JPH07257932A - ガラス光学素子成形用型 - Google Patents

ガラス光学素子成形用型

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JPH07257932A
JPH07257932A JP7156194A JP7156194A JPH07257932A JP H07257932 A JPH07257932 A JP H07257932A JP 7156194 A JP7156194 A JP 7156194A JP 7156194 A JP7156194 A JP 7156194A JP H07257932 A JPH07257932 A JP H07257932A
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JP
Japan
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lens
glass
mold
molding
molding die
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JP7156194A
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Ryoichi Kitahara
良一 北原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱応力が大きく作用する型外周部での型基材
粒子の脱落及び面粗さ劣化を防ぐ。 【構成】 ガラス光学素子成形用型1に成形レンズの有
効径部を有するレンズ加工部45とその外周に形成した
平面ランド加工部5を形成する。レンズ加工部4と平面
ランド加工部5とはR面により滑らかに連続的に結合す
る。そして、成形型1のレンズ加工部4に位置するレン
ズ有効面外より平面ランド加工部5にわたってCr膜6
を成膜する。Cr膜6を酸化アニール処理し、最表面に
成形ガラスより標準生成自由エネルギーが低いCr2
3 層13を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟化ガラス素材を押圧
して所望の光学素子を成形するガラス光学素子成形用型
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟化ガラスを直接プレス成形する
ことにより、その後の冷間での研削・研磨を不要にし、
光学性能を満足する光学ガラスレンズの成形方法が盛ん
に用いられている。本加工法に於いては、高温下でガラ
ス素材は球面・非球面形状の成形面を有する成形型によ
りプレス成形された後、常温まで降温され取り出される
為、ガラス成形面に熱サイクルによる熱応力が生じ、型
とガラスとの熱膨張差が大きな場合には、脆性的性質を
有するガラス成形レンズは応力集中及び熱応力から割れ
てしまうことがある。又、軟化ガラスが流動する際、型
外周部には特に大きな熱応力が加わり劣化が著しいた
め、型寿命を決定するのは成形型の外周部となってい
る。
【0003】上記欠点を解決するために、例えば特公平
3−52417号公報で開示された事例がある。本事例
は型の曲面加工部とこの曲面加工部の外方に位置する平
面加工部との境界部に面取りを施し、曲面加工部と平面
加工部との境界部を鋭角とせず、応力集中を防止したも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガラスレンズ成形に使
用される型は、成形温度が高温のため耐熱温度の高いセ
ラミック(Al2 3 ・SiC・TiO2 ・Cr2 3
・BN・WC等)が用いられる。セラミック材は、脆性
的性質を有し、かつ硬度が高いために砥石を用いた研削
で加工される。成形レンズ用の型に於いても同様の加工
法が取られ、特に所望の光学性能を有するガラス成形レ
ンズを得るためにはサブミクロンの形状精度で光学鏡面
を創成させる必要がある。その為、一般的には超精密N
C制御の加工機にて研削加工後、研磨工程を経て所望の
精度に仕上げられている。
【0005】型素材(型基材)であるセラミックは、焼
結によって生成されるが、上記のごとく脆性材料である
ために、研削加工時にその内部に微小なクラックが生じ
