JPH08187453A - 回転霧化頭型塗装装置 - Google Patents

回転霧化頭型塗装装置

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JPH08187453A
JPH08187453A JP6340260A JP34026094A JPH08187453A JP H08187453 A JPH08187453 A JP H08187453A JP 6340260 A JP6340260 A JP 6340260A JP 34026094 A JP34026094 A JP 34026094A JP H08187453 A JPH08187453 A JP H08187453A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転霧化頭と被塗物との間に発生する放電エ
ネルギを小さくすることにより、安全性を向上する。 【構成】 ハウジング22、回転霧化頭29およびシェ
ーピングエアリング32を絶縁性樹脂材料によって形成
し、シェーピングエアリング32の外側リング33先端
側に半導電性材料からなるリング電極37を設け、この
リング電極37はハウジング22の半導電性通電膜23
および外側リング33のリング側半導電性膜36を介し
て高電圧発生装置に接続している。従って、絶縁性樹脂
材料で形成した各部材の浮遊容量を外側リング33の抵
抗によって分布容量とし、被塗物の異常接近による放電
時にはリング電極37側の浮遊容量から順次放電させ、
浮遊容量に蓄えられた電荷が一気に放電するのを抑え、
放電エネルギを低く抑える。この結果、火災事故を防止
して安全性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車体、家電製
品、家具製品等の被塗物を塗装するのに用いて好適な回
転霧化頭型塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に知られている直接帯電方式の回転
霧化頭型塗装装置は、回転軸を介して回転霧化頭に高電
圧を印加し、該回転霧化頭から放出される塗料粒子を帯
電させて、アースに接続された被塗物に向けて塗料を飛
行させ、該被塗物に塗着させるようになっている。
【0003】ここで、従来技術による直接帯電方式の回
転霧化頭型塗装装置は、安全性確保のために、回転霧化
頭と被塗物との間に過電流が流れたことを検出する過電
流検出手段を備えたものが知られており、このような形
式の回転霧化頭型静電塗装装置を図9および図10を参
照しつつ説明する。
【0004】図中、1は塗装ブースを示し、該塗装ブー
ス1内にはコンベア2が敷設され、該コンベア2上には
アースに接続された被塗物3が載置されている。そし
て、該被塗物3はコンベア2によって塗装ブース1内を
搬送され、この間に塗装作業が行われる。
【0005】4は内部に金属製の回転軸を回転駆動する
エアモータ(図示せず)を内蔵した直接帯電方式の塗装
機本体を示し、該塗装機本体4の先端側に位置した回転
軸には回転霧化頭5が取付けられ、また塗装機本体4は
塗料パイプ6を介して色替弁装置7と接続されている。
そして、該色替弁装置7は図示しない塗料タンク、エア
源、シンナ源等と接続され、塗料タンクからの塗料を塗
料パイプ6を介して塗装機本体4から回転霧化頭5に供
給し、色替等の必要に応じてシンナ、エアを供給して洗
浄を行うようになっている。
【0006】ここで、前記回転霧化頭5は例えばアルミ
ニウム材等の金属によってベル型に形成され、後述する
高電圧ケーブル10および回転軸を介して高電圧が印加
される。このように、回転霧化頭5はエアモータによっ
て高速回転され、かつ高電圧ケーブル10を介して高電
圧が印加された状態において、塗料パイプ6を介して塗
料が供給されると、回転霧化頭5からは高電圧に帯電し
た帯電塗料粒子が噴霧される。
【0007】8は商用電源9から出力される電圧を例え
ば−60〜−120kV程度の高電圧まで昇圧する高電
圧発生手段としての高電圧発生装置、10は該高電圧発
生装置8から発生した高電圧を塗装機本体4を介して回
転霧化頭5に印加する高電圧ケーブルをそれぞれ示し、
該高電圧ケーブル10の一端は高電圧発生装置8に接続
され、その他端は塗装機本体4に接続されている。
【0008】11は過電流検出器を示し、該過電流検出
器11は高電圧ケーブル10を介して回転霧化頭5に流
れる過電流を検出するものである。
【0009】12は高電圧発生装置8と商用電源9との
間に設けられた遮断スイッチを示し、該遮断スイッチ1
2は過電流検出器11で高電圧ケーブル10を流れる電
流が所定電流値以上になったことを検知したとき開成す
るものである。
【0010】このように構成される従来技術による回転
霧化頭型静電塗装装置では、高電圧発生装置8で発生し
た高電圧が高電圧ケーブル10等を介して塗装機本体4
から回転霧化頭5に印加される。一方、塗料タンクから
の塗料を色替弁装置7、塗料パイプ6を介して回転霧化
頭5に供給することにより、該塗料を印加高電圧と同電
位に帯電せしめ、該回転霧化頭5から塗料を吐出させる
ことにより、該回転霧化頭5とアース電位にある被塗物
3との間の静電界の力をかりて塗着せしめる。この間、
