JPH0827021A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH0827021A
JPH0827021A JP6171377A JP17137794A JPH0827021A JP H0827021 A JPH0827021 A JP H0827021A JP 6171377 A JP6171377 A JP 6171377A JP 17137794 A JP17137794 A JP 17137794A JP H0827021 A JPH0827021 A JP H0827021A
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peptide
concentration
polypeptide
tfa
midkine
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JP6171377A
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English (en)
Inventor
Takashi Muramatsu
喬 村松
Toshiko Muramatsu
寿子 村松
Akira Awaya
昭 粟屋
俊平 ▲榊▼原
Shunpei Sakakibara
Akitoshi Kimura
▲皓▼俊 木村
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血管系疾患に適用される新規な医薬組成物。 【構成】 ミッドカインファミリーに属するポリペプチ
ドあるいはその断片ペプチド等を有効成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な、血管病変、血管
系疾患などに対する医薬、診断薬に関するものである。
更に詳しくいえば、狭心症、心筋梗塞、脳硬塞、血栓、
血管狭窄、血流不全、血小板異常症、播種性血管内凝固
症候群、深部静脈血栓症、肺塞栓症、動脈硬化症、経皮
的冠動脈再建術(PTCA)後の冠動脈再潅流後におこ
る血管再狭窄・再閉塞、再梗塞などに対する予防・治療
剤として期待されるミッドカイン(Midkine,M
K)ポリペプチドあるいはその断片ペプチド、又はそれ
らと同様の生理活性を有するそれらの類似体を有効成分
として含む医薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】狭心症また急性心筋梗塞などにおける冠
動脈血栓に対して、今日ウロキナーゼ(以下u−PA)
や組織プラスミノーゲンアクチベーター(以下、t−P
A)などによる血栓溶解の薬物療法ならびにPTCAが
施行されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】急性心筋梗塞の発症
後、可能な限り早い時期にt−PAなどを患者に投与し
て、血栓溶解を行い、梗塞巣の広がりを抑えることによ
り心筋の壊死を防護することができるが、血栓を溶解す
るという主たる目的は達成するものの、同時に脳や心臓
等の血管からの出血傾向も惹起される。特に、高齢者や
血圧の高い患者または糖尿病や腎障害をわずらう患者へ
のt−PA等の投与は慎重を要する。
【0004】またt−PA治療の有効率は70〜80%
と言われ、なお20〜30%の有効率の向上が期待され
ており、たとえば血小板過多の患者等における、t−P
A単独では効果の出にくい症例においては、抗凝固剤や
抗血栓剤の併用投与が試みられている。
【0005】このような血液成分の異常、さらにまた血
管における、たとえば各組織部位細胞における血液凝固
−線維素溶解系カスケードに属する各タンパク質の相互
作用による調節機構が異変をおこすことにより生ずる血
管病変、血管疾患のより効果的な予防・治療のために
は、これら調節機構のより深い理解が必須である。
【0006】またt−PA治療の有効率の向上、あるい
はPTCA後に発生する、冠動脈再潅流障害である血管
の各種傷害による、血管再狭窄・再閉塞、再梗塞など、
ヘパリン投与によっては抑制できない晩発障害さらに慢
性的な動脈硬化症などの有効な治療のためには、それ自
身単独で、血栓溶解作用がある、新たなタンパク質また
は合成医薬の開発、あるいは生体内におけるt−PAお
よびu−PAの生合成を内因的に高めるタンパク質また
は合成医薬の開発が望まれる。さらにそれらタンパク質
や合成医薬が開発された際には、t−PA等と併用する
ことが考えられる。
【0007】このような考察のもとに、本発明者らは生
体由来のタンパク質の中に、血液凝固−線維素溶解系カ
スケードとのかかわりがこれまで知られておらず、実は
この調節機構に深くかかわっているタンパク質があるの
ではないかと考え、生体由来のタンパク質につき鋭意、
検討したところ、本発明者らが既に単離し、遺伝子配
列、アミノ酸一次配列を決定した神経栄養因子様活性を
有する新規なタンパク質ミッドカイン(MK)(特開平
5−91880)が上記のような、生体内におけるt−
PAおよびu−PAの生合成を内因的に高める目的に合
致した作用を有する、タンパク質であることを発見する
に及び、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち本発明の目的は、MKポリペプチドあ
るいはその断片ペプチド又はそれらと同様の生理活性を
有するそれらの類似体を有効成分とする、心筋梗塞、血
栓、血管狭窄、血流不全、動脈硬化症等の予防・治療剤
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは先に、レチ
ノイン酸支配下において、細胞の分化・増殖をコントロ
ールする因子として、マウス由来MKポリペプチド(K
adomatsu,K.,et al.:Bioche
m.Biophys.Res.Commun.(BBR
C),151,1312(1988)およびTomom
ura,M.,et al.:J.Biol.Che
m.,265,10765(1990))およびヒト由
来MKポリペプチド(特開平5−91880)を見出し
てきた。
【0010】そしてMKが神経細胞の生存および神経突
起伸長の2つの活性を持つ神経栄養因子であること、ま
