JPH0773875A - 水素又はその同位体の吸蔵方法 - Google Patents

水素又はその同位体の吸蔵方法

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JPH0773875A
JPH0773875A JP5321175A JP32117593A JPH0773875A JP H0773875 A JPH0773875 A JP H0773875A JP 5321175 A JP5321175 A JP 5321175A JP 32117593 A JP32117593 A JP 32117593A JP H0773875 A JPH0773875 A JP H0773875A
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JP
Japan
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hydrogen
electrode
hydrogen storage
storage metal
deuterium
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JP5321175A
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Keiji Kunimatsu
敬二 國松
Akiko Kubota
亜紀子 久保田
Masafumi Kobayashi
雅史 小林
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Technova Inc
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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水素吸蔵金属に水素又はその同位体(例え
ば、重水素)を吸蔵する方法において、重水素吸蔵率D
/Pd≧0.88以上を再現性よく達成できる水素又は
その同位体の吸蔵方法を提供する。 【構成】 本発明の水素吸蔵金属からなる電極1は、水
素過電圧が水素吸蔵金属よりも大きい材料、例えば、A
uの薄膜で、水素吸蔵金属の表面を部分的あるいは全面
に覆ったものを用いる。この電極を用いて重水の電解を
行なうと、見かけ上の電流密度が上昇し、水素又はその
同位体(例えば、重水素)の吸蔵率が促進され、しかも
電解液の温度上昇が抑制されるので、重水素吸蔵率D/
Pd≧0.88以上が達成される。水素吸蔵金属の表面
に水素過電圧が大きい材料で覆い、さらに熱で拡散処理
を行なうことにより得られた電極を用いた場合、さらに
重水素吸蔵率を上昇させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素吸蔵金属への電解
による水素又はその同位体の吸蔵率を上昇させることが
できる水素又はその同位体の吸蔵方法に関する。このよ
うにして高密度に水素又はその同位体を充填した水素吸
蔵性陰極は、ニッケル水素化物電池、コールド・フュー
ジョン等への応用が可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、パラジウム等の水素吸蔵金属材料
を陰極とし白金を陽極として、直流電流を供給して重水
酸化リチウムLiODを含んだ重水D2 Oの電気分解を
行ない、この電気分解において陰極で発生した重水素原
子を陰極に吸蔵し続けることによって、入力エネルギー
に対して高い出力エネルギーが得られたことが知られて
いる。このような現象を起こすためには、陰極であるパ
ラジウム電極に重水素元素Dをできる限り吸蔵させるこ
とが必要であり、一般的には重水素吸蔵率が原子比(D
/Pd)で0.9以上でなければならないといわれてい
る。
【0003】また、電解液に浸されている水素吸蔵金
属、例えば、パラジウム電極を用いて、電解によりパラ
ジウム電極へ重水素を吸蔵させる方法では、1M Li
ODを用いるとパラジウムにおける重水素吸蔵率は、D
/Pd≦0.88であり、通常の方法では、0.88以
上を達成することは困難である。なお、上記の電解条件
において、電解液中にチオ尿素(NH2 2 CSを60
