JPH08121434A - 多段伸縮機構および多段伸縮機構を備えた作業装置 - Google Patents

多段伸縮機構および多段伸縮機構を備えた作業装置

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JPH08121434A
JPH08121434A JP6256463A JP25646394A JPH08121434A JP H08121434 A JPH08121434 A JP H08121434A JP 6256463 A JP6256463 A JP 6256463A JP 25646394 A JP25646394 A JP 25646394A JP H08121434 A JPH08121434 A JP H08121434A
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JP
Japan
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cylindrical body
base
wire
inner cylindrical
pressurizing chamber
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JP6256463A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Shimamura
光明 島村
Motohiko Kimura
元比古 木村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Publication of JPH08121434A publication Critical patent/JPH08121434A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
    • F16L27/12Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)
  • Joints Allowing Movement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】流体供給用ホースが不要で、構造が簡単で軽
量、小型化をはかる。 【構成】ベース1上にケーシング2を設け、ケーシング
2に流体供給管3を接続してケーシング2内に加圧室4
を形成する。ベース1の下面に加圧室4に連通する外側
円筒体11を接続する。外側円筒体11内には第1の内側円
筒体14、第2の内側円筒体15および第3の内側円筒体16
を同軸上に挿入する。外側円筒体11の下端厚肉部11bと
第1から第3の内側円筒体14〜16の厚肉部14a,14b,
15a,15b,16aにシール材13を嵌め込む。第3の内側
円筒体16は上端にワイヤ10を引掛けるフック17が接続
し、下端に作業用治具18が接続している。各内側円筒体
14〜16を引き伸ばす場合には加圧室4を加圧しながらワ
イヤ10を送り出し、各円筒体14〜16を縮める場合にはド
ラム駆動源7を駆動してワイヤ10をドラム6に巻き戻
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば軽水冷却型原子炉
などの原子炉圧力容器内や作業用プール内で機器の洗
浄,点検、検査、補修などの作業に好適した多段伸縮機
構および多段伸縮機構を備えた作業装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洗浄ノズルや作業工具を原子炉圧
力容器内や作業プール内で上下に移動させ位置決めを行
う場合には、燃料交換機に設置された補助ホイストや天
井クレーンの主巻きや補巻き等のワイヤロープの巻上げ
機によりワイヤロープの先端に吊り下げて移動・位置決
めを行う方法、ポール等の棒状治具の先端に取り付けて
吊り降ろす方法および燃料交換機マストのように多段に
組み合わされた伸縮機構の先端に取り付けて吊り降ろす
方法などがある。
【0003】特に洗浄ノズルや作業工具の位置を正確に
決め、剛に支持するためにはポール等の棒状治具や多段