たMKが発癌、アルツハイマー病発症とのかかわりがあ
ることがその後の研究により明らかにされた(村松
喬:レチノイン酸応答性のヘパリン結合性成長因子、ミ
ッドカイン(MK)−発生分化、がん、神経とのかかわ
りで−;生化学第65巻第12号、1494〜1504
頁、1993年12月。特開平6−172218)。
【0011】またMKに引き続いてMKと50%のアミ
ノ酸相同性を有するheparinbinding g
rowth associated molecule
(HB−GAM)(Merenmies,J.& Ra
uvala,H.:J.Biol.Chem.,26
,16721−16724,(1990))あるいは
プレイオトロピン,pleiotrophin(PT
N)(Li,Y.−S.,Milner,P.G.,G
hauhan,A.K.,Watson,M.A.,H
offman,R.M.,Kodner,C.M.,M
ilbrandt,J.,& Deuel,T.F.:
Science,250,1690−1694,(19
90))、またMKと65%のアミノ酸相同性を有する
retinoic acid−induced hep
arin binding protein(RI−H
B)(Urios et al.,BBRC,175,
617−624(1991))と呼ばれる分子が発見さ
れ、MKファミリーポリペプチド(蛋白質)に属するも
のであることが、わかってきた。HB−GAM/PTN
は神経突起伸長作用を持つ他、内皮細胞の増殖刺激作用
を有することが報告されている(Rauvala,
H.,EMBO J.,,2933−2941(19
89).Wellenstein,A.et al.,
J.Biol.Chem.,267,2582−258
7(1992).Courty,J.etal.BBR
C,180,145−151(1990))。
【0012】一方、血管内皮細胞が線維素溶解系のまた
抗血栓性の各種因子を生産し、これら因子によるカスケ
ードが線溶系の正常な維持を司っていることが明らかに
されてきている。血管内皮細胞は、2つの免疫学的に異
なるプロテアーゼであるプラスミノーゲン活性化因子
(アクチベーター)(PA)を生産・放出し、プラスミ
ノーゲンをプラスミンに変換する。1つは組織型PA
(t−PA)であり、もう1つはウロキナーゼ型PA
(u−PA)である(Saksela、O. andR
ifkin,D.B.,J.Cell Biol.,
10,767−775(1990).佐藤 靖史、線溶
系の新展開(松尾 理編、学際企画)pp141−15
3(1992))。
【0013】このPAの生産にレチノイドが促進的に作
用するという報告がある(Inada,Y.et a
l,BBRC,130,182−187(198
5))。即ち、レチノイドが血管内皮細胞に作用する
と、PA及び蛋白質間の架橋結合を司る酵素のトランス
グルタミナーゼ(Transglutaminase:
TGase)の生産を高めること、次いでTGF−β
(Transforming growth fact
or−β)の生産がレチノイド処理により高まること、
さらに不活性型分子として生産されるTGF−βの活性
型分子への変換反応(TGF−βの活性化)にPAとT
Gaseが働くことを明らかにされ、内皮細胞において
レチノイド処理により活性のあるTGF−βが生成して
レチノイドのメディエーターとして働いていることが報
告されている。
【0014】そこで本発明者らはレチノイン酸によって
発現が誘導される遺伝子の産物として発見されたMKや
あるいはプレイオトロピンなどが、線溶系プロテアーゼ
であるPAの生産にもなんらかの関与をし、PA生産の
制御を行っている可能性が大いにあると想到し、これを
明らかにすべく鋭意検討を進めた。
【0015】そして本発明者らの製造したレコンビナン
トMK、および化学合成MKが、培養血管内皮細胞のP
A生産をどう変化させるかを試験したところ、mRNA
レベルでも、蛋白活性レベルでも、これらMKがPA生
産を増強することが明らかにされ、またPAを阻害する
線溶系カスケードの因子であるPA inhibito
r(PAI−1)蛋白レベルでもmRNAレベルで抑制
することが示された。本発明は上記の考察とこれら知見
に基づいて到達したものであり、以下により詳細に記述
する。PAの生産をみる血管内皮細胞はウシ大動脈由来
内皮細胞やSV−40によりトランスフォームされたウ
シ内皮細胞などが用いられるが、ヒツジ、ヤギ、ブタ、
イヌ、ウサギ、ラット、マウスあるいはヒトの内皮細胞
であってもよい。
【0016】上記の試験に供し、また本発明の医薬組成
物の有効成分の対象となるMKファミリーに属するポリ
ペプチドあるいはその断片ペプチド、又はそれらと同様
の生理活性を有するそれらの類似体としては、121ア
ミノ酸残基よりなるヒトミッドカイン(MK)、MKの
断片ペプチドであるN−half(1−59配列)M
K、C−half(60−121)MK、C−half
(62−104)MK、MKの104−121残基断片
ペプチドやその他の、合成中間体断片ペプチド、またプ
レイオトロピン(PTN)、PTNの断片ペプチドであ
るN−half(1−66配列)PTN、C−half
(67−136)PTN、C−half(67−10
9)PTNやその他の、合成中間体断片ペプチド、およ
び上記の個々の断片ペプチドと同様の生理活性を有する
それらの類似体があげられる。
【0017】これらポリペプチドあるいは断片ペプチド
を、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)含有無血清
培地に各濃度に溶かして、コンフルエントの状態の血管
内皮細胞を各時間、培養処理した後に、0.5%Tri
tonX−100による細胞抽出液を調製して、そのP
A活性レベルを測定すると、ポリペプチドあるいは断片
ペプチドの濃度および処理時間に依存してPA活性レベ
ルが上昇することが明らかにされた。
【0018】この細胞抽出液中のPAは、主として細胞
表面上に存在するPAであり、PAレベルが亢進するこ
とによって細胞表面上のプラスミンレベルが高まると考
えられる。
【0019】そこで別のアッセイ系として、フィブリン
膜を用意し、膜上で、内皮細胞を血清添加もしくは0.
