JPH0762127B2 - 水分散型接着剤 - Google Patents

水分散型接着剤

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JPH0762127B2
JPH0762127B2 JP62333353A JP33335387A JPH0762127B2 JP H0762127 B2 JPH0762127 B2 JP H0762127B2 JP 62333353 A JP62333353 A JP 62333353A JP 33335387 A JP33335387 A JP 33335387A JP H0762127 B2 JPH0762127 B2 JP H0762127B2
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始 稲垣
浩二 吉井
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    • C09J123/26Adhesives based on homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Adhesives based on derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment
    • C09J123/28Adhesives based on homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Adhesives based on derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment by reaction with halogens or compounds containing halogen

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水分散型接着剤、特にポリオレフィン樹脂との
接着性に優れた水分散型接着剤に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車の内装は年々豪華になってきており、ABS樹脂基
材に、塩化ビニル樹脂発泡体や、ポリエステルまたはポ
リアミド樹脂などからなるクロスを接着したり、フロッ
ク加工によりポリエステルまたはポリアミドなどからな
る短繊維を接着して植毛を施したりしている。
上記の接着は通常開放された場所で接着剤の塗布および
乾燥を行うため、有機溶剤は使用できず、水分散型の接
着剤が使用されている。このような接着剤として、従来
は一般にゴムラテックスまたはアクリル酸エステル系樹
脂水分散体が使用されている(例えば特開昭49−112990
号、同55−160073号、同60−199984号、同60−244534
号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで自動車の内装材の耐熱性向上が望まれているた
め、基材のABS樹脂を耐熱ABS樹脂にすると、コスト高に
なるとともに、成形性が悪化する。そこで基材としてポ
リプロピレン樹脂を使用することが望まれるが、ポリプ
ロピレン樹脂は接着性が悪く、従来ABS樹脂に使用され
ていたゴムラテックス、アクリル酸エステル系樹脂水分
散体を接着剤として使用することができない。これらを
接着剤として使用する場合は、ポリプロピレン樹脂基材
のプライマー処理が必要となり、コスト高になる。
このようなことは自動車の内装材の分野に限らず、一般
にポリオレフィン樹脂は接着性が悪いため、通常の接着
剤は使用できず、プライマー処理を行うことなく接着可
能で、かつ有機溶剤を使用しない水分散型接着剤が望ま
れている。
本発明の目的は上記のような問題点を解決するため、ポ
リオレフィン樹脂に対する接着性が優れた水分散型接着
剤を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、プロピレン単位(a)の含有量が15ないし90
モル%、炭素数4ないし6のα−オレフィン単位(b)
の含有量が10ないし85モル%((a)と(b)の合計含
有量は100モル%)であり、かつデカリン中135℃で測定
した極限粘度〔η〕が0.5ないし5.0dl/gの範囲にあるオ
レフィン系重合体の塩素化物であって、塩素含有量が5
ないし40重量%の範囲にある塩素化オレフィン系重合体
を固形分濃度で10ないし80重量%含有する水分散物を有
効成分とする水分散型接着剤である。
オレフィン系重合体 本発明で使用されるオレフィン系重合体の構成単位とな
るα−オレフィン単位(b)としては、例えば1−ブテ
ン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどの炭素数が4な
いし6のα−オレフィンを挙げることができ、これらは
1種または2種以上がオレフィン系重合体の構成単位に
なっていてもよい。オレフィン系重合体の構成単位とし
ては本発明の効果を阻害しない範囲内で、例えばプタジ
エン、イソプレンなどの共役ジエン;1,4−ヘキサジエ
ン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノル
ボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、2,5−ノ
ルボナジエンなどの非共役ジエン;(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エステ
ル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、1−ウンデシレン
酸、1−ウンデセノール、無水マレイン酸成分単位など
の極性ビニル単量体;スチレン、ビニルトルエン、α−
メチルスチレン、インデンなどの芳香族系ビニル単量体
などが含有されていてもよい。さらにオレフィン系重合
体としてはオレフィン系重合体にアクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸のような重合性不飽和化合物がク
ラフト共重合されたものを用いてもよい。
またα−オレフィンの共重合成分として、前記の共役ジ
エンまたは非共役ジエンを含有する場合、その含有量は
好ましくは3モル%以下、さらに好ましくは0.3モル%
以下とするのが望ましい。さらにオレフィン系重合体の
全体あたり30モル%以下であればエチレンが構成単位に
なってもよい。
オレフィン系重合体において、プロピレン単位(a)の
含有量は15ないし90モル%、好ましくは20ないし85モル
%、α−オレフィン単位(b)の含有量は10ないし85モ
ル%、好ましくは15ないし80モル%の範囲とする。α−
オレフィン単位(b)の含有量が85モル%を越える場合
は、オレフィン系重合体の塩素化物は耐熱接着性が不十
分であり、α−オレフィン単位(b)の含有量が10モル
%未満の場合は、接着性を付与するために高い塩素含量
が必要となり、耐熱性およびポリオレフィンとの接着性
の点で劣る傾向を示すようになる。
このようなオレフィン系重合体として具体的には、プロ
ピレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/4−メチル−1
−ペンテン共重合体、プロピレン/3−メチル−1−ペン
テン共重合体、プロピレン/1−ブテン/エチレン共重合
体、プロピレン/1−ブテン/1−ウンデシレン酸共重合
体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン/1−ウンデシ
レン酸共重合体、プロピレン/1−ブテン/1−ウンデセノ
ール共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン/1
−ウンデセノール共重合体、プロピレン/1−ブテン/
(無水)マレイン酸共重合体、プロピレン/1−ブテン/
(無水)イタコン酸共重合体、プロピレン/1−ブテン/
エチレン/(無水)マレイン酸共重合体、プロピレン/1
−ブテン/スチレン共重合体、プロピレン/3−メチル−
1−ブテン/スチレン共重合体、プロピレン/4−メチル
−1−ペンテン/スチレン共重合体、プロピレン/3−メ
チル−1−ペンテン/スチレン共重合体などを例示する
ことができる。これらの中ではプロピレン/1−ブテン共
重合体およびプロピレン/1−ブテン/エチレン共重合体
がとくに好ましい。
これらのオレフィン系重合体としては、デカリン中135
℃で測定した極限粘度〔η〕が0.5ないし5.0dl/g、好ま
しくは0.8ないし4.0dl/gのものを使用する。その分子量
分布(w/n、GPC法により測定した値)は通常1な
いし20、好ましくは1ないし15の範囲にあるのが望まし
い。また本発明で使用されるオレフィン系重合体は結晶
化度が10ないし50%の範囲にあり、さらには10ないし40
%の範囲にある結晶性ポリオレフィンであることが好ま
しい。
本発明において、オレフィン系重合体の極限粘度〔η〕
が0.5dl/g未満では接着剤の凝集力が不十分なため基本
的な接着性が不足し、5.0dl/gを越えると乳化性が低下
するので好ましくない。また分子量分布(w/n)が
20を越えると、低分子量体の含量が増加することにより
接着強度が低下するので好ましくない。さらに結晶化度
が10%未満では接着剤の凝集力が不十分なため基本的な
接着性が不足し、50%を越えると、溶剤への溶解性を付
与するための塩素化率を40重量%より大きくする必要性
が生じ、オレフィン系共重合体の劣化が生じるととも
に、さらにポリオレフィンとの接着性が低下する。
これらのオレフィン系重合体は、従来良く知られた方
法、例えばバナジウム系触媒やマグネシウム、チタン、
ハロゲンなどを成分とするチタン系触媒を用いて、上記
プロピレンとα−オレフィン類とを共重合させることに
より製造することができる。
塩素化オレフィン系重合体 本発明ではこれらのオレフィン系重合体の塩素化部を使
用する。前記オレフィン系重合体に導入される塩素含有
量は塩素化オレフィン系重合体の5ないし40重量%の範
囲にあり、8ないし35重量%の範囲にあることが好まし
い。塩素含有量が5重量%未満である場合、塩素含有重
合体および/または芳香族系重合体との高温雰囲気下で
の耐熱接着性が低下し、塩素含有量が40重量%を越える
と一般のポリオレフィン類との接着性が低下するだけで
なく、接着剤の耐熱接着性も低下するので好ましくな
い。
オレフィン系重合体の塩素化物は次の方法によって製造
することができる。第一の方法として、オレフィン系重
合体を粉砕して細粒化し、この細粒を水性けん濁状態に