る。一般的剛性の高い超精密加工機においてもセラミッ
クでは、研削加工での表面粗さの約10倍の深さの微小
クラックが基材内に入ってしまう。このクラックは、研
磨では外観上明確ではないが、高温下でのガラス成形
時、その熱応力によって亀裂化し、その部分からセラミ
ックに含有されている添加材料(Ti・Zr・Ni等)
が酸化物等に変質し、部分的に強度が弱くなり基材粒子
の脱落を引き起こし、極端な場合には成形時に軟化ガラ
スとの密着によって型表面がはぎ取られてしまう場合も
ある。
【0006】特公平3−52417号公報の成形型で
は、曲面加工部と平面加工部との間に鋭い角がないため
に、型自体が損傷を受けにくいと共に、被成形ガラスレ
ンズにもそのような角が転写されず、著しい応力集中の
防止という効果が記載されている。確かに面取りにより
成形初期に於いては上記の効果が図られる。
【0007】しかしながら、曲面加工部と平面加工部と
の間の面取りも砥石を用いた研削加工で形成されるた
め、長期にガラスレンズの成形に用いられ高温下にさら
された際には、ガラスの流動が多い外端部の微小クラッ
クから焼結素材の脱落が生じ、成形レンズにカン・表層
部の割れ等が生じたり、面粗さを劣化させたりして所望
のレンズ品質が得られないという欠点がある。さらに、
型耐久性という点では、劣化が著しく早い欠点がある。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、請求項1のガラス光学素子成形型において、光学鏡
面(非球面あるいは球面)が形成されているレンズ有効
面より外周部に薄膜を生成することにより、熱応力が大
きく作用する型外周部での型基材粒子の脱落及び面粗さ
劣化の遅延を実現し、耐久寿命の長いガラス光学素子成
形用型を提供することを目的とする。
【0009】請求項2の光学ガラス素子成形型におい
て、レンズ有効面の外周部に平面よりなるランド部を形
成しかつ連続的に結合せしめ、該外周部に薄膜を成形す
ることにより、成形時の高圧に耐える強度を有すると共
に高温ガラスの流動を円滑にし、型基材の粒子脱落と面
粗さ劣化の遅延および高精度成形転写性を実現した耐久
性の長いガラス光学素子成形用型を提供することを目的
とする。
【0010】請求項3の光学ガラス素子成形型におい
て、レンズ有効面より外周部に軟化ガラスとの反応性が
低い(表面自由エネルギーが小さい)物質を薄膜生成
し、型外周部でガラス融着の防止および型基材の面粗さ
劣化の遅延を実現した耐久性の長いガラス光学素子成形
用型を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】請求項1にあ
っては、レンズ成形用型の光学有効径外に薄膜が形成さ
れていることにより、最も熱応力の加わる型外周部(つ
まり光学有効径外のレンズ部)に薄膜が施されているこ
とから、薄膜が成形雰囲気中の酸素の進入を防ぐ作用に
より、型基材内部に加工の際生じたクラックから発生す
る基材に含有されている助材が酸化進行することを防止
する。また、長時間の成形によって酸化物が生成されて
も薄膜によって型基材粒子の脱落をさえぎる作用が働く
ことにより、成形面の面粗さ劣化が進行することを遅延
防止する。また、薄膜の欠点である膜の剥離が生じたと
しても、レンズ有効径外であるため成形レンズの性能に
全く影響しない。
【0012】請求項2にあっては、成形型のレンズ有効
径と該有効面の外周部に平面より形成された平面ランド
加工部を連続的に結合形成することにより、成形時、軟
化されたガラス素材にレンズ面を精密転写すべく押圧さ
れた際の圧力に耐える高強度の構造が得られ、軟化ガラ
スの流動を円滑にする作用により、型基材にダメージを
与える熱応力を軽減する。
【0013】請求項3にあっては、レンズ有効径外に生
成された薄膜物質と、成形される軟化ガラスとの反応性
が小さい(表面エネルギーが小さい)ことにより、成形
時、軟化ガラスは焼き付きが無く円滑に流動すると共
に、型と成形レンズの密着力が弱いという作用によって
離型時に大きな力が不要で変形等防止し、高精度な転写
面精度を維持したままで離型できる。
【0014】
【実施例1】本発明の実施例1を図1、図2および表1
に基づき説明する。 (構成)本実施例の成形型1は、Al2 3 材3上にC
