JPH08191185A - 電子回路基板の製造方法および検査方法ならびにスルーホール検査方法およびスルーホール検査装置 - Google Patents

電子回路基板の製造方法および検査方法ならびにスルーホール検査方法およびスルーホール検査装置

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JPH08191185A
JPH08191185A JP7001753A JP175395A JPH08191185A JP H08191185 A JPH08191185 A JP H08191185A JP 7001753 A JP7001753 A JP 7001753A JP 175395 A JP175395 A JP 175395A JP H08191185 A JPH08191185 A JP H08191185A
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light
hole
electronic circuit
circuit board
image signal
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JP7001753A
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Mineo Nomoto
峰生 野本
Takanori Ninomiya
隆典 二宮
Kazushi Yoshimura
和士 吉村
Shiro Hoshi
史郎 星
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スルーホール、あるいは充填物が充填されてい
るスルーホールを有している回路基板の、スルーホール
の位置ずれ起因による回路パターンのショート不良を低
減して、信頼性の高い電子回路基板の製造方法を提供す
る。 【構成】電子回路基板の製造工程において、スルーホー
ル形成後あるいは充填物が充填後のスルーホールの位置
ずれ状態を光を照射して、その画像信号を検出すること
によって検査して、演算処理手段により表裏配線間のス
ルーホールの位置ずれが最小になるように位置ずれ補正
量を算出して位置合わせをおこなって、プリント回路基
板を積層して電子回路基板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子回路基板の製造方
法および検査方法ならびにスルーホール検査方法および
スルーホール検査装置に係り、特に、電子回路基板の多
層セラミックプリント配線板(セラミック等で形成され
た配線基板を含む)に代表される電子回路基板の製造方
法および検査方法ならびにその基板上に形成されるスル
ーホールの導体ペースト充填時、あるいは、貫通された
ままのスルーホールにおいて、その欠陥を光学的に検出
するスルーホールの検出方法とそれを検査するためのス
ルーホール検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多層セラミックプリント配線基板
の製造方法として、例えば、サーキットテクノロジ、V
ol4,No.3,PP151〜155(1989)その
技術が論じられている。また、多層セラミックス基板用
グリーンシートのスルーホールの位置を検出する装置と
して、特開平3−120447号公報で開示されている
方法があり、スルーホールに導体ペーストを充填した後
に生じる導体部の充填状態を検査する装置として、特開
平4−111336号公報で開示されている方法があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、セラミック等で
形成される多層プリント配線基板に代表される電子回路
基板は、基板に形成されている表裏プリント配線間また
は各層のプリント配線間の電気的接続をおこなうため、
以下のような工程で作成されている。
【0004】先ず、グリーンシートと呼ばれる焼結して
いないシートの基板にスルーホールを形成し、形成され
たスルーホールに電気伝導性の良好な物質(一般にはタ
ングステンやモリブデンあるいは銅、銀等の金属微粒
子)を充填し、上記電気伝導性の良好な物質をグリーン
シート表面にスクリーン印刷して回路パターンを形成す
る。そして、上記グリーンシートを多数枚積層して、多
層セラミック基板として焼結し作成する。
【0005】以下、この積層焼結後の多層配線基板の構
造について、図21を用いて説明する。図21は、積層
焼結後の多層配線基板の断面図である。
【0006】この多層配線基板においては、基板内部6
01にスルーホール充填部602、回路パターン部60
3とで回路が形成され、基板表裏面にはI/Oピン接続
用のパターン604やLSI接続用パターン605が形
成されている。これらのパターンに、入出力用ピン(I
/Oピン)606がろう607でろう付けされ、LSI
608がはんだ609で接続される。この多層配線基板
はI/Oピン606を介してプリント基板等に接続され
電子回路基板として、大形計算機等の高速演算回路や超
LSIモジュールとなる。
【0007】ところで、この電子回路基板は、位置ずれ
スルーホール610による配線ショート611や、スル
ーホールに導体ペーストを充填した後に生じる導体部の
位置ずれによる配線ショートや、導体ペーストの未充填
や印刷回路パターンの未接続により配線部に断線が生じ
たとしても、焼結後ではこれらの形状不良の検査はでき
ない。このため、多層配線基板の信頼性と歩留まりを確
保するためには、グリーンシートの段階でスルーホール
の形状不良や位置ずれ、スルーホールに導体ペーストを
充填した後に生じる導体部の充填状態や充填部の位置ず
れを検査して、不良品を排除したり欠陥部を修正する必
要がある。このため、上記従来技術として挙げた特開平
3−120447号公報記載のグリーンシートのスルー
ホールの位置を検出する装置や、特開平4−11133
6号公報記載のスルーホールに導体ペーストを充填した
後に生じる導体部の充填状態を検査する装置により、多
層配線基板の信頼性と歩留まりを確保していた。そし
て、従来の電子回路基板では、スルーホール径が100
μm〜300μm、スルーホールピッチが500μm〜
1000μm程度あり、また、最小導体間隔も100μ
m程度あるため、スルーホールが数10μm程度の範囲
で位置ずれしても、性能上問題とならなかった。
【0008】しかしながら、近年の電子回路基板はさら
に高速演算回路を実現するために、回路の実装密度もさ
らに向上し、スルーホール径が100μm以内、スルー
ホールピッチが500μm以内、、最小導体間隔も10
0μm以内となってきている。図21に示すようなスル
ーホールの位置ずれも出来る限り小さくする要求が高ま
ってきており、従来の数10μmの位置ずれを許容した
のでは、ショートや断線欠陥が多発する不具合が生じる
怖れがある。
【0009】例えば、上記、特開平3−120447号
公報によるスルーホール検査装置では、スルーホールの
位置ずれを、数μm以内の高精度に検出して不良品を排
除することは困難である。
【0010】以下これを、図22を用いて説明する。図
22は、スルーホールのある配線基板の断面図とそれを
照明することよって得られる画像信号と検出画像を対比
して示した図である。
【0011】すなわち、特開平3−120447公報で
は、グリーンシートのスルーホールからの透過照明光を
検出して、スルーホールの位置データを得ている。この
ため、図22に示すようにスルーホール620がグリー
ンシート表面621(S面およびR面)に対して垂直に
穴加工されている場合(図22に示すスルーホールGの
場合)は、光学像がスルーホール形状とほぼ等しい形状
として検出することができるが、スルーホール622が
グリーンシート表面621に対して垂直に穴加工されな
かった場合(図22に示すスルーホールHの場合)は、
光学像がスルーホール形状に対して変形するため、スル
ーホールの中心位置を正確に検出することができない不
具合があるという問題点があった。また、この検出画像
で検出されたスルーホール位置は図22のS面側から見
た穴の位置なのかR面側から見た穴の位置なのかを識別
できないという不具合もある。
【0012】一方、特願平4−111336号公報は、
スルーホールに充填された導体ペーストの充填状態欠陥
(不足、にじみ、飛散、異物混入等)を検出する手段に
ついて開示されているが、この公報に記載された検査装
置によっては、導体ペーストの導体部の位置ずれ量の判
定をおこなうことや、位置ずれを生じている不良品を排
除することができず、また、位置ずれによって起因する
ショート欠陥を未然に防ぐこともできないという問題点
があった。
【0013】また、特開平4−22850号公報に、大
気を吸引してグリーンシートを平坦に保持して、基板を
検査する方法が開示されているが、貫通されたスルーホ
ールがある場合には、吸着力が低下してこの方法ではあ
まり実効をあげることができないという問題点があっ
た。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その第1の目的は、スルーホ
ール(貫通穴)、あるいは充填物が充填されているスル
ーホールを有しているプリント配線基板の、表裏配線間
を接続するスルーホールの位置ずれが小さい信頼性の高
い電子回路基板の製造方法を提供することである。
【0015】また、本発明の第2の目的は、位置ずれが
生じているスルーホール、あるいはスルーホールに充填
物が充填された後、位置ずれが生じたスルーホールを有
しているプリント配線基板を排除し、良品プリント配線
基板のスルーホールに充填物を充填し、配線パターンを
形成し、良品のプリント配線基板だけを積層・焼結して
製造する、信頼性の高い電子回路基板の製造方法を提供
することである。
【0016】また、本発明の第3の目的は、プリント配
線基板に形成されている、スルーホール、あるいは充填
物が充填されているスルーホールの位置ずれを高速、高
精度に計測出来るようにしたスルーホールの検査方法お
よび検査装置を提供することである。
【0017】さらに、本発明の第4の目的は、プリント
配線基板に形成されている、スルーホール(貫通穴)、
あるいは充填物が充填されているスルーホールの、良品
スルーホールと欠陥スルーホールを識別して検査し、良
品スルーホールの位置ずれを高精度に計測できるように
したスルーホールの検査方法および検査装置を提供する
ことである。
【0018】また、本発明の第5の目的は、貫通スルー
ホールを有するプリント配線基板を検査する場合に、基
板を平坦に保持して、検査しうる電子回路基板の検査方
法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の電子回路基板の製造方法に係る発明の
構成は、スルーホールを利用して基板の表裏の配線を電
気的に接続して形成される電子回路基板の製造方法にお
いて、前記電子回路基板を多層にして形成する場合に、
その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
して測定される画像信号を検出する手段と、位置ずれ補
正量を算出する手段と、その位置ずれ補正量に基づいて
電子回路基板の位置合わせをおこなう手段とを有し、前
記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電子
回路基板に光を照射し、前記光を照射して測定される画
像信号を検出する手段によって、前記光を照射して測定
される画像信号を検出し、前記位置ずれ補正量を算出す
る手段によって、前記画像信号により前記電子回路基板
間の前記スルーホールの位置ずれ補正量を算出し、前記
電子回路基板の位置合わせをおこなう手段によって、前
記算出された位置ずれ補正量に基づいて電子回路基板間
の位置合わせをおこなうようにしたものである。
【0020】より詳しくは、上記電子回路基板におい
て、スルーホール加工工程、スルーホールに充填物を充
填する工程、スルーホールに充填物を充填後、前記マス
クによって回路パターンを形成する工程の少なくともこ
れらの内の一つの工程を経過後に、前記電子回路基板に
光を照射する手段によって、前記電子回路基板に光を照
射し、前記光を照射して測定される画像信号を検出する
手段によって、前記光を照射して測定される画像信号を
検出し、その画像信号から、各々の工程におけるスルー
ホールの位置ずれ量を検出し、前記位置ずれ補正量を算
出する手段によって、検出された位置ずれ量から、多層
に形成される前記電子回路基板間どうしの位置ずれ誤差
が最小になるように位置ずれ補正量を算出し、前記電子
回路基板の位置合わせをおこなう手段によって、前記算
出された位置ずれ補正量に基づいて前記電子回路基板間
の位置合わせをおこなうようにしたものである。
【0021】また、上記第1の目的を達成するために本
発明の電子回路基板の製造方法に係る発明の別の構成
は、スルーホールを利用して基板の表裏の配線を電気的
に接続して形成される電子回路基板の製造方法におい
て、その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を
照射して測定される画像信号を検出する手段と、位置ず
れ補正量を算出する手段と、その位置ずれ補正量に基づ
いて電子回路基板とそれをパターン化するためのマスク
の位置合わせをおこなう手段とを有し、スルーホール加
工工程、スルーホールに充填物を充填する工程、スルー
ホールに充填物を充填後、前記マスクによって回路パタ
ーンを形成する工程の少なくともこれらの内の一つの工
程を経過後に、前記電子回路基板に光を照射する手段に
よって、前記電子回路基板に光を照射し、前記光を照射
して測定される画像信号を検出する手段によって、前記
光を照射して測定される画像信号を検出し、その画像信
号から、各々の工程におけるスルーホールの位置ずれ量
を検出し、前記位置ずれ補正量を算出する手段によっ
て、検出された位置ずれ量から、設計基準スルーホール
位置またはスルーホールやパターンを形成するマスクの
スルーホール位置との位置ずれ誤差が最小になるように
位置ずれ補正量を算出し、前記電子回路基板とそのマス
クとの位置合わせをおこなう手段によって、前記算出さ
れた位置ずれ補正量に基づいて、この電子回路基板とそ
のマスクとの位置合わせをおこなうようにしたものであ
る。
【0022】また、上記第1の目的を達成するために本
発明の電子回路基板の製造方法に係る発明のさらに他の
構成は、配線を有して形成される電子回路基板の製造方
法において、その電子回路基板の配線に電気的に接続し
て電子回路部品を搭載する場合に、前記電子回路基板に
光を照射する手段と、その光を照射して測定される画像
信号を検出する手段と、位置ずれ補正量を算出する手段
と、その位置ずれ補正量に基づいて電子回路基板と電子
回路部品の位置合わせをおこなう手段とを有し、前記電
子回路基板に光を照射する手段によって、前記電子部品
が搭載される前記電子回路基板に光を照射し、前記光を
照射して測定される画像信号を検出する手段によって、
前記光を照射して測定される画像信号を検出し、その画
像信号から、電子回路部品の位置ずれ量を検出し、前記
位置ずれ補正量を算出する手段によって、検出された位
置ずれ量から、その各々の電子部品の所定の搭載位置と
の位置ずれ誤差が最小になるように位置ずれ補正量を算
