JPH08194275A - 立体撮像装置 - Google Patents

立体撮像装置

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JPH08194275A
JPH08194275A JP520095A JP520095A JPH08194275A JP H08194275 A JPH08194275 A JP H08194275A JP 520095 A JP520095 A JP 520095A JP 520095 A JP520095 A JP 520095A JP H08194275 A JPH08194275 A JP H08194275A
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stereoscopic
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Application number
JP520095A
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English (en)
Inventor
Masao Sato
政雄 佐藤
Shinji Araoka
伸治 荒岡
Tsutomu Nakamura
努 中村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】左右眼用撮像情報の共通する主要被写体までの
距離を求めることが可能な立体撮像装置を提供する。 【構成】両眼視差を利用した立体撮像装置において、C
CD3、4を内蔵する撮影レンズ系1,2と、左眼,右
眼用被写体像情報を取り込む撮像回路5と、CPU9に
内蔵される右左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に
共通する主要被写体のエリア情報を検出する検出エリア
演算回路9bと、同じくCPU9に内蔵される上記共通
する主要被写体のエリア情報とレンズ系の光軸方向を示
す角度に係る情報に基づき、上記共通の主要被写体まで
の距離を演算する被写体距離演算回路9aとを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体撮像装置、詳しく
は、両眼視差を利用した立体映像の撮像装置における、
被写体距離の測定、また、画像処理等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の銀塩カメラやVTR一体型カメラ
におけるオートフォーカス用の一般的な測距方式とし
て、カメラレンズとは別の光学系を介して赤外線や超音
波を被写体に向けて発射し、その反射光、または、反射
波を受信して測距を行うアクティブ方式や、カメラレン
ズにより取り込まれた被写体像を解析することにより被
写体距離を検出するパッシブ方式等がある。なお、上記
VTR一体型カメラのオートフォーカスの詳細について
は、テレビ技術(1991年 3月号の37ページ)の「ビデオ
ムービーのオートフォーカス方式とその問題点」に記載
されている。
【0003】一方、2つのレンズ系による2つの画像を
取り込む立体撮像方式の立体撮像装置に関して、特開昭
60−119191号公報に開示の立体視覚装置が提案
されている。この立体視覚装置は、2つのカメラレンズ
系を用いた測距技術を利用し、フォーカス調節を行い、
さらに、上記2つのカメラレンズ系を対象被写体に向く
ようにその輻輳角を制御することが可能な装置である。
なお、上記輻輳角は、2つのレンズ系で一点を注視した
ときの該レンズ系の光軸の挟角で示される。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】上述の2つの測距方式
のうち、アクティブ方式は、別体のAFユニットなどの
専用部材が必要であり、コスト、スペース等において不
利である。
【0005】一方、パッシブ方式は、撮影レンズにより
取り込まれたの画像情報を利用し、かつ、被写体にピン
トを合わせた後に、レンズの位置情報およびレンズ特性
値により被写体距離を算出する方式である。この方式で
は、次のような欠点があった。すなわち、 (1)同時に多点測距はできない。 (2)ピントの合っていない被写体、または、ピント検
出エリアからはずれた被写体に対しては、ピントが合っ
ているかどうかの判断がつかないので測距ができない。 (3)山登り方式と言われるように、合焦位置検出のた
めのレンズの繰り出し動作中、合焦位置がベストピント
