組合わせ(実施例17)で
用い、感光体ドラムとして感光体ドラムAを用いて高温
/高湿環境下で、各転写部間を80mmに設定して50
000枚の連続画像形成を行なったところ、耐久後まで
画像上に色調の変化が確認されず良好なフルカラー画像
の形成が可能であった。
【0385】実施例18及び19 実施例1−15で用いた画像形成装置に画像形成ユニッ
トを4つマゼンタユニット、シアンユニット、イエロー
ユニット及びブラックユニットの順で配置し、転写条件
を以下の通り行なうことを除いては、同様にしてフルカ
ラー画像の形成を行なった。
【0386】転写条件としては、第1の画像形成ユニッ
トであるマゼンタユニットに転写電流12μA、転写電
圧3.5kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の画
像形成ユニットであるシアンユニットに転写電流12μ
A、転写電圧4.3kVの第2の転写電圧を印加し、第
3の画像形成ユニットであるイエローユニットに転写電
流12μA、転写電圧5.1kVの第3の転写バイアス
を印加し第4の画像形成ユニットであるブラックユニッ
トに転写電流12μA、転写電圧5.9kVの第4の転
写バイアスを印加した。
【0387】二成分現像剤のトナーとしては、マゼンタ
トナー1、シアントナー1、イエロートナー1及びブラ
ックトナー1の組合わせ(実施例18)とマゼンタトナ
ー5、シアントナー5、イエロートナー5及びブラック
トナー5の組合わせ(実施例19)で用い、感光体ドラ
ムとして感光体ドラムAを用いて高温/高湿環境下で、
各転写部間を80mmに設定して50000枚の連続画
像形成を行なったところ、耐久後まで画像上に色調の変
化が確認されず、良好なフルカラー画像の形成が可能で
あった。
【0388】さらに、23℃/60%Rhの常温/常湿
環境下で画像形成したところ、良好なフルカラー画像が
50000枚の耐久後まで得られた。
【0389】その時の転写条件は、第1の画像形成ユニ
ットであるマゼンタユニットに、転写電流15μA、転
写電圧4kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の画
像形成ユニットであるシアンユニットに、転写電流15
μA、転写電圧4.9kVの第2の転写バイアスを印加
し、第3の画像形成ユニットであるイエローユニット
に、転写電流15μA、転写電圧5.8kVの第3の転
写バイアスを印加し、第4の画像形成ユニットであるブ
ラックユニットに、転写電流15μA、転写電圧6.6
kVの第4の転写バイアスを印加した。
【0390】実施例20 実施例18及び19において、各画像形成ユニット転写
手段をコロナ帯電器による非接触転写手段を用い以下の
転写条件で各画像形成ユニットでの転写を行なったとこ
ろ、実施例18及び19と同様に良好な画像が得られ
た。しかしながら、オゾンの発生量を制御できる点にお
いては、実施例18及び19の方が優れていた。
【0391】転写条件としては、第1の画像形成ユニッ
トであるマゼンタユニットに転写電流50μA、転写電
圧7.2kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の画
像形成ユニットであるシアンユニットに転写電流70μ
A、転写電圧7.2kVの第2の転写バイアスを印加
し、第3の画像形成ユニットであるイエローユニットに
転写電流90μA、転写電圧7.2kVの第3の転写バ
イアスを印加し、第4の画像形成ユニットであるブラッ
クユニットに転写電流110μA、転写電圧7.2kV
の第4の転写バイアスを印加した。
【0392】実施例21−35及び比較例3−4 実施例1−15及び比較例1−2で用いた画像形成装置
において、各画像形成ユニットの帯電手段を図5に示す
導電性ゴム層の表面をナイロン系樹脂で被覆した帯電ロ
ーラーを感光体ドラム表面に当接させて帯電する接触帯
電器を用いるよう変更することを除いては、実施例1−
15及び比較例1−2と同様にして評価を行なったとこ
ろ、同様の結果が得られた。
【0393】実施例36及び37 実施例16及び17で用いた各画像形成ユニットの帯電
手段を図5に示す導電性ゴム層の表面をナイロン系樹脂
で被覆した帯電ローラーを感光体ドラム表面に当接させ
て帯電する接触帯電器を用いるよう変更することを除い
ては、実施例16及び17と同様にして画像形成を行な
い、さらに同様にして評価を行ったところ、同様の結果
が得られた。
【0394】実施例38及び39 実施例18及び19で用いた各画像形成ユニットの帯電
手段を図5に示す導電性ゴム層の表面をナイロン系樹脂
で被覆した帯電ローラーを感光体ドラム表面に当接させ
て帯電する接触帯電器を用いるよう変更することを除い
ては、実施例18及び19と同様にして画像形成を行な
い、さらに同様にして評価を行ったところ、同様の結果
が得られた。
【0395】実施例40 実施例38で用いたブラックトナー1に代えてブラック
トナー16を用いることを除いては、同様にフルカラー
画像を形成したところ、実施例38と同様に良好なフル
カラー画像の形成を行なうことができた。
【0396】実施例41−55及び比較例5−6 実施例1−15及び比較例1−2で用いた画像形成装置
において、各画像形成ユニットの感光体ドラムを感光体
ドラムAは感光体ドラムDに、感光体ドラムBは、感光
体ドラムEに感光体ドラムCは感光体ドラムFにそれぞ
れ変更し、帯電手段を図7に示す導電スリーブに磁気ブ
ラシが形成された磁気ブラシ帯電器(接触帯電器)を感
光体ドラムの表面に当接させ電荷を直接注入するよう変
更し、さらにクリーニング手段を外して転写後に感光性
ドラム表面に存在するトナーは、現像装置にて回収する
ことを除いては、実施例1−15及び比較例1−2と同
様にして30000枚の連続画像形成を行ない、画像均
一性、転写効率及び再転写性について同様に評価を行な
った。
【0397】さらに、帯電特性及び画像特性について以
下の評価方法により評価を行なった。
【0398】帯電特性 画出し耐久後に最終の画像形成ユニットの帯電器の導電
スリーブに−750Vの直流電圧を印加し、感光体表面
が0Vからの帯電電位を−750Vの何%に到達するか
を以下の評価基準に基づいて判定を行った。
