JPH07310843A - バルブポジショナ - Google Patents

バルブポジショナ

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JPH07310843A
JPH07310843A JP10145294A JP10145294A JPH07310843A JP H07310843 A JPH07310843 A JP H07310843A JP 10145294 A JP10145294 A JP 10145294A JP 10145294 A JP10145294 A JP 10145294A JP H07310843 A JPH07310843 A JP H07310843A
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valve
valve opening
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Takumi Gunji
琢巳 郡司
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Abstract

(57)【要約】 【目的】制御するコントロールバルブの駆動部サイズ,
グランドパッキンの摩擦等による影響を除去し、円滑な
動作を可能とするとともに、ゆき過ぎ量を小さく高速応
答する精密な制御を可能としたバルブポジショナを提供
する。 【構成】マスタコントローラ1からの設定値信号SVとコ
ントロールバルブ3からのフィードバック信号PVとか
ら、少なくとも、比例積分動作を行う制御信号MVk を演
算するマイクロプロセッサ42と、この制御信号MVk をア
ナログ信号に変換し、操作空気圧信号3Bに変換する電気
/空気圧変換部44と、コントロールバルブ3からの弁開
度信号3Cを角度信号3Dに変換し、マイクロプロセッサ42
にディジタル信号の弁開度信号をフィードバックする角
度検出部(46,47) と、からなり、設定値信号SVとフィー
ドバック信号PVとの差からなる制御偏差の極性に応じ
て、比例積分動作を行う制御パラメータを変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はプロセス制御で使用さ
れるダイヤフラム式コントロールバルブを制御し、か
つ、制御回路部・空気圧操作部をローパワー化し、マイ
クロプロセッサによる制御機能を具備したバルブポジシ
ョナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイヤフラム式コントロールバル
ブ(以下、コントロールバルブと略称する)を操作する
ものに電/空ポジショナがある。図5に電/空ポジショ
ナのブロック図を示す。図5において、2は電/空ポジ
ショナ、3はコントロールバルブ、10はコントロールバ
ルブ3の弁開度3Cに相当し、電/空ポジショナ2に電流
信号1BでSV設定値(SV;Setpoint Value目標値)を出力
するコントローラである。電/空ポジショナはトルクモ
ータ21と、バランスビーム22と、ノズルとフラッパの間
隙によって制御されるパイロットリレー23と、フィード
バックシャフト24と、フィードバックレバー25と、から
構成されている。
【0003】コントローラ10よりコントローラバルブ3
の弁開度3Cに相当する電流信号1Bが電/空ポジショナ2
のトルクモータ21に入力され、トルクモータ21よりバラ
ンスビーム22を隔て、ノズルフラッパに力が加わり、ノ
ズルとフラッパ間のギャップによりパイロットリレー23
の操作空気圧3Bが変化し、コントロールバルブ3が駆動
される。コントロールバルブ3の弁軸からリンク機構を
介してフィードバックレバー25に弁開度3Cが伝わり、フ
ィードバックレバー25の変位はフィードバックシャフト
24により力に変換され、バランスビーム22にフィードバ
ックされる。この様にして、コントローラ10の電流信号
1Bに相当した弁開度3Cが設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電/空ポジショ
ナにおいて、制御するコントロールバルブの駆動部のサ
イズ及び流体をシールする為のグランドパッキンの摩擦
等により、比例動作のみではオフセットが発生し、ま
た、このオフセットを低減するため、ゲインを増加する
と発振現象が生じる。特に、コントロールバルブの開方
向および閉方向への応答速度の差異、流体のシール性を