0μM添加すると、最大D/Pd=0.94が得られる
ことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】パラジウムにおける重
水素吸蔵率は、電解時の電流密度を上げて水素過電圧を
高めると大きくなるが、0.5A/cm2 以上の大電流
密度で電解を行なうと、入力電力によって電解液温度が
上昇し、そのため、パラジウムに吸蔵されていた重水素
の放出現象が起こり、重水素吸蔵率は逆に小さくなり、
D/Pdを0.88以上にすることは困難である。パラ
ジウムの全表面で重水を電解すると、電流分布が生じ
て、パラジウム表面において一旦吸蔵した重水素の逃げ
口ができるので重水素の放出が始まり、重水素吸蔵率を
上昇させることは困難である。
【0005】一方、前記チオ尿素を電解液中に添加する
ことにより重水素吸蔵率を上昇させる方法は、チオ尿素
がガス拡散電極に吸着して陽極としての性能を劣化させ
るという問題がある。
【0006】そこで本発明は、水素吸蔵金属に水素又は
その同位体(例えば、重水素)を電解法により吸蔵させ
る方法において、上記した問題点を解決し、重水素吸蔵
率D/Pd≧0.88を再現性よく得ることのできる水
素又はその同位体の吸蔵方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明は、電解液中に浸した水素吸蔵金属に
水素又はその同位体(例えば、重水素)を電解法により
吸蔵させる方法において、水素吸蔵金属よりも水素過電
圧が大きい材料(即ち、水素吸蔵金属よりも不活性な材
料)で水素吸蔵金属の表面を部分的に覆うか、あるいは
全面に覆った電極を用いて、水素又はその同位体を吸蔵
させることを特徴とする水素又はその同位体の吸蔵方法
とするものである。
【0008】本発明において、「部分的に覆う」とは、
水素吸蔵金属の表面の一部を残して薄膜又は厚膜等の皮
膜を形成して覆った状態、また「全面に覆う」とは水素
吸蔵金属の露出している部分がなく100%覆った状態
をいう。
【0009】水素吸蔵金属の表面を覆うための皮膜の材
料は、水素吸蔵金属より水素過電圧が大きい材料を使用
する必要がある(電解液中では、パラジウムよりも金の
方が水素過電圧が大きい。)。本発明で使用される膜
は、水素を透過しない膜あるいは水素を透過させにくい
膜とすることが重要であり、且つ電解液に溶解しない膜
であることが必要である。水素吸蔵金属がパラジウムで
ある場合、前記の水素吸蔵金属の表面を覆うための膜の
材料は、Au、Ag、Cuが酸又はアルカリ性電解液に
おいて使用でき、Ni、Cdがアルカリ性電解液におい
て使用できる。また、金属薄膜上に絶縁膜として酸化物
を形成すればさらに効果的である。酸化物材料にはpH
≧12の電解液でAl2 3(AlO2 )、pH≧6の
電解液でTiO2 (Ti2 3 )、pH=4〜13の電
解液でZrO 3、pH≦10の電解液でSiO2 が使用
できる。
【0010】水素吸蔵金属より水素過電圧が大きい材料
で、水素吸蔵金属表面を覆うことにより、形成された膜
は、電解液中において水素吸蔵金属よりも水素電極反応
について不活性となる。その膜の厚さは、薄膜とする場
合は10Å〜100μmに形成することが可能である。
この薄膜の形成には、真空蒸着、電解メッキ、無電解メ
ッキ、粉末の焼結、バルク、薄膜の接合等が適用でき
る。また、本発明における水素吸蔵金属表面を覆う膜の
形成には、前記薄膜以外に厚膜、ラミネート等の手段が
適用可能である。
【0011】重水の電解法による水素吸蔵金属への重水
素吸蔵方法においては、従来、電流密度を高め、水素過
電圧を大きくすると重水素吸蔵率が高くなることが知ら
れているが、それと同時に電解液の発熱が生じて電解液
の温度が上昇し、そのため水素吸蔵金属に吸蔵されてい
る重水素が放出反応により出てしまい、重水素吸蔵率は
小さくなる。
【0012】これに対して、本発明は、水素吸蔵金属よ
りも水素過電圧が大きい材料で水素吸蔵金属の表面を部
分的に覆った電極を用い、電解法により重水素の吸蔵を
行なうことにより、膜で覆われず一部分露出している水
素吸蔵金属の表面に電流が集中し、該表面における電流
密度は電極表面全体の平均的な電流密度より高くなるこ
とにより、重水素イオンを効率よく水素吸蔵金属に吸蔵
させることが考えられる。
