JPH07269291A - シール装置とシールスリーブの交換方法 - Google Patents

シール装置とシールスリーブの交換方法

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JPH07269291A
JPH07269291A JP6082423A JP8242394A JPH07269291A JP H07269291 A JPH07269291 A JP H07269291A JP 6082423 A JP6082423 A JP 6082423A JP 8242394 A JP8242394 A JP 8242394A JP H07269291 A JPH07269291 A JP H07269291A
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seal sleeve
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール部材(シールスリーブ)の薄形化およ
び軽量化を図り、弾性変形を可能にして取り扱いを容易
にし、シール部材の交換を可能にするとともに、従来の
シールリングに比べて耐摩耗性を向上し、カッターディ
スクの回転速度を上げられるシール装置を提供する。 【構成】 円筒状支持部3aとリング体4aとの間、お
よびリング体4aと円筒状チャンバー壁9aとの間にそ
れぞれシール装置10が配備されている。それらのシー
ル装置10は、円環状で断面リップ形の弾性シール11
と、この弾性シール11の先端部が摺接する金属製のシ
ールスリーブ12から構成され、シールスリーブ12は
半径方向の曲げ弾性が高い薄形帯鋼からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル掘削機やシー
ルド掘進機をはじめ、ロータリーキルンやスクリューコ
ンベヤなどにおける相対回転円周面間あるいは相対軸方
向摺動周面間に設けられるシール装置と同シール装置に
おけるシールスリーブの交換方法に関するもので、主と
して、トンネル掘削機のカッターディスクを回転自在に
支持する軸受部や、複数に分割されたシールド掘進機の
分割部分の接続箇所の軸方向(長手方向)摺動周面部の
シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5はトンネル掘進機の従来の軸受部の
シール装置を示すもので、同図のように環状の弾性シー
ル31とこの弾性シール31が摺接する円形のシールリ
ング32とからシール装置30が構成されていた。図5
のトンネル掘削機では、シールリング32は二つ用いら
れており、いずれも軸受33の近傍で、掘削機本体34
側とカッターディスク35側のシールホルダー36・3
7にそれぞれ位置決めされている。なお、主として岩盤
にトンネルを掘削するためのトンネル掘削機だけでな
く、砂礫、砂、粘土・シルトにトンネルを掘削するため
のシールド掘進機についても同様の構造のシール装置が
使用されている。
【0003】また従来のシールリングは、一般にSS材
又は炭素鋼が使用され、厚みが25mm以上と厚く、弾
性変形できる構造ではなかった。いいかえれば、シール
リングはトンネル坑での狭い空間内では交換可能になっ
ていなかった。これは、一回のトンネル掘削作業で掘削
する距離が短く(通常、1km前後)、その間にシール
リングが摩損することがないため、作業の途中でシール
リングを交換する必要がなかったからである。
【0004】この種のシール装置の先行技術に、実開平
2−89095号公報に記載のシール装置があるが、こ
の装置は弾性シール部材が摺接する金属製シールスリー
ブを弾性シールに対して移動可能に構成し、弾性シール
部材の摺接位置が摩耗したときにシールスリーブの位置
をずらせて寿命を延ばそうとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近は、一回
の作業で掘削すべき距離が2〜3kmあるいはそれ以上
とかなり延びてきており、したがって、上記した従来の
シール装置(シールリング)では、以下のような不都合
が生じている。
【0006】 シールリングは円環状の一体もので、
トンネル掘削機の内径よりもやや小さい位の大きさであ
り、またシールリングを弾性変形させる等の方法で簡単
にかつ復元可能に縮形できないため、トンネル掘削機内
へのシールリングの搬入ならびに取付位置への組込は困
難である。
【0007】 シールリングに炭素鋼を使用してお
り、表面硬度はかなり高いはずであるが、掘削距離が大
幅に延びると、作業途中で摩耗して使用できなくなる。