出し、前記電子回路基板と電子回路部品の位置合わせを
おこなう手段によって、前記算出された位置ずれ補正量
に基づいて、この電子回路基板とそれに搭載される電子
回路部品との位置合わせをおこなうようにしたものであ
る。
【0023】次に、上記第2の目的を達成するために本
発明の電子回路基板の製造方法に係る発明の構成は、ス
ルーホールを利用して基板の表裏の配線を電気的に接続
して形成される電子回路基板の製造方法において、その
電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射して
測定される画像信号を検出する手段とを有し、スルーホ
ール加工工程、スルーホールに充填物を充填する工程、
スルーホールに充填物を充填後、前記マスクによって回
路パターンを形成する工程があって、前記各々の工程に
おいて許容できるスルーホール位置ずれ量を定めてお
き、前記工程の少なくともこれらの内の一つの工程を経
過後に、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に光を照射し、前記光を照射して
測定される画像信号を検出する手段によって、前記光を
照射して測定される画像信号を検出し、その画像信号か
ら、各々の工程におけるスルーホール位置ずれ量を検出
し、前記検出されたスルーホール位置ずれ量が前記各々
の工程において許容できるスルーホール位置ずれ量より
も大きくなった電子回路基板を排除して、前記スルーホ
ール位置ずれ量が許容範囲内にある電子回路基板のみを
後の工程に用いるようにしたものである。
【0024】次に、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査方法に係る発
明の構成は、スルーホールを利用して基板の表裏の配線
を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルーホ
ール検査方法において、そのスルーホールが貫通された
ものである場合に、その電子回路基板に光を照射する手
段と、その光を照射して測定される画像信号を検出する
手段とを有し、前記電子回路基板に光を照射する手段に
よって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を
照射し、前記画像信号を検出する手段によって、光を照
射することによって測定される画像信号を光が照射され
た地点の上方または斜め上方より検出し、予め正常なス
ルーホールにおける画像信号のしきい値VH11と、基準
位置が定められていて、その画像信号のしきい値VH11
と、基準位置に基づき、前記検出されたスルーホールの
面積をSH11、周囲長l11としたときに、これら面積S
H11、周囲長l11、基準位置に基づいて、スルーホール
無し欠陥、カスづまり欠陥、大径欠陥、小径欠陥、穴変
形欠陥という状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を
識別された状態で検出し、または、正常なスルーホール
との位置ずれを検出されるようにしたものである。
【0025】より詳しくは、上記スルーホール検査方法
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を照射
する方法において、上方または斜上方より直線偏光照明
光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方
向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、か
つ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射す
ることによって測定される画像信号を光が照射された地
点の上方または斜め上方より検出する方法が、その直線
偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によっ
て上方または斜め上方より検出するようにしたものであ
る。
【0026】また、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査方法に係る発
明の他の構成は、スルーホールを利用して基板の表裏の
配線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスル
ーホール検査方法において、そのスルーホールに電気伝
導性物質が充填されている場合に、その電子回路基板に
光を照射する手段と、その光を照射して測定される画像
信号を検出する手段とを有し、前記電子回路基板に光を
照射する手段によって、前記電子回路基板に上方または
斜上方より光を照射し、前記画像信号を検出する手段に
よって、光を照射することによって測定される画像信号
を光が照射された地点の上方または斜め上方より検出
し、予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい
値VH1と、基準位置が定められていて、その画像信号の
しきい値VH1と、基準位置に基づき、前記検出されたス
ルーホールの面積をSH1、周囲長lとしたときに、これ
ら面積SH1、周囲長l1、基準位置に基づいて、にじみ
欠陥、スルーホール無し欠陥、異物混入欠陥、飛散欠
陥、状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を識別され
た状態で検出し、または、正常なスルーホールとの位置
ずれを検出されるようにしたものである。
【0027】より詳しくは、上記スルーホール検査方法
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を照射
する方法において、上方または斜上方より直線偏光照明
光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方
向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、か
つ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射す
ることによって測定される画像信号を光が照射された地
点の上方または斜め上方より検出する方法が、その直線
偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によっ
て上方または斜め上方より検出するようにしたものであ
る。
【0028】また、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査方法に係る発
明のさらに他の構成は、スルーホールを利用して基板の
表裏の配線を電気的に接続して形成される電子回路基板
のスルーホール検査方法において、そのスルーホールに
電気伝導性物質が充填されている場合に、その電子回路
基板に光を照射する手段と、その光を照射して測定され
る画像信号を検出する手段とを有し、前記電子回路基板
に光を照射する手段によって、前記電子回路基板に斜上
方より光を照射し、前記画像信号を検出する手段によっ
て、光を照射することによって測定される画像信号を光
が照射された地点の斜め上方より検出し、予め正常なス
ルーホールにおける画像信号のしきい値VH1と、基準位
置が定められていて、その画像信号のしきい値VH2に基
づき、前記検出されたスルーホールの面積をSH2とした
ときに、この面積SH2に基づいて、その電子回路基板の
凹凸欠陥、前記スルーホールに充填された電気伝導性物
質の不足欠陥を検出するようにしたものである。
【0029】より詳しくは、上記スルーホール検査方法
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に斜上方より光を照射する方法に
おいて、斜上方より直線偏光照明光により照射した状態
で、その直線偏光照明光の偏光方向と同一の方向の偏光
成分が遮光された状態にあり、かつ、前記画像信号を検
出する手段によって、光を照射することによって測定さ
れる画像信号を光が照射された地点の斜め上方より検出
する方法が、その直線偏光照明光の偏光方向と直交方向
の偏光成分の光によって、斜め上方より検出するように
したものである。
【0030】次に、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査装置に係る発
明の構成は、スルーホールを利用して基板の表裏の配線
を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルーホ
ール検査装置において、そのスルーホールが貫通された
ものである場合に、その電子回路基板に光を照射する手
段と、その光を照射して測定される画像信号を検出する
手段とを有し、前記電子回路基板に光を照射する手段に
よって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を
照射し、前記画像信号を検出する手段によって、光を照
射することによって測定される画像信号を光が照射され
た地点の上方または斜め上方より検出し、予め正常なス
ルーホールにおける画像信号のしきい値VH11と、基準
位置が定められていて、その画像信号のしきい値VH11
と、基準位置に基づき、前記検出されたスルーホールの
面積をSH11、周囲長l11としたときに、これら面積S
H11、周囲長l11、基準位置に基づいて、スルーホール
無し欠陥、カスづまり欠陥、大径欠陥、小径欠陥、穴変
形欠陥という状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を
識別された状態で検出し、または、正常なスルーホール
との位置ずれを検出するようにしたものである。
【0031】より詳しくは、上記スルーホール検査装置
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を照射
するときに、上方または斜上方より直線偏光照明光によ
り照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方向と同
一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、かつ、前
記画像信号を検出する手段によって、光を照射すること
によって測定される画像信号を光が照射された地点の上
方または斜め上方より検出するときに、その直線偏光照
明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によって上方
または斜め上方より検出するようにしたものである。
【0032】また、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査装置に係る発
明の他の構成は、スルーホールを利用して基板の表裏の
配線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスル
ーホール検査装置において、そのスルーホールに電気伝
導性物質が充填されている場合に、その電子回路基板に
光を照射する手段と、その光を照射して測定される画像
信号を検出する手段とを有し、前記電子回路基板に光を
照射する手段によって、前記電子回路基板に上方または
斜上方より光を照射し、前記画像信号を検出する手段に
よって、光を照射することによって測定される画像信号
を光が照射された地点の上方または斜め上方より検出
し、予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい
値VH1と、基準位置が定められていて、その画像信号の
しきい値VH1と、基準位置に基づき、前記検出されたス
ルーホールの面積をSH1、周囲長lとしたときに、これ
ら面積SH1、周囲長l1、基準位置に基づいて、にじみ
欠陥、スルーホール無し欠陥、異物混入欠陥、飛散欠
陥、状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を識別され
た状態で検出し、または、正常なスルーホールとの位置
ずれを検出するようにしたものである。
【0033】より詳しくは、上記スルーホール検査装置
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を照射
するときに、上方または斜上方より直線偏光照明光によ
り照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方向と同
一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、かつ、前
記画像信号を検出する手段によって、光を照射すること
によって測定される画像信号を光が照射された地点の上
方または斜め上方より検出するときに、その直線偏光照
明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によって上方
または斜め上方より検出するようにしたものである。
【0034】また、上記第3の目的および第4の目的を
達成するために本発明のスルーホール検査装置に係る発
明のさらに他の構成は、スルーホールを利用して基板の
表裏の配線を電気的に接続して形成される電子回路基板
のスルーホール検査装置において、そのスルーホールに
電気伝導性物質が充填されている場合に、その電子回路
基板に光を照射する手段と、その光を照射して測定され
る画像信号を検出する手段とを有し、前記電子回路基板
に光を照射する手段によって、前記電子回路基板に斜上
方より光を照射し、前記画像信号を検出する手段によっ
て、光を照射することによって測定される画像信号を光
が照射された地点の斜め上方より検出し、予め正常なス
ルーホールにおける画像信号のしきい値VH1と、基準位
置が定められていて、その画像信号のしきい値VH2に基
づき、前記検出されたスルーホールの面積をSH2とした
ときに、この面積SH2に基づいて、その電子回路基板の
凹凸欠陥、前記スルーホールに充填された電気伝導性物
質の不足欠陥を検出するようにしたものである。
【0035】より詳しくは、上記スルーホール検査装置
において、前記電子回路基板に光を照射する手段によっ
て、前記電子回路基板に斜上方より光を照射するとき
に、斜上方より直線偏光照明光により照射した状態で、
その直線偏光照明光の偏光方向と同一の方向の偏光成分
が遮光された状態にあり、かつ、前記画像信号を検出す
る手段によって、光を照射することによって測定される
画像信号を光が照射された地点の斜め上方より検出する
ときに、その直線偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏
光成分の光によって、斜め上方より検出するようにした
ものである。
【0036】次に、上記第5の目的を達成するために本
発明の電子回路基板の検査方法に係る発明の構成は、貫
通されたスルーホールの電子回路基板を検査する電子回
路基板検査方法において、その電子回路基板の一面から
大気を吸引する手段を有し、前記電子回路基板を保持す
る吸着ホルダに電子回路基板を搭載し、それと相対向す
る電子回路基板の面にシートを載せて、その電子回路基
板の一面から大気を吸引した後に、その電子回路基板を
検査するようにしたものである。
【0037】より詳しくは、前記シートが光を透過する
部材であるようにしたものである。
【0038】