高電圧発生装置8、高電圧ケーブル10、回転霧化頭
5、被塗物3、アースによって電気的なループが形成さ
れ、該ループを電流が流れる。
【0011】さらに、塗装機本体4の回転霧化頭5と被
塗物3との間には帯電塗料粒子が静電界の力をかりて吸
引飛行しているが、この間に介在する空気によって所定
の電気抵抗Rが形成され、この空気による電気抵抗Rに
よって、塗装機本体4を構成する部品の個々の浮遊容量
C(これらの全容量は数10pF位と考えられる)に対
して蓄えられた電荷が放電するのを防止している。
【0012】しかし、図10に示すように、塗装中に回
転霧化頭5が被塗物3に異常接近または接触する短絡事
故等が発生した場合には、回転霧化頭5と被塗物3との
間の電気抵抗値Rが小さくなり、各部品の浮遊容量Cに
蓄えられた電荷が被塗物3に向けて瞬時に放電しようと
する。
【0013】なお、通常時に高電圧発生装置8から流れ
る電流は約50μAであるが、浮遊容量に蓄えられた電
荷が瞬時に放電、スパークを発生するときには、そのエ
ネルギは1000ミリジュールにも達する。
【0014】しかし、前記ループを流れる電流は過電流
検出器11によって検出されており、このループに過電
流が流れると、遮断スイッチ12を開成し、高電圧発生
装置8への電流供給を停止する。これによって、塗装機
本体4と被塗物3との異常接近または接触による短絡事
故、高電圧ケーブル損傷等による短絡事故を防止し、塗
料着火による火災発生を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回転霧化頭型静電塗装装置では、回転霧化
頭5と被塗物3とが異常接近したときに、この間に存在
する空気による電気抵抗値Rが小さくなって過電流検出
器11に設定値以上の電流が流れることにより、遮断ス
イッチ12を開成させるものであるが、該遮断スイッチ
12が作動しなかったり、作動遅れが発生した場合に
は、回転霧化頭5と被塗物3との間に火花放電が発生
し、この火花放電によって火災事故を起すという虞れが
ある。
【0016】特に、従来技術による回転霧化頭5はアル
ミニウム材等の金属によってベル型またはディスク型に
形成されているから、電気抵抗値Rが小さくなって一度
スパークが発生すると浮遊容量Cに蓄えられた電荷の殆
どが瞬時に放電されてしまい、エネルギの殆どが瞬時に
放電されてしまうため、その放電エネルギは瞬時に大き
くなり、有機溶剤(シンナ)の最小着火点以下に抑える
のが非常に困難であった。
【0017】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、回転霧化頭と被塗物との間に発生する
瞬間的な放電エネルギを小さく抑えることにより、安全
性を高めることのできる回転霧化頭型塗装装置を提供す
ることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する回転霧化頭型塗装装
置は、絶縁樹脂材料からなり、内部に回転軸を回転駆動
するエアモータが設けられたハウジングと、絶縁樹脂材
料によって先端が塗料放出端縁となったカップ状または
ディスク状に形成され、該ハウジングの先端側に位置し
た回転軸に設けられた回転霧化頭と、該回転霧化頭の外
周面を囲むように円環状に形成され、基端が前記ハウジ
ングに設けられると共に先端が該回転霧化頭の塗料放出
端縁近傍に位置する環状体と、半導電性材料または導電
性材料によって形成され、該環状体の先端に設けられた
リング電極と、該リング電極に高電圧発生手段からの高
電圧を印加するため、前記環状体の周面に設けられた半
導電性材料からなる環状体側半導電性膜とから構成した
ことにある。
【0019】請求項2の発明では、前記回転霧化頭の塗
料放出端縁外周には半導電性材料からなる霧化頭側半導
電性膜を形成したことにある。
【0020】請求項3の発明では、前記ハウジングの周
面には、高電圧発生手段から環状体側半導電性膜に高電
圧を印加するために半導電性材料からなる半導電性通電
膜を形成したことにある。
【0021】請求項4の発明では、前記ハウジングに
は、高電圧発生手段から環状体側半導電性膜に高電圧を
印加するためのリード線を設け、該リード線の途中には
高抵抗素子を設けたことにある。
【0022】請求項5の発明では、前記リング電極は、
前記環状体の先端側表面に皮膜状に形成したことにあ
る。
【0023】請求項6の発明では、前記環状体は塗料噴
霧パターンを成形するためのシェーピングエアを噴出す
るシェーピングエアリングとし、前記リング電極を該シ
ェーピングエアリングの先端に設けたことにある。
【0024】
【作用】請求項1の発明の構成のように、回転霧化頭を
絶縁樹脂材料によって形成すると共に、同じく絶縁樹脂
材料によって環状体を形成し、該環状体の周面には先端
のリング電極に高電圧発生手段からの高電圧を印加する
ための環状体側半導電性膜を形成したから、塗装装置を
構成する部品の浮遊容量を、環状体の周面に形成した環
状体側半導電性膜の各部分における抵抗で環状体の周面
に分布される分布容量とすることができ、それぞれの抵
抗毎に分布容量が接続されたL型回路を環状体の周面に
複数個形成することになる。これにより、回転霧化頭と
被塗物とが異常接近したとしても、環状体の先端側に形
