JPH08174577A - パッド付きプラスチック成形品およびその製造方法 - Google Patents

パッド付きプラスチック成形品およびその製造方法

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JPH08174577A
JPH08174577A JP6336004A JP33600494A JPH08174577A JP H08174577 A JPH08174577 A JP H08174577A JP 6336004 A JP6336004 A JP 6336004A JP 33600494 A JP33600494 A JP 33600494A JP H08174577 A JPH08174577 A JP H08174577A
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foam
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Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 後加工によって表皮の縁をトリミングする必
要がなく、しかも可視部となるパッドとコアとの合わせ
部の外観が良好なパッド付きプラスチック成形品を提供
する。 【構成】 コア11はパッド設置面12と、該パッド設
置面周縁の可視部31と対応する位置に形成された側壁
13と、前記パッド設置面周縁の非可視部32と対応す
る位置に形成された非可視部側端部15とを有し、一方
パッド21の表皮22は、側面部23の非可視部側に重
合用端部25を有するとともに、該重合用端部が前記非
可視部側端部と重なるようにパッド設置面に被さり、ま
たパッドの発泡体27は、表皮22とパッド設置面間で
発泡成形されて表皮側面部23aをコアの側壁13との
間で挟持している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コアの所定部にパッ
ドを有するパッド付きプラスチック成形品およびその製
造方法に関し、特には、パッドとコアとの合わせ部に、
相手物への取り付け後も外部から見られる可視部と、取
り付後に相手物によって隠れる非可視部とを有するパッ
ド付きプラスチック成形品およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発泡体表面に表皮が接着したパッドをコ
アの表面に有するパッド付きプラスチック成形品は、自
動車の内装部品、あるいは家具等、各種の分野に用いら
れている。たとえば、自動車のインストルメントパネル
にあっては、自動車のデザイン等に応じて図14に示す
ように、コア81の表面にパッド83を部分的に設けた
もの、あるいはコアの表面全面にパッドを設けたものが
用いられている。
【0003】前記パッド付きプラスチック成形品として
は、従来次のようにして製造されたものが知られてい
る。すなわち、製品部外周にスカート部と称される周縁
部を有する表皮を、そのスカート部がキャビティ外周に
位置するように分割式成形型の一方の型面に配置し、他
方の型面にはコアを配置して前記表皮のスカート部を型
面間で挟み、その状態で表皮とコア間で液状発泡原料を
発泡させ、その後表皮のスカート部を切除したものが用
いられている。なお、前記表皮のスカート部の一部をコ
アの縁と当接させ、そのコアの縁を介して型面間で挟む
場合もある。
【0004】しかし、前記製造方法による場合は、液状
発泡原料が表皮の製品部の縁から外部へ漏出してバリを
生じ易く、しかも、前記表皮のスカート部をその後切除
(トリミング)しなければならないため後工程に手間取
る問題がある。なお、前記液状発泡原料の漏出を防ぐた
め、スカート部と接するコアの縁表面に弾性シール材を
貼着することもあるが、その場合には面倒な弾性シール
材貼着作業が必要となる問題がある。また、その製造方
法により得られるパッド付きプラスチック成形品は、表
皮の縁が、前記発泡成形時における発泡体の自己接着性
により発泡体に接着しているだけであり、表皮の劣化等
による収縮で表皮の縁が発泡体から剥離するおそれがあ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、後加工によって表皮の縁をトリミ
ングする必要がなく、しかも外観の良好なパッド付きプ
ラスチック成形品およびその製造方法を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】パッド付きプラスチック
成形品の発明は、発泡体が表皮で覆われたパッドをコア
の表面に有し、前記パッドとコアとの合わせ部に、相手