1%BSA添加無血清培地にて培養し、ポリペプチドあ
るいは断片ペプチドを加えると、フィブリン膜の溶解が
細胞表面プラスミンによって起こったが、コントロール
の細胞に比べて顕著に溶解が起こることが明らかにされ
た。
【0020】また細胞表面のプラスミンを抽出し、その
レベルを測定すると、これらポリペプチドあるいは断片
ペプチドの添加処理によってプラスミンレベルが高まる
ことが示された。
【0021】またPAおよびPAレセプターのmRNA
レベルも、これらポリペプチドあるいは断片ペプチドの
添加処理後の内皮細胞では増大していることがわかっ
た。
【0022】他方PAI−1は蛋白レベルでも(たとえ
ば10ng/mlのMK存在下半減した、mRNAレベ
ルでも減少すること(たとえばU−PAのmRNAレベ
ルが1.5倍になったのに対し、PAI−1のmRNA
は40%も減少)が明らかにされ、更にレチノールがU
−PAとU−PAレセプターのmRNAレベルのみなら
ず、同時にPAI−1のmRNAレベルも上昇させたこ
とから本発明のポリペプチドあるいは断片ペプチドはP
Aを選択的に誘導する、臨床的に価値ある特異な因子・
薬物であることが認識された。
【0023】またウシ大動脈由来細胞内皮細胞のコント
ロール培養系に抗−MK抗体を加えたところ、細胞のP
A活性レベルが減少し、PAI−1の活性レベルは増加
した。そして抗−MK抗体の存在下、レチノールのPA
活性増強活性は50%まで落ち、一方PAI−1活性レ
ベルは2倍に増加したことから、MKが血管内皮細胞か
ら生産され、その生産がレチノールによって増強される
ことが示唆された。
【0024】これらの知見は、MK、PTN等MKファ
ミリーポリペプチドあるいはその断片ペプチドが、レチ
ノール等とは異なり、PAを選択的に生産・誘導させる
薬物であることを示し、レチノールの如き、高用量投与
により人体に様々な副作用を発現させる薬物とは異な
り、使い易く安全な薬物として、人体にまた長期にわた
って適応することが期待される。
【0025】本発明のポリペプチドあるいはその断片ペ
プチド、又はそれらと同様の生理活性を有するそれらの
類似体を有効成分として医薬組成物を調製し、心筋梗
塞、血栓、血管狭窄、血流不全、動脈硬化症等の予防・
治療剤として用いる際、ポリペプチドあるいは断片ペプ
チドの原末そのもののみを投与することもできるが、薬
剤として使用可能な生理食塩水、アルブミン、ゼラチ
ン、デキストリン、デキストロース、グルコース、マン
ニトール、キシリトール、ガラクトース、マンノース、
フラクトース、マルトース、サッカロース、ソルビトー
ル、乳糖、蔗糖、などの糖類、デキストラン硫酸、コン
ドロイチン硫酸、ヘパリン、アミノ酸、有機酸、Twe
en 80などのポリソルベート系の非イオン界面活性
剤、脂肪酸アルコールエステル、ポリグルコールエーテ
ル等の担体と混合して投与することもできる。
【0026】更に、本発明の医薬用組成物は、製薬的に
許容される担体等の添加剤として、上記の例示物の他
に、充填剤、結合剤、滑択剤、湿潤剤、崩壊剤、乳濁お
よび懸濁液、保存剤、希釈剤、甘味剤、あるいは芳香剤
等として作用する各種物質を含有し得る。
【0027】これらの添加剤の例としては、とうもろこ
し澱粉、結晶セルロース、アラビアゴム、リン酸カルシ
ウム、アルジネート、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロ
ース、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、ゼラ
チン、シロップ、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、メチルヒドロキシ安息香酸エステル、プロ
ピルヒドロキシ安息香酸エステル、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、不活性なポリマー類、水及び鉱油等が
挙げられる。
【0028】なお、本発明の医薬組成物は、投薬の後の
活性成分の放出速度が所望に応じて制御されるように処
方しても良い。
【0029】これら医薬組成物は、任意の投与方法、た
とえば経口投与、あるいは静脈内投与、筋肉内投与、皮
下投与、直腸内投与、鼻内投与、舌下投与、局所投与な
どによって投与することができる。
【0030】本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年
齢、疾患の状態、程度、体重、投与経路などによって異
なるが、一般的には0.001〜50mg/kgの範囲
にあり、一日あたり1回ないし数回、bolusにある
いは点滴などにより連続的に投与される。
【0031】また、本発明のポリペプチドあるいは断片
ペプチドはt−PA、u−PAあるいはストレプトキナ
ーゼなどの血栓溶解剤と同時に、あるいは時差をおいて
又は交互に間隔をおいて併用投与することができる。
【0032】本発明の医薬組成物に有効成分として使用
されるポリペプチドあるいは断片ペプチドは、遺伝子組
換え技術あるいは全化学合成法また一部酵素合成法を併
用した合成法によって調製できる。
【0033】以下本発明を実施例、参考例、実験例をも
って、更に具体的に説明するが、もとより本発明はこれ
ら記載に限られるものではない。 [実施例1]MK100mg、コンドロイチン硫酸ナト
リウム10mg、乳糖500mgを5mMリン酸緩衝液