【0399】A:95%以上(帯電優良) B:90%以上95%未満(帯電良好) C:90%未満(帯電不充分)
【0400】画像特性 画像特性は、感光体の帯電状態を示す、白地かぶりにて
判定した。かぶりの測定は、反射式濃度計(TOKYO
DENSHOKU CO.,LTD社製REFLEC
TOMETER ODEL TC−6DS)を用いて測
定(画出し耐久後に各画像形成ユニットでそれぞれベタ
白画像を形成し、転写紙にこのベタ白画像をそれぞれ転
写後定着した転写紙の白地部反射濃度最悪値をDs、画
像形成前の転写の反射濃度平均値をDrとした時にDs
−Drをかぶり量とした)し、以下の評価基準に基づい
て評価した。
【0401】A:2%以下 (かぶり実質的なし) B:2%超〜5%以下 (かぶり若干あり) C:5%超 (かぶりあり)
【0402】評価結果を表4に示す。
【0403】
【表4】
【0404】実施例56及び57 実施例16及び17で用いた画像形成装置において、各
画像形成ユニットの感光体ドラムを感光体ドラムDに変
更し、帯電手段を図7に示す磁気ブラシ帯電器(接触帯
電器)を感光体ドラムの表面に当接させ電荷を直接注入
するよう変更し、さらにクリーニング手段を外して転写
後に感光体ドラム表面に存在するトナーは、現像装置に
て回収することを除いては、実施例16及び17と同様
にして30000枚の連続画像形成を行ない、画像均一
性、転写効率及び再転写性について同様に評価を行なっ
た。
【0405】さらに帯電特性及び画像特性については、
実施例41−55及び比較例5−6と同様にして評価を
行なった。
【0406】その結果、マゼンタトナー1、シアントナ
ー1及びイエロートナー1の組合わせで用いた実施例5
6及びマゼンタトナー5、シアントナー5及びイエロー
トナー5及びイエロートナー5の組合わせで用いた実施
例57は、いずれも、耐久後まで画像上に色調の変化が
確認されず、良好なフルカラー画像の形成が可能であ
り、さらに帯電特性及び画像特性は、いずれも優れた結
果が得られた。
【0407】実施例58及び59 実施例18及び19で用いた画像形成装置において、各
画像形成ユニットの感光体ドラムを感光体ドラムDに変
更し、帯電手段を図7に示す磁気ブラシ帯電器(接触帯
電器)を感光体ドラムの表面に当接させ電荷を直接注入
するよう変更し、さらにクリーニング手段を外して転写
後に感光体ドラム表面に存在するトナーは、現像装置に
て回収することを除いては、実施例18及び19と同様
にして30000枚の連続画像形成を行ない、画像均一
性、転写効率及び再転写性について同様に評価を行なっ
た。
【0408】さらに帯電特性及び画像特性については、
実施例41−55及び比較例5−6と同様にして評価を
行なった。
【0409】その結果、マゼンタトナー1、シアントナ
ー1、イエロートナー1及びブラックトナー1の組合わ
せで用いた実施例58及びマゼンタトナー5、シアント
ナー5、イエロートナー5及びブラックトナー5の組合
わせで用いた実施例59は、いずれも、耐久後まで画像
上に色調の変化が確認されず、良好なフルカラー画像の
形成が可能であり、さらに帯電特性及び画像特性は、い
ずれも優れた結果が得られた。
【0410】実施例60 実施例58で用いたブラックトナー1に代えてブラック
トナー16を用いることを除いては、同様にフルカラー
画像を形成したところ、実施例58と同様に良好なフル
カラー画像の形成を行なうことができた。
【0411】実施例61−75及び比較例7−8 実施例1−15及び比較例1−2で用いた画像形成装置
において、各画像形成ユニットの現像装置を図12に示
す非磁性一成分系ジャンピング現像装置を用いて以下の
現像条件で表2に示すマゼンタトナー21−35及びシ
アントナー21−35を現像するよう変更することを除
いては、実施例1−15及び比較例1−2と同様にして
7000枚の連続画像形成を行ない、さらに評価を行な
ったところ、同様な結果が得られた。
【0412】現像条件は、トナー層厚規制部材としてウ
レタンブレードを感光体ドラムの表面に圧接させ、感光
体ドラムの表面と現像スリーブ表面との間隙βが400
μm、現像スリーブ上のトナー層の層厚が30μmに設
定し、現像バイアスとして交番電界のピーク間電圧16
00V、周波数1800Hzの矩形波を現像スリーブと
感光体ドラム間に印加して、現像スリーブ上のトナーを
感光体ドラムに飛散させて現像した。
【0413】実施例76及び77 実施例61−75及び比較例7−8で用いた画像形成装
置に画像形成ユニットを3つマゼンタユニット、シアン
ユニット及びイエローユニットの順で配置し、同様にし
てフルカラー画像の形成を行なった。
【0414】一成分系現像剤としては、マゼンタトナー
21、シアントナー21及びイエロートナー21の組合
わせ(実施例76)とマゼンタトナー25、シアントナ
ー25及びイエロートナー25の組合わせ(実施例7
7)で用い、感光体ドラムとして感光体ドラムAを用い
て高温/高湿環境下で、各転写部間を80mmに設定し
て7000枚の連続画像形成を行なったところ、耐久後
まで画像上に色調の変化が確認されず良好なフルカラー
画像の形成が可能であった。
【0415】実施例78及び79 実施例61−75及び比較例7−8で用いた画像形成装
置に画像形成ユニットを4つマゼンタユニット、シアン
ユニット、イエローユニット及びブラックユニットの順
で配置し、同様にしてフルカラー画像の形成を行なっ
た。
【0416】一成分系現像剤としては、マゼンタトナー
21、シアントナー21、イエロートナー21及びブラ
ックトナー21の組合わせ(実施例78)とマゼンタト
ナー25、シアントナー25、イエロートナー25及び
ブラックトナー25の組合わせ(実施例79)で用い、
感光体ドラムとして感光体ドラムAを用いて高温/高湿
環境下で、各転写部間を80mmに設定して7000枚
の連続画像形成を行なったところ、耐久後まで画像上に
色調の変化が確認されず良好なフルカラー画像の形成が
可能であった。
【0417】さらに、23℃/60%Rhの常温/常湿
環境下で画像形成したところ、良好なフルカラー画像が
7000枚の耐久後まで得られた。
【0418】その時の転写条件は、第1の画像形成ユニ
ットであるマゼンタユニットに、転写電流15μA、転