【0008】 シールリングの重量が重く、取り扱い
が不便なうえ、保管・収納に広いスペースを要する。
【0009】 上記公報に記載のシール装置の場合、
シールスリーブの寿命がある程度(たとえば2倍位)延
びると思われるが、掘削距離が大幅に延びたときには対
応することができない。
【0010】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
従来のシールリングに相当するシール部材(シールス
リーブ)の薄形化および軽量化を図るとともに、変形を
可能にして取り扱いを容易にすること、掘削機内など
の狭いスペースへの搬入とそこからの搬出を可能にし
て、交換可能にすること、従来のシールリングに比べ
て耐摩耗性を向上し、シール間の相対回転周速をより高
く設定できること、などを達成し得るシール装置を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のシール装置は、a)相対回転円周面間あるい
は相対軸方向摺動周面間に設けられるもので、b)その内
周面側を環状の弾性シールで構成し、c)この弾性シール
が摺接する外周面側を、半径方向の曲げ弾性が高い薄形
帯鋼からなるシールスリーブで構成している。
【0012】請求項2記載のように、d)前記シールスリ
ーブを、円形リング状のシールホルダーの内周面に着脱
可能に取り付けるとよい。
【0013】請求項3記載のように、e)前記シールスリ
ーブの外径を、前記シールホルダーの内径よりも若干大
きくすることが望ましい。
【0014】請求項4記載のように、f)前記シールスリ
ーブの薄形帯鋼の材質を、バネ鋼(バネ材用高力鋼を含
む)にすることが好ましい。
【0015】請求項5記載のように、g)トンネル掘削機
又はシールド掘進機の相対回転円周面間あるいは相対軸
方向摺動周面間に装備すると、とくに有効である。
【0016】前記シールスリーブの交換は、請求項6記
載のように、1)新しいシールスリーブを、ほぼ対向する
箇所で相互に接近させて長円形状などの偏平な形態に弾
性変形して保持したまま、前記シールスリーブの取付場
所まで搬入し、2)使用済みのシールスリーブを取り外し
たのち、前記の新しいシールスリーブを元の形態に拡径
して取り付けることにより、行うことができる。
【0017】
【作用】上記した構成を有する本発明のシール装置によ
れば、内周面側の弾性シールが摺接する外周面側のシー
ル部材を、半径方向の曲げ弾性が高い薄形帯鋼からなる
シールスリーブで構成したから、従来のシール部材に比
べて厚みが極めて薄くなり、軽量になる。このため、口
径が大きくなる場合にも、弾性変形させて長円形や瓢箪
形などの、いわゆる偏平な形態に保持することで、トン
ネル掘削機やシールド掘進機内などの狭いスペースでも
シールスリーブを搬入したり、搬出したりできるととも
に、取付箇所まで搬入した後は、その偏平な形態の保持
を解消するだけで、シールスリーブが自己弾性力により
拡径して元の円環形状に戻るので、シールスリーブの交
換が可能になる。また、製造したシールスリーブを保管
・収納する場合には、偏平な形態に保持することで、ス
ペースを小さくできる。
【0018】請求項2記載のシール装置では、シールス
リーブがシールホルダーに取り付けられるから、シール
スリーブの厚みをかなり薄くして半径方向の曲げ弾性を
一層高めることができ、偏平な形態(長円形状など)へ
の弾性変形が容易になる。また、シールホルダーでシー
ルスリーブを支持することで、止めネジなどによる固定
ができるため、着脱作業も容易になる。
【0019】請求項3記載のシール装置では、シールホ
ルダーの内周面に添接させてシールスリーブを組み込ん
だ際に、シールスリーブはその弾性力によって円周接線
方向に適度な圧縮応力を受け、この圧縮応力がシールホ
ルダーに対して半径方向の外向きの力として作用する。
したがって、とくに止めネジなどの固定部材を用いなく
ても、シールスリーブはシールホルダーに固定されるこ
とになる。
【0020】請求項4記載のシール装置では、シールス
リーブ自体が強いバネ力を有しているから、シールホル
ダー等に対する固定が確実になるとともに、表面硬度が
従来の炭素鋼材よりも硬いから、弾性シールの摺接面
(当たり面)の耐摩耗性が向上し、厚みを薄くしても寿
命が延びる。
【0021】請求項5記載のシール装置は、トンネル掘
削機又はシールド掘進機の相対回転円周面間あるいは相
対軸方向摺動周面間に装備されるが、前記シール装置は
耐摩耗性が向上するとともに、シールスリーブの交換が
可能であるから、相対回転円周面間(カッターディスク
の軸受部)に用いたときには、トンネルの掘削距離が大