成されたリング電極側の位置にあるL型回路中の分布容
量から蓄えられた電荷を順次放電していくから、浮遊容
量に蓄えられた電荷が瞬時に放電するのを抑え、放電エ
ネルギを低くすることができる。しかも、浮遊容量は複
数の分布容量を並列に分割して接続しているから、各分
布容量における静電容量は小さくなり、放電時における
静電エネルギを小さく抑えることができ、さらに環状体
側半導電性膜による各抵抗と分布容量からL型回路をな
すために、該L型回路の放電時には時定数によって電荷
の放電速度を遅らせることができ、分布容量から放電さ
れる電流値を低く抑えることができる。
【0025】請求項2の発明では、前記回転霧化頭の塗
料放出端縁外周に霧化頭側半導電性膜を形成したから、
環状体の先端に位置したリング電極に印加された高電圧
は該環状体側半導電性膜にも給電され、回転霧化頭の塗
料放出端縁から放出される塗料粒子を直接帯電させるこ
とができる。
【0026】請求項3の発明では、ハウジングの周面に
半導電性通電膜を形成したから、リング電極へは半導電
性通電膜および環状体側半導電性膜を介して高電圧発生
手段からの高電圧を供給し、被塗物に塗装機が異常接近
したときには、前記半導電性通電膜は給電側に位置する
高電圧発生手段、高圧ケーブル等の浮遊容量に蓄えられ
た電荷が瞬時に放電するのを防止する抵抗となり、半導
電性通電膜によって給電側の浮遊容量に蓄えられた電荷
が瞬時に放電するのを防止できる。
【0027】請求項4の発明では、ハウジングに高抵抗
素子を設け、リング電極へはこの高抵抗素子、環状体側
半導電性膜を介して高電圧を印加するから、前記高抵抗
素子によって給電側に位置する高電圧発生手段、高圧ケ
ーブル等の浮遊容量に蓄えられた電荷が瞬時に放電する
のを抑えることができる。
【0028】請求項5の発明では、リング電極を環状体
の先端側表面に半導電性材料を皮膜状に形成したから、
当該リング電極を容易に形成することができる。
【0029】請求項6の発明では、前記環状体をシェー
ピングエアリングとし、前記リング電極を該シェーピン
グエアリングの先端に設けたから、当該シェーピングエ
アリングを利用してリング電極を形成することができ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づいて説明する。なお、実施例では、前述した従来技術
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
するものとする。
【0031】まず、図1ないし図3に本発明の第1の実
施例を示す。
【0032】図中、21は本実施例による静電塗装機、
22は該静電塗装機21のハウジングをそれぞれ示し、
該ハウジング22は絶縁性樹脂材料(例えば、ポリエチ
レンテレフタレート(PET),ポリアセタール(PO
M),ポリアミド(PA),ポリエチレン(PE),ポ
リプロピレン(PP)等)によって有底筒状に形成さ
れ、その基部22Aの外周から軸方向に伸長した筒部2
2B内が後述するエアモータ24を収容するモータ収容
部22Cとなっている。また、筒部22Bの先端側内周
には雌ねじ部22Dが形成されている。
【0033】23はハウジング22のモータ収容部22
C内周面に設けられた半導電性通電膜を示し、該半導電
性通電膜23は筒部22B内面および雌ねじ部22Dを
覆うように塗布手段等によって成膜されている。また、
該半導電性通電膜23は、例えば、導電性繊維を混練し
たポリエステル,エポキシ,フッ素樹脂等によって形成
されている。そして、該半導電性通電膜23の基端側2
3Aはエアモータ24のモータケース24Aと電気的に
接続され、先端側23Bは雌ねじ部22Dの内周面にね
じ状に成膜されている。
【0034】24はハウジング22のモータ収容部22
Cに取付けられたタービン型のエアモータを示し、該エ
アモータ24は導電性金属材料から筒状に形成されたモ
ータケース24Aと、後述する回転軸28を回転自在に
支持するエア軸受24B,24Bと、前記モータケース
24Aの基端側に位置して回転軸28の外周に固着され
たエアタービン24Cとから構成されている。
【0035】また、25はエアモータ24の先端側外周
に設けられた固定リングで、該固定リング25には、軸
方向に貫通するエア孔25A,25Aが周方向に複数個
(2個のみ図示)形成されている。また、該固定リング
25は、ハウジング22の雌ねじ部22Dに螺着される
ことにより、内周側でモータケース24Aをハウジング
22内に固定すると共に、該エアモータ24の外周側に
メインエアチャンバ26を画成している。なお、該メイ
ンエアチャンバ26にはエア通路27を介してシェーピ
ングエアが供給されるようになっている。
【0036】28はエアモータ24のモータケース24
A内に軸方向に挿通された中空筒状の回転軸を示し、該
回転軸28は、その基端側がエアタービン24Cに固着
され、先端側がモータケース24A外に突出している。
そして、該回転軸28はエアタービン24Cによって高
速で回転駆動されるものである。
【0037】29はエアモータ24外でかつシェーピン
グエアリング32より径方向内側に位置して回転軸28
の先端側に固着され、絶縁性樹脂材料(例えば、ポリエ
ーテルスルホン(PES),ポリフェニレンサルファイ