物への取り付け後も露出する可視部と前記取り付けによ
り隠れる非可視部とを有するパッド付きプラスチック成
形品において、前記コアはパッド設置面と、該パッド設
置面周縁の前記可視部と対応する位置に形成された側壁
と、前記パッド設置面周縁の前記非可視部と対応する位
置に形成された非可視部側端部とを有し、一方、前記パ
ッドの表皮は、縁に側面部を有するとともに該側面部の
前記非可視部側に重合用端部を有し、該重合用端部と前
記コアの非可視部側端部が重なるように前記パッド設置
面に被さり、前記パッドの発泡体は、前記表皮とパッド
設置面間を満たして当該表皮およびパッド設置面と接着
するとともに、前記表皮側面部を前記コアの側壁との間
で挟持していることを特徴とする。
【0007】また、パッド付きプラスチック成形品の製
造方法の発明は、発泡体が表皮で覆われたパッドをコア
の表面に有し、かつ前記パッドとコアとの合わせ部に、
相手物への取り付け後も露出する可視部と前記取り付け
により隠れる非可視部とを有するパッド付きプラスチッ
ク成形品を製造する方法において、パッド設置面と、該
パッド設置面周縁の前記可視部に対応する位置に形成し
た側壁と、前記パッド設置面周縁の前記非可視部に対応
する位置に形成した非可視部側端部とを有するコアを、
分割式成形型の一方の型面に、前記パッド設置面が他方
の型面を向くようにして配置し、一方、縁に形成した側
面部と、該側面部の前記非可視部側に形成した重合用端
部とを有する表皮を、当該表皮の可視部側側面部が前記
コアの側壁と略接し、かつ前記重合用端部がコアの非可
視部側端部と対向するようにして他方の型面に配置し、
前記表皮の重合用端部とコアの非可視部側端部とを、前
記成形型の型面間で挟持し、前記表皮とパッド設置面間
で液状発泡原料を発泡させて、生成する発泡体を前記表
皮およびコアと一体化することを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明のパッド付きプラスチック成形
品の一実施例の断面図、図2はその可視部側となるコア
の側壁とパッドとの合わせ部付近の拡大断面図、図3は
同じく非可視部側の拡大断面図である。
【0009】また、図4はこの発明のパッド付きプラス
チック成形品の製造方法の一実施例を示す成形型の断面
図、図5は同実施例における発泡途中の成形型の一部を
拡大して示す断面図、図6は同実施例における成形型の
他部を拡大して示す断面図、図7は液状発泡原料が表皮
とコア間に充満した状態の成形型の一部を示す断面図、
図8はその成形型の他部を示す断面図である。さらに図
9はこの発明の製造方法の他の実施例を示す成形型の部
分断面図、図10はさらに他の実施例の成形型の一部を
示す断面図、図11はその成形型の他部を示す断面図、
図12はさらに他の実施例を示す成形型の部分断面図、
図13は同実施例の成形型の他部を示す断面図である。
【0010】図1ないし図3に示すこの発明の一実施例
のパッド付きプラスチック成形品10は、自動車のイン
ストルメントパネルとして用いられるもので、コア11
の一部にパッド21を有し、車体への取り付け後も露出
して外部から眺められる可視部31と、前記取り付けに
よって隠れる非可視部32を、前記パッド21とコア1
1との合わせ部Aに有するものである。可視部として
は、たとえば図14に示したインストルメントパネルに
おける88,89が該当し、また非可視部としては、車
体前部の側部内面によって隠れるインストルメントパネ
ルの両端90,90、あるいはグローブボックスにより
隠れる助手席側端部91が該当する。なお、以下の説明
ではインストルメントパネルを例にして説明するが、こ
の発明の成形品および製造方法はインストルメントパネ
ルに限るものではなく、用途に応じて各種の成形品に適
用される。
【0011】前記コア11は、ABS樹脂(アクリルニ
トリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、ポリプロピレン
等の硬質プラスチック、あるいは繊維強化プラスチック
等のような形状保持性の高いプラスチックからなり、そ
の所定部がパッド設置面12となっている。パッド設置
面12は、パッド21が配置される部分に、成形品のデ
ザイン、用途等に応じた大きさ、形状等で設けられる。
【0012】前記パッド設置面12周縁の一部には側壁
13が形成されている。この側壁13は、前記合わせ部
Aの可視部31に対応する位置に設けられる。この側壁
13には、パッド21の側面が密着して前記合わせ部A
の可視部31に隙間が生じないようにされている。
【0013】また、この実施例では、前記合わせ部Aの
非可視部32に対応するパッド設置面12の周縁は、パ