【作用】本発明に係る電子回路基板の製造方法によれ
ば、スルーホール(貫通穴)あるいは充填物が充填され
ているスルーホールが多数形成されているプリント配線
基板のスルーホール加工工程、あるいはスルーホールに
充填物を充填する工程、あるいはスルーホールに充填物
を充填後回路パターンを形成する工程の、いずれかある
いはそれぞれの工程を経過後のプリント配線基板のスル
ーホールの表面状態を光学的に検出して、それぞれの工
程における位置ずれ量を検出する。
【0039】そして、その位置ずれ量に基づいて、スル
ーホールへの導体ペーストの充填印刷、充填印刷後の回
路パターン印刷、回路パターン印刷後のプリント配線基
板の積層の各工程での位置ずれ誤差が最小になるように
演算処理により位置ずれ補正量を算出する。この算出し
た位置ずれ補正量に基づいて、充填印刷用マスクや回路
パターン形成用マスクとの位置合わせ、あるいはプリン
ト配線基板積層時に密着し合うプリント配線基板同志の
位置合わせをおこなって、表裏配線間を電気的に接続す
る時の位置ずれが小さくなるようにすることができる。
【0040】また、その検出した位置ずれ量と、それぞ
れの工程の許容位置ずれ量との演算処理に基づいて位置
ずれのした不良プリント配線基板を排除し、位置ずれ不
良のない良品プリント配線板を選択することができるの
で、大きく不良が生じているプリント配線基板は排除
し、位置ずれ不良のない良品プリント配線板のみを選択
することができるため、表裏配線間を電気的に接続する
時の位置ずれが小さく、パターンショートのない信頼性
の高い電子回路基板を得ることができる。
【0041】また、本発明に係るスルーホール検査装置
によれば、スルーホール(貫通穴)あるいは充填物が充
填されてなるスルーホールが多数形成されているプリン
ト配線基板に対し上方あるいは斜上方より直線偏光照明
光を照明した状態で、その直線偏光照明光の偏光方向と
直交方向の偏光成分の光学画像を上方、あるいは斜上方
より検出して、その光学画像よりスルーホールでの通常
明るさ部分対応の画像部分抽出用の第1のしきい値VH1
に基づき、スルーホールとそのスルーホール近傍対応の
画像部分を抽出する。
【0042】この場合において、その画像部分での面積
H1によりスルーホールの中心位置を検出してスルーホ
ールの位置ずれを検出することができる。また、その画
像部分での面積SH1および周囲長lより異物付着・混入
欠陥、飛散欠陥、にじみ欠陥、スルーホール無し欠陥の
いずれかの欠陥種別であるかの識別がされた状態で検出
することができる。
【0043】さらに、上記斜上方より直線偏光照明光を
照明した状態で、その直線偏光照明光の偏光方向と直交
方向の偏光成分の光学画像を照明光出射側の斜上方より
検出して、その光学画像より照明光が照射されているス
ルーホール壁面部分対応の画像部分抽出用の第2のしき
い値VH2に基づき、スルーホールとそのスルーホール近
傍対応の画像部分を抽出する。そして、その画像部分で
の面積SH2の有無、あるいはその面積SH2の基準値との
大小関係を判定することによって不足欠陥を識別して、
その欠陥を検出することができる。そして、充填状態欠
陥とそのような欠陥のない良品スルーホールを識別する
ことができるようになる。
【0044】以上述べたように、本発明に係る電子回路
基板の製造方法によれば、電子回路基板の製造工程にお
いて、スルーホールの加工工程後、スルーホールに充填
物を充填する工程後、回路パターンを印刷工程後のそれ
ぞれのスルーホールの位置ずれ状態を光学的に検査し
て、表裏配線間を電気的に接続するスルーホールの位置
ずれが最小になるように位置合わせをおこなって、プリ
ント回路基板を製造するため、スルーホールの位置ずれ
起因による回路パターンのショート不良を確実に低減で
き、電子回路基板の信頼性と生産性が大幅に向上する。
【0045】また、本発明に係るスルーホール検査方法
および装置によれば、電気伝導性物質が充填されてない
スルーホールの、スルーホール無し欠陥、カスづまり欠
陥、大径欠陥、小径欠陥、位置ずれ欠陥、穴変形欠陥を
良品スルーホールと識別して検出し、良品スルーホール
の位置ずれを検出することができる。さらに電気伝導性
物質が充填されているスルーホールの充填状態の、にじ
み欠陥、スルーホール無し欠陥、異物混入欠陥、飛散欠
陥、不足欠陥、基板凹凸欠陥を良品スルーホールと識別
して検出し、良品スルーホールの位置ずれを検出するこ
とができる。
【0046】さらに、本発明に係る電子回路基板の検査
方法によれば、大気を吸引する場合に、シートを上に載
せて置くことにより、吸着力が低下することなく基板を
平坦に保持することができる。また、それに透明シート
を用いれば、このシートを載せたままで、光学的手法を
用いた検査が可能である。もちろん、このシートを取り
除いた後に、検査をおこなっても良い。
【0047】
【実施例】以下、本発明に係る各実施例を、図1ないし
図20を用いて説明する。
【0048】〔電子回路基板の製造工程〕先ず、図1お
よび図2を用いて本発明に係る電子回路の製造方法によ
って製造される電子回路基板の製造工程について説明す
る。図1は、本発明のプリント配線基板から電子回路基
板ができるまでの製造工程の一例を模式的に示した流れ
図である。図2は、図1に示した製造工程を説明するフ
ローチャート図である。
【0049】以下では、グリーンシートから多層セラミ
ック基板が製造される工程を一例として採りあげるもの
とする。グリーンシート1には、所定の大きさのスルー
ホール2が碁盤の目状や千鳥状に、設計情報に基づいた
間隔で、多数形成される(p1,p2)。
【0050】次に、工程p2で穴加工されたスルーホー
ルの欠陥とスルーホール位置を光学検査装置3で検出し
て(p3)、その欠陥を識別し、スルーホールの位置ず
れ量を判定する(p4)。そして、修正できる欠陥は修
正し、欠陥の数が余りに多いものや、修正が不可能なも
のは廃棄することにする。また、位置ずれ量が許容値以
上大きくずれているものも、修正ができないものとして
廃棄する。もちろん、修正後のグリーンシートは、再度
光学検査装置3で検査し、良品の確認をおこなってもよ
い。
【0051】そして、修正できるものであるときは、光
学検査装置3で検出した良品グリーンシート4の位置ず
れ量から、スクリーンマスク5bとの位置ずれが最小と
なる補正量を算出する(p5)。
【0052】次は、スルーホールが形成された良品グリ
ーンシート4に、導体充填印刷機5でスルーホール2に
導体ペースト5aを充填する工程である(p5)。すな
わち、この工程p5では、前記工程p4で算出した補正
量に基づき、良品グリーンシート4をスクリーンマスク
5bに対して、XY方向にシフトさせて、スクリーンマ
スク5bに導体ペースト5aをのせ、スキージー5cを
矢印5A方向に移動させて、導体ペースト5bを充填す
る。(なお、グリーンシート4をスクリーンマスク5b
に対してXY方向にシフトさせるようすは、後ほど図4
を用いて説明することとする。) 導体ペーストが充填されたグリーンシート6は、光学検
査装置7でスルーホール充填部の欠陥とスルーホール充
填位置が検出され(p7)、欠陥が識別され、スルーホ
ールの位置ずれ量が判定される(p8)。ここでも、上
記工程p4と同様に、修正できる欠陥は修正し、欠陥の
数が余りに多いものや、修正が不可能なものは廃棄す
る。また、位置ずれ量が位置ずれ許容値以上大きくずれ
ているものも、修正できないものとして廃棄する。修正
後のグリーンシートは再度光学検査装置7で検査し、良
品の確認をおこなってもよいことも上で述べたことと同
様である。
【0053】そして、修正できるものであるときは、光
学検査装置7で検出した良品グリーンシート8の位置ず
れ量から、スクリーンマスク9bとの位置ずれが最小と
なる補正量を算出する(p9)。
【0054】次に、導体ペースト5aがスルーホールに
充填された良品グリーンシート8を、回路パターン印刷
機9によって、良品グリーンシート8上に回路パターン
用導体ペースト9aを印刷する工程である(p10)。
すなわち、前記工程p9で算出した補正量に基づき、良
品グリーンシート8をスクリーンマスク9bに対して、
XY方向にシフトさせて、スクリーンマスク9bに回路
パターン用導体ペースト9aをのせ、スキージー9cを
矢印9A方向に移動させて、回路パターン用導体ペース
ト9aを印刷する。(ここでも、良品グリーンシート8
をスクリーンマスク9bに対してXY方向にシフトさせ
るようすは、図4参照のこと) 次に、前記工程p10で回路パターン用導体ペースト9
aが印刷されたグリーンシート10に対して、光学検査
装置11で回路パターンが印刷されていない面のスルー
ホール充填部の欠陥とスルーホール充填位置を検出し
(p11)、欠陥の識別とスルーホールの位置ずれ量を
判定をおこなう(p12)。上記と同様、修正できる欠
陥は修正し、欠陥の数が余りに多いものや、修正が不可
能なものは廃棄する。また、位置ずれ量が位置ずれ許容
値以上大きくずれているものも修正ができないものとし
て廃棄する。そして、修正後のグリーンシートは、再度
光学検査装置11で検査し、良品の確認をおこなう。
【0055】次に、位置ずれが許容範囲内になった良品
グリーンシート12とこの良品グリーンシート12の前
に既に積層された良品グリーンシート14とを密着する
に際しての位置ずれ量を光学検査装置11で検出する。
そして、位置ずれが最小となる補正量を算出する。
【0056】次は、回路パターンが印刷された良品グリ
ーンシート12を、次の積層工程p14で積層する工程
である。すなわち、前記工程p13で算出された補正量
に基づき、良品グリーンシート12を積層されている良
品グリーンシート14に対して、X1、Y1方向にシフト
させて、積層する。
【0057】上記は説明を容易にするため、1枚のグリ
ーンシートについて述べたが、順次積層されるすべての
グリーンシートについても、同様の工程p1ないし工程
p15によって、グリーンシートの穴形成から積層まで
の工程をおこなうことになる。
【0058】このようにして積層されたグリーンシート
は焼結炉15で焼結され多層セラミックス16となる
(p15)。
【0059】次に、電子部品を搭載するために、光学検
査装置17で、電子部品18搭載部のはんだ付け部や接
続パッドの位置を検出し、電子部品18搭載時の基準位
置との位置ずれ量から、位置ずれが最小となる補正量を
算出する(p17)。
【0060】次は、この多層セラミックス16の表面に
めっきや薄膜を施した後、LSIや抵抗等の電子部品1
8を搭載する工程である(p18)。すなわち、前記工
程p17で算出された補正量にもとづき、電子部品18
とセラミック基板16を相対的にシフトして電子部品1
8を搭載し(p18)、また、I/Oピン19を接続し
て(p19)、電子回路基板20が完成する(p2
0)。
【0061】〔位置ずれの発生要因〕次に、図3を用い
て上記電子回路基板の製造方法において、それぞれの工
程で位置ずれが生じる要因の詳細を説明する。図3は、
スルーホール2が形成されたグリーンシート1の平面図
である。すなわち、この図3に示す例では格子状に碁盤
の目の格子点21にあたる所に、スルーホール2が穴加
工されている。
【0062】図3のグリーンシート1に形成されたこの
貫通スルーホール2は、ポンチやEB加工機で回路基板
の設計情報に基づいて連続的に穴加工され、現在では直
径数10μm〜数100μm、□100mm当り数万〜
数十万穴のものが製品化されている。これらのスルーホ
ール2は、穴加工機の送り精度等の機械的誤差や穴加工
ポンチやドリルの摩耗による形状変形によって、位置ず
れが生じる。また、グリーンシート1に代表されるプリ
ント回路基板の部分的な機械的強度変化等により、穴加
工時にグリーンシート1が変形を生じる等の理由によっ
ても、位置ずれが生じることが考えられる。
【0063】貫通スルーホール2に導体を充填する時
は、後に図4に示すように回路基板の設計情報に基づい
て製作されたスクリーンマスク5bのスルーホール5d
の位置とグリーンシート4のスルーホール4aを対向す
るように位置合せして、図1に示したように導体ペース
ト5aをスキージ5cによりスクリーンマスク5b上に
こすりつけながらに充填する。この充填時にグリーンシ
ート4はスキージ5bの圧力により引き延ばされたりす
る変形や、スルーホールに導体が充填されたことによる
グリーンシート内部の機械的応力の変化による伸縮変形
等が生じるために、スルーホール4aの充填部が基準位
置に対して位置ずれが生じることが考えられる。
【0064】これに加えて、スルーホールに導体を充填
後、回路パターン印刷時にも、スルーホールへの充填時
と同様に、スキージ9cの圧力によりグリーンシート8
が変形するという理由、また、グリーンシート8の片側
に回路パターンを印刷するため、パターン密度が表裏で
異なる等の理由により、スルーホールの充填部にさらに
位置ずれが生じることが考えられる。
【0065】また、グリーンシートを積層後、焼結時に
はグリーンシート内の溶剤を気化したり、密着強度を確
保するために数百度以上の高温で温度制御をして、加熱
したり冷却したりする。このため焼結後の多層セラミッ
ク基板16は、加熱や冷却による熱変形が生じるため、
設計値通りの寸法になりにくい。特に多層セラミック基
板16の場合、組成材料がアルミナ、ムライト、コージ
ライト、マグネシア等の基板材料のほか、タングステ
ン、モリブデン、銅、銀などの導体材料が混在し、さら
に溶剤等が混合されているため熱膨張系数が一義的に定
まらず、焼結されるセラミックス毎に変形量が異なり、
電子部品18を搭載して接続するはんだ付け部や接続パ
ッドの位置も設計位置に対して異なってくると考えられ
る。
【0066】〔電子回路基板の製造方法における位置合
わせ〕次に、本発明に係る電子回路基板の製造方法につ
いて、上て述べた位置ずれを補正して位置合せすること
に焦点を置いて、図4ないし図7を用いて説明する。 (I) 導体ペースト充填工程における位置補正 先ず、図1および図2で示した導体ペースト充填工程に
おける位置補正工程p5について説明しよう。図4は、
スクリーンマスク5bとグリーンシート4に位置合せを
している様子を模式的に示す斜視図である。
【0067】ここで説明するのは、光学検査装置3で位
置ずれを検出後、導体充填印刷機5でスルーホール2に
導体ペースト5aを充填する場合の位置合わせについて
である。
【0068】スクリーンマスク5bには、位置決め用基
準マーク5e1〜5e4が設けられている。また、グリー
ンシート4にも同様に位置決め用基準マーク(例えば、
スルーホール)4e1〜4e4が設けられている。スクリ
ーンマスク5bをグリーンシート4に位置合せするとき
には、これらの位置決め用基準マーク4e1〜4e4,5
1〜5e4を用いて、例えば、特開平2−42513号
公報で開示されているような方法で、スクリーンマスク
5bとグリーンシート4の基準位置同志の位置合わせを
おこなう。この位置合わせの後、光学検査装置3で検出
したグリーンシート4の基準位置(基準マーク4e1
4e4を検出して求める)からのスルーホール4aの位
置ずれ量を基に、スクリーンマスク5bとグリーンシー
ト4の相対的なシフト量を求める。
【0069】ここで、図5を用いて上記で概略を示した
位置ずれ補正方法において、補正量を具体的に求める方
法について説明しよう。図5は、X方向のスルーホール
の位置ずれ量と発生する頻度の関係をあらわすグラフで