ド(PPS),ポリエーテルイミド(PEI),ポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)等)によって形成さ
れたベル型(カップ状)の回転霧化頭で、該回転霧化頭
29は基端側が回転軸28に取付けられ、先端側が漸次
拡開する朝顔状に形成されている。また、該回転霧化頭
29の内周側には、図2に示すように、軸方向中間部に
位置して絶縁性樹脂材料からなる後部ハブ部材30が装
着され、該後部ハブ部材30から前方は塗料展延平滑面
29Aとなり、該塗料展延平滑面29Aの外周端は、当
該塗料展延平滑面29Aによって拡散した塗料を噴霧す
る塗料放出端縁29Bとなっている。
【0038】31は後部ハブ部材30の前方に位置して
回転霧化頭29に螺着して設けられ、該回転霧化頭2
9、後部ハブ部材30と共に絶縁性樹脂材料によって形
成されたハブ部材を示し、該ハブ部材31の外周側に
は、後述のフィードチューブ38から吐出される塗料や
シンナ等の洗浄溶剤を塗料放出端縁29B側に導くため
の第1のハブ孔31A,31Aが多数穿設され(2個の
み図示)、中央部には前面側に洗浄溶剤を供給するため
の第2のハブ孔31B,31B(2個のみ図示)が穿設
されている。
【0039】32はハウジング22の筒部22B先端に
設けられた環状体としてのシェーピングエアリングを示
し、該シェーピングエアリング32は、後述する外側リ
ング33、内側リング34、サブエアチャンバ35から
大略構成されている。
【0040】33は絶縁性樹脂材料によって筒状に形成
された外側リングを示し、該外側リング33は、その基
端側外周がハウジング22の雌ねじ部22Dに螺着され
る雄ねじ部33Aとなり、先端側が漸次縮径するように
形成されている。また、該外側リング33の先端には、
回転霧化頭29の塗料放出端縁29Bに向けて伸長する
環状の電極形成突起33Bが一体に形成され、該電極形
成突起33Bの基端側には塗料放出端縁29B側に向け
てシェーピングエアを噴出するエア噴出孔33C,33
Cが複数個穿設されている。
【0041】34は外側リング33内に螺着され、絶縁
性樹脂材料から段付筒状に形成された内側リングで、該
内側リング34は、外側リング33との間にサブエアチ
ャンバ35を画成している。また、該内側リング34の
基端側には、メインエアチャンバ26と前記サブエアチ
ャンバ35とを連通する連通孔34A,34Aが形成さ
れている。
【0042】36は外側リング33の外周面に設けられ
た環状体側半導電性膜としてのリング側半導電性膜を示
し、該リング側半導電性膜36は、雄ねじ部33Aから
電極形成突起33B側までを覆うように塗布手段等によ
って成膜されている。また、該リング側半導電性膜36
は、前述した半導電性通電膜23と同様に、例えば、導
電性繊維を混練したポリエステル,エポキシ,フッ素樹
脂等によって形成されている。そして、該リング側半導
電性膜36の基端側36Aは雄ねじ部33Aの外周側に
ねじ状に成膜されて半導電性通電膜23の先端側23B
と電気的に接続され、先端側36Bは電極形成突起33
Bに延在している。
【0043】ここで、前記半導電性通電膜23とリング
側半導電性膜36の厚さは、エアモータ24のモータケ
ース24Aからリング電極37までの合計抵抗値が10
7〜109 Ωの範囲、例えば、高電圧が60kV以下の
ときには107 〜108 Ωとなるように設定され、60
kV以上のときには108 〜109 Ωとなるように設定
される。
【0044】37は外側リング33の電極形成突起33
B外周に位置してリング側半導電性膜36の先端側36
Bに一体に設けられたリング電極を示し、該リング電極
37は、半導電性通電膜23とリング側半導電性膜36
と同様に、例えば、導電性繊維を混練したポリエステ
ル,エポキシ,フッ素樹脂等によって形成されている。
そして、該リング電極37は、半導電性通電膜23とリ
ング側半導電性膜36を介して給電される−60〜−1
20kV程度の高電圧を放電し、回転霧化頭29の塗料
放出端縁29Bから噴霧された塗料を帯電させるもので
ある。
【0045】一方、38は回転軸28内に同軸に設けら
れたフィードチューブを示し、該フィードチューブ38
は外筒39と内筒40とから2重チューブ構造となり、
該内筒40の途中には、後述する塗料弁43の弁体43
Cが離,着座する弁座40Aが一体に固着されている。
【0046】41は内筒40内に形成された塗料通路
で、該塗料通路41はその基端側が塗料パイプ6を介し
て色替弁装置7に接続され、先端側はハブ部材31の背
面中央部に向けて開口している。そして、該塗料通路4
1は、後述する塗料弁43が開,閉弁することにより、
塗料をハブ部材31に向けて吐出するものである。
【0047】42は外筒39と内筒40との間に形成さ
れた溶剤通路を示し、該溶剤通路42は、その基端側が
溶剤供給配管を介して洗浄弁装置(いずれも図示せず)
に接続され、先端側が内筒40の先端40B側に向けて
開口している。そして、該溶剤通路42は、後述する先
端側洗浄弁44が開,閉弁することにより、外部から供
給されるシンナ等の溶剤を内筒40の先端40Bに向け
て吐出し、この先端40Bに付着した前色塗料を洗浄す
るものである。
【0048】43は常閉の塗料弁を示し、該塗料弁43
