JPH07183236A - プラズマcvd法及び装置 - Google Patents

プラズマcvd法及び装置

Info

Publication number
JPH07183236A
JPH07183236A JP27634894A JP27634894A JPH07183236A JP H07183236 A JPH07183236 A JP H07183236A JP 27634894 A JP27634894 A JP 27634894A JP 27634894 A JP27634894 A JP 27634894A JP H07183236 A JPH07183236 A JP H07183236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
frequency
plasma
frequency power
modulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27634894A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Nakahigashi
孝浩 中東
Hiroshi Murakami
浩 村上
Satoshi Otani
聡 大谷
Takao Tabata
隆雄 田端
Hiroshi Maeda
博司 前田
Hiroya Kirimura
浩哉 桐村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Publication of JPH07183236A publication Critical patent/JPH07183236A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜堆積に寄与する反応種の生成を妨げず、ダ
ストパーティクル発生の原因となる反応種の生成を抑制
することにより、成膜速度を著しく低下させることな
く、或いは向上させて成膜でき、且つ、ダストパーティ
クル発生を抑制してそれだけ高品質の膜を形成できるプ
ラズマCVD法及び装置を提供する。 【構成】 成膜用原料ガスをプラズマ化し、このプラズ
マのもとで被成膜基体S1上に膜を形成するプラズマC
VD法及び装置において、原料ガスのプラズマ化を、周
波数が10MHzから200MHzの範囲の基本高周波
電力にこの周波数の1000分の1から10分の1の範
囲における変調周波数で振幅変調を施した状態の高周波
電力の印加により、或いはさらに該振幅変調周波数の1
00倍未満で100分の1より高い変調周波数で第2の
振幅変調も施した状態の高周波電力の印加により行うプ
ラズマCVD法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成膜用原料ガスをプラズ
マ化し、該プラズマのもとで被成膜基体上に膜形成を行
うプラズマCVD法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマCVDは、薄膜トランジスタの
製造、半導体利用の各種センサ等の各種半導体デバイス
の製造、アモルファスシリコン太陽電池、液晶表示装置
等に用いられる各種薄膜デバイスの製造などに広く利用
されている。プラズマCVD装置は各種タイプのものが
知られている。
【0003】その代表例として図7に示す平行平板型の
プラズマCVD装置について説明すると、この装置は成
膜室として用いる真空容器1を有し、その中に被成膜基
体S2を設置する基体ホルダを兼ねる電極2及びこの電
極に対向する電極3が設けられている。電極2は、通
常、接地電極とされ、また、この上に設置される基体S
2を成膜温度に加熱するヒータ21を付設してある。な
お、輻射熱で基体S2を加熱するときは、ヒータ21は
電極2から分離される。
【0004】電極3は、電極2との間に導入される成膜
用ガスに高周波電力や直流電力を印加してプラズマ化さ
せるための電力印加電極で、ここではマッチングボック
ス4を介して高周波電源10を接続してある。真空容器
1には、さらに、弁6を介して排気装置7を接続してあ
るとともに、成膜用ガスのガス供給部8を配管接続して
ある。ガス供給部8には、1又は2以上のマスフローコ
ントローラ811、812・・・・及び弁821、82
2・・・・を介して、成膜用ガスを供給するガス源83