写電圧4kVの第1の転写バイアスを印加し、第2の画
像形成ユニットであるシアンユニットに、転写電流15
μA、転写電圧4.9kVの第2の転写バイアスを印加
し、第3の画像形成ユニットであるイエローユニット
に、転写電流15μA、転写電圧5.8kVの第3の転
写バイアスを印加し、第4の画像形成ユニットであるブ
ラックユニットに、転写電流15μA、転写電圧6.6
kVの第4の転写バイアスを印加した。
【0419】実施例80 実施例78で用いた4つの画像形成ユニットの中でブラ
ックユニットの現像装置のみを図11に示す磁性一成分
系ジャンピング現像装置に変更し、ブラックトナー36
を用いて以下の現像条件で現像することを除いては、実
施例78と同様にしてシアントナー、マゼンタトナー、
イエロートナー及びブラックトナーの4色でフルカラー
画像の形成を行なったろこと、良好なフルカラー画像が
得られた。
【0420】現像条件は、トナー層厚規制部材としてク
レタンブレードを感光体ドラムの表面に圧接させ、現像
スリーブとしては、内部にマグネットを内包させた樹脂
コートスリーブを用い、感光体ドラムの表面と現像スリ
ーブ表面との間隙βが300μm8現像スリーブ上の磁
性トナー層の層厚が160μmに設定し、現像バイアス
として交番電界のピーク間の電圧1600V、周波数1
800Hzの矩形波を現像スリーブを感光体ドラム間に
印加して、現像スリーブ上の磁性トナーを感光体ドラム
に飛散させて現像した。
【0421】実施例81−95及び比較例9−10 実施例1−15及び比較例1−2で用いた画像形成装置
において、帯電手段を図5に示す導電性ゴム層の表面を
ナイロン樹脂で被覆した帯電ローラーを感光体ドラムの
表面に当接させて帯電する接触帯電器を用いるよう変更
し、現像装置を図9に示す接触一成分系現像装置を用い
て以下の現像条件で表2に示すマゼンタトナー21−3
5及びシアントナー21−35を現像するよう変更する
と共にクリーニング手段を外して、転写後に感光体上に
存在するトナーは、この現像装置で回収するように変更
することを除いては、実施例1−15及び比較例1−2
と同様にして7000枚の連続画像形成を行ない、さら
に同様にして画像均一性、転写効率及び再転写性につい
て評価を行なったところ、実施例1−15及び比較例1
−2とほぼ同様の結果が得られた。
【0422】さらに、帯電特性及び画像特性について
は、実施例41−55及び比較例5−6と同様にして評
価を行なったところ、実施例41−55及び比較例5−
6とほぼ同様の結果が得られた。
【0423】現像装置は、トナー担持体として発泡シリ
コーンゴムからなる電気抵抗値5×105 Ω・cmを有
する中抵抗ゴムローラを用いて、このトナー担持体を感
光体ドラムの表面に当接させ、このトナー担持体の回転
方向及び周速は、感光体ドラムとの接触部分において同
方向であり、感光体回転周速に対し、200%となるよ
うに駆動させた。トナー担持体にトナーを塗布する手段
としては、塗布ローラーをトナー担持体の表面に当接さ
せ、この塗布ローラーをトナー担持体との接触部におい
てトナー担持体と反対方向に回転させることによりトナ
ー担持体上にトナーを塗布し、トナー層厚規制部材とし
てステンレス製ブレードをトナー層に当接させることに
よりトナー層厚を制御した。現像バイアスとしては、−
450Vの直流成分のみを印加して現像を行なうと共に
転写後に感光体ドラム上に存在するトナーの回収を行な
った。
【0424】実施例96及び97 実施例81−95で用いた画像形成装置に画像形成ユニ
ットを3つマゼンタユニット、シアンユニット及びイエ
ローユニットの順で配置し、転写条件を以下の通り行な
うことを除いては、同様にしてフルカラー画像の形成を
行なった。
【0425】一成分系現像剤のトナーとしては、マゼン
タトナー21、シアントナー21及びイエロートナー2
1の組合わせ(実施例96)とマゼンタトナー25、シ
アントナー25及びイエロートナー25の組合わせ(実
施例97)で用い、感光体ドラムとして感光体ドラムA
を用いて高温/高湿環境下で、各転写部間を80mmに
設定して7000枚の連続画像形成を行なったところ、
耐久後まで画像上に色調の変化が確認されず良好なフル
カラー画像の形成が可能であった。
【0426】実施例98及び99 実施例81−95で用いた画像形成装置に画像形成ユニ
ットを4つマゼンタユニット、シアンユニット、イエロ
ーユニット及びブラックユニットの順で配置し、転写条
件を以下の通り行なうことを除いては、同様にしてフル
カラー画像の形成を行なった。
【0427】一成分系現像剤のトナーとしては、マゼン
タトナー21、シアントナー21、イエロートナー21
及びブラックトナー21の組合わせ(実施例98)とマ
ゼンタトナー25、シアントナー25、イエロートナー
25及びブラックトナー25の組合わせ(実施例99)
で用い、感光体ドラムとして感光体ドラムAを用いて高
温/高湿環境下で、各転写部間を80mmに設定して7
000枚の連続画像形成を行なったところ、耐久後まで
画像上に色調の変化が確認されず良好なフルカラー画像
の形成が可能であった。
【0428】実施例100 実施例98で用いたブラックトナー21に代えてブラッ
クトナー26を用いることを除いては、同様にしてフル
カラー画像の形成をしたところ、実施例98と同様に良
好なフルカラー画像の形成を行なうことができた。
【0429】
【発明の効果】本発明においては、第1の画像形成ユニ
ット及び第2の画像形成ユニットを少なくとも含有し、
第1の画像形成ユニットの第1の転写部と第2の画像形
成ユニットの第2の転写部との間隔よりも転写材の搬送
方向の長さの方が長く、かつ第1の転写バイアスと第2
の転写バイアスが相違している画像形成装置において、
第1のトナー画像を形成するトナー及び第2のトナー画
像を形成するトナーは、いずれもSF−1が100〜1
80及びSF−2が100〜140の形状係数を有して
いることから、転写効率が高く、再転写の発生が抑制さ
れており、高温高湿下においても第1の転写部と転写材
が通過する前後で第2の転写部での転写に影響が少な
く、画像の均一性に優れ、かつ常温常湿下及び高温高湿
下の各環境下で色調の変化の少ない良好なフルカラー画
像の形成を従来よりも高速で行なうことが可能であり、