あり(導体ペースト充填工程における)、横軸にX方向
の位置ずれ量、縦軸に頻度を示している。
【0070】光学検査装置3で求めたグリーンシートの
スルーホールの位置ずれ量と、図5に示される頻度によ
る頻度分布から分布の中心を求めることにより、以下の
様に最適な位置ずれ補正量を求めることができる。
【0071】すなわち、図5に示される分布の中心X0c
が例えばスクリーン5bの位置決め用基準マーク5e1
〜5e4から求めた基準位置とする。そして、3種類の
グリーンシートの場合の位置ずれ分布をそれぞれU0
2,U3で示すことにする。
【0072】この中で、分布U0のグリーンシートは分
布U0の中心がX0cとほぼ同じ場合であって、位置ずれ
が極めて小さい場合を示している。また、分布U2のグ
リーンシートは、分布U2の中心X2cの位置ずれがX2
じている場合、分布U3のグリーンシートは分布U3の中
心X3cの位置ずれがX3生じている場合を示している。
このように、分布の中心値を求め、それと基準位置との
差を補正量とするのである。Y方向についても原理的に
同様に求めることができる。
【0073】そして、分布U2のグリーンシートに導体
ペーストを充填するときは、このようにして求めた補正
量X2およびY2(同様にしてY方向について求めた補正
量である)分、スクリーンマスク5bとグリーンシート
4を相対的にシフトして充填するのである。
【0074】また、本説明は検出したスルーホールの位
置ずれ量を統計処理して位置ずれ補正量算出する方法に
ついて説明したが、位置ずれ補正量算出方法は、他の方
法でもよい。
【0075】例えば、図5を用いて他の位置ずれ補正量
算出方法について説明すれば、分布U2のグリーンシー
トの+X方向の最大ずれ量がXR、−X方向の最大ずれ
量がXLの場合、X方向の補正量Xm分を、
【0076】
【数1】Xm={XR+(−XL)}/2 ……(1) のように両者の相加平均を取って、補正量Xm分、−X
方向にシフトして位置補正しても良い。
【0077】上記説明では、基準位置X0cに対してのず
れ量の補正について説明したが、また別に考えられる方
法では、個々に相対向するスルーホール同志について、
それぞれのずれ量から最大のずれ量を求め、上記と同様
の演算により補正量を求めて、それを基にして全体の補
正量を求めて、位置ずれ補正を行っても良い。
【0078】(II) 回路パターン印刷工程における位
置補正 上の説明では、スルーホールに導体を充填する場合の位
置補正について述べたが、スルーホールに導体を充填
後、回路パターン印刷する場合の位置補正工程p9につ
いても同様の方法で、位置ずれ補正をおこなって印刷す
ることができる。
【0079】(III) 積層工程における位置補正 次に、図6および図7を用いて積層工程における位置補
正工程p13について説明しよう。図6は、グリーンシ
ートを積層している途中を側面からみた図であり、n層
目のグリーンシートGV1上にn+1層目グリーンシー
トGV2を、また、n+1層目グリーンシートGV2の上
にn+2層目グリーンシートGV3を積層していること
を示している。図7は、X方向のスルーホールの位置ず
れ量と発生する頻度の関係をあらわすグラフであり(積
層工程における)、横軸にX方向の位置ずれ量、縦軸に
頻度を示している。
【0080】光学検査装置3で求めたグリーンシートの
スルーホールの位置ずれ量と、図5に示される頻度によ
る頻度分布から分布の中心を求めることにより、以下の
様に最適な位置ずれ補正量を求めることができる。
【0081】光学検査装置11で求めたグリーンシート
GV1、GV2、GV3の位置ずれ量と頻度による頻度分
布から分布の中心を求ることにより、以下の様に位置ず
れ補正量を求めることができる。
【0082】すなわち、前記グリーンシートGV1の位
置ずれ分布V1の中心をV1c、グリーンシートGV2
位置ずれ分布V2の中心をV2c、グリーンシートGV3
の位置ずれ分布V3の中心をV3cとする。グリーンシー
トGV1上にグリーンシートGV2を積層するときには、
上記、(I)の説明で述べたのと同様の方法でV1cとV
2cの差Vx2を求めて、その分だけ相対的にシフトして
積層する。また、グリーンシートGV2上にグリーンシ
ートGV3を積層するときには、V2cとV3cの差Vx3
を求めて、その分だけ相対的にシフトして積層する。上
記は積層工程13のX1方向について説明したが、Y1
向についても同様の方法で、位置ずれ補正をおこなって
積層することができるのはもとよりである。
【0083】本実施例においても、図7のグラフを基に
した統計処理による位置ずれ補正方法を説明したが、個
々に相対向するスルーホール同志について、それぞれの
ずれ量から最大のずれ量を求めて、上記(1)式と同様
の演算により補正量を求めて、全体の補正量を求めるこ
とができることも(I)で説明したことと同様である。
【0084】(IV) 回路部品搭載工程における位置補
正 最後に、回路部品搭載工程における位置補正工程p17
について説明しよう。
【0085】多層セラミック基板16には、電子部品1
8を搭載するために、図21に示されるようなLSI接
続用パターン605が形成される。このLSI接続用パ
ターン605を光学検査装置17で検出し、上記(I)
ないし(III)の場合と同様の方法で、基準位置からの
位置ずれ補正量を求め、電子部品18を上記補正量分補
正して多層セラミック基板に搭載する。この時の位置ず
れ補正量の算出は、各電子部品18a〜18iのそれぞ
れの領域毎に対応した範囲で算出して、各電子部品18
a〜18i各々独立に補正して搭載しても良い。
【0086】また、この補正方法についても上記(I)
ないし(III)の場合と同様に、統計処理による位置ず
れ補正方法あるいは、個々に相対向するスルーホール
と、各電子部品の接続位置同志について、上記と同様に
個々に相対向するスルーホールと各電子部品の接続位
置、あるいはスルーホールと設計位置のそれぞれのずれ
量から最大のずれ量を求め、上記(1)式と同様の演算
により補正量を求めて、全体の補正量を求めることもで
きる。
【0087】なお、本説明においては、多層セラミック
基板に用いるグリーンシートの位置ずれ補正方法につい
て説明したが、この位置合わせ方法は、銅箔等を基材と
して用いる多層プリント回路基板に適用することができ
る。
【0088】〔電子回路基板の検査方法〕 (I) その理論的背景 先ず、本発明に係る電子回路基板の検査方法の理論的な
背景について、図8および図9を用いて説明しよう。図
8は、上方からの偏光照明・偏光検出(落射照明、リン
グ状照明を含む)の場合と、斜方偏光照明・偏光検出の
場合とを対比して、その画像検出方式の模式図、画像信
号の線図、基板の断面図を表形式にまとめた図である。
図9は、スルーホール(貫通穴)が充填されている場合
と充填されていない場合とを対比して、上方からの偏光
照明と片側からの斜方偏光照明に分けて、その画像信号
の線図と2値画像によるスルーホールの投影図を、信号
と投影図のずれを説明するために表形式にまとめた図で
ある。
【0089】先ず、上方からの偏光照明・偏光検出(落
射照明、リング状照明を含む)(図8の左側)による場
合の欠陥検出の様子と光学的な特徴とについて説明しよ
う。点光源201からの光束は、コンデンサレンズ(図
示せず)により平行光束に変換される。その後、偏光板
202を介されることによって、直線偏光照明光とな
る。そして、この直線偏光照明光は、ハーフミラー20
3で反射され、対物レンズ204を介して回路基板20
5上を直線偏光照明するようになっている。
【0090】その際、微細粒子で構成されている回路基
板205上では照明光が乱反射されることから、偏光板
202で直線偏光されたにもかかわらず反射光の偏光方
向が一様に乱れるものとなっている。しかしながら、ス
ルーホール内に充填物205Aとして充填されている金
属微粒子の表面からの照明光の反射は、正反射とされる
から、その反射光の偏光方向は偏光板202による偏光
方向と同一となる。
【0091】したがって、偏光板206をその偏光方向
が照明系側の偏光板202のそれと直交すべく配置した
上で、対物レンズ204を介しセンサ207で画像検出
がおこなわう場合には、金属微粒子表面からの反射光は
ほとんど偏光板206で遮断されるので、検出画像中で
は充填物205Aは、黒っぽく検出される。一方では、
回路基板205からの反射光は偏光板206をほとんど
そのまま通過するので回路基板205自体は、白っぽく
検出されるものである。
【0092】すなわち、センサ207で検出した画像信
号208Aがあらわす明暗は、回路基板205は明るく
なり、充填物205Aは暗くなる。この充填物205A
と回路基板205の境界部a1、b1点では、拡散反射に
寄与している回路基板205の体積が、a2、b2点に比
べ小さいため、検出される乱反射光量が少なくなり、画
像信号208Aa1,208Bb1のあらわす明度が落ち
こんでくる。
【0093】また、回路基板のスルーホール(貫通穴)
205Bの画像信号208Bについて言えば、回路基板
205に対応する画像信号は、明るくなり、スルーホー
ル205Bからは光が反射して来ないため暗くなる。ス
ルーホール(貫通穴)205Bと回路基板205の境界
部c1、d1点では、回路基板205で拡散反射される体
積が、上記と同様にc2、d2点に比べ小さいため、検出
される乱反射光量が少なくなり、画像信号208B
1,208Bd1のあらわす明度が落ちこんでくるの
は、上と同様である。
【0094】次に、斜方からの偏光照明・偏光検出によ
る場合(図8の右側)による場合の欠陥検出の様子と光
学的な特徴とについて説明しよう。点光源211からの
光束は、コンデンサレンズ(図示せず)により平行光束
に変換される。その後、偏光板202を介されることに
よって、直線偏光照明光となる。そして、この直線偏光
照明光は、回路基板215上を直線偏光照明するように
なっている。その際、微細粒子で構成されている回路基
板215上では照明光が乱反射されることから、偏光板
212で直線偏光されたにも拘わらず反射光の偏光方向
が一様に乱れるものとなっている。しかしながら、スル
ーホール内に充填物215Aとして充填されている金属
微粒子の表面からの照明光の反射は正反射とされるか
ら、その反射光の偏光方向は偏光板212による偏光方
向と同一となる。
【0095】したがって、偏光板216をその偏光方向
が照明系側の偏光板212のそれと直交すべく配置した
上で、対物レンズ214を介しセンサ217で画像検出
がおこなう場合には、金属微粒子表面からの反射光はほ
とんど偏光板216で遮断されるので、検出画像中では
充填物215Aは黒っぽく検出される。一方では、回路
基板215からの反射光は偏光板216をほとんどその
まま通過するので、回路基板215自体は白っぽく検出
されるものである。
【0096】すなわち、センサ217で検出した画像信
号218Aがあらわす明暗は、回路基板215は明るく
なり、充填物215Aは暗くなる。
【0097】これは、この充填物215Aと回路基板2
15の境界部は斜方照明されているため、e1点、e
2点、a1点での拡散反射に寄与している回路基板215
の体積を、V(e1),V(e2),V(a1)とする
と、
【0098】
【数2】 V(e2)>V(e1)>V(a1) ……(2) となるため、e1点での反射光量は、a1点における反射
光量より大きくなり、a1点で上方からの照明光を検出
した場合に比べ、斜方からの照明光を検出したe1点で
は明るく検出されるとものである。
【0099】また、f1点、f2点、b1での拡散反射に
寄与している回路基板215の体積を、V(f1),V
(f2),V(b1)とすると、
【0100】
【数3】 V(f1)<V(b1)<V(f2) ……(3) となるため、f1点での反射光量は、b1点における反射
光量よりも小さくなり、b1点における上方からの照明
光を検出した場合に比べ、斜方からの照明光を検出した
1点では暗く検出されるものである。
【0101】このため、斜方からの偏光照明・偏光検出
においては、上方から偏光照明・偏光検出(点線の画像
信号)に比べ、検出される画像が照明側に移動する特徴
がある。
【0102】上方からの偏光照明・偏向検出の説明で述
べたのと同様に、回路基板のスルーホール(貫通穴)2
15Bの画像信号218Bのあらわす明暗は、スルーホ
ール215Bからは光が反射して来ないため、回路基板
215に比べて暗くなる。スルーホール(貫通穴)21
5Bと回路基板215の境界部は斜方照明されているた
めg1点では、照明光がスルーホール角部に照射される
ことにより、拡散反射光に加え、強力な正反射光成分が
検出される。そのためg1点での画像信号は、218B
1のようになって、g1点での明暗は、回路基板215
のg2点より明るくなる。
【0103】他方、h1点では上記、回路基板205の
1点における上方からの照明光を検出した場合に比べ
1点は暗く検出され、h1の明度<d1の明度<h2の明
度となる。このため、スルーホール画像を斜方から偏光
照明・偏光検出する場合も、上方からの偏光照明・偏光
検出(点線の画像信号)に比べ、検出される画像が照明
側に移動する特徴がある。
【0104】すなわち、図9に示されように、斜方から
偏光照明・偏光検出する場合は、上方からの偏光照明・
偏光検出に比べ、検出されるスルーホール画像の中心は
スルーホールに導体ペーストが充填されている場合に
は、XL1分、スルーホールに導体ペーストが充填され
ていない(貫通スルーホール)場合には、XL2分、照
明側に移動する。発明者の実験では、直径60μmのス
ルーホールを検出画素寸法□4μmで検出した場合、X
1は約4μm、XL2は約2μm程度であった。 (II) スルーホール欠陥検出方法の詳細 上記光学的考察による理論的背景を考慮しつつ、次に場
合を分けて本発明の電子回路基板の検査方法に用いられ
るスルーホール欠陥検出方法について説明する。
【0105】(II-1) 上方偏光照明・偏光検出する場
合 先ず、図10ないし図12を用いて上方偏光照明・偏光
検出する場合のスルーホール欠陥検出方法について説明
しよう。図10は、上方偏光照明・偏光検出する場合の
光学検査装置の要部の斜視図と光学検査装置から検出さ
れる欠陥を列挙した図である。図11は、上方偏光照明
・偏光検出する場合に、導体ペーストを充填したスルー
ホールの様子の、充填状態、画像信号、2値画像、判定
例を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケースのときに、
表形式で比較できるようにした模式図である。図12
は、上方偏光照明・偏光検出する場合に、貫通スルーホ
ールの様子の、充填状態、画像信号、2値画像、判定例
を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケースのときに、表
形式で比較できるようにした模式図である。
【0106】本発明における電子回路基板の欠陥検出に
おいては、図10に示すように、スルーホールに導体ペ
ーストが充填されている場合、スルーホールの充填状態
の欠陥ケースとして生ずるものとして、飛散、異物混
入、にじみ、スルーホール無、位置ずれがある。また、
貫通されているスルーホールの場合、スルーホールの状
態の欠陥ケースとして生ずるものとして、スルーホール
無、カスづまり、大径、小径、穴変形、位置ずれがあ
る。本発明は、これらの各場合を認識して、その欠陥を