向上させるための増締め動作をし、その結果生じる逆方
向操作時の弁開度が開きかかるまでの間の摩擦力の大幅
な増大、更には、正常な弁開度範囲内であるが大幅な弁
開度設定変更に対して、ゆき過ぎ量を小さく、かつ、高
速応答する精密な制御への要求は、従来技術では、制御
の安定性を重視し、ポジショナの出力空気圧に絞り機構
等を付加して対策し、要求特性の一部は妥協を図らねば
ならない。
【0005】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、制御す
るコントロールバルブの駆動部サイズ,グランドパッキ
ンの摩擦等による影響を除去し、円滑な動作を可能とす
るとともに、ゆき過ぎ量を小さく高速応答する精密な制
御を可能とし、制御のディジタル伝送信号に適合したバ
ルブポジショナを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明においては、マスタコントローラから設
定値信号を受け、ダイヤフラム式コントロールバルブの
弁開度を制御するバルブポジショナにおいて、バルブポ
ジショナは、マスタコントローラからの設定値信号を受
けるインタフェース部と、このインタフェース部からの
設定値信号とコントロールバルブからの弁開度信号とか
ら、少なくとも、比例積分動作を行う制御信号を演算す
るマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサが出
力する制御信号をアナログ信号に変換するD/A変換部
と、このD/A変換部のアナログ信号を受け、操作空気
圧信号に変換する電気/空気変換部と、コントロールバ
ルブからの弁開度信号を角度信号に変換するフィードバ
ックレバーと、この角度信号によりマイクロプロセッサ
にディジタル信号の弁開度信号をフィードバックする角
度検出部と、からなり、少なくとも、マスタコントロー
ラからの設定値信号とコントロールバルブのディジタル
弁開度信号との差からなる制御偏差の極性に応じて、比
例積分動作を行う制御パラメータを変えるものとする。
【0007】また、第2の発明においては、マイクロプ
ロセッサが演算する、少なくとも、比例積分動作を行う
制御信号は、制御偏差とこの制御偏差の1次差分信号と
から操作信号の差分を演算し、この差分操作信号の積算
値でもって、電気/空気変換部を操作するものとする。
また、第3の発明においては、マスタコントローラから
設定値信号を受けダイヤフラム式コントロールバルブの
弁開度を制御するバルブポジショナにおいて、バルブポ
ジショナは、マスタコントローラからの設定値信号を受
けるインタフェース部と、このインタフェース部からの
設定値信号とコントロールバルブからの弁開度信号とか
ら、少なくとも、比例積分動作を行う制御信号を演算す
るマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサが出
力する制御信号をアナログ信号に変換するD/A変換部
と、このD/A変換部のアナログ信号を受け、操作空気
圧信号に変換する電気/空気変換部と、コントロールバ
ルブからの弁開度信号を角度信号に変換するフィードバ
ックレバーと、この角度信号によりマイクロプロセッサ
にディジタル信号の弁開度信号をフィードバックする角
度検出部と、からなり、少なくとも、マスタコントロー
ラからの設定値信号とコントロールバルブのディジタル
弁開度信号との差からなる制御偏差とこの制御偏差の1
次差分信号とからなる操作信号の差分信号の極性に応じ
て制御パラメータを変えるものとする。
【0008】また、第4の発明においては、コントロー
ルバルブの弁開度が全閉または全開の飽和状態にあり、
この飽和状態から正常な動作範囲に制御されるとき、弁
開度信号が0%〜 100%の正常な動作範囲内に入るま
で、調節計の比例帯は、予め定められた比例帯で、制御
偏差は、このときの制御偏差の極性に従い、予め定めら
れた一定の値で制御するものとする。
【0009】また、第5の発明においては、制御パラメ
ータは比例ゲインを変えるものとする。
【0010】
【作用】上記構成により、第1の発明においては、マス
タコントローラからの設定値信号とコントロールバルブ
のディジタル弁開度信号との差からなる制御偏差の極性
に応じて、制御パラメータを変えることにより、弁開度
の増減方向に対応するそれぞれの応答特性に適合した制
御パラメータを選択することができる。
【0011】また、第2の発明においては、制御偏差と
