JPH0750501B2 - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JPH0750501B2
JPH0750501B2 JP59194768A JP19476884A JPH0750501B2 JP H0750501 B2 JPH0750501 B2 JP H0750501B2 JP 59194768 A JP59194768 A JP 59194768A JP 19476884 A JP19476884 A JP 19476884A JP H0750501 B2 JPH0750501 B2 JP H0750501B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、X線CT装置を改良したものであり、従来の装
置に比べ、高い空間分解能を示す画像を得るX線CT装置
に関する。
〔発明の背景〕
X線CT装置の検出器列は、検出器幅に対して無視できな
い大きさの検出器開口幅を有する。開口幅を有する検出
器列によって標本化されたデータは、標本間隔によって
決まるナイキスト周波数より高い周波数成分を潜在的に
含んでいる。しかし、通常の画像処理装置では、この成
分を取り出すことはできなかった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、CT装置の検出器列が開口幅を有するこ
とを積極的に利用して、検出器値(標本間隔)よりも、
細かい物体まで分解することが可能な、X線CT装置を提
供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、投影像信号からのデータに補間値を内挿する
ことによりデータ長を拡張させてなるものである。更
に、本発明は、ビームの発生位置と検出位置との相対的
な2つの対向する位置で検出した投影像信号のサンプル
点が互いに補間し合うようにしたものである。
〔発明の実施例〕
1. X線CT装置の検出器列 ファンビームのCT装置 第1図は、X線を用いたコンピュータ断層装置のうち、
現在最も広く使用されているファンビームを用いた回転
スキャンのみによって計測を行う装置を示したものであ
る。
円板1の上に対向して固定されたX線管2および検出器
列4は、支持ローラ5およびこれを駆動するモータ6に
よって被検査体7のまわりに一定速度で回転する。その
際、一定時間間隔おきに、高圧パルス発生器3によって
発生させたX線パルスをX線管2から発射し、中央に固
定しておかれた被検査体通過後の投影データを各X線
管、および検出器列の回転位置毎に、複数回計測を行
う。こうして得られた複数の投影データを示す検出器列
からの信号は、各々順次増幅器8に導かれ、信号の増幅
を行った後、アナログ−ディジタル変換器9によってデ
ィジタル数値に変換され、画像再構成演算器10によって
断層像に再生され、CRT11に表示される。
ファンビーム検出器列による標本化 第2図の12は、ファンビーム検出器列(検出器チャンネ
ル)を表わす。これは、500個から1000個程度の検出素
子から成り、1つの検出素子は不活性ガスを封入した空
構造あるいはシンチレータと、半導体光センサによって
構成される。各素子間には必然的に、あるいは各素子間
の散乱X線除去を目的として“しきり”が設けられてい
る。
第2図に示した標本間隔Pは隣接する2つの検出素子の
中心間の距離である。標本間隔Pとナイキスト周波数fc
の関係は fc=1/2P ……(1) で表される。
そして、この検出器列によって計測されたデータ式
(1)によって定まる、ナイキスト周波数以上の成分を
持たない。
検出器列12によって計測されたデータを考察する際、ナ
イキスト周波数の他に、検出器開口特性が重要である。
各検出素子は、一定の面積を有する受光面によって、X
線を検出する。検出素子が並ぶ方向に対する受光面の幅
を、開口幅Tと呼ぶ。
これは標本間隔Pから上述の“しきり”の幅を引いたも
のである。検出器の受光面の感度分布は、検出器開口特
性と呼ばれる。第2図の13に、検出器列12の、開口幅の
方向に関する検出器開口特性を示した。
計測時の検出器開口特性と観測波形の関係 この節では、CT装置から、しばらく離れて、検出器開口
特性について一般的に解説する。
第3図は光又はX線、γ線などの電磁波あるいは超音波
を用いて被検査体の形態を観測する時における検出器開
口特性と観測される波形との関係を示したものである。
第3図では、方形の吸収体14にX線15を照射して吸収体
の反対側に設定された検出器16を、図上矢印右方向に一
定速度で走査を行なう。検出器からの信号電流は増幅器
17で増幅され、ブラウン管18に、時系列信号として、吸
収体の形状が観測される。第3図の例では吸収体とし
て、方形の吸収物体が、その一辺の大きさと同じ大きさ
の間隔で設置されており、ブラウン管には吸収体を通過
した小さい電気信号と、吸収体を通過しない大きな電気
信号が交互に観測される。
受光面の面積の異なるAからF、6種類の検出器で計測
された被検査体の波形形状をaからfに示す。ただし、
各検出器の、受光面の感度分布は一様であるとする。
検出器開口特性Aに示す検出器は、吸収体に比べて面積
が十分小さい検出器であり、こうした検出器で計測を行
うと、aに示すように矩形状の波形が観測される。検出
器特性Bは、吸収体の大きさのほほ半分の大きさの検出
器で計測を行った場合であり、その結果は、bで示す台
形形状となり検出器の大きさが大きくなるにつれ、次第
に平坦な部分が減少して、検出器特性Cの場合のように
吸収体の大きさと同程度になると、波形は三角波とな
る。さらに大きさが増すと、波形dに示すように再び台
形波形となるが、その振幅は減少する。検出器の大きさ