の伸縮機構を用いて移動・位置決めが行われる。さらに
作業を自動化し効率を向上させるためには、燃料交換機
マストのような多段の伸縮機構が適しており従来様々な
形状の伸縮機構が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のような従来
の多段伸縮機構を用いて洗浄ノズルの移動、位置決めを
行う場合、先端に水や空気等の流体の供給が必要になる
のでノズルを支える伸縮機構の他にホースが必要にな
る。また作業工具の移動、位置決め時に自重によって伸
展するため、自重より大きな押し付け力が必要な場合に
は、特別に設けたガイドや駆動源、伝達機構といった複
雑な機構が必要になる。
【0005】炉内各部に洗浄ノズルや作業工具を移動
し、位置決めを行う場合、例えばシュラウドと原子炉圧
力容器の間(アニュラス部)のようにジェットポンプ等
が存在し内部が複雑、狭あいで上部から接近が困難な箇
所では、作業性は非常に悪くジェットポンプの内側など
は作業が不可能である。
【0006】特に、伸縮機構にホースを這わせる場合
は、ホースとまわりの構造物の干渉が問題となり、引っ
かかり等を防ぐ必要がある。また洗浄ノズルや作業工具
を上部から吊り降ろすときの通過断面寸法が制限される
ため、伸縮機構そのものの寸法も小さくする必要があ
る。さらに伸縮機構全体を移動、位置決めするときの取
扱い性を向上させるためなるべく軽量、小型であること
が望まれる。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、軽水冷却型原子炉などの原子炉圧力容器内や
作業用プール内で機器の洗浄,点検,検査,補修などの
作業を行うにあたり、各部に洗浄ノズルや作業工具など
を移動、位置決めするための多段伸縮機構として、先端
に水などの流体を供給するホースが不要であり、自重よ
り大きな押し付け力を発生させることが可能で、限られ
た断面寸法を通過させるために昇降(伸縮)部分の断面
寸法が小さく構造が簡単で軽量、小型化を図った多段伸
縮機構および多段伸縮機構を備えた作業装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベースと、こ
のベース上に設けられた流体による加圧室と、前記ベー
スの下面に接続されかつ前記加圧室に連通する外側円筒
体と、この外側円筒体内に順次縮径して同軸的でかつ伸
縮自在に挿入された複数の内側円筒体と、この複数の内
側円筒体の少なくとも一つの内側円筒体に設けたワイヤ
と、前記外側円筒体および複数の内側円筒体が上下両端
部で摺動接触する部位に設けられたシール材とを具備し
たことを特徴とする。
【0009】また、本発明はベースと、このベース上に
設けられた流体による加圧室と、前記ベースの下面に接
続されかつ前記加圧室に連通する外側円筒体と、この外
側円筒体内に順次縮径して同軸的でかつ伸縮自在に挿入
された複数の内側円筒体と、この複数の内側円筒体の少
なくとも一つの内側円筒体に設けたワイヤと、前記外側
円筒体および複数の内側円筒体が上下両端部で摺動接触
する部位に設けられたシール材と、前記複数の内側円筒
体のうち最小径内側円筒体の末端部に設けられた作業用
治具とを具備したことを特徴とする。
【0010】
【作用】原子炉圧力容器内や作業用プール内などで、洗
浄ノズルや作業装置などを上下方向に移動、位置決めす
るための多段伸縮機構において、複数の円筒体を同軸、
多段に組み合わせ各々の接続部をシールし、摺動伸縮可
能であるよう配置する。そして、円筒体内に伸縮用ワイ
ヤを通し、巻き上げ用プーリおよびドラムとドラム回転
駆動部を円筒体の上部に設ける。
【0011】多段、同軸に組み合わされた円筒内部に流
体圧力を加えると各段の接続部はシールされているの
で、各円筒体の水平断面を受圧面として流体圧による伸
展力を受けて伸展する。また、ワイヤを巻き上げること
で収縮させることができる。
【0012】洗浄ノズルなど水や空気といった流体の供
給が必要な場合、円筒体の内部が流体供給路となるので
伸縮機構先端までの供給用ホースが不要になる。従って
ホースの送り出し、巻取りも不要になりシステムおよび
構造が簡略化される。
【0013】さらに円筒体の水平断面に作用する流体圧
で自重より大きな押し付け力を発生させることができ、