位置を通過した後でないと解らず、したがって、一旦、
上記ベストピント位置を通過した後に、オートフォーカ
ス動作が終了し、その時点まで測距できないことにな
り、測距に時間がかかる。 (4)多点測距の場合は、検出エリアを変化させる必要
がある。
【0006】上記問題点は、特開昭60−119191
号公報に開示の2つのレンズ系を用いた立体視覚装置に
おいて、上記のオートフォーカス方式が適用されると同
じ不具合が生じる。さらに、視差による立体視では、2
つのレンズ系の視差量が大きい場合や2つの映像を見た
ときの眼の視線方向角が許容値を超えた場合に立体視が
困難になってしまう、すなわち、融像しにくいという問
題もある。
【0007】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたもので、立体撮像装置において、左右眼用撮像
情報の共通する映像情報に係る被写体までの距離を求め
ることが可能な立体撮像装置、または、観察が容易で観
察者に疲れを生じさせない撮影画面を観察可能な立体撮
像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の第1
の立体撮像装置は、両眼視差を利用した立体撮像装置に
おいて、撮像光学系と、左眼用映像情報と右眼用映像情
報の両者に共通する映像情報に関する所定の情報を検出
する検出手段と、検出された所定の情報と撮像光学系に
係る固有の情報に基づき、左眼用映像情報と右眼用映像
情報の両者に共通する映像情報に係る被写体までの距離
を演算する演算手段を具備する。上記立体撮像装置にお
いては、上記検出手段によって左右眼用映像情報の共通
の映像情報に関する情報を検出し、該共通映像情報に基
づき、その共通する映像に係る被写体距離が演算され
る。
【0009】本発明の第1の立体撮像装置は、上記第1
の立体撮像装置に具備される所定情報の検出手段が、左
眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に共通する映像情
報から特定の被写体に係る情報を検出する特定被写体検
出手段で構成されている。上記立体撮像装置において
は、上記特定被写体検出手段により左眼用映像情報と右
眼用映像情報の両者に共通する映像情報から特定の被写
体に係る情報が検出され、共通する映像に係る被写体距
離が演算される。
【0010】本発明の第3の立体撮像装置は、上記第
1、または、第2の立体撮像装置に対して、更に、撮像
により得られた画像を上記検出手段からの情報と上記演
算手段からの情報に基づき、所定の画像処理を行う画像
処理手段を具備している。上記立体撮像装置において
は、上記検出手段からの情報と上記演算手段からの情報
に基づき、撮像により得られた画像を画像処理を行っ
て、その結果により被写体距離を算出する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は、本発明の第1実施例の立体撮像装置のブ
ロック構成図である。本実施例の立体撮像装置は、両眼
視差を利用した立体映像用の左眼,右眼用の映像情報を
得るカメラブロック81と、上記左右の映像情報を用
い、両眼視差を利用した立体画像を再生するブロックで
あって、撮影時のファインダとしても利用可能な再生ブ
ロック82とで構成される。
【0012】上記カメラブロック81は、左眼,右眼用
の被写体撮像情報を取り込むための撮像素子であるCC
D3,4と撮像光学系を構成する撮影レンズ1a,2a
をそれぞれ内蔵し、光軸Oを有し、基線長aであって、
回動可能である左眼、または、右眼用撮像情報取り込み
用の左撮影レンズ系1および右撮影レンズ系2と、上記
CCD3,4の撮像出力信号を取り込み、左右の映像情
報を後述するCPU9に出力する左右レンズの撮像回路
5と、上記撮像回路の映像情報に基づいて被写体像のパ
ターンを認識し、その出力を後述するCPU9に出力す
る画像パターン認識回路6と、本装置全体の制御を司
り、また、映像処理の制御処理も行う制御手段としての
CPU9と、上記左右撮影レンズ系1,2のピント調節
のためのフォーカス駆動,ズーム駆動,露出調節のため
のアイリス駆動,レンズ輻輳角駆動等を行うためのカメ
ラ駆動回路7と、上記各駆動により駆動された上記撮像
光学系の回動位置や駆動状態を検出する検出手段を構成
するカメラ検出回路8と、上記CPU9を介して処理さ
れた撮影画像情報を記録媒体、例えば、磁気テープ12
等に記録するための画像記録回路10と、撮影条件の設
定や撮影、および、再生開始,停止の指示を上記CPU
9に与える外部入力検出回路11とにより構成されてい