1、832・・・・が含まれている。
【0005】この平行平板型プラズマCVD装置による
と、成膜対象基体S2が図示しない基体搬送装置により
容器1内に搬入されて電極2上に設置され、該容器1内
が弁6の操作と排気装置7の運転にて所定の真空度とさ
れ、ガス供給部8から成膜用ガスが導入される。また、
高周波電極3に、電源10から高周波電力が印加され、
それによって導入されたガスがプラズマ化され、このプ
ラズマの下で基体S2表面に所望の膜が形成される。
【0006】このようなプラズマCVDにおいては、形
成される膜の膜質低下、悪化を防止する目的で、膜形成
対象であるデバイス基板等の基体やそこに形成される膜
にダストパーティクルが付着、混入等することを防止す
るために、プラズマCVD装置の成膜室への基体搬送系
や成膜室における基体の配置、各部材の材質等をダスト
パーティクルの発生が少なくなるように工夫している。
また、成膜条件を工夫したり、前記装置の運転の合間に
成膜室内、電極及び基体搬送系等を清掃することが一般
的に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラズ
マCVDにより、例えば原料ガスとしてモノシラン(S
iH4 )を用いて基体上に水素化アモルファスシリコン
(以下、「a−Si:H」ということがある。)膜を形
成すると、従来のプラズマCVD法ではいくらダスト発
生の少ない条件を設定しても、成膜中にダストパーティ
クルが基体に付着したり、ダストパーティクルが形成さ
れる膜に付着したり、混入したりする。また、従来のプ
ラズマCVDによる成膜法では成膜速度を大きくする程
ダスト発生量が多くなるため、ダスト発生量を低減させ
るためには成膜速度を低下させなければならない。
【0008】なお、SiH4 を原料ガスとして用いa−
Si:H膜を形成する場合を例にとると、該ガスがプラ
ズマ化されることにより基体上への膜堆積が行われると
同時に、気相中の反応により高次シランが生成し、この
高次シランが重合してダストが発生する。そこで本発明
は、膜堆積に寄与する反応種の生成を妨げず、ダストパ
ーティクル発生の原因となる反応種の生成を抑制するこ
とにより、成膜速度を著しく低下させることなく、或い
は向上させて成膜でき、且つ、ダストパーティクル発生
を抑制してそれだけ高品質の膜を形成できるプラズマC
VD法及び装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく研究を重ね、プラズマCVDにおいては、電力
印加時間の間隔を制御することにより、膜堆積に寄与す
る反応種と、ダストパーティクル発生の原因となる反応
種との生成割合を制御でき、例えば、成膜用原料ガスを
プラズマ化させるために印加する高周波電力の基本周波
数が13.56MHzである場合、該電力に10KHz
(基本周波数のほぼ1000分の1)より高い適度の変
調周波数で振幅変調を施すことにより、変調を加えない
従来の連続放電による場合に比べ大幅にダスト発生量を
低減させることができ、成膜速度についても著しい低下
を招かないか、或いは向上させることができることを見
出した。一方、前記変調周波数を10KHzより低くし
ていくと、成膜速度の点で好ましくなかった。本発明者
はこの知見に基づきさらに研究を進めて本発明を完成し
た。
【0010】すなわち本発明は、成膜用原料ガスをプラ
ズマ化し、該プラズマのもとで被成膜基体上に膜を形成
するプラズマCVD法において、前記原料ガスのプラズ
マ化を、周波数が10MHzから200MHzの範囲の
基本高周波電力に該周波数の1000分の1から10分
の1程度の範囲における変調周波数で振幅変調を施した
状態の高周波電力の印加により行うことを特徴とするプ
ラズマCVD法、及び成膜用原料ガス供給手段から成膜
室に供給される原料ガスに高周波電力印加手段にて高周
波電力を印加することで該ガスをプラズマ化し、該プラ
ズマのもとで該成膜室に配置した被成膜基体上に膜を形
成するプラズマCVD装置において、前記高周波電力印
加手段が、周波数10MHzから200MHzの範囲の
基本高周波電力に該周波数の1000分の1から10分
の1の範囲における変調周波数で振幅変調を施した状態
の高周波電力を印加するものであるプラズマCVD装置
を提供するものである。
【0011】このプラズマCVD法及び装置において、
