JPH08261616A - ゲレンデ整備・造設方法、並びに、該方法の実施に用 いる移設可能なゲレンデ整備・造設装置 - Google Patents

ゲレンデ整備・造設方法、並びに、該方法の実施に用 いる移設可能なゲレンデ整備・造設装置

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JPH08261616A
JPH08261616A JP9142395A JP9142395A JPH08261616A JP H08261616 A JPH08261616 A JP H08261616A JP 9142395 A JP9142395 A JP 9142395A JP 9142395 A JP9142395 A JP 9142395A JP H08261616 A JPH08261616 A JP H08261616A
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snow
slope
maintenance
construction
refrigerant
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JP9142395A
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Sakae Kawahara
栄 河原
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KAWAHARA KK
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KAWAHARA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製雪された雪が常にスム−ズにゲレンデ造設
地若しくは整備地に輸送でき、安価にゲレンデを人工的
に整備・造設可能な方法を提供すること。 【構成】 融雪がないことを条件としてゲレンデ造設規
模から必要な製雪量の算出と、ゲレンデ造設予定地3が
融雪し易い気象条件の場合大きい融雪係数を適用して多
めの追加製雪量を算出し該追加製雪量と前記製雪量とか
ら正味製雪量を算出するST1aとST1bを順次実行
し、つぎに、多数の移設可能なゲレンデ整備・造設装置
1を分散配置するST2aと、多数の該装置1それぞれ
にて製雪し、直下の地上にて分散貯雪するST3と、分
散貯雪された雪をゲレンデ造設予定地3上に搬送して圧
密するST4とを順次実行し、ついで、ST3とST4
を反復実行してゲレンデ造設予定地3上にゲレンデを造
設するに必要な量の雪を分散集積圧密するST5を実行
し、しかる後に、分散集積圧密された雪をならしてスロ
−プ5を形成するST6を実行する手順からなるゲレン
デ整備・造設方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲレンデの造設地の地
理的、気象条件に柔軟に対応するとともに低コストにて
迅速にゲレンデの造設ないしは整備が可能なゲレンデ整
備・造設方法と、該方法の実施に用いる移設可能なゲレ
ンデ整備・造設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冬季レジャ−の代表であるスキ−を愛好
する人口が急増し、全国各地でスキ−場の新設、拡張が
盛んに行われている。そして、快適且つ安全にスキ−を
するには、スキ−場に一定量の積雪があることが必須要
件であるため、スキ−人口の多い都市部から遠く離れ、
冬季に、雪が多量に降雪する気象条件となる山間地にス
キ−場が設けられている。しかしながら、近年の地球温
暖化等の気象条件の変動により、これら山間地であって
も降雪量、降雪期間の減少、変動が顕著になり、スキ−
場としての機能を発揮できる期間が、年により極端に変
動したり短くなっている。このため、スキ−の愛好家を
失望させるばかりでなく、スキ−場を運営する側も経営
が脅かされる事態となっていた。
【0003】近年、前記した事態を解決すべく、人工的
に雪を製雪し、製雪した雪を散布等してゲレンデを整備
又は造設する、図27及び図28に示すようなA据え付
け方式のゲレンデ整備・造設装置a1、若しくは、図2
7及び図29に示すような、B据え付け方式のゲレンデ
整備・造設装置a2がスキ−場に導入されはじめてい
る。
【0004】図28に示すように、(イ)は、雪を人工
的に製雪するユニットであって、製雪装置収容建屋b
と、該製雪装置収容建屋b内に架台c上に横一列に配設
されて収容された複数の製雪装置dと、該複数の製雪装
置dの直下に配設された製雪側搬送コンベアeとから構
成されている。また、同図に示すように、(ロ)は、製
雪した雪を一旦貯蔵するユニットであって、前記製雪手
段収容建屋bの近くに設けられた貯雪用建屋fと、一側
を雪の受渡しが可能な製雪側搬送コンベアeの近傍位置
に他側を貯雪用建屋fの上方位置にそれぞれ配して傾斜
して設けられた貯雪側搬送スクリュウコンベアhと、該
貯雪用建屋f内に上下動可能となして設けられた雪貯蔵
高さ均一化手段iと、該貯雪用建屋fの低位置f1に前
記雪貯蔵高さ均一化手段iとクロスする方向であって一
端を該貯雪用建屋f外に突出なさしめた状態でゲ−トダ
ンパ−iaの近傍位置に設けられた貯雪側搬出スクリュ
ウコンベアjと、から構成されている。尚、前記架台b
の一側寄り下方位置に流通穴c1が設けられている。
【0005】さらに、図28に示すように、(ハ)は、
貯蔵された雪をスキ−滑降コ−ス側に搬送し散布するA
ユニットであって、前記貯雪用建屋fに隣接して設けら
れたエアブロ−用建屋kと、貯雪側搬出スクリュウコン
ベアjにより搬送された雪を受渡し可能な位置に受入れ
側を配置する一方、エアブロ−用建屋kの上方位置に排
出側を配置するとともに、傾斜してエアブロ−用建屋k
内に設けられたエアブロ−側搬出スクリュウコンベアm
と、該エアブロ−側搬出スクリュウコンベアmの排出側
に近接する位置に設けられた二股振り分け手段m1と、
該二股振り分け手段m1の一方の落下口の下方位置と他
方の落下口の下方位置にそれぞれ設けられた雪流通管連
絡スクリュウコンベアnと、該雪流通管連絡スクリュウ
コンベアnの一側下方位置に設けられたロ−タリバルブ
vと、該ロ−タリバルブvと連通され一側に適宜な風
量、風圧を発するブロア−pが設けられた雪流通管r
と、該雪流通管rの複数位置に適宜間隔にて設けられた
それぞれ雪散布用ホ−スsを付設した複数の分岐弁装置
tと、から構成されている。
【0006】図28に示すように、前記した雪を人工的
に製雪するユニット(イ)と、製雪した雪を一旦貯蔵す
るユニット(ロ)と、貯蔵された雪をスキ−滑降コ−ス
側に搬送し散布するAユニット(ハ)とからA据え付け
方式のゲレンデ整備・造設装置a1が構成されている。
【0007】そして、該A据え付け方式のゲレンデ整備
・造営装置a1は、次のように動作するものである。ま
ず、図示しない貯水槽に貯水された水と、フロン等の冷
媒とを複数の製雪装置dにそれぞれ供給して製雪動作な
さしめると、人工的に雪を製雪する製雪工程が実行され
多量の雪が製雪される。つぎに、製雪側搬送コンベアe
と貯雪側搬送スクリュウコンベアhを順次動作させて、
貯雪用建屋f側に製雪された雪を搬送して該貯雪用建屋
f内に連続投入する。そして、多量の雪が山盛で貯雪さ
れぬよう、貯雪高さ均一化手段iを動作なさして、該多
量の雪を、水平状態で貯雪用建屋f内に貯雪させる。
【0008】ついで、図28に示すように、貯雪側排出
スクリュウコンベアjとエアブロ−側搬出スクリュウコ
ンベアmとを順次動作させる。すると、貯雪された人工
雪は貯雪用建屋f外へ搬出される。そして、該搬出され
た人工雪は、エアブロ−側搬出スクリュウコンベアmに
よりエアブロ−建屋k内の上方空間に搬送された後、二
股振り分け手段m1により振り分けられて、一方の雪流
通連絡スクリュウコンベアnと他方の雪流通連絡スクリ
ュウコンベアnに落下する。この後、該雪流通連絡スク
リュウコンベアnを動作させると、搬出された雪は、ロ
−タリバルブv側に搬送される。
【0009】つぎに、図27及び図28に示すように、
ブロア−pを動作させて適宜な風量、風圧を生起なさし
めるとともにロ−タリバルブvを動作させると、人工雪
は、雪流通管r中を搬送されスキ−滑降コ−ス側に移動
する。そして、該雪流通管rと連通する複数の分岐弁装
置tを介して複数の雪散布用ホ−スsからゲレンデ造設
予定地x1又は整備対象ゲレンデx2上に人工雪をそれ
ぞれ散布して複数の人工雪集積小山yを現出なさしめ
る。この後、複数の該人工雪集積小山yそれぞれを突き
崩してならす等して、スロ−プを形成することにより、
ゲレンデを造設、或いは、整備するのである。
【0010】この一方、図29に示すように、B据え付
け方式のゲレンデ整備・造設装置a2は、前記複数の製
雪装置dが直接前記貯雪用建屋f上に設けられた前記し
た製雪した雪を一旦貯蔵するユニット(ロ)と、つぎの
ように構成された、貯蔵された雪をスキ−滑降コ−ス側
に搬送し散布するBユニット(ニ)とから構成されてい
る。
【0011】図29に示すように、該貯蔵された雪をス
キ−滑降コ−ス側に搬送し散布するBユニット(ニ)
は、前記貯雪用建屋fに隣接して設けられたエアブロ−
用長大建屋k2と、受入れ側を前記したと同様な位置に
配置する一方、排出側をエアブロ−用長大建屋k2内の
上方位置に配置するとともに、傾斜してエアブロ−用長
大建屋k2内に設けられたエアブロ−側搬出スクリュウ
コンベアm2と、該エアブロ−側搬出スクリュウコンベ
アm2の排出側の直下に設けられた排出案内部材m3
と、該排出案内部材m3の直下に設けられた前記したロ
−タリバルブvと、前記したブロア−pと、前記した雪
流通配管rと、複数の前記した分岐弁装置tと、から構
成されている。
【0012】該B据え付け方式のゲレンデ整備・造設装
置a2を動作させると、複数の製雪装置dにより製雪さ
れた雪は直接、製雪し雪を一旦貯蔵するユニット(ロ)
に導かれる。つぎに、貯雪側排出スクリュウコンベアj
とエアブロ−側排出スクリュウコンベアm2とを順次動
作させる。すると、貯雪された人工雪は、貯雪用建屋f
外へ排出されてエアブロ−側搬出スクリュウコンベアm
2に受け渡され、エアブロ−用長大建屋k2内の上方空
間に搬送される。そして、該貯雪された人工雪は、排出
案内部材m3を通過してロ−タリバルブvに到達する。
【0013】ついで、該ロ−タリバルブvとブロア−p
とを動作させると前記したと同様な経路を順次辿って、
人工雪は、ゲレンデ造設予定地x1又は整備対象ゲレン
デx2上に散布される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、前記
A据え付け方式のゲレンデ調整・造設装置a1は、貯雪
側搬送スクリュウコンベアh、貯雪側搬出スクリュウコ
ンベアj、エアブロ−側搬出スクリュウコンベアm、ス
クリュウコンベアn等の複数のスクリュウコンベアそれ
ぞれの搬送動作により、製雪された低温の多量の雪は、
前記した各建屋間を順次搬送するものである。この一
方、前記B据え付け方式のゲレンデ整備・造設装置a2
は、一の長大なスクリュウコンベアである貯雪側搬出ス
クリュウコンベアm2の搬送動作により製雪した雪を一
旦貯蔵するユニット(ロ)からエアブロ−用長大建屋k
2に搬送するものである。
【0015】前記搬送を継続して実行すると、図30に
示すように、搬送動作の際に、これらスクリュウコンベ
アを構成する多数の羽根zの表面z1に、一部の雪sn
が付着し凍結状態となる。しかも、一旦雪が付着しはじ
めると、搬送時間が進行するにつれて付着領域と凍結厚
みが累積的に拡大する。
【0016】係る事態となると、スクリュウコンベア内
での搬送空間spが極端に狭まったり閉塞してしまい、
羽根zの回転が妨げられ、雪の移動ができなくなり、前
記した各搬送を実行することが不能となる。このため、
ゲレンデの整備作業若しくは造設作業が中断することを
余儀なくされ、前記したA据え付け方式のゲレンデ整備
・造設装置a1、又は、B据え付け方式のゲレンデ整備
・造設装置a2を導入した目的を十分達成することがで
きない事態となった。また、該装置を導入したユ−ザ
−、該装置を納入したメ−カ−は、スクリュウコンベア
の前記した不調を治し、装置全体を再びスム−ズに動作
可能な状態になさしめるメインテナンス作業を、該装置
を設置した後にも度々なさねばならない。
【0017】また、安全且つ快適なスキ−の滑降を実現
するため、広大なゲレンデ上が常に適宜積雪厚みの積雪
状態となっていることが必須要件である。このため、多
量の雪を製雪し、何時でもゲレンデに散布可能な状態に
せねばならない。しかし、前記したA据え付け方式のゲ
レンデ調整・造営装置a1、B据え付け方式のゲレンデ
整備・造設装置a2は、ともに複数の製雪装置dを一か
所に集中配備して多量の雪を製雪し、製雪された雪を貯
雪用建屋f内に一旦貯蔵し、必要に応じて貯雪用建屋f
から取り出して散布する構成となっている。
【0018】このため、基礎工事を要する製雪装置収容
建屋b、貯雪用建屋f、エアブロ−用建屋k等の建屋の
建設が必要であって、また、これら建屋間を連絡する貯
雪側搬送スクリュアコンベアh等のスクリュウコンベア
の設置も必須となる。係る設置態様から、必然的に装置
設置のコストが嵩むことが避けられず、初期投資が大き
くなり、係る装置普及の妨げとなるものであった。
【0019】本発明は前記した事情に鑑み、製雪された
雪が常にスム−ズにゲレンデ造設地若しくは整備地に輸
送され、しかも、安価にゲレンデを人工的に整備・造設
可能な方法、及び、該方法の実行に用いる装置を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が講じた解決手段は、以下の如くである。請
求項(1)及び請求項(2)の発明にあっては、雪を製
雪する装置を移設可能とし、該装置を必要量の雪を製雪
可能な台数だけ搬送してゲレンデ造設予定地、又は、整
備が必要なゲレンデの脇の複数箇所にそれぞれ分散配置
する。そして、分散配置された各装置を個別に動作させ
製雪とともに直下に分散貯雪した後、分散貯雪された雪
をゲレンデ造設予定地上又は整備が必要なゲレンデ上に
搬送するとともに圧密する工程を反復実行して必要な量
の雪を分散集積圧密し、この後に、ゲレンデを造設又は
整備するようにしたものであって、製雪工程からダイレ
クトに整備・造設工程に移行可能としたものある。
【0021】具体的には、請求項(1)の発明は、オフ
シ−ズンにゲレンデの造設を開始する段階でゲレンデ造
設規模とゲレンデ造設地の気象条件を勘案して製雪量を
算出するステップ1と、その算出された製雪量に基づき
ゲレンデ造設地に搬入するゲレンデ整備・造設装置の台
数を把握し、各ゲレンデ整備・造設装置を一定間隔にて
ゲレンデ造設予定地の脇に分散配置するステップ2を予
備的に順次実行し、ついで、分散配置された各ゲレンデ