幅に延長される。また、相対軸方向摺動周面間(掘削機
又は掘進機の分割部の中折れ、スライド接続箇所)に用
いたときには、モルタルなどが付着して傷が生じ、そこ
から浸水が起きるおそれがあれば、シールスリーブを交
換できるので、浸水を未然に防止できる。
【0022】請求項6記載の交換方法によれば、トンネ
ル掘削機内に狭いスペースしかない場合にも、シールス
リーブをその取付場所であるカッターディスク付近まで
搬入することができ、また、その取付時には、シールス
リーブの弾性力を利用して円環状に復元させ、シールホ
ルダー等に組み込むことができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明にかかるシール装置をトンネル
掘削機に実施した場合の実施例を図面に基づいて説明
し、併せてシールスリーブの交換方法についても説明す
る。
【0024】図1は本実施例にかかるシール装置を備え
たトンネル掘削機の前部の上半分を示す断面図、図2は
図1のシール装置の構成の一部であるシールスリーブを
示す斜視図で、図2(a)は常態(拡径状態)を表し、図
2(b)は長円形状に弾性変形した状態を表す。図3は瓢
箪形状に弾性変形した状態からシールホルダーに組み込
む手順を順に示す正面より見た説明図である。
【0025】このトンネル掘削機1の概要はつぎのとお
りである。図1に一部を示すように掘削機1は、円筒状
の外殻(シールド壁)3を有する掘削機本体2の前部
に、カッターディスク4を備えており、それによって切
羽を切り崩す。カッターディスク4の前面にはローラカ
ッター4sが多数配列されており、掘削機本体2側に配
備された油圧モータ5を駆動源にして回転する。掘削機
本体2の前部はバルクヘッド6で仕切られており、この
バルクヘッド6の中央部分に作業者が出入り可能なマン
ホール7が開口し、これを塞ぐように扉8が開閉自在に
装着されている。なお、扉8にも開口8aが設けられ、
開口8aに補助扉8bが開閉自在に装着されている。
【0026】本例の掘削機1は、流体輸送式で切羽圧を
確保するため、バルクヘッド6とカッターディスク4間
のカッターチャンバー9内に水などの流体を導入し、カ
ッターディスク4で掘削したときに生じる土砂をチャン
バー9内の水と混合して泥水として排出する。したがっ
て、図示は省略しているが、チャンバー9内に通じる流
水管や排泥管などを備えている。
【0027】掘削機本体2の外殻3に固設された円筒状
支持部3aとカッターチャンバー9の円筒状チャンバー
壁9aとの環状空間に、カッターディスク4の後端のリ
ング体4aが挿入され、軸受14を介して回動自在に支
持されている。リング体4aの後端にはリングギヤ4b
が一体回転可能に取り付けられ、油圧モータ5の駆動ギ
ヤ5aと噛合している。リング体4aは内外二重のリン
グ部4a-0・4a-1からなり、その正面(前面)に環状
のカバー板4cがボルト4dで着脱自在に装着されてい
る。なおカバー板4cと掘削機本体2の円筒状支持部3
aとの間には、別構造のシール装置21が円周方向に介
装されている。
【0028】さて、上記のトンネル掘削機1には、つぎ
のようなシール装置10を配備している。すなわち、図
1のように、円筒状支持部3aとリング体4aとの相対
回転円周面間、およびリング体4aと円筒状チャンバー
壁9aとの相対回転円周面間にそれぞれシール装置10
を配備している。それらのシール装置10は、円環状で
断面リップ形の弾性シール部材11と、この弾性シール
11の先端部が摺接する金属製のシールスリーブ12と
から構成し、弾性シール11を外周面側に、シールスリ
ーブ12を内周面側に相互に対向して配置している。ま
た、弾性シール11は、掘進機1の長さ方向に複数列備
え、リング式取付具13で固定している。
【0029】一方、シールスリーブ12は、図2の(a)
(b)に示すように半径方向の曲げ弾性が高い薄形帯鋼か
らなり、本例では、高強度で優れたバネ特性をもつバネ
鋼を使用している。本例におけるシールスリーブ12の
寸法は、幅400mm、厚さ2〜3mm、外径は後述す
るリングホルダー4a-0・4a-1の内径より若干大き
く、ここでは3000mm前後である。ただし、こうし
たシールスリーブ12の材質や各寸法については、限定
するものではない。
【0030】リング体4aの内側のシール装置10で
は、リング体4aの内側リング部4a-1をシールホルダ
ーに構成し、このシールホルダー4a-1の内周面にシー
ルスリーブ12をその弾性復元力を利用して装着したう
えで、円周方向に間隔をあけて配置した半径方向の複数
個の止ネジ15で固定している。また、外側リング部4