特別な機械的な伸展機構が不要になる。以上のことか
ら、昇降(伸縮)部分の断面寸法を小さくし、伸縮機構
の構造を簡単にし、軽量,小型にすることが可能にな
る。
【0014】また、巻き上げ用プーリおよびドラムを、
流体圧が作用する円筒体内面と同じ圧力室内に配置し、
ドラム駆動用の回転軸の回転摺動部をシールして圧力室
の外に取り出す。
【0015】収縮ワイヤを巻き取る巻き上げ用プーリお
よびドラムが圧力室内にあるので、ワイヤの直線摺動部
分をシールする必要がなく通常行われているように回転
摺動部分をシールするだけで済む。このことにより収縮
用ワイヤを圧力の作用する円筒体内に通したときに圧力
室のシールの信頼性を向上させることができる。
【0016】さらに収縮用ワイヤを円筒体内を通さずに
円筒体の先端から円筒体に添わせて接続する。伸展は流
体圧によって行い、収縮も同様にワイヤを巻き上げて行
う。円筒体内にワイヤを通さないことにより、巻き上げ
用ワイヤを通せないような細い円筒体でも伸縮動作が可
能であり、またワイヤ本数を増やして巻き上げ力を増大
させることができる。
【0017】また、各々の円筒体の摺動接続部におい
て、収縮時に円筒体外面に付着した異物を掻き落とし
て、清浄性を確保するための異物掻き取り部を設ける。
このことにより円筒体外面に塵や異物がついた状態で収
縮しても、各段のシール部へ塵や異物がかみ込むことを
防ぐことができる。
【0018】従って摺動部のかじりや固着が生じて伸縮
不能になることを防ぐことができる。さらに各段のシー
ル性を健全に保つことができる。また、炉内で使用する
場合に塵や異物が放射化されていることが考えられる
が、収縮時にはこの異物掻き取り部に塵や異物が掻き寄
せられるので、この部分のみを洗浄することで円筒体全
体の高レベルの汚染を防ぐことができる。
【0019】
【実施例】図1(a),(b)を参照しながら本発明に
係る多段伸縮機構およびその機構を備えた作業装置の第
1の実施例を説明する。なお、図1(b)は図1(a)
の上面図である。
【0020】図1(a),(b)中、符号1はベース
で、このベース1上にはケーシング2が設置されてお
り、このケーシング2には流体供給管3が接続されてお
り、ケーシング2内には流体供給管3から流体が供給さ
れてベース1上のケーシング2内は加圧室4となる。ケ
ーシング2内のベース1上にはプーリ5およびドラム6
が設置され、ドラム6はケーシング2外のベース上に設
置したドラム駆動源7に接続されている。
【0021】すなわち、ドラム6にはドラム駆動シャフ
ト8が接続し、このシャフト8は駆動シャフト用シール
9により気密性が保持され、ドラム駆動源7に接続して
いる。ドラム6にはワイヤ10が巻回されワイヤ10はプー
リ5に接触し送り出し,巻き取りが案内される。
【0022】ベース1の下面には細長い外側円筒体11が
垂下するようにして接続されており、外側円筒体11の上
端開口11aはベース1に設けた通気孔12と連通してい
る。外側円筒体11の下端開口近傍には内外面に突出する
厚肉部11bが形成され、この厚肉部11bの内面にはシー
ル材13が嵌め込まれている。外側円筒体11内には第1の
内側円筒体14が挿入されている。
【0023】第1の内側円筒体14は上端開口部に外側に
突出する厚肉部14aと、下端開口部に内外側面に突出す
る厚肉部14bが形成されている。これらの厚肉部14a,
14bにはそれぞれシール材13が嵌め込まれている。
【0024】第1の内側円筒体14内には第2の内側円筒
体15が挿入されている。第2の内側円筒体15は上端開口
部に外側に突出する厚肉部15aと、下端開口部に内外側
面に突出する厚肉部15bが形成されている。それぞれの
厚肉部15a,15bにはシール材13が嵌め込まれている。
【0025】第2の内側円筒体15内には、第3の内側円
筒体16が挿入されている。第3の内側円筒体16は上端開
口部に外側に突出する厚肉部16aと、下端開口部に外側
面に突出する厚肉部16bが形成されている。
【0026】上端の厚肉部16aにはシール材13が嵌め込
まれているとともにワイヤ10を引掛けるフック17が接続
されている。下端の厚肉部16bには作業用治具18を取着
する結合部材19が接続されている。