整備・造設装置を製雪動作なさしめて各ゲレンデ整備・
造設装置それぞれの直下に分散貯雪するステップ3を実
行する。
【0022】つぎに、分散貯雪された雪をゲレンデ造設
予定地上に個別搬送して圧密、又は、整備が必要なゲレ
ンデ上に個別搬送して圧接するステップ4を実行し、つ
いで、そのステップ3とそのステップ4を反復実行して
ゲレンデ造設予定地上に造設に必要な量の雪、又は、整
備が必要なゲレンデ上に整備に必要な量の雪を分散集積
圧密接するステップ5を実行し、しかる後に、分散集積
圧密された雪をならして適宜厚さのスロ−プを形成する
ステップ6を実行する手順からなるゲレンデ整備・造設
方法としたものである。
【0023】一方、請求項(2)の発明は、搭載用部材
と、その搭載用部材の下側に取付けられた複数の脚部材
とから構成された架台と、その搭載用部材の一側上に設
けられた基台と、ストップ弁が付設されている場合があ
る冷媒流入口と冷媒流出口が設けられた外筒とその外筒
の内側に設けられた内筒とその内筒と外筒間に設けられ
た冷媒蒸発室とから構成され前記した基台上に取付けら
れた製雪ドラムと、前記した内筒の中心位置に相当する
前記した基台上に載置された軸受部材と、下端部がその
軸受部材と回動可能に連結されるとともに上端部が若干
前記製雪ドラムから突出なさしめて鉛直に立設された回
動軸と、その回動軸の外周に取付けられた刃物台と、前
記した内筒の内面と若干の隙間をもって対面した状態で
その刃物台の側方に脱着可能に取付けられた削り取り刃
と、その回動軸の上端寄り位置に取付けられ前記した内
筒の内面と対面なさしめた多数の散水ノズルを備えた散
水手段と、その回動軸の上端部と連動連結された駆動手
段と、前記した散水手段と連通され前記した製雪ドラム
外の前記した搭載用部材に配設された給水手段とからな
る製雪装置と、上流側端が前記した冷媒流出口と連通さ
れ配管路にストップ弁が備えられている場合がある気化
低圧冷媒輸送配管と、流入側端がその気化低圧冷媒輸送
配管の下流側端と連通された冷媒圧縮機と、上流側端が
その冷媒圧縮機の流出側端と連通された凝縮手段と、上
流側端がその凝縮手段の流出側端と下流側端が前記した
冷媒流入口とそれぞれ連通され配管路にストップ弁が備
えられている場合がある液化高圧冷媒輸送配管と、その
液化高圧冷媒輸送配管の配管路に設けられた膨張弁とか
ら構成され、前記した搭載用部材の他側上に設けられた
冷凍装置と、から構成されるゲレンデ整備・造設装置を
前提とする。
【0024】そして、前記した架台と、製雪装置と、冷
凍装置とが相互に連結された際に陸上輸送手段に搭載可
能な大きさと重量に形成され、前記した脚部材が長尺脚
部材であって前記した搭載用部材の冷凍装置が搭載され
ている他側の直下に偏って取付けられ、前記した製雪装
置の直下に製雪された雪の貯雪・搬送空間を現出なさし
めた、移設可能なゲレンデ調整・造設装置としたもので
ある。
【0025】また、請求項(3)乃至請求項(5)の発
明にあっては、製雪された雪をゲレンデ造設予定地側、
又は、整備が必要なゲレンデ側に搬送するのを省略し、
製雪とともに雪をゲレンデ造設予定地側、又は、整備が
必要なゲレンデ側に直接散布して圧密し、製雪工程から
ダイレクトに散布・圧密工程に移行可能として必要な量
の雪を分散集積圧密するようにし、より一層迅速にゲレ
ンデの整備・造設を可能ならしめるようにしたものであ
る。尚、請求項(5)の発明にあっては、当初は製雪動
作のみとし、製雪された雪をある程度貯雪した後、散布
するようにしたものである。
【0026】具体的には、請求項(3)の発明は、オフ
シ−ズンにゲレンデの造設を開始する場合のみ請求項
(1)記載のステップ1とステップ2を予備的に順次実
行し、つぎに、一定時間継続して各ゲレンデ整備・造設
装置を製雪動作なさしめるとともに製雪された雪をゲレ
ンデ造設予定地側、若しくは、整備が必要なゲレンデ側
に散布して分散貯雪するステップ7を実行し、ついで、
分散貯雪された雪を圧密し分散貯雪圧密するステップ8
を実行し、つぎに、そのステップ7とステップ8を反復
実行してゲレンデ造設予定地上に造設に必要な量の雪を
分散集積圧密し、又は、整備が必要なゲレンデ上に整備
に必要な量の雪を分散集積圧密するステップ9を実行
し、しかる後に、請求項(1)記載のステップ6を実行
する手順からなるゲレンデ整備・造設方法としたもので
ある。
【0027】また、請求項(4)の発明は、請求項
(2)記載のゲレンデ整備・造設装置を前提とし、請求
項(2)記載の架台と、製雪装置と、冷媒装置とが相互
に連結された際に陸上輸送手段に搭載可能な大きさと重
量に形成され、また、請求項(2)記載の基台の直下に
シュ−トを設けしめる。さらに、上方側外周に開口部
が、その開口部を起点として一定角度離れた位置に送出
口がそれぞれ設けられ、その開口部が前記したシュ−ト
の下端と対面するようなしてそのシュ−トの下方位置に
配設されたケ−シングと、そのケ−シング内に配設せし
めた複数のブレ−ドがそのケ−シングの回動中心位置に
貫設された回動軸に一定角度間隔にて取付けられた回動
投射体と、内部空間が前記ブレ−ドの回動接線を包含す
るようなして前記した送出口に装着され先端に投射口が
設けられた投雪風胴と、前記した回動軸と連動連結され
た投雪用駆動手段とから構成された雪散布機構を請求項
(2)記載のゲレンデ整備・造設装置に具備せしめたも
のある。
【0028】さらに、請求項(5)の発明は、請求項
(2)記載のゲレンデ整備・造設装置を前提とし、請求
項(2)記載の架台と、製雪装置と、冷凍装置とが相互
に連結された際に陸上輸送手段に搭載可能な大きさと重
量に形成され、また、請求項(2)記載の基台の直下に
シュ−トを設けしめる。さらに、一側に受入れ口が他側
に払出口がそれぞれ設けられその受入れ口がそのシュ−
トの下端と対面してそのシュ−トの下方に水平に横設さ
れた中空の一時貯雪兼用送出案内部材と、連結部を除い
てその中空の一時貯雪兼用送出案内部材に貫入され周囲
に複数の送出羽根が一定間隔にて取付けられた送出手段
と、その送出手段の連結部と連動連結された送出用駆動
手段と、から構成された雪一時貯雪兼用送出機構と、請
求項(4)記載の開口部を前記払出口と対面なさしめて
配設された請求項(4)記載の雪散布機構とを請求項
(2)記載のゲレンデ整備・造設装置に具備せしめたも
のである。
【0029】さらに、請求項(6)の発明にあっては、
ゲレンデ整備・造設装置を、陸上輸送手段による搬送可
能な重量と大きさの全体構成であるとともに、航空輸送
手段でも輸送可能な重量と大きさに分割可能な構成と
し、陸上輸送手段では搬送不能な奥地であっても、ま
た、設置位置を頻繁に変更する要請にも対応可能とし、
より一層機動的に移設可能ならしめたものである。
【0030】具体的には、請求項(2)、請求項
(4)、請求項(5)いずれかに記載の発明の移設可能
なゲレンデ整備・造設装置を前提とする。そして、請求
項(2)、請求項(4)、請求項(5)いずれかに記載
の架台を構成する搭載用部材上の冷媒圧縮機及び凝縮手
段配設位置と製雪装置配設位置にそれぞれ複数の水平方
向移動阻止・垂直方向脱着誘導部材が設けられるととも
に複数の吊り上げ平衡位置それぞれに吊りフック取付用
穴若しくは吊りフック取付用螺子が設けられ、請求項
(2)、請求項(4)、請求項(5)いずれかに記載の
凝縮手段と製雪装置それぞれの複数の吊り上げ平衡位置
に吊りフック取付用穴若しくは吊りフック取付用螺子が
設けられ、請求項(2)、請求項(4)、請求項(5)
いずれかに記載の冷媒流入口と冷媒流出口それぞれにス
トップ弁が付設され、請求項(2)、請求項(4)、請
求項(5)いずれかに記載の気化低圧冷媒輸送配管の配
管路にストップ弁が設けられるとともに、その気化低圧
冷媒輸送配管と請求項(2)、請求項(4)、請求項
(5)いずれかに記載の液化高圧冷媒輸送配管それぞれ
の両端に取付フランジが設けられ該取付フランジを介し
て、若しくは、それぞれの両端にクイック脱着流体継手
が設けられ該クイック脱着流体継手を介して前記した製
雪装置側、前記した凝縮手段側とそれぞれ連結され、更
に、前記した気化低圧冷媒輸送配管の配管路にバキュ−
ムポンプと接続可能な弁が、前記した液化高圧冷媒輸送
配管の凝縮手段寄りの配管路に高圧液側弁がそれぞれ設
けられた構造の移設可能なゲレンデ整備・造設装置とし
たものである。
【0031】さらにまた、請求項(7)の発明にあって
は、水平でない設置位置の状況に柔軟に対応する提案で
あって、製雪装置、冷凍装置を搭載する架台にセルフ水
平誘導機能を備え、水平でない設置地面上であっても整
地工事せずに移設可能なゲレンデ整備・造設装置を迅速
に設置して、製雪動作、散布動作、若しくは、組立動作
を開始できるようにしたものである。
【0032】具体的には、請求項(2)、請求項
(4)、請求項(5)、請求項(6)いずれかに記載の
移設可能なゲレンデ整備・造設装置を前提とする。そし
て、これらいずれかの架台を構成する複数の長尺脚部材
若しくは中尺脚部材のうちフロント側端とリヤ側端に位
置する脚部材にアウトリガを設けしめたものである。
【0033】
【作用】請求項(1)及び請求項(2)の発明の構成に
より、オフシ−ズンにゲレンデの造設を開始する段階
で、製雪された雪が融けないことを前提として、造設す
るゲレンデの規模に基づいて、造設するに要する製雪量
を算出する。つぎに、ゲレンデ造設地の気象条件を考慮
し、融雪量の大小に応じて適宜な融雪係数を採用し、追
加製雪量の大小を追加算出する。そして、先に算出した
製雪量と追加して算出された製雪量により正味製雪量を
算出する。
【0034】ついで、一つの移設可能なゲレンデ整備・
造設装置の製雪能力と算出された正味製雪量とから、ゲ
レンデの造設に要する移設可能なゲレンデ整備・造設装
置の台数を割り出す。そして、必要な台数の移設可能な
ゲレンデ整備・造設装置それぞれを陸上輸送手段に搭載
し、ゲレンデ造設予定地に輸送し、滑降コ−スから外れ
たゲレンデ造設予定地の脇に一定間隔にて分散配置す
る。
【0035】ついで、冷媒を注入して各移設可能なゲレ
ンデ整備・造設装置を製雪動作させると、冷媒圧縮機、
凝縮手段、駆動手段、及び、給水手段は略同時に動作開
始する。そして、冷媒圧縮機の動作により、冷媒は圧縮
されて高圧となり凝縮手段側に圧送される。このため、
該冷媒は放熱しつつ凝縮手段内を移動する。この後、該
冷媒は、凝縮手段側から液化高圧冷媒輸送配管に流入
し、膨張弁を通過する。すると、該冷媒は、低圧、低温
状態となり、該液化高圧冷媒輸送配管側から冷媒流入口
を通って冷媒蒸発室に流入する。この際、該冷媒は、該
冷媒蒸発室内で蒸発して気体状態となり、盛んに蒸発、
潜熱、吸熱する。
【0036】このため、駆動手段及び給水手段の動作に
より回動軸とともに回動する多数の散水用ノズルから内
筒内面に散水された水は膜状に急速凍結する。そして、
冷媒蒸発室で気体状態となった冷媒は、冷媒流出口を通
って再度冷媒圧縮機に移動し、該冷媒圧縮機で圧縮され
て高圧化された後、凝縮手段側に圧送される。
【0037】つぎに、係る冷媒の気化・液化サイクルを
反復実行しつつ、駆動手段を動作させて回動軸を回動な
さしめると、刃物台の側方に脱着可能となして取付けら
れた削り取り刃は、内筒の内面に薄く結氷した氷を削り
取る。すると、雪に近似した状態で内筒の内面から離脱
して落下する。前記した内筒の内面に対する水の散水か
ら内筒の内面に薄く結氷した氷を削り取る工程を反復実
行すると、各移設可能なゲレンデ整備・造設装置を構成
する各製雪装置直下の地上に、製雪された雪が分散貯雪
される。
【0038】ついで、分散貯雪された雪を搬送手段にて
個別にゲレンデ造設予定地側、又は、整備が必要なゲレ
ンデ側に搬送した後に圧密すると、ゲレンデ造設予定地
上、又は、整備が必要なゲレンデ上に、一定間隔にて、
融け難く相互密着性能を維持した状態で分散貯雪圧密さ
れる。そして、前記した製雪、貯雪、搬送、圧密を反復
実行すると、ゲレンデ造設予定地上に造設に必要に量の
雪が、又は、整備が必要なゲレンデ上に整備に必要な量
の雪が一定間隔にて分散集積圧密される。この後、搬送
手段により分散集積圧密された雪をならすと、スロ−プ
が形成され、ゲレンデが造設、又は、整備されるのであ
る。
【0039】また、請求項(3)乃至請求項(5)の発
明の構成により、請求項(1)及び請求項(2)の発明
と同様にして、ゲレンデ造設予定地の脇に分散配置され
た複数の移設可能なゲレンデ整備・造設装置をそれぞれ
製雪動作なさしめる。そして、該移設可能なケレンデ整
備・造設装置が請求項(4)の発明の構成に係る場合に
は、前記したと同様にして製雪された雪は、シュ−ト上
を滑動落下して下端側に滑動移動する。
【0040】係る滑動移動と相前後して、投雪用駆動手
段を一側に動作なさしめると、ケ−シング内に内蔵され
ている回動投射体は、複数のブレ−ドが開口部から送出
口側を回動方向とする回動を開始する。この一方、製雪
された雪は、前記シュ−ト、開口部を順次経由してケ−
シング内に流入する。すると、製雪された雪は、複数の
ブレ−ドによりケ−シング内を、遠心力を作用されつつ
前記回動方向に回動搬送される。係る回動搬送により、
製雪された雪は送出口に達っし、ブレ−ドから付与され
た遠心力の作用により、回動接線方向に投射される。す
ると、該製雪された雪は、投雪風胴を通過して投射口か
らゲレンデ造設予定地上、又は、整備が必要なゲレンデ
上に散布される。
【0041】そして、複数台数の移設可能なゲレンデ整
備・造設装置それぞれを、前記した製雪動作と投雪用駆
動手段の動作を継続なさしめ、前記した製雪された雪が
シュ−ト上を滑動落下する段階からゲレンデ造設予定地
上、又は、整備が必要なゲレンデ上に散布されるに至る
段階を所定時間継続して実行すると、連続して製雪され
た雪が投雪風胴から連続してゲレンデ造設予定地上、又
は、整備が必要なゲレンデ上に連続散布される。この結
果、ゲレンデ造設予定地上、又は、整備が必要なゲレン
デ上に一定間隔にて製雪された人工雪が分散貯雪され
る。つぎに、前記したと同様にして圧密して分散貯雪圧
密する。そして、製雪から分散貯雪圧密に至る動作を反
復実行すると、ゲレンデ造設予定地上、又は、整備が必
要なゲレンデ上に一定間隔にて融け難く相互密着性能を
維持した状態で分散集積圧密される。しかる後に、搬送
手段により分散集積圧密された雪をならすと、スロ−プ
が形成されゲレンデが造設、又は、整備されるのであ
る。
【0042】一方、移設可能なゲレンデ整備・造設装置
が、請求項(5)の発明の構成に係る移設可能なゲレン
デ整備・造設装置である場合には、前記したと同様にし
て製雪された雪は、シュ−ト上を下端側に滑動移動した
後、受入れ口を通って一時貯雪兼用送出案内部材内に流
入する。そして、係る製雪動作のみをしばらく続行する
と、該一時貯雪兼用送出案内部材内と前記シュ−トの下
端側に製雪された雪が貯雪された状態となる。
【0043】つぎに、送出用駆動手段を動作させると、