して、約70ないし90℃の温度で分子状の塩素と接触させ
る方法、第二の方法として、オレフィン系重合体を四塩
化炭素、テトラクロルエチレン、クロルベンゼンのよう
な塩素に対して安定な溶媒中に溶解し、均一な溶液状態
として分子状塩素と接触させる方法、第三の方法とし
て、N−クロルアセトアミド、N−クロルサクシイミ
ド、1,3−ジクロル−5,5−ジメチルヒダントインのよう
な塩素化合物をロールやバンバリーミキサーなどでオレ
フィン系重合体の中に均一に練り込み、塩素を遊離する
温度に加熱する方法などがあり、中でも水性けん濁状態
または溶液状態での塩素化が特に好ましく。なお溶液状
態でハロゲン化反応を行う場合、ラジカル開始剤の存在
下に実施するか、あるいは紫外線や可視光線の照射下に
実施すると、効率的に反応が進行するので一層好適であ
る。塩素化の程度は分子状塩素その他の塩素化剤の使用
量、反応時間、反応温度などを適宜選択することにより
調節することができる。
本発明の塩素化オレフィン系重合体は通常結晶化度が45
%以下であり、好ましくは30ないし10%であるのが望ま
しい。また極限粘度〔η〕は通常原料のオレフィン系重
合体とほとんど同じ範囲にあるが、好ましくは0.8ない
し4.0dl/gである。
水分散物 本発明の水分散型接着剤は、前記塩素化オレフィン系重
合体を固形分濃度で5ないし80重量%、好ましくは15な
いし70重量%含有する水分散物からなる。水に分散した
塩素化オレフィン系重合体の粒径は安定な水分散物を形
成する範囲で任意に選択できるが、一般的には0.01μm
ないし30mm、好ましくは0.05μmないし10mm程度であ
る。
水分散物は塩素化オレフィン系重合体のみを水に分散さ
せてもよいが、接着性を損わない範囲で他のポリマー成
分や酸化防止剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤、脱脂酸防
止剤、顔料、染料、充填剤、核剤、ブロッキング防止
剤、スリップ剤、帯電防止剤、難燃剤などの添加剤を加
えて組成物を形成していても差しつかえない。
塩素化オレフィン系重合体に混合されるポリマーとして
は、塩素化前のオレフィン系重合体の他、エチレン/α
−オレフィン共重合体ゴム、エチレン/α−オレフィン
/ジエン共重合体ゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴ
ム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴム、ニトリルゴ
ム、シリコンゴムなどのゴム成分を例示することができ
る。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−ク
レゾール、0−tert−ブチル−p−クレゾール、テトラ
キス−〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、β−
ナフチルアミンおよびp−フェニレンジアミンなどを例
示することができる。
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−(2′−ジヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert
−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチル
フェニル)−5−クロルベンゾトリアゾールおよびビス
(2,2′,6,6′)−テトラメチル−4−ピペリジン)セ
バケートなどを例示できる。
塩酸吸収剤および脱塩酸防止剤としては、エポキシ大豆
油、ステアリン酸を始めとする飽和および不飽和の高級
脂肪酸の金属塩、ジブチル錫マレエート、トリプロモフ
ォスフェート、テトラソジウムピロフォスフェート、
4′−tert−ブチルフェニルサリシレート、ジソジウム
−o−フォスフェート、アルカリ金属のピロフォスフェ
ート、o−フォスフェート、フォスファイトなどを例示
できる。
上記塩素化オレフィン系重合体またはこれを含む組成物
を水に分散させるためには、乳化剤を添加するのが好ま
しい。また乳化物の粘度を高めるための増粘剤、あるい
は乳化時の発泡を抑えるための消泡剤などを添加しても
よい。
乳化剤としては界面活性剤が使用され、例えばアルキル
ナフタレンスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸ホルム
アルデヒド縮合物のNa塩、クレゾール・シェファー酸ホ
ルムアルデヒド縮合物のNa塩、アルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸Na、リグニンスルホン酸Ca塩、メラミ
ン樹脂スルホン酸Na塩、特殊ポリアクリル酸塩、グリコ
ン酸塩、オレフィン・マレイン酸塩コポリマー、カルボ
キシメチルセルロースNa塩、金属石鹸(ZN、Al、Na、K
塩)、ステアリン酸トリエタノールアミン塩、などのス
ルホン酸またはカルボン酸型の陰イオン系界面活性剤、
ならびに脂肪酸モノグリセライド、ソルビタン脂肪酸部
分エステル、シュガー脂肪酸部分エステル、ポリグリセ
リン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステ
ル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪アミド、ポリオキシエチレ
ン脂肪アミン、ポリオキシエチレン(硬化)ひまし油、
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレン・ブロックポリマー、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、メチルセルロースなどの非イオン系
界面活性剤、アルキルアンモニウムクロライド、トリメ
チルアルキルアンモニウムブロマイド、アルキルピリジ
ニウムクロライドなどの陽イオン系界面活性剤、ジメチ
ルアルキルベタイン、アルキルグリシンなどの両性界面
活性剤などがあげられる。乳化剤の添加量は樹脂固形分
100重量部に対して0.1ないし50重量部、好ましくは0.2
ないし45重量部程度が望ましい。
また増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メ
チルセルロース、ポリリン酸ナトリウム、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アンモニアミル
クカゼイン、ビニルアルコール/メタクリル酸共重合
体、デンプン、タンパク質などの水溶性高分子があげら
れる。増粘剤の添加量は樹脂固形分100重量部に対して
最大200重量部まで使用できるが、100重量部以下である
ことが好ましい。
塩素化オレフィン系重合体またはこれを含む組成物を水
に分散させる方法としては、塩素化オレフィン系重合体
または組成物を粉末状態で直接水に分散させる方法、水
中で濃度を上げて塩素化オレフィン系重合体を溶融し高
撹拌下で分散させる方法、オレフィン系重合体の塩素化
を水性けん濁状態で行い、そのまま水分散物を形成する
方法など、任意の方法を採用することができる。好まし
い分散方法は塩素化オレフィン系重合体または組成物を
ベンゼン、トルエン等の有機溶媒に10〜50重量%となる
ように溶解し、これをメチルアルコール、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等の親水性溶媒および乳
化剤とともに水に加え、ホモミキサー等により撹拌して
乳濁を得、ついでエバポレータ等により前記有機溶媒お
よび親水性溶媒を除去する方法がある。またこれらの水
分散液には、危険でない程度であれば有機溶剤が残存し
ていてもよい。
アクリル酸エステル系重合体水分散物 前記塩素化オレフィン系重合体の水分散物はそれ単独で
接着剤として使用可能であるが、従来接着剤として使用
されていたアクリル酸エステル系重合体水分散物と混合
状態で使用することにより、さらに接着効果を高くする
ことができる。
このようなアクリル酸エステル系重合体水分散物として
は、アクリル酸エステル単位を有する重合体を含む水分
散体であればよく、例えばアクリル酸エステルおよび/
またはメタクリル酸エステル50ないし98.5重量部、エチ
レン系不飽和酸0.5ないし5重量部、N−メチロ−ルア
クリルアミドおよび/またはそのアルコキシ化誘導体1
ないし10重量部、ならびにそれらと共重合可能な他のビ
ニル系単量体0ないし55重量部を水性媒体中重合させて
得られるアクリル酸エステル系重合体エマルジョン(特
開昭55−160073号参照)、塩化ビニル単量体30ないし70
重量部、炭素数1ないし3のアルコールのアクリル酸ア
ルキルエステル10ないし55重量部、酢酸ビニル単量体10
ないし50重量部、カルボキシル基含有ビニル単量体0.5
ないし10重量部、およびエポキシ基、水酸基、N−メチ
ロールアミド基、N−アルコキシメチルアミドなどの架
橋性官能基を有するビニル単量体0ないし5重量部を乳
化共重合させた樹脂エマルジョン(特開昭49−112990号
参照)などがあげられる。
このようなアクリル酸エステル系重合体水分散物として
は、アクリル酸エステル系樹脂エマルジョン接着剤とし
て市販されているものが使用でき、例えばスチレン/ア
クリロトリル/アクリル酸エチルヘキシル/アクリル酸
エチル/アクリル酸−n−ブチル共重合体(モル比35/3
5/13/15/7)の水分散物(商品名、ヨドゾール、カネボ
ウNFC(株)製)などは好ましい市販品である。
これらのアクリル酸エステル系重合体水分散物を使用す
る場合、前記塩素化オレフィン系重合体の水分散物
(A)とアクリル酸エステル系重合体水分散物(B)の
配合割合は、(A)10ないし100重量%、好ましくは20
ないし100重量%、(B)0ないし90重量%、好ましく
は0ないし80重量%である。
接着剤の使用法 本発明の水分散型接着剤は従来の水分散型接着剤と同様
に、被接着面に塗布し、必要により加熱乾燥して接着を
行う。
本発明の水分散型接着剤は、従来接着が困難であったポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィ
ン樹脂の接着に適しており、ポリオレフィン樹脂同志ま
たはポリオレフィン樹脂と他の材料との接着に有効であ
る。他の材料としては、クロス、繊維、プラスチック、
紙、金属など任意のものがあげられる。
クロス、繊維としては木綿、麻などの天然繊維、ガラス
繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、金属繊維などの無機