さらに装置全体をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実施し得る第1の実施
形態を説明するための概略図を示す。
【図2】SF−1、SF−2と潤滑性の相関関係を示し
た図である。
【図3】転写効率と形状係数の相関関係を示した図であ
る。
【図4】図1に示す画像形成装置の一部を拡大した第1
の画像形成ユニットの概略説明図である。
【図5】接触帯電部材としての帯電ローラーの概略構成
図を示す。
【図6】接触帯電部材としての帯電ブレードの概略構成
図を示す。
【図7】接触帯電部材としての磁気ブラシの概略構成図
を示す。
【図8】接触二成分系現像方式の現像装置の概略構成図
を示す。
【図9】接触一成分系現像方式の現像装置の概略構成図
を示す。
【図10】非接触の一成分系磁性現像方式の現像装置の
概略構成図である。
【図11】図10の現像装置の現像剤層厚規制手段を弾
性ブレードに代えた現像装置の概略構成図である。
【図12】非接触の一成分系非磁性現像方式の現像装置
の概略構成図である。
【図13】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
Pa,Pb,Pc,Pd 画像形成部 1a,1b,1c,1d 感光ドラム 2a,2b,2c,2d ドラム帯電器 3a,3b,3c,3d 現像器 4a,4b,4c,4d 転写帯電器 5a,5b,5c,5d 感光体クリーニング部 6 記録材 7 定着部 8 記録材担持体 9 転写クリーニング装置 10 ベルト駆動ローラー 11 ベルト従動ローラー 12 ベルト除電器 13 レジストローラー 14 分離帯電器 15 剥離帯電器 16 ファーブラシ 17 ポリゴンミラー 18 分離爪 21a,21b,21c,21d 露光ランプ 22a,22b,22c,22d 電位センサー 31a,31b,31c,31d フォトセンサー 41a,41b,41c,41d 転写押圧部材 60 記録紙カセット 71 定着ローラー 72 加圧ローラー 73,74 クリーニング装置 75,76 ヒーター 77 オイル塗布ローラー 78 オイル溜め 79 サーミスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 507 G03G 15/16 9/08 15/16 384

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材を第1の画像形成ユニットに搬送
    する工程、該第1の画像形成ユニットの第1の画像形成
    手段で第1のトナー画像を形成する工程、形成された第
    1のトナー画像を第1の転写バイアスを印加して、該第
    1の画像形成ユニットの第1の転写部で、該転写材上に
    第1の転写を行なう工程、該転写材を第2の画像形成ユ
    ニットに搬送する工程、該第2の画像形成ユニットの第
    2の画像形成手段で第2のトナー画像を形成する工程、
    形成された第2のトナー画像を第2の転写バイアスを印
    加して、該第2の画像形成ユニットの第2の転写部で、
    該第1のトナー画像の転写されている該転写材上に第2
    の転写を行なう工程及び該転写材上に転写された該第1
    のトナー画像及び該第2のトナー画像を定着手段により
    該転写材に定着する工程を有する画像形成方法におい
    て、 該第1の転写部と該第2の転写部との間隔よりも該転写
    材の搬送方向の長さの方が長く、 該第1の転写バイアスと該第2の転写バイアスとの大き
    さが相違しており、 該第1のトナー画像を形成する第1のトナー及び該第2
    のトナー画像を形成する第2のトナーは、いずれもSF
    −1が100〜180及びSF−2が100〜140の
    形状係数を有していることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 該第1の転写部と該第2の転写部との間
    隔は、110mm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 該第1の転写部と該第2の転写部との間
    隔は、100mm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 該第2の転写バイアスは、該第1の転写
    バイアスを基準として、該第2のトナーの帯電極性と逆
    極性側に高くなるよう設定されていることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 該第1のトナー及び該第2のトナーは、
    いずれもSF−1が100〜160及びSF−2が10
    0〜135の形状係数を有していることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 該第1のトナー及び該第2のトナーは、
    いずれもSF−1が100〜140及びSF−2が10
    0〜120の形状係数を有していることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 該第1のトナー及び該第2のトナーは、
    いずれも残存モノアーの含有量が1000ppm以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 該第1のトナー及び該第2のトナーは、
    いずれも残存モノアーの含有量が500ppm以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  9. 【請求項9】 該第1のトナー及び該第2のトナーは、
    いずれも重量平均粒径が1〜9μmの範囲内であり、か
    つ個数分布における変動係数(A)が35%以下のトナ
    ー粒子を有することを特徴とする請求項1乃至8のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子及び疎水化度が60%以上の微
    粉体の混合物を有することを特徴とする請求項1乃至9