る。
【0013】また、再生ブロック82は、上記CPU9
により制御され、上記撮像回路5の出力を取り込み、そ
の映像信号を画像再生回路14に出力する画像処理回路
13と、上記画像処理回路13の出力を取り込み、モニ
タ16、または、HMD(ヘッド マウント ディスプ
レイ)17に映像再生信号を出力する画像再生回路14
と、後述するモニタ16、または、HMD17に内蔵さ
れる観察者の視線方向を検出するための視線検出光学系
を介して視線方向角度を検出する特定被写体検出手段を
構成する視線検出回路15と、立体画像観察用であっ
て、左右の映像信号をモニタするレンチキュラーレンズ
式や偏光式の立体視モニタ16、または、左右映像用の
2組の液晶ディスプレイと該ディスプレイ画像を虚像で
立体像を再生するための2組の再生光学系とで構成され
るHMD17とにより構成されている。
【0014】なお、上記CPU9には、上記撮像回路5
の左右映像出力あるいは上記認識回路6のパターン認識
情報等に基づいて、被写体距離を演算する距離演算回路
9aや、合焦検出範囲、または、測光範囲を演算する演
算手段である検出エリア演算回路9bや、上記演算結果
に基づいてカメラ駆動回路7を駆動する調節手段等が内
蔵されている。
【0015】以上のように構成された本実施例の立体撮
像装置のAF動作について、以下に説明する。本実施例
の立体撮像装置においては、撮像光学系に係る固有の情
報、例えば、レンズ系の基線長やカメラ検出回路8より
得られるレンズ光軸方向角(基線に対する角度),ズー
ム位置などのレンズ系の情報とHMD17における視線
検出回路15により検出される情報であって、観察者が
注視する特定被写体の視線方向情報とにより、CPU9
において両レンズ系の共通の上記ピント面までの距離、
すなわち、主要被写体距離が演算される。その後、該被
写体距離に対応した画像処理がなされ、見やすく、疲れ
にくい安定した状態の立体映像情報が得られる。
【0016】上述の被写体距離の算出処理を具体的に説
明すると、いま、図2の撮影状態図に示すように、カメ
ラブロック81の2つのレンズ系1,2の光軸O1 ,O
2 が被写体(人)21を注視するように設定してあり、
ピントも同被写体21の近傍に合っているとする。そし
て、撮影された左右の映像を各眼球の輻輳角が0°、す
なわち、平行視状態で立体視するように前記再生ブロッ
ク82に入力する。再生ブロック82のHMD17にお
いては、図3の左右画面、および、光路図に示すよう液
晶ディスプレイ17B1,17B2上に左右撮影画面24,
25が表示される。
【0017】そこで、本実施例の立体撮像装置では、H
MD17の視線検出光学系(図5により後で説明する)
を介して、被写体(人)21や被写体(花)22をそれ
ぞれ注視したときのHMD17上での眼球の視線方向角
度θ′を視線検出回路15により検出する。そして、前
記レンズ系1、2の光軸方向の角度φと上記眼球の視線
方向角度θ′によって、被写体(人)21、および、被
写体(花)22までの被写体距離LA ,LB を演算によ
り求めることができる。
【0018】すなわち、被写体(人)21に対しては、
観察者の視線方向角度は光軸O1 、または、O2 と一致
しており、図2に示すレンズ設定条件、すなわち、 基線長;a(但し、被写体はその中間位置a/2延長線
上にある) 光軸O1、O2が基線23となす角;φ (但し、この値は、カメラ検出回路8で検出される) として、被写体(人)21までの距離LA は、 LA =(a/2)×tanφ ………(1) として求められる。
【0019】また、被写体(花)22については、図3
に示す上述の検出結果である観察者の視線方向角度θ′
に対して、レンズ系1,2の画角2×ZとHMD17で
の画像に対する観察者の視野角2×Z′との比Z/Z′
を乗じて、レンズ系の被写体(花)22に対する視線方
向角θを求める。すなわち、 θ=θ′×Z/Z′ ………(2) となる。
【0020】上記レンズ系の視線方向角θに基づき、上
記のレンズ設定条件を適用して、被写体(花)22まで
の距離LB は、 LB =(a/2)×tan(φ−θ)………(3) として求められる。このように上述の視線方向の検出と
演算により各被写体距離を求めることができる。
【0021】なお、上記図2の撮影状態図においては、
説明の都合上、被写体が基線の中間位置の延長線上に、
かつ、被写体がレンズ光軸上に位置するものとしたが、
実際にはこの状態に限らず、基線のどの点の延長線上に
被写体が位置している場合もそれぞれの数値を当てはめ