2 3 材2が焼結結合されている。そしてCr2 3
材2には気泡等を防止し、均一かつ高強度に焼結する為
にTi・Zrが助材として微小量含有されている。
【0015】上記Cr2 3 材2上には所望の光学レン
ズ形状(非球面・球面)が生成されたレンズ加工部4
と、外縁部に平面形成された平面ランド加工部5とから
成り、両者の境界部はレンズ加工部4の曲面とランド加
工部5の平面が滑らかに結がる様なR面取りが施されて
いる。レンズ加工部4は超精密研削により曲面を形成
し、更に光学部品としての性能を満足するよう、研磨加
工により光学鏡面を有した所望の非球面形状に創成され
ている。レンズ加工部4と平面ランド加工部5との境界
に形成されたR面取り部は、微細砥粒径から成る砥石に
より研削加工され形成されている。
【0016】その後、成形後のレンズにおける必要有効
面(φD)外全周となるランド加工部5とR面取り部に
成形ガラスの軟化点より耐熱性が高いCr膜6をスパッ
タ処理により(詳細成膜手段は図示省略)成膜形成す
る。更に上記Cr膜6を酸化アニール処理し、最表面に
界面での反応性を示すGibbsの標準生成自由エネル
ギーが約−80000cal/g・molを有する軟化
ガラスにより低いCr23 膜13(−150000c
al/g・mol)を生成させる。
【0017】(作用)本実施例の成形型1(上成形型1
a,下成形型1b)は、図2に示すように成形機に設置
された押圧可能な型保持部7,8に上・下対向するよう
に、それぞれ固持させる。そして、搬送アーム11の先
部に搬送部材9を介して光学ガラス素材10を保持さ
せ、加熱炉12内に搬入して加熱軟化した光学ガラス素
材10が搬送アーム11により搬送部材10とともに上
成形型1a、下成形型1bの間に搬送して所定位置に停
止された後、下成形型1bを型保持部材8により矢印A
方向に移動させて、上成形型1a、下成形型1bで挟持
・押圧する。これにより、成形型1の光学鏡面に創成さ
れた非球面もしくは球面形状からなる所望のレンズ加工
部4が、軟化されたガラス素材10に接触押圧転写され
光学性能を満足するガラスレンズが大量に成形加工され
る。この上成形型1a、下成形型1bによる軟化したガ
ラス素材10の押圧成形の際には、上成形型1a、下成
形型1bを共に接近するように移動してもよく、また、
下成形型1bを移動して搬送部材10で保持した軟化ガ
ラス素材10を下成形型1bで保持した後、停止させた
状態で上成形型1aを移動してガラス素材10を押圧成
形しても良い。
【0018】この時、図1に示したCr2 3 材2を焼
結結合した成形型1は、加熱されたガラス材料が接触す
ると共に、成形圧力によって、軟化されたガラスが成形
型1の成形面に沿って流動するため、該成形型1には大
きな熱と圧力衝撃がかかり、特にレンズ加工部4と平面
ランド加工部5の境界部および必要有効面(φD)外に
は軟化ガラスの流動時、大きな熱および力学的な負荷が
加わり、成形の経過と共にCr2 3 材2内部に生じて
いる微小クラックから、Cr2 3 材2に添加されてい
るTi・Zrが酸化することで、粒子が脱落し成形型1
のレンズ加工部4の面粗さ劣化・表面の損傷や、該脱落
部をトリガーにして成形されたレンズにワレ(カン)が
生じることがあったが、本発明の実施例1に示した成形
型1では必要有効面(φD)外に耐熱性が高く、軟化ガ
ラス10の標準生成自由エネルギー(−80000ca
l/g・mol)より該標準生成自由エネルギーが−1
50000cal/g・molと低いCr2 3 層13
が蒸着生成されている為、軟化ガラス素材10と界面で
反応が生じず、型への焼き付きが無く加熱軟化されたガ
ラス素材10は成形押圧時に型曲面に沿って滑らかに流
動し、レンズ加工部4は軟化ガラスへ精密に転写され
る。前記成形が継続されても本実施例の成形型では、C
2 3 層13により軟化ガラス素材10から生じる酸
化ガスや成形雰囲気の酸素が成形型1に介入することを
ガードする。また、さらに熱応力が繰り返され作用する
成形工程が繰り返されて、Cr2 3 材2内に助材とし
て介在されているTi・Zrが酸化され、加工時生じた
クラックをトリガーに脱落しようとしても、該Cr膜6
がガードとなり、その脱落劣化を防止する。
【0019】(効果)本実施例のCr2 3 材成形型1
を用いて図2に示した構成で、従来型と成形評価した結