(pH7.0)25mlに溶解し、濾過滅菌して得た溶
液を2.5mlずつバイアルビンに充填した。これを凍
結乾燥してミッドカイン製剤を製造した。 [実施例2]C−half(60−121)MKを実施
例1のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行っ
た。 [実施例3]C−half(62−104)MKを実施
例1のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行っ
た。 [実施例4]N−half(1−59)MKを実施例1
のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行った。 [実施例5]C−half(67−136)PTNを実
施例1のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行
った。 [実施例6]C−half(67−109)PTNを実
施例1のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行
った。 [実施例7]N−half(1−66)PTNを実施例
1のMKのかわりに用いる他は実施例1と同様に行っ
た。 [実施例8]C−half(62−104)MK100
mgおよびt−PA50mgを実施例1のMK100m
gのかわりに用いる他は実施例1と同様に行った。 [実施例9]ヘパリン1mgを実施例1のコンドロイチ
ン硫酸ナトリウム10mgのかわりに用いる他は実施例
1と同様に行なった。 [実施例10]ヘパリン1mgを実施例2のコンドロイ
チン硫酸ナトリウム10mgのかわりに用いる他は実施
例2と同様に行なった。 [実施例11]ヘパリン1mgを実施例3のコンドロイ
チン流酸ナトリウム10mgのかわりに用いる他は実施
例3と同様に行なった。 [実施例12]ヘパリン1mgを実施例4のコンドロイ
チン硫酸ナトリウム10mgのかわりに用いる他は実施
例4と同様に行なった。
【0034】参考例としてC−half MKなどの合
成法、物性を簡単に示す。 参考例1 ヒト型h−Midkineの合成 保護ペプチド(1−121)の合成はアミノ酸121個
からなるペプチドを液相法にて図1および図2に示すよ
うに、13個のフラグメント(1−11)(12−2
2)(23−31)(32−40)(41−51)(5
2−59)(60−70)(71−77)(78−8
3)(84−93)(94−103)(104−11
2)(113−121)に分割、合成した。各フラグメ
ントの純度はTLC,HPLC,アミノ酸分析により確
認した。この後N−half(1−59)[hMK−N
と略す。]とC−half(60−121[hMK−C
と略す。]を合成するべくそれぞれC末から順次縮合し
た。各フラグメントの合成およびフラグメント縮合には
全てWSCI/HOBt法またはWSCI/HOOBt
法を用いた。(WSCI:1−ethyl−3,(3−
dimethylaminopropyl)−carb
odiimide,HOBt:1−hydroxybe
nzotriazole,HOOBt:3,4−dih
ydro−3−hydroxy−4−oxo−1,2,
3−benzotriazine)。アミノ酸のN末は
Boc基で保護し、アミノ酸側鎖保護基にはそれぞれA
sp(OcHex),Glu(OcHex),Ser
(Bzl),Thr(Bzl),Lys(ClZ),A
rg(Tos),Tyr(BrZ),Trp(Fo
r),そしてCysの保護基にはAcm基を用いた。そ
の他C末保護基にはBzl基、各フラグメントのC末に
はPac基を用いて合成した。(CHex:cyclo
hexyl),(Bzl:benzyl),(ClZ:
z−chlorobenzyloxycarbony
l),(Tos:tosyl),(BrZ:2−bro
mobenzyloxycarbonyl),For
(formyl),Acm(acetamidomet
hyl),(Pac:Phenacyl este
r)。
【0035】保護ペプチド(1−121)3gをHig
h−HF(HF/Anisol=9/1,0〜−5℃,
1h)で次いでLow−HF(HF/Butanedi
tiol=7/3,0〜−5℃,30min)で処理し
1.9gの粗製品を得た。この粗製品1.9gをHPL
C逆相クロマトグラフィー(YMC−ODSカラム、3
0X250mm)で分取した。溶離液には0.1%TF
Aを含むCH3CN溶液と0.1%TFA水を用い、C
3CN濃度10%から60%までの110分単一濃度
勾配法、流速20ml/min、カラム温度は室温で溶
出した。CH3CN濃度30−32.2%の画分を集
め、減圧濃縮後凍結乾燥して420mgのペプチドを得
た。この420mgのペプチドをCMセルロースのイオ
ン交換クロマトグラフィー(3.7xl7cm)に注入
しstarting buffer0.2MAcONH4
+3M Urea(pH5),limiting buf
fer0.7MAcONH4+3M Urea(pH6)
各1.25Lの単一濃度勾配条件で溶出した。15gず
つ分画し0.48−0.53M塩濃度画分(56本目か
ら65本目)を集め溶液のpHを酢酸で下げ、そのまま
逆相カラム(YMC−ODS,30X250mm)に注
入した。前述同様溶離液には0.1%TFAを含むCH
3CN溶液と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度1