一時貯雪兼用送出案内部材内の雪は、複数の送出羽根に
より攪拌されつつ払出口側に送り出された後、該払出口
から前記開口部を通ってケ−シング内に流入するととも
に、新たに、シュ−トの下端側に貯雪されていた雪が受
入れ口を通って一時貯雪兼用送出案内部材内に流入す
る。そして、前記した送出用駆動手段の動作と相前後し
て投雪用駆動手段を動作させると、ケ−シング内に流入
した製雪された雪は、前記したと同様ようにして、該ケ
−シング内を回動搬送された後、投雪風胴からゲレンデ
造設予定地、又は、整備が必要なゲレンデ側に散布され
る。
【0044】そして、複数台数の移設可能なゲレンデ整
備・造設装置それぞれについて、前記した製雪動作のみ
のしばしの動作、遅れて送出用駆動手段と投雪用駆動手
段を動作なさしめる動作パタ−ンを継続して実行する
と、ゲレンデ造設予定地上、又は、整備が必要なゲレン
デ上に一定間隔にて製雪された人工雪が分散貯雪され
る。つぎに、前記したと同様に圧密して分散貯雪圧密す
る。そして、前記した分散貯雪圧密までの動作を反復実
行すると、ゲレンデ造設予定地上、又は、整備対象ゲレ
ンデ上に多量の製雪された雪が分散集積圧密される。こ
の後、分散集積圧密された雪をならすと、スロ−プが形
成され、ゲレンデが造設、又は、整備されるのである。
【0045】さらに、請求項(6)の発明の構成によ
り、液化高圧冷媒輸送配管の凝縮手段寄りの配管路に設
けられた高圧液側弁を閉じ、冷凍装置を動作させて製雪
装置の冷媒蒸発室内の冷媒を吸入すると、バキュ−ム状
態となる。この後、気化低圧冷媒輸送配管の配管路、及
び、冷媒流入口と冷媒流入口にそれぞれ付設されたスト
ップ弁を閉じる。また、気化低圧冷媒輸送配管と液化高
圧冷媒輸送配管それぞれの一端に設けられた取付フラン
ジ、若しくは、クイック脱着流体継手と冷媒流入口及び
冷媒流出口にそれぞれ付設されたストップ弁との連結を
解除し、且つ、該気化低圧冷媒輸送配管と該液化高圧冷
媒輸送配管それぞれの他端に設けられた取付フランジ、
若しくは、クイック流体脱着流体継手を取り外すと、冷
媒が空中に漏れることなく、製雪装置と冷凍装置との連
結が解除される。
【0046】つぎに、吊りフックを凝縮手段上の吊りフ
ック取付用穴に挿入若しくは吊りフック取付用螺子に螺
入して取付け、ワイヤ−を介して該吊りフックを吊り上
げ手段と接続し、該吊り上げ手段を動作させる。また、
同様にして、製雪装置上に吊りフックを取付けて吊り上
げ手段を動作させる。すると、請求項(6)の発明の係
る移設可能なゲレンデ整備・造設装置は、製雪装置と、
冷凍装置を構成する冷媒圧縮機を含む凝縮手段と、冷媒
圧縮機及び凝縮手段を除く冷凍装置を搭載した架台とに
三分割され、航空輸送手段に搭載可能な重量と大きさと
なる。
【0047】ついで、まず、前記したと同様にして搭載
用部材上に吊りフックを取付け、該吊りフックを、ワイ
ヤ−を介して航空輸送手段と接続する。この後、該航空
輸送手段を目的地に向けての飛翔動作と下降動作を順次
実行すると、冷媒圧縮機及び凝縮手段を除く冷凍装置を
搭載した架台は、ゲレンデ造設予定地、又は、整備対象
ゲレンデの脇の上空に空輸された後、該ゲレンデ造設予
定地、又は、該整備対象ゲレンデの脇に着地される。
【0048】この後、同様にして、製雪装置を、航空輸
送手段にて前記架台の製雪装置配設位置直上まで空輸す
る。そして、該航空輸送手段を若干づつ下降動作させる
と、該製雪装置は、水平方向移動阻止・垂直方向脱着誘
導部材と会合した後、所定の配設位置上に搭載される。
また、冷媒圧縮機を含む凝縮手段を同様に航空輸送手段
にて空輸し該航空輸送手段を若干づつ下降動作させる
と、該冷媒圧縮機を含む凝縮手段も架台上の所定の配設
位置に搭載される。尚、冷媒圧縮機を含む凝縮手段を先
に航空輸送手段により空輸した後、若干づつ下降動作な
さしめて、架台上の所定位置に搭載なさしめる場合もあ
る。
【0049】ついでまた、液化高圧冷媒輸送配管と気化
低圧冷媒輸送配管それぞれの一端に設けられた取付フラ
ンジ、若しくは、クイック脱着流体継手を冷媒流入口と
冷媒流出口にそれぞれ付設されたストップ弁と連結なさ
しめて製雪装置側と接続し、且つ、他端に設けられた取
付フランジ、若しくは、クイック脱着流体継手と冷凍装
置を構成する凝縮手段側及び冷媒圧縮機側と接続する
と、三分割された移設可能なゲレンデ整備・造設装置
は、ゲレンデ造設予定地、又は、整備対象ゲレンデの脇
で再組立てされる。
【0050】つぎに、冷媒流入口と冷媒流出口にそれぞ
れ付設されたストップ弁を開く。この後、気化低圧冷媒
輸送配管の配管路に設けられた弁とバキュ−ムポンプを
接続し、該バキュ−ムポンプを動作させる。すると、気
化低圧冷媒輸送配管の配管路に設けられたストップ弁に
より閉じられた気化低圧冷媒輸送配管の上流側、製雪装
置、高圧液側弁により閉じられた液化高圧冷媒輸送配管
の下流側間がバキュ−ム状態となる。
【0051】ついで、バキュ−ムポンプと接続された弁
を閉じ、高圧液側弁と気化低圧冷媒輸送配管の配管路に
設けられたストップ弁を開くと、冷媒が、凝縮手段、液
化高圧冷媒輸送配管、製雪装置、気化低圧冷媒輸送配
管、冷媒圧縮機、から凝縮手段に至る経路を循環可能な
状態となり、前記した製雪、貯雪若しくは散布の各動作
が実行可能となる。
【0052】さらにまた、請求項(7)の発明の構成に
より、移設可能なゲレンデ整備・造設装置を、若干傾斜
したゲレンデ造設予定地、又は、整備対象ゲレンデの脇
の地面上に接地させると、傾斜して仮設置される。つぎ
に、フロント側端とリヤ側端の脚部材にそれぞれ設けら
れている複数のアウトリガを個別に動作させると、架台
は傾斜状態から水平状態となる。このため、製雪装置及
び冷凍装置を構成する冷媒圧縮機を含む凝縮手段は、該
架台上の所定位置に水平状態で配設され、又は、配設可
能となり、前記した製雪動作等、又は、装置の再組立を
スム−ズに実行可能となる。
【0053】
【実施例】つぎに、本発明の好適な実施例を、図面を参
照しながら説明する。まず、請求項(1)及び請求項
(2)の発明の一実施例を説明する。図1は請求項
(1)の発明のゲレンデ整備・造設方法の一実施例をチ
ャ−ト的に示し、図2は同実施例のうちゲレンデを造設
する段階を上方から模式的に示したものである。
【0054】また、図5は請求項(2)の発明の一例に
係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置を正面からみた
場合を示し、図6は同移設可能なゲレンデ整備・造設装
置を上方からみた場合を示し、図7は同移設可能なゲレ
ンデ整備・造設装置を構成する製雪装置を斜め前方から
みた場合を示し、図8は同製雪装置を構成する散水手段
を斜め前方から一部省略してみた場合を示し、図9は同
製雪装置の内部構造を一部断面して示し、図23は散水
手段を構成する散水皿の構造を一部断面するとともに拡
大して示したものである。
【0055】まず、図2に示すように、ゲレンデ造設予
定地3のスロ−プ5の長さ5A、幅5B、及び、製雪さ
れた雪を堆積させる厚みから、造設規模を把握する。そ
して、製雪された雪が融雪しないことを条件として、該
造設規模を実現するのに必要な製雪量を算出する、図1
に示すST1aを実行する。
【0056】つぎに、ゲレンデ造設予定地3の造設位置
の気象条件(造設時点での気温、風、降水確率等)から
製雪された雪が融雪される度合いを把握する。そして、
融雪される度合いが高い場合には、大きい融雪係数を適
用して、多量の追加製雪量を算出するとともに、該追加
製雪量と前記製雪量と合算して正味製雪量を算出する、
図1に示すST1bを実行する。この一方、融雪される
度合いが低い場合には、小さい融雪係数を適用して、比
較的少量の追加製雪量を算出するとともに、該追加製雪
量と前記製雪量を合算して正味製雪量を算出する、図1
に示すST1cを実行する。
【0057】前記したST1aを実行した後、ST1
b、若しくは、ST1cを順次実行することにより、請
求項(1)記載の発明のステップ1の一例であるST1
が実行されるのである。
【0058】係るST1が実行された後、つぎのように
構成された、請求項(2)の発明の一実施例に係る移設
可能なゲレンデ整備・造設装置1がゲレンデ造設予定地
3に輸送される。すなわち、図5及び図6に示すよう
に、11は、トラック7の荷台7Aに搭載可能な大きさ
の長方形に形成され一側寄り位置に給水手段収容穴13
が穿設された搭載側部材15と、該搭載側部材15と複
数の梁部材17を介して間近に対面配設された脚側部材
19とから構成された搭載用部材である。
【0059】図5に示すように、21は、長尺脚部材で
あって、脚側部材19の両端と一側寄りに偏った複数箇
所に、上方を該脚部材19と連結なさしめるとともに補
強部材23を介して相互に支えあって立設されている。
係る連結、立設態様により、脚側部材19の他側下方に
は貯雪・搬送空間25が現出されている。そして、該複
数の長尺脚部材21と、搭載用部材11とから本実施例
に係る架台27が構成されている。
【0060】図5及び図9に示すように、29は、外径
を前記搭載側部材19の幅寸法より若干小さくする一
方、内径を該外径より若干小さくするとともに、高さを
低くして形成され、内壁29a間に交差して一対のクロ
ス部材30が架設された基台である。そして、該基台2
9は、前記貯雪・搬送空間25と上方側から対面する位
置となる前記架台27上の所定位置に設けられている。
【0061】図9に示すように、31は、前記基台29
の外径より若干小さい外径の薄肉円筒形に形成されると
ともに、下方側に冷媒流入口33が、該冷媒流入口33
の上方側に冷媒流出口35がそれぞれ穿設され、カバ−
体36により覆われた本実施例に係る外筒である。尚、
該冷媒流入口33の流入側隣接位置と該冷媒流出口35
の流出側隣接位置にそれぞれストップ弁74が付設され
ている。また、該カバ−体36により前記冷媒流入口3
3、冷媒流出口35それぞれと対面する位置に装着口3
7が穿設されている。
【0062】また、38は、外径を該外筒31の外径よ
り若干小さくして薄肉円筒形に形成され、該外筒31と
同心位置に配設された内筒である。そして、該内筒38
の係る配設により、該内筒38と前記外筒31間に前記
冷媒流入口33、冷媒流出口35とそれぞれ連通された
冷媒蒸発室39が現出されている。そして、前記した外
筒31と、内筒38と、カバ−体36とから本実施例に
係る製雪ドラム41が構成され、前記基台29上に載置
されている。
【0063】図9に示すように、43は、前記内筒38
の中心位置に相当する前記基台29の内壁29a間に架
設された一対のクロス部材30の交差部位上に設けられ
た軸受部材である。また、45は、上端部から適宜深さ
水供給穴46が設けられ、下端部が該軸受部材43と回
動可能となして連結されている一方、上端部が前記製雪
ドラム41から若干突出なさしめて鉛直に立設された回
動軸である。
【0064】図8及び図9に示すように、47は、該回
動軸45の外周に取付けられ、側方先端に多数の削り取
り刃49が脱着可能であるとともに前記内筒38の内壁
38aと若干の隙間(該内壁38aに後述するように氷
が結氷する時、該氷を微細に削り取り可能な隙間)を保
って対面して取付けられた刃物台である。
【0065】図7乃至図9、及び、図23に示すよう
に、51は、短円柱形に形成され内部に放射上に複数の
水流通穴52が設けられた水中継部材であって、複数の
該水流通穴52が前記水供給穴46と連通なさしめて前
記回動軸45の上端側寄りと連結されている。また、5
3は、前記水流通穴52と連通され水中継部材51の側
方に水平に張って取付けられた複数のホ−スである。さ
らに、54は、前記内筒38より若干外径が小さいド−
ナツ状であるとともに断面U字状に形成されて貯水空間
55が現出され、前記水中継部材51の半径方向外方に
配設された散水皿である。そして、該散水皿54の内周
側壁54aに、前記複数のホ−ス53の先端が取付られ
て該貯水空間55と連通されている一方、外周側壁54
bに多数のノズル嵌入穴56が穿設されている。さらに
また、57は、多数の該ノズル嵌入穴56それぞれに嵌
入された散水用ノズルである。そして、これらから本実
施例に係る散水手段58が構成されている。
【0066】図5、図6、図7及び図9に示すように、
59は、本実施例に係る駆動手段であって、前記回動軸
45の上端側寄りと連動連結されている。また、図5乃
至図7に示すように、61は、前記搭載側部材15に設
けられた前記給水手段収容穴13に設けられた給水タン
ク63と、該給水タンク63に付設された給水用ポンプ
65と、前記回動軸45の上端に設けられた前記水供給
穴46と連通された給水塔67と、一側が該水供給塔6
7と他側が前記給水タンク63と連結された水供給管6
9とから構成された給水手段である。
【0067】そして、前記した基台29と、製雪ドラム
41と、軸受部材43と、回動軸45と、削り取り刃4
9を備えた刃物台47と、散水手段58と、駆動手段5
9と、給水手段61とから本実施例に係る製雪装置71
が構成されている。係る構成の該製雪装置71は、図5
に示すように、前記貯雪・搬送空間25と上下に対面す
る前記搭載用部材11上の所定位置に設けられいる。
【0068】図5及び図6に示すように、73は、配管
中途に気液分離器75が配設され、且つ、該気液分離機
75の近傍位置にストップ弁74が上流側端に取付フラ
ンジ76がそれぞれ配設され、上流端側が該取付フラン
ジ76及び前記冷媒流出口35の流出側隣接位置に付設
されたストップ弁74を介して該冷媒流出口35と連通
された気化低圧冷媒輸送配管である。また、77は、流
入側が該気化低圧冷媒輸送配管73の下流端側と連通さ
れた冷媒圧縮機であって、該気化低圧冷媒輸送配管73
を介して、前記冷媒流出口35と連通されている。
【0069】図5及び図6に示すように、79は、上流
側が前記冷媒圧縮機77の流出側と連通され周囲をラジ
エ−タ−81により囲まれ、天井部に複数の送風機83
が設けられた凝縮手段である。また、85は、上流端側
が前記凝縮手段79の流出側端と液化高圧冷媒取出手段
87を介して連通されている一方、下流側端位置に取付
フランジ76が配設され、該取付フランジ76及び前記
冷媒流入口33の流入側隣接位置に付設されたストップ
弁74を介して下流側端が該冷媒流入口33と連通され
た液化高圧冷媒輸送配管である。さらに、89は、該液
化高圧冷媒輸送配管85の上流側端間とストップ弁74
が配設された位置間に設けられた膨張弁である。
【0070】前記した冷媒圧縮機77と、凝縮手段79
と、膨張弁89、及び、これらを連結する気化低圧冷媒
輸送配管73と、液化高圧冷媒輸送配管85とから請求
項(2)の発明の一実施例に係る冷凍装置91が構成さ
れている。そして、以上詳細に説明した架台27と、製
雪装置71と、冷凍装置91とから請求項(2)の発明
の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置1