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子及び疎水化度が90%以上の微
    粉体の混合物を有することを特徴とする請求項1乃至9
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子、疎水化された無機微粉末a及
    び該無機微粉末aよりも粒径の大きい疎水化されたケイ
    素化合物bの混合物を有することを特徴とする請求項1
    乃至9のいずれかに記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 該無機微粉末aは、平均粒径3〜90
    nmを有し、該ケイ素化合物bは平均粒径30〜120
    nmを有することを特徴とする請求項12に記載の画像
    形成方法。
  14. 【請求項14】 該無機微粉末aは、疎水化度60%以
    上を有することを特徴とする請求項12または13に記
    載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 該無機微粉末aは、疎水化度90%以
    上を有することを特徴とする請求項12または13に記
    載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 該第1のトナー画像は、該第1の画像
    形成手段において、第1の静電潜像を保持するための第
    1の潜像保持体を第1の帯電手段により1次帯電する工
    程、1次帯電された該第1の潜像保持体を第1の潜像形
    成手段により第1の静電潜像を形成する工程及び該第1
    の静電潜像を第1の現像手段に保有されている該第1の
    トナーにより現像する工程によって形成され、 該第2のトナー画像は、該第2の画像形成手段におい
    て、第2の静電潜像を保持するための第2の潜像保持体
    を第2の帯電手段により1次帯電する工程、1次帯電さ
    れた該第2の潜像保持体を第2の潜像形成手段により第
    2の静電潜像を形成する工程及び該第2の静電潜像を第
    2の現像手段に保有されている該第2のトナーにより現
    像する工程によって形成されることを特徴とする請求項
    1乃至15のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 該第1の潜像保持体及び該第2の潜像
    保持体は、いずれも潜像保持体表面に存在するフッ素原
    子及び炭素原子のX線光電子分光装置(XPS)により
    測定される存在比(F/C)が0.03〜1.00の範
    囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像形
    成方法。
  18. 【請求項18】 該第1の潜像保持体及び該第2の潜像
    保持体は、いずれも潜像保持体表面に存在するケイ素原
    子及び炭素原子のX線光電子分光装置(XPS)により
    測定される存在比(Si/C)が0.03〜1.00の
    範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の画像
    形成方法。
  19. 【請求項19】 該第1の帯電手段は、該第1の潜像保
    持体表面に非接触で帯電する非接触帯電手段であり、該
    第2の帯電手段は、該第2の潜像保持体表面に非接触で
    帯電する非接触帯電手段であることを特徴とする請求項
    16乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 該第1の帯電手段は、該第1の潜像保
    持体表面に接触して帯電する接触帯電手段であり、該第
    2の帯電手段は、該第2の潜像保持体表面に接触して帯
    電する接触帯電手段であることを特徴とする請求項16
    乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも現像領域において、潜像保持体
    と現像剤担持体との間隔よりも、該現像剤担持体に担持
    されている現像剤の層厚の方が大きく、該潜像保持体表
    面に該現像剤担持体上の該現像剤の層を接触させて該現
    像剤のトナーにより現像する接触現像方式を有すること
    を特徴とする請求項16乃至20のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  22. 【請求項22】 該現像剤は、トナー及び磁性キャリア
    を有する二成分系現像剤であることを特徴とする請求項
    21に記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 該現像剤は、トナーを有する一成分系
    現像剤であることを特徴とする請求項21に記載の画像
    形成方法。
  24. 【請求項24】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも転写部と帯電手段との間に転写
    後に潜像保持体表面に存在するトナーを除去するための
    クリーニング手段を有しておらず、現像手段が転写後に
    潜像保持体表面に存在するトナーを回収しクリーニング
    するためのクリーニング手段としての機能を兼ねること
    を特徴とする請求項21乃至23のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  25. 【請求項25】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも現像領域において、潜像保持体
    と現像剤担持体との間隔よりも、該現像剤担持体に担持
    されている現像剤の層厚の方が小さく、該潜像保持体表
    面に該現像剤担持体上の該現像剤の層を非接触状態で該
    現像剤担持体から該潜像保持体表面に飛翔させて該現像
    剤のトナーにより現像する非接触現像方式を有すること
    を特徴とする請求項16乃至20のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  26. 【請求項26】 該現像剤は、トナーを有する一成分系
