JPH0760894A - 密着性及び端面の耐剥離性にすぐれる複合型制振材 - Google Patents

密着性及び端面の耐剥離性にすぐれる複合型制振材

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JPH0760894A
JPH0760894A JP21626093A JP21626093A JPH0760894A JP H0760894 A JPH0760894 A JP H0760894A JP 21626093 A JP21626093 A JP 21626093A JP 21626093 A JP21626093 A JP 21626093A JP H0760894 A JPH0760894 A JP H0760894A
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JP
Japan
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damping material
viscoelastic
resin
composite
intermediate layer
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Pending
Application number
JP21626093A
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English (en)
Inventor
Hirohiko Sakai
裕彦 堺
Kenji Miki
賢二 三木
Takashi Saito
隆司 斉藤
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】建築材料、自動車、家庭電気製品等に好適に用
いることができる密着性及び端面の耐剥離性にすぐれ、
更に、好ましくは、溶接性にもすぐれる複合型制振材を
提供することにある。 【構成】一対の金属板の間に粘弾性樹脂と防錆顔料2〜
60重量%とからなる粘弾性中間層を介在させてなる。
防錆顔料と共に導電性充填材5〜40重量%を配合する
ことによつて、溶接性にすぐれながら、密着性及び端面
の耐剥離性にもすぐれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築材料、自動車、家
庭電気製品等に好適に用いることができる密着性及び端
面の耐剥離性にすぐれ、更に、好ましくは、溶接性にも
すぐれる複合型制振材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建築材料をはじめとして、車
両、船舶、家庭電気製品等の分野において、振動やそれ
に伴なう騒音を防止するために、種々の複合型制振材が
提案され、実用化されている。その中でも、2枚の金属
板の間に粘弾性樹脂層からなる中間層を介在させてなる
複合型制振材は、鋼板の持つすぐれた機械的特性と粘弾
性樹脂の持つすぐれた制振性能を有する点から、構造材
料としてもすぐれており、広く利用され始めている。
【0003】かかる粘弾性樹脂層を金属板間に介在させ
てなる複合型制振材を構造部材として用いるにあたって
は、用いる鋼板が次の特性を有することが必要である。
第1には、製品の使用環境において、制振性と耐食性と
にすぐれることであり、更に、腐食性雰囲気において、
端面(金属板の切り口部)から複合型制振材が口開きし
ないことである。第2には、金属板が粘弾性樹脂に対し
て親和力が大きく、密着性乃至密着強度が大きいことで
ある。このほか、第3として、電気溶接が可能であれ
ば、一層好ましい。
【0004】従来、このようなサンドイッチ状の複合型
制振材を形成するための粘弾性樹脂としては、熱可塑性
樹脂と熱硬化性樹脂のいずれも用いられているが、しか
し、従来のかかる複合型制振材は、制振性と密着性はよ
いが、腐食性雰囲気において長期間にわたって使用する
とき、複合型制振材の端面から腐食が進行し、複合型制
振材が口開きする問題がある。特に、電気溶接が可能で
あるように、粘弾性中間層に導電性充填材を配合してな
る複合型制振材に、このような傾向が著しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな複合型制振材における問題を解決するためになされ
たものであつて、密着性と端面の耐剥離性にすぐれ、更
に、好ましくは、溶接性にすぐれる複合型制振材を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による密着性及び
端面の耐剥離性にすぐれる複合型制振材の第1は、一対
の金属板の間に粘弾性樹脂と防錆顔料2〜60重量%と
からなる粘弾性中間層を介在させてなることを特徴とす