【0027】各肉厚部11b,14a,14b,15a,15b,
16a,16bは円筒体11,14,15,16が上下に移動して伸
縮する際,摺動部となるものである。各摺動部はシール
材13によりシールされているので、伸縮時の各段の調芯
を行う。
【0028】つぎに上記第1の実施例に係る多段伸縮機
構およびその多段伸縮機構を備えた作業装置の作用を説
明する。図1において、複数の円筒体11,14〜16が同
軸、多段に組み合わされ各厚肉部で摺動して伸縮可能で
あり、各摺動内外面はシール材13によりシールされてい
るので、伸縮時の各段の調芯を行うとともに各円筒体の
内側と外側の圧力がシールされている。なお本実施例で
は4段の場合を示している。
【0029】根元側の外側円筒体11はベース1に固定さ
れており、第3の内側円筒体16は先端に作業用治具18と
して例えば洗浄ノズルが取り付けられ、第3の内側円筒
体16でワイヤ接続するフック17により収縮用ワイヤ10が
接続されている。
【0030】作業用治具18としては洗浄ノズルの他に点
検,検査,補修用の作業工具をつけることも可能であ
る。収縮用ワイヤ10は、プーリ5を介してドラム6に巻
取られている。
【0031】プーリ5およびドラム6はケーシング2内
でベース1に固定されており、ドラム6を回転させるド
ラム駆動シャフト8のみが駆動シャフト用シール9によ
りケーシング2においてシールされて外部に取り出され
ている。ドラム駆動シャフト8は、ドラム駆動源7に接
続されている。
【0032】しかして、図2において流体供給管3から
水,空気などの流体を供給し外側円筒11と第1から第3
の内側円筒体14〜16内とケーシング2内に圧力を加える
と、各々の円筒体の端面を受圧面として流体圧により伸
展力が作用するので、ドラム6を回転させ収縮ワイヤ10
を巻戻すと、第1から第3の内側円筒体14〜16はこの流
体力と自重により伸展する。
【0033】各々の円筒体のどの接続部から伸展するか
は、端面の受圧面積と流体圧力をかけた伸展力に自重を
加えた作用力が各シール材13の最大静止摩擦力を越えた
箇所から伸展することになる。
【0034】流体供給管3から供給された水や空気など
の流体は、各々の円筒体11,14〜16を通り先端の洗浄ノ
ズルへ供給される。従って、供給用ホースを削除するこ
とができる。
【0035】その結果、ホースの送り出し、巻取りも不
要となり、システムおよび構造が簡略化される。さらに
各々の円筒体の水平断面に作用する水圧で、自重より大
きな押し付け力を発生させることができ、ガイドや駆動
源および伝達機構といった押し付けのための特別な駆動
機構が不要となり、構造が簡素化される。
【0036】図2は一例として根元から下方へ伸展した
場合を示している。収縮時にはドラム6を回転さて収縮
用ワイヤ10を巻き上げることにより各々の円筒体14〜16
を収縮させることができる。
【0037】各々の円筒体10のどの接続部から収縮する
かは、巻き上げ力から流体による伸展力と自重を引いた
作用力が各シール材13の最大静止摩擦力を越えた箇所か
ら収縮することになる。
【0038】収縮用ワイヤ10はドラム6に巻き取られる
場合にその位置は変化するが、プーリ5を介してワイヤ
10がドラム6に巻き取られるので、収縮時の引き上げ力
は常に各々の円筒体11,14〜16の軸心に作用する。従っ
て、収縮時に斜めに引き上げ力が作用して各々の円筒体
14〜16が斜めになり、かじってしまうことはない。
【0039】また、ドラム駆動シャフト8は回転摺動部
をシールされて圧力の加わるケーシング2の外部に取り
出されている。従って、収縮用ワイヤ10は圧力室内にあ
り、ワイヤの直線摺動部分をシールする必要がないの
で、収縮用ワイヤ10を圧力の作用する各々の円筒体内に
通したときに、加圧室4のシール信頼性を向上させるこ
とができる。
【0040】このように構成された多段伸縮機構によれ
ば、洗浄ノズルなど水や空気といった流体の供給が必要
な場合、各々の円筒体内が流体供給路となるので伸縮機
構先端までの共有用ホースが不要になる。
【0041】従ってホースの送り出し、巻き取りも不要
になり、システムおよび構造が簡略化される。さらに各
々の円筒体の水平断面に作用する流体圧で自重より大き
な押し付け力を発生させることができ、押し付けのため