が構成されている。
【0071】つぎに、融雪度合いの高い地にゲレンデを
造設する場合には、このように構成された移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置1一台の製雪能力と、前記した正
味製雪量とから、所定期間内にゲレンデを造設可能な多
数の移設可能なゲレンデ整備・造設装置1を準備し、図
2に示すように、陸上輸送手段の一例であるトラック7
にそれぞれ搭載して輸送する。そして、該多数の移設可
能なゲレンデ整備・造設装置1を、造設ゲレンデ3の脇
9に沿って一定間隔にて分散配置する、図1に示す請求
項(1)の発明のステップ2の一例であるST2aを実
行する。
【0072】この一方、融雪度合いの低い地にゲレンデ
を造設する場合には、同様にして造設ゲレンデ3の脇9
に沿って一定間隔にて少数の移設可能なゲレンデ整備・
造設装置1を分散配置する、図1に示す請求項(2)の
発明のステップ2の他の例であるST2bを実行する。
【0073】ついで、図5に示すように、分散配置され
た各移設可能なゲレンデ整備・造設装置1それぞれを製
雪動作させ、製雪された雪を各貯雪・搬送空間25と対
面する各地上93に落下させる。そして、係る製雪動作
を所定時間実施して、各地上93に分散貯雪して雪の落
下集積山94を現出なさしめる、請求項(1)の発明の
ステップ3の一例である、図1に示すST3を実行す
る。
【0074】図1、図2及び図5に示すように、つぎ
に、各地上93に分散貯雪された雪の落下集積山94そ
れぞれをブルド−ザ−95により、ゲレンデ造設予定地
3側方向(図2に示す矢印97方向)に押圧移動なさし
めて、ゲレンデ造設予定地3上に個別搬送した後、該ブ
ルド−ザ−95により圧密する、請求項(1)の発明の
ステップ4の一例である、図1に示すST4を実行す
る。そして、前記したST3とST4を反復実行し、ゲ
レンデ造設予定地3上に一定間隔にて複数の人工雪集積
小山99を現出なさしめ、前記正味製雪量に相当する造
設に必要な量の雪を分散集積圧密する請求項(1)の発
明のステップ5の一例である、図1に示すST5を実行
する。
【0075】しかる後に、図2に示すように、分散集積
圧密された該人工雪集積小山99を、ブルド−ザ−95
により例えば、矢印101乃至105方向に、それぞれ
若干づつ押圧・搬送して雪をならしてスロ−プ5を形成
する、請求項(1)の発明のステップ6の一例である、
図1に示すST6を実行してゲレンデ106を造設する
のである。
【0076】つぎに、請求項(1)及び請求項(2)の
発明の一実施例の作用について説明する。まず、ゲレン
デ造設予定地3の規模を示すスロ−プ5の長さ5A、幅
5Bをそれぞれ測定する。また、スロ−プ5に等しく製
雪された雪を堆積させることを前提として、スム−ズに
滑降可能な堆積厚みを決定する。そして、これら測定値
と決定値を掛け算すると、製雪された雪が融雪しないこ
とを条件とした、前記規模のゲレンデを造設するに必要
な製雪量が得られ、前記したST1aが実行される。
【0077】つぎに、ゲレンデ造設予定地3の造設位置
が、前記した判断材料から、融雪しやすい気象条件の場
合には、製雪後の融雪量が多いことを考慮して、大きい
融雪係数を適用して、当該融雪量を補う量の追加製雪量
を算出する。この後、該追加製雪量と前記製雪量を合算
すると、融雪しやすい気象条件下での正味製雪量が得ら
れ、前記したST1bが実行される。この一方、融雪し
がたい気象条件の場合には、製雪後の融雪量が少ないこ
とを考慮し、小さい融雪係数を適用して、少ない融雪量
を補う量の追加製雪量を算出した後、該追加製雪量と前
記製雪量を合算すると、融雪しがたい気象条件下での正
味製雪量が得られ、前記したST1cが実行される。
【0078】前記した正味製雪量を移設可能なゲレンデ
整備・造設装置1一台の製雪能力で割ると、所定期間内
にゲレンデを造設するに必要な移設可能なゲレンデ整備
・造設装置1の台数を得ることができる。そして、造設
位置が融雪しやすい気象条件下にある場合には多数台数
の、融雪しがたい気象条件下である場合には少数台数
の、それぞれ移設可能なゲレンデ整備・造設装置1が必
要となることが判明するのである。
【0079】該移設可能なゲレンデ整備・造設装置1
は、トラック7に搭載可能な重量であって、前記架台2
7は、該トラック7の荷台7Aに搭載可能な大きさに形
成されていることから、該移設可能なゲレンデ整備・造
設装置1は、トラック7に搭載できる。そして、図2に
示すように、前記した決定により多数台数、若しくは、
少数台数の移設可能なゲレンデ整備・造設装置1を、ト
ラック7に搭載して反復輸送し、ゲレンデ造設予定地3
の脇9に一定間隔にて異なる位置に降ろすと、多数台
数、若しくは、少数台数の移設可能なゲレンデ整備・造
設装置1が一定間隔にて分散配置され、前記したST2
a若しくはST2bが実行される。
【0080】つぎに、図5に示すように、前記気化低圧
冷媒輸送配管73の配管路の前記した位置に配設された
ストップ弁74と、冷媒流入口33と冷媒流出口35そ
れぞれの前記した位置に付設されたストップ弁74を閉
じ、各移設可能なゲレンデ整備・造設装置1に冷媒の一
例であるフロンを気化低圧冷媒輸送配管73の下流端位
置から注入する。この後、前記した各ストップ弁74を
開状態として、冷媒圧縮機77を圧縮動作なさしめると
とともに、給水用ポンプ65、駆動手段59を略同時に
動作開始なさしめる。
【0081】冷媒圧縮機77の動作により、注入された
フロンは、加圧されて凝縮手段79に圧送される。する
と、圧送されたフロンは、凝縮手段79内で放熱しつつ
完全に液体状態となる。なお、この際、前記ラジエ−タ
−81と、複数の送風機83冷却動作により冷却効果が
発揮されるため、凝縮手段79は過度に高熱状態となら
ない。
【0082】凝縮手段79により液化高圧状態となった
フロンは、液化高圧冷媒取出手段87から凝縮手段79
外に取出された後、液化高圧冷媒輸送配管85の下流
側、膨張弁89中を順次移動する。すると、液化高圧状
態のフロンは低圧状態となる。この後、該フロンは、該
液化高圧冷媒輸送配管85の上流側と冷媒流入口33を
順次輸送されて、冷凍装置91側から製雪装置71側に
輸送され、冷媒蒸発室39に流入する。すると、揮発性
の高いフロンは、該冷媒蒸発室39内で急速に気化して
吸熱作用をなす。このため、該冷媒蒸発室39と接する
内筒38は急激に冷却される。
【0083】気化して吸熱作用をなしたフロンは、冷媒
流出口35から、気化低圧冷媒輸送配管73の上流側、
気液分離器75、気化低圧冷媒輸送配管73の下流側を
順次輸送された後、冷媒圧縮機77に送られると、フロ
ンは、該冷媒圧縮機77により加圧されて凝縮手段79
に圧送され、一サイクルの気化・液化サイクルが実行さ
れる。そして、該気化・液化サイクルが反復実行される
と、前記内筒38は氷点下まで冷却される。
【0084】また、図7乃至図9、及び、図23に示す
ように、前記駆動手段59の駆動により、回動力が生起
され、該回動力は、回動軸45と散水手段58及び刃物
台47に伝達される。すると、回動軸45は、軸受手段
43により回動支持されながら製雪ドラム41を構成す
る内筒38内を回動する。また、散水用ノズル57が内
筒38の内壁38aと対面しつつ、散水手段57を構成
する散水皿54は、回動軸45とともに回動する。さら
に、刃物台47は、削り取り刃49の刃先が前記内壁3
8aと若干の隙間をもって対面しつつ回動軸45ととも
に回動する。
【0085】さらに、図5、図6、図8、及び、図9に
示すように、前記給水用ポンプ65の動作により、給水
タンク63内に貯水された水は汲み上げられ、水供給管
69、給水塔67を順次経由して給水手段61側を流通
した後、回動を開始した回動軸45に設けられた水供給
穴46に流入する。この後、該水供給穴46と連通され
た複数の水流通穴52、ホ−ス53を順次経由して、汲
み上げられた水は、散水皿54に設けられた貯水空間5
5に流入する。この後、該水は、散水用ノズル57か
ら、該散水用ノズル57と対面する内筒38の内壁38
aに散水される。そして、散水手段58は回動軸45と
ともに内筒38内を回動しているので、該内筒38の内
壁38a全周にくまなく散水された水が降りかかった
後、下方に伝い移動するので、該内壁38aの全面が濡
れた状態となる。
【0086】前記したフロンの気化・液化サイクルの反
復実行、回動軸45及び刃物台の回動動作、散水手段5
8の回動動作しながらの散水動作が同時に実行されるの
で、前記内筒38の内壁38a全面に氷101が結氷す
る。すると、回動軸45とともに回動している刃物台4
7に取付けられている削り取り刃49の刃先は、氷10
1と接触する。このため、該削り取り刃49は、若干づ
つ該氷101を削って雪に近似した薄片を削り取る。こ
の後、雪に近似した薄片は、貯雪・搬送空間25と対面
する地上93に落下するといった製雪動作が実行され
る。
【0087】係る製雪動作を、分散配置された各移設可
能なゲレンデ整備・造設装置1にて、所定時間継続実行
すると、図5に示すように、製雪された雪は、各貯雪・
搬送空間25と対面する地上93に連続して落下する。
このため、該地上93に雪の落下集積小山94が現出さ
れて分散貯雪され、図1に示すST3が実行される。こ
の後、搬送手段の一例であるブルド−ザ−95を、前記
貯雪・搬送空間25に進入させて該雪の落下集積小山9
4を押圧し、前記地上93側がらゲレンデ造設予定地3
側に搬送する。すると、ゲレンデ造設予定地3上に一定
間隔で雪の小山が現出する。この後、前記ブルド−ザ−
95を用いて、該雪の小山に乗り上げる操作を所定時間
実行すると、該雪の小山は圧密され、融雪しがたい状態
となされ、図1に示すST4が実行される。
【0088】そして、前記した各移設可能なゲレンデ整
備・造設装置1による製雪動作、貯雪動作、と、前記ブ
ルド−ザ−95による搬送動作、圧密動作を順次反復実
行する図1に示すST5を実行する。すると、図2に示
すように、圧密された雪の小山は次第に大きく成長し、
ゲレンデ造設予定地3上に、複数の人工雪集積小山99
が一定間隔にて分散集積圧密され、前記した正味製雪量
が確保されるのである。
【0089】この後、ブルド−ザ−95により分散集積
圧密された複数の人工雪集積小山99を突き崩して、図
2に示す矢印101乃至105等の方向に押圧・搬送す
ると、複数の人工雪集積小山99が突き崩されるととも
に、圧密された雪が相互に密着されて略均等にならされ
る図1に示すST6が実行され、ゲレンデ造設予定地3
上にスロ−プ5が形成され、ゲレンデ106が造設され
る。
【0090】つぎに請求項(1)の発明の変形実施例と
作用について説明する。図3は請求項(1)の発明のゲ
レンデ整備・造設方法の変形実施例をチャ−ト的に示
し、図4は同変形実施例のうちゲレンデを造設若しくは
整備する段階を上方から模式的に示したものである。
【0091】図3及び図4に示すように、スキ−シ−ズ
ンに突入し、営業用ゲレンデ108が造設されスキ−場
として営業が開始されている場合には、例えば、一日の
営業が終了した時点で、自然雪が降雪し、該営業用ゲレ
ンデ108上に積雪しているか否かにより、分散配置さ
れた複数の移設可能なゲレンデ整備・造設装置1の稼働
態様を決定する。
【0092】自然雪が降雪していない場合には、営業用
ゲレンデ108上のスロ−プ109には凸凹等が生じて
滑降コ−スが荒れたままの状態となる。そこで、前記し
た図1に示すST1a、ST1b、及び、ST2aなる
各手順、又は、ST1a、ST1c、及び、ST2bな
る各手順を省略し、図3に示すように、直接複数の移設
可能なゲレンデ整備・造設装置1を前記したと同様にし
て製雪動作、分散貯雪、及び、前記したと同様にして営
業用ゲレンデ108上に搬送して圧密なさしめる請求項
(1)の発明のステップ3の他の例であるST3aとス
テップ4の他の例であるST4aを順次実行する。この
後、該ST3aと該ST4aを反復実行する請求項
(1)の発明のステップ5の他の例であるST5aを実
行する。すると、該スロ−プ109上に一定間隔にて複
数の人工雪集積小丘110が分散集積圧密され、整備に
必要な量の雪が確保される。
【0093】つぎに、請求項(1)記載のステップ6の
他の例であるST6bを実行し、ブルド−ザ−95によ
り、複数の人工雪集積小丘110を突き崩して、図4に
示す矢印111乃至114方向等に押圧・搬送する。す
ると、圧密された雪が相互に密着して再びスロ−プ10
9が形成され、営業用ゲレンデ108の整備が完了す
る。
【0094】この一方、自然雪が降雪し営業用ゲレンデ
108上に積雪している場合には、荒れた滑降コ−スは
自然雪の降雪により修復されるので、営業用ゲレンデ1
08の整備は不要となる。そこで、複数の移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置1の効率的な稼働と、スキ−場の
営業規模の拡大をはかるべく、他の営業用ゲレンデ11
5を新たに造設することとする。
【0095】他の営業用ゲレンデ115の造設予定地
が、すでに造設されている営業用ゲレンデ108と隣接
した位置にある場合には、複数の移設可能なゲレンデ整
備・造設装置1は移設する必要はない。この一方、離れ
た位置である場合には、複数の移設可能なゲレンデ整備
・造設装置1の全部又は一部をそれぞれをトラック7に
て当該位置まで輸送した後、前記したと同様に移設す
る、請求項(1)の発明のステップ2のその他の例であ
る図3に示すST2cが実行される。
【0096】つぎに、複数の移設された、若しくは、隣
接位置であるため移設されなかった移設可能なゲレンデ
整備・造設装置1による前記したと同様の製雪動作、並
びに、貯雪動作と、フルド−ザ−95による前記したと
同様の搬送動作、並びに、圧密動作を順次なさしめる、
図3に示す、ST3b、ST4bを順次実行した後、こ
の手順を反復実行するST5bを実行すると、他の営業
用ゲレンデ115の造設予定地上に一定間隔にて複数の
人工雪集積丘117が分散集積圧密され、造設に必要な
量の雪が確保される。尚、この量は、スキ−シ−ズンに
突入しており低温であって融雪量は少なめであること、
降雪確率が高い気象条件であると考えられることから、
融雪量を補うため追加して製雪する量は少なくてよい。
【0097】ついで、図4に示すように、前記したと同
様にして人工雪集積丘117を突き崩し複数方向になら
す、請求項(1)の発明のステップ6のその他の例であ
るST6bを実行すると、他の営業用ゲレンデ115が
造設されるのである。
【0098】尚、前記した製雪装置71は、フロン等の
冷媒を、一の冷媒流入口33からのみ流入させ、冷媒蒸
発室39内を通過させつつ該冷媒蒸発室39と接する前
記内筒38の全体に対し吸熱作用をなさしめた後、一の
冷媒流出口35からのみ流出させる構造となっている。
この構造の他、図24に示すように、冷媒蒸発室を、前