ることによって、被写体距離を求めることができる。
【0022】図4は、本実施例の立体撮像装置における
被写体距離算出処理のフローチャートを示す。本図によ
って上記算出処理の手順を詳しく説明すると、まず、ス
テップS1において、各レンズ系の設定条件を取り込
む。すなわち、レンズ系の基線長a,カメラ検出回路8
で検出されるレンズ系光軸方向角度φ,レンズ系画角2
×Zを取り込み、演算の条件を決定する。そして、ステ
ップS2において、被写体を撮像することによって、あ
る被写体面にピント合わせをする。
【0023】ステップS3において、HMD17にて観
察者が距離を測定したい被写体を注視した状態とし、そ
のときの眼球の視線方向角θ′を視線検出手段15で検
出し、図4のフローチャートに示されている処理ブロッ
ク31によりレンズ系での被写体への視線方向角θを検
出する。その後、ステップS4において、前記ステップ
S1,S3で求めたデータにより前記(1)式、また
は、(3)式に基づき被写体距離LA ,LB を算出す
る。
【0024】図5は、上記HMD17に組み込まれる液
晶光学系と視線検出光学系と視線検出回路15の検出部
の具体的構成を示す図である。この視線検出部により左
眼用と右眼用とで同一被写体の位置,方向が検出され
る。すなわち、上記液晶光学系部は、光学系17aと液
晶表示板17bで構成される。また、上記視線検出光学
系としては、ダイクロックミラー17cと集光レンズ1
7dで構成される。上記視線検出回路15の検出部とし
ては、赤外発光ダイオード15aと視線検知用CCD1
5bが配設されている。
【0025】上記赤外発光ダイオード15aの光は、眼
球の瞳部で反射した後、ダイクロックミラー17cで反
射し、集光レンズ17dを介して視線検知CCD15b
上に結像する。そして、CCD15bの結像画像のより
眼球の注視方向、すなわち、前記眼球の視線方向の角度
θ′が検出されることになる。
【0026】以上、説明したように本実施例の立体撮像
装置においては、観察者がHMD17上で、例えば、被
写体22を注視するだけで、ピント面をサーチすること
なく、素早く、また、簡単に該被写体までの距離を算出
することができる。また、被写体の映像位置と被写体距
離から主要被写体の検出が可能であり、その位置に準じ
て再AFを行って、AFの迷いやAFミスが防止でき
る。また、他の特定の被写体をHMD上で注視すれば、
その被写体の測距が可能であり、多点測距も容易にでき
る。注視すれば測距できるということから、像がぼけて
いても測距可能である。
【0027】なお、上記実施例の装置では、レンズ基線
長の中心で、かつ、レンズ光軸の対称となる位置に被写
体を設定した状態について説明をしたが、それに限定さ
れるものではなく、該被写体は基線長の中心に限らず、
また、レンズ系光軸方向も対称でない状態に関しても上
記実施例の装置の方式を適用することができる。さら
に、レンズの設定条件においても同様のことが云える。
【0028】次に、本発明の第2実施例の立体撮像装置
について説明する。本実施例の立体撮像装置は、左眼,
右眼用の撮影画面上の特定被写体の位置をパターン認識
回路6にてパターンマッチング処理で検出する。その特
定被写***置情報に基づいて被写体距離を算出する装置
である。なお、その他、装置の構成自体は、前記第1実
施例の装置に適用した図1のブロック構成と同一とす
る。
【0029】上記パターンマッチング処理は、例えば、
図6(A),(B)に示す前記レンズ系1,2で撮影さ
れた左右の映像画面26,27をそれぞれいくつかのエ
リアに分割し、その分割エリアa1 〜a5 とb1 〜b5
についてパターンを比較し、エリア上の画像情報がマッ
チングするものを検出し、検出されたエリアの位置を特
定被写体と識別する方法である。
【0030】例えば、図6(A),(B)の画面26,
27に基づいて上記パターンマッチング処理を行うと、
被写体21が位置するエリアa3 とエリアb3 、およ
び、被写体22が位置するエリアa4 とエリアb2 がそ
れぞれマッチングすることが検出される。そして、HM
D画面上の中心からのエリア間隔S′が解る。また、該
間隔S′に基づいて、図3のHMDの光路図に示すよう
に被写体21と被写体22の位置する方向を示すHMD
上の視線方向角度θ′を求めることができる。この視線
方向角度θ′が検出されたならば、前記(2)式と
(3)式により被写体距離LB を算出することができ
る。
【0031】なお、本実施例の被写体距離算出処理のフ
ローは、前記図4のフローチャートと同様であるが、そ