はハウジング22の基部22Aに設けられたアクチュエ
ータ43Aと、基端側が該アクチュエータ43Aに連結
され、先端側が内筒40に挿通された弁軸43Bと、該
弁軸43Bの先端側に設けられ、内筒40の弁座40A
に離,着座する弁体43Cとから構成されている。そし
て、該塗料弁43は、弁体43Cが弁座40Aに常時着
座して閉弁し、外部から制御エアがアクチュエータ43
Aに給,排されることにより、弁軸43Bを縮小させて
弁体43Cを内筒40の弁座40Aから離座させ、塗料
通路41を開弁するようになっている。
【0049】44は同じく常閉の先端側洗浄弁を示し、
該先端側洗浄弁44はハウジング22の基部22Aに設
けられたアクチュエータ44Aと、基端側が該アクチュ
エータ44Aに連結され、先端側が溶剤通路42内に挿
通された弁軸44Bと、該弁軸44Bの先端側に設けら
れ、溶剤通路42の途中を開,閉する弁体44Cとから
構成されている。そして、該先端側洗浄弁44は、常時
弁体44Cで溶剤通路42を閉弁状態とし、外部から制
御エアが供給されることによって溶剤通路42を開弁す
るものである。
【0050】45はエアモータ24のモータケース24
Aに高電圧を供給するための接続端子で、該接続端子4
5は高電圧ケーブル10を介して高電圧発生装置8に接
続されている。従って、半導電性通電膜23の基端側2
3Aはエアモータ24のモータケース24Aと接触して
電気的に接続されているから、高電圧ケーブル10から
の高電圧は半導電性通電膜23、リング側半導電性膜3
6を介してリング電極37に給電され、該リング電極3
7から被塗物に向けて放電される。
【0051】本実施例による静電塗装機21は以上のよ
うに構成されるが、次に、その作動について述べる。
【0052】本実施例の静電塗装機21においても、そ
の塗装作業においては従来技術の静電塗装装置とほぼ同
様に、エアモータ24によって回転霧化頭29を高速回
転しつつ、塗料弁43を開弁することにより、塗料タン
ク内の塗料を塗料通路41を介して回転霧化頭29に供
給し、該回転霧化頭29から噴霧させると共に、高電圧
発生装置8からの高電圧によって噴霧された塗料を帯電
させ、帯電霧化された塗料粒子を静電界の力をかりて被
塗物に塗着させるようになっている。
【0053】然るに、本実施例においては、高電圧発生
装置8から高電圧ケーブル10、接続端子45を介して
エアモータ24のモータケース24Aに供給される高電
圧を、該モータケース24Aから半導電性通電膜23、
リング側半導電性膜36を介してリング電極37に印加
し、該リング電極37から放電させることにより回転霧
化頭29の塗料放出端縁29B側にコロナ放電領域を形
成する。
【0054】従って、前記回転霧化頭29を高速回転さ
せた状態で塗料弁43を開弁させることにより、塗料通
路41を介して供給された塗料は、該回転霧化頭29の
回転によって塗料展延平滑面29Aで拡散しつつ、塗料
放出端縁29Bで径方向外側に噴霧される。このとき、
塗料放出端縁29Bの周囲にはコロナ放電領域が形成さ
れているから、該塗料放出端縁29Bから噴霧される塗
料粒子を帯電させることができる。さらに、この噴霧さ
れた帯電塗料粒子はシェーピングエアリング32から噴
出されるシェーピングエアによって塗料噴霧パターンに
パターン成形されつつ、被塗物との間に形成された静電
界の力をかりて飛行して該被塗物に塗着するようになっ
ている。
【0055】かくして、本実施例によれば、従来技術の
回転霧化頭5とは異なり、回転霧化頭29を絶縁性樹脂
材料で形成した上で、半導電性通電膜23をハウジング
22のモータ収容部22C内周面を覆うように筒部22
B先端まで形成すると共に、リング側半導電性膜36を
外側リング33の外面を覆うように形成しているから、
図3に示すように、絶縁樹脂により形成されたハウジン
グ22,エアモータ24等の塗装装置を構成する部品の
浮遊容量Cを、シェーピングエアリング32の外周面に
成膜したリング側半導電性膜36の各部分における抵抗
R0 によって該外周面に個々に分布される分布容量C0
に分け、該各分布容量C0 と抵抗R0 により複数個のL
型回路を構成するものとして考えることができる。
【0056】ここで、本実施例による静電塗装機21が
被塗物3に異常接近した場合には、回転霧化頭29と被
塗物3との間の空気による電気抵抗Rが小さくなり、静
電塗装機21の各部品による浮遊容量Cに蓄えられた電
荷が瞬時に放電しようとする。
【0057】しかし、本実施例では、絶縁性樹脂材料で
形成されたシェーピングエアリング32の外周面に成膜
されたリング側半導電性膜36により、浮遊容量Cを分
布させた分布容量C0 と抵抗R0 により複数個のL型回
路を形成しているから、放電時にはリング電極37側に
位置したL型回路中の分布容量C0 から順次放電し、こ
のとき各分布容量C0 ,抵抗R0 の時定数により放電時
間を抑制し、瞬時に浮遊容量Cに蓄えられた電荷が放電
するのを防止することができる。なお、放電時における
電流値は着火エネルギに満たない程度に抑えることがで
きる。
【0058】また、ハウジング22には半導電性通電膜
23を設けているから、該半導電性通電膜23は給電側
に位置する高電圧発生装置8、高圧ケーブル10等の浮