の特別な駆動機構が不要になる。以上のことから昇降
(伸縮)部分の断面寸法を小さくし、伸縮機構の構造を
簡単にし、軽量,小型にすることが可能になる。
【0042】次に本発明に係る多段伸縮機構の第2の実
施例を図3に基づいて説明する。図3において、巻き上
げ用部材20を第3の内側円筒体16の先端に配置し、少な
くとも2本の収縮用ワイヤ10を外側円筒11と内側円筒体
14〜16内を通さずに外側円筒体11の外側に添わせて接続
する。
【0043】収縮用ワイヤ10は第1の実施例と同様に2
個のプーリ5を介して2個のドラム6に巻取られ、ドラ
ム駆動源7により巻上げ、巻下げが行われる。また、プ
ーリ5およびドラム6は流体圧のかかる圧力室の外に配
置される。その他の部分は第1の実施例と同様なのでそ
の説明は省略する。本実施例の伸展、収縮も第1の実施
例と同様に行う。
【0044】本実施例では、外側円筒体11と内側円筒体
14〜16内にワイヤを通さないことにより巻き上げ用ワイ
ヤ10を通せないような細い円筒体でも伸展、収縮動作が
可能である。また、ワイヤ本数を増やせるので巻き上げ
力を増大させることができ、流体圧力が大きく伸展力の
起きない場合で巻き上げることが可能になる。
【0045】つぎに本発明に係る多段伸縮機構の第3の
実施例を図4により説明する。図4(a)は同軸、多段
に配置された外側円筒体11と第1および第2の内側円筒
体14,15の各接続部を拡大した部分断面図である。図4
(a)において各段のシール材13の他に摺動シール材21
を設ける。このリップ状の摺動シール材21により、収縮
時に円筒体14,15外面に付着した異物を掻き落として、
清浄性を確保することができる。
【0046】その結果、内側円筒体14,15の外面に塵や
異物が付いた状態で収縮しても、各段の摺動シール材13
のシール部へ塵や異物がかみ込むことを防ぎ、接続部、
つまり摺動部のかじりや固着が生じて伸縮不能になるこ
とを防ぐことができる。さらに各円筒体のシール性を健
全に保つことができる。
【0047】また、炉内で使用する場合に塵や異物が放
射化されていることが考えられるが、収縮時にはこの摺
動シール部材21に塵や異物が掻き寄せられるので、この
部分のみを洗浄することで内側円筒体14,15の外面全体
の高レベルの汚染を防ぐことができる。
【0048】つぎに図5および図6を参照しながら本発
明に係る多段伸縮機構を備えた作業装置を軽水冷却型原
子炉適用した例を説明する。図5は図1に示した多段伸
縮機構を備えた作業装置を原子炉圧力容器に設置した状
態を示している。原子炉圧力容器22内には炉心(図示せ
ず)を包囲するシュラウド25が設置されており、シュラ
ウド25と原子炉圧力容器22の間にはアニュラス部26が形
成されている。原子炉圧力容器22の上方にはオペレーシ
ョンフロア27が設けられている。
【0049】作業装置本体29は、原子炉圧力容器22のフ
ランジ23にスタットボルト24を利用して支持ベース30が
固定される。支持ベース30上には旋回レール31が固定さ
れており、この旋回レール31上に旋回テーブル32が回転
可能に配置されている。
【0050】旋回テーブル32上には3台の昇降用巻き上
げ機33が設置されワイヤ28により昇降ビーム34が上下に
移動可能であり、固定パッド36により原子炉圧力容器22
内壁に固定される。
【0051】また、オペレーションフロア27上には制御
装置38が設置されており、制御装置38には支持ベース30
上の機器類に接続するケーブル39またはその他ホース、
ファイバー等が接続されている。
【0052】昇降ビーム34には半径方向に移動可能なマ
スト35が複数本設置され、先端に設けられた洗浄ノズル
などの作業工具37を上下方向に移動させることができ
る。本発明はこのマスト35に相当する多段伸縮機構であ
る。
【0053】作業工具37は、作業装置本体29の旋回テー
ブル32の旋回自由度と、昇降ビーム34およびマスト35の
昇降自由度と、マスト35の半径方向の移動自由度により
炉内各部に移動,設置,位置決めされる。
【0054】図6は炉内作業装置により作業工具37をア
ニュラス部26へ設置した場合の他の使用例を示す概念図
である。マスト35が収縮した状態において、昇降ビーム