この制御偏差の1次差分信号とから操作信号の差分を演
算し、この差分操作信号の積算値でもって電気/空気変
換部を操作することにより、比例ゲインおよび積分時間
をコントロールバルブ特性に適合して選択することによ
り、作動範囲内の大幅な設定変更に対して、制御偏差が
反転する前に、弁開度の変化率に基づき、操作信号を引
き戻す作用が発生し、ゆき過ぎ量の低減化ないしはゆき
過ぎ量が無い高速応答制御が可能となる。
【0012】また、第3の発明においては、操作信号の
差分信号の極性に応じて制御パラメータを変えることに
より、特に、大幅な設定変更を含めて、弁開度の増減方
向に対応するそれぞれの応答特性に適合した最適制御を
行うことができる。また、第4の発明においては、操作
空気圧信号が0%〜100 %の正常な動作範囲内に入るま
で、調節計の比例帯は予め定められた比例帯で、制御偏
差はこのときの制御偏差の極性に従い予め定められた一
定の値で制御することにより、コントロールバルブに入
力される操作空気圧は、予め定められた値で、増締めさ
れた摩擦力の大きい領域から脱出させ、それ以降は通常
の制御方法で制御することにより、流体のシール性の高
いコントロールバルブとして、広範囲の領域にまたがっ
て制御性のよい、円滑な制御を行うことができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例としてのバルブポジ
ショナのブロック図、図2は一実施例における詳細構成
図、図3は一実施例における制御演算方法のフローチャ
ート図4はコントロールバルブが全閉状態から所定の開
度への制御応答特性図を示し、図5に対応する同一機能
部材には同じ符号が付してある。
【0014】図1において、1はマスターコントロー
ラ、4は一実施例としてのバルブポジショナ、3は制御
対象のコントロールバルブである。バルブポジショナ4
は、マスタコントローラ1からの設定値信号(SV)を受け
るインタフェース部41と、このインタフェース部41から
の設定値信号(SV)とコントロールバルブ3からの弁開度
信号3Cに比例したフィードバック信号PVとから比例積分
(微分)動作を行う制御信号MVk (MV:Manipulating Val
ue) を演算するマイクロプロセッサ42と、このマイクロ
プロセッサ42が出力する制御信号MVk をアナログ信号に
変換するD/A変換部43と、このD/A変換部43のアナ
ログ信号を受け、操作空気圧信号3Bに変換する電気/空
気圧変換部44と、コントロールバルブ3からの弁開度信
号3Cを角度信号3Dに変換するフィードバックレバー25
と、この角度信号3Dによりマイクロプロセッサ42にディ
ジタル信号のフィードバック信号PVをフィードバックす
る、図示例ではポテンショメータ46とA/D変換部47と
からなる、角度検出部と、から構成される。
【0015】かかる構成で、マスターコントローラ1か
らはコントロールバルブ3の弁開度3Cを設定する信号
(SV設定値)、例えば光ディジタル信号、がバルブポジ
ショナ4へ入力される。この入力されたSV設定値信号
は、光信号インターフェイス41でディジタル電気信号に
変換され、マイクロプロセッサ42に入力される。このマ
イクロプロセッサ42は、上記SV設定値と、コントロール
バルブ3の弁軸からリンク機構によるフィードバックレ
バー25を介してポテンションメータ46によりアナログ電
気信号に変換しA/D変換部47でディジタル信号に変換
され、弁開度信号相当のフィードバック信号PV(PV;Pr
esent Value,現在値)と、により、PI(D) 演算処理を行
い、制御信号MVk をD/A変換部43に出力する。D/A
変換部43は、マイクロプロセッサ42からのディジタル制
御信号MVk をアナログ電圧に変換して電気/空気圧変換
部44へ印加し、操作空気圧3Bを変化させ、コントロール
バルブ3を駆動し、負帰還制御ループを構成する。従っ
て、マスターコントローラ1のSV設定値信号に相当した
コントロールバルブ3の弁開度3Cを決定することができ
る。
【0016】図2はこの実施例の詳細構成図を示す。大
別して制御回路部4Aと、電気/空気圧変換部44、ダイヤ
フラムコントロールバルブ3の弁開度検出部(25,46,47)
から構成される。この実施例では、制御回路4Aには16ビ
ットの光ディジタル信号1Aが入力され、コントロールバ
ルブ3の弁開度検出部(25,46,47)を使用し、弁開度3Cが
電気信号に変換されてマイクロプロセッサ42へのディジ
