JPH0721925U - 立体式駐輪設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 近年ターミナル近傍の路上に不法駐輪する自
転車が著しく増加してきているが、土地空間が狭隘なた
め駐輪設備の絶対量が不足しているのが原因であると思
われる。かかる狭隘な土地を有効に利用しうる立体的駐
輪設備を提供する。 【構成】 中空凹形状の金属性角材からなる円弧状のレ
ール形鋼を接続して円環を形成し、それに車輪保持体固
定装置を設けるか又はローラーチェーンを付してその上
に移動可能な車輪保持体を各自転車１台につき２個づつ
設け、これをストッパーによりワンタッチで固着及び解
除する機構により、自転車を少なくとも延４台すなわち
上部、左右側部及び下部の４個所に駐輪せしめるか、場
所によっては上部を除き３個所に駐輪せしめるような機
構とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

わが国において土地価格の高騰によって通勤圏の益々の拡大に伴い、住宅圏内 のＪＲ、私鉄、公営鉄道等の停車場付近の駐輪台数が急増し、駐輪設備の絶対数 の不足のため自転車、単車等が道路を不法に占拠し、都市の景観を損ない、交通 の阻害、事故の発生の頻発の原因をなしている。本考案はこのような事故を防止 し、狭い場所をより有効に活用して交通の障害を除き、停車場近辺の景観を維持 するための自転車を収容すべき駐輪設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術としては実開平２ー５５７１号及び実開平２ー３６５６６号公報に 見るように上下２段に収納するか、回転くさりにより空中に吊るして４台乃至５ 台を収納する方法が示されているが、いずれも同一土地広さに対し、２台強しか 収納できない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来技術は現実のターミナルにおける駐輪設備として適用され、 交通阻害解消に直ちに役立つという実用性に乏しいので、狭い空間をより有効に 立体的に活用しうる実用的設備の開発が緊要であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

レール形鋼はその構造上から左右には曲げられるとしても、上下方向には殆ど 曲げられなかったが、比較的長い曲率半径を有する緩やかな弧状に曲げうる装置 の開発により、これらの弧状レールを接続して円弧を作り出し、その内部のロー ラーチェーン部に駐輪台数に対応して前輪及び後輪の車輪保持体を固定する所を 自転車１台につき２個所延８個所以上を設けることにより、全周囲では計４台以 上の自転車を駐輪せしめうる。

【０００５】

【実施例】

レール形鋼を円弧状をなすように接続し、レール部 (1)を構成し、その中に時 計方向又は反時計方向のいずれにも移動しうるようにスプロケット (4)を介在さ せたローラーチェーン (3)に移動可能なローラーを有する車輪保持体 (2)前輪用 及び後輪用を１対として、例えば４対を設置し、前輪用の車輪保持体 (2)の一つ に最初の自転車の前輪をハンドル軸固定装置とストッパー (5)とにより固定し、 続いて後輪をばねどめして固定し手動又は電動によりローラーチェーンを移動さ せることにより全周囲に自転車を保持せしめ、また自転車を取り出すときは所望 の位置にローラーチェーンを回してストッパー (5)を外し車輪保持体 (2)から解 放せしめる。

【０００６】 最初の自転車の前輪及び後輪を車輪保持体 (2)にとめて左右には動かないよう にし、ローラーチェーン (3)を回して車間距離をおいて、次の自転車についても 同様にして保持し、最後に下部にも１台の自転車を保持することにより、同一ス ペースに少なくとも４台を駐輪しうる構成とした。なおこの円環状レールを左右 に連ねることにより多数の自転車を駐輪しうる立体式駐輪設備を形成することが できる。この円環の上部に屋根シートを設けることにより全天候型となしうる。

【０００７】 また円環の直径を大きくすることにより、全周囲部に４台以上を駐輪せしめる こともでき、ローラーチェーンの回転は時計方向又は反時計方向のいずれも可能 であり、速やかに自転車を固定又は解除することが可能である。

【０００８】 ガード下のような高さに制限のある場所においては円環の上部約１／４を切り 欠き、ローラーチェーンを用いずレール形鋼に車輪保持体固定装置を左右側部及 び下部に設けることにより計３台の自転車を駐輪せしめうる。なお奥行きの狭い 場所例えば川岸においては地面端から約１ｍ離れる位置まで張出すことも可能で ある。

【０００９】

【考案の効果】 本考案によって１個の駐輪設備においてそれぞれ前輪、後輪及びハンドル軸を 支持固定することによりレール環の垂直面内に左右にゆれることなく短時間にロ ーラーチェーン上に固定することにより４台以上の自転車を順次駐輪せしめるこ とができ、またレール環から取り外すときはローラーチェーンを所定の位置まで 回転させて、前輪、ハンドル軸及び後輪の支持体をすべてワンタッチで解除する ことにより速やかに処理できるため狭い空間を有効に活用して単純な操作だけで 自転車の収納又は取り出しを容易になしうる効果をもたらし、駐輪スペースが少 ないために生じている路上その他の不法駐輪による交通妨害、それに伴う事故の 発生を減少せしめ、かつ環境改善に著しい効果をもたらしうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る設備を説明する概略図である。

【符号の説明】

１ レール部 ２ 車輪保持体 ３ ローラーチェーン ４ スプロケット ５ ストッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直径が３ｍより大きい環状をなすレール
   の内側に車輪保持体固定装置を設けるか又はローラーチ
   ェーンを設け、その周辺部に車間距離をおいて自転車の
   前輪と後輪とをそれぞればねでとめた車輪保持体を固定
   することにより３台以上の自転車を保持しうることを特
   徴とする立体式駐輪設備。