JPH0824692A - 粉砕方法及び粉砕容器 - Google Patents

粉砕方法及び粉砕容器

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JPH0824692A
JPH0824692A JP10738995A JP10738995A JPH0824692A JP H0824692 A JPH0824692 A JP H0824692A JP 10738995 A JP10738995 A JP 10738995A JP 10738995 A JP10738995 A JP 10738995A JP H0824692 A JPH0824692 A JP H0824692A
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JP
Japan
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crushing
crushed
container
particle size
vessel
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Pending
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JP10738995A
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English (en)
Inventor
Tomoki Nikaido
知己 二階堂
Atsushi Tsutsumi
厚志 堤
Masaharu Suzuki
正治 鈴木
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被粉砕物が立方晶窒化ほう素焼結体等の硬質
物質であっても、シャープな粒度分布を持つ粉砕生成物
を簡単かつ短時間に製造すること。 【構成】 公転軸と自転軸の方向が共に鉛直方向である
粉砕容器に被粉砕物を仕込みそれを回転させて粉砕を行
う遊星ミルによる粉砕方法において、上記粉砕容器をメ
ッシュスクリーンにより2又は3以上の部屋に仕切り、
その1又は2以上の部屋に被粉砕物と粉砕媒体を仕込み
粉砕容器の回転数を変化させながら粉砕を行うことを特
徴とする粉砕方法。容器がメッシュスクリーンにより2
又は3以上の上下の部屋に仕切られてなることを特徴と
する遊星ミル用粉砕容器。更に、上記粉砕方法又は上記
遊星ミル用粉砕容器において、少なくとも粉砕媒体の仕
込まれる部屋の底部内面にテーパ面又は曲面が設けられ
てなることを特徴とする粉砕方法又は遊星ミル用粉砕容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊星ミルによる粉砕方
法及び粉砕容器に関する。本発明は、たとえば砥粒や研
磨材に代表される特定粒径の粉体を高収率で製造するよ
うな分野に好適に利用される。
【0002】
【従来の技術】公転円周上に等間隔に配置された粉砕容
器が公転運動すると共に容器自体もその公転運動にとも
なって自転運動を行う遊星ミルは、粉砕容器内に生じる
高い遠心加速度の作用によって既存の粉砕機よりも高い
粉砕能力がある。また、粉砕は粉砕容器に仕込まれた被
粉砕物が粉砕媒体により衝撃及び圧縮を受けることによ
り行われるため、単に衝撃のみによって粉砕が行われる
振動ミルよりも形状の整った粉砕生成物を得ることがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】遊星ミルによる粉砕の
主目的は、より微細な粉末を得ること及びより高硬度の
物質を粉砕することである。このうち、前者について
は、従来の回分式粉砕法における条件の最適化や被粉砕
物の連続投入と回収による効率向上等の手法により、研
究・実用化ともに進んでおり、その一例として特開昭6
3−278563号公報の連続粉砕式遊星型ボールミル
がある。これに対し、後者については、たとえば砥粒や
研磨材のような高硬度物質を遊星ミルで粉砕することは
ほとんど行われていない。これは、次のような理由によ
るものである。
【0004】すなわち、砥粒や研磨材は、粉砕生成物を
定められた粒径幅に分級して使用されるが、実際の需要
は粒径が種々異なっているために、粉砕は需要の多い粒