識別するものである。
【0107】以下、図11によって、先ず、導体ペース
トを充填したスルーホールの場合の欠陥の検出方法を、
それぞれの場合にわけて説明しよう。
【0108】ペーストの充填状態が正常である場合に
は、検出画像信号をしきい値VH1で2値化することで得
られる2値画像においては、充填物対応の画像部分の面
積SH1は(すなわち、しきい値VH1より小さくなる画像
信号にあたる部分の面積)、SH1 ≒S10 (S10 :基準
値)となるものである。また、面積SH1 と周囲長l か
らSH1 /(l )2を求めれば、外形形状がほぼ円形の正
常充填状態の場合には、SH1 /(l )2 ≒1/4π(約
0.0796)となるものである。さらに、面積SH1の中心を
求めれば、中心位置が正常位置にある場合には基準中心
位置からの距離XL≒XL0、YL≒YL0となる。
【0109】ペーストの充填状態に欠陥がある場合に
は、上記の正常なケースの充填物対応の画像部分の面積
とその中心位置が異なる。以下、これを各欠陥ケースに
ついて説明する。
【0110】にじみ欠陥については、検出画像信号をし
きい値VH1で2値化することで得られる2値画像におい
ては、充填物対応の画像部分の面積SH1は、SH1>S
H10 (SH10 :基準値)となる。
【0111】スルーホールの形成工程でスルーホールが
加工がされていないスルーホール無し欠陥については、
この充填物対応の画像部分の面積SH1≒0となる。
【0112】充填物に異物が付着・混入されている場合
は、正常充填状態に比し、外形形状としての円形がくず
れて、面積SH1 が正常なケースよりも減少し、かつ、
その周囲長l が増加することから、SH1 /(l )2は、
H1 /(l )2<1/4πとなる。
【0113】飛散状態の場合にも、飛散された充填物の
ために、外形形状としての円形がくずれて、面積SH1
と周囲長l との関係は、SH1 /(l )2<1/4πとな
る。さらに、位置ずれについては、検出画像信号をしき
い値VH1で2値化することで得られる2値画像の中心に
おいては、XL>XL0、YL>YL0となる。
【0114】本発明の電子回路基板の欠陥検出方法で
は、上方偏光照明・偏光検出するときに、導体ペースト
が充填されたスルーホールに対し、上で述べたように、
にじみ欠陥、スルーホール無し欠陥、異物付着・混入欠
陥および飛散欠陥、位置ずれ欠陥の各ケースでの充填物
対応の画像部分での面積、周囲長および中心位置を解析
することによって、確実にその欠陥ケースが識別された
状態で、スルーホールの欠陥を検出しようとするもので
ある。
【0115】次に、図12によって、貫通されているス
ルーホールの場合の欠陥の検出方法を、それぞれの場合
にわけて説明しよう。
【0116】スルーホール形状が正常である場合には、
検出画像信号をしきい値VH11で2値化することで得ら
れる2値画像においては、スルーホール対応の画像部分
の面積SH11は、SH11 ≒S110 (S110 :基準値)とな
るものである。また、面積SH 11 と周囲長l11 からS
H11 /(l11 )2 を求めれば、外形形状がほぼ円形の正
常充填状態の場合には、SH11 /(l11 )2 ≒1/4π
(約0.0796)となるものである。さらに、面積SH11の中
心を求めれば、中心位置が正常位置にある場合には基準
中心位置からの距離XL11≒XL110、YL11≒YL110
となる。
【0117】スルーホール形状に欠陥がある場合には、
上記の正常なケースのスルーホール対応の画像部分の面
積とその中心位置が異なる。以下、これを各欠陥ケース
について説明する。
【0118】スルーホールの形成工程でスルーホールが
加工がされていないスルーホール無し欠陥については、
H11≒0となる。大径欠陥、すなわち、正常なスルー
ホールの直径よりも大きくなる欠陥については、検出画
像信号をしきい値VH11で2値化することで得られる2
値画像においては、スルーホール対応の画像部分の面積
H11は、SH11>SH110 (SH110 :基準値)となる。
小径欠陥、すなわち、正常なスルーホールの直径よりも
小さくなる欠陥については、スルーホール対応の画像部
分の面積SH11は、SH11<SH110 (SH110 :基準値)
となる。
【0119】スルーホールにかすづまりが生じている場
合は、正常充填状態と比べて、スルーホール対応の画像
部分の面積SH11が、SH11<SH110 (SH110 :基準
値)となる。また、外形形状としてのスルーホールの円
形がくずれ、そのスルーホール対応の画像部分の面積S
H11 が減少し、かつ、その周囲長l11 が増加するの
で、SH11 /(l11 )2はSH11 /(l11 )2<1/4πと
なる。
【0120】また、穴変形の場合にも、円形状がくず
れ、面積SH11 と周囲長l11 との関係は、SH11 /(l
11 )2<1/4πとなる。
【0121】さらに、位置ずれについては、検出画像信
号をしきい値VH11で2値化することで得られる2値画
像の中心においては、XL11>XL110、YL11>YL
110となる。
【0122】本発明の電子回路基板の欠陥検出方法で
は、上方偏光照明・偏光検出するときに、貫通されたス
ルーホールに対し、上で述べたように、スルーホール無
し欠陥、カスづまり欠陥、大径欠陥、小径欠陥、穴変形
欠陥、位置ずれ欠陥の各ケースでのスルーホール対応の
画像部分の面積、周囲長および中心位置を解析すること
によって、確実にその欠陥ケースが識別された状態で、
スルーホールの欠陥を検出しようとするものである。
【0123】以上述べた二つの場合について要約する
と、上方偏光照明・偏光検出するときに、本発明の電子
回路基板の欠陥検出方法によれば、スルーホールに導体
ペーストが充填されている場合、スルーホールへの充填
状態がそれぞれ、飛散、異物混入、にじみ、スルーホー
ル無、位置ずれのそれぞれの欠陥を識別して検出するこ
とができ、また、貫通されているスルーホールの場合
は、スルーホールの状態がそれぞれ、スルーホール無、
カスづまり、大径、小径、穴変形、位置ずれのそれぞれ
の欠陥を識別して検出することができる。
【0124】(II-2) 斜方偏光照明・偏光検出する場
合 次に、図13ないし図16を用いて斜方偏光照明・偏光
検出する場合のスルーホール欠陥検出方法について説明
しよう。図13は、斜方偏光照明・偏光検出する場合の
光学検査装置の要部の斜視図と光学検査装置から検出さ
れる欠陥を列挙した図である。図14は、斜方偏光照明
・偏光検出する場合に、導体ペーストを充填したスルー
ホールの様子の、充填状態、画像信号、2値画像、判定
例を、正常なケースと基板の凹凸が不足したときに、表
形式で比較できるようにした模式図である。図15は、
斜方偏光照明・偏光検出する場合に、導体ペーストを充
填したスルーホールの様子の、充填状態、画像信号、2
値画像、判定例を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケー
スのときに、表形式で比較できるようにした模式図であ
る。図16は、斜方偏光照明・偏光検出する場合に、貫
通スルーホールの様子の、充填状態、画像信号、2値画
像、判定例を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケースの
ときに、表形式で比較できるようにした模式図である。
【0125】先ず、図13を用いてこの例における斜方
からの偏光照明・偏光検出による場合の、光学検査装置
の動作について、簡単に説明する。図13に示すよう
に、回路基板215上は、点光源211aと偏光板21
2aで直線偏光照明光により照明されていて、回路基板
215上の画像は、そのまま対物レンズ216bを介
し、照明光出射側に配置されたセンサ217bで検出さ
れるようになっている。また、この画像は、対物レンズ
216aを介し、照明光センサ217aでも検出される
ようになっている。
【0126】さらに、点光源211aと偏光板212a
で直線偏光照明光により照明されている方向の相対向す
る方向からも、点光源212bと偏光板212bで直線
偏光照明光により同様に照明されていて、回路基板21
5上の画像は、そのまま対物レンズ216cを介し、照
明光出射側に配置されたセンサ217cで検出されるよ
うになっている。
【0127】図13にも挙げておいたように、この斜方
偏光照明・偏光検出方法による欠陥検出方法の特徴は、
前に述べた上方偏光照明・偏光検出方法によって検出で
きる欠陥に加えて、不足欠陥および基板凹凸欠陥を検出
できることにある。
【0128】以下、そのことを図14を用いて説明しよ
う。図14には、スルーホールへの充填状態がそれぞれ
正常状態、不足状態、基板凹凸状態である場合での、本
発明に係る上記相対向する2方向からの偏光斜方照明・
斜方検出とその判定例が、検出画像信号および2値画像
とともに示されている。すなわち、図13において、斜
方より照明して、斜方よりそのあらわす画像をセンサ2
17bとセンサ217cで検出する場合についてであ
る。
【0129】偏光斜方照明・斜方検出による場合には、
不足欠陥に係るスルーホールの壁面および基板の凹凸部
の斜面では照明光が正反射されるので、その部分での画
像は一様に照明光が乱反射される基板表面よりも明るく
検出され、高レベル信号として得られるものとなってい
る。したがって、照明光が照射されているスルーホール
壁面部分および基板の凹凸部の斜面対応の画像部分抽出
用の第2のしきい値VH2より画像信号が高くなる部分を
検出して、その信号に対応する領域の面積SH2求め(二
つ以上にその領域が分かれるときにはその総和)、その
ような領域の有無、あるいは面積SH2の基準値(十分小
さな正の値)SH20 との大小関係を判定することによっ
て、不足欠陥、基板凹凸欠陥のいずれかの欠陥種別であ
るかを識別された状態で検出することができる。
【0130】一方、基板の欠陥を斜方からの偏向照明で
上方から偏向検出する場合の光学的な原理とその検出法
は、導体ペーストが充填されているスルーホール欠陥に
ついて図15に、貫通されているスルーホールの場合に
ついては、図16に示したように、(II-1)の上方偏向
照明・偏向検出と基本的には同様である。(図15は、図
11に、図16は、図12に対応しており、それぞれ符
号を変えたものになっている。) さらに、斜方偏光照明・偏光検出するこの例において
は、(I)その理論的背景で述べたように、上方偏光照
明・偏光検出された画像のスルーホール中心位置より
も、検出された画像のスルーホール中心位置が照明側に
シフトする。このため、本発明でスルーホールの位置ず
れ検出を行うときは、図9に示したように例えば、シフ
ト量 XL1(充填あり)、YL1(充填なし)だけ補正
して、それぞれの位置ずれ量を求めるようにすること
で、スルーホールの位置ずれも高精度で確実に検出され
得るものである。
【0131】また、本実施例では相対向する2方向から
斜方偏光照明・斜方偏光検出することにより、図14に
示したような部分的に不足している欠陥を高感度に検出
され、基板のグリーンシート表面のへこみや突起欠陥も
高感度に検出され得ようにしているのであるが、さらに
斜方偏光照明・斜方偏光検出方向を増やすことにより検
出感度を向上出来ることはあきらかである。すなわち、
図14の検出方向に対してさらに2方向追加し、4方向
から検出するようにすれば、図14の紙面に対して直角
方向にわずかに不足している欠陥をも高感度に検出する
ことができる。他の実施形態としては、基材を図13の
光軸219を中心に適当な角度だけ回転して検出しても
上記と同様に、わずかに不足している欠陥も高感度に検
出することができる。
【0132】(III)貫通されたスルーホール基板を平
坦に保持して検査する方法 次に、図20を用いて貫通されたスルーホールを有する
基板を平坦に保持して検査する方法の一例について説明
する。図20は、貫通されたスルーホールを有するグリ
ーンシートを平坦にする条件を対比して示したグリーン
シートと吸着ホルダの断面図である。
【0133】上記説明したグリーンシートの位置ずれや
欠陥を高精度に検出するためには、グリーンシート表面
を平坦にして検査する必要がある。このためのグリーン
シートの保持方法は、例えば特開平4−22850号公
報に開示されている方法がある。
【0134】図20に示した吸着ホルダ361は、その
一例として、多孔質セラミックス361aの周囲を緻密
セラミックス361bで囲い焼結して、吸着面361c
を研磨して仕上げたものを示したものである。
【0135】この方法は、略言すれば、多孔質セラミッ
クス361aに設けた吸引穴361dを吸引して、グリ
ーンシート301を吸着して平坦化しようとするもので
ある。
【0136】ここで、特開平4−22850号公報に開
示されている方法では、グリーンシート301aのスル
ーホールに充填物が充填されている場合は、平坦にする
ことができるが、スルーホールが貫通している場合に
は、ここから大気が開放されるために、吸着力が低下し
て図20(a)に示されているように平坦にならない懸
念がある。
【0137】このようなときには、図20(b)に示す
ように、グリーンシート301aの表面301bに透明
シート363を載せて吸着すると、貫通されたスルーホ
ールから流込む大気が遮断され、グリーンシート301
aが吸着面361cに倣って保持されることになる。
【0138】そして、この透明シート363を載せた状
態で、図10、図13、図17に示した方法で検査して
も、高いコントラストの画像を得ることができる。すな
わち、これまで説明してきたスルーホール検査方法で
は、図20(b)のグリーンシートを平坦化する工程を
おこなったときに、偏向照明・偏向検出するため、グリ
ーンシート363に透明シート363を載せたままで
も、透明シート表面からの反射光を低減してグリーンシ
ート表面からの画像を高いコントラストで検出すること
ができる利点がある。
【0139】また、図20(b)のようにグリーンシー
ト301aの表面301bが平坦になった後、透明シー
ト363を図20(c)のように取り除いて検査しても
良い。
【0140】このようにするとグリーンシート301a
の貫通スルーホール362以外のグリーンシート部30
1bが吸着面361cに吸着保持されているため、グリ
ーンシート301aの表面bは平坦面を保つことができ
る。
【0141】なお、上に被せたシートを取り除いてから
検査するときには、特に、光を透過できる透明シートを
用いる必要はなく、シートに用いる部材は、単に大気に
よる吸着力を強めるための空気を通しにくい物質であれ
ば良い。
【0142】〔スル−ホ−ル検査装置〕 (I)スル−ホ−ル検査装置の構造と動作の概略 先ず、本発明に係るスル−ホ−ル検査装置の構造と動作
の概略を、図17を用いて説明する。ここでは、説明の
便宜のため、斜方偏光照明・検出の場合について説明す
ることにする。上方偏光照明・検出の場合についても、
光学的な原理が異なること、欠陥識別方法が図11と図
12に示したものになる外は、ほぼ同様にして実現する
ことができる。図17は、本発明に係るスル−ホ−ル検
査装置の構造と動作とその関連を模式的にブロック図と
して示し、特に光学的な要部を拡大して示した図であ
る。
【0143】図17に示すように、ステ−ジベ−ス30
2上にはXステ−ジ303が、そのXステ−ジ303上
にはまた、Yステ−ジ304が載置されることで、X,