変調前の基本高周波電力の波形は、サイン波、矩形波、
のこぎり波、三角波等であることが考えられる。また、
変調前の基本高周波電力には、周波数が10MHzから
200MHzの範囲のものを採用するが、これは周波数
が10MHzより低い場合、効率の良いプラズマ生成が
不可能であり、200MHzより高い場合、変調を加え
たとしても従来方法及び装置によるよりプラズマ生成の
効率が向上せず、また電源コストが増大する。
【0012】前記変調周波数は10MHzから200M
Hzの範囲の基本高周波電力の該周波数の1000分の
1から10分の1の範囲で設定するが、該基本高周波電
力の周波数の1000分の1より低くする場合、プラズ
マを発生させる電力印加の振幅変調の割合が少ないた
め、膜堆積に寄与する反応種を生成させることとダスト
発生の原因となる反応種生成を抑制することとをほぼ並
行して行うことが困難である。また、変調周波数を基本
周波数の10分の1より高くする場合、安定したプラズ
マを発生させることが困難となる。
【0013】前記本発明の課題、換言すれば本発明の目
的をより確実に達成するため、本発明に係る前記プラズ
マCVD法において、前記成膜用原料ガスのプラズマ化
を、前記基本高周波電力に前記振幅変調(第1の振幅変
調)を施し、さらに該変調周波数の100倍未満で10
0分の1より高い変調周波数で第2の振幅変調を施した
状態の高周波電力の印加により行ってもよい。そして、
本発明に係る前記プラズマCVD装置においても、前記
高周波電力印加手段を、前記基本高周波電力に前記振幅
変調(第1の振幅変調)を施し、さらに該変調周波数の
100倍未満で100分の1より高い変調周波数で第2
の振幅変調を施した状態の高周波電力を印加するものと
してもよい。
【0014】第2の振幅変調の周波数が前記第1変調周
波数の100倍以上になると、該第2振幅変調による十
分な効果が得られない。また100分の1以下では成膜
速度が低下する。なお前記第1及び第2の各「振幅変
調」は勿論のこと、以下の説明及び特許請求の範囲にお
いて、「振幅変調」は、電力印加のオン・オフによるパ
ルス変調、パルス状の変調をも含む概念である。
【0015】前記第1振幅変調における変調周波数は既
述のとおり基本高周波電力周波数の1000分の1から
10分の1の範囲で設定するが、より望ましくは基本高
周波電力周波数の270分の1から68分の1の範囲
(基本高周波電力周波数が13.56MHzのときは略
50kHzから略200kHzの範囲)、さらに望まし
くは270分の1から135分の1の範囲、例えば略2
00分の1(基本高周波電力周波数が13.56MHz
のときは略50kHzから略100kHzの範囲、例え
ば68kHz又はその付近)である。
【0016】また、前記各振幅変調は、それには限定さ
れないが、代表例として、パーティクルの発生を効果的
に抑制するうえで電力印加のオンオフを伴う変調(換言
すればパルス変調又はパルス状の変調)を挙げることが
できる。この場合デューティ比、即ち変調波の1周期に
占める電力印加のオン時間の割合(オン/オン+オフ)
は、任意の値に定めることができが、それには限定され
ないが代表的には50%程度が考えられ、この場合、ダ
ストパーティクル発生量の低減と、成膜速度の著しい低
下を伴わない、或いは成膜速度が向上する成膜が程よく
行われる。
【0017】また、振幅変調した状態のガスプラズマ化
用の高周波電力は、代表的には、その原形を所望の高周
波信号を発生させ得る、例えばファンクションジエネレ
ータと一般に称されているもののような、高周波信号発
生器により作り、これを増幅器で増幅して得ることが考
えられるが、周波数が10MHzから200MHzの範
囲の基本高周波電力を生成し、これに振幅変調を施して
得ること等も考えられ、この点について特に制限はな
い。
【0018】以上の本発明に係るプラズマCVD法及び
装置を採用して成膜することにより効果的にダスト発生
の低減と成膜速度の著しい低下の回避或いは向上が達成
される膜として、水素化アモルファスシリコン(a−S
i:H)膜、水素化アモルファス窒化シリコン(以下
「a−SiN:H」ということもある。)膜、水素化ア
モルファス酸化シリコン膜を例示することができる。こ
れらの膜形成を行うとき、前記第1の変調周波数とし
て、それには限定されないが、望ましくは基本高周波電