が吸収体の2倍の大きさとなると振幅は零となり、波形
eに示すように検出器を移動しても、吸収体の形状は全
く測測されなくなる。さらに検出器の大きさを増し、検
出器特性Fに示す吸収体の3倍の大きさの例では、再び
吸収体の形状が三角波として観測されるが、波形cと比
較すると、その振幅が小さいのみならず、位相が反転す
る。
この例のように、実際に観測される波形は検出器開口特
性(アパーチャ関数)によって異なった波形が観測され
る。
こうした現象は、周波数軸上で表現すると、さらに明確
に示される。第4図は、この関係を、周波数軸上に示し
たものである。
第4図(イ)のH(x)は、代表的な検出器開口特性を
一般的に示したもので検出器受光部の大きさがTで示さ
れ、感度は受光面上で一様でありA/Tで示されている。
すなわち の特性を有する。
こうした検出器の周波数特性は(2)式のフーリエ変換
によって得られ、その結果は となる。(3)式の関数はシンク関数と呼ばれる。その
波形は、第4図(ロ)に示すように、周波数が0のとき
の利得はAであり、周波数の増加に伴い減少し2π/Tの
所で利得は0となり負に転ずる。
第4図に、a,e,fで示した点は第3図の応答波形のa,e,f
にそれぞれ対応し、第3図で応答油形が零となりe点
は、第4図で周波数が2π/Tの点である。このため、検
出器の開口Tが小さい程、高い周波数まで正相で伝達さ
れる。
CTファンビーム検出器列の周波数特性 さて、再び第2図のファンビーム検出器列に戻る。各々
の検出素子は、13に示したように、幅Tの矩形に近い開
口特性を有する。前述したように、各検出素子は間隔P
で配置されており、この検出器列で計測された1つの投
影データの開口伝達特性と、ナイキスト周波数との関係
は第5図に示す如くになる。
第5図は、検出器開口特性を矩形で近似して、これを周
波数成分に変換して求めたものである。
検出器開口特性は第2図の例ではTPとなっており、
こうした時の開口伝達特性 は(3)式を用いれば となり、ω=2π/Pの所で開口伝達特性は零となり、そ
れ以上の周波数では位相反転が発生し、それ以下の周波
数範囲は正相で伝達される。第5図で実線で示した部分
は1つの投影データのナイキスト周波数(π/P)以下の
周波数範囲であり破線で示した部分は、ナイキスト周波
数以上の開口伝達特性を示してある。この破線の部分は
1つの投影データに注目した時の折り返し雑音の発生部
分に対応する。
第5図の例では、正相伝達範囲の上限が、ナイキスト周
波数のちょうど2倍となっているが、CTファンビームの
検出器列においては、これは、最も正相伝達範囲が狭い
場合である。もし、各検出素子の間に設けられたしきり
が、無視できない幅をもつ場合には T<P ……(5) となり、正相伝達範囲の上限は ω=2π/T ……(6) で表わされるから、これとナイキスト周波数 ω=π/P ……(7) と比較すると、正相伝達範囲の上限は、ナイキスト周波
数の2倍以上であることがわかる。
ファンビーム検出器列を用いて計測したデータをフ
ィルタ補正逆投影法で再構成する場合のデータの流れ 第1図の10に示した画像再構成演算器によって、投影デ
ータを基に再構成演算が行なわれる。再構成のアルゴリ
ズムとしては、2次元フーリエ変換法、フィルタ補正逆
投影法等、多数のアルゴリズムが開発されている。その
うち、最も広く用いられているフィルタ補正逆投影法で
ある。
第1図のファンビーム検出器列4で計測したデータを用
いて、フィルタ補正逆投影法で再構成する場合、基本的
には、第6図(イ),(ロ)に示す2つのアルゴリズム
が考えられる。(ロ)図に示す方法では、ファンビーム
検出器列19によって計測されたデータ群より、ファンビ
ーム/平行ビーム並べ換え処理装置20で、第7図に仮想
的に示したような、直線上に並べられたX線管の列29か
ら発射された平行ビームを平行ビーム検出器列30によっ
て計測した場合に得られるデータ群を作り出し、これを
平行ビーム用のフィルタ処理装置21と、平行ビーム用逆
投影処理装置22に送ることにより、画像23を得る。
これに対し、(イ)図に示す方法では、データの並べ換
えを行わず、ファンビーム検出器列19によって計測され
たデータを、そのまま、ファンビーム用フィルタ処理装
置24とファンビーム用逆投影処理装置25に送ることによ
り画像26を得る。
検出器列を検出器幅の1/4だけずらして取り付ける
こと。
第8図は、 通常のCT装置におけるファンビーム検出器列31と計測の
際の回転中心37との位置関係を模式的に示したものであ
る。
この装置では、検出器列31の中央の2つの検出素子32,3
3の間の“しきり34"の中心と、X線管35の中心を結ぶ破
線36が、ちょうど、計測時の回転中心37を通るように、
検出器列31が取り付けられている。
これに対して、第9図に示したCT装置では、検出器列39
を、標本間隔Pの1/4の長さだけ左方向にずらして取り
付けてある。ずらす方向は左右どちらでもよい。本出願
においては、以降、第9図の39のように、検出器幅の1/
4の長さだけずらして取り付けられた検出器列を“シフ
トのある検出器列”と呼ぶことにする。
第8図と第9図は、ファンビーム検出器列を持つCT装置
であるが、360゜分の計測データがあれば、第6図に示
した、ファンビーム1平行ビーム並べ換え処理により、
それを、360゜分の平行検出器列で計測したデータに並
べ換えることができる。ファンビーム1平行ビーム並べ
換え処理装置は、第9図のように 検出器列で計測したデータを、第10図の 検出器列40で計測したデータに並べ換える。
第11図(イ)は180゜隔てた位置で計測された、シフト
のある 検出器列で計測したデータの対を、回転中心の位置に注
意して並べたものである。