4%から44%までの110分単一濃度勾配法、流速2
0ml/min、カラム温度は室温で溶出した。CH3
CN濃度28.5−29.2%の画分を集め、減圧濃縮
後凍結乾燥して125mgの10Acmペプチドを得
た。
【0036】このうち90mgを0.5mMペプチド濃
度になるように50%AcOHで溶かし、暗所でAcm
基に対して1.1当量のHg(OAc)2を加え窒素雰
囲気下室温で2時間かき混ぜた。その後Acm基に対し
て30当量の2−Mercaptoethanolを加
えさらに2時間かき混ぜた。反応液をG−25のゲルろ
過クロマトグラム(1.15x73cm)に注入し、5
%AcOHで溶出した後ペプチドの部分を集め凍結乾燥
してSHペプチド65mgを得た。
【0037】SHペプチド45mg(3.4μM)を1
mM EDTAと2M(NH42SO4およびGSH/G
SSG(100/10)を含んだ50mMAcONH4
(pH7.7)の緩衝液,3.4L(1x10-6MCo
nc.)に溶かし5℃で4日間かき混ぜた。TFAでp
Hを3とした後、逆相のカラム(YMC−C4,20x
250mm)に注入し、HPLC逆相クロマトグラフィ
ー(YMC−ODSカラム、30X250mm)で分取
した。溶離液には0.1%TFAを含むCH3CN溶液
と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度15%から
35%までの120分単一濃度勾配法、流速20ml/
min、カラム温度は室温で溶出した。CH3CN濃度
29.4−29.8%の画分を集め減圧濃縮後凍結乾燥
して5mgのペプチドを得た。
【0038】SS結合架橋様式は、トリプシン消化後逆
相HPLCで分取した各ピークについて質量分祈および
アミノ酸分祈により、天然型と同じであることを確認し
た。最終品の純度に関して逆相HPLCのみならずキャ
ピラリー電気泳動の検査でもシングルピークを与えた。
またアミノ酸分祈値および質量分析値も理論値と良く一
致した。hMKはODSカラム(4.6xl50mm)
で溶離液に0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.
1%TFA水を用い、CH3CN濃度10%から40%
までの25分単一濃度勾配法、流速1ml/min、カ
ラム温度は50℃で溶出すると14.3minに溶出し
た。 質量分祈値;13241.2[M+H] アミノ酸分析値;Asp7.52(8),Thr9.5
1(10),Ser2.86(3),Glu11.12
(11),Glyl6.00(16),Ala10.7
3(10),Cys9.17(10),Val4.87
(5),Ile1.83(2),Leu1.02
(1),Tyr2.01(2),Phe3.01
(3),Lys23.32(23),Trp3.86
(4),Arg6.90(7),Pro5.98(6) 参考例2 hMK−N(N−half)の合成 hMK同様保護ペプチド500mgをHigh−HF,
およびLow−HF処理し粗製品340mgを得た。3
40mg全量をCMセルロースのイオン交換クロマトグ
ラフィー(1.3x9.5cm)に注入し、start
ing buffer0.2MAcONH4(pH5),
limiting buffer1.0MAcONH
4(pH6)各600mlの単一濃度勾配条件で溶出し
た。15gずつ分画し0.34−0.38M塩濃度画分
(14本目から18本目)を集め溶液のpHをTFAで
下げそのまま逆相カラム(YMC−ODS,30X25
0mm)に注入した。0.1%TFAを含むCH3CN
溶液と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度15%
から45%までの110分単一濃度勾配法,流速20m
l/min、カラム温度は室温で溶出した。CH3CN
濃度28.1−28.9%の分画を集め減圧濃縮後、凍
結乾燥して70mgの6Acmペプチドを得た。
【0039】hMK同様Acmペプチド50mgを50
%AcOHで0.5mMペプチド濃度になるように溶か
し、暗所でAcm基に対して1.1当量のHg(OA
c)2を加え窒素雰囲気下室温で2時間、その後Acm
基に対して30当量の2−Mercaptoethan
olを加えさらに2時間かき混ぜ、G−25のゲルろ過
クロマトグラフィー(1.15x73cm,5%AcO
Hで溶出)後ペプチドの部分を集め凍結乾燥してSHペ
プチド40mgを得た。
【0040】SHペプチド40mg(6.18μM)
を、1mM EDTAと2M(NH4 2SO4およびGS
H/GSSG(100/10)を含んだ50mMAcO
NH4(pH7.7)の緩衝液618ml(1x10-5
MConc.)に溶かし室温で一晩かき混ぜた。TFA
でpHを3とした後逆相のカラムHPLC逆相クロマト
グラフィー(YMC−ODSカラム、30X250m
m)で分取した。溶離液には0.1%TFAを含むCH
3CN溶液と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度1
0%から40%までの120分単一濃度勾配法、流速2
0ml/min、カラム温度は室温で溶出した。CH3
CN濃度25.1−25.5%の画分を集め減圧濃縮後
凍結乾燥してhMK−N15mgを得た。hMK−Nは
ODSカラム(4.6xl50mm)で溶離液に0.1
%TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TFA水を用
い、CH3CN濃度10%から40%までの25分単一
濃度勾配法、流速1ml/min、カラム温度は50℃
で溶出すると13.9minに溶出した。純度およびS
S結合架橋様式はhMKの検査に準じて行い、SS結合
架橋様式が天然型と同じであり、逆相およびキャピラリ
ー電気泳動でシングルピークであることを確認した。ま
たアミノ酸分祈値、質量分析値も理論値に良く一致し
た。 質量分析値;6470.4[M+H] アミノ酸分祈値;Asp2.70(3),Thr2.8
8(3),Ser2.81(3),Glu6.08
(6),Gly9.00(9),Ala3.16
(3),Cys5.83(6),Val2.91
(3),Ile0.94(1),Phe2.24
(2),Lys9.26(9),Trp2.78
(3),Arg4.00(4),Pro4.08(4) 参考例3 hMK−C(C−half)の合成 hMK同様保護ペプチド500mgをHigh−HFお
よびLow−HF処理し粗製品340mgを得た。34
0mg全量をCMセルロースのイオン交換クロマトグラ
フィー(1.3x9.5cm)に注入し、starti
ng buffer0.2MAcONH4+3M Ure
a(pH5),limiting bufferl.0
MAcONH4+3M Urea(pH6)各800ml
の単一濃度勾配条件で溶出した。20gずつ分画し0.
38−0.42M塩濃度画分(38本目から42本目)
を集め、溶液のpHをTFAで下げそのまま逆相カラム
(YMC−ODS,30X250mm)に注入した。
0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TFA
水を用い、CH3CN濃度15%から25%までの60
分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラム温度
は室温で溶出した。CH3CN濃度22.0−24.5
%の分画を集め減圧濃縮後、凍結乾燥して110mgの
4Acmペプチドを得た。
【0041】hMK同様Acmペプチド110mgを5
0%AcOHで0.5mMペプチド濃度になるように溶
かし、暗所でAcm基に対して1.1当量のHg(OA
c) 2を加え、窒素雰囲気下室温で2時間、その後Ac
m基に対して30当量の2−Mercaptoetha
nolを加えさらに2時間かき混ぜ、G−25のゲルろ
過クロマトグラフィー(1.15x73cm,5%Ac
OHで溶出)後ペプチドの部分を集め凍結乾燥してSH
ペプチド65mgを得た。
【0042】SHペプチド65mg(9.6μM)を、
1mM EDTAと2M(NH42SO4およびGSH/
GSSG(100/10)を含んだ50mM AcON
4(pH7.7)の緩衝液960ml(1xl0-5
Conc.)に溶かし室温で一晩かき混ぜた。TFAで
pHを3とした後逆相クロマトグラフィー(YMC−O
DSカラム、30X250mm)で分取した。溶離液に
は0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TF
A水を用い、CH3CN濃度12%から22%までの6
0分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラム温
度は室温で溶出した。CH3CN濃度25.1−25.
5%の画分を集め減圧濃縮後、凍結乾燥して45mgの
ペプチドを得た。hMK−CはODSカラム(4.6x
l50mm)で溶離液に0.1%TFAを含むCH3
N溶液と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度10
%から40%までの25分単一濃度勾配法、流速1ml
/min、カラム温度は50℃で溶出すると13.5m
inに溶出した。純度およびSS結合架橋様式はhMK
の検査に準じて行い、SS結合架橋様式が天然型と同じ
であり、逆相およびキャピラリー電気泳動でシングルピ
ークであることを確認した。またアミノ酸分析値、質量
分析値も理論値に良く一致した。 質量分祈値;6789.9[M+H] アミノ酸分析値;Asp4.71(5),Thr6.5
9(6),Glu5.04(5),Gly7.00
(7),Ala7.26(7),Cys3.80
(4),Val1.97(2),Ile0.88
(1),Leu0.96(1),Tyr1.92
(2),Phe0.99(1),Lys14.00(1
4),Trp0.87(1),Arg2.86(3),
Pro1.86(2) 参考例4 hMK(62−104)(C−half)の合成 固相合成法(Boc strategy)で合成したh
MK(62−104)樹脂(Cysの保護基に4MeB
zlを用いた以外は同じ保護基を使用した。保護ペプチ
ド樹脂1.7gをHF/p−Cresol/BDT=8
0/5/15で0〜−5℃,1h処理し、得られた粗製
品700mgを逆相クロマトグラフィー(YMC−OD
Sカラム、30X250mm)で分取した。溶離液には
0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TFA
水を用い、CH3CN濃度15%から35%までの10
0分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラム温
度は室温で溶出した。CH3CN濃度25.3−26.