径を持つ粉砕生成物ができるだけ多く回収できるように
行われる。しかしながら、遊星ミルを用いた回分式粉砕
ではその高い粉砕能力のために、一旦、目的粒径に粉砕
されたものが更に粉砕される(過粉砕される)ので目的
粒径の粉体収率が低下することによるものである。
【0005】粉砕生成物の粒径をコントロールする方法
として、ボールミル、振動ミル等の連続式粉砕法があ
る。この方法は、被粉砕物を粉砕中に連続して投入・回
収する方法であり、被粉砕物の粉砕容器内での滞留時間
を制御することによって過粉砕される前に目的粒径以下
の粉を分離する方法である。これに対し、遊星ミルは粉
砕機の構成が複雑なためにこのような連続化は困難であ
る。連続化に成功した例としては上記特開昭63−27
8563号公報があるが、この方法では被粉砕物の回
収、分離に気流を用いているので砥粒等で多用される数
10μmから数百μmの粉砕生成物を効率よく分離する
ことは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、遊星ミル
における過粉砕を防止するにはきわめて短時間で粉砕を
行い目的粒径以下の粉砕生成物を除去することが必要と
なるが、従来の連続粉砕式遊星型ボールミルでは粗粒の
回収がむずかしいこと、また回分式粉砕のように一回ご
とに粉砕生成物を回収し分離することは工業的ではない
という観点にたって上記問題を解決するために種々検討
を行った。その結果、以下の事項を見いだして本発明を
完成させたものである。
【0007】(1)遊星ミルの粉砕容器で目的粒径以下
に粉砕された粉砕生成物を分離するには、それを受け入
れる別室を粉砕容器内部にメッシュスクリーンを張って
設けておくと、下方に落下した粉砕生成物の一部がメッ
シュスクリーンを通って分離することができる。
【0008】(2)しかしながら、このままでは分離し
きれない粉砕生成物が過粉砕されるので、それを防ぐに
は粉砕容器の回転数を一定値以下に落としてやると落下
が促進され分離を進ませることができる。
【0009】(3)メッシュスクリーンで仕切られた部
屋であって少なくとも粉砕媒体が仕込まれる部屋の底部
内面に、テーパ面又は曲面を設けておくと粉砕生成物の
落下・分離が容易に行われ、しかも粉砕容器回転開始時
に被粉砕物が容器側壁全面にわたって分散するので均一
な粉砕が可能となる。
【0010】すなわち、本発明は、公転軸と自転軸の方
向が共に鉛直方向である粉砕容器に被粉砕物を仕込みそ
れを回転させて粉砕を行う遊星ミルによる粉砕方法にお
いて、上記粉砕容器をメッシュスクリーンにより2又は
3以上の部屋に仕切り、その1又は2以上の部屋に被粉
砕物と粉砕媒体を仕込み粉砕容器の回転数を変化させな
がら粉砕を行うことを特徴とする粉砕方法、及び容器が
メッシュスクリーンにより2又は3以上の上下の部屋に
仕切られてなることを特徴とする遊星ミル用粉砕容器で
ある。更に、上記粉砕方法又は上記遊星ミル用粉砕容器
において、少なくとも粉砕媒体の仕込まれる部屋の底部
内面にテーパ面又は曲面が設けられてなることを特徴と
するものである。
【0011】以下、更に詳しく本発明について説明する
と、本発明の最大の特徴は、メッシュスクリーンで仕切
られた1又は2以上の部屋に被粉砕物と粉砕媒体を仕込
みその回転数を変化させること以外は従来の遊星ミルに
よる粉砕法で粉砕を行い、目的粒径の粉砕生成物を分離
することにある。このため、本発明の実施にあたって
は、粉砕機本体には特別な改造や付属装置の設置は必要
とせず従来の遊星ミルをそのまま使用することができ
る。その例をあげれば、フリッチェ社製「P−5型」で
ある。
【0012】しかしながら、本発明では、粉砕中に粉砕
容器の公転回転数を周期的に変化させることによってそ
の自転回転数を変えることが望ましいので、粉砕機はイ
ンバーター等で任意に公転回転数を変化できる機構を備
えていることが望ましい。また、通常の遊星ミルは、公
転回転数によって粉砕容器の自転回転数が定まっている
ものが多いが、自転回転数と公転回転数を独自に調節で
きる機構のものであっても良い。
【0013】本発明で使用される粉砕容器は、目的粒径
に分離することができるように、同一又は異なる目開き
を持つ1又は2以上のメッシュスクリーンで2又は3以
上の部屋に上下に仕切られている。好ましくは異なる目
開きを持つ2以上のメッシュスクリーンで3以上の部屋
に上下に仕切られていることである。メッシュスクリー