ッド21とは反対側へ屈曲して非可視部側端部15を構
成している。このコアの非可視部側端部15は、発泡成
形品の形状等によってはパッド設置面12の略延長面で
構成してもよい。符号16は、液状発泡原料の注入孔で
ある。
【0014】一方、前記パッド21は、表皮22と発泡
体27とよりなる。前記表皮22は、スラッシュ成形等
により成形されたプラスチックレザー等からなり、その
成形時に形成された側面部23を縁に有し、前記パッド
設置面12に蓋をするように被さっている。前記表皮側
面部23には、前記可視部31側となる表皮側面部23
aと、非可視部32側となる表皮側面部23bが存在
し、その非可視部32側表皮側面部23bの端からは重
合用端部25が延びている。この重合用端部25は、発
泡体27を成形する際に、前記非可視部32側でコア1
1と表皮22間から液状発泡原料が漏出するのを防止す
るためのもので、表皮22の形状、あるいは発泡体27
の成形条件等により、表皮側面部23bの端から重合用
端部25の先端までが適宜の長さとされる。
【0015】また、前記発泡体27は、表皮22とパッ
ド設置面12間で発泡成形されたポリウレタン樹脂等よ
りなり、前記表皮22とパッド設置面12間を満たして
表皮22およびパッド設置面12に接着し、前記表皮側
面部23aをパッド設置面12の側壁13とで挟持して
いる。
【0016】前記表皮側面部23aの挟持は、前記表皮
22とコア11間における発泡体27成形時における発
泡体(液状発泡原料)の体積増および発泡ガスの圧力に
より、表皮側面部23aがコアの側壁13に押圧され、
その状態で発泡体27が硬化することによりなされる。
そのため、前記可視部31側の表皮側面部23aとコア
11の側壁13との合わせ部が密着し、その合わせ部に
隙間を生じないので、外観が損なわれることがない。
【0017】また、この実施例では、前記コア11の側
壁13と発泡体27で挟持される表皮側面部23aに
は、内側へ窪んだ内方突出凹溝24が形成されている。
この内方突出凹溝24によって発泡体27と表皮側面部
23aが係合した状態となり、前記接着との相乗効果に
より表皮側面部23aが確実に発泡体27に固定され
る。そのため、劣化等による表皮22の収縮によっても
表皮側面部23aが発泡体27から剥離するおそれがな
くなる。
【0018】さらに、前記表皮側面部23aの内方突出
凹溝24は、このパッド付きプラスチック成形品10の
製造時に、前記表皮側面部23aの剛性を高めて、表皮
側面部23aに不要な波打ち等を防ぎ、表皮側面部23
aとパッド設置面の側壁13間でシール不良を生じるの
を防止する作用がある。また、パッド付きプラスチック
成形品10の製造時に、表皮側面部23aとパッド設置
面の側壁13間に万一発泡体が侵入した場合にも、その
侵入発泡体を内方突出凹溝24内に収容して表皮22の
表面まで漏出するのを防止する作用もある。なお、符号
26は、前記表皮の重合用端部25に形成された外側へ
窪んだ外方突出凹溝で、重合用端部25の剛性を増大さ
せている。
【0019】このようにしてなるパッド付きプラスチッ
ク成形品10は相手物、この実施例では車体に取り付け
られる。その際、前記可視部31では表皮側面部23a
が発泡体27と側壁13によって挟持され、隙間のない
状態となっているため、外観が良好である。一方、前記
非可視部32は、図3に示すように相手物品35、この
実施例ではグローブボックス、計器盤等によって隠れる
ため、表皮22の重合用端部25が必要以上に長かった
り、表皮22の重合用端部25とコア11の非可視部側
端部15間に隙間があっても外観を損なうことがない。
したがって、この構造のパッド付きプラスチック成形品
10によれば、発泡体27成形後に可視部側31の表皮
端部および、非可視部側32の表皮端部を切除してトリ
ミングする必要がない。
【0020】次にこの発明の製造方法の実施例について
説明する。図4はその製造方法の一実施例を示す成形型
の断面図、図5はその発泡途中を示す成形型の部分拡大
断面図、図6は同発泡途中における成形型の他の部分の
拡大断面図、図7は液状発泡原料が充満した状態の成形
型の部分断面図、図8はその成形型の他の部分の断面図
である。
【0021】図4ないし図8に示した成形型40は、分
割型41,43よりなり、内部に成形用のキャビティ4
4を有する。また一方の分割型41には発泡成形装置の
注入ノズルNを挿入するためのノズル孔42が形成され
ている。前記一方の分割型41の型面には、その型面に
設けたクリップ等を利用して前記コア11が配置され
る。その際、前記コア11のパッド設置面12が他の分
割型43側を向くようにされる。また、前記パッド設置
面12と対向する他方の分割型43の型面には、前記表