タルフィードバック信号PVとなる。光ディジタル信号1A
は、一体型受発光素子41A と光/電気変換部(O/E変換
部)41Cとで、マスタコントローラ1からの光ディジタル
信号1Aを受光してSV設定値に変換される。また、弁開度
3Cに相当するディジタルフィードバック信号PVは、電気
/光変換部(E/O変換部)41Bと一体型受発光素子41A と
で、光ディジタル信号1Aに変換され、マスタコントロー
ラ1に伝送される。マスタコントローラ1とバルブポジ
ショナ4との間は、光ディジタル伝送回路で接続されて
いるので、SV設定値やPV値以外に、バルブポジショナ4
の各種の保守情報などの交信を行うことができる。
【0017】光ディジタル信号1AのSV設定値およびフィ
ードバック信号PVをマイクロコンピュータ42でPI(D) 制
御演算を施し、D/A 変換部43で電気信号に変換し、圧電
素子付フラッパ44A に印加し、圧電素子付フラッパ44A
の変位により、ノズル44B −フラッパ44A 間のギャップ
を変化させることにより、ノズル44B へ導かれている空
気の圧力(ノズル背圧)を変化させる。このノズル背圧
の変化をパイロット弁44C で増巾して、操作空気圧3Bを
発生し、ダイヤフラムコントロールバルブ3を駆動す
る。
【0018】次に、コントロールバルブの操作部の容量
およびグランドパッキンの種類の違いによる摩擦係数の
差等を含め、コントロールバルブの増減方向の応答速度
の差異、全閉時の流体のシール性を向上させるための増
締めし開方向へ操作するときの弁開度が開きかかるまで
の間の摩擦力の増加、更には、正常な弁開度範囲内の制
御において、大幅な弁開度設定値変更に対してゆき過ぎ
量が小さく、高速応答し、円滑で精密な制御への要求
は、図3に図示されるフローチャートによる制御方法で
解決できる。
【0019】図3において、ステップS1でSV設定値とフ
ィードバック信号PVの差より制御偏差ek を演算する。
なお、ここで添え数字k は k回目のサンプルデータの演
算を表す。ステップS2で制御偏差ek の極性を調べ、正
の制御偏差のときはステップS11 へ、負の制御偏差のと
きはステップS21 に移行する。以下、特に断らなけれ
ば、説明の単純化のため、コントロールバルブ3を操作
空気圧3Bが零の方向で全閉の極性とする。ステップS11
でSV設定値≧0%を調べる。この意味は、マスタコントロ
ーラ1からの設定値SVが全閉操作の指令状態から正常な
作動領域に入ったか否かを調べるものである。SV≧0%?
YesでステップS12 に移行する。ステップS12 で弁開度
信号3Cが0%以下に振り切れとは、全閉位置にあり(多く
の場合は増締め状態)、制御偏差ek が正に反転し、コ
ントロールバルブ3を開方向に駆動するときの条件で、
増締め状態の全閉位置(Yes) か、コントロールバルブ3
が作動領域内(No)かを調べるものである。
【0020】同様にステップS21 でSV設定値≦100%を調
べる。この意味は、マスタコントローラ1からの設定値
SVが全開操作の指令状態から正常な作動領域に入ったか
否かを調べるものである。SV≦100%? YesでステップS2
2 に移行する。ステップS22で弁開度信号3Cが100%以上
に振り切れとは、全開位置にあり、制御偏差ek が負に
反転し、コントロールバルブ3を閉方向に駆動するとき
の条件を示し、コントロールバルブ3が全開位置(Yes)
か、作動領域内(No)かを調べるものである。これらステ
ップS12 およびステップS22 Yes は、後述する第4の発
明に相当する制御ループとなる。また、ステップS12 お
よびステップS22 Noは、コントロールバルブ3が正常な
動作範囲内にあり、通常の制御ループ(ステップS33 ま
たはステップS36)を意味する。また、ステップS11 およ
びステップS21 Noは、SV設定値およびフィードバック信
号PVが共に全閉または全開領域にあり、過渡現象時のオ
ーバシュートの抑制制御に相当する期間であり、この期
間も通常の制御ループ(ステップS33 またはステップS3
6)を意味する。
【0021】第1の発明においては、マスタコントロー
ラからの設定値信号(SV)とコントロールバルブ1のフィ
ードバック信号(PV)との差からなる制御偏差ek の極性
に応じて制御パラメータ、例えば比例ゲインを変える。
即ち、制御偏差ek が正のときステップS33 で比例ゲイ
ンをP1に設定し、ステップS34,S35 で制御偏差ek に基