果を表1に示す。ガラス材料はSK−11(独国:Sh
ott社称呼名)である。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示したように従来の何ら薄膜生成の
無いCr2 3 材成形型では、20000ショットで型
外周部に微小クラックからの粒子脱落・表面損傷が生
じ、成形型として全く使用に耐えられない状況になっ
た。しかしながら本実施例の型外周部にCr2 3 層1
3を形成したレンズ成形型1では、20000ショット
以上でも劣化がなく、成形型として継続使用可能であっ
た。
【0022】さらに成形継続した所、型外周部のCr2
3 層13が一部剥離したが、レンズ必要有効径外であ
り、成形されたレンズの外周を心取りした際、除去され
品質的に問題無く成形レンズが得られ、約50000シ
ョット経過しても良品レンズの成形が可能であった。
【0023】
【実施例2】 (構成)本発明の実施例2は成形型1の材料にW(ウル
ツ型)−BNを用いた例である。本成形型は超硬(W
C)基材にW−BNチップを結合させたものであり、本
発明の特徴であるレンズ必要有効径外にはPt膜が蒸着
形成されている。
【0024】(作用)W−BNにはこの焼結に際し、T
iCN、AlN等のバインダーが混在し長期のガラス光
学素子の成形時にこれらが微小クラックから析出し、成
形面の劣化を生じさせるが本実施例の成形型では、成形
時の熱衝撃・負荷を受けてもそのバインダーの析出を防
止することができる。
【0025】(効果)図2の構成でガラス素材にLaS
F03(独国:Shott社称呼名)を用い成形評価し
た結果、従来同様、研削・研磨加工を施しただけの型で
は、約5000ショットで面取り部から型中心部に向か
いTiの析出による微小なクラックが生じ、成形型とし
て実用に耐えられない状況に劣化が進行したが、本実施
例のようにレンズの必要有効径外にPt膜を蒸着生成さ
れた型は30000ショット継続使用でもまったく問題
がなかった。
【0026】
【実施例3】 (構成)実施例3は成形型素材にTiB2 を用いた例で
ある。本実施例においても、成形型のレンズ必要有効径
外にはAlN膜がスパッタ法で蒸着されている。
【0027】(作用)本実施例の型素材ではTiB2
にCr、C、BC、TiNが含有されているが、成形時
の熱衝撃・応力に対しても酸化したCr、C、BC、T
iが微小クラックから脱落することが防止できる。
【0028】(効果)本実施例の成形型を用いて図3に
示した成形実験を行った。成形ガラスはSF08(独
国:Shott社称呼名)を用い、溶融されたゴブ16
aを成形素材として使用した。
【0029】以下に本成形例の詳細を述べる。溶融ガラ
ス(SF08材)16は周辺が保温されたルツボ17内
に貯められ、該ルツボ17の下部のノズル17aから滴
下される。その際、ゴブ16aはシャー18により所望
の計量精度で切断され、搬送アーム11上に保持された
搬送部材9を介して、受け型19に滴下される。つまり
ゴブ16aの下面は受け皿19の形状が形成され、搬送
部材9に外周が保持される。次に受け皿19が下方に逃
げた後、搬送アーム11により搬送部材9上に保持され
たゴブ16aは上主軸7に固持された上成形型15aと
下主軸8に固持された下成形型15b間に搬送され、下
主軸8の押圧により成形した。その結果、従来の様にレ
ンズ加工部と平面ランド加工部の境界部はR面取りのみ
の成形型では、わずか200ショットで成形面に粒子の
脱落が生じたのに対し、本実施例の成形型では3000
ショット経過しても粒子の脱落はなく実用に耐えられる
ものであった。
【0030】上記実施例1〜3ではガラスや成形型の材
料を特定して説明しているが、本発明にあっては成形さ
れるガラスは光学ガラスなら何でも良い。また、成形型
の基材はガラスの軟化温度以上の耐熱性を有する各種セ
ラミック(Cr2 3 ・AlN・BN・SiO2 ・Zr
2 3 ・TiO2 )や超硬材(WC)を用いることがで
きる。さらに、成形型の成形面に位置するレンズ有効面
より外周の一部または全部にCr膜またはPt膜または
AlN膜からなる薄膜を成膜してガラス光学素子成形型
を構成し、成形するガラスの標準生成自由エネルギーよ
り低い薄膜を設けてガラスとの融着防止および劣化の遅