力周波数の270分の1から68分の1の範囲のもの、
さらに望ましくは270分の1から135分の1の範囲
のもの、代表的には略200分の1のものを挙げること
ができる。
【0019】
【作用】以上説明した本発明のプラズマCVD法及び装
置によると、プラズマ生成電力として、周波数10MH
zから200MHzの範囲の基本高周波電力を該電力の
周波数の1000分の1から10分の1の範囲の変調周
波数で振幅変調した状態の電力を採用することにより、
ダストパーティクル発生の原因となる反応種の生成が低
減する一方、成膜に寄与する反応種の生成は妨げられ
ず、かかる変調を加えない場合に比べて、十分満足でき
る程度にダスト発生が低減し、それにより欠陥の少ない
良質の膜を形成することができ、且つ、成膜速度を著し
く低下させないで、或いは向上させて成膜することがで
きる。
【0020】パーティクルの抑制及び成膜速度の点につ
いて例を挙げると、例えばa−Si:H膜又はa−Si
N:H膜等のように一般的にはモノシラン(SiH4
を成膜用ガスとして用いる膜を形成するとき、SiH4
の分解により生成するラジカルのうち主にダスト発生の
原因となるSiHラジカル及びSiH2 ラジカルの生成
が低減する一方、成膜に寄与するSiH3 ラジカルの生
成は大幅には妨げられることがないので、変調を加えな
い場合に比べて、ダスト発生が低減し、且つ、成膜速度
を著しく低下させないで、或いは向上させて成膜するこ
とができる。
【0021】前記第1及び第2の振幅変調を施した状態
の高周波電力を採用するときは、一層確実にパーティク
ルの発生が抑制され、膜質が向上する。また、成膜速度
も前記第1振幅変調のみの場合に比べて向上する。この
成膜速度の向上は、第2の振幅変調によりプラズマ中の
電子温度が一層上昇し、それだけガス分解が促進される
からではないかと考えられる。
【0022】
【実施例】図1は本発明方法実施に用いる平行平板型R
F(radio frequency)プラズマCVD装置の1例の概略
構成を示している。この装置は図7に示す従来装置にお
いて、高周波電源10に代えて高周波電源5が設けら
れ、これがマッチングボックス53を介して高周波電極
3に接続されているものである。高周波電源5はRFア
ンプ(ここでは広帯域信号増幅器)51及びこれに接続
された波形合成器(ここでは高周波任意波形発生器)5
2を含んでいる。高周波電力印加のオン、オフ及びオン
時間、オフ時間の設定、制御は任意波形発生器52で行
われ、投入電力の大きさの制御はRFアンプ51で行わ
れる。
【0023】その他の構成は図7に示す従来装置と同様
である。該従来装置における部品と同部品については図
7におけると同じ参照符号を付してある。なお、ガス供
給部8はここでは成膜室として用いる真空容器1に直接
配管接続されているが、ガスノズルを兼ねる高周波電極
に接続されて、該ノズルに設けられた多数の孔から成膜
用ガスをシャワー状に真空容器1内に供給できるもので
あってもよい。
【0024】この平行平板型プラズマCVD装置による
と、被成膜基体S1が図示しない基体搬送装置により容
器1内に搬入されて接地電極2上に設置され、該容器1
内が弁6の操作と排気装置7の運転にて所定の真空度と
されるとともにガス供給部8から成膜用ガスが導入され
る。また、高周波電極3に、任意波形発生器52で形成
された波形がアンプ(増幅器)51で増幅されて印加さ
れ、それによって導入されたガスがプラズマ化され、こ
のプラズマの下で基体S1表面に所望の膜が形成され
る。
【0025】この実施例では電源5から電極3へ印加さ
れる高周波電力は、周波数10MHzから200MHz
の範囲の予め定めた基本高周波電力にその周波数の10
00分の1から10分の1の範囲の予め定めた変調周波
数でパルス変調を施した状態のものである。電源5はそ
のような電力を印加できるように設定されている。電力
印加パターンは、図2(B)に示すパターンであり、こ
れは従来印加されていた一定の周波数及び振幅で連続す
る高周波電力と同様の、図2(A)に示す基本高周波電
力をデューティサイクル50%でパルス変調したもので
ある。
【0026】これによりダストパーティクル発生の原因
となる反応種の生成が低減する一方、成膜に寄与する反
応種の生成が妨げられることがなく、相対的に増加する
ため、パルス変調を加えない場合に比べて、ダストパー