づきPI(D) 演算する。また、制御偏差ek が負のときス
テップS36 で比例ゲインをP2に設定し、ステップS34,S3
5 で制御偏差ek に基づきPI(D) 演算する。
【0022】図3のフローチャートでは、一実施例とし
て所謂、速度型演算アルゴリズム(弁開度信号の差分変
化分の演算)を図示し、
【0023】
【数1】
【0024】ステップS34 で(1) 式で示される差分操作
出力信号ΔMVk を、制御偏差とこの制御偏差の1次差分
信号と、から演算し、
【0025】
【数2】
【0026】この差分操作出力信号ΔMVk をステップS3
5 で積算し、(2) 式で示される操作出力信号MVk を演算
する。この方法は、第2の発明に相当するものである。
PI(D)演算方法は、上記の速度型演算アルゴリズム以外
に、弁開度信号MVk そのものを直接演算する所謂、位置
型演算アルゴリズムがある。いずれの演算アルゴリズム
においても、コントロールバルブの増減方向による応答
速度の差異は、増減方向のコントロールバルブの特性に
応じて最適な制御パラメータを選択することが可能とな
り、安定な制御を行うことができる。
【0027】次に、SV設定値が作動範囲内で大幅に、例
えば、10%〜90%に増加する場合を述べる。位置型演算
アルゴリズムによるPI(D) 制御でこの様な大幅な設定値
変更があるとき、操作出力信号MVk は、一旦、正の飽和
出力となり、この正の飽和出力から正常な動作範囲に戻
り始めるのが、ほぼ、制御偏差の極性反転時期となり、
この制御動作の遅れがゆき過ぎ量の増加となり、このた
め、位置型演算アルゴリズムによるPI(D) 制御では、通
常リセットワインドアップ防止機能など特別な付加機能
を必要としている。一方速度型演算アルゴリズムによる
PI(D) 制御では、操作出力信号MVk は、同様に正の飽和
出力となるが、この正の飽和出力から正常な動作範囲に
戻り始めるのが、制御偏差の反転時期よりかなり前の時
点から起こり、PV信号の変化率の増加で差分操作出力信
号ΔMVk の極性が反転し、正常な動作範囲に戻り始め
る。この結果、ゆき過ぎ量が少ない、乃至はゆき過ぎ量
が無い制御が可能となる。従って、第3の発明よる、制
御パラメータの切替えを、制御偏差の極性に応じて制御
パラメータを変えることに代わって、制御偏差とこの制
御偏差の1次差分信号とからなる差分操作出力信号ΔMV
k の極性に応じて制御パラメータを変えることにより、
大幅なSV設定値変更に対しても良好な制御を行うことが
できる。
【0028】また、第4の発明においては、コントロー
ルバルブの弁開度が全閉または全開の飽和状態にあり、
この飽和状態から正常な動作範囲に制御されるとき、コ
ントロールバルブは過大操作により、全閉または全開か
ら戻され、正常な動作範囲に入るまでは、極端に摩擦係
数が増大しておる。従って、コントロールバルブの弁開
度が全閉または全開から戻され、0%〜100%の正常な動作
範囲内に入るまで、調節計の比例帯は予め定められた比
例帯で、制御偏差はこのときの制御偏差の極性に従い予
め定められた一定の値で制御を行わせる。即ち、図3に
おける、ステップS11 〜S14 およびステップS21 〜S24
のループがこの制御に対応する。ステップS11 でSV設定
値が全閉から作動範囲内に入り、なお、ステップS12 で
コントロールバルブ3が全閉にあるとき、ステップS13
で比例ゲインをPs(<P1,P2)に設定し、制御偏差を一定
定数のesを加え、ステップS34 、S35 でPI(D) 演算を行
う。このときの操作出力信号は、増締め状態から脱却で
きる程度の力よりやや大きめの力をコントロールバルブ
に与えることにより、コントロールバルブを正常動作範
囲内に入れ、その後は、ステップS12 でNoのループを通
り、ステップS33 〜S35 で前述した制御動作が行われ
る。同様に、全開状態にあり、コントロールバルブ3を
閉じるの条件がきたときは、ステップS21 〜S24 のルー
プがこれに対応する。
【0029】図4はコントロールバルブが全閉状態から
所定の開度への制御応答特性図を示し、図4の(A) は従
来技術による制御応答特性を、図4の(B) は本発明の一
実施例による制御応答特性を示す。図4において、横軸
に時間軸を左から右に、縦軸にSV設定値及び弁開度信号
をとる。図示された特性試験データ例では、先ず、SV設
定値は50%に制御され、次に50→0%/15secで閉方向にラ
ンプ状に操作し、-3%まで操作する。弁開度は、このSV