延を図り型寿命を長くする。なお、薄膜を形成する材料
は成形ガラスとの反応性を示す表面自由エネルギーが成
形ガラス以下の物質なら選択することができる。さら
に、薄膜生成の手段に真空蒸着・スパッタ法等のPVD
法を用いるとともに、上記方法以外にイオン注入などの
改善処理等の周知の手段で選択することもできる。
【0031】
【発明の効果】本願の請求項1に係る発明によれば、成
形レンズにとって必要な有効径外から型最外周まで薄膜
生成することにより、型外周部への大きな熱衝撃や軟化
ガラスの流動が頻繁に作用しても、成形型基材に含有さ
れている粒子助材等の脱落および型表面の劣化を防ぎ、
長期にわたって使用でき、成形型の型寿命を延ばすこと
ができる。また、薄膜の劣化により型基材からの剥離が
生じても、所望のレンズ有効径の外側であるため成形レ
ンズ品質には全く影響無く、さらに長期間の使用が可能
である。
【0032】また、請求項2によれば、成形型に平面ラ
ンド加工部が形成されていることにより、成形押圧時応
力集中が生じる型外周部が保護され、さらにレンズ有効
径部との境界部で軟化ガラスの流動が滑らかになり、外
周まで良好な転写性が得られた光学精度の高い成形レン
ズが得られる効果が請求項1の効果に付加される。
【0033】さらに、請求項3によれば、レンズ有効径
の外周部に表面自由エネルギーが軟化ガラスより小さな
物質を薄膜生成することにより、成形時、軟化ガラスと
の反応性が無く薄膜への焼き付きが生じない長期間使用
できる成形型が実現できる効果が請求項1の効果に付加
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を一部切り欠いて示す正面図
である。
【図2】本発明の実施例1の成形型を用いた成形レンズ
の成形方法を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例2の成形型を用いた成形レンズ
の成形方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 成形型 2 Cr2 3 材 3 Al2 3 材 4 レンズ加工部 5 平面レンズ加工部 6 Cr膜 13 Cr2 3

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化ガラス素材を押圧し、成形加工する
    ガラス光学素子成形型において、成形型の成形面に位置
    するレンズ有効面より外周の一部または全部に薄膜を生
    成したことを特徴とするガラス光学素子成形用型。
  2. 【請求項2】 成形レンズの有効径なるレンズ加工面と
    その外周に形成された平面ランド加工部を形成せしめ、
    該レンズ加工面と該平面ランド加工部とを滑らかに連続
    的に結合させたことを特徴とする請求項1記載のガラス
    光学素子成形用型。
  3. 【請求項3】 薄膜材質の表面自由エネルギーが被成形
    軟化ガラスの表面自由エネルギーより小さい合金・金属
    あるいはセラミックからなる物質であることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス光学素子成形用型。
JP7156194A 1994-03-16 1994-03-16 ガラス光学素子成形用型 Pending JPH07257932A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105875A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Konica Minolta Opto Inc ガラス成形体の離型装置、ガラス成形体の成形装置及びガラス成形体の製造方法

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JP2010105875A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Konica Minolta Opto Inc ガラス成形体の離型装置、ガラス成形体の成形装置及びガラス成形体の製造方法

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