a-0も同様にシールホルダーに構成し、シールホルダー
4a-0の内周面にシールスリーブ12を装着して同様に
止ネジ15で固定している。なお、各シールホルダー4
a-0・4a-1におけるシールスリーブ12の装着位置に
は浅い凹所を形成し、シールスリーブ12を嵌め込むよ
うにしている。
【0031】次に、上記した実施例のシール装置10に
ついてその交換方法の一実施例を説明する。
【0032】その前提として、あらかじめ内外のシール
ホルダー4a-0・4a-1に装着されていたシールスリー
ブ12・12が摩耗・摩損により交換の必要が生じたも
のとする。
【0033】 シールスリーブ12・12をそれぞ
れ、図3の左端のように瓢箪形状に弾性変形させてバン
ドA等で縛って偏平状態に保持し、作業者が抱えて掘削
機本体2内を通り、扉8を開放してマンホール7からカ
ッターチャンバー9内に搬入する。
【0034】 カッターディスク4と掘削機本体2と
の間に空間を設ける。なお、その空間は、掘削終了状態
でカッターチャンバー9内に入り込んだ作業者がボルト
4dを取り外したのち、掘削機本体2をリング体4aと
ともに後方へ引き込んだり、掘削終了後にカッターディ
スク4を掘進機本体2とともに後退させたのち、カッタ
ーディスク4をリング体4aを残して前方へ移動したり
して設けられる。
【0035】 摩耗・摩損したシールスリーブ12・
12は、止ネジ15を取り外したのち、それぞれ適当な
長さに切断してシールホルダー4a-0・4a-1から取り
除いて、掘進機1から搬出する。
【0036】 バンドAを取り外し、各シールスリー
ブ12・12を対応する内外のシールホルダー4a-0・
4a-1内に挿入して組み込み、止ネジ15で固定する。
【0037】 掘削機本体2を前進してカッターディ
スク4に接近させ、作業者がボルト4dでカバー板4c
とともにカッターディスク4をリング体4aに連結し、
元の状態に戻す。
【0038】図4は本発明の他の実施例にかかるシール
装置10’を示すもので、本例では同図に示すように、
トンネル掘削機1が本体2を前後に分割したうえ、前側
の本体部分2aの外殻内周面22内に、後ろ側の本体部
分2bの外殻外周面23を挿入し、それらの内外周面2
2・23を軸方向に摺動自在に接続している。そして内
周面22側に環状の取付溝22aを形成し、この取付溝
22a内にシールスリーブ12を取り付けている。一
方、外周面23側には、弾性シール11を環状の位置決
め部材23・23で前後方向に挟持して固定している。
図示は省略するが従来例では、外周面23側には弾性シ
ール11を備えているが、内周面22側はシールド壁そ
のもので、弾性シール11との相対摺動面を構成してお
り、その摺動面はシールスリーブ12に比べかなり軟質
であった。このため、耐摩耗性が劣っていたのと、内周
面(摺動面)には裏込注入剤(モルタル)が付着して傷
ができ、弾性シール11とのシール作用が十分に行われ
なくなって内部に浸水することがあった。しかし、本例
によると、シールスリーブ12の硬度が大きく、傷が付
きにくくくなったうえ、仮に傷が付いて浸水のおそれが
生じたときには、シールスリーブ12を交換できるの
で、浸水を未然に防止することが可能になった。なお、
上記実施例と共通する部材については、共通の符号を用
いて図示し、説明を省略する。
【0039】以上、二つの実施例を紹介したが、本発明
のシール装置10は、上記したカッターディスク4を外
周支持するタイプのほか、中間支持するタイプにも適用
できることは言うまでもなく、またトンネル掘削機1の
掘削方式つまり加圧泥水式やオープン式など、方式を問
わず適用できるだけでなく、シールド掘進機(図示せ
ず)についてもトンネル掘削機と同様に実施できる。ま
た、ロータリーキルンなどの軸受部や摺動部にも適用で
きる。さらに、円形リング面に限らず、楕円形などにも
適用できるものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のシール装
置では、弾性シールが摺接する外周面側を、半径方向の
曲げ弾性が高い薄形帯鋼からなるシールスリーブで構成
しているので、つぎのような効果が生じる。
【0041】1) 従来のシール部材に比べて厚みが極め
て薄くなり、軽量になり、また弾性変形させて長円形や
瓢箪形などの偏平な形態に保持できるので、トンネル掘
削機内の取付箇所へのシールスリーブの搬入・搬出が可
能になる。これにより、シールスリーブの交換が可能に
なる。さらに同様の理由により、シールスリーブの保管
・収納のスペースを削減できる。
【0042】請求項2記載のシール装置では、 2) シールホルダーでシールスリーブを保持するから、