設定値信号に多少の時間遅れを有して追従制御される。
弁開度そのものは、0%で機械的に飽和して停止する。SV
設定値信号は-3% まで入力されているので、操作空気圧
3Bは全閉方向に操作され飽和する。
【0030】図4の特性試験では、この増締めによる影
響を同一とするため、10分間全閉方向に飽和・操作され
た状態を持続し、その後、10% の弁開度にステップ状に
変化させたときの弁開度の応答特性を示す。なお、図4
の特性試験のハードウェアは同一ものを使用し、制御方
法のみを従来技術と本発明に基づく方法で実験したもの
である。即ち、ハードウェアは、図2に図示される圧電
素子付きフラッパ44Aを使用した。これは、本発明のバ
ルブポジショナが電池ユニット48で長期間動作可能とす
るように、低消費電力構成として開発したものである。
図4の(A)の従来技術では、弁開度が動き始めるまでに
15.5sec かかり、ほぼ、SV設定値信号にまで応答する整
定時間は25〜30sec かかる。一方、図4の(B)の本発明
に基づく制御方法では、弁開度が動き始めるまでに2sec
かかり、ほぼ、SV設定値信号にまで応答する整定時間は
約3secで応答し、制御応答性が著しく改善された。な
お、図4では10% の弁開度のステップ応答特性試験後、
SV設定値信号変化を信号変化率 100%/30sec の速度でラ
ンプ状に変化したときの応答特性を図示している。ここ
では、SV設定値信号の信号変化率がゆっくりしているの
で、本発明および従来技術ともに、ゆき過ぎ量の無い制
御が得られている。
【0031】本発明による制御方法によれば、ゆき過ぎ
量が小さく、高速応答し、円滑で精密な制御を可能とす
ることができる。特に、電気/空気圧変換部を低消費電
力構成とし、このため、全閉または全開からの脱出に大
きな制御遅れを生じるハードウェアも本発明の制御方法
で著しくその制御特性を改善することができた。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コン
トローラバルブの特性に適合した制御演算方法を採用
し、制御パラメータを切り替えることにより、ゆき過ぎ
量が小さく、高速応答し、円滑で精密な制御を可能とす
ることができる。特に、コントローラバルブを全閉、全
開し、増締め状態から正常な動作範囲への制御の整定時
間は、数分の1から1/10程度に短縮することができ、コ
ントロールバルブを使用した制御システムへの適合性を
著しく向上させるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのバルブポジショナの
ブロック図
【図2】一実施例における詳細構成図
【図3】一実施例における制御演算方法のフローチャー
【図4】コントロールバルブが全閉状態から所定の開度
への制御応答特性図を示し、図4の(A) は従来技術によ
る制御応答特性図、図4の(B) は一実施例による制御応
答特性図
【図5】従来技術の電/空ポジショナのブロック図
【符号の説明】
1 マスタコントローラ 10 コントローラ 1A 光信号 1B 電流信号 2 電/空ポジショナ 21 トルクモータ 22 バランスビーム 23 パイロットリレー 24 フィードバックシャフト 25 フィードバックレバー 3 ダイヤフラム式コントロールバルブ 3A 供給圧 3B 操作空気圧 3C 弁開度 3D 角度 3E アナログ信号 4 バルブポジショナ 4A 制御回路部 41 インターフェース 41A 一体型受発光素子 41B E/O 変換部 41C O/E 変換部 42 マイクロプロセッサ 43 D/A変換部 44 電気/空気圧変換部 44A 圧電素子付フラッパ 44B ノズル 44C パイロット弁 46 ポテンショメータ 47 A/D変換部 48 電池ユニット SV 設定値信号 PV フィードバック信号 ΔMVk 差分操作出力信号 MVk 操作出力信号 ek 制御偏差 P,P1,P2 比例ゲイン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタコントローラから設定値信号を受
    け、ダイヤフラム式コントロールバルブの弁開度を制御
    するバルブポジショナにおいて、 バルブポジショナは、 前記マスタコントローラからの設定値信号を受けるイン
    タフェース部と、 このインタフェース部からの設定値信号と、前記コント
    ロールバルブからの弁開度信号と、から、少なくとも、
    比例積分動作を行う制御信号を演算するマイクロプロセ