遊容量に蓄えられた電荷が瞬時に放電されるのを防止す
る抵抗となり、静電塗装機21が被塗物3に異常接近し
た場合には、半導電性通電膜23によって給電側の電荷
が瞬時に放電するのを抑えることができる。
【0059】この結果、静電塗装機21と被塗物3との
間に発生する放電エネルギを小さく抑えることができ、
塗料に着火する程のエネルギを放出するのを防止し、火
花放電による火災事故を防止でき、静電塗装機21の安
全性や信頼性を確実に向上させることができる。
【0060】また、本実施例では、塗料の噴霧パターン
を成形するために回転霧化頭29から噴霧された塗料に
向けてシェーピングエアを噴出するシェーピングエアリ
ング32の外側リング33にリング側半導電性膜36を
成膜し、電極形成突起33B先端にリング電極37を成
膜する構成としているから、別途に環状体を設けること
なく、在来からのシェーピングエアリング32を有効利
用し、シェーピングエア噴出機能に付加してリング側半
導電性膜36,リング電極37を成膜する部材として活
用することができ、設計変更することなく外部電極を設
けることができる。
【0061】次に、図4に本発明による第2の実施例を
示すに、本実施例の特徴は、回転霧化頭の塗料放出端縁
外周に霧化頭側半導電性膜を形成したことにある。な
お、本実施例においは前述した第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0062】図中、51は第1の実施例に用いられた回
転霧化頭29の代わりに用いられる回転霧化頭を示し、
該回転霧化頭51は前記回転霧化頭29と同様に、エア
モータ24外でかつシェーピングエアリング32の径方
向内側に位置して回転軸28の先端側に固着され、絶縁
性樹脂材料によってベル状に形成され、基端側が前記回
転軸28の先端側に取付けられ、先端側が漸次拡開する
朝顔状に形成されている。また、該回転霧化頭51の内
周側には、軸方向中間部に位置して絶縁性樹脂材料から
なる後部ハブ部材30が装着され、該後部ハブ部材30
から前方は塗料展延平滑面51Aとなり、該塗料展延平
滑面51Aの外周端は、当該塗料展延平滑面51Aによ
って拡散した塗料を噴霧する塗料放出端縁51Bとな
る。
【0063】52は回転霧化頭51の塗料放出端縁51
B外周に位置して成膜された霧化頭側半導電性膜を示
し、該霧化頭側半導電性膜52には半導電性通電膜23
とリング側半導電性膜36およびリング電極37を介し
て高電圧が給電される。
【0064】然るに、本実施例による静電塗装機におい
ては、回転霧化頭51の塗料放出端縁51B外周に霧化
頭側半導電性膜52を形成したから、該霧化頭側半導電
性膜52に半導電性通電膜23,リング側半導電性膜3
6およびリング電極37を介して高電圧を印加すること
ができ、塗料放出端縁51Bから放出される塗料を直接
的に帯電させることができる。この結果、被塗物への塗
着効率を高めることができる。
【0065】次に、図5および図6に本発明による第3
の実施例を示すに、本実施例の特徴は、高電圧発生装置
から高電圧をリード線を介して給電することにある。な
お、本実施例においても、前述した第1の実施例と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0066】図中、61は本実施例による静電塗装機、
62は該静電塗装機61のハウジングをそれぞれ示す。
【0067】63はシェーピングエアリング32の外側
リング33の外周側に設けられた本実施例によるリング
側半導電性膜を示し、該リング側半導電性膜63は、図
6に示す如く、雄ねじ部33Aの先端側から電極形成突
起33B側までを覆うように塗布手段によって膜性され
ている。また、該リング側半導電性膜63は、前記第1
の実施例によるリング側半導電性膜36と同様に、例え
ば、導電性樹脂を混練したポリエステル,エポキシ,フ
ッ素樹脂等によって形成されている。そして、該リング
側半導電性膜63の基端側63Aはハウジング62の筒
部62B先端と対応する位置で外側リング33の雄ねじ
部33Aとの段部まで形成され、先端側63Bは電極形
成突起33Bに延在している。
【0068】64は外側リング33の電極形成突起33
B外周に位置してリング側半導電性膜63の先端側63
Bに一体に設けられた本実施例によるリング電極を示
し、該リング電極64はリング側半導電性膜63と同様
に、例えば、導電性樹脂を混練したポリエステル,エポ
キシ,フッ素樹脂等によって形成されている。そして、
該リング電極64は、リング側半導電性膜63および高
抵抗素子66を介して給電される−60〜−120kV
程度の高電圧を放電し、回転霧化頭29の塗料放出端縁
29Bから噴霧される塗料を帯電させる。
【0069】65はハウジング62の外周側に位置して
軸方向に伸長するように設けられたリード線で、該リー
ド線65は図5に示すようにリング側半導電性膜36を
高電圧ケーブル10を介して高電圧発生装置8に接続す
るものである。
【0070】66はリード線63の途中に位置してハウ
ジング62の筒部22Bに埋設された高抵抗素子で、該
高抵抗素子66の抵抗値は、リング側半導電性膜36の
抵抗値と合計した抵抗値が107 〜109 Ωの範囲、例
えば、高電圧が60kV以下のときには107 〜108