おのおのの検出器列が、検出器幅の1/4のずれを持つた
めに、両検出器列の相対的なずれは、検出器幅の1/2と
なる。フィルタ処理を施してもこの位置関係は変わらな
い。逆投影時には、矢印で示したように、各検出器開口
の中心が、互いにもう一方の検出器列の検出器開口の中
心を補間し合う位置関係で、フィルタ処理後のデータが
画像上に投影される。もし、シフトがない場合には、第
11図(ロ)に示すように、対向するデータは、同じ位置
に逆投影される。そのため、対向する2つのデータのう
ち1つは、あまり意味を持たない。(イ)図と(ロ)図
を比較すると、(イ)図の方が多くの情報量を持つこと
は、明らかである。
2.高解像画像を得る画像再構成アルゴリズム 高解像化の原理 第11図(イ)に示したように、シフトのある平行検出器
列で計測したデータ群のうち、180゜隔てて計測された
データ同志は、平行であり、一次元的に検出器幅の1/2
の長さだけずれた位置関係にある。この性質をうまく利
用すると高解像化をはかることができる。
第12図は、シフトのある平行検出器列で計測したデータ
群のうち、対向する位置で計測されたデータの対41,42
をとり出し、それを回転中心の位置に注意して並べ、交
互に、一次元バッファメモリに埋め込むことにより、拡
大データ43を得る処理を示す。ただしこの処理を全デー
タ360゜分について施すと、データ数は半分180゜分に減
る。
第12図の処理によって作られた拡大データ43が、どうい
う性質を持つか考察する。第13図の44は検出器幅(標本
間隔)と検出器開口幅が、第12図の41,42に示した検出
器列の1/2の平行ビーム検出器列を示す。45は第12図の4
1,46は第12図の42とそして47は第12図の43と同じであ
る。ただし、44,45,46では、検出器開口幅は標本間隔に
等しいとみなせるものとする。48は、44,45,46が図に示
す様に位置づけられているとき、図の上方から平行検出
器列に垂直に入射して来る平行ビームの群である。44,4
5,46,47,48をそれぞれ、r(k),s1(k),s2(k),a
(k),b(k)の一次元行列で表わす。すなわち 検出器幅1/2の平行ビーム検出器列によってされたデー
タをr(k)(k=0,1,2,…2N−1)シフトのある平行
ビーム検出器列によって計測されたデータの対を s1
(k=0,1,2,…N−1) と s2(k=0,1,2,…N−1) s1,s2より第12図の処理によって合成されたデータを
a(k)(k=0,1,2,…2N−1) と表わす。同じデータ番号k1に対する,r,s1,s2,aの位置
関係を、図中に斜線で示してある。また入射する平行ビ
ームの群はr(k)と一対一に対応するものとして、そ
れをb(k)(k=0,1,2,…,2N−1)で表わす。ただ
しb(k)は第16図(イ)に示すような幅を有する平行
ビームである。この幅はX線管55より発射されてから検
出素子56に到達するまで一定であり、それは、第13図の
44の検出器列を構成する検出素子の開口幅に等しい。し
たがって r(k)=b(k) ……(8) である。
第13図でシフトのある検出器列の対45,46はそれぞれ、
平行ビーム群48を次の様に検出する。
s1(k)=b(2k−1)+b(2k) ……(9) s2(k)=b(2k)+b(2k+1) ……(10) (8)(9)(10)より s1(k)=r(2k−1)+r(2k) ……(11) s2(k)=r(2k)+r(2k+1) ……(12) (11)(12)が44と45,46との関係を示す。
45,46と47、すなわち、s1,s2,とaの関係は第12図に表
わされているが、これを式で示すと(13)(14)とな
る。
a(2k−1)=s1(k) ……(13) a(2k)=s2(k) ……(14) (13)(14)に(11)(12)を代入すると a(2k−1)=r(2k−1)+r(2k) ……(15) a(2k)=r(2k)+r(2k+1) ……(16) ここで、2kとkと書き直すと(15)(16)は次式に統一
される。
a(k)=r(k)+r(k+1) ……(17) ただし、rとaを比べると、同じデータ番号k1の位置
は、シフトの方向とは無関係にaの方が仮想検出器幅の
1/2だけ右にずれる。このことは第13図に斜線で示して
ある。
式(17)は、データaが、データrのぼけたものである
ことを表わす。すなわち、rと、第14図に示す2点加算
オペレータhとの、周期的たたみ込みによってaが得ら
れる。
a=r*h ……(18) ただし*は周期的たたみ込みを表わす演算子である。
第14図で、t0は検出器幅であり、hは連続空間で考えれ
ば、デルタ関数δ(t)とδ(t−t0)の線形和として
表わされる。すなわち h(t)=δ(t)+δ(t−t0) ……(19) が2点加算オペレータhを表わす。
このときhのフーリエ変換Hは となる。
a,rのフーリエ変換をそれぞれA,Rとすると、実空間での
たたみ込み積分は周波数空間での積と同値であるから、
(18)式より、 A=H・R ……(21) が成立する。
さらに(21)式より が導かれる。
ただし を第15図に示す。
式(22)の意味は、検出器幅を有し、しかもそれが標本
間隔に等しいと近似できる多数の検出素子より構成され
る検出器列を第9図に示したように、標本間隔の1/4ず
らして取り付けたCT装置で計測したデータ群に対し、フ
ァンビーム/平行ビーム変換処理を施して得た平行ビー
ムデータの群において、第12図に示す方法で、対向する
データから一つの拡大データを作る処理を全データに施
して得たデータをフーリエ変換して、周波数空間で式
(23)で示すHという関数をかけてから、実空間に戻
すと、第13図の44に示した検出器開口幅が実際の検出素
子の開口幅の1/2である検出素子を実際の標本間隔の1/2