のステップS3においては、上記図4に示すように被写
体のずれ量としての映像位置Sをブロック32で検出す
ることになる。
【0032】本実施例の立体撮像装置の構成自体は、前
記第1実施例の装置に適用した図1のブロック構成図に
示すものと略同一とするが、本装置の場合は、視線検出
回路15のような検出要素を必要とせず、パターン認識
などの映像情報処理のみでよい。そして、映像を観察す
る人も、被写体距離検出に際して被写体を注視しなくて
も測距できることになる。また、上述したパターン認識
による特定被写体検出処理と視線方向検出処理とを共用
することにより、多点被写体距離の同時測定が可能とな
り、使い勝手のよい立体撮像装置を得ることも可能であ
る。
【0033】次に、本発明の第3実施例を示す立体撮像
装置について説明する。本立体撮像装置は、前記第1、
または、第2実施例として示した立体撮像装置の方式に
より取り込まれた各被写体の位置情報,エリア情報,距
離情報を利用し、融像許容される被写体のみを観察可能
とする立体視覚部を内蔵している。なお、本装置の詳細
な説明に先立って、融像可能である視線方向の範囲(角
度)について説明する。
【0034】左右の2つの画面の画像を融像視すること
によって立体画像を観察する場合、融像が可能である視
線方向の許容範囲が存在し、その許容限界は、カメラ
側、再生側の条件および被写体の距離と目の動く角度範
囲によって定まるもので、寄り目側と拡散目側の融像許
容視線角度で示される。
【0035】図7の撮影状態図に示すような距離L0 ,
LA ,LB にある被写体41,42,43をレンズ系
1,2で撮影し、その撮影画面をHMD17で観察する
場合を考える。そのとき、レンズ系1,2は、上記被写
体41位置をレンズ系注視点とした輻輳角設定状態とす
る。図8のHMD光路図では左撮影画面45に示すよう
に被写体42,43に対する観察者の外,内側視線方向
の角度は、それぞれθLA′,θLB′であり、また、図8
の右撮影画面46に示すように被写体42,43に対す
る観察者の外,内側視線方向角度は、それぞれθRA′,
θRB′である。但し、HMD17の輻輳角は、平行に設
定されているものとする。
【0036】上記外、または、内側視線方向角度がある
所定の角度を超えると、HMD17上の観察状態で注視
点より遠い被写体は拡散目となり、注視点より近い被写
体は寄り目となる。その度合いは被写体距離により決ま
る。拡散目、または、寄り目の度合いが増加し、融像の
許容値を超えると、融像しなくなって、立体視が不可能
となるか、あるいは、許容限界での立体視を長時間続け
ると目が疲労してしまう。したがって、融像による立体
視を行う場合、上記外、または、内側、すなわち、拡散
目、または、寄り目側の融像許容視線方向の角度内で立
体視を行う必要が生じる。
【0037】さて、上記実施例の装置に内蔵される立体
視覚部は、HMD等で構成されるが、その他の構成は、
前記第1,2実施例のものと同様とする。したがって、
前記第1,2実施例の装置と同等の処理により、主要被
写体の距離を検出することができる。そして、本実施例
の立体視覚部においては、上記HMDの観察画面上で上
述の融像許容範囲外にある被写体を検出し、該被写体に
対して画像処理回路13によりボカシ、モザイク、ある
いは、マスキング等の処理を施す。この処理によって、
該融像許容範囲外の被写体を立体像として意識させない
ようにして、観察者の目の疲れを緩和するようにする。
【0038】図9はある撮影状態を示す図であって、撮
影画角内の融像許容範囲内に主要被写体51と、融像許
容範囲外に被写体(家)53と被写体(花)54が位置
している状態を左右のレンズ系1,2により撮影してい
る状態を示している。このような被写体の状態を本実施
例の立体撮像装置で撮影すると、まず、図10(A),
(B)に示す左右撮影画面55,56が取り込まれる。
そこで、上記立体視覚部において、撮影画面上の各被写
体の視線方向をチェックし、該視線角度が融像許容範囲
外にある被写体53,54を識別する。そして、図10
の左右画面5,58に示すように上記融像許容範囲外に
ある識別された被写体53,54に対してHMD上の画
面でボカシ、モザイク、あるいは、マスクキング等を施
した画面が表示される。
【0039】以上、説明したように本実施例において
は、HMD上の再生画面にて、融像許容範囲外にある被
写体をぼかしてしまうか、マスクキングによって該被写
体を表示しないなどの処理を施すことにより、観察者の
目の疲れを防止する。
【0040】さらに、上記第3実施例の立体撮像装置の