【0013】また、本発明においては、水素が全く透過
しないという膜ではないが、水素透過率の小さく且つ水
素荷電圧が水素吸蔵金属のそれよりも高い材料の膜で水
素吸蔵金属の全面(100%)を覆うことにより、結果
的に水素荷電圧を高め、重水素イオンを効率よく吸蔵さ
せることができる。
【0014】このように、本発明においては重水素吸蔵
が効率よく行なわれるので、電解液の温度上昇を抑制す
ることができ、重水素吸蔵率を上げることができる。上
記説明は、主として重水の電解法による重水素吸蔵に関
して説明されているが、水の電解法による水素吸蔵につ
いても同様に説明される。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕図1は本実施例で使用される、水素吸蔵金
属よりも水素過電圧が大きい材料で水素吸蔵金属を部分
的に覆った電極の平面図及び側面図である。図2は図1
の側面図のAの部分の拡大図である。図1中の1は電極
であり、パラジウムの表面に金の薄膜2がストライプ状
に部分的に形成されており、パラジウムの全表面の80
%を覆っている。したがって、パラジウムの露出面3は
20%である。図1中の4は、電極1の上面又は下面を
示す。パラジウム表面の金の薄膜2の厚さは2000Å
である。
【0016】Pd棒(φ4×21mm、田中貴金属製)
の表面を鏡面研磨したものに、スパッタ装置(ULVA
C社製)を用いてスパッタリングにより膜厚2000Å
のAu薄膜をストライプ状に全パラジウム表面の80%
を覆うように形成した。次にAuのリード線(φ0.5
×15mm)をスポット溶接し、硝酸で5分間エッチン
グして溶接時に付着したAgを除いて200℃で3時
間、真空中でガス出し処理を行ない、本実施例1の水素
吸蔵金属からなる電極とした。一方、スパッタリングを
行なわない外は、全て上記の電極の製造方法と同じよう
にして電極を製造し、比較例の電極とした。
【0017】次に、前記本実施例1の水素吸蔵金属から
なる電極及び比較例の水素吸蔵金属からなる電極を用い
て、電解法により重水素の吸蔵を行なった。図3は本実
施例1で使用した電解セルを示す。図3中、11は電解
セルの圧力容器である。その圧力容器11はSUS製で
あるが、その内壁は耐蝕防止のためセラミックスコーテ
ィング(セラシールド:商品名、株式会社吉田SKT
製)が施されており、圧力容器11内には電解液12が
収容されている。圧力容器11の中央付近には水素吸蔵
金属からなる陰極13が保持部材20に保持され、電解
液12に浸漬されて配置されている。この陰極13の周
囲にガス拡散電極からなる陽極14が間隔を以て配置さ
れている。その陽極14には、100×60mmのカー
ボンペーパ21を内包したテフロンメンブレンフィルタ
からなるガス供給装置15が添着されている。電解液1
2中には参照電極(RHE)16が陰極13の上端面か
ら3mm横に固定されている。電解液12中には電解液
12の温度を検出するための電解液用温度計17が、ま
た、圧力容器11内の上部にはガス相の温度を検出する
ためのガス相用温度計18、19がそれぞれ配置されて
いる。
【0018】電解液12には1M LiOD/D2 Oを
用い、圧力容器11内に50ml入れた。圧力容器11
内のガス相温度および電解液温度は1箇所づつ測定し
た。圧力容器11内の電解液温度は10℃と一定にし
た。初期電流密度を30mA/cm2 として重水の電解
を行なった。
【0019】電解初期における電解経過時間に対する水
素吸蔵金属であるPdへの重水素吸蔵率の変化を図4に
示す。図4中ラインAは、対極のガス拡散電極で発生し
たH+ が、全てAu薄膜に覆われていない20%のPd
表面に吸蔵されたと仮定した場合における理想状態(電
流密度100%)のラインを表している。
【0020】図4中、ラインBは、対極のガス拡散電極
で発生したD+ のうち、Pd表面積比に対応して20%
しかPdに吸蔵されないと仮定した電流効率20%のラ
インを表している。
【0021】図4中、ラインCは、電流効率が70%で
ある場合のラインを示す。
【0022】図4中、ラインDは、本実施例1に使用さ
れる、水素吸蔵金属であるPdよりも水素過電圧が大き
い材料であるAuでPdの表面を部分的に覆った電極を
用いて重水素吸蔵を行なった実験により実測されたデー