Y方向に独立に移動可とされたXYステ−ジが構成され
たものとなっている。そのYステ−ジ304上には検査
対象としての回路基板301が位置決め搭載され、Xス
テ−ジ303、Yステ−ジ304各々は外部駆動装置と
してのX軸駆動部305、Y軸駆動部306により駆動
されることによって、それぞれX,Y方向に移動される
ようになっている。
【0144】このX,Y方向への移動により回路基板1
上での検査位置はX,Y方向に動かすことができるので
あるが、その検査位置を実測するために、Xステ−ジ3
03、Yステ−ジ304各々での移動量はそれぞれX軸
測長器307、Y軸測長器308によって測定されるよ
うになっている。
【0145】この回路基板1上での検査位置は、直線偏
光平行光源(点光源310aおよびコンデンサレンズ3
11aから構成)309aから発生され、偏光板314
aを介した直線偏光照明光によって斜め方向より照明さ
れている。そして、その検査位置部分での画像が垂直上
方より偏光板315a、対物レンズ312aを介しライ
ンセンサ313aで検出されるものとなっている。その
際、偏光板315aは偏光板314aと偏光方向が直交
すべく設けられていて、一方では、照明系と画像検出系
の光軸のなす平面は検出対象面に対し垂直に設定されて
いる。またそれと同時に、ラインセンサ313aでの画
像検出領域もその平面に対し垂直に設定されるものとな
っている。また、その検査位置部分での画像は直線偏光
平行光源309a側の斜め上方で、偏光板315a、対
物レンズ312bを介しラインセンサ313bでも検出
されるものとなっている。
【0146】一方、ラインセンサ313bの検出領域に
平行で、かつ距離D分だけ離れた部分が、直線偏光平行
光源309aの逆方向より、直線偏光平行光源309b
によって斜め方向より照明される。そして、光源309
b側の斜め上方において、偏光板315c、対物レンズ
312cを介し、ラインセンサ313cでその画像が検
出されるものとなっている。
【0147】したがって、上記構成において、回路基板
1をラインセンサ313a,313b,313cの検出
長手方向に平行ではない方向に水平移動させれば、ライ
ンセンサ313a,313b,313c各々からの画像
信号は画像検出回路316,317,318各々でのA
/D変換処理によって多値化画像信号として得ることが
できる。
【0148】そして、シェ−ディング補正回路(例え
ば、特開昭58−153328号公報に開示されたもの
と同様なもの)319,320,321で照明むら、ラ
インセンサ313a,313b,313c各々での感度
むらがディジタル的に補正された後、2値化回路32
2,323,324およびヒストグラム作成回路32
5,326,327に与えられるものとなっている。
【0149】斜方偏光照明・偏光検出の場合には、この
ヒストグラム作成回路325では図15にでてくるしき
い値VH21、ヒストグラム作成回路326,327各々
では、図14にでてくるしきい値VH2が最適に求められ
るように、実際に検出された画像信号レベルの頻度分布
を算出する。そして、その算出結果は全体制御演算処理
部としてのマイクロコンピュ−タ328で所定に演算処
理されることで、最終的に、最適なしきい値VH21,V
H2を得ることができる。
【0150】これらしきい値VH21,VH2各々にもとづ
き2値化回路322,323,324では多値化画像信
号が2値化処理されることで、2次元2値化画像信号が
得ることができる。このうち、2値化回路322からの
2次元2値化画像信号は輪郭抽出回路329、投影分布
作成回路330、座標加算回路336、各々で以下の様
に所定の処理がおこなわれる。
【0151】先ず、輪郭抽出回路329では、2次元2
値化画像信号からスル−ホ−ルでの充填物の輪郭線を構
成している画素が抽出され、抽出された画素は、順次周
囲長算出回路335で集計され、その最終集計値が輪郭
線の全周囲長が算出される。また、投影分布作成回路3
30では、2次元2値化画像信号がX方向、またはY方
向に投影されて、投影分布が作成され、その投影分布に
もとづき面積算出回路332では充填物対応の画像を構
成している画素の数が集計されて、充填物対応の画像の
全面積が算出される。座標加算回路336では、座標発
生回路337および座標測長回路338に基づく充填物
対応の画像を構成している画素のX、Yそれぞれの座標
値を集計し、座標値の合計をマイクロコンピュータに入
力し、また、上記面積算出回路332で集計された充填
物対応の画像を構成している画素数で割算することによ
って、充填物対応の画像のX、Yそれぞれの重心座標値
を算出する。
【0152】一方、2値化回路323,324各々から
の2次元2値化画像信号は、投影分布作成回路331
1,3312へ入力され、その投影分布にもとづき、ス
ル−ホ−ル壁面部分対応の画像部分での面積が面積算出
回路333、334において算出されるものとなってい
る。
【0153】さて、座標発生回路337では、画像検出
回路316,317,318のいずれかを介し、現に画
像検出に係わっているラインセンサ313a,313
b,313cのいずれかからの走査クロックにもとづ
き、センサ上での走査位置座標が作成される。そしてそ
の一方では、座標測長回路338で、X軸測長器30
7、Y軸測長器308各々からのX,Y方向移動量にも
とづき、ラインセンサ313a,313b,313cに
よる回路基板1上での実検査位置座標が検出される。こ
の検出された実検査位置座標からマイクロコンピュ−タ
328はその時点での実検査位置を認識する。一方、検
査対象としてのスルーホール位置をフロッピーディスク
340からの設計デ−タにもとづき更新する場合には、
所望の実検査位置となるようにその位置が監視のもと
で、XY駆動制御部339を介しX軸駆動部305、軸
駆動部306各々が駆動制御され、Xステ−ジ303、
Yステ−ジ304各々は所望量移動される。より具体的
に説明すれば、実際のスルーホール充填状態検査に際し
ては、回路基板1は平行光源309に対し、矢印Aとし
て示すように、往復移動制御されつつ、スルーホール充
填状態検査がおこなわれ、その全面が走査される。フロ
ッピーディスク340にはまた、回路基板301上に形
成されているスル−ホ−ル各々に関する各種設計デ−タ
(位置座標、スル−ホ−ル径、ピッチ等)が記憶されて
いて、それら設計デ−タは必要に応じ,マイクロコンピ
ュ−タ340に読み出された上、その設計デ−タに従い
Xステ−ジ303、Yステ−ジ304各々が所望量、駆
動されるわけである。それら設計データのうち、スル−
ホ−ル各々についての位置座標はマイクロコンピュ−タ
340からスル−ホ−ル座標メモリ341に転送記憶さ
れた上、そのスル−ホ−ル座標メモリ341の内容と、
座標発生回路337、座標測長回路338各々からの出
力とは比較回路342において比較されるようになって
いる。比較回路342から一致の比較結果が得られた時
点では、所望のスル−ホ−ルについての画像が検出され
ているので、スルーホール画像が検出される度に、面積
算出回路332,333,334および周囲長算出回路
335、座標加算回路336各々が起動され、面積およ
び周囲長およびスルーホール画像部座標加算結果が算出
することができる。
【0154】より詳細に説明すると、座標加算回路33
6からのスルーホール画像部のX,Y座標値の加算結果
Σx,Σyと、面積算出回路332からの充填物対応の
画素数nは、マイクロコンピュ−タ328に取り込まれ
た上、式Σx/n、Σy/nであらわさる演算(Σは、
対象領域の全ての和を取ることを示す)がおこなわれ重
心が算出された後、その演算結果はマイクロコンピュ−
タ328により設定された基準値と比較回路343で比
較される。これによって、充填物対応の画像のX、Yそ
れぞれの重心のずれ量が算出されると共に、スルーホー
ル位置ずれの良否判定と欠陥種別の識別がおこなわれ
る。
【0155】面積算出回路332、周囲長算出回路33
5各々からの面積値(画素数n×画素寸法)、周囲長値
も同様に、マイクロコンピュ−タ328に取り込まれた
上、面積/(周囲長)2 の演算がおこなわれた後、その演
算結果はマイクロコンピュ−タ328により設定された
各種基準値と比較回路344で比較されることによっ
て、充填状態の良否判定と欠陥種別の識別がおこなわれ
る。
【0156】面積算出回路332,333,334各々
からの面積値も同様に、マイクロコンピュ−タ328に
より設定された各基準値と、それぞれ比較回路345,
346,347において比較されることによって、充填
状態の良否判定と欠陥種別の識別がおこなわれる。
【0157】そして、それら比較回路343,344,
345,346,347各々からの良否判定結果および
欠陥種別識別結果は、スル−ホ−ル対応の位置座標に関
連付けられた上、判定結果メモリ348に記憶され、そ
の記憶内容はマイクロコンピュ−タ328による制御下
に、判定結果メモリ348より読み出された上、プリン
タ349で印刷して、見ることができる。
【0158】以上、図17を用いて本発明に係るスルー
ホール検査装置の構造と動作の概略について説明した
が、図17に示したヒストグラム作成回路325,32
6,327、投影分布作成回路330,3311,33
12、面積算出回路332,333,334、周囲長算
出回路335の具体的な構成と動作は特開昭63−24
1344号公報あるいは特開平5−307006号公報
で開示されているものと同様なものを用いれば容易に実
現可能である。
【0159】(II)座標加算回路336の構造と動作の
詳細 次に、図18を用いて本発明に係るスル−ホ−ル検査装
置の構成の内で、座標加算回路336の構造と動作を、
より詳細に説明する。図18は、本発明に係るスル−ホ
−ル検査装置の構成の内で、座標加算回路336の回路
構成をあらわすブロック図である。
【0160】先ず、座標加算回路336のX方向のスル
ーホール座標加算の動作について説明しよう。座標発生
回路336の座標値337と2値化回路322の出力は
ANDゲート401に接続され、その出力は、加算器4
02に入力される。そして、その加算結果をラッチ40
3に入力し、ラッチ403の出力は、加算器402に入
力されるようになっている。このような構成で、AND
ゲート401では、論理積ANDが取られるが故に、ス
ルーホールが存在する場合の2値化信号が“1”となる
時に、座標値337が加算器402Bに入力されること
になる。一方ラッチ403では加算器402で加算され
た座標値を記憶した後、記憶した加算結果を加算器40
2Aに入力する。加算器402では2値化信号が“1”
となる座標値のANDゲート401とラッチ403の出
力を順次加算する。
【0161】Y方向についても。X方向と同様であっ
て、座標測長回路の座標値338と2値化回路322の
出力をANDゲート404に接続し、その出力は、加算
器405に入力される。そして、その加算結果は、ラッ
チ406に入力し、ラッチ406の出力を加算器405
に入力する構成により、上記X方向と同様な動作をおこ
なうことができる。
【0162】このような構成により、図15にでてきた
2値化閾値VH21によりスルーホールが存在する2値画
像のX方向、Y方向それぞれの座標値を加算できる。
【0163】ここで、座標加算回路336を動作させる
タイミングについて説明しよう。例えば、スルーホール
が一定のピッチで配列されている場合を想定する。この
場合においては、スルーホールの位置座標は、あらかじ
めフロッピーディスク340からの設計データに基づき
スルーホール座標メモリ341に所定順に記憶されてい
る。マイクロコンピュター328による制御下に、スル
ーホール座標メモリ341から所定順に読み出される位
置座標は、座標発生回路337からの走査位置座標と、
座標測長回路338からのY座標とを比較回路342で
比較判定され、一致する度に座標加算回路336が起動
することになる。
【0164】また、スルーホールのピッチが数種類存在
する場合であっても、スルーホール座標メモリ341に
スルーホールの位置座標が設計データに基づき記憶され
ている場合は、スルーホールのピッチ如何に拘らず、所
定順に出現するスルーホール各々について、その画像を
処理することが可能となるものである。
【0165】(II) スルーホール検査装置での検査方
法の詳細 次に、以上述べたことをふまえて、スルーホール検査装
置での検査方法の詳細について説明する。上述のように
シェ−ディング補正回路319,320,321からの
多値化画像信号は、2値化回路322,323,324
各々でそれぞれしきい値VH2,VH21に基づき、2値化
処理されている。
【0166】先ず、図19を用いてしきい値VH2,V
H21を最適に設定する方法について説明する。図19
は、検出画像信号の信号レベルと基板上の状態をあらわ
す模式図、その発生頻度の関係をあらわすヒストグラム
である。
【0167】(II-1)ペーストが充填されたスルーホー
ルの場合 先ず、ペーストが充填されたスルーホールの場合の欠陥
の識別方法について説明しよう。すなわち、図19
(a)に示すように、被検査回路基板を用い、ラインセ
ンサ313a,313b,313c各々からの検出画像
信号(多値化画像信号)からは、回路基板1全体でのそ
の明るさ頻度分布が、スルーホール充填状態検査に先立
って、図19(b)に示す如くにヒストグラム作成回路
325,326,327各々で求められる。マイクロコ
ンピュ−タ328ではその明るさ頻度分布より、図19
(b)に示すように、回路基板対応の信号レベルHmax
と充填物対応の信号レベルHmin が求められた上、これ
ら信号レベルHmax ,Hmin の関数として、しきい値V
H2,VH21各々が演算によって最適なものとして設定さ
れているものである。
【0168】以上の如くに設定されたしきい値VH2,V
H21各々によって2値化処理が行われることで、2値化
回路322,323,324からは3種類の2次元2値
化画像信号を得るわけである。
【0169】さらに、この画像信号からは、充填物対応
の面積、スルーホール壁面対応の面積および充填物の周
囲長が求められた上、充填状態の良否判定、否と判定さ
れた場合での欠陥識別がおこなわれる。
【0170】これら良否判定、欠陥識別について、具体
的に数式を挙げながら説明すれば以下のようである。
【0171】図14では、しきい値VH2で2値化処理さ
れた後の、各種充填状態に対する2値画像が2種類示し
た。これら2値画像からは、スル−ホ−ル壁面に対応す
る明るく正反射される部分での面積SH201,SH202が求
められており、その面積SH2 01,SH202の判定をおこな
うことによって、不足欠陥あるいは基板凹凸欠陥を検出
する。
【0172】なお、本実施例では、しきい値はVH2一種
類の場合で説明したが、検出方向が異なる毎に、検出画
像の信号レベルがそれぞれ異なる場合は、図19に示す
演算により、各々異なったしきい値を設けてもよい。
【0173】また、図15で、しきい値VH21で2値化
処理された後の、各種充填状態に対する2値画像を示し
たが、これら2値画像からはスル−ホ−ル充填物の面積
(斜線表示)SH21およびその周囲長l21およびスル−
ホ−ル充填物の中心座標位置XL21,YL21を求めて、
欠陥判定と欠陥種別の識別がおこなうものである。
【0174】具体的には、欠陥判定と欠陥種別の識別
は、正常充填状態をしきい値VH2,VH21で2値化した