の間隔で並べた平行検出器列によって計測されたデータ
と同じデータを得るということである。
こうして得られたデータを用いて、フイルタ補正逆投影
法によって画像を再構成すると、理論的には、空間分解
能が通常の場合の1/2となる画像を得ることができる。
(22)式を導くにあたって第13図の検出器列44,45,46に
入射する平行ビームb(k)は第16図(イ)に示すよう
に、X線管49から発射されてから検出素子50に到達する
まで50の検出器開口幅と同じ幅を保つという仮定があっ
た。しかし、b(k)は、ファンビームを並べ換えて作
られたものであり、実際には、第16図(ロ)に示すよう
に、X線管51から発射される時には、ほとんど幅を持た
ず、それがファン状に広がって、検出素子52に到達した
時の幅が検出器開口幅と等しくなるような、性質を有す
るビームである。したがって、被検査体を通過するとき
の幅は、X線管からの距離によって変わり、回転中心の
ある付近では、検出器開口幅の約1/2となる。被検査体
の大きさが、X線管と検出器列の距離に比べ非常に小さ
い時に、それを回転中心のある付近に置いて計測を行っ
た場合を考える。第17図に、その場合のX線ビームの様
子を示す。実線で表したのは、ファンビームであり、フ
ァンビーム発生器(X線管)53を出る時は、ほとんど幅
を持たず、被検査体57を通過するときには、検出器開口
幅のほぼ1/2の幅となり、ファンビーム検出素子の開口5
4に到達する時には、開口幅と同じ幅になる。このよう
な場合、第16図(イ)に示したような平行ビームを、開
口幅が検出素子54の1/2の検出素子56で検出したものと
近似することができる。第18図は、このような場合、対
向するシフトのある検出器列で計測したデータの関係が
どうなるかを示したものである。第13図の例では両デー
タに重なり合う部分があったが、第18図の例では重なり
合う部分がない。このデータに対して、第12図の処理を
施して、第13図の47に相当する拡大データを作ると、そ
れは、そのまま、44と同じデータとなる。したがって、
この場合は、式(23)に示したHなるフイルタを掛け
る必要はなくなる。そしてこの場合、第13図の47を用い
てフィルタ補正逆投影処理を行って得た画像が、高い空
間分解能を示すようになる。
零内挿によるデータ拡大法 前述の2(1)で示したアルゴリズムと同値の結果を得
る方法で、第12図に示した処理を行わない方法がある。
その方法では、シフトのある平行検出器列で計測された
データに対するデータ拡大法として図19に示すような零
内挿を行なう。この処理では隣接する検出値の間に零を
埋め込んで、データ長を2倍に拡大する。
シフトのある平行検出器列で計測されたデータに対する
データ拡大処理として、第12図に示した対向する2つの
データより1つのデータを合成する方法と、第19図に示
した零を内挿する方法が同値であることを示すために第
20図を使用する。
58,59は、シフトのある平行ビーム検出器列によって、1
80゜隔たった位置で計測されたデータの対を示す。62
は、第12図に示した処理によって58と59より作り出され
た拡大データである。
60,61はそれぞれ58,59に零内挿処理を施したデータであ
る。63は60,61を実空間で加算したデータであるがこれ
は62に等しい。ただし、この説明を以って第12図の方法
で拡大したデータより画像を作る場合と、第19図の方法
で拡大したデータより画像を作る場合が同値であるとは
言えない。周波数空間に於いてのフィルタ処理が絡んで
来るためである。以下で、フィルタ処理を考慮した場合
にも両方法が同値であることを証明する。
(証明) 58をa,59をb,60をa0,61をb0,62をt,63をt0とし、それぞ
れのフーリエ変換をA,B,A0,B0,T,T0とする。
第20図より t=t0=a0+b0 ……(24) フーリエ変換の線形性より T=T0=A0+B0 ……(25) 周波数空間でのフィルタ関数をGとする。
(25)の両辺にGを掛けると G・T=G・(A0+B0)=G・A0+G・B0 ……(26) フーリエ変換の線形則により F-1(G・T)=F-1(G・A0)+F-1(G・B0)……(2
7) (27)式は、tに周波数空間でフィルタ処理を施して実
空間に戻したデータとa0,b0、別々に周波数空間でフィ
ルタ処理して、その2つのデータを実空間に戻してから
加算したデータが等しいことを表す。(証明終わり) 零内挿によって拡大したデータを用いる場合でも(23)
に示すHなるフィルによりぼけ補正を行うことが可能
である。
シフトが無い検出器列によって計測されたデータを
用いて高解像画像を得るアルゴリズム。
以上、第9図に示すシフトのある検出器列によって計測
されたデータを用いる場合に、高い分解能を示す画像を
得ることができるアルゴリズムについて説明した。シフ
トのない検出器列によって計測されたデータでは、対向
するデータの対に第11図に示したような性質がないの
で、第12図や第19図に示す処理を施すことによって高解
像化をはかることはできない。しかし、補間を用いてデ
ータを拡大することによって、2で説明した場合と同
様な高解像化をはかることができる。
1章で(6)式と(7)式を比較してわかったように、
拡大前のデータの、ナイキスト周波数の2倍までの成分
は、検出器開口伝達特性における正相伝達範囲内にあ
る。そのため、線形補間による拡大データの作成を行っ
た後、フィルタ補正逆投影法で画像を作ると、データ拡
大を行わない場合に比べ高い分解能を示す画像を得るこ
とがわかる。
次に、補間による拡大データがどういう性質を持つデー
タであるかを検討し、補間によって拡大したデータが、
第12図に示した方法で拡大したデータと非常に近い性質