タに基づいて決定されたラインである。このラインDの
曲線に対して、接線を引いて得られた直線は、電極全体
に流れる電流のうち、Pdへの重水素吸蔵に消費された
電流を表し、電流効率100%のラインの傾き(2.2
7)との接線の傾き(1.59)の比から、本実施例1
における電極の電流効率が求められ、70%となり、電
流効率70%の前記ラインCと一致している。
【0023】図4によれば、20%のPdの表面積の電
流効率は20%である(ラインBの場合)のに対して、
皮膜処理を行なった本発明のPdは、70%の電流効率
を有する結果が得られている。このことは、本発明の表
面を部分的に(80%)覆った電極を用いた重水素吸蔵
方法によれば、電流効率20%が予測されるにもかかわ
らず、70%の電流効率が達成され、予測よりも3.5
倍高い電流効率が達成されたことが分かる。このような
結果は、AuがPdよりも不活性(水素過電圧が大)
で、電流が流れ難いため、Pdに電流が集中したことに
よるといえる。
【0024】図5は、水素吸蔵金属からなる電極全体に
与えた電流密度の大きさに対する水素吸蔵率の変化を3
6日間の電解によって得たデータに基づいて示したもの
である。図5中、白丸は従来の表面を全く覆わないPd
電極(前記比較例の電極)の場合を示し、黒丸は本実施
例の全パラジウム表面の80%を水素吸蔵金属よりも水
素過電圧が大きい材料Auで覆われたPd電極の場合を
示す。図5によれば、同じ電流密度における重水素吸蔵
率は、本実施例1のAuでPdの表面を部分的に覆った
電極の方が、何も覆わないPd電極よりも重水素吸蔵率
が2〜3%大きく、Pdへの電流密度に関しては、本実
施例1の電極の電流密度の方が高いことが分かる。
【0025】また、図5によれば、電流密度が0.1A
/cm2 以上において、重水素吸蔵率D/Pdが0.8
8以上を達成していることが分かる。さらに、小電流密
度(0.01A/cm2 )以下でも重水素吸蔵率が下が
らないことが分かる。この理由は、Pd表面を覆ったA
uが、吸収された重水素の放出を抑制しているためと思
われる。
【0026】〔実施例2〕本実施例2は、Pd表面に形
成されたAuの薄膜に対してさらに熱による拡散処理を
行なってPdとの密着性を高めた水素吸蔵金属からなる
陰極を得、この水素吸蔵性陰極を用い水素吸蔵を行なっ
た点、及びPd表面に対して100%覆って水素吸蔵性
陰極としたものについても水素又はその同位体の吸蔵性
能を確認した点において、前記実施例1とその実施条件
が大きく異なる。
【0027】田中貴金属製のPdをφ4×20mmに切
断し、その表面を鏡面研磨した。Auのリード線(φ
0.5×120mm)を接点にCuを用いてスポット溶
接した。その後、スパッタ装置(ULVAC社製)を用
いてスパッタリングにより膜厚0.7μmのAu薄膜を
全パラジウム表面に対して、100%コートしたもの、
97%コートしたもの、80%コートしたものをそれぞ
れ作成した。次いで、200℃で3時間、真空中でガス
出し処理を行ない、さらに250℃で1時間熱処理を行
なうことによりAu薄膜の成分の一部をPd電極に拡散
させて密着強度を高めて、水素吸蔵性陰極とした。
【0028】前記の方法により得られた被覆率の異なる
3種類の水素吸蔵性陰極と、比較のため何も被覆してい
ないパラジウムのみの電極を用いて、前記実施例1と同
じ条件で1M LiOD/D2 Oの電解液で重水素の吸
蔵を行なった。
【0029】図6に、電解を開始してから1.2日目ま
での時間経過に対する、陰極中の重水素吸蔵率の関係を
示す。図6中、ライン1は、電流効率100%の場合の
理想状態の水素吸蔵率のラインを表している。ライン2
は何も被覆していないPd電極の場合の実測値に基づい
たラインを示している。ライン3はAu薄膜でパラジウ
ム表面の80%を覆ったPd電極の場合の実測値に基づ
いたラインを示している。ライン4はAu薄膜でパラジ
ウム表面の97%を覆ったPd電極の場合の実測値に基
づいたラインを示している。ライン5はAu薄膜でパラ
ジウム表面の100%を覆ったPd電極の場合の実測値
に基づいたラインを示している。図6によれば、パラジ
ウムの表面をAu薄膜で100%覆ったPd電極を用い
て電解を行なっても、重水素の吸蔵が行なえることがわ
かる。