場合での面積SH20 ,SH210 および周囲長をl21 ,ス
ル−ホ−ル充填物の中心位置XL210,YL210を基準値
として、図14,図15に判定例として示すように、以
下の如くに判定される。
【0175】2方向から斜方偏光照明・斜方偏光照明検
出の場合には、 正常…SH2<SH20 不足および基板凹凸…SH201>SH20 であり、一方、斜方偏光照明・上方偏光検出の場合に
は、 スルーホールの正常…SH21≒SH210,SH21/l21 2
H210/l21 2≒1/4π=0.0796 にじみ…SH21>SH210 スルーホール無し…SH21≒0 異物付着・混入…SH21/l21 2<1/4π 飛散欠陥…SH21/l21 2<1/4π 位置ずれ…XL21>XL210,YL21>YL210 である。
【0176】(II-2) 貫通されたスルーホールの場合 次に、貫通されたスルーホールの場合の欠陥の識別方法
について説明しよう。貫通スルーホールを検出する場合
においても、上記(II-1)の説明と同様に、シェ−ディ
ング補正回路319からの多値化画像信号は2値化回路
322でしきい値VH22にもとづき2値化処理をおこな
うことで、2次元2値化画像信号が得ることができる。
この画像信号からはさらに、スルーホール貫通部対応の
面積、および周囲長が求めた上、スルーホール部の良否
判定、否と判定された場合での欠陥識別をおこなう。
【0177】これら良否判定、欠陥識別について、具体
的に説明すれば以下のようである。すなわち、図16
で、しきい値VH22で2値化処理された後の、スルーホ
ール部に対する2値画像が示したように、これら2値画
像からはスル−ホ−ルの面積(斜線表示)SH22および
その周囲長l22およびスル−ホ−ル充填物の中心位置X
22,YL22が求められ、それらから、欠陥判定と欠陥
種別の識別がおこなわれる。具体的には、欠陥判定と欠
陥種別の識別は、正常充填状態をしきい値VH2 2で2値
化した場合での面積SH220 ,および周囲長をl22 ,ス
ル−ホ−ル充填物の中心座標位置XL220,YL220を基
準値として、図16に判定例として示すように、以下の
如くに判定される。
【0178】すなわち、斜方偏光照明・上方偏光検出の
場合には、 スルーホールの正常…SH22≒SH220,SH22/l22 2
H220/l22 2≒1/4π=0.0796 スルーホール無し…SH22≒0 カスづまり…SH22<SH110,SH22/l22 2<1/4π 大径…SH22>SH220 小径…SH22<SH220 穴変形…SH22/l22 2<1/4π 位置ずれ…XL22>XL220,YL22>YL220 である。
【0179】〔スルーホール検査装置の検査対象、検査
方法のその他の適用例〕上記の説明においては、スルー
ホール検査装置の検査対象を多層セラミック基板に用い
られるグリーンシートと想定しているが、銅箔板等を基
材とするプリント回路基板についても本検査装置を用い
ることができる。この場合は、図17の対物レンズ31
2a、ラインセンサ313a、偏光板315a、の代わ
りに図10に示す検査方法を用いることにより実現でき
る。すなわち銅箔板等の基材表面は拡散状態でないた
め、落射照明により正反射光を検出することによりスル
ーホール部は黒っぽく、基材部は白っぽく検出でき、本
実施例で述べた欠陥判定方法および位置ずれの検出方法
が適用できる。
【0180】また、グリーンシートを積層・焼結後の多
層セラミック基板上と電子部品との接続は、はんだ等に
よっておこなっているが、電子部品との接続部が円形や
正多角形等のパターンの場合は、図10あるいは図13
に示した検出方法を用いることにより、位置ずれ検出を
おこなうことができることは明らかである。
【0181】
【発明の効果】本発明の電子回路基板の製造方法によれ
ば、スルーホール(貫通穴)、あるいは充填物が充填さ
れているスルーホールを有しているプリント配線基板
の、表裏配線間を接続するスルーホールの位置ずれが小
さい信頼性の高い電子回路基板の製造方法を提供するこ
とができる。
【0182】また本発明によれば、位置ずれが生じてい
るスルーホール、あるいはスルーホールに充填物が充填
された後、位置ずれが生じたスルーホールを有している
プリント配線基板を排除し、良品プリント配線基板のス
ルーホールに充填物を充填し、配線パターンを形成し、
良品のプリント配線基板だけを積層・焼結して製造す
る、信頼性の高い電子回路基板の製造方法を提供するこ
とができる。
【0183】次に、本発明のスルーホールの検査方法お
よび検査装置によれば、プリント配線基板に形成されて
いる、スルーホール、あるいは充填物が充填されている
スルーホールの位置ずれを高速、高精度に計測出来るよ
うにしたスルーホールの検査方法および検査装置を提供
することができる。
【0184】また本発明によれば、プリント配線基板に
形成されている、スルーホール(貫通穴)、あるいは充
填物が充填されているスルーホールの、良品スルーホー
ルと欠陥スルーホールを識別して検査し、良品スルーホ
ールの位置ずれを高精度に計測できるようにしたスルー
ホールの検査方法および装置を提供することができる。
さらに本発明によれば、貫通スルーホールを有するプ
リント配線基板を検査する場合に、基板を平坦に保持し
て、検査しうる電子回路基板の検査方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板から電子回路基板が
できるまでの製造工程の一例を模式的に示した流れ図で
ある。
【図2】図1に示した製造工程を説明するフローチャー
ト図である。
【図3】スルーホール2が形成されたグリーンシート1
の平面図である。
【図4】スクリーンマスク5bとグリーンシート4に位
置合せをしている様子を模式的に示す斜視図である。
【図5】X方向のスルーホールの位置ずれ量と発生する
頻度の関係をあらわすグラフであり(導体ペースト充填
工程における)、横軸にX方向の位置ずれ量、縦軸に頻
度を示している。
【図6】グリーンシートを積層している途中を側面から
みた図であり、n層目のグリーンシートGV1上にn+
1層目グリーンシートGV2を、また、n+1層目グリ
ーンシートGV2の上にn+2層目グリーンシートGV3
を積層していることを示している。
【図7】X方向のスルーホールの位置ずれ量と発生する
頻度の関係をあらわすグラフであり(積層工程におけ
る)、横軸にX方向の位置ずれ量、縦軸に頻度を示して
いる。
【図8】上方からの偏光照明・偏光検出(落射照明、リ
ング状照明を含む)の場合と、斜方偏光照明・偏光検出
の場合とを対比して、その画像検出方式の模式図、画像
信号の線図、基板の断面図を表形式にまとめた図であ
る。
【図9】スルーホール(貫通穴)が充填されている場合
と充填されていない場合とを対比して、上方からの偏光
照明と片側からの斜方偏光照明に分けて、その画像信号
の線図と2値画像によるスルーホールの投影図を、信号
と投影図のずれを説明するために表形式にまとめた図で
ある。
【図10】上方偏光照明・偏光検出する場合の光学検査
装置の要部の斜視図と光学検査装置から検出される欠陥
を列挙した図である。
【図11】上方偏光照明・偏光検出する場合に、導体ペ
ーストを充填したスルーホールの様子の、充填状態、画
像信号、2値画像、判定例を、正常なケースとそれぞれ
の欠陥ケースのときに、表形式で比較できるようにした
模式図である。
【図12】上方偏光照明・偏光検出する場合に、貫通ス
ルーホールの様子の、充填状態、画像信号、2値画像、
判定例を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケースのとき
に、表形式で比較できるようにした模式図である。
【図13】斜方偏光照明・偏光検出する場合の光学検査
装置の要部の斜視図と光学検査装置から検出される欠陥
を列挙した図である。
【図14】斜方偏光照明・偏光検出する場合に、導体ペ
ーストを充填したスルーホールの様子の、充填状態、画
像信号、2値画像、判定例を、正常なケースと基板の凹
凸が不足したときに、表形式で比較できるようにした模
式図である。
【図15】斜方偏光照明・偏光検出する場合に、導体ペ
ーストを充填したスルーホールの様子の、充填状態、画
像信号、2値画像、判定例を、正常なケースとそれぞれ
の欠陥ケースのときに、表形式で比較できるようにした
模式図である。
【図16】斜方偏光照明・偏光検出する場合に、貫通ス
ルーホールの様子の、充填状態、画像信号、2値画像、
判定例を、正常なケースとそれぞれの欠陥ケースのとき
に、表形式で比較できるようにした模式図である。
【図17】本発明に係るスル−ホ−ル検査装置の構造と
動作とその関連を模式的にブロック図として示し、特に
光学的な要部を拡大して示した図である。
【図18】本発明に係るスル−ホ−ル検査装置の構成の
内で、座標加算回路336の回路構成をあらわすブロッ
ク図である。
【図19】検出画像信号の信号レベルと基板上の状態を
あらわす模式図、その発生頻度の関係をあらわすヒスト
グラムである。
【図20】貫通されたスルーホールを有するグリーンシ
ートを平坦にする条件を対比して示したグリーンシート
と吸着ホルダの断面図である。
【図21】積層焼結後の多層配線基板の断面図である。
【図22】スルーホールのある配線基板の断面図とそれ
を照明することよって得られる画像信号と検出画像を対
比して示した図である。
【符号の説明】
1…グリーンシート、2…スルーホール、3…光学検査
装置、5…導体充填印刷機、6…導体ペーストが充填さ
れたグリーンシート、7…光学検査装置、9…回路パタ
ーン印刷機、10…回路パターンが印刷されたグリーン
シート、11…光学検査装置、13…積層工程、15…
焼結炉、16…多層セラミック、17…光学検査装置、
20…電子回路基板、301…回路基板、310a,3
10b…点光源、311a,311b…コンデンサレン
ズ、312a,312b,312c…対物レンズ、31
3a,313b,313c…ラインセンサ、314a,
314b,315a,315b,315c…偏光板、3
16,317,318…画像検出回路、319,32
0,321…シェーディング補正回路、322,32
3,324…2値化回路、328…マイクロコンピュタ
ー、329…輪郭抽出回路、330,3311,331
2…投影分布作成回路、、332,333,334,…
面積算出回路、335…周囲長算出回路、336…座標
加算回路、337…座標発生回路、338…座標測長回
路、341…スルーホール座標メモリ、343,34
4,345,346,347…比較回路、348…判定
結果メモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 史郎 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板の製造方
    法において、 前記電子回路基板を多層にして形成する場合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段と、位置ずれ補
    正量を算出する手段と、その位置ずれ補正量に基づいて
    電子回路基板の位置合わせをおこなう手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に光を照射し、 前記光を照射して測定される画像信号を検出する手段に
    よって、前記光を照射して測定される画像信号を検出
    し、 前記位置ずれ補正量を算出する手段によって、前記画像
    信号により前記電子回路基板間の前記スルーホールの位
    置ずれ補正量を算出し、 前記電子回路基板の位置合わせをおこなう手段によっ
    て、前記算出された位置ずれ補正量に基づいて電子回路
    基板間の位置合わせをおこなうことを特徴とする電子回
    路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 スルーホール加工工程、スルーホールに
    充填物を充填する工程、スルーホールに充填物を充填
    後、前記マスクによって回路パターンを形成する工程の
    少なくともこれらの内の一つの工程を経過後に、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に光を照射し、 前記光を照射して測定される画像信号を検出する手段に
    よって、前記光を照射して測定される画像信号を検出
    し、 その画像信号から、各々の工程におけるスルーホールの
    位置ずれ量を検出し、 前記位置ずれ補正量を算出する手段によって、検出され
    た位置ずれ量から、多層に形成される前記電子回路基板
    間どうしの位置ずれ誤差が最小になるように位置ずれ補
    正量を算出し、 前記電子回路基板の位置合わせをおこなう手段によっ
    て、前記算出された位置ずれ補正量に基づいて前記電子
    回路基板間の位置合わせをおこなうことを特徴とする請
    求項1記載の電子回路基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板の製造方
    法において、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段と、位置ずれ補
    正量を算出する手段と、その位置ずれ補正量に基づいて
    電子回路基板とそれをパターン化するためのマスクの位
    置合わせをおこなう手段とを有し、 スルーホール加工工程、スルーホールに充填物を充填す
    る工程、スルーホールに充填物を充填後、前記マスクに
    よって回路パターンを形成する工程の少なくともこれら
    の内の一つの工程を経過後に、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に光を照射し、 前記光を照射して測定される画像信号を検出する手段に
    よって、前記光を照射して測定される画像信号を検出
    し、 その画像信号から、各々の工程におけるスルーホールの
    位置ずれ量を検出し、 前記位置ずれ補正量を算出する手段によって、検出され
    た位置ずれ量から、設計基準スルーホール位置またはス
    ルーホールやパターンを形成するマスクのスルーホール
    位置との位置ずれ誤差が最小になるように位置ずれ補正
    量を算出し、 前記電子回路基板とそのマスクとの位置合わせをおこな
    う手段によって、前記算出された位置ずれ補正量に基づ
    いて、この電子回路基板とそのマスクとの位置合わせを
    おこなうことを特徴とする電子回路基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 配線を有して形成される電子回路基板の
    製造方法において、 その電子回路基板の配線に電気的に接続して電子回路部
    品を搭載する場合に、 前記電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段と、位置ずれ補
    正量を算出する手段と、その位置ずれ補正量に基づいて
    電子回路基板と電子回路部品の位置合わせをおこなう手
    段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子部品が搭載される前記電子回路基板に光を照射し、 前記光を照射して測定される画像信号を検出する手段に