Ωとなるように設定され、60kV以上のときには10
8 〜109 Ωとなるように設定される。
【0071】従って、高抵抗素子66によって大きな抵
抗値を得るようにしているから、塗装機が被塗物3と短
絡しても、該高抵抗素子66よりも給電側に位置する高
電圧発生装置8、高電圧ケーブル10、エアモータ24
等に蓄えられた電荷が放電するのを抑えることができ
る。
【0072】かくして、このように構成される本実施例
においても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができるものの、特に、本実施例では、高抵抗
素子66を介在したリード線65およびリング側半導電
性膜63を介して直接的にリング電極64に高電圧を印
加するようにしているから、エアモータ24やフィード
チューブ38が高電圧に帯電して塗料中の顔料が析出す
るのを防止でき、異物の混入による塗装不良の発生を防
止して、塗装品質を向上することができる。
【0073】なお、前記各実施例では、シェーピングエ
アリング32の外側リング33に電極形成突起33Bを
設け、該電極形成突起33Bの外面にリング電極37,
64をリング側半導電性膜36,63と一体に皮膜状に
形成するものとして例示したが、例えば、図7に示す第
1の変形例の如く、電極形成突起を廃止したシェーピン
グエアリング71の外側リング72の先端部に半導電性
材料から断面三角形状に形成されたリング電極73を固
着し、該リング電極73にリング側半導電性膜74を電
気的に接続する構成としてもよく、またリング電極は半
導電性材料だけでなく導電性材料によって形成してもよ
い。
【0074】また、前記各実施例では、ベル型(カップ
状)の回転霧化頭29を用いた静電塗装機21,61を
例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば、図8に示す第2の変形例の如く、静電塗装機81
を、ハウジング82と、該ハウジング82に内蔵された
エアモータ(図示せず)に回転可能に支持された回転軸
83と、該回転軸83の先端に取付けられたディスク型
の回転霧化頭84と、前記ハウジング82から該回転霧
化頭84の外周側に向けて伸長した環状体85と、該環
状体85の先端に設けられたリング電極86と、該リン
グ電極86と高電圧発生装置とを接続する環状体側半導
電性膜87とから構成してもよい。さらに、前述した第
2の実施例のように、図8中の点線で示す如く、回転霧
化頭84の外周に霧化頭側半導電性膜88を薄膜状に形
成してもよい。
【0075】さらに、前記各実施例では、高電圧発生装
置8を静電塗装機の外部に設けた場合を例示したが、こ
れに替えて、高電圧発生装置を静電塗装機に内蔵するよ
うにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、回転霧化頭を絶縁樹脂材料によって形成すると共
に、同じく絶縁樹脂材料によって形成された環状体の周
面にはリング電極に高電圧発生手段からの高電圧を印加
するために環状体側半導電性膜を形成したから、塗装装
置を構成する部品の浮遊容量を、環状体の周面に形成し
た環状体側半導電性膜の各部分における抵抗で環状体の
周面に分布される分布容量とすることができ、それぞれ
の抵抗毎に分布容量が接続されたL型回路を環状体の周
面に複数個形成することになる。これにより、回転霧化
頭と被塗物とが異常接近したとしても、環状体の先端側
に形成されたリング電極側の位置にあるL型回路中の分
布容量から蓄えられた電荷を順次放電していくから、浮
遊容量に蓄えられた電荷が瞬時に放電するのを抑え、放
電エネルギを低くすることができる。しかも、浮遊容量
は複数の分布容量を並列に接続しているから、各分布容
量における静電容量は小さくなり、放電時における静電
エネルギを小さく抑えることができ、さらに半導電性膜
による各抵抗と分布容量からL型回路をなすために、該
L型回路の放電時には時定数によって電荷の放電速度を
遅らせることができ、分布容量から放電される電流値を
低く抑えることができる。この結果、放出される電荷を
制限して塗料が着火できるだけのエネルギが瞬時に放出
されるのを阻止し、火花放電を確実に防止でき、安全性
を高めることができる。
【0077】請求項2の発明では、前記回転霧化頭の塗
料放出端縁外周に霧化頭側半導電性膜を形成したから、
環状体の先端に位置したリング電極に印加された高電圧
は霧化頭側半導電性膜にも給電され、回転霧化頭の塗料
放出端縁から放出される塗料粒子を直接帯電させること
ができる。これにより、静電塗装機の塗着効率を高める
ことができる。
【0078】請求項3の発明では、ハウジングの周面に
半導電性通電膜を形成し、該半導電性通電膜,環状体側
半導電性膜を介してリング電極へ高電圧発生手段からの
高電圧を給電することができ、該リング電極近傍にコロ
ナ放電領域を形成し、該コロナ放電領域によって塗料放
出端縁から放出される塗料を帯電させることができる。
また、被塗物に塗装機が異常接近したときには、前記半
導電性通電膜は抵抗を有するから、高電圧の給電側の高
圧ケーブル等の浮遊容量に蓄えられた電荷が瞬時に放電
するのを防止する。
【0079】請求項4の発明では、ハウジングに高抵抗