を持つデータであることを示す。それにより、高分解能
化の原理が、はっきりと示されることになる。
第21図に示すように、a1a2a3a4の4本の平行X線ビーム
を検出器64と検出器65で計測する場合を考える。ただし
a1〜a4はそれぞれ、検出器開口幅の1/2の幅を有すると
する。
a1〜a4を、そのまま、X線強度であるとすれば、 検出器64では検出値として a1+a2 ……(28) 検出器65では a3+a4 ……(29) を検出する。この2つの検出値より求まる2点線形補間
値は となる。
検出器64の中心はa1とa2の境い目にあり、検出器65の中
心はa3とa4の境い目にある。それと同様に考えると、
(30)に示す値を検出する仮想検出器の中心は、a2とa3
と境い目にあると考えられる。この検出器の開口幅だ
け、64,65の2倍であると考えるのは不自然であるか
ら、この検出器の開口幅が、64,65の開口幅と等しいと
考えれば、仮想検出器は、第22図に示す検出器67の位置
にあると考えることができる。検出器64,65と67は検出
器幅の1/2の長さだけずれた位置関係にあり、これは第1
1図に示したようなシフトのある平行検出器列で計測し
たデータのうち、180゜隔てた位置で計測したデータの
対の位置関係と同じである。
もし第22図の検出器67の位置で64,65と同じ検出素子を
用いて計測を行えば、検出値として a2+a3 ……(31) を得る。(30)は64,65より補間によって作られた値で
あり(31)は実際の計測では対向データを計測すること
によって達成される。
両者の誤差は(30)より(31)を引くことによって得ら
となる。これを31で割れば を得る。CT装置による計測データは相関が強いために
(32)(33)は、通常、非常に小さな値となる。
以上示したように、補間によって得られた値が対向する
シフトのある検出器列によって計測されたデータの近似
であるならば、2章1節で考えたような式(23)に示し
たHなるフィルタを掛ける処理も有効なはずである。
実際に、フィルタHを掛けてみると、非常に良好な画
像を得ることがわかっている。これらのことから、補間
によって拡大したデータを用いる場合も、第12図に示し
たデータ拡大法によって拡大されたデータを用いる場合
と同じ原理によって高解像化がはかれることが分る。
なお、補間の方法としては、2点線形補間の他にも、4
点線形補間、スプライン近似等、様々な方法が有効であ
る。
シフトのある検出器列で計測したデータを補間によ
って拡大する場合 シフトのある検出器列によって計測されたデータに、線
形補間の処理を施す場合も、補間によって得られる値
は、対向するヒストのある検出器列によって計測された
値の近似であると考えることができる。
データ拡大処理を行なう位置 今までの説明は主に、 によって計測されたデータを用いて行なってきた。第6
図で示せば、支流27で、ファンビーム/平行ビーム並べ
換え処理20を施した後のデータを、第12図または第19図
または線形補間の各処理によって拡大し、基本的にはこ
れに、フィルタHを掛けたデータを、平行ビーム用フ
ィルタ処理21に送り出すことによって、高解像化をはか
ることを説明した。
ここで、データ拡大処理の意味を広げて、第12図、第19
図、線形補間の各処理だけでなく、Hを掛けるときに
は、そのフィルタ処理も含めてデータ拡大処理と呼ぶこ
とにする。
実際には、データ拡大処理を施す位置は、上述した位置
だけでなく、第6図における並べ換え処理20の前でもよ
く、これをファンビーム用のフィルタ補間逆投影法で再
生しても同じ結果を得る。第6図とデータ拡大処理を組
み合せて示したのが第23図(イ)、(ロ)、(ハ)であ
る。第23図(イ)、(ロ)、(ハ)は、データ拡大処理
として、今まで説明してきた方法が適用できる。
(ロ)図について考えれば75のファンビーム/平行ビー
ム並べ換え処理によって、ファンビームにおいて第12図
の処理または第19図の処理または線形補間の処理を施し
たデータ群がそれぞれ、平行ビームにおいて、第12図の
処理または第19図の処理または線形補間の処理を施して
得るデータ群に並べ換えられる。
(イ)図について考えると、ファンビーム用のフィルタ
補正逆投影処理は、並べ換え処理と平行ビーム用フィル
タ補正逆投影処理を組み合わせたアルゴリズムと同値で
あり、即ち、(イ)図について考えると、ステップ79と
80による結果は、(ロ)図のステップ75〜77による処理
の結果と同値であり、同じデータを用いれば、両者は必
ず同じ結果を得る。これは多少、奇異な感じを与えるか
もしれないが、(イ),(ロ),(ハ)図の結果が同値
であることは、実験結果よりわかっている。
以下、具体的な構成をもとに本発明を詳述する。以下の
具体例では4つの事例を示す。
(1) 第24図はデータ拡大に補間を用い、フィルタ関
数として通常のボケ補正フィルタF(ω)と式(23)に
示したH(ω)の積を用いてフィルタ補正逆投影法を
実現する装置の、断層像再構成部の構成図を示す。
本構成図の特徴は、通常のフィルタ補正逆投影法に対し
て、前処理として、データ拡張器105を設けた点と、逆
フィルタ処理部106に、フィルタ関数の利得を格納する
テーブルメモリとして、通常のボケ補正フィルタ関数用
のテーブルメモリ91の他に式(23)に示したH(ω)
用のテーブルメモリ92を設け両者を積を、フィルタ関数
として用いる点の2点にある。すなわち、計測された投
影データH(λ,β)に対して、補間により2倍のデー
タ長にデータを拡張する。拡張された投影データを、フ
ィルタ処理部106で通常のボケ補正フィルタと、H
(ω)によってボケ補正し、逆投影処理部107で断層
像として、2次元バッファメモリ101に再構成像を得