    ッサと、 このマイクロプロセッサが出力する前記制御信号をアナ
    ログ信号に変換するD/A変換部と、 このD/A変換部の前記アナログ信号を受け、操作空気
    圧信号に変換する電気/空気変換部と、 前記コントロールバルブからの前記弁開度信号を角度信
    号に変換するフィードバックレバーと、 この角度信号により、前記マイクロプロセッサにディジ
    タル信号の弁開度信号をフィードバックする角度検出部
    と、からなり、 少なくとも、前記マスタコントローラからの設定値信号
    と前記コントロールバルブの前記ディジタル弁開度信号
    との差からなる制御偏差の極性に応じて、比例積分動作
    を行う制御パラメータを変える、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のバルブポジショナにおい
    て、マイクロプロセッサが演算する、少なくとも、比例
    積分動作を行う制御信号は、制御偏差とこの制御偏差の
    1次差分信号とから操作信号の差分を演算し、この差分
    操作信号の積算値でもって、電気/空気変換部を操作す
    る、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  3. 【請求項3】マスタコントローラから設定値信号を受
    け、ダイヤフラム式コントロールバルブの弁開度を制御
    するバルブポジショナにおいて、 バルブポジショナは、 前記マスタコントローラからの設定値信号を受けるイン
    タフェース部と、 このインタフェース部からの設定値信号と、前記コント
    ロールバルブからの弁開度信号と、から、少なくとも、
    比例積分動作を行う制御信号を演算するマイクロプロセ
    ッサと、 このマイクロプロセッサが出力する前記制御信号をアナ
    ログ信号に変換するD/A変換部と、 このD/A変換部の前記アナログ信号を受け、操作空気
    圧信号に変換する電気/空気変換部と、 前記コントロールバルブからの前記弁開度信号を角度信
    号に変換するフィードバックレバーと、 この角度信号により、前記マイクロプロセッサにディジ
    タル信号の弁開度信号をフィードバックする角度検出部
    と、からなり、 少なくとも、前記マスタコントローラからの設定値信号
    と前記コントロールバルブの前記ディジタル弁開度信号
    との差からなる制御偏差と、この制御偏差の1次差分信
    号と、からなる操作信号の差分信号の極性に応じて制御
    パラメータを変える、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかの項に
    記載のバルブポジショナにおいて、コントロールバルブ
    の弁開度が全閉または全開の飽和状態にあり、この飽和
    状態から正常な動作範囲に制御されるとき、 弁開度信号が0%〜 100%の正常な動作範囲内に入るま
    で、 調節計の比例帯は、予め定められた比例帯で、 制御偏差は、このときの制御偏差の極性に従い、予め定
    められた一定の値で制御する、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項3のいずれかの項に
    記載のバルブポジショナにおいて、制御パラメータは比
    例ゲインを変える、 ことを特徴とするバルブポジショナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0884667A1 (en) * 1997-06-09 1998-12-16 SMC Kabushiki Kaisha Automatic pneumatic pressure control apparatus and method of controlling same
JP2007255581A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Yokogawa Electric Corp 電空変換システム、及び電空変換システムの制御方法
JP2008294015A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Asahi Enterp:Kk 制御装置

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