繊維、ビスコースレーヨン、キュプラなどの再生繊維、
ジ−およびトリ−アセテート繊維などの半合成繊維、ナ
イロン6、ナイロン66、ポリエステル(ポリエチレンテ
レフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリ
ル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリオレフィン繊維、な
らびに不溶化または難溶化されたポリビニルアルコール
繊維などの合成繊維のクロス、短繊維、長繊維があげら
れる。短繊維の場合はフロック加工による接着に適用可
能である。
プラスチックとしては、ポリオレフィン樹脂以外に、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂など
任意のものがあり、その形状もシート、フィルム、その
他の成形物が接着の対象となる。
本発明の接着剤はポリオレフィン樹脂の接着に適してい
るが、他の材料の接着にも使用可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、塩素化オレフィン系重合体の水分散物
を用いたので、ポリオレフィン樹脂に対する接着性が良
好で、プライマー処理および有機溶剤の使用の必要がな
く、安全で優れた接着力を有する水分散型接着剤が得ら
れる。
実施例1 〔η〕が2.0dl/gのプロピレン/1−ブテン(70/30モル
%)共重合体を常法に従って塩素化を行った。酸素燃焼
法による分析の結果、塩素含有量は21重量%であった。
この塩素化物を20重量%になるようにトルエンに溶解し
たもの400g、イオン交換水300g、イソプロピルアルコー
ル180g、オレイン酸2.2g、水酸化カリウム0.5gを1.5l反
応器に仕込み。ホモミキサーを用いて5分間撹拌し、乳
濁液を得た。ついでエバポレータで減圧下に加熱しなが
らイソプロピルアルコールとトルエンとを飛散させ、固
形分21重量%の水分散物を得た。
三井石油化学工業(株)製のポリプロピレン(商品名、
J−640)の射出角板にスプレーを用いて水分散物を200
/m2となるように塗布し、布を上に軽くのせて手で押え
た後にエアーオーブン中100℃で30分間乾燥を行った。
乾燥1時間後に、引張り試験機を用いて50mm/minの引張
り速度で180度剥離テストを行ったところ、2.9kg/25mm
の剥離強度を示した。
またJIS K−5400に基づいて2mm間隔のゴバン目を100個
作製し、セロハンテープを付着させた後に強く剥離する
ことによって、ゴバン目剥離テストを行った。その結果
は100/100で合格であった。
実施例2 実施例1で調製した塩素化オレフィン系重合体の水分散
物に、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エチル
ヘキシル/アクリル酸エチル/アクリル酸−n−ブチル
共重合体(モル比は35/35/13/15/7)の水分散物(商品
名、ヨドゾール、カネボウNFC(株)製)を、それぞれ
の固形分比が70/30(重量比)となるように添加し、実
施例1と同様の方法で剥離テストを行ったところ、剥離
強度は3.4kg/25mmであった。またゴバン目剥離テストは
100/100であった。
比較例1、実施例3〜6 実施例1において、表1に示した接着剤および基材を用
いる以外は同様にして試験片を作製し、ゴバン目剥離テ
ストを行った。結果を表1に示す。
実施例7 ポリプロピレンの射出角板に水分散型接着剤を塗布する
までは実施例1と同様にしてサンプルを調製した後に、
ERNST ROEDERSTEIN GM BH社製の簡易植毛器を用いて、
長さ1.0mmで3デニールのナイロン6製の短繊維を植毛
し、さらに80℃のエアーオーブン中で30分間乾燥を行っ
た。この試験片のゴバン目剥離テストの結果は100/100
であった。
この試験片を50℃、相対湿度95%の恒温恒湿槽内に72時
間保持した後のゴバン目剥離テストは100/100であっ
た。またブラックパネル温度83℃のフェードメータ中に
400時間保持した試験片および80℃のエアーオーブン中
に200時間保持した試験片のいずれもがゴバン目剥離テ
ストでは100/100であり、異常は認められなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン単位(a)の含有量が15ないし
    90モル%、炭素数4ないし6のα−オレフィン単位
    (b)の含有量が10ないし85モル%((a)と(b)の
    合計含有量は100モル%)であり、かつデカリン中135℃
    で測定した極限粘度〔η〕が0.5ないし5.0dl/gの範囲に
    あるオレフィン系重合体の塩素化物であって、塩素含有
    量が5ないし40重量%の範囲にある塩素化オレフィン系
    重合体を固形分濃度で5ないし80重量%含有する水分散
    物を有効成分とする水分散型接着剤。
  2. 【請求項2】α−オレフィンが1−ブテン、1−ペンテ
    ン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペン
    テンまたは1−ヘキセンである特許請求の範囲第1項記
    載の水分散型接着剤。
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