る。この再構成像は、ビデオDA変換器103で、ビデオ信
号に変換され、CRT104に表示される。
投影データの拡張に用いられる補間法には、ラグランジ
ェ補間法など種々の手法が活用可能であるが、ここでは
最も簡単なリニア補間法を用いる。すなわち、拡張され
たデータH′(λ′,β)が H′(2λ,β)=H(λ,β) ……(34) H′(2λ−1,β) =0.5H(λ−1,β)+0.5H(λ,β) ……(35) ここで、λ:検出器番号(1,2,3,…λ) β:X線管番号(1,2,3,…,360゜) となるように計算する。
計測された投影データH(λ,β)は一次元バッファメ
モリ86に、各X線管位置毎に1つの投影データが格納さ
れる。一次元バッファメモリ86に格納された投影データ
は、加算器87で式(35)の加算が行われ、バッファメモ
リ88に格納される。式(34)は単なるデータの転送のみ
であるので、加算器87は加算を実行せず、メモリ86のデ
ータをメモリ88に移し換えるのみであり、加算器87は、
このデータ転送と、式(35)の処理を交互に実行する。
拡張された投影データには、フィルタ処理部106で空間
フィルタレーション処理が実行される。バッファメモリ
88のデータには、FFT演算器89で、ディジタル高速フー
リエ変換が施され、バッファメモリ90に格納される。一
方、テーブルメモリ91に格納された通常のボケ補正フィ
ルタ関数の利得と、テーブルメモリ92に格納されたフィ
ルタ関数H(ω)の利得の積算が乗算器93で実行さ
れ、テーブルメモリ94に格納されている。90に格納され
ているデータと94に格納されているフィルタ関数との積
算が、乗算器95で実行され、その結果が一次元バッファ
メモリ96に格納される。逆FFT演算器97で、バッファメ
モリ96に格納されているデータに対して逆フーリエ変換
が施され、その結果が、一次元バッファメモリ98に格納
される。テーブルメモリ91に格納されるフィルタ関数と
しては、ラマチャンドラン等によって開発された通常の
ボケ補正用のフィルタ関数と同じものでもよいが、前記
開口伝達特性の正相伝達領域の高域周波数強調を行うた
めに、高域の利得を上げたものを用いると、より良い結
果を得る。その例を第25図に示す。本例ではTPであ
り、1つの投影データのナイキスト周波数は、第25図の
横軸のπ/TとOの中間に位置する。F1,F2共にGの正相
伝達領域で高域周波数強調を行なっており、位相反転の
発生する2π/Tの位置および、それ以上の周波数では零
となる関数である。F2はF1より高域周波数の強調の程度
が大きく、再構成された断層像はF1のそれより小さな被
検査体内物質をよりシャープに算出する。したがってF2
のように高域周波数の強調を行うフィルタ関数を用いる
ことにより、本手法による空間解像力向上の効果をより
一層有効に働かせることが可能である。この周波数強調
の程度は実験的に確認され、その特性はナイキスト周波
数π/T近傍の傾き(周波数軸に対する1次微係数)を零
周波数近傍の傾きの1.5倍から3倍程度強調し、かつ検
出開口伝達特性の負となる2π/T以上の領域で関数を零
とするものが最適であった。
逆投影処理部107は、一次元バッファメモリ98,ビーム計
算器99,加算器100,二次元バッファメモリ101,カウンタ1
02より成る。この逆投影処理部107の動作は、従来より
公知のものであり、詳細は省略する。尚、この構成以外
にも逆投影処理は可能である。例えば、「ファンビーム
CTにおける像再構成演算の高速化」(堀場他。電子通信
学会、1982年2月22日、MBE81−69)がある。
(2) データ拡張に第12図に示した処理を用いる方法
によって画像を再構成する場合には、第24図に示した装
置において、加算器87を次に述べるような処理を行なう
データ拡張器に変更すればよい。その処理とは、平行ビ
ームに対して処理であり、前節で用いた記号を用い、平
行ビームデータをH(λ、β)、拡張データをH′
(λ、β)とする時、(37)式に示すように180゜対向
平行ビームデータを埋め合わせるやり方をとる。即ち、 H′(2λ,β)=H(λ,β) ……(36) H′(2λ−1,β) =H(λ−λ+1,β+180゜) ……(37) なるデータ転送を実行することによってデータ拡張を行
なう処理である。このデータ拡張器ではβを1〜180゜
まで実行すれば、360゜分の処理が終了する。
(3)他のデータ拡張処理として、第19図の0値を隣合
うチャンネル間に再挿する処理を実行する場合には、
(39)式のようにする。即ち、第24図の加算器87をH′
(2λ,β)=H(λ,β) ……(38) H′(2λ−1,β)=0 ……(39) なる処理を実行するデータ拡張器に変更する。
この変更によって、2節で説明した装置で再構成した結
果とまったく同値の画像を得る。
(4) 以上の各例で説明した装置において、フィルタ
関数H(ω)を用いることをやめても、良好な画像を
得る。その場合、第24図を用いて一括して説明するとデ
ータメモリ91,92と乗算器93を取りはずし、テーブルメ
モリ94に、前述したフィルタ関数F1もしくはF2,もしく
は一般的なボケ補正フィルタ関数の利得を格納する。
従来のフィルタ補正逆投影法では、検出器列の標本間隔
より小さな物体は、分解できなかった。検出器列の標本
間隔が0.74(mm)であるとき、空間分解能は0.75(mm)
であった。
しかし、第1の具体例(1)に示した方法ではフィルタ
関数H(ω)の有無にかかわらず0.6(mm)まで分解
し、第2,第3の具体例(2),(3)に示した方法で
は、フィルタ関数H(ω)の有無にかかわらず0.5(m
m)まで分解した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、検出器幅よりも細かい領域にまで分解