    現像剤であることを特徴とする請求項25に記載の画像
    形成方法。
  27. 【請求項27】 該画像形成方法は、さらに、該第2の
    画像形成ユニットで該第2の転写を行なった後定着する
    前に、該転写材を第3の画像形成ユニットに搬送する工
    程、該第3の画像形成ユニットの第3の画像形成手段で
    第3のトナー画像を形成する工程、形成された第3のト
    ナー画像を第3の転写バイアスを印加して、該第3の画
    像形成ユニットの第3の転写部で、該第1のトナー画像
    及び該第2のトナー画像の転写されている該転写材上に
    第3の転写を行なう工程及び該転写材上に転写された該
    第1のトナー画像、該第2のトナー画像及び該第3のト
    ナー画像を該定着手段により該転写材上に定着する工程
    を有し、 該第2の転写部と該第3の転写部との間隔よりも該転写
    材の搬送方向の長さの方が長く、該第1の転写バイア
    ス、該第2の転写バイアス及び該第3の転写バイアス
    は、 いずれも相違しており、 該第3のトナー画像を形成する第3のトナーは、SF−
    1が100〜180及びSF−2が100〜140の形
    状係数を有していることを特徴とする請求項1乃至26
    に記載の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 該第1のトナー、該第2のトナー及び
    該第3のトナーは、マゼンタトナー、シアントナー及び
    イエロートナーのいずれかであり、該マゼンタトナー、
    該シアントナー及び該イエロートナーを組合わせてフル
    カラー画像を形成することを特徴とする請求項27に記
    載の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 該画像形成方法は、さらに該第2の画
    像形成ユニットで該第2の転写を行なった後定着する前
    に、該転写材を第3の画像形成ユニットに搬送する工
    程、該第3の画像形成ユニットの第3の画像形成手段で
    第3のトナー画像を形成する工程、形成された第3のト
    ナー画像を第3の転写バイアスを印加して、該第3の画
    像形成ユニットの第3の転写部で、該第1のトナー画像
    及び該第2のトナー画像の転写されている該転写材上に
    第3の転写を行なう工程、該転写材を第4の画像形成ユ
    ニットに搬送する工程、該第4の画像形成ユニットの第
    4の画像形成手段で第4のトナー画像を形成する工程、
    形成された第4のトナー画像を第4の転写バイアスを印
    加して、該第4の画像形成ユニットの第4の転写部で、
    該第1のトナー画像、該第2のトナー画像及び該第3の
    トナー画像の転写されている該転写材上に第4の転写を
    行なう工程及び該転写材上に転写された該第1のトナー
    画像、該第2のトナー画像、該第3のトナー画像及び該
    第4のトナー画像を該定着手段により該転写材上に定着
    する工程を有し、該第2の転写部と該第3の転写部との
    間隔よりも該転写材の搬送方向の長さの方が長く、該第
    3の転写部と該第4の転写部との間隔よりも該転写材の
    搬送方向の長さの方が長く、 該第1の転写バイアス、該第2の転写バイアス、該第3
    の転写バイアス及び該第4の転写バイアスは、いずれも
    相違しており、 該第3のトナー画像を形成する第3のトナー及び該第4
    のトナー画像を形成する第4のトナーは、いずれもSF
    −1が100〜180及びSF−2が100〜140の
    形状係数を有していることを特徴とする請求項1乃至2
    6に記載の画像形成方法。
  30. 【請求項30】 該第1のトナー、該第2のトナー、該
    第3のトナー、該第4のトナーは、マゼンタトナー、シ
    アントナー、イエロートナー及びブラックトナーのいず
    れかであり、該マゼンタトナー、該シアントナー、該イ
    エロートナー、該ブラックトナーを組合わせてフルカラ
    ー画像を形成することを特徴とする請求項29に記載の
    画像形成方法。
  31. 【請求項31】 (i)第1のトナー画像を形成するた
    めの第1のトナー画像形成手段及び該第1の画像形成手
    段で形成された該第1のトナー画像を第1の転写バイア
    スを印加して第1の転写部で転写材に転写するための第
    1の転写手段を有する第1の画像形成ユニット、(i
    i)第2のトナー画像を形成するための第2のトナー画
    像形成手段及び該第2の画像形成手段で形成された該第
    2のトナー画像を第2の転写バイアスを印加して第2の
    転写部で該第1のトナー画像の転写されている該転写材
    に転写するための第2の転写手段を有する第2の画像形
    成手段、(iii)該転写材に転写された該第1のトナ
    ー画像及び該第2のトナー画像を該転写材に定着するた
    めの定着手段、及び(iv)該転写材を該第1の画像形
    成ユニット、該第2の画像形成ユニット及び該定着手段
    へと順次搬送するための搬送手段を少なくとも有する画
    像形成装置において、 該第1の転写部と該第2の転写部との間隔よりも該転写
    材の搬送方向の長さの方が長く、該第1の転写バイアス
    と該第2の転写バイアスとの大きさが相違しており、該
    第1のトナー画像を形成する第1のトナー及び該第2の
    トナー画像を形成する第2のトナーは、いずれもSF−
    1が100〜180及びSF−2が100〜140の形
    状係数を有していることを特徴とする画像形成装置。
  32. 【請求項32】 該第1の転写部と該第2の転写部との
    間隔は、110mm以下であることを特徴とする請求項
    31に記載の画像形成装置。
  33. 【請求項33】 該第1の転写部と該第2の転写部との
    間隔は、100mm以下であることを特徴とする請求項
    31に記載の画像形成装置。
  34. 【請求項34】 該第2の転写バイアスは、該第1の転