皮22がその側面部23をパッド設置面12に向け、か
つ前記内方突出凹溝24のある表皮側面部23aをパッ
ド設置面の側壁13側にし、また重合用端部25をコア
11の非可視部側端部15に対向させて配置される。
【0022】なお、前記表皮の重合用端部25が配置さ
れる分割型43の型面には、図6からよりよく理解され
るようにウレタンエラストマー等の弾性材45が埋設さ
れ、その弾性材45表面の凹部46に前記重合用端部2
5の外方突出凹溝26が嵌まって保持される。
【0023】そして分割型41,43が閉型される。こ
の閉型により、前記表皮22はパッド設置面12に蓋を
するように被さり、また内方突出凹溝24のある可視部
側表皮側面部23aが、パッド設置面12の側壁13と
略接するようになる。この閉型時および前記表皮22の
配置時、表皮側面部23aは内方突出凹溝24により剛
性が高くなっており、波打ち等による不規則な隙間を側
壁13との間に生じるおそれがない。また、前記閉型に
より、表皮22の重合用端部25がコア11の非可視部
側端部15と重なって、両分割型41,43の型面間で
挟持され、シールされる。
【0024】ついで、前記分割型41のノズル孔42に
挿入された注入ノズルNから、ポリウレタン原料等の液
状発泡原料Pが、コア11の注入孔16を介してコアの
パッド設置面12と表皮22間に注入される。注入され
た液状発泡原料Pは、発泡反応により発泡体を形成しな
がらパッド設置面12と表皮22間を満たす。そして、
発泡体(液状発泡原料P)が図5に示す鎖線のように可
視部側の表皮側面部23aに到ると、その表皮側面部2
3aをパッド設置面12の側壁13側へ押圧して、側壁
13に圧着させ側壁13と表皮側面部23a間をシール
する。その際、前記表皮側面部23aは内方突出凹溝2
4により波打等が少なくなっているため、側壁13に確
実に密着できる。そしてそのシールにより、発泡体が表
皮側面部23aと側壁13間から漏出するのが防止さ
れ、外観良好な可視部31が得られる。また、図7に示
すように発泡体27が表皮側面部23aと側壁13間に
侵入することがあっても、その侵入発泡体27aは表皮
側面部23aの内方突出凹溝24に収容され、表皮側面
部23aと側壁13間から露出するのが防止される。
【0025】一方、非可視部32の合わせ部では、表皮
22の重合用端部25とコア11の非可視部側端部15
が両分割型41,43の型面で挟持され、シールされる
ため、発泡体の漏出が防がれる。しかも、図8に示すよ
うに、表皮22の重合用端部25とコア11の非可視部
側端部15間に発泡体27が侵入した場合も、その侵入
発泡体27bは重合用端部25に形成された外方突出凹
溝26内に収容されるため、発泡体の漏出が防止され
る。なお、この非可視部側で発泡体が多少漏出してバリ
等を形成することがあっても、この非可視部はパッド付
きプラスチック成形品の取り付け後に隠れるため、外観
上問題となることはない。したがって、この製造方法に
よれば、発泡体漏出防止のためのシール材を表皮22ま
たはコア11に貼る必要がなくなり、製造作業が容易に
なる。
【0026】そして、前記発泡時に生じる発泡体(液状
発泡原料)の自己接着性により発泡体27と表皮22が
接着してパッドを形成するとともに、その発泡体27が
コア11のパッド設置面12と接着する。その後、成形
型を開いて成形品を取り出せば、図1に示した所望のパ
ッド付きプラスチック成形品10が得られる。
【0027】得られた成形品10は、前記のように可視
部31のコア11とパッド21との合わせ部に、発泡体
の漏出および隙間がなく、きわめて外観が良好である。
しかも、可視部31側の表皮側面部23aが発泡体27
に強固に固着されているため、表皮側面部23aの剥離
のおそれがない。さらに、非可視部32側の重合端部2
5は、パッド付きプラスチック成形品の取り付け後は相
手物により隠れるため、長すぎても切除する必要がな
く、余分なトリミング作業が不要である。
【0028】なお、前記表皮22の重合用端部25の外
方突出凹溝26には、図9に示すようにガス抜き孔28
を円形等の適宜形状および適宜間隔で設けてもよい。そ
うすれば、発泡原料から発生して表皮22とコア11間
に溜まり易い過剰の発泡ガスが、ガス抜き孔28から分
割型41,43のパーティング面47を通って効率よく
逃げ、ボイド等のない良好な発泡体27を成形すること
ができる。
【0029】図10には他の例の製造方法を示す。以
下、前記実施例と同一部材については同一符号で示す。
この実施例では、表皮22側面部23aの内方突出凹溝
24と対向するコア51の側壁53に、内外を連通する
貫通孔54が形成されている。そのため、前記表皮側面