記内筒38の一部の外周を螺旋状に周回させるとともに
お椀状の断面形状に形成された多数の冷媒蒸発小室11
8により区画し、該多数の冷媒蒸発小室118それぞれ
に、冷媒分流流入口119、若しくは、冷媒分流流出口
120を設けしめる構造の製雪装置であってもよい。係
る構造の場合、冷媒分流流入口119から流入し前記内
筒38の一部の外周を螺旋状に周回移動して流通するフ
ロン等の冷媒の吸熱作用により一の冷媒蒸発小室118
と接する該内筒38の一部を冷却し冷媒分流流出口12
0から流出する冷却動作を、多数の冷媒蒸発小室118
それぞれについて実行することにより、該内筒38の全
面を冷却するのである。
【0099】つぎに、請求項(3)乃至請求項(5)の
発明の一実施例を説明する。図10は請求項(3)の発
明のゲレンデ整備・造設方法の一実施例をチャ−ト的に
示し、図11は同一実施例のうちゲレンデが造設される
段階を上方から模式的に示したものである。
【0100】また、図14は請求項(4)の発明の一例
に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置を正面からみ
た場合を示し、図15は同移設可能なゲレンデ整備・造
設装置を構成する雪散布機構の一例を拡大して側方から
みた場合を示し、図16は同雪散布機構の一例を拡大す
るとともに断面して示したものである。
【0101】さらに、図17は請求項(5)の発明の一
例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置を正面から
みた場合を示し、図18は同移設可能なゲレンデ整備・
造設装置を構成する雪一時貯雪兼用送出機構の一例と該
雪一時貯雪兼用送出機構の払出口と対面して配設された
雪散布機構の一例を拡大して側方からみた場合を示し、
図19は同雪一時貯雪兼用送出機構の一例と同雪散布機
構の一例を拡大するとともに一部断面して示したもので
ある。
【0102】まず、図10に示すように、請求項(1)
の発明の実施例にて説示したと同様にして、請求項
(3)の発明の一例の最初の実行手順である、前記した
ST1aとST1b、若しくは、ST1aとST1cを
順次実行する。この後、つぎのように構成された請求項
(4)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備
・造設装置121をゲレンデ造設予定地3に輸送する。
【0103】図14乃至図16に示すように、123
は、前記基台29の下面に取付けらたド−ナツ状取付板
125と、上方を広口の雪落下口127とする一方、下
方を狭口の雪流通口129とし、該雪落下口127が該
ド−ナツ状取付板125の内側周縁に取付けられたシュ
−トの一例である円錐形シュ−トである。
【0104】図16に示すように、133は、鉛直に立
設された直線壁部位であり、135は、略120度に渡
って円弧状に形成され一側弧状端135aが該直線壁部
位133の下端133aと連続的に一体構成された雪導
入側弧状壁部位である。
【0105】また、137は、該雪導入側弧状壁部位1
35と同一の仮想円上に位置し、該雪導入側弧状壁部位
135と相対面して略90度に渡って円弧状に形成され
て回動投射体収容空間139を現出なさしめ、一側弧状
端137aが前記直線壁部位133の上端133bと一
定間隔(前記雪流通口129を通過する雪が溢れること
のない間隔)をあけて相対面して配設されて開口部14
1を現出なさしめ、さらに、他側弧状端137bが前記
雪導入側弧状壁部位135の他側弧状端135bと一定
角度だけ間隔があけられて送出口143を現出なさしめ
た雪迎え側弧状壁部位である。
【0106】さらに、145は、これら各壁部位が前記
した配設により現出される直角三角形近似の突出部を付
設した円形に近似する形状に形成され、中心位置に軸穴
147が穿設された蓋体である。そして、前記直線壁部
位133と、前記雪導入側弧状壁部位135と、前記雪
迎え側弧状壁部位137と、これら壁部位の一側と他側
をそれぞれ覆う一対の蓋体145とから本実施例に係る
ケ−シング131が構成されている。
【0107】図16に示すように、149は、回動軸1
51と、該回動軸151に一定角度間隔にて取付けられ
た複数のブレ−ド153とから構成された本実施例に係
る回動投射体である。そして、複数のブレ−ド153が
取付けられた位置と隣接する回動軸151の一方の部位
と他方の部位が前記一対の蓋体145にそれぞれ穿設さ
れた軸穴147に嵌入されて、回動投射体149を構成
する複数のブレ−ド153は、前記回動投射体収容空間
139に配設されている。
【0108】図16に示すように、155は、投射口1
57を前記送出口143より小さく絞って長円錐形に形
成された本実施例に係る投雪風胴であって、前記ブレ−
ド153の回動接線153Aが該投雪風胴155の内部
空間155Aに位置するようにして下側端155aが該
送出口143にはめ込まれて、前記回動投射体収容空間
139と連通されている。
【0109】図14及び図15に示すように、159
は、本実施例に係る投雪用駆動手段であって、前記回動
軸151と連動連結されて前記複数のブレ−ド153が
前記ケ−シング131内で回動可能なよう構成されてい
る。そして、該投雪用駆動手段159は、支持部材16
0により支持されて、ケ−シング131を構成する一方
の蓋体145と対面して配設されている。
【0110】図14、及び、図16に示すように、前記
したケ−シング131と、回動投射体149と、投雪風
胴155と、投雪用駆動手段159とから本実施例に係
る雪散布機構161が構成されている。
【0111】図14に示すように、163は、本実施例
に係る架台であって、前記した搭載用部材11と、該搭
載用部材11と前記したようにして取付けらた複数の中
尺脚部材165とから構成されている。尚、前記した支
持部材160は、図14及び図15に示すように、一対
の中尺脚部材165間に架設された梁部材167に取付
けられている。
【0112】そして、図14に示すように、請求項
(2)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備
・造設装置1を構成する前記した製雪装置71と、冷凍
装置91と、本実施例の特徴ある構成要素である前記し
た円錐形シュ−ト123と、雪散布機構161と、架台
163とから請求項(4)の発明の一実施例に係る移設
可能なゲレンデ整備・造設装置121が構成されてい
る。
【0113】つぎに、図10及び図11に示すように、
このように構成された移設可能なゲレンデ整備・造設装
置121を、請求項(1)の発明のステップ2の一例に
係るST2a若しくは同ステップの他の例に係るST2
bを実行して、ゲレンデ造設予定地3の脇9に沿って一
定間隔に分散配置する。
【0114】ついで、分散配置された各移設可能なゲレ
ンデ整備・造設装置121を所定時間連続して製雪動作
なさしめるととともに散布動作なさしめて、製雪された
雪をゲレンデ造設予定地3側に散布し、該ゲレンデ造設
予定地3上に一定量の雪を分散貯雪する請求項(3)の
発明のステップ7の一例である図10に示すST7aを
実行する。この後、分散貯雪された雪をブルド−ザ−9
5により圧密して分散貯雪圧密する、請求項(3)の発
明のステップ8の一例である図10に示すST8aを実
行する。
【0115】つぎに、前記したST7aとST8aを反
復して順次実行し、ゲレンデ造設予定地3上に造設に必
要な量の雪を分散集積圧密させる、図10に示す請求項
(3)の発明のステップ9の一例であるST9aを実行
する。しかる後に、前記した請求項(1)の発明の最終
実施工程であるステップ6の一例に係るST6aを実行
すると、ゲレンデ造設予定地3上に計画したゲレンデが
造設されるのである。
【0116】尚、前記した請求項(4)の発明の一実施
例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置121を構
成する円錐形シュ−ト123の雪流通穴129が狭く、
雪がスム−ズに落流しない恐れがある場合には、該雪流
通穴129を前記雪落下口127より若干小さいだけの
広口とし落下口の断面積を拡張すればよい。この場合、
該雪流通穴129と対面する前記開口部141も広口と
するとともに雪迎え側弧状壁部位137が占める角度範
囲を狭くしたケ−シングとする必要がある。
【0117】ゲレンデを造設するのに用いられる装置
が、請求項(5)の発明の一実施例に係る移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置169である場合、該装置はつぎ
のように構成されているので、後述する実行手順がなさ
れる。
【0118】図17乃至図19に示すように、前記基台
29の下面に、前記した取付け態様の前記ド−ナツ状取
付板体125と、上端に該ド−ナツ状取付板体125の
内側周縁と連結なさしめて雪落下口127が設けられ、
下端に前後側(図17に示す側を前側とする。)を該雪
落下口127より若干小さく左右側(図18に示す側を
右側とする。)を狭めて形成された断面長方形の長方形
雪流通口172が設けられた滑動落下案内部材173
と、から構成された広口シュ−ト174が設けられてい
る。
【0119】また、175は、一側端近くから他側寄り
の上方位置に長方形受入れ口176を他側寄り下方位置
に払出口177をそれぞれ設けしめて断面円形に形成さ
れた胴部位178と、該胴部位178の一側端と他側端
をそれぞれ覆い中心部に軸穴179が穿設された一対の
円形蓋体181とから構成され、該長方形受入れ口17
6が前記長方形雪流通口172と間近に対面なさしめて
前記広口シュ−ト174の下方位置に水平に横設された
一時貯雪兼用送出案内部材の一例である長筒状の一時貯
雪兼用送出案内部材である。尚、前記胴部位178の下
側円弧に一定間隔にて複数の支持片182が取付けられ
ている。
【0120】図17乃至図19に示すように、183
は、前記軸穴179に嵌合され、軸受側連結部185と
駆動側連結部187を除いて前記胴部位178内に配設
された送出用回動軸189と、軸受側連結部185と駆
動側連結部187を除く該送出用回動軸189の外周に
前記長筒状の一時貯雪兼用送出案内部材171内をスム
−ズに回動可能となして一定ピッチ間隔にて取付けられ
た複数の送出羽根191とから構成された本実施例に係
る送出手段である。
【0121】図17乃至図19に示すように、193
は、適宜な支持部材195により支持されて前記円形蓋
体185と対面なさしめて配設された本実施例に係る送
出用駆動手段であって、前記駆動側連結部187と連動
連結されている。また、196は、軸受部材であって、
前記軸受部材側連結部185を回動可能に支持してい
る。
【0122】前記した長筒状の一時貯雪兼用送出案内部
材175と、送出手段183と、送出用駆動手段193
とから本実施例に係る雪一時貯雪兼用送出機構197が
構成されている。
【0123】そして、図17に示すように、請求項
(2)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備
・造設装置1を構成する前記した製雪装置71及び冷凍
装置91と、請求項(4)の発明の一実施例に係る移設
可能なゲレンデ整備・造設装置121を構成する架台1
63と、本実施例の特徴ある構成要素の前記した広口シ
ュ−ト174と、雪一時貯雪兼用送出機構197と、前
記移設可能なゲレンデ整備・造設装置163を構成し開
口部141を払出口177と間近に対面なさしめて雪一
時貯雪兼用送出機構197を構成する長筒状の一時貯雪
兼用送出案内部材171の下方に水平に配設された雪散
布機構161と、から本実施例に係る移設可能なゲレン
デ整備・造設装置169が構成されている。
【0124】このように構成された移設可能なゲレンデ
整備・造設装置169を用いる場合には、一旦、同装置
を製雪動作のみなさしめて製雪された雪を広口シュ−ト
174を経由して雪一時貯雪兼用送出機構197を構成
する長筒状の一時貯雪兼用送出案内部材175側に移動
させ、該長筒状の一時貯雪兼用送出案内部材175の内
部空間175Aに所定量の雪を貯雪する。つぎに、同機
構197を送出動作なさしめて貯雪された雪を雪散布機
構161側に移動なさしめる。この後、該雪散布機構1
61を動作なさしめてゲレンデ造設予定地3側に一時貯
雪された雪を散布してゲレンデ造設予定地3上に分散貯
雪する請求項(3)の発明のステップ7の他の例である
図10に示すST7bが実行されることになる。
【0125】そして、前記したST8aを実行した後、
ST7bとST8aを順次反復実行する請求項(3)の
発明のステップ9の他の例であるST9bを実行する
と、ゲレンデ造設予定地3上に一定間隔にてゲレンデを
造設するに必要な量の雪が分散集積圧密される。しかる
後に、前記したST6bを実行すると、スロ−プ5が形
成され計画したゲレンデが造設される。
【0126】尚、前記した請求項(5)の発明の一実施
例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置169を構
成する前記広口シュ−ト174の下端の左右側(図18
に示す側を右側とする。)を、下端の前後側(図17に
示す側を前側とする。)と同一の長さに形成して、下端
に、前記長方形雪流通穴172より雪流通面積を拡張し
た断面正方形の正方形雪流通穴を設けてもよい。この場
合、複数の前記送出羽根191が一定ピッチ間隔にて取
付けられた前記送出用回動軸189を複数本平行であっ
て正方形雪流通穴の下方に水平に配設なさしめる。そし
て、前記長筒状の一時貯雪兼用送出案内部材175を拡
張し、該複数本の送出用回動軸189を収容する構成と
すればよい。
【0127】つぎに、請求項(3)乃至請求項(5)の
発明の一実施例の作用について説明する。まず、図10
及び図11に示すように、請求項(1)の発明の一実施
例に係る前記したST1a、ST1b及びST2a、若
しくは、ST1a、ST1cおよびST2bを順次実行
すると、ゲレンデを所定時間に造設可能な台数の、請求
項(4)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整
備・造設装置121、若しくは、請求項(5)の発明の
一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置16
9をゲレンデ造設予定地3の脇9に雪散布機構161を
構成する投雪風胴155をゲレンデ造設予定地3側に向
けた状態で分散配置される。
【0128】ついで、ゲレンデを造設するに用いる装置
が、請求項(4)の発明の一実施例に係る移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置121である場合には、図10に
示すように、請求項(3)の発明のステップ7の一例に
係るST7aの実行が開始され、前記したと同様にして