    写バイアスを基準として、該第2のトナーの帯電極性と
    逆極性側に高くなるよう設定されていることを特徴とす
    る請求項31乃至33のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  35. 【請求項35】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもSF−1が100〜160及びSF−2が
    100〜135の形状係数を有していることを特徴とす
    る請求項31乃至34のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  36. 【請求項36】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもSF−1が100〜140及びSF−2が
    100〜120の形状係数を有していることを特徴とす
    る請求項31乃至34のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  37. 【請求項37】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれも残存モノアーの含有量が1000ppm以
    下であることを特徴とする請求項31乃至36のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  38. 【請求項38】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれも残存モノアーの含有量が500ppm以下
    であることを特徴とする請求項31乃至36のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  39. 【請求項39】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれも重量平均粒径が1〜9μmの範囲で内であ
    り、かつ個数分布における変動係数(A)が35%以下
    のトナー粒子を有することを特徴とする請求項31乃至
    38のいずれかに記載の画像形成装置。
  40. 【請求項40】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子及び疎水化度が60%以上の微
    粉体の混合物を有することを特徴とする請求項31乃至
    39のいずれかに記載の画像形成装置。
  41. 【請求項41】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子及び疎水化度が90%以上の微
    粉体の混合物を有することを特徴とする請求項31乃至
    39のいずれかに記載の画像形成装置。
  42. 【請求項42】 該第1のトナー及び該第2のトナー
    は、いずれもトナー粒子、疎水化された無機微粉末a及
    び該無機微粉末aよりも粒径の大きい疎水化されたケイ
    素化合物bの混合物を有することを特徴とする請求項3
    1乃至39のいずれかに記載の画像形成装置。
  43. 【請求項43】 該無機微粉末aは、平均粒径3〜90
    nmを有し、該ケイ素化合物bは平均粒径30〜120
    nmを有することを特徴とする請求項42に記載の画像
    形成装置。
  44. 【請求項44】 該無機微粉末aは、疎水化度60%以
    上を有することを特徴とする請求項42または43に記
    載の画像形成装置。
  45. 【請求項45】 該無機微粉末aは、疎水化度90%以
    上を有することを特徴とする請求項42または43に記
    載の画像形成装置。
  46. 【請求項46】 該第1の画像形成手段は、第1の静電
    潜像を保持するための第1の潜像保持体、該第1の潜像
    保持体を1次帯電するための第1の帯電手段、1次帯電
    された該第1の潜像保持体に該第1の静電潜像を形成す
    るための第1の潜像形成手段及び該潜像保持体に保持さ
    れている該第1の静電潜像を現像して該第1のトナー画
    像を形成するための第1のトナーを保有する第1の現像
    手段を有しており、 該第2の画像形成手段は、第2の静電潜像を保持するた
    めの第2の潜像保持体、該第2の潜像保持体を1次帯電
    するための第2の帯電手段、1次帯電された該第2の潜
    像保持体に該第2の静電潜像を形成するための第2の潜
    像形成手段及び該潜像保持体に保持されている該第2の
    静電潜像を現像して該第2のトナー画像を形成するため
    の第2のトナーを保有する第2の現像手段を有している
    ことを特徴とする請求項31乃至45のいずれかに記載
    の画像形成装置。
  47. 【請求項47】 該第1の潜像保持体及び該第2の潜像
    保持体は、いずれも潜像保持体表面に存在するフッ素原
    子及び炭素原子のX線光電子分光装置(XPS)により
    測定される存在比(F/C)が0.03〜1.00の範
    囲内であることを特徴とする請求項46に記載の画像形
    成装置。
  48. 【請求項48】 該第1の潜像保持体及び該第2の潜像
    保持体は、いずれも潜像保持体表面に存在するケイ素原
    子及び炭素原子のX線光電子分光装置(XPS)により
    測定される存在比(Si/C)が0.03〜1.00の
    範囲内であることを特徴とする請求項46に記載の画像
    形成装置。
  49. 【請求項49】 該第1の帯電手段は、該第1の潜像保
    持体表面に非接触で帯電する非接触帯電手段であり、該
    第2の帯電手段は、該第2の潜像保持体表面に非接触で
    帯電する非接触帯電手段であることを特徴とする請求項
    46乃至48のいずれかに記載の画像形成装置。
  50. 【請求項50】 該第1の帯電手段は、該第1の潜像保
    持体表面に接触して帯電する接触帯電手段であり、該第
    2の帯電手段は、該第2の潜像保持体表面に接触して帯
    電する接触帯電手段であることを特徴とする請求項46