でき、高い空間分解能を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図はファンビームCT装置を示す図、第2図は一次元
検出器列を用いた時の検出器開口特性を示す図、第3図
は、検出器開口特性と観測波形を示す図、第4図は、検
出器開口特性と周波数特性を示す図、第5図は、一次元
検出器列を用いた時の検出器開口伝達特性とナイキスト
周波数の関係を示す図、第6図は、ファンビーム検出器
列によって計測されたデータの再構成法を示す図、第7
図は、平行ビーム検出器列を持つCT装置を示す図、第8
図は、シフトのないファンビーム検出器列を持つCT装置
を示す図、第9図は、シフトのあるファンビーム検出器
列を持つCT装置を示す図、第10図は、シフトのある平行
ビーム検出器列を持つCT装置を示す図、第11図は、対向
する平行ビームの位置関係を示す図、第12図は、シフト
のある平行検出器列によって対向した位置で計測された
2つのデータを、交互に、一次元バッファメモリに格納
することによって、拡大データを作る方法を示す図、第
13図は、検出器列のシフトを積局的に利用するデータ拡
大法によって拡大されたデータの検討例を示す図、第14
図は、2点加算オペレータhを説明するための図、第15
図は、理想2fcボケ補正フィルタH(ω)の特性図、
第16図は、理想的な平行ビームとファンビームとを示す
図、第17図は、ファンビームによる計測例を示す図、第
18図は、平行に並ぶ列に変換されたファンビームを示す
図、第19図は、零内挿によるデータ拡大法を示す図、第
20図は、第12図の処理と第19図の処理の比較例図、第21
図は開口幅を持つ検出素子による計測例を示す図、第22
図は、開口幅を持つ検出素子による計測例を示す図、第
23図は、ファンビームCTにおけるデータ拡張による高分
解能化アルゴリズムを示す図、第24図は、断層像再構成
部の実施例図、第25図は、サンプルアパーチャとフィル
タ関数とを示す図である。 1……円板、2……X線管、3……高圧パルス発生器、
4……検出器列、5……支持ローラ、6……モータ、7
……被検査体、8……増幅器、9……アナログ−ディジ
タル変換器、10……画像再構成演算部、11……CRT、12
……ファンビーム検出器列、13……検出器開口特性、14
……方形の吸収体、15……X線、16……検出器、17……
増幅器、18……ブラウン管、19……ファンビーム検出器
列、20……ファンビーム/平行ビーム並べ換え処理、21
……平行ビーム用フィルタ処理、22……平行ビーム用逆
投影処理、23……画像、24……ファンビーム用フィルタ
処理、25……ファンビーム用逆投影処理、26……画像、
29……直線上に並べられたX線管の列、30……平行ビー
ム検出器列、31……ずれのないファンビーム検出器列、
32……検出素子、33……検出素子、34……しきり、35…
…X線管、36……破線、37……計測時の回転中心、38…
…X線管、39……検出器幅の1/4の長さだけ左方向にず
らして取り付けられたファンビーム検出器列、40……シ
フトのある平行ビーム検出器列、41,42……対向する位
置で計測されたデータの対、43……拡大データ、44……
検出器幅が1/2の検出器列、45,46……対向する位置で計
測されたデータの対、47……拡大データ、48……平行ビ
ーム群、49……X線管、50……検出素子、51……X線
管、52……検出素子、53……ファンビーム発生器、54…
…検出素子開口、55……平行ビーム発生器、56……検出
素子、57……オブジェクト、58,59……シフトのある平
行ビーム検出器列によって、180゜隔たった位置で計測
されたデータの対、60,61……零内挿処理による拡張デ
ータ、62……58と59に図12に示す処理を施して得られる
データ、63……60と61を加算して得られるデータ、64…
…検出器、65……検出器、66……しきり、67……検出
器、68……ファンビーム検出器列、69……ファンビーム
/平行ビーム並べ換え処理、70……データ拡張処理、71
……平行ビーム用フィルタ処理、72……平行ビーム用逆
投影処理、73……画像、74……データ拡張処理、75……
ファンビーム/平行ビーム並べ換え処理、76……平行ビ
ーム用フィルタ処理、77……平行ビーム用逆投影処理、
78……画像、79……ファンビーム用フィルタ処理、80…
…ファンビーム用逆投影処理、81……画像、86……一次
元バッファメモリ、87……加算器、88……一次元バッフ
ァメモリ、89……FFT演算器、90……一次元バッファメ
モリ、91……テーブルメモリ、92……テーブルメモリ、
93……乗算器、94……テーブルメモリ、95……乗算器、
96……一次元バッファメモリ、97……逆FFT演算器、98
……一次元バッファメモリ、99……ビーム計算器、100
……加算器、101……二次元バッファメモリ、102……カ
ウンタ、103……ビデオDA変換器、104……CRT、105……
データ拡張器、106……フィルタ処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一弘 千葉県柏市新十余二2番1号 株式会社日 立メデイコ研究開発センタ内 (56)参考文献 特開 昭58−206729(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投影角毎に被検体にファンビームX線を照
    射するX線源と、被検体を透過してくる投影角毎の透過
    X線量を検出するMチャンネルの放射線検出器と、投影
    角毎の放射線検出器の検出信号から得たM個の投影デー