製雪動作が開始される。すると、図14乃至図16に示
すように、前記したと同様のプロセスを経て製雪された
雪は、雪落下口127を通って円錐形シュ−ト123内
を下端に位置する雪流通口129側に滑動移動した後、
該雪流通口129、開口部141を順次通過してケ−シ
ング131内に進入する。
【0129】係る製雪動作と略同時に投雪用駆動手段1
59を動作させると、図16に示すように、回動軸15
1は一側に回動する一方、複数のブレ−ド153は、ケ
−シング131内を開口部141から送出口143側
(図16中に示す矢印199方向)に回動する。する
と、ケ−シング131内に流入した雪は、該複数のブレ
−ド153に打撃されて回動力とともに遠心力を作用さ
れ、開口部141から送出口143に高速にて回動移動
する。
【0130】すると、該雪は、遠心力の作用を受けつつ
送出口143到達した後、該送出口から前記ブレ−ド1
53の回動接線155A上に投げ出される。このため、
該雪は、送出口143から投雪風胴155内に進入した
後、投射口157から空中に投射されて、該投射口15
7の向かいのゲレンデ造設予定地3上に散布される。
【0131】前記した雪の製雪と、これと連係する雪の
散布動作を各移設可能なゲレンデ整備・造設装置121
にて所定時間継続して実行すると、図11に示すよう
に、分散配置された各移設可能なゲレンデ整備・造設装
置121それぞれと向かい合うゲレンデ造設予定地3上
のそれぞれの位置に、一定量の雪が降り積もって雪の小
山が現出して分散貯雪される、図10に示すST7aが
実行される。つぎに、前記ブルド−サ−95を用いて、
該雪の小山に乗り上げる操作を所定時間実行すると、該
雪の小山は圧密され融雪しがたい状態で分散貯雪圧密さ
れる、図10に示すST8aが実行される。
【0132】そして、請求項(4)の発明の一実施例に
係る各移設可能なゲレンデ整備・造設装置121によ
る、製雪動作、貯雪動作、及び、散布動作と、前記ブル
ド−ザ−95による圧密動作を順次反復実行する図10
に示すST9aを実行する。すると、圧密された雪の小
山は次第に大きく成長し、ゲレンデ造設予定地3上に、
一定間隔にて複数の人工雪集積圧密小山201が現出さ
れ、前記した正味製雪量が確保される。
【0133】ついで、図10及び図11に示すように、
前記したST6aを実行すると、ブルド−サ−95は、
複数の人工雪集積圧密小山201を突き崩した後、図1
1に示す矢印203、205、207等の方向に押圧・
搬送する。このため、複数の人工雪集積圧密小山201
は略均等にならされ、ゲレンデ造設予定地3上にスロ−
プ5が形成されてゲレンデが造設される。
【0134】一方、ゲレンデを造設するに用いる装置が
請求項(5)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレン
デ整備・造設装置169である場合には、請求項(3)
の発明のステップ7の他の例であるST7bの実行が開
始される。すると、前記したと同様にして、まず、製雪
動作のみが開始される。すると、図17乃至図19に示
すように、前記したと同様のプロセスを経て、製雪され
た雪は、前記広口シュ−ト174を通って長方形雪流通
口172、長方形受入口176を順次通過して長筒状の
一時貯雪兼用送出案内部材175内に進入する。そし
て、係る製雪動作のみを一定時間継続実行すると、該一
時貯雪兼用送出案内部材175内と前記広口シュ−ト1
74を構成する雪流通案内部材173内の下方位置に製
雪された雪が貯雪される。
【0135】つぎに、前記送出用駆動手段193を動作
させると、図19に示すように、送出用回動軸189が
一側に回動するとともに、複数の送出羽根191も一側
に回動を開始する。すると、長筒状の一時貯雪兼用案内
部材173内に貯雪された雪は、該複数の送出羽根18
1により、一時貯雪による雪同士の密着を解きほぐすよ
うに、攪拌作用を受けつつ払出口177側に移動する。
尚、係る移動により、前記雪流通案内部材173内の下
方に貯雪されていた雪は、新たに、長方形雪流通口17
2、受入れ口177を順次通過して、長筒状の一時貯雪
兼用送出案内部材175内に流入する。
【0136】そして、払出口177に移動した雪は、前
記開口部141を通って前記ケ−シング131内に移動
する。係る送出用駆動手段193の動作と略同時に前記
投雪用駆動手段159を動作させると、前記したと同様
のプロセスを経て、該ケ−シング131内に流入してき
た雪は、前記投雪風胴155からゲレンデ造設予定地3
上に散布される。
【0137】前記した製雪動作のみの実行と、所定時間
後の散布動作を反復実行すると、分散配置された各移設
可能なゲレンテイ整備・造設装置169それぞれと向か
い合うゲレンデ造設予定地3のそれぞれの位置に一定量
の雪が降り積もって雪の小山が現出して分散貯雪され
る、図10に示すST7bが実行される。この後、該雪
の小山を前記したと同様にして圧密すると、分散貯雪さ
れていた雪の小山が分散貯雪圧密される、図10に示す
ST8aが実行される。
【0138】そして、請求項(5)の発明の一実施例に
係る各移設可能なゲレンデ整備・造設装置169によ
る、製雪動作のみの実行、所定時間後の散布動作、と、
ブルド−ザ−95による圧密動作を順次反復実行する図
10に示すST9bを実行する。すると、圧密された雪
の小山は次第に大きく成長し、ゲレンデ造設予定地3上
に、一定間隔にて分散集積圧密された複数の人工雪集積
圧密小山201が現出され、前記した正味製雪量が確保
される。
【0139】ついで、図10及び図11に示すように、
前記したST6bを実行すると、ブルド−ザ−95が、
複数の人工雪集積圧密小山201を突き崩した後、図1
1に示す矢印203、205、207等の方向に押圧・
搬送する。このため、複数の人工雪集積圧密小山201
は略均等にならされて、ゲレンデ造設予定地3上にスロ
−プ5が形成されてゲレンデが造設される。
【0140】つぎに、請求項(3)の発明の変形実施例
及び作用について説明する。図12は請求項(3)の発
明のゲレンデ整備・造設方法の変形実施例をチャ−ト的
に示し、図13は同変形実施例のうちゲレンデが整備若
しくは造設される段階を上方から模式的に示したもので
ある。
【0141】営業開始後に前記した移設可能なゲレンデ
整備・造設装置121、若しくは、169を用いてゲレ
ンデを整備若しくは造設する場合は、前記した請求項
(1)の発明の変形実施例にて説示したてと同様の手順
を基準とする。そして、前記営業用ゲレンデ108を整
備する必要がある場合には、図12に示すように、前記
したST7aと同様のST7c、若しくは、前記したS
T7bと同様のST7dと前記したST8aを順次実行
した後、これら手順を反復して順次実行するST7cを
実行すると、所定間隔にて複数の人工雪集積圧密小山2
09が営業用ゲレンデ108上に分散集積圧密される。
この後、前記ST6aと同様のST6cを実行すると、
前記したと同様にして営業用ゲレンデ108の整備が完
了する。
【0142】この一方、前記した基準により、営業用ゲ
レンデ108を整備する必要がなく、他の営業用ゲレン
デ115を造設する余裕と必要がある場合であって、造
設する他の営業用ゲレンデ115の造設予定地が、営業
用ゲレンデ108と隣接する位置であれば、適宜な吊り
上げ装置を用いて、請求項(4)の発明の一実施例に係
る移設可能なゲレンデ整備・造設装置121、若しく
は、請求項(5)の発明の一実施例に係る移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置169を旋回移動等なさしるめ
て、これら装置を構成する投雪風胴155を他の営業用
ゲレンデ115の造設予定地側に向かせるようにして分
散配置する。
【0143】また、他の営業用ゲレンデ115の造設予
定地が営業用ゲレンデ108と離れた位置である場合に
は、前記移設可能なゲレンデ整備・造設装置121、若
しくは、169をトラック7等の陸上輸送手段に搭載し
て間近まで輸送し、つれら装置を構成する投雪風胴15
5を、他の営業用ゲレンデ115の造設予定地側に向か
せるようにして分散配置する、前記したST2cと同様
の図12に示すST2dを実行する。
【0144】この後、前記したST7aと同様のST7
e、若しくは、前記したST7bと同様のST7fと前
記したST8aを順次実行した後、これら手順を反復し
て順次実行するST9aを実行すると、図13に示すよ
うに、所定間隔にて複数の人工雪集積圧密小山201が
分散集積圧密され、他の営業用ゲレンデを造設するに必
要な量の雪が確保される。ついで、前記したST6bと
同様のST6dを実行すると、他の営業用ゲレンデ11
5が造設されるのである。
【0145】つぎに、請求項(6)の発明の一実施例と
その作用を説明する。図20は、請求項(6)の発明の
一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置が三
分割されヘリコプタ−に搭載可能となった状態を正面側
から模式的に示し、図21は水平方向移動阻止・垂直方
向脱着誘導部材と吊りフック取付用螺子穴が搭載用部材
上に配設された状態を上方からみた場合を示し、図22
は水平方向移動阻止・垂直方向脱着誘導部材との一例を
拡大するとともに一部断面して示したものである。
【0146】図20乃至図22に示すように、211
は、円板状に形成され一定間隔にて複数の取付穴213
が設けられた着座部位215と、底面が該着座部位21
5より若干小さくして円錐状に形成され該着座部位21
5の略中央部に一体的に取付けられた脱着誘導部位21
7とから構成された本実施例に係る水平方向移動阻止・
垂直方向脱着誘導部材である。
【0147】図22に示すように、該水平方向移動阻止
・垂直方向脱着誘導部材211の配設位置には、前記着
座部位215より直径を大であって適宜深さの円板状に
形成され、該着座部位215を嵌入可能な径であるとと
もに取付穴213と対面する位置に取付螺子穴221が
螺設された支持部位223である。
【0148】図20に示すように、225は、吊り上げ
平衡位置に複数の吊りフック取付用螺子穴227が螺設
されている以外は、前記製雪装置71と同様の構成とし
た本実施例に係る製雪装置である。
【0149】図21に示すように、前記水平方向移動阻
止・垂直方向脱着誘導部材211と該支持部位223と
が、本実施例に係る製雪装置225が配設される位置上
であって相対面する二箇所と、本実施例に係る冷凍装置
229が配設される位置上であって相対面する二箇所に
それぞれ設けられ、さらに、四隅にそれぞれ吊りフック
取付用螺子穴227が螺設され、その他の構成を前記搭
載用部材11と同様とした本実施例に係る搭載用部材2
31が構成されている。
【0150】図20に示すように、該搭載用部材231
と複数の前記長尺脚部材21とから本実施例に係る架台
233が構成されている。尚、該搭載用部材231と前
記中尺脚部材であっても勿論適用可能である。
【0151】図20に示すように、気化低圧冷媒輸送配
管73には、気液分離機75寄りの配管路にストップ弁
74が、上流側端であって前記冷媒流出口35と対面す
る側にストップ弁連結用取付フランジ232が、下流側
端であって前記冷媒圧縮機77と対面する側に図示を省
略した取付フランジがそれぞれ設けられている。尚、該
ストップ弁74と該ストップ弁連結用取付フランジ23
2間に図示を省略したパキュ−ウムポンプと接続可能な
弁230が設けられている。この一方、液化高圧冷媒輸
送配管75には、凝縮手段79寄りの膨張弁89と隣接
する配管路に高圧液側弁234が、下流側端であって前
記冷媒流入口33と対面する側にストップ弁連結用取付
フランジ232が、上流側端であって前記凝縮手段79
と対面する側に図示を省略した取付フランジがそれぞれ
設けられている。
【0152】尚、気化低圧冷媒輸送配管73の上流側端
と液化高圧冷媒輸送配管の下流側端に設けられたストッ
プ弁連結用取付フランジ232の替わりに後述する図示
を省略したクイック脱着大口径流体継手であってもよ
い。また、気化低圧冷媒輸送配管73の下流側端に設け
られた図示を省略した取付フランジの替わりに該クイッ
ク脱着大口径流体継手を設けてもよく、液化高圧冷媒輸
送配管の上流側端に設けられた取付フランジの替わり
に、後述する図示を省略したクイック脱着小口径流体継
手を設けてもよい。
【0153】尚、図示を省略したが、前記したクイック
脱着小口径流体継手は、複数の小さなボ−ルを押さえる
スリ−ブを引き、この後、プラグをソケットに挿入し、
しかる後に、手を離すとスプリングの弾発力によりスリ
−ブを元の位置に戻らしめて、一方と他方の配管を連結
させる構造のものが考えられる。
【0154】また、図示を省略したが、前記したクイッ
ク脱着大口径流体継手は、内部に連結テ−パ穴が設けら
れた連結座部位と該連結座部位と一体的に構成された中
空鋼製ジャバラ部位とからなる一の継手部材と、連結テ
−パ穴に進入可能に形成されたテ−パ状突起部位と前記
連結座部位の外径と略同一の外径に形成された中空連結
部位を備えた他の継手部材と、該他の継手部材に回動可
能となして取付けられた回動子と、該回動子と足部位を
介して一体構成された連結子からなる連結作用部材とか
ら構成されたものが考えられる。
【0155】そして、かかる構造のクイック連結大口径
流体継手は、つぎのように各構成部材が動作して迅速に
一方と他方の配管を連結するのである。すなわち、前記
回動子を、一側方向に回動して一の継手部材と他の継手
部材とを対面可能とする。つぎに、該一の継手部材と他
の継手部材とを対面接近させた後、更に接近させ、前記
テ−パ状突起部位を前記連結テ−パ穴に嵌入させる。こ
の後、前記回動子を他側方向に回動させて、前記連結子
を、前記連結座部位の背後と接触させると、該連結座部
位と前記中空連結部位とが強固に当接されることによ
り、前記一の継手部材と他の継手部材254とが連結さ
れて、一方と他方の配管を連結させるのである。
【0156】図20に示すように、229は、凝縮手段
79上の吊り上げ平衡位置に複数の吊りフック取付用螺
子穴227が螺設されている点のみが相違し、その他の
構成を前記冷凍装置91と同様とした本実施例に係る冷
凍装置である。
【0157】図20に示すように、前記した製雪装置2
25と、冷凍装置229と、架台233と、とから、請
求項(6)の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ
整備・造設装置259が構成されている。
【0158】図20に示すように、前記高圧液側弁23
4を閉じた後、冷凍装置229を動作させる。すると、
製雪装置225を構成する冷媒蒸発室39の冷媒は吸入
され、バキュ−ム状態となる。この後、気化低圧冷媒輸
送配管73に設けられたストップ弁74と、冷媒流入口
33の流入端と冷媒流出口35の流出端それぞれに付設
されたストップ弁74を閉じる。
【0159】また、気化低圧冷媒輸送配管73の上流側