    よって、前記光を照射して測定される画像信号を検出
    し、 その画像信号から、電子回路部品の位置ずれ量を検出
    し、 前記位置ずれ補正量を算出する手段によって、検出され
    た位置ずれ量から、その各々の電子部品の所定の搭載位
    置との位置ずれ誤差が最小になるように位置ずれ補正量
    を算出し、 前記電子回路基板と電子回路部品の位置合わせをおこな
    う手段によって、前記算出された位置ずれ補正量に基づ
    いて、この電子回路基板とそれに搭載される電子回路部
    品との位置合わせをおこなうことを特徴とする電子回路
    基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板の製造方
    法において、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 スルーホール加工工程、スルーホールに充填物を充填す
    る工程、スルーホールに充填物を充填後、前記マスクに
    よって回路パターンを形成する工程があって、 前記各々の工程において許容できるスルーホール位置ず
    れ量を定めておき、 前記工程の少なくともこれらの内の一つの工程を経過後
    に、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に光を照射し、 前記光を照射して測定される画像信号を検出する手段に
    よって、前記光を照射して測定される画像信号を検出
    し、 その画像信号から、各々の工程におけるスルーホール位
    置ずれ量を検出し、 前記検出されたスルーホール位置ずれ量が前記各々の工
    程において許容できるスルーホール位置ずれ量よりも大
    きくなった電子回路基板を排除して、前記スルーホール
    位置ずれ量が許容範囲内にある電子回路基板のみを後の
    工程に用いることを特徴とする電子回路基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】スルーホールを利用して基板の表裏の配線
    を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルーホ
    ール検査方法において、 そのスルーホールが貫通されたものである場合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に上方または斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    上方または斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H11と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH11と、基準位置に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH11、周囲長l
    11としたときに、 これら面積SH11、周囲長l11、基準位置に基づいて、 スルーホール無し欠陥、カスづまり欠陥、大径欠陥、小
    径欠陥、穴変形欠陥という状態にある欠陥スルーホール
    の欠陥種別を識別された状態で検出し、 または、正常なスルーホールとの位置ずれを検出される
    ようにしたことを特徴とするスルーホール検査方法。
  7. 【請求項7】 前記電子回路基板に光を照射する手段に
    よって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を
    照射する方法において、上方または斜上方より直線偏光
    照明光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏
    光方向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあ
    り、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の上方または斜め上方より検出する方法が、その直
    線偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によ
    って上方または斜め上方より検出することを特徴とする
    請求項6記載のスルーホール検査方法。
  8. 【請求項8】スルーホールを利用して基板の表裏の配線
    を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルーホ
    ール検査方法において、 そのスルーホールに電気伝導性物質が充填されている場
    合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に上方または斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    上方または斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H1と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH1と、基準位置に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH1、周囲長lと
    したときに、 これら面積SH1、周囲長l1、基準位置に基づいて、 にじみ欠陥、スルーホール無し欠陥、異物混入欠陥、飛
    散欠陥、状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を識別
    された状態で検出し、 または、正常なスルーホールとの位置ずれを検出される
    ようにしたことを特徴とするスルーホール検査方法。
  9. 【請求項9】 前記電子回路基板に光を照射する手段に
    よって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光を
    照射する方法において、上方または斜上方より直線偏光
    照明光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏
    光方向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあ
    り、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の上方または斜め上方より検出する方法が、その直
    線偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によ
    って上方または斜め上方より検出することを特徴とする
    請求項8記載のスルーホール検査方法。
  10. 【請求項10】スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルー
    ホール検査方法において、 そのスルーホールに電気伝導性物質が充填されている場
    合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H1と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH2に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH2としたとき
    に、 この面積SH2に基づいて、 その電子回路基板の凹凸欠陥、前記スルーホールに充填
    された電気伝導性物質の不足欠陥を検出するしたことを
    特徴とするスルーホール検査方法。
  11. 【請求項11】 前記電子回路基板に光を照射する手段
    によって、前記電子回路基板に斜上方より光を照射する
    方法において、斜上方より直線偏光照明光により照射し
    た状態で、その直線偏光照明光の偏光方向と同一の方向
    の偏光成分が遮光された状態にあり、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の斜め上方より検出する方法が、その直線偏光照明
    光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によって、斜め
    上方より検出することを特徴とする請求項10記載のス
    ルーホール検査方法。
  12. 【請求項12】スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルー
    ホール検査装置において、 そのスルーホールが貫通されたものである場合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に上方または斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    上方または斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H11と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH11と、基準位置に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH11、周囲長l
    11としたときに、 これら面積SH11、周囲長l11、基準位置に基づいて、 スルーホール無し欠陥、カスづまり欠陥、大径欠陥、小
    径欠陥、穴変形欠陥という状態にある欠陥スルーホール
    の欠陥種別を識別された状態で検出し、 または、正常なスルーホールとの位置ずれを検出するこ
    とを特徴とするスルーホール検査装置。
  13. 【請求項13】 前記電子回路基板に光を照射する手段
    によって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光
    を照射するときに、上方または斜上方より直線偏光照明
    光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方
    向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の上方または斜め上方より検出するときに、その直
    線偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によ
    って上方または斜め上方より検出することを特徴とする
    請求項12記載のスルーホール検査装置。
  14. 【請求項14】スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルー
    ホール検査装置において、 そのスルーホールに電気伝導性物質が充填されている場
    合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に上方または斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    上方または斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H1と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH1と、基準位置に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH1、周囲長lと
    したときに、 これら面積SH1、周囲長l1、基準位置に基づいて、 にじみ欠陥、スルーホール無し欠陥、異物混入欠陥、飛
    散欠陥、状態にある欠陥スルーホールの欠陥種別を識別
    された状態で検出し、 または、正常なスルーホールとの位置ずれを検出するこ
    とを特徴とするスルーホール検査装置。
  15. 【請求項15】 前記電子回路基板に光を照射する手段
    によって、前記電子回路基板に上方または斜上方より光
    を照射するときに、上方または斜上方より直線偏光照明
    光により照射した状態で、その直線偏光照明光の偏光方
    向と同一の方向の偏光成分が遮光された状態にあり、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の上方または斜め上方より検出するときに、その直
    線偏光照明光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によ
    って上方または斜め上方より検出することを特徴とする
    請求項14記載のスルーホール検査装置。
  16. 【請求項16】スルーホールを利用して基板の表裏の配
    線を電気的に接続して形成される電子回路基板のスルー
    ホール検査装置において、 そのスルーホールに電気伝導性物質が充填されている場
    合に、 その電子回路基板に光を照射する手段と、その光を照射
    して測定される画像信号を検出する手段とを有し、 前記電子回路基板に光を照射する手段によって、前記電
    子回路基板に斜上方より光を照射し、 前記画像信号を検出する手段によって、光を照射するこ
    とによって測定される画像信号を光が照射された地点の
    斜め上方より検出し、 予め正常なスルーホールにおける画像信号のしきい値V
    H1と、基準位置が定められていて、 その画像信号のしきい値VH2に基づき、 前記検出されたスルーホールの面積をSH2としたとき
    に、 この面積SH2に基づいて、 その電子回路基板の凹凸欠陥、前記スルーホールに充填
    された電気伝導性物質の不足欠陥を検出することを特徴
    とするスルーホール検査装置。
  17. 【請求項17】 前記電子回路基板に光を照射する手段
    によって、前記電子回路基板に斜上方より光を照射する
    ときに、斜上方より直線偏光照明光により照射した状態
    で、その直線偏光照明光の偏光方向と同一の方向の偏光
    成分が遮光された状態にあり、 かつ、前記画像信号を検出する手段によって、光を照射
    することによって測定される画像信号を光が照射された
    地点の斜め上方より検出するときに、その直線偏光照明
    光の偏光方向と直交方向の偏光成分の光によって、斜め
    上方より検出することを特徴とする請求項16記載のス
    ルーホール検査装置。
  18. 【請求項18】 貫通されたスルーホールの電子回路基
    板を検査する電子回路基板検査方法において、 その電子回路基板の一面から大気を吸引する手段を有
    し、 前記電子回路基板を保持する吸着ホルダに電子回路基板
    を搭載し、 それと相対向する電子回路基板の面にシートを載せて、 その電子回路基板の一面から大気を吸引した後に、 その電子回路基板を検査することを特徴とする電子回路
    基板の検査方法。
  19. 【請求項19】 前記シートが光を透過する部材である
    ことを特徴とする請求項18記載の電子回路基板の検査
    方法。
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