る。本発明による密着性及び端面の耐剥離性にすぐれる
複合型制振材の第2は、一対の金属板の間に粘弾性樹脂
と防錆顔料2〜60重量%と導電性充填材5〜40重量
%とからなる粘弾性中間層を介在させてなることを特徴
とする。
【0007】本発明による第1の複合型制振材は、一対
の金属板の間に粘弾性樹脂と防錆顔料とからなる粘弾性
中間層を有する。ここに、上記防錆顔料としては、クロ
ム酸イオンを持つクロメート系防錆顔料や亜鉛粉末等が
用いられる。クロメート系防錆顔料としては、クロム酸
ストロンチウム、クロム酸亜鉛、クロム酸カルシウム、
クロム酸バリウム等を例示することができるが、特にこ
れらに限定されるものではない。
【0008】本発明においては、このような防錆顔料
は、粘弾性中間層において、2〜60重量%の範囲で含
まれる。防錆顔料の配合量が粘弾性中間層において、2
重量%よりも少ないときは、得られる複合型制振材の端
面の耐剥離性が有効に改善されず、他方、防錆顔料の配
合量が粘弾性中間層において、60重量%を超えるとき
は、得られる複合型制振材は、端面の耐剥離性にはすぐ
れるものの、逆にT剥離強度及び制振性能が著しく劣化
する。
【0009】本発明による第2の複合型制振材は、一対
の金属板の間に上記粘弾性樹脂と防錆顔料2〜60重量
%と共に、更に、導電性充填材5〜40重量%を含む粘
弾性中間層を有する。ここに、上記導電性充填材として
は、鉄粉、カーボンブラック、ニツケル粉、金属性ネッ
ト等を挙げることができる。
【0010】このような導電性充填材は、本発明によれ
ば、粘弾性中間層において、5〜40重量%の範囲にて
含まれる。導電性充填材の配合量が粘弾性中間層におい
て、5重量%%よりも少ないときは、得られる複合型制
振材のスポット溶接性の改善に効果がなく、他方、導電
性充填材の配合量が粘弾性中間層において、40重量%
を超えるときは、スポット溶接性は良好であるが、逆に
T剥離強度及び制振性性能が著しく劣化する。
【0011】本発明において、前記粘弾性樹脂として
は、例えば、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、M
S樹脂、耐衝撃性ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポ
リメチルアクリレート、ポリメチルメタアクリレート、
アクリル系共重合体等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・ア
クリル酸エステル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリ
酢酸ビニル、エチレン・オレフィン共重合体、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合
体、エチレン・メタアクリル酸エステル共重合体、プロ
ピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン共重合
体等のプロピレン系樹脂、非晶質ポリエステル等の各種
熱可塑性樹脂を例示することができる。
【0012】また、上記以外にも、例えば、スチレン・
ブタジエンゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、クロロプ
レンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、
エチレン・アクリルゴム、EPDM等のゴム乃至エラス
トマーや、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、飽和及び不
飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂も前記粘弾性樹
脂として用いることができる。このような熱硬化性樹脂
を粘弾性樹脂として用いる場合、必要に応じて、架橋剤
を併用することができる。このような架橋剤は、用いる
樹脂によって適宜に選択されるが、例えば、有機硫黄化
合物等の樹脂加硫剤、ポリアミン、ポリオール、有機過
酸化物、アミノ樹脂、イソシアネート類、エポキシ樹
脂、ポリアミドアミン、酸無水物等を例示することがで
きる。
【0013】これらの粘弾性樹脂は、単独で、又は2種
以上の混合物として、用いることもでき、複合型制振鋼
板に要求される性能、例えば、制振性、耐熱性、加工性
等に応じて適宜に選択される。本発明においては、粘弾
性中間層の厚みは、通常、30〜80μmの範囲であ
る。
【0014】更に、本発明においては、得られる制振材
の耐蝕性を向上させるために、少なくとも粘弾性中間層
と接着する金属板の表面に、予め通常のクロメート処理
を施してもよい。このようなクロメート処理としては、
反応性、塗布型、電解型のいずれのどの方法でもよい。