端に設けられたストップ弁連結用取付フランジ232と
冷媒流出口35の流出端に付設されたストップ弁74と
の連結を解除するとともに、液化高圧冷媒輸送配管75
の下流側端に設けられたストップ弁連結用取付フランジ
232と冷媒流入口33の流入端に付設されたストップ
弁74との連結を解除すると、フロン等の冷媒が空中に
漏れることなく、製雪装置225と冷凍装置229との
連結が解除される。尚、前記クイック流体大口径流体継
手が、気化低圧冷媒輸送配管73の上流側端と液化高圧
冷媒輸送配管85の下流側端に設けられた場合であって
も、該クイック脱着大口径流体継手の前記した連結解除
動作により、製雪装置225と冷凍装置229の連結が
迅速に解除される。
【0160】さらに、気化低圧冷媒輸送配管73の下流
端と液化高圧冷媒輸送配管85の上流端に設けられた図
示を省略した取付フランジを取り外すと、フロン等の冷
媒が空中に漏れることなく、冷凍装置229を構成する
冷媒圧縮機77を含む凝縮手段79と、該冷凍装置22
9のその他の構成部材との連結が解除される。尚、クイ
ック脱着大口径流体継手が気化低圧冷媒輸送配管73の
下流側端に、クイック脱着小口径流体継手が液化高圧冷
媒輸送配管85の上流側端にそれぞれ設けられた場合で
あっても、前記した連結解除動作により、同様に連結が
解除される。
【0161】つぎに、例えば、前記製雪装置225側の
前記吊りフック取付螺子穴227に吊りフック261を
螺入し、ワイヤ−263を介して該吊りフック261と
図示を省略した吊り上げ手段とを接続し、該吊り上げ手
段を動作させる。また、同様にして、ワイヤ265を介
して凝縮手段79に取付けた吊りフック261と吊り上
げ手段とを接続し、該吊り上げ手段を動作させる。する
と、本実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置
259は、航空輸送手段の一例であるヘリコプタ−26
5により輸送可能な重量と大きさの、製雪装置225
と、冷凍装置229を構成する冷媒圧縮機77を含む凝
縮手段79と、該冷媒圧縮機77と凝縮手段79を除く
冷凍装置229を構成するその他の構成部材を搭載した
架台233とに三分割される。
【0162】ついで、まず、前記したと同様にして搭載
用部材231上の四箇所に設けられた吊りフック取付用
螺子穴227それぞれ吊りフック261を螺入して取付
け、これら吊りフック261をワイヤ263を介してヘ
リコプタ−265の着陸時支持部材267と接続する。
そして、該ヘリコプタ−265を、上昇動作、ゲレンデ
造設予定地3に向けての一定時間の飛翔動作、この後の
下降動作を順次実行する。すると、冷媒圧縮機77と凝
縮手段79が除外された冷凍装置229を構成するその
他の構成部材を搭載した架台233は、該ヘリコプタ−
265に吊持された状態で空輸された後、ゲレンデ造設
予定地3の脇9に搬送される。
【0163】ついで、同様にして、製雪装置225を空
輸した後、ヘリコプタ−265を空中停止させると、該
製雪装置225は、該ヘリコプタ−265により吊持さ
れて前記搭載用部材231の製雪装置225の配設位置
直上に仮配設される。つぎに、該ヘリコプタ−265を
若干づつ下降動作させると、該製雪装置225は、ゆっ
くり下降し相対面して配設された一対の水平方向移動阻
止・垂直方向脱着誘導部材211と会合する。そして、
更に一定時間下降動作させると、脱着誘導部位217に
より案内されながら製雪装置225は搭載用部材231
上の所定位置に配設される。
【0164】ついで、凝縮手段79上の前記した吊りフ
ック261を取付け、前記したと同様にしてヘリコプタ
−265にて空輸し、下降動作なさしめると、冷凍装置
229を構成する冷媒圧縮機77を含む凝縮手段79
は、前記したと同様にして前記搭載用部材231上の所
定位置に配置される。
【0165】ついでまた、前記した液化高圧冷媒輸送配
管85の下流側端に設けられたストップ弁連結用取付フ
ランジ232と冷媒流入口33の流入側端に付設された
ストップ弁74とを連結するとともに、気化低圧冷媒輸
送配管73の上流側端に設けられたストップ弁連結用取
付フランジ232と冷媒流出口35の流出側端に付設さ
れたストップ弁74とを連結する。すると、製雪装置2
25と、冷媒圧縮機77と凝縮手段79とが除外された
冷凍装置229とが再度連結される。この後、冷媒流入
口33の流入側端に付設されたストップ弁74と、冷媒
流出口35の流出側端に付設されたストップ弁74を開
状態とする。
【0166】つぎに、気化低圧冷媒輸送配管73の下流
側端に設けられた図示を省略した取付フランジと冷媒圧
縮機77とを連結するとともに、液化高圧冷媒輸送配管
85の上流側端に設けられた図示を省略した取付フラン
ジと液化高圧冷媒取出手段87とを連結すると、冷凍装
置229を構成する冷媒圧縮機77を含む凝縮手段79
と、冷媒圧縮機77と凝縮手段79とが除外された冷凍
装置229とが再度連結される。
【0167】ついで、図示を省略したバキュ−ムポンプ
と弁230とを接続し、該バキュ−ムポンプを所定時間
動作させる。すると、液化高圧冷媒輸送配管85の前記
した位置の配管路に設けられた高圧液側弁234、冷媒
流入口33、製雪装置225内の冷媒蒸発室39、冷媒
流出口35、気化低圧冷媒輸送配管73の配管路の前記
した位置に設けられたストップ弁74間がバキュ−ム状
態となる。
【0168】この後、前記弁230を閉じ、気化低圧冷
媒輸送配管73の配管路に設けられたストップ弁74と
高圧液側弁234を開くと、気化低圧冷媒輸送配管73
と液化高圧冷媒輸送配管85を介して、冷凍装置229
と製雪装置225内の冷媒蒸発室39間をフロン等の冷
媒が循環移動可能な状態となる。かかる状態となると、
請求項(1)、又は、請求項(3)の発明の各実施例に
てい説示した製雪、貯雪、若しくは、散布の各動作が実
行可能となる。
【0169】尚、本実施例に係る移設可能なゲレンデ整
備・造設装置269を前記した三分割にする際と、分割
した製雪装置225等の各構成要素を前記した場所に搬
送後の当該場所での再組立をなす際に、前記した位置に
取付られた前記ワンタッチ脱着小口径流体継手とワンタ
ッチ脱着大口径流体継手とをそれぞれ前記した如く脱着
することによっても可能である。
【0170】つぎに、請求項(7)の発明の一実施例と
その作用について説明する。図25は、請求項(7)の
発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装
置を正面からみた場合を示し、図26は同移設可能なゲ
レンデ整備・造設装置に設けられたアウトリガの構成の
一例を一部省略するとともに拡大して斜め正面からみた
場合を示したものである。
【0171】図25及び図26に示すように、267
は、断面横長四角形に形成され、正面側と裏面側の一対
のフロント側端長尺脚部材21Aと間近に対面して横設
された断面横長四角形状のアウトリガスライド収容体、
269は、該断面横長四角形状のアウトリガスライド収
容体267内を水平にスライド移動可能な断面横長四角
形に形成され、上面にロックピン穴271が設けられた
アウトリガスライドであり、該アウトリガ収容体267
の両端それぞれにスライド可能となして配設されてい
る。
【0172】また、273は、断面横長四角形に形成さ
れ、前記アウトリガスライド269に対し若干傾斜して
立設され、取付板体275を介して該アウトリガスライ
ド269の端と連結された断面横長四角形状のアウトリ
ガジャッキ収容体、277は、該アウトリガジャッキ収
容体273内を上下にスライド移動可能に断面横長四角
形に形成されて、該アウトリガジャッキ収容体273の
下方側にスライド可能となして配設され、下端に四角形
の板状に形成されたジャッキフロ−ト279が取付けら
れたアウトリガジャッキである。
【0173】図25及び図26に示すように、前記した
アウトリガ収容体267と、一対のアウトリガスライド
269と、一対のアウトリガジャッキ収容体273と、
一対のアウトリガジャッキ277とから本実施例に係る
フロンド側アウトリガ281が構成され、一対のフロン
ト側端長尺脚部材21Aに配設されている。尚、正面側
と裏側の一対のリヤ側端長尺脚部材21Bにも該フロン
ド側アウトリガ281と同様の構成のリヤ側アウトリガ
283が配設されている。
【0174】そして、図25に示すように、本実施例に
係る架台285は、前記搭載用部材11と、該搭載用部
材11に請求項(2)の発明の一実施例の説明で説示し
た如く配設された複数の長尺脚部材21と、前記した位
置に配設されたフロント側アウトリガ281と、リヤ側
アウトリガ283とから構成されている。
【0175】尚、図示を省略したが、ヘリコプタ−26
5により吊持して空輸可能な前記架台233に、フロン
ト側アウトリガ281とリヤ側アウトリガ283を同様
に設けて構成した架台287であってもよい。また、図
示を省略したが、前記アウトリガスライド269の水平
方向への移動、前記アウトリガジャッキ277の上下方
向へのスライド移動は油圧シリンダ等の駆動手段により
なされる。
【0176】図25に示すように、前記製雪装置71
と、冷凍装置91と、該架台285とから本実施例に係
る移設可能なゲレンデ整備・造設装置288が構成され
ている。係る構成の移設可能なゲレンテ製・造設装置2
88を、組立てた状態でトラック7に搭載して所定時間
陸上輸送すると、ゲレンデ造設予定地3に搬送される。
そして、該ゲレンデ造設予定地3の脇9の地面289が
傾斜等して水平状態でない場合、フロント側アウトリガ
281とリヤ側アウトリガ283とを張出動作させる
と、各アウトリガジャッキ277はアウトリガジャッキ
収容体273の下方からそれぞれ適宜長さ対面する地面
289側にスライド移動する。すると、前記地面289
に各ジャッキフロ−ト279が接地して突っ張るため、
前記架台285は水平状態となり、前記した所定の製雪
動作、散布動作が実行可能となる。
【0177】一方、前記架台287をヘリコプタ−26
5により吊持して所定時間空輸すると、同様にゲレンデ
造設予定地3に搬送される。そして同様に傾斜等してゲ
レンデ造設予定地3の脇9の地面289が水平状態でな
い場合、前記したと同様にしてフロント側アウトリガ2
81とリヤ側アウトリガ283とを張出動作させると、
前記架台287は水平状態で前記地面289に接地され
る。このため、前記ヘリコプタ−265により吊持して
空輸される後続の前記製雪装置225と、前記冷凍装置
229を構成する冷媒圧縮機77を含む凝縮手段79と
を、前記架台287上の所定位置にスム−ズに搭載して
再組立でき、所定の製雪動作、散布動作等が実行可能と
なる。
【0178】本実施例は、請求項(2)記載の発明の一
実施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置1を前
提として構成した場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されず、請求項(4)記載の発明の一実施例に
係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置121、請求項
(5)記載の発明の一実施例に係る移設可能なゲレンデ
整備・造設装置169、請求項(6)記載の発明の一実
施例に係る移設可能なゲレンデ整備・造設装置259を
前提とし、それぞれ前記した位置にフロント側アウトリ
ガ281とリヤ側アウトリガ283を設けて構成する場
合であっても勿論適用可能である。
【0179】
【発明の効果】請求項(1)乃至請求項(7)の発明
は、以上詳細に説明した如く構成されているので、次の
ような優れた効果を発揮するものである。請求項(1)
と請求項(3)の発明の構成により、造設、若しくは、
整備するに必要な量の雪を、ゲレンデ造設予定地若しく
は整備対象ゲレンデと間近な位置の複数箇所にそれぞれ
分散製雪するとともに、個別搬送若しくは個別散布と圧
密とを順次反復実行して該ゲレンデ造設予定地又は整備
対象ゲレンデ上に一定間隔にて分散集積圧密し、分散集
積圧密された雪をならしてゲレンデを造設、若しくは、
整備するゲレンデ整備・造設方法としたことから、製雪
された雪を、複数のスクリュウコンベア等の搬送手段に
て受渡しを繰り返しつつ遠距離搬送することに伴う、搬
送途上での圧雪等を起因とする製雪された雪の供給停止
といったことが皆無となった。
【0179】このため、ゲレンデの造設工事、整備工事
が中断することがなく、製雪装置の能力を最大限発揮な
さしめて、計画通りにゲレンデを造設、或いは、整備す
ることができる。そして、係る著効から、スキ−場の安
定経営に多大に寄与するとともに、造設・整備に使用す
る装置のメインテナンス労力を格段に削減することが可
能となった。
【0180】また、請求項(2)、請求項(4)、及
び、請求項(5)の発明の構成により、ゲレンデ整備・
造設方法の実施に用いられるゲレンデ整備・造設装置
を、トラック等の陸上輸送手段に搭載可能な大きさと重
量に形成して自由に目的地に移設可能としたことから、
必要な台数のゲレンデ整備・造設装置を必要な時だけ、
迅速に造設・整備現場に搬送して分散配置することがで
きるとともに、最小台数のゲレンデ整備・造設装置で最
大数のゲレンデを造設若しくは整備することができる。
【0181】さらに、このことから、多数の製雪装置を
収容する製雪装置用大型建屋、大量の雪を貯雪する大容
量の貯雪容器を収容するための貯雪用大型建屋等の建
設、これら大型建屋間を連絡するスクリュウコンベア等
の多数の搬送手段、貯雪用大型建屋とゲレンデ造設予定
地間、若しくは、整備対象ゲレンデ間に雪を遠距離搬送
するための搬送手段や配管等を設ける必要がなく、ゲレ
ンデを造設、整備するコストが格段に低下する。係るコ
ストの低減効果が顕著であるので、人工雪を大量に製
雪、散布等してゲレンデを造設・整備するシステムの普
及を飛躍的に図ることができ、多数のスキ−ファンが手
軽にスキ−を楽しむことが可能となる。
【0182】さらに、請求項(6)の発明の構成によ
り、ヘリコプタ−等の航空輸送手段でゲレンデ造設予定
地まで空輸可能な構造としたことから、トラック等の陸
上輸送手段が進入不能な奥地であってもゲレンデの造設
が可能となり、また、ゲレンデ整備・造設装置の移設
を、より一層迅速に実行可能となった。
【0183】さらにまた、請求項(7)の発明の構成に
より、傾斜等して水平状態でない地面であっても、当該
地面を水平に整地することなく、そのままの状態で当該
地面上にゲレンデ整備・造設装置を移設し製雪、散布等
を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項(1)の発明のゲレンデ整備・造設方法
の一実施例を示したフロ−チャ−トである。
【図2】同実施例のうちゲレンデを造設する段階を模式
的に示した平面図である。
【図3】請求項(1)の発明のゲレンデ整備・造設方法