34上を半径方向に動かしてアニュラス部26へ下降可能な
位置へ移動させる。
【0055】次に、昇降ビーム34とマスト35を一緒に下
降し、昇降ビーム34はシュラウド25の上部で固定パッド
36により固定されている。そしてマスト35を伸縮して作
業工具37を上下方向に、移動,設置,位置決めし作業を
行う。
【0056】アニュラス部26はジェットポンプ等が存在
し内部が複雑、狭あいで上部から接近が困難なため通過
断面寸法が制限されるので、マスト35のような多段伸縮
機構にはホースなどの出張りがなくて断面寸法が小さ
く、伸展量が大きく、伸展時の剛性も高くする必要があ
る。
【0057】また、伸縮機構全体を移動,位置決めする
ときの取扱い性を向上させるべくなるべく軽量であるこ
とが望ましいが、図1,図3および図4で説明した作業
装置は上記要望を満たすことができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、複数の円筒体を同軸、
多段に組み合わせ各々の接続部を摺動部としてシール
し、摺動伸縮可能であるよう配置されている。そして、
円筒体内に収縮用のワイヤを通し、巻き上げ用プーリお
よびドラムとドラム回転駆動部が複数の円筒体の上方に
設けられている。
【0059】このように構成された多段伸縮機構によれ
ば、洗浄ノズルなど水や空気といった流体の供給が必要
な場合、円筒体内部が流体供給路となるので伸縮機構先
端までの供給用ホースが不要になる。
【0060】従ってホースの送り出し、巻き取りも不要
になり、システムおよび構造が簡略化される。さらに各
円筒の水平断面に作用する流体圧で自重より大きな押し
付け力を発生させることができ、押し付けのための特別
な駆動機構が不要になる。以上のことから昇降(伸縮)
部分の断面寸法を小さくし、伸縮機構の構造を簡単に
し、軽量、小型にすることが可能になる。
【0061】また巻き上げ用プーリおよびドラムを流体
圧が作用する円筒体の内面と同じ加圧室内に配置し、ド
ラム駆動用回転軸の回転摺動部をシールして圧力室の外
に取り出している。
【0062】このことにより、ワイヤの直線摺動部分を
シールする必要がなく通常行われているように回転摺動
部分をシールするだけで済む。従って、収縮用ワイヤを
圧力の作用する円筒体内に通したときに、圧力室のシー
ル信頼性を向上させることができる。
【0063】さらに収縮用ワイヤを、円筒体内を通さず
に外側円筒端末部に接続することにより、巻き上げ用ワ
イヤを通せないような細い円筒体でも伸縮動作が可能で
あり、またワイヤ本数を増やして巻き上げ力を増大させ
ることができる。
【0064】また、各々の円筒体の摺動接続部におい
て、収縮時に円筒体外面に付着した異物を掻き落とし
て、清浄性を確保するための異物掻き取り用摺動シール
部材を設けることにより円筒体の外面に塵や異物が付い
た状態で収縮しても、各段のシール部へ塵や異物がかみ
込むことを防ぎ、摺動部のかじりや固着が生じて伸縮不
能になることを防ぐことができる。
【0065】さらに各段のシール性を健全に保つことが
できる。また、炉内で使用する場合に塵や異物が放射化
されているのことが考えられるが、収縮時にはこの異物
掻き取り部に塵や異物が掻き寄せられるので、この部分
のみを洗浄することで円筒全体の高いレベルの汚染を防
ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る多段伸縮機構およびその
機構を備えた作業装置の第1の実施例を一部側面で示す
縦断面図、(b)は(a)を上方から見た一部断面で示
す上面図。
【図2】図1(a)における多段伸縮機構の伸長時の状
態を一部側面で示す縦断面図。
【図3】本発明に係る多段伸縮機構およびその機構を備
えた作業装置の第2の実施例を一部側面で示す縦断面
図。
【図4】(a)は本発明に係る多段伸縮機構およびその
機構を備えた作業装置の第3の実施例の要部を示す縦断
面図、(b)は(a)における多段伸縮機構の伸長時の
状態を示す縦断面図。
【図5】本発明に係る多段伸縮機構を備えた作業装置の
使用例を示す概略断面図。
【図6】本発明に係る多段伸縮機構を備えた作業装置の
他の使用例を示す概略断面図。
【符号の説明】
1…ベース、2…ケーシング、3…流体供給管、4…加