変形例として、HMD上で融像範囲内にある被写体に対
して適切なAF処理を行う装置を提案することができ
る。図11は、本変形例におけるAF処理のフローチャ
ートを示しており、まず、ステップS11において、左
右撮影画面の映像より各被写体の距離と位置を検出す
る。ステップS12において、ある中心エリアに融像許
容範囲内の被写体が存在するかをチェックする。
【0041】そのような被写体が存在しなかった場合、
ステップS15にジャンプして、レンズ系の輻輳角を変
化させる。また、上記被写体が存在していた場合、ステ
ップS13に進み、該被写体の数をチェックする。そし
て、上記被写体が単一であった場合はステップS16に
ジャンプして、その単一被写体に、再度、AF処理を行
う。上記被写体の数が複数であった場合、ステップS1
4に進み、その複数の被写体の中で、最も近い距離にあ
る被写体の位置するエリアにAFエリアを設定し、再
度、AF処理を実行し、本処理を終了する。
【0042】以上、説明したように本変形例の立体撮像
装置においては、画面中心にいくつかの被写体があった
場合には、手前の被写体を優先してAF処理するので、
撮影画面の観察がし易くなる。また、中心に主要被写体
がない場合には、自動的にカメラレンズ系側の輻輳角を
変化させて、主要被写体を検出し、画面に表示すること
も可能となる。
【0043】(付記)以上、説明した実施態様に基づい
て、以下に記載する立体撮像装置を提供することもでき
る。すなわち、 (1)両眼視差を利用した立体撮像装置において、撮像
光学系と、左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に共
通する映像情報に関する所定の情報を検出する検出手段
と、検出された所定の情報と撮像光学系に係る固有の情
報に基づき、左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に
共通する映像情報に係る被写体までの距離を演算する演
算手段とを具備する。上記立体撮像装置によれば、被写
体までの距離を正確に、素早く求めることができる。
【0044】(2)上記付記(1)記載の立体撮像装置
における検出手段は、左眼用映像情報と右眼用映像情報
の両者に共通する映像情報から特定の被写体に係る情報
を検出する特定被写体検出手段である立体撮像装置。
【0045】上記立体撮像装置によれば、特定被写体ま
での距離を各被写体のピント面をサーチすることなく、
間違いなく正確に、しかも、素早く求めることができ
る。
【0046】(3)上記付記(1)、または、(2)記
載の立体撮像装置に対して、さらに、撮像により得られ
た画像を検出手段からの情報と演算手段からの情報に基
づき、所定の画像処理を行う画像処理手段を有する立体
撮像装置。
【0047】上記立体撮像装置によれば、撮像された映
像を具合よく、しかも、疲労することなく観察すること
が可能となる。
【0048】(4)上記付記(3)記載の立体撮像装置
に対して、さらに、撮像により得られた画像を検出手段
からの情報と演算手段からの情報に基づき、所定の画像
処理を行う画像処理手段を具備しており、融像範囲外に
ある画像に融像範囲内にある画像と区別するための所定
の処理を施す立体撮像装置。
【0049】上記立体撮像装置によれば、撮影された映
像について融像範囲外の位置する被写体を観察できない
ように画像処理することによって、観察者の目の疲れを
防止することができる。
【0050】(5)上記付記(1)、(2)、(3)、
または、(4)記載の立体撮像装置に対して、さらに、
上記演算手段により得られた距離情報に基づき、撮像光
学系を駆動してピント調節を行うピント調節手段とを具
備する立体撮像装置。
【0051】上記立体撮像装置によれば、被写体までの
距離を正確に、素早く求めることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の立体撮像装置
は、左眼用撮像情報と右眼用撮像情報との共通する撮像
情報に関する所定の情報と撮像光学系に係る固有の情報
に基づいて、被写体までの距離を演算により求めるよう
にしたので、被写体までの距離を正確に、素早く求める
ことができる。
【0053】本発明の請求項2記載の立体撮像装置は、
左眼用撮像情報と右眼用撮像情報との共通する映像情報
から特定の被写体に係る情報を検出するようにしたこと
により、特定被写体までの距離を演算することが可能と
なるので、特定被写体までの距離を各被写体のピント面
をサーチすることなく、正確に、素早く求めることがで
きる。