【0030】図7に、電流密度に対する重水素吸蔵率の
変化を、長期間の電解によって得たデータに基づいて示
した。図7中、×印はパラジウム表面を全く覆わないP
d電極、三角印はパラジウム表面をAu薄膜で80%覆
ったPd電極、四角印はパラジウム表面をAu薄膜で9
7%覆ったPd電極を示す。図7に示すようにパラジウ
ム表面をAu薄膜で覆った割合が多いほど、高い(最高
で0.98)重水素吸蔵率(D/Pd)が得られた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、水素吸蔵金属よりも水
素過電圧が大きい材料で水素吸蔵金属の表面を部分的或
いは全面に覆った電極を用いて、重水素を吸蔵させるこ
とにより、重水素吸蔵率D/Pd≧0.88を再現性よ
く得ることができる。
【0032】本発明においては水素又はその同位体(例
えば、重水素)の吸蔵が効率よく行なわれるので、電解
液の温度上昇を抑制することができ、水素又はその同位
体の吸蔵率を上げることができる。
【0033】本発明によれば、水素吸蔵金属の表面を水
素過電圧が大きい材料で膜を形成した後に、熱による拡
散処理を行なって膜の剥離等が生じない水素吸蔵金属の
電極を用いているので、重水素吸蔵率をさらに増加させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用される、水素吸蔵金属よりも水
素過電圧が大きい材料で水素吸蔵金属を部分的に覆った
電極の平面図及び側面図である。
【図2】図1の側面図のAの部分の拡大図である。
【図3】実施例1で使用した電解セルを示す。
【図4】実施例1の電解初期における電解経過時間に対
する水素吸蔵金属であるPdへの重水素吸蔵率の変化を
示す。
【図5】実施例1の水素吸蔵金属からなる電極全体に与
えた電流密度の大きさに対する水素吸蔵率の変化を示
す。
【図6】実施例2における電解を開始してから1.2日
目までの時間経過に対する、陰極中の重水素吸蔵率の関
係を示す。
【図7】電流密度に対する重水素吸蔵率の変化を示す。
【符号の説明】
1 電極 2 金の薄膜 3 パラジウムの露出面 4 電極の上面又は下面 11 圧力容器 12 電解液 13 陰極 14 陽極 15 ガス供給装置 16 参照電極(RHE) 17 電解液用温度計 18,19 ガス相用温度計 20 保持部材 21 カーボンペーパー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液中に浸した水素吸蔵金属に水素又
    はその同位体を電解法により吸蔵させる方法において、
    水素吸蔵金属よりも水素過電圧が大きい材料で水素吸蔵
    金属の表面を部分的に覆った電極を用いて電解すること
    を特徴とする水素又はその同位体の吸蔵方法。
  2. 【請求項2】 電解液中に浸した水素吸蔵金属に水素又
    はその同位体を電解法により吸蔵させる方法において、
    水素吸蔵金属よりも水素過電圧が大きい材料で水素吸蔵
    金属の表面を全面に覆った電極を用いて電解することを
    特徴とする水素又はその同位体の吸蔵方法。
  3. 【請求項3】 前記水素吸蔵金属よりも水素過電圧が大
    きい材料で水素吸蔵金属の表面を部分的あるいは全面に
    覆う方法は、水素吸蔵金属の表面を水素過電圧が大きい
    材料で膜を形成した後に、熱による拡散処理が行われた
    ものである請求項1又は2記載の水素又はその同位体の
    吸蔵方法。
JP5321175A 1993-07-07 1993-11-26 水素又はその同位体の吸蔵方法 Pending JPH0773875A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000072397A1 (de) * 1999-05-25 2000-11-30 Mitsubishi International Gmbh Elektrochemisches element
US11008666B2 (en) 2016-06-06 2021-05-18 Ih Ip Holdings Limited Plasma frequency trigger

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