素子を設け、リング電極へはこの高抵抗素子、環状体側
半導電性膜を介して高電圧を印加するから、高圧ケーブ
ル等の浮遊容量に蓄えられた電荷が瞬時に放電するのを
防止する。また、塗料が高電圧に帯電するのを防止する
と共に、塗料中の顔料の析出を防止することにより、異
物の混入による塗装不良を防止して塗装品質を向上する
ことができる。
【0080】請求項5の発明では、リング電極を環状体
の先端側表面に半導電性材料を皮膜状に形成したから、
当該リング電極を容易に形成することができる。
【0081】請求項6の発明では、前記環状体をシェー
ピングエアリングとし、前記リング電極を該シェーピン
グエアリングの先端に設けたから、環状体としてシェー
ピングエアを噴出するシェーピングエアリングを用い、
該シェーピングエアリングの先端にリング電極を設ける
ことにより、別途環状体を設けることなく、在来からの
シェーピングエアリングを有効利用し、シェーピングエ
ア噴出機能に付加してリング電極を形成する部材として
活用することができ、設計変更することなく電極を設け
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による静電塗装機を示す縦断面図
である。
【図2】図1中の回転霧化頭、シェーピングエアリン
グ、回転軸等を示す要部拡大縦断面図である。
【図3】第1の実施例における回転霧化頭と浮遊容量と
の関係を示す説明図である。
【図4】第2の実施例による静電塗装機中の回転霧化
頭、シェーピングエアリング、回転軸等を示す要部拡大
縦断面図である。
【図5】第3の実施例による静電塗装機を示す縦断面図
である。
【図6】図5中の回転霧化頭、シェーピングエアリン
グ、回転軸等を示す要部拡大縦断面図である。
【図7】第1の変形例によるシェーピングエアリング、
リング電極、半導電性膜を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図8】第2の変形例による静電塗装機を示す縦断面図
である。
【図9】従来技術による静電塗装装置の系統図である。
【図10】従来技術における回転霧化頭と浮遊容量との
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
8 高電圧発生装置 21,61 静電塗装機 22,62,82 ハウジング 23 半導電性通電膜 36,63,74,87 リング側半導電性膜(環状体
側半導電性膜) 28,83 回転軸 29,51,84 回転霧化頭 29B,51B,84B 塗料放出端縁 32,71 シェーピングエアリング(環状体) 37,64,76,86 リング電極 52,88 霧化頭側半導電性膜 65 リード線 66 高抵抗素子 85 環状体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁樹脂材料からなり、内部に回転軸を
    回転駆動するエアモータが設けられたハウジングと、絶
    縁樹脂材料によって先端が塗料放出端縁となったカップ
    状またはディスク状に形成され、該ハウジングの先端側
    に位置した回転軸に設けられた回転霧化頭と、該回転霧
    化頭の外周面を囲むように円環状に形成され、基端が前
    記ハウジングに設けられると共に先端が該回転霧化頭の
    塗料放出端縁近傍に位置する環状体と、半導電性材料ま
    たは導電性材料によって形成され、該環状体の先端に設
    けられたリング電極と、該リング電極に高電圧発生手段
    からの高電圧を印加するため、前記環状体の周面に設け
    られた半導電性材料からなる環状体側半導電性膜とから
    構成してなる回転霧化型塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記回転霧化頭の塗料放出端縁外周には
    半導電性材料からなる霧化頭側半導電性膜を形成してな
    る請求項1に記載の回転霧化型塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングの周面には、高電圧発生
    手段から環状体側半導電性膜に高電圧を印加するために
    半導電性材料からなる半導電性通電膜を形成してなる請
    求項1記載の回転霧化頭型塗装装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングには、高電圧発生手段か
    ら環状体側半導電性膜に高電圧を印加するためのリード
    線を設け、該リード線の途中には高抵抗素子を設けてな
    る請求項1記載の回転霧化頭型塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記リング電極は、前記環状体の先端側
    表面に皮膜状に形成してなる請求項1記載の回転霧化頭
    型塗装装置。
  6. 【請求項6】 前記環状体は塗料噴霧パターンを成形す
    るためのシェーピングエアを噴出するシェーピングエア
    リングとし、前記リング電極を該シェーピングエアリン
    グの先端に設けてなる請求項1記載の回転霧化頭型塗装
    装置。
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