シールスリーブの厚みを一層薄くでき、半径方向の曲げ
弾性を向上したり、軽量化したりでき、また止めネジな
どによって簡単に固定できるため、シールスリーブの着
脱作業が容易になる。
【0043】請求項3記載のシール装置では、 3) シールスリーブを組み込んだ際に、シールスリーブ
自体の半径方向外方へ拡がろうとする弾性力(付勢力)
によってシールホルダーに装着されるので、止めネジな
どの固定部材を用いなくても固定できる。
【0044】請求項4記載のシール装置では、 4) シールホルダー等に対する固定が確実になるととも
に、表面硬度が従来の炭素鋼材よりも硬いから、弾性シ
ールの摺接面(当たり面)の耐摩耗性が向上して寿命も
延びる。また、耐摩耗性が向上しシール装置の回転周速
を上げられるので、カッターディスクを高回転させた掘
削作業が可能になり、掘削効率も向上する。
【0045】請求項5記載のシール装置では、 5) トンネルの掘削距離が大幅に延長され、またモルタ
ルの付着などで起きるおそれがある浸水を未然に防止で
きる。
【0046】請求項6記載の交換方法により、 6) トンネル掘削機内に狭いスペースしかない場合に
も、シールスリーブをその取付場所へ搬入し、またその
装着時にシールスリーブの弾性力を利用してシールホル
ダー等に組み込めるので、交換作業が容易にかつ短時間
で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるシール装置を備えたト
ンネル掘削機の前部の上半分を示す断面図である。
【図2】図1のシール装置の構成の一部であるシールス
リーブを示す斜視図で、図2(a)は常態(拡径状態)を
表し、図2(b)は長円形状に弾性変形した状態を表して
いる。
【図3】瓢箪形状に弾性変形した状態からシールホルダ
ーに組み込む手順を順に示す正面より見た説明図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例にかかるシール装置を備え
たトンネル掘削機の一部を表した断面図である。
【図5】従来の一般的なシール装置を備えたトンネル掘
削機の前部の上半分を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トンネル掘進機 2 掘進機本体 4 カッターディスク 4a リング体 4a-0・4a-1 シールホルダー(リング部) 10・10’ シール装置 11 弾性シール 12 シールスリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江籠 健二 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番3 号 川崎重工業株式会社神戸本社内 (72)発明者 松井 繁朋 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 山田 猛 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転円周面間あるいは相対軸方向摺
    動周面間に設けられるシール装置であって、 その内周面側を環状の弾性シールで構成し、この弾性シ
    ールが摺接する外周面側を、半径方向の曲げ弾性が高い
    薄形帯鋼からなるシールスリーブで構成したことを特徴
    とするシール装置。
  2. 【請求項2】 前記シールスリーブを、円形リング状の
    シールホルダーの内周面に着脱可能に取り付けた請求項
    1記載のシール装置。
  3. 【請求項3】 前記シールスリーブの外径を、前記シー
    ルホルダーの内径よりも若干大きくした請求項2記載の
    シール装置。
  4. 【請求項4】 前記シールスリーブの薄形帯鋼の材質
    を、バネ鋼(バネ材用高力鋼を含む)にした請求項1〜
    3のいずれかに記載のシール装置。
  5. 【請求項5】 トンネル掘削機又はシールド掘進機の相
    対回転円周面間あるいは相対軸方向摺動周面間に装備さ
    れる請求項1〜4のいずれかに記載のシール装置。
  6. 【請求項6】 新しいシールスリーブを、ほぼ対向する
    箇所で相互に接近させて長円形状などの偏平な形態に弾
    性変形して保持したまま、前記シールスリーブの取付場
    所まで搬入し、 使用済みのシールスリーブを取り外したのち、前記新し
    いシールスリーブを元の形態に拡径して取り付ける請求
    項1〜5のいずれかに記載のシール装置におけるシール
    スリーブの交換方法。
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