ンの張りかたについては、粉砕生成物が自然落下により
分離されるため水平方向であることが望ましいが、分離
が行われる限り必ずしもそれに限られることはなく、た
とえば円錐形等であっても良い。
【0014】2又は3以上の部屋に上下に仕切られた各
部屋の大きさ(容積)については、異ならせる必要はな
いが、粒径の小さい粉体はそれが大きな粉体よりも嵩高
であるので、粒径の小さい粉体が収容される部屋は粒径
の大きな粉体が収容される部屋よりもその嵩高に見合っ
た分を大きくしておくこともできる。
【0015】更には、各部屋の形状についても任意でよ
いが、上記したように粉砕生成物の落下・分離をより容
易とし、しかもより均一な粉砕を行うために少なくとも
粉砕媒体の仕込まれる部屋の底部内面にテーパ面又は曲
面が設けられてなるものであることが好ましい。たとえ
ば、粉砕媒体が球状である場合、側壁全面にそれがあた
るように底部内面には粉砕媒体の半径と同じか又はそれ
以上の曲率半径を持つ曲面を設けることが好ましい。粉
砕媒体の仕込まれない部屋の底部内面には必ずしもテー
パ面又は曲面を設ける必要はない。
【0016】メッシュスクリーンの材質については、分
離の際に極端に目開きの変化が起こらない限り特別な制
約はない。しかし、メッシュスクリーンが粉砕媒体によ
りひどく損傷を受けるような場合には、たとえば打ち抜
き金網を使用することによってメッシュスクリーン自体
の強度をあげたり、メッシュスクリーンが粉砕媒体と直
接接触しないようにメッシュスクリーンよりも広い目開
きを持つ補強用メッシュを使用することができる。粉砕
容器自体の材質についても特に制限はなく、たとえばク
ロム鋼が使用される。
【0017】次に、本発明の粉砕方法について説明する
と、本発明においては、遊星ミルの粉砕容器として、上
記のような上下に仕切られた部屋を持つ粉砕容器が使用
される。粉砕容器の数は1又は2以上であり、それらを
等間隔にして遊星ミルに取り付けられる。粉砕容器の数
が1個の場合にはそのバランスをとるためにその対角位
置に同等重量の置物が取り付けられる。
【0018】被粉砕物は、粉砕容器を2又は3以上の部
屋に仕切られた1又は2以上の部屋に仕込まれる。すな
わち、本発明においては、被粉砕物は、通常、最下段又
は最下段とその付近の部屋を粉砕生成物の回収専用室と
して空室にしておき、その任意の上の位置にある1又は
2以上の部屋、通常は最上段の部屋に仕込まれるが、そ
れに限られることはなく全ての部屋に仕込むこともでき
る。この場合において、各部屋に仕込まれる被粉砕物の
粒度構成は同一であってもよくまた異なっていてもよい
が、最下段又は最下段とその付近の部屋には、目的粒径
を持つ粉体又は目的粒径よりも僅かに大きな粒径を持つ
粉体を粉砕媒体とともに仕込んでおき、粉砕媒体の量、
形状又は大きさを調節して粉砕を伴わない又は粉砕を伴
った角取りを行わせることによって形状の整った目的粒
径の粉体を製造することもできる。
【0019】粉砕容器の回収専用室を除く各部屋には、
通常、鋼球等の粉砕媒体が入る。粉砕媒体の形状は球状
に限られることはなくたとえば円柱状であっても良い。
粉砕媒体の種類と大きさによって粉砕生成物の粒度分布
を調節することができ、またメッシュスクリーンの目開
きによって目的粒径を調節することができる。3以上の
部屋を形成させる場合に使用される2以上のメッシュス
クリーンは、上段から下段にかけてその目開きを細かく
しておき、任意の箇所に目的粒径の目開きを持つメッシ
ュスクリーンを使用しておくのが好ましい。本発明にお
いては、最下段又はその付近を回収専用室として形成さ
せておくのが最適であるので、そのためのメッシュスク
リーンの目開きは目的粒径となる。
【0020】粉砕生成物の分離は、公転回転数の低下又
は停止に伴う自転回転数の低下又は停止よる自然落下を
利用しているため、粉砕容器の各部屋の形状自体には特
別な工夫は必要でないが、少なくとも粉砕媒体の仕込ま
れる部屋の底部内面にはテーパ面又は曲面が施こされて
なるものが好適であることは上記したとおりである。ま
た、粉砕中は基本的には回分式粉砕と同様な粉砕が行わ
れるため、各部屋の容量、粉砕媒体種、粉砕媒体量、被
粉砕物量及び粉砕容器の回転数等の条件は一般に推奨さ
れている条件をそのまま使用することができる。たとえ
ば、「粉体工学」Vol 25−5 p297−302 1