8%の画分を集め減圧濃縮後、凍結乾燥して60mgの
SHペプチドを得た。
【0043】SHペプチド60mg(12.3μM)
を、1mM EDTAと2M(NH4 2SO4およびGS
H/GSSG(100/10)を含んだ50mMAcO
NH4(pH7.7)の緩衝液1.23L(1x10-5
MConc.)に溶かし、室温で一晩かき混ぜた。TF
AでpHを3とした後、逆相クロマトグラフィー(YM
C−ODSカラム、30X250mm)で分取した。溶
離液には0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1
%TFA水を用い、CH3CN濃度5%から40%まで
の60分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラ
ム温度は室温で溶出した。
【0044】CH3CN濃度30.3−30.6%の画
分を集め減圧濃縮後、凍結乾燥してhMK(62−10
4)30mgを得た。hMK(62−104)はODS
カラム(4.6xl50mm)で溶離液に0.1%TF
Aを含むCH3CN溶液と0.1%TFA水を用いCH3
CN濃度1%から40%までの25分単一濃度勾配法、
流速1ml/min、カラム温度は室温で溶出すると1
8.5minに溶出した。
【0045】純度およびSS結合架橋様式はhMKの検
査に準じて行い、SS結合架橋様式が天然型と同じであ
り、逆相およびキャピラリー電気泳動でシングルピーク
であることを確認した。またアミノ酸分祈値、質量分析
値も理論値に良く一致した。 質量分析値;4836.2[M+H] アミノ酸分祈値;Asp2.70(3),Thr4.6
2(5),Glu5.22(5),Gly4.93
(5),Ala3.17(3),Cys3.49
(4),Vall.96(2),Ile0.88
(1),Leul.05(1),Tyrl.98
(2),Phe0.98(1),Lys6.11
(6),Trp0.86(1),Arg3.00
(3),Pro0.99(1) 参考例5 hMK(104−121)の合成 hMKのフラグメント(104−112)と(113−
121)を縮合させて合成した保護ペプチド100mg
をHF/Anisol=9/1で0〜−5℃,1h処理
し、得られた粗製品80mgを逆相クロマトグラフィー
(YMC−ODSカラム、30X250mm)で分取し
た。溶離液には0.1%TFAを含むCH3CN溶液と
0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度3%から18
%までの60分単一濃度勾配法、流速20ml/mi
n、カラム温度は室温で溶出した。CH3CN濃度1
0.25−11.25%の画分を集め減圧濃縮後、凍結
乾燥してhMK(104−121)60mgを得た。h
MK(104−121)はODSカラム(4.6xl5
0mm)で溶離液に0.1%TFAを含むCH3CN溶
液と0.1%TFA水を用い、CH3CN濃度1%から
40%までの25分単一濃度勾配法、流速1ml/mi
n、カラム温度は室温で溶出すると10.9minに溶
出した。純度に関して逆相HPLCでシングルピークで
あることを確認した。またアミノ酸分析値、質量分析値
も理論値に良く一致した。 質量分析値;1960.4[M+H] アミノ酸分析値;Asp1.00(1),Thr2.0
0(2),Gly1.98(2),Ala3.01
(3),Cys0.68(1),Lys8.06
(8),Pro0.99(1) 参考例6 ヒト型h−pleiotropin(67−109)の
合成 固相合成法(Boc strategy)で合成したh
PTN(67−109)樹脂(Cysの保護基に4Me
Bzl、Hisの保護基にBomを用いた以外は同じ保
護基を使用した)1.5gにCys30当量を加え、H
F/p−Cresol/BDT=80/5/15で0〜
−5℃,1h処理し、得られた粗製品1.57g(Cy
sを含む)を逆相クロマトグラフィー(YMC−ODS
カラム、30X250mm)で分取した。溶離液には
0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TFA
水を用い、CH3CN濃度15%から35%までの10
0分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラム温
度は室温で溶出した。CH3CN濃度24.5−25.