の変形実施例を示したフロ−チャ−トである。
【図4】同変形実施例のうちゲレンデを造設若しくは整
備する段階を模式的に示した平面図である。
【図5】請求項(2)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置を示した正面図である。
【図6】同移設可能なゲレンデ整備・造設装置を示した
平面図である。
【図7】同移設可能なゲレンデ整備・造設装置を構成す
る製雪装置を示した斜視図である。
【図8】同製雪装置を構成する散水手段を示した一部省
略斜視図である。
【図9】同製雪装置の内部構造を示した一部断面正面図
である。
【図10】請求項(3)の発明のゲレンデ整備・造設方
法の一実施例を示したフロ−チャ−トである。
【図11】同実施例のうちゲレンデを造設する段階を模
式的に示した平面図である。
【図12】請求項(3)の発明のゲレンデ整備・造設方
法の変形実施例を示したフロ−チャ−トである。
【図13】同変形実施例のうちゲレンデを造設若しくは
整備される段階を模式的に示した平面図である。
【図14】請求項(4)の発明の一実施例に係る移設可
能なゲレンデ整備・造設装置を示した正面図である。
【図15】同移設可能なゲレンデ整備・造設装置を構成
する雪散布機構の一例を示した拡大側面図である。
【図16】同雪散布機構の一例を示した拡大断面図であ
る。
【図17】請求項(5)の発明の一実施例に係る移設可
能なゲレンデ整備・造設装置を示した正面図である。
【図18】同移設可能なゲレンデ整備・造設装置を構成
する雪一時貯雪兼用送出機構の一例と該雪一時貯雪兼用
送出機構の払出口と対面して配設された雪散布機構の一
例を示した拡大側面図である。
【図19】同雪一時貯雪兼用送出機構の一例と同雪散布
機構の一例を示した一部断面拡大図である。
【図20】請求項(6)の発明の一実施例に係る移設可
能なゲレンデ整備・造設装置を三分割した状態で示した
正面図である。
【図21】水平方向移動阻止・垂直方向脱着誘導部材と
吊りフック取付用螺子案が搭載用部材上に設けられた状
態を示した平面図である。
【図22】水平方向移動阻止・垂直方向移動誘導部材の
一例を示した一部切断拡大図である。
【図23】散水手段を構成する散水皿の構成を示した一
部断面拡大図である。
【図24】冷媒蒸発室と、該冷媒蒸発室と連通する冷媒
流入口並びに冷媒流出口の構成の一例を示した一部省略
断面図である。
【図25】請求項(7)の発明の一実施例に係る移設可
能なゲレンデ整備・造設装置を示した正面図である。
【図26】アウトリガの一例を示した一部省略拡大斜視
図である。
【図27】従来の一般的なゲレンデ整備・造設装置の構
成の概要を模式的に示した斜視図である。
【図28】従来のゲレンデ整備・造設装置の構成の一例
を示した説明図である。
【図29】従来のゲレンデ整備・造設装置の構成の他の
例を示した説明図である。
【図30】スクリュウコンベア内で雪が搬送不能となる
状態を示した一部省略拡大断面図である。
【符号の説明】
1 請求項(2)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置 3 ゲレンデ造設予定地 27 架台 29 基台 39 冷媒蒸発室 41 製雪ドラム 47 刃物台 58 散水手段 61 給水手段 71 製雪装置 74 ストップ弁 89 膨張弁 91 冷凍装置 121 請求項(4)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置 123 円錐形シュ−ト 131 ケ−シング 149 回動投射体 153 ブレ−ド 161 雪散布機構 169 請求項(5)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置 171 長筒状の一時貯雪兼用送出案内部材 183 送出部材 193 送出用駆動手段 197 雪一時貯雪兼用送出機構 211 水平方向移動阻止・垂直方向脱着案内部材 225 製雪装置 229 冷凍装置 230 弁 232 ストップ弁連結用フランジ 233 架台 259 請求項(6)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置 261 吊りフック 265 ヘリコプタ− 281 フロント側アウトリガ 283 リヤ側アウトリガ 288 請求項(7)の発明の一実施例に係る移設可能
なゲレンデ整備・造設装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフシ−ズンにゲレンデの造設を開始す
    る段階でゲレンデ造設規模とゲレンデ造設地の気象条件
    を勘案して製雪量を算出するステップ1と、該算出され
    た製雪量に基づきゲレンデ造設地に搬入するゲレンデ整
    備・造設装置の台数を把握し、各ゲレンデ整備・造設装
    置を一定間隔にてゲレンデ造設予定地の脇に分散配置す
    るステップ2を予備的に順次実行し、ついで、分散配置
    された各ゲレンデ整備・造設装置を製雪動作なさしめて
    各ゲレンデ整備・造設装置それぞれの直下に分散貯雪す
    るステップ3を実行し、つぎに、分散貯雪された雪をゲ
    レンデ造設予定地上に個別搬送して圧密、又は、整備が
    必要なゲレンデ上に個別搬送して圧密するステップ4を
    実行し、ついで、該ステップ3と該ステップ4を反復実
    行してゲレンデ造設予定地上に造設に必要な量の雪、又
    は、整備が必要なゲレンデ上に整備に必要な量の雪を分
    散集積圧密するステップ5を実行し、しかる後に、分散
    集積圧密された雪をならして適宜厚さのスロ−プを形成
    するステップ6を実行する手順からなるゲレンデ整備・
    造設方法。
  2. 【請求項2】 搭載用部材と、該搭載用部材の下側に取
    付けられた複数の脚部材とから構成された架台と、 該搭載用部材の一側上に設けられた基台と、ストップ弁
    が付設されている場合がある冷媒流入口と冷媒流出口が
    設けられた外筒と該外筒の内側に設けられた内筒と該内
    筒と外筒間に設けられた冷媒蒸発室とから構成され前記
    基台上に取付けられた製雪ドラムと、前記内筒の中心位
    置に相当する前記基台上に載置された軸受部材と、下端
    部が該軸受部材と回動可能に連結されるとともに上端部
    が若干前記製雪ドラムから突出なさしめて鉛直に立設さ
    れた回動軸と、該回動軸の外周に取付けられ刃物台と、
    前記内筒の内面と若干の隙間をもって対面した状態で該
    刃物台の側方に脱着可能に取付けられた削り取り刃と、
    該回動軸の上端部寄り位置に取付けられ前記内筒の内面
    と対面なさしめた多数の散水用ノズルを備えた散水手段
    と、該回動軸の上端部と連動連結された駆動手段と、前
    記散水手段と連通され前記製雪ドラム外の前記搭載用部
    材に配設された給水手段とからなる製雪装置と、 上流側端が前記冷媒流出口と連通され配管路にストップ
    弁が備えられている場合がある気化低圧冷媒輸送配管
    と、流入側端が該気化低圧冷媒輸送配管の下流側端と連
    通された冷媒圧縮機と、上流側端が該冷媒圧縮機の流出
    側端と連通された凝縮手段と、上流側端が該凝縮手段の
    流出側端と下流側端が前記冷媒流入口とそれぞれ連通さ
    れ配管路にストップ弁が備えられている場合がある液化
    高圧冷媒輸送配管と、該液化高圧冷媒輸送配管の配管路
    に設けられた膨張弁とから構成され、前記搭載用部材の
    他側上に設けられた冷凍装置と、 から構成されたゲレンデ整備・造設装置において、 前記架台と、製雪装置と、冷凍装置とが相互に連結され
    た際に陸上輸送手段に搭載可能な大きさと重量に形成さ
    れ、且つ、前記脚部材が長尺脚部材であって前記冷媒装
    置が搭載されている前記搭載用部材の他側に偏って取付
    けられ、前記製雪装置の直下に製雪された雪の貯雪・搬
    送空間が現出されていることを特徴とする移設可能なゲ
    レンデ整備・造設装置。
  3. 【請求項3】 オフシ−ズンにゲレンデの造設を開始す
    る場合のみ請求項(1)記載のステップ1とステップ2
    を予備的に順次実行し、つぎに、一定時間継続して各ゲ
    レンデ整備・造設装置を製雪動作なさしめるとともに製
    雪された雪をゲレンデ造設予定地側、若しくは、整備が
    必要なゲレンデ側に散布して分散貯雪するステップ7を
    実行し、ついで、分散貯雪された雪を圧密し分散貯雪圧
    密するステップ8を実行し、つぎに、該ステップ7とス
    テップ8を反復実行してゲレンデ造設予定地上に造設に
    必要な量の雪を分散集積圧密し、又は、整備が必要なゲ
    レンデ上に整備に必要な量の雪を分散集積圧密するステ
    ップ9を実行し、しかる後に、請求項(1)記載のステ
    ップ6を実行する手順からなるゲレンデ整備・造設方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項(2)記載のゲレンデ整備・造設
    装置において、請求項(2)記載の架台と、製雪装置
    と、冷凍装置とが相互に連結された際に陸上輸送手段に
    搭載可能な大きさと重量に形成され、また、請求項
    (2)記載の基台の直下にシュ−トを設けしめ、さら
    に、 上方側外周に開口部が該開口部を起点として一定角度離
    れた位置に送出口がそれぞれ設けられ該開口部が前記シ
    ュ−トの下端と対面するようなして該シュ−トの下方位
    置に配設されたケ−シングと、該ケ−シング内に配設せ
    しめた複数のブレ−ドが該ケ−シングの回動中心位置に
    貫設された回動軸に一定角度間隔にて取付けられた回動
    投射体と、内部空間が前記ブレ−ドの回動接線を含むよ
    うなして前記送出口に装着され先端に投射口が設けられ
    た投雪風胴と、前記回動軸と連動連結された投雪用駆動
    手段とから構成された雪散布機構が備えられていること
    を特徴とする移設可能なゲレンデ整備・造設装置。
  5. 【請求項5】 請求項(2)記載のゲレンデ整備・造設
    装置において、請求項(2)記載の架台と、製雪装置
    と、冷凍装置とが相互に連結された際に陸上輸送手段に
    搭載可能な大きさと重量に形成され、また、請求項
    (2)記載の基台の直下にシュ−トを設けしめ、さら
    に、 一側に受入れ口が他側に払出口がそれぞれ設けられ該受
    入れ口が該シュ−トの下端と対面して該シュ−トの下方
    に水平に横設された中空の一時貯雪兼用送出案内部材
    と、連結部を除いて該中空の一時貯雪兼用送出案内部材
    に貫入され周囲に複数の送出羽根が一定間隔にて取付け
    られた送出手段と、該送出手段の連結部と連動連結され
    た送出用駆動手段と、から構成された雪一時貯雪兼用送
    出機構と、 請求項(4)記載の開口部を前記払出口と対面なさしめ
    て配設された請求項(4)記載の雪散布機構と、 が備えられていることを特徴とする移設可能なゲレンデ
    整備・造設装置。
  6. 【請求項6】 請求項(2)、請求項(4)、請求項
    (5)いずれかに記載の架台を構成する搭載用部材上の
    冷媒圧縮機及び凝縮手段配設位置と製雪装置配設位置に
    それぞれ複数の水平方向移動阻止・垂直方向脱着誘導部
    材が設けられるとともに複数の吊り上げ平衡位置それぞ
    れに吊りフック取付用穴若しくはフック取付用螺子が設
    けられ、請求項(2)、請求項(4)、請求項(5)い
    ずれかに記載の凝縮手段と製雪装置それぞれの複数の吊
    り上げ平衡位置に吊りフック取付用穴若しくは吊りフッ
    ク取付用螺子が設けられ、請求項(2)、請求項
    (4)、請求項(5)いずれかに記載の冷媒流入口と冷
    媒流出口それぞれにストップ弁が付設され、請求項
    (2)、請求項(4)、請求項(5)いずれかに記載の
    気化低圧冷媒輸送配管の配管路にストップ弁が設けられ
    るとともに、該気化低圧冷媒輸送配管と請求項(2)、
    請求項(4)、請求項(5)いずれかに記載の液化高圧
    冷媒輸送配管それぞれの両端に取付フランジが設けられ
    該取付フランジを介して、若しくは、それぞれの両端に
    クイック脱着流体継手が設けられ該クイック脱着流体継
    手を介して前記製雪装置側と前記凝縮手段側とそれぞれ
    連結され、更に、該気化低圧冷媒輸送配管の配管路にバ
    キュ−ムポンプと接続可能な弁が、該液化高圧冷媒輸送
    配管の凝縮手段寄りの配管路に高圧液側弁がそれぞれ設
    けられていることを特徴とする請求項(2)、請求項
    (4)、又は、請求項(5)いずれかに記載の移設可能
    なゲレンデ整備・造設装置。
  7. 【請求項7】 請求項(2)記載の複数の長尺脚部材で
    あってフロント側端とリヤ側端に位置する長尺脚部材、
    若しくは、請求項(4)、請求項(5)記載の複数の中
    尺脚部材であってフロント側端とリヤ側端に位置する中
    尺脚部材にそれぞれフロントアウトリガとリヤアウトリ
    ガが設けられていることを特徴とする請求項(2)、請
    求項(4)、請求項(5)、又は、請求項(6)いずれ
    かに記載の移設可能なゲレンデ整備・造設装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002066747A1 (fr) * 2001-02-13 2002-08-29 Kabushiki Kaisha Piste Snow Industries Systeme et procede permettant d'entretenir une piste de ski dans un domaine skiable au moyen de canon a neige artificielle
JP2016090207A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 アイスマン株式会社 人工降雪装置

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WO2002066747A1 (fr) * 2001-02-13 2002-08-29 Kabushiki Kaisha Piste Snow Industries Systeme et procede permettant d'entretenir une piste de ski dans un domaine skiable au moyen de canon a neige artificielle
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