【0054】本発明の請求項3記載の立体撮像装置は、
撮像により得られた画像を検出手段からの情報と演算手
段からの情報に基づき、所定の画像処理を行うようにし
たので、撮像された映像を具合よく、しかも、疲労する
ことなく観察することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す立体撮像装置のブロ
ック構成図。
【図2】上記図1の立体撮像装置にて、撮影されるある
撮影状態図。
【図3】上記図2の撮影状態での撮影画面とHMDの光
路図。
【図4】上記図1の立体撮像装置における被写体距離算
出処理のフローチャート。
【図5】上記図1の立体撮像装置における HMDに組
み込まれた液晶光学系と視線検出光学系と視線検出回路
の検出部の構成図。
【図6】本発明の第2実施例を示す立体撮像装置での撮
影画面であって、パターンマッチング処理エリアの分割
状態を示し、(A)は、左眼用撮影画面、(B)は右眼
用撮影画面を示す。
【図7】本発明の第3実施例を示す立体撮像装置におけ
る融像許容視線方向の角度を説明するためのある撮影状
態を示す図。
【図8】上記図7に示す撮影状態での撮影画面をHMD
で観察したときの画面と光路を示す図。
【図9】上記図7の立体撮像装置にて撮影されるある撮
影状態を示す図。
【図10】上記図9の撮影状態を上記図7の立体撮像装
置で撮影した撮影画面と、HMD上のマスキング処理画
面を示し、(A)は左眼用の撮影画面とマスキング処理
画面であり、(B)は右眼用の撮影画面とマスキング処
理画面である。
【図11】上記図7の立体撮像装置の変形例の装置にお
けるAF処理のフローチャート。
【符号の説明】
1 ……左眼用撮影レンズ系(撮像光学系) 2 ……右眼用撮影レンズ系(撮像光学系) 7 ……カメラ駆動回路(ピント調節手段) 9 ……CPU(被写体までの距離を演算する手段、所
定の情報を検出する検出手段) 9b……検出エリア演算回路(所定の情報を検出する検
出手段) 9a……距離演算回路(被写体までの距離を演算する手
段) 13……画像処理回路(画像処理手段) 15……視線検出回路(特定被写体検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 35/10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両眼視差を利用した立体撮像装置におい
    て、 撮像光学系と、 左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に共通する映像
    情報に関する所定の情報を検出する検出手段と、 検出された所定の情報と撮像光学系に係る固有の情報に
    基づき、左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に共通
    する映像情報に係る被写体までの距離を演算する演算手
    段と、 を具備することを特徴とする立体撮像装置。
  2. 【請求項2】左眼用映像情報と右眼用映像情報の両者に
    共通する映像情報から特定の被写体に係る情報を検出す
    る特定被写体検出手段を有する請求項1記載の立体撮像
    装置。
  3. 【請求項3】撮像により得られた画像を検出手段からの
    情報と演算手段からの情報に基づき、所定の画像処理を
    行う画像処理手段を有する請求項1、または、請求項2
    記載の立体撮像装置。
JP520095A 1995-01-17 1995-01-17 立体撮像装置 Pending JPH08194275A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004187711A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Olympus Corp 内視鏡装置
US7768702B2 (en) * 2005-09-09 2010-08-03 Olympus Medical Systems Corp. Medical stereo observation system

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JP2004187711A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Olympus Corp 内視鏡装置
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