6%の画分を集め、減圧濃縮後凍結乾燥してSHペプチ
ド50mgを得た。
【0046】SHペプチド50mg(12.3μM)
を、1mM EDTAと2M(NH4 2SO4およびGS
H/GSSG(100/10)を含んだ50mM Ac
ONH4(pH7.7)の緩衝液1.23L(1x10
-5MConc.)に溶かし室温で一晩かき混ぜた。TF
AでpHを3とした後、逆相クロマトグラフィー(YM
C−ODSカラム、30X250mm)で分取した。溶
離液には0.1%TFAを含むCH3CN溶液と0.1
%TFA水を用い、CH3CN濃度5%から40%まで
の60分単一濃度勾配法、流速20ml/min、カラ
ム温度は室温で溶出した。
【0047】CH3CN濃度28.5−29.3%の画
分を集め減圧濃縮後、凍結乾燥してhPTN(67−1
09)30mgを得た。hPTN(67−109)はO
DSカラム(4.6xl50mm)で溶離液に0.1%
TFAを含むCH3CN溶液と0.1%TFA水を用
い、CH3CN濃度1%から40%までの25分単一濃
度勾配法、流速1ml/min、カラム温度は室温で溶
出すると17.3minに溶出した。
【0048】純度およびSS結合架橋様式はhMKの検
査に準じて行い、SS結合架橋様式が天然型と同じであ
り、逆相およびキャピラリー電気泳動でシングルピーク
であることを確認した。またアミノ酸分析値、質量分析
値も理論値に良く一致した。 質量分析値;4840.5[M+H] アミノ酸分析値;Asp2.98(3),Thr4.7
5(5),Ser1.87(2),Glu5.10
(5),Gly2.00(2),Ala4.06
(4),Cys3.60(4),Val0.97
(1),Ile0.91(1),Leu3.95
(4),Tyr0.96(1),Phe0.98
(1),HisO.97(1),Lys5.10
(5),Trp0.85(1),Arg1.98
(2),Pro0.97(1) [実験例1] 細胞内PA活性測定 ウシ大動脈由来血管内皮細胞を10%ウシ血清(BS
A)を含むαMEM内に分離し、培養した。96穴培養
プレートに細胞をまきコンフルエントになるまで培養
後、pH7.4のリン酸緩衝生食液(PBS)で洗い、
0.1%BSAを含む100μlの無血清αMEM(α
MEM−BSA)中で培養を行った。
【0049】この100μlの培地中に種々の濃度のM
Kポリペプチドや断片ペプチドまた対照のレチノールを
添加し、それら薬剤によるPA生産・誘導能を測定し
た。
【0050】各培養時間ごとに、培養上清をアスピレー
トし、培養細胞をPBSで洗い、細胞内PAを0.5%
TritonX−100を含む0.1Mトリス−HCl
(pH8.1)緩衝液100μl中に抽出し、抽出液中
のPAレベルは125I−ラベルフィブリンプレート(G
ross.,J.L.et al.,J.CellBi
ol.,95,974−981(1982))を用いて
測定した。
【0051】PA活性はサンプル中のmgタンパクあた
りのUK単位(U)で表わした。蛋白濃度はBSAを標
準として、マイクロタイタープレートBCA(Pier
ce,Rockford,IL,USA)により測定し
た。18時間培養後、未添加の対照に対してレチノール
2μMの添加で1.5倍のPA活性レベルとなった。レ
コンビナントMK、化学合成MK、C−half MK
などは10〜100ng/mlの濃度で、対照に比べ
て、3倍から15倍のPA活性が見られた。他方MK自
身はプラスミン活性を持たないことおよびプラスミノー
ゲンを直接に活性化することはないことがわかった。 [実験例2]体重400g前後のSDラットを麻酔後、
大腿動脈よりカテーテルを、左総頸動脈に挿入しバルー
ンを直径4mmほどふくらませ、総頸動脈を全長にわた
り傷害した。
【0052】このラットにMKポリペプチドあるいはそ
の断片ペプチドなどを、傷害の前後から連日投与し、バ
ルーン傷害後20日ないし100日に頸動脈を摘出し、
組織の標本を作成し、血管の最大肥厚部の内膜/中膜の
面積比を算出し、内膜肥厚度とした。
【0053】MKポリペプチドあるいはその断片ペプチ
ドなどの投与群においては、対照の生食投与群のラット
と比較して、内膜肥厚度が顕著に低く、MKポリペプチ
ドあるいはその断片ペプチドなどが、PTCA後の血管
再狭窄や再閉塞、再梗塞、動脈硬化などの予防に有効で
あろうことが示された。 [実験例3]MKポリペプチドあるいはその断片ペプチ
ドなどの単回静脈投与毒性をラットを用いて調べた。M
Kポリペプチドあるいはその断片ペプチドなどの50m
g/kg投与では、死亡するラットはいなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護されたミッドカイン(1−59)の合成図
【図2】保護されたミッドカイン(60−121)の合
成図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/00 ABX A61K 37/02 ABS ABX (72)発明者 村松 寿子 愛知県名古屋市天白区天白町大字島田字黒 石3785−3391シティコーポしまだB−205 (72)発明者 粟屋 昭 神奈川県横浜市戸塚区矢部町4978 (72)発明者 ▲榊▼原 俊平 大阪府吹田市藤白台2丁目23番3号 (72)発明者 木村 ▲皓▼俊 兵庫県西宮市苦楽園二番丁10−6

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミッドカイン(MK)ファミリーに属す
    るポリペプチドあるいはその断片ペプチド、又はそれら
    と同様の生理活性を有するそれらと相同的な変異体また
    はそれらの類似体を有効成分とする、心筋梗塞、血栓、
    血管狭窄、血流不全、動脈硬化症等の予防・治療剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のミッドカイン(MK)フ
    ァミリーに属するポリペプチドがミッドカイン(MK)
    ポリペプチドである心筋梗塞、血栓、血管狭窄、血流不
    全、動脈硬化症等の予防・治療剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のミッドカイン(MK)フ
    ァミリーに属するポリペプチドがプレイオトロピン(p
    leiotrophin)ポリペプチドである心筋梗
    塞、血栓、血管狭窄、血流不全、動脈硬化症等の予防・
    治療剤。
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