圧室、5…プーリ、6…ドラム、7…ドラム駆動源、8
…ドラム駆動シャフト、9…駆動シャフト用シール、10
…収縮用ワイヤ、11…外側円筒体、12…通気孔、13…シ
ール材、14…第1の内側円筒体、15…第2の内側円筒
体、16…第3の内側円筒体、17…フック、18…作業用治
具、19…結合部材、20…巻き上げ用部材、21…摺動シー
ル部材、22…原子炉圧力容器、23…フランジ、24…スタ
ッドボルト、25…シュラウド、26…アニュラス部、27…
オペレーションフロア、28…ワイヤ、29…作業装置本
体、30…支持ベース、31…旋回レール、32…旋回テーブ
ル、33…昇降用巻上げ機、34…昇降ビーム、35…マス
ト、36…固定パッド、37…作業工具、38…制御装置、39
…ケーブル。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21F 9/28 ZAB 522 C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースと、このベース上に設けられた加
    圧室と、前記ベースの下面に接続されかつ前記加圧室に
    連通する外側円筒体と、この外側円筒体内に順次縮径し
    て同軸的でかつ伸縮自在に挿入された複数の内側円筒体
    と、この複数の内側円筒体の少なくとも一つの内側円筒
    体に設けたワイヤと、前記外側円筒体および複数の内側
    円筒体が上下両端部で摺動接触する部位に設けられたシ
    ール材とを具備したことを特徴とする多段伸縮機構。
  2. 【請求項2】 前記加圧室内に前記ワイヤを巻き上げる
    回転ドラムを設けてなることを特徴とする請求項1記載
    の多段伸縮機構。
  3. 【請求項3】 ベースと、このベース上に設けられた加
    圧室と、前記ベースの下面に接続されかつ前記加圧室に
    連通する外側円筒体と、この外側円筒体内に順次縮径し
    て同軸的でかつ伸縮自在に挿入された複数の内側円筒体
    と、この複数の内側円筒体および前記外側円筒体が上下
    両端部で摺動接触する部位に設けられたシール材と、前
    記外側円筒体の外径よりも大きい形状でかつ前記内側円
    筒体のうち最小径内側円筒体の下端面に当接された巻き
    上げ用部材と、この巻き上げ用部材に接続されたワイヤ
    とを具備したことを特徴とする多段伸縮機構。
  4. 【請求項4】 ベースと、このベース上に設けられた加
    圧室と、前記ベースの下面に接続されかつ前記加圧室に
    連通する外側円筒体と、この外側円筒体内に順次縮径し
    て同軸的でかつ伸縮自在に挿入された複数の内側円筒体
    と、この複数の内側円筒体の少なくとも一つの内側円筒
    体に設けたワイヤと、前記外側円筒体および複数の内側
    円筒体が上下両端部で摺動接触する部位に設けられたシ
    ール材と、前記複数の内側円筒体のうち最小径内側円筒
    体の末端部に設けられた作業用治具とを具備したことを
    特徴とする多段伸縮機構を備えた作業装置。
  5. 【請求項5】 ベースと、このベース上に設けられた加
    圧室と、前記ベースの下面に接続されかつ前記加圧室に
    連通する外側円筒体と、この外側円筒体内に順次縮径し
    て同軸的でかつ伸縮自在に挿入された複数の内側円筒体
    と、この複数の内側円筒体および前記外側円筒体が上下
    両端部で摺動接触する部位に設けられたシール材と、前
    記外側円筒体の外径よりも大きい形状でかつ前記内側円
    筒体のうち最小径内側円筒体の下端面に当接された巻き
    上げ用部材と、この巻き上げ用部材に接続されたワイヤ
    と、前記複数の内側円筒体のうち最小径内側円筒体の末
    端部に設けられた作業用治具とを具備したことを特徴と
    する多段伸縮機構を備えた作業装置。
  6. 【請求項6】 前記外側円筒体と複数の内側円筒体との
    摺動接触部位に掻き取り部材を設けてなることを特徴と
    する請求項4または5記載の多段伸縮機構を備えた作業
    装置。
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