部23aと側壁53間に侵入する発泡体の量が多い場合
でも、その侵入発泡体27aが側壁53の貫通孔54を
通ってコアの側壁53外へ流出するため、表皮22の可
視部側表面へ漏出するのを確実に防ぐことができる。し
かも、表皮22とコア51間の余剰の発泡ガスも前記貫
通孔54から外部へ効率よく逃がすことができ、発泡体
27にボイド等を発生するのを防ぐことができる。
【0030】また、図11に示すように前記コア51の
非可視部側端部55にも、重合用端部25の外方突出凹
溝26と対向する位置に、内外を連通する貫通孔56を
形成してもよい。そうすれば、前記外方突出凹溝26と
非可視部側端部55間に侵入した発泡体27b、および
その表皮22とコア51間の余剰発泡ガスが、前記貫通
孔56からコアの非可視部側端部55裏面へ流出するた
め、良好な成形品を得ることができる。
【0031】図12に示すさらに他の実施例は、コア6
1の側壁63に、表皮22側面部23aの内方突出凹溝
24と対向する凹溝64を形成したものである。そのた
め、前記可視部側の表皮側面部23aと側壁63間に侵
入する発泡体27aの量が多くても、前記内方突出凹溝
24とそれと対向する凹溝64間に形成される大なる空
間に、前記侵入発泡体27aを収容することができ、侵
入発泡体27aが可視部側の表皮22表面へ漏出するお
それがない。
【0032】さらに前記側壁63の凹溝64に、側壁6
3の内外を連通する貫通孔65を設ければ、前記侵入発
泡体27aの量がより多くなってもその貫通孔65を通
って侵入発泡体27aがコアの側壁63外へ流出するた
め、表皮22表面に発泡体が漏出するのを防止できる。
その場合、表皮22とコア61間の余剰発泡ガスも貫通
孔65を通して外部へ逃がすことができる。
【0033】また、図13に示すように前記コア61の
非可視部側端部65においても、表皮の重合用端部25
の外方突出凹溝26と対向する凹溝67を設けたり、さ
らにはその凹溝67に内外を連通する貫通孔66を形成
してもよい。そうすれば、前記側壁63の貫通孔65と
同様の作用、効果が得られる。
【0034】なお、前記各実施例においてはパッドをコ
アの一部に設ける場合について示したが、この発明のパ
ッド付きプラスチック成形品およびその製造方法は、パ
ッドをコアの一側全面に設ける場合にも適用される。そ
の場合、コアの側壁はコアの縁に形成される。また、前
記液状発泡原料の注入は、分割型を開いて行なうオープ
ン注入でもよい。
【0035】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
パッド付きプラスチック成形品は、可視部となるパッド
とコアとの合わせ部において、コアの側壁に表皮側面部
が隙間なく密着しており、外観が良好である。また、前
記可視部側では表皮側面部がコアの側壁と発泡体とで挟
持されて露出せず、一方非可視部側ではコアの非可視部
側端部に重なった表皮の重合用端部が、パッド付きプラ
スチック成形品の取り付け後に相手物に隠れて露出しな
いため、何等表皮の縁をトリミングすることなく使用で
きる。
【0036】また、この発明の製造方法によれば、前記
のようにパッドとコアとの合わせ部における可視部の外
観が良好で、かつ後工程による表皮のトリミング作業が
不要なパッド付きプラスチック成形品を、コア等にシー
ル材を貼ることなく簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパッド付きプラスチック成形品の一
実施例の断面図である。
【図2】その可視部側となるパッド設置面の側壁とパッ
ドとの合わせ部付近の拡大断面図である。
【図3】同じく非可視部側の拡大断面図である。
【図4】この発明のパッド付きプラスチック成形品の製
造方法の一実施例を示す成形型の断面図である。
【図5】同実施例における発泡途中の成形型の一部を拡
大して示す断面図である。
【図6】同実施例における成形型の他部を拡大して示す
断面図である。
【図7】液状発泡原料が表皮とコア間に充満した状態の
成形型の一部を示す断面図である。
【図8】その成形型の他部を示す断面図である。
【図9】この発明の製造方法の他の実施例を示す成形型
の部分断面図である。
【図10】さらに他の実施例の成形型の一部を示す断面
図である。
【図11】その成形型の他部を示す断面図である。
【図12】さらに他の実施例を示す成形型の部分断面図
である。
【図13】同実施例の成形型の他部を示す断面図であ
る。
【図14】インストルメントパネル用の一般的なパッド
付きプラスチック成形品の斜視図である。
【符号の説明】