988、「粉体工学」Vol 25−9 p603−608
1988にその条件が記載されている。
【0021】目的粒径以下となった粉砕生成物を分離す
るために必要となる粉砕容器の回転数とその変化、粉砕
時間及び回転数を変化させる時間等は、被粉砕物の種類
と目的粒径によって異なる。これらの条件は予め実験に
より定めることができる。
【0022】たとえば、目的粒径が150〜200μm
のアルミナ粉を公転直径30cmで自転回転数が公転回
転数の3倍である遊星ミルを用いて製造する場合、公転
回転数100〜700rpm、1回の公転回転時間が1
〜10秒である。この条件にあって、よりシャープな粒
度分布を得たい場合には1回の公転回転時間を短くし、
またより形状の整った粉体を得たい場合には公転回転数
を少なくする。さらには、目的粒径が上記よりも小さい
場合やアルミナよりも硬質な物質たとえば立方晶窒化ほ
う素焼結体の粉砕の場合には、上記条件よりも回転時間
は2〜5倍程度、回転数は2〜5割程度大きくする。
【0023】本発明においては、目的粒径が大きい場合
は、乾式、湿式いずれの粉砕方法であっても粉砕容器内
における分離は十分に行われる。目的粒径が小さいと、
メッシュスクリーンの目づまり等で分離が不十分になる
ことがあるので、その場合は水等の分散媒を使用するこ
とが望ましい。
【0024】本発明の粉砕方法は、比較的粗粒の需要が
多くしかも粒径によって需要量が大きく異なるような粉
体の製造に適しており、その代表例はシリコンカーバイ
ド、アルミナ、炭化ほう素、立方晶窒化ほう素、ダイヤ
モンド等の砥粒や研磨材の製造である。本発明の粉砕方
法による目的粒径の好適な範囲は、50μm以上特に1
00μm以上である。
【0025】
【作用】本発明においては、粉砕中は遠心力により側壁
に存在する被粉砕物が従来の回分式粉砕と同様に粉砕媒
体によって粉砕される。本発明では、粉砕時間が短いの
で1つの粒子が粉砕媒体と接触する機会は少なく、粉砕
による被粉砕物全体の粒度分布変化はやや粒径の小さな
方向にシフトする程度であり過粉砕に至らない粉砕生成
物を製造することができる。このような状態で粉砕容器
の回転数を減少させると遠心力が減少するために粉砕媒
体と被粉砕物は下方に落下し、更にこのとき粉砕媒体は
壁面を滑りながら落下するので壁面に張り付いた被粉砕
物をかき落としつつ分散させる作用がある。このため、
分散された状態の粉砕生成物は、メッシュスクリーンを
通して回収専用室等の下段の部屋に容易に分離させるこ
とができ、目的粒径又はその付近の粒径に富む粉砕生成
物が効率よく得ることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0027】実施例1 目的粒径150〜200μmのアルミナ粉末を製造する
ため、容量500ミリリットルの粉砕容器(内径75m
mの円筒容器)内のほぼ中央部に目開き205μmの金
網製メッシュスクリーンを水平に設置して上下の2部屋
に仕切った。その上段の部屋(容量250ミリリット
ル)には粉砕媒体として直径25.5mmのクロム綱球
3個と被粉砕物としてのアルミナ研磨材「JIS R6
001の#18」100gを入れ、下段の部屋は空室に
した。
【0028】これを市販の遊星ミル(公転直径30c
m、公転回転数に対し自転回転数が3倍であるもの)に
粉砕容器の公転軸と自転軸が共に鉛直方向にして取り付
けるとともに、その対角位置にそれと等重量の容器を取
り付けた後、公転回転数540rpmで5秒間回転後停
止する操作を繰り返し行った。この繰り返し操作によっ
て上段の部屋に被粉砕物がなくなるまでの時間(粉砕時
間)を測定した。その結果を表1に示す。
【0029】また、下段の回収専用室で回収された粉砕
生成物を希塩酸で処理して混入した鉄粉等を除去・乾燥
した後、その5gを任意に取り出し網目直径75mmで
目開き200、150、100、50μmの電成ふるい
を用いて60分間振動ふるいを行い、ふるい残分(重
量)を測定して粒度分布を求めた。その結果を表1に示
す。
【0030】実施例2 メッシュスクリーンで仕切られた上段の部屋の底部内面
に曲率半径13mmの曲面を設けたこと以外は実施例1
と同様にして粉砕を行った。
【0031】実施例3 立方晶窒化ほう素焼結体をスタンプミルで粗粉砕した
後、JIS標準網ふるいを用いて分級を行い「#18」
砥粒相当の粒度を持つ粉砕生成物100gを分離した。