    乃至48のいずれかに記載の画像形成装置。
  51. 【請求項51】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも現像領域において、潜像保持体
    と現像剤担持体との間隔よりも、該現像剤担持体に担持
    されている現像剤の層厚の方が大きく、該潜像保持体表
    面に該現像剤担持体上の該現像剤の層を接触させて該現
    像剤のトナーにより現像する接触現像方式を有すること
    を特徴とする請求項46乃至50のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  52. 【請求項52】 該現像剤は、トナー及び磁性キャリア
    を有する二成分系現像剤であることを特徴とする請求項
    51に記載の画像形成装置。
  53. 【請求項53】 該現像剤は、トナーを有する一成分系
    現像剤であることを特徴とする請求項51に記載の画像
    形成装置。
  54. 【請求項54】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも転写部と帯電手段との間に転写
    後に潜像保持体表面に存在するトナーを除去するための
    クリーニング手段を有しておらず、現像手段が転写後に
    潜像保持体表面に存在するトナーを回収しクリーニング
    するためのクリーニング手段としての機能を兼ねること
    を特徴とする請求項51乃至53のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  55. 【請求項55】 該第1の画像形成手段及び該第2の画
    像形成手段は、いずれも現像領域において、潜像保持体
    と現像剤担持体との間隔よりも、該現像剤担持体に担持
    されている現像剤の層厚の方が小さく、該潜像保持体表
    面に該現像剤担持体上の該現像剤の層を非接触状態で該
    現像剤担持体から該潜像保持体表面に飛翔させて該現像
    剤のトナーにより現像する非接触現像方式を有すること
    を特徴とする請求項46乃至50のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  56. 【請求項56】 該現像剤は、トナーを有する一成分系
    現像剤であることを特徴とする請求項55に記載の画像
    形成装置。
  57. 【請求項57】 該画像形成装置は、該第1の画像形成
    ユニット及び該第2の画像形成ユニットに加えて、さら
    に第3の画像形成ユニットを有しており、 該第3の画像形成ユニットは、第3のトナー画像を形成
    するための第3のトナー画像形成手段及び該第3の画像
    形成手段で形成された該第3のトナー画像を第3の転写
    バイアスを印加して第3の転写部で該第1のトナー画像
    及び該第2のトナー画像の転写されている該転写材に転
    写するための第3の転写手段を有しており、 該第2の転写部と該第3の転写部との間隔よりも該転写
    材の搬送方向の長さの方が長く、 該第1の転写バイアスと該第2の転写バイアスと該第3
    の転写バイアスとの大きさは、いずれも相違しており、 該第3のトナーは、SF−1が100〜180及びSF
    −2が100〜140の形状係数を有していることを特
    徴とする請求項31乃至56のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  58. 【請求項58】 該第1のトナー、該第2のトナー及び
    該第3のトナーは、マゼンタトナー、シアントナー及び
    イエロートナーのいずれかであり、該マゼンタトナー、
    該シアントナー及び該イエロートナーを組合わせてフル
    カラー画像が形成されることを特徴とする請求項57に
    記載の画像形成装置。
  59. 【請求項59】 該画像形成装置は、該第1の画像形成
    ユニット及び該第2の画像形成ユニットに加えて、さら
    に、第3の画像形成ユニット及び第4の画像形成ユニッ
    トを有しており、 該第3の画像形成ユニットは、第3のトナー画像を形成
    するための第3のトナー画像形成手段及び該第3の画像
    形成手段で形成された該第3のトナー画像を第3の転写
    バイアスを印加して第3の転写部で該第1のトナー画像
    及び該第2のトナー画像の転写されている該転写材に転
    写するための第3の転写手段を有しており、 該第4の画像形成ユニットは、第4のトナー画像を形成
    するための第4のトナー画像形成手段及び該第4の画像
    形成手段で形成された該第4のトナー画像を第4の転写
    バイアスを印加して第4の転写部で該第1のトナー画
    像、該第2のトナー画像及び第3のトナー画像の転写さ
    れている該転写材に転写するための第4の転写手段を有
    しており、 該第2の転写部と該第3の転写部との間隔よりも該転写
    材の搬送方向の長さの方が長く、かつ該第3の転写部と
    該第4の転写部との間隔よりも該転写材の搬送方向の長
    さの方が長く、該第1の転写バイアスと該第2の転写バ
    イアスと該第3の転写バイアスと該第4の転写バイアス
    との大きさは、いずれも相違しており、 該第3のトナー及び第4のトナーは、いずれもSF−1
    が100〜180及びSF−2が100〜140の形状
    係数を有していることを特徴とする請求項31乃至56
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  60. 【請求項60】 該第1のトナー、該第2のトナー、該
    第3のトナー、該第4のトナーは、マゼンタトナー、シ
    アントナー、イエロートナー及びブラックトナーのいず
    れかであり、該マゼンタトナー、該シアントナー、該イ
    エロートナー、該ブラックトナーを組合わせてフルカラ
    ー画像が形成されることを特徴とする請求項59に記載
    の画像形成装置。
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