また、本発明において、金属板としては、好適には、通
常の冷延鋼板、亜鉛及び亜鉛系合金めっき鋼板等を用い
ることができるが、しかし、必要に応じて、他種の金属
板(銅板、AI板他)等も用いることができる。
【0015】このような本発明による複合型制振鋼板
は、その製造方法において、特に限定されるものではな
いが、例えば、ホットプレス法、加熱ロールによる連続
積層法等の通常の積層法が好ましく用いられる。一例を
挙げれば、例えば、少なくとも一方の金属板の内面に前
記防錆顔料を含む粘弾性樹脂を塗布し、乾燥させた後、
この樹脂層を一対の金属板の間に介在させて、これら金
属板を加圧し、相互に圧着することによつて、本発明に
よる複合型制振鋼板を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下においては、金属板として、常法によって製造
された溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量150/15
0g/m2)を用い、粘弾性中間層は、架橋剤として、コ
ロネートL(日本ポリウレタン工業(株)製有機ポリイ
ソシアネート)を5重量部配合した平均分子量1500
0、ガラス転移点−10℃のポリエステル樹脂を用いて
形成せた。
【0017】得られた複合型制振鋼板について、下記の
評価を行なつた。 T剥離強度 JIS K 6840に準拠して測定した。 制振性 複合型制振鋼板から短冊型の試料を切り出し、B&K社
製複素弾性係数測定装置を使用して、共振法によつて振
動減衰試験を行ない、損失係数ηを測定した(温度20
℃、周波数250Hz)。その評価方法は、損失系数η
が0.1以上を○、損失系数ηが0.1未満を×とした。
【0018】塩水噴霧試験後のT剥離強度 複合型制振鋼板の端面の剥離性の評価方法として、複合
型制振鋼板を25×200mmに切断し、塩水噴霧試験機
(JIS−K−5400)に500時間暴露した後、T
剥離強度を測定した。 溶接性 複合型制振鋼板を試験片寸法(30×100mm)の形状
に切断し、1000枚の試料を採取した。この試料を用
いて、重ねしろ30mmにてスポット溶接性の評価を行な
つた。溶接条件は、電極加圧力200kgf、溶接電流
8KA、通電時間12サイクルで行なつた。
【0019】評価方法は、溶接後のスポット溶接試験片
の表面状況を観察し、鋼板表面の穴あき、焼け、未通電
等の溶接不良発生個数を集計し、全溶接試験枚数比で溶
接不良発生率を求めた。
【0020】実施例1〜6及び比較例1〜5 上記粘弾性樹脂に表1に示すように種々の防錆顔料を配
合し、一対の金属板のうちの一方の内面に乾燥後の樹脂
膜厚が50μmになるように塗布し、乾燥させた後、こ
れに他方の金属板を重ね合わせ、熱プレスによつて加熱
加圧して、複合型制振材を得た。得られた複合型制振鋼
板の性能を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例7〜13及び比較例6〜12 前記粘弾性樹脂に表2に示すように種々の防錆顔料と導
電性充填材とを配合し、一対の金属板のうちの一方の内
面に乾燥後の樹脂膜厚が50μmになるように塗布し、
乾燥させた後、これに他方の金属板を重ね合わせ、熱プ
レスによつて加熱加圧して、複合型制振材を得た。この
ようにして得た複合型制振鋼板について下記の評価を行
なった。結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明による複合型制振
鋼板は、密着性及び端面の耐剥離性にすぐれており、更
に、粘弾性中間層に導電性充填材を配合してなるもの
は、溶接性にすぐれながら、密着性及び端面の耐剥離性
にすぐれており、かくして、本発明による複合型制振鋼
板は、建設、自動車、家庭電気製品等の種々の分野にお
ける多様且つ高度の要求に応えることができるものであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の金属板の間に粘弾性樹脂と防錆顔料
    2〜60重量%とからなる粘弾性中間層を介在させてな
    ることを特徴とする密着性及び端面の耐剥離性にすぐれ
    る複合型制振材。
  2. 【請求項2】一対の金属板の間に粘弾性樹脂と防錆顔料
    2〜60重量%と導電性充填材5〜40重量%とからな
    る粘弾性中間層を介在させてなることを特徴とする溶接
    性、密着性及び端面の耐剥離性にすぐれる複合型制振
    材。
JP21626093A 1993-08-31 1993-08-31 密着性及び端面の耐剥離性にすぐれる複合型制振材 Pending JPH0760894A (ja)

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