11:コア 12:パッド設置面 13:側壁 15:非可視部側端部 21:パッド 22:表皮 23:側面部 23a:可視部側表皮側面部 23b:非可視部側表皮側面部 24:内方突出凹溝 25:重合用端部 26:外方突出凹溝 27 発泡体 31:可視部 32:非可視部 41,43:分割型

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡体が表皮で覆われたパッドをコアの
    表面に有し、前記パッドとコアとの合わせ部に、相手物
    への取り付け後も露出する可視部と前記取り付けにより
    隠れる非可視部とを有するパッド付きプラスチック成形
    品において、 前記コアはパッド設置面と、該パッド設置面周縁の前記
    可視部と対応する位置に形成された側壁と、前記パッド
    設置面周縁の前記非可視部と対応する位置に形成された
    非可視部側端部とを有し、 一方、前記パッドの表皮は、縁に側面部を有するととも
    に該側面部の前記非可視部側に重合用端部を有し、該重
    合用端部と前記コアの非可視部側端部が重なるように前
    記パッド設置面に被さり、 前記パッドの発泡体は、前記表皮とパッド設置面間を満
    たして当該表皮およびパッド設置面と接着するととも
    に、前記表皮側面部を前記コアの側壁との間で挟持して
    いることを特徴とするパッド付きプラスチック成形品。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コアの側壁と発泡体
    とによって挟持される表皮側面部に内側へ窪んだ内方突
    出凹溝を有することを特徴とするパッド付きプラスチッ
    ク成形品。
  3. 【請求項3】 発泡体が表皮で覆われたパッドをコアの
    表面に有し、かつ前記パッドとコアとの合わせ部に、相
    手物への取り付け後も露出する可視部と前記取り付けに
    より隠れる非可視部とを有するパッド付きプラスチック
    成形品を製造する方法において、 パッド設置面と、該パッド設置面周縁の前記可視部に対
    応する位置に形成した側壁と、前記パッド設置面周縁の
    前記非可視部に対応する位置に形成した非可視部側端部
    とを有するコアを、分割式成形型の一方の型面に、前記
    パッド設置面が他方の型面を向くようにして配置し、 一方、縁に形成した側面部と、該側面部の前記非可視部
    側に形成した重合用端部とを有する表皮を、当該表皮の
    可視部側側面部が前記コアの側壁と略接し、かつ前記重
    合用端部がコアの非可視部側端部と対向するようにして
    他方の型面に配置し、 前記表皮の重合用端部とコアの非可視部側端部とを、前
    記成形型の型面間で挟持し、前記表皮とパッド設置面間
    で液状発泡原料を発泡させて、生成する発泡体を前記表
    皮およびコアと一体化することを特徴とするパッド付き
    プラスチック成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、コアの側壁と略接し
    て配置される表皮側面部に、内側へ窪んだ内方突出凹溝
    を設けたことを特徴とするパッド付きプラスチック成形
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、表皮の重合
    用端部に外側へ窪む外方突出凹溝を設けたことを特徴と
    するパッド付きプラスチック成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかにおいて、
    表皮側面部の内方突出凹溝と対向する凹溝をコアの側壁
    に設けたことを特徴とするパッド付きプラスチック成形
    品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において、表皮の重合用端部の
    外方突出凹溝と対向する凹溝をコアの非可視部側端部に
    設けたことを特徴とするパッド付きプラスチック成形品
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100412911B1 (ko) * 2001-07-24 2003-12-31 덕양산업주식회사 인스트루먼트 패널의 부분발포부 구조
KR100446058B1 (ko) * 2002-08-05 2004-08-30 현대모비스 주식회사 멀티박스의 체결구조
JP2010007942A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却貯蔵庫の断熱構造および製造方法

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