これを被粉砕物としたこと以外は実施例1と同様にして
粉砕を行った。
【0032】比較例1 粉砕容器をメッシュスクリーンで仕切らない容量250
ミリリットルの粉砕容器(内径75mmの円筒容器)を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして粉砕を行っ
た。1回の粉砕後(すなわち、公転回転数540rpm
で5秒間回転後停止後)に粉砕生成物をすべて粉砕容器
から取り出して205μmふるいを用いて205μm下
の粉砕生成物を分離した。205μmふるい残分を粉砕
容器に戻し上記条件で再度粉砕を行った。このような操
作を205μmふるい残分がなくなるまで行った。20
5μmふるいによる分離作業時間も含むこの粉砕の所要
総時間と粉砕生成物全体の粒度分布を測定した。それら
の結果を表1に示す。
【0033】比較例2 1回毎の粉砕と分離を行わないで205μmふるい残分
がなくなるまで連続粉砕を行ったこと以外は、比較例1
と同様にして粉砕を行った。この粉砕に要した時間と粉
砕生成物の粒度分布を測定した。それらの結果を表1に
示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から以下のことがわかる。従来の回分
式粉砕(比較例2)では目的粒径の粉体収率が15%で
あるが、実施例1と比較例1では34%の高収率が達成
される。しかし、比較例1では粉砕の所要時間がきわめ
て長くなる。実施例1と同等の効果はきわめて硬質な立
方晶窒化ほう素焼結体の粉砕にも発揮される(実施例
3)。粉砕媒体の投入される部屋の底部内面に曲面を設
けることによって分離が促進され、実施例1と同等以上
の収率が得られ、しかも粉砕時間も短縮される(実施例
2)。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、シャープな粒度分布を
持つ粉砕生成物を簡単かつ短時間に製造することができ
る。これまでは、比較的粒径の大きな粉体のみを効率よ
く回収する粉砕法が少なかったので、本発明は特に立方
晶窒化ほう素焼結体等の硬質な砥粒、研磨材等の分野に
寄与するところが大である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公転軸と自転軸の方向が共に鉛直方向で
    ある粉砕容器に被粉砕物を仕込みそれを回転させて粉砕
    を行う遊星ミルによる粉砕方法において、上記粉砕容器
    をメッシュスクリーンにより2又は3以上の部屋に仕切
    り、その1又は2以上の部屋に被粉砕物と粉砕媒体を仕
    込み粉砕容器の回転数を変化させながら粉砕を行うこと
    を特徴とする粉砕方法。
  2. 【請求項2】 容器がメッシュスクリーンにより2又は
    3以上の上下の部屋に仕切られてなることを特徴とする
    遊星ミル用粉砕容器。
  3. 【請求項3】 少なくとも粉砕媒体の仕込まれる部屋の
    底部内面にテーパ面又は曲面が設けられてなることを特
    徴とする請求項1記載の粉砕方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも粉砕媒体の仕込まれる部屋の
    底部内面にテーパ面又は曲面が設けられてなることを特
    徴とする請求項2記載の遊星ミル用粉砕容器。
JP10738995A 1994-05-09 1995-05-01 粉砕方法及び粉砕容器 Pending JPH0824692A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10738995A JPH0824692A (ja) 1994-05-09 1995-05-01 粉砕方法及び粉砕容器

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JP9508294 1994-05-09
JP6-95082 1994-05-09
JP10738995A JPH0824692A (ja) 1994-05-09 1995-05-01 粉砕方法及び粉砕容器

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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