    タを、周波数領域でぼけ回復フィルタF(ω)を行うフ
    ィルタ手段と、該フィルタ結果を逆投影して上記被検体
    の断面のX線吸収の分布像を再生する処理手段と、より
    成ると共に、上記検出器とフィルタ手段との間に、投影
    角毎に、該投影角のM個の投影データそのものを用いて
    内挿補間してM×N個の拡張投影データを求め、該M×
    N個の拡張投影データを該投影角での正規の投影データ
    として、M個の本来の投影データに代ってフィルタ手段
    に入力させる手段を設けてなるX線CT装置。
  2. 【請求項2】特許請求範囲第1項記載のCT装置におい
    て、フィルタF(ω)は、投影データの標本間隔で決定
    されるナイキスト周波数近傍の周波数軸に対する1次微
    係数をゼロ周波数近傍の1次微係数の1.5倍から3倍程
    度大きくし、かつX線源の放射X線分布と検出器開口の
    感度分布で決定される検出開口伝達特性の負となる周波
    数領域でゼロとする特性を有するX線CT装置。
  3. 【請求項3】投影角毎に被検体にファンビームX線を照
    射するX線源と、被検体を透過してくる投影角毎の透過
    X線量を検出するMチャンネルの放射線検出器と、投影
    角毎の放射線検出器の検出信号から得たM個の投影デー
    タを、周波数領域でぼけ回復フィルタF(ω)を行うフ
    ィルタ手段と、該フィルタ結果を逆投影して上記被検体
    の断面のX線吸収の分布像を再生する処理手段と、より
    成ると共に、上記検出器とフィルタ手段との間に、投影
    角毎に、隣り合うチャンネルの間に1個以上の0値を内
    挿してM×Nの拡張投影データを求め、該M×N個の拡
    張投影データを該投影角での正規の投影データとして、
    M個の本来の投影データに代ってフィルタ手段に入力さ
    せる手段を設けてなるX線CT装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載のCT装置におい
    て、フィルタF(ω)は、投影データの標本間隔で決定
    されるナイキスト周波数近傍の周波数軸に対する1次微
    係数をゼロ周波数近傍の1次微係数の1.5倍から3倍程
    度大きくし、かつX線源の放射X線分布と検出器開口の
    感度分布で決定される検出開口伝達特性の負となる周波
    数領域でゼロとする特性を有するX線CT装置。
  5. 【請求項5】投影角毎に被検体にファンビームX線を照
    射するX線源と、被検体を透過してくる投影角毎の透過
    X線量を検出するMチャンネルの放射線検出器と、投影
    角毎の放射線検出器の検出信号から得たM個の投影デー
    タを、ファンビーム/平行ビーム並べ換え処理する第1
    の処理手段と、該平行ビームに対して周波数領域でぼけ
    回復フィルタF(ω)を行うフィルタ手段と、該フィル
    タ結果を逆投影して上記被検体の断面のX線吸収の分布
    像を再生する第2の処理手段と、より成ると共に、上記
    第1の処理手段とフィルタ手段との間に、平行角毎に、
    180゜対向する平行ビームデータをチャンネル間に埋め
    合わせて拡張平行ビームデータを求め、該拡張平行ビー
    ムデータを該平行角での正規の平行ビームデータとし
    て、本来の平行ビームデータに代ってフィルタ手段に入
    力させる手段を設けてなるX線CT装置。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第6項記載のCT装置におい
    て、フィルタF(ω)は、投影データの標本間隔で決定
    されるナイキスト周波数近傍の周波数軸に対する1次微
    係数をゼロ周波数近傍の1次微係数の1.5倍から3倍程
    度大きくし、かつX線源の放射X線分布と検出器開口の
    感度分布で決定される検出開口伝達特性の負となる周波
    数領域でゼロとする特性を有するX線CT装置。
  7. 【請求項7】投影角毎に被検体にファンビームX線を照
    射するX線源と、被検体を透過してくる投影角毎の透過
    X線量を検出するMチャンネルの放射線検出器と、投影
    角毎の放射線検出器の検出信号から得たM個の投影デー
    タを、ファンビーム/平行ビーム並べ換え処理する第1
    の処理手段と、該平行ビームに対して周波数領域でぼけ
    回復フィルタF(ω)を行うフィルタ手段と、該フィル
    タ結果を逆投影して上記被検体の断面のX線吸収の分布
    像を再生する第2の処理手段と、より成ると共に、上記
    第1の処理手段とフィルタ手段との間に、平行角毎に、
    隣合うチャンネルの間に1個以上の0値を内挿して拡張
    平行ビームデータを求め、該拡張平行ビームデータを、
    該平行面での正規の平行ビームデータとして、本来の平
    行ビームデータに代わってフィルタ手段に入力させる手
    段を設けてなるX線CT装置。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第7項記載のCT装置におい
    て、フィルタF(ω)は、投影データの標本間隔で決定
    されるナイキスト周波数近傍の周波数軸に対する1次微
    係数をゼロ周波数近傍の1次微係数の1.5倍から3倍程
    度大きくし、かつX線源の放射X線分布と検出器開口の
    感度分布で決定される検出開口伝達特性の負となる周波
    数領域でゼロとする特性を有するX線CT装置。
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