ティクル発生が低減し、それにより膜質が向上し、さら
に成膜速度は大幅に低下せず、或いは向上する。また、
膜厚の面内均一性も向上する。
【0027】次にこのプラズマCVD装置による水素化
アモルファスシリコン膜(a−Si:H)、水素化窒化
シリコン膜(a−SiN:H) 形成の例について説明す
る。併せて比較例について説明する。 例1(a−Si:H膜の形成) ・成膜条件 基体S1 :100mm×100mm×厚さ1mm
のガラス基板 電極2、3 :360mm×360mm 成膜温度 :210℃ 成膜ガス圧 :0.35Torr 基本高周波電力:13.56MHz(サイン波)、電圧
P-P 146(V) 変調方式 :パルス変調(デューティ50%) 変調周波数 :100Hz、1kHz、10kHz、
20kHz、48kHz、68kHz、100kHz、
200kHz、300kHz、1000kHzのそれぞ
れを採用。
【0028】成膜用ガス :モノシラン(SiH4
200sccm :水素(H2 ) 200sccm ・膜厚 :1000Å 例2(a−SiN:H膜の形成) ・成膜条件 基体 :100mm×100mm×厚さ1mm
のガラス基板 電極2、3 :360mm×360mm 成膜温度 :250℃ 成膜ガス圧 :0.8Torr 基本高周波電力:13.56MHz(サイン波) 電圧
P-P 146(V) 変調方式 :パルス変調(デューティ50%) 変調周波数 :100Hz、1kHz、10kHz、
20kHz、48kHz、68kHz、100kHz、
200kHz、300kHz、1000kHzのそれぞ
れを採用。
【0029】成膜用ガス :モノシラン(SiH4
50sccm :アンモニア(NH3 ) 400sccm ・膜厚 :3000Å 比較例1(a−Si:H膜の形成) 例1における変調前の基本となる高周波電力を連続して
印加したものであり、基体、電極、成膜温度、成膜ガス
圧、電圧及び成膜ガスの条件は例1と同様である。この
条件で、1000Åの膜厚のa−Si:H膜を形成し
た。 比較例2(a−SiN:H膜の形成) 例2における変調前の基本となる高周波電力を連続して
印加したものであり、基体、電極、成膜温度、成膜ガス
圧、電圧及び成膜ガスの条件は例2と同様である。この
条件で、3000Åの膜厚のa−SiN:H膜を形成し
た。例1及び比較例1の成膜におけるダストパーティク
ル発生量、成膜速度について図3に示す。パーティクル
発生量はそれ自体すでに知られているアルゴンレーザに
よるレーザ散乱法により測定した。図3において縦軸に
おける「検出電流(アンペア) 」は、かかる測定による
パーティクル発生量を示す電流値である。この図3か
ら、例1のように変調高周波電力を採用すると連続高周
波電力(CW−モード:VP-P 146(V) )を採用する
場合より、著しくパーティクル発生が抑制されることが
判る。また、パーティクル発生を抑制しつつ成膜速度
を、連続高周波電力を採用する場合より著しく低下させ
ないで、或いは向上させることができる変調周波数は、
この例では、基本高周波電力周波数(13.56MH
z)の略270分の1から略68分の1の範囲(略50
kHzから略200kHzの範囲)であることが判る。
また、パーティクル発生を抑制しつつ成膜速度を向上さ
せ得ると考えられる変調周波数は、基本高周波電力周波
数(13.56MHz)の略270分の1から略135
分の1の範囲(略50kHzから略100kHzの範
囲)、より望ましくは68kHz又はその付近であるこ
とが判る。
【0030】例2及び比較例2についても同様な結果が
得られた。また、膜厚の面内均一性についても別途調べ
たが、変調周波数50〜200kHzの範囲では、例1
及び例2の成膜による方が比較例1、比較例2による成
膜よりそれぞれ向上した。なお、本発明者による各種実
験によると、周波数10MHzから200MHzの範囲
の基本高周波電力を振幅変調した状態の高周波電力の印
加により成膜用ガスをプラズマ化して膜形成するプラズ
マCVD法及び装置では、パーティクル発生を抑制しつ
つ成膜速度を、連続高周波電力を採用する場合より著し
く低下させないで、或いは向上させることができる変調
周波数は、既述のとおり基本高周波電力周波数の100
0分の1から10分の1の範囲のものであるが、より望
ましくは略270分の1から略68分の1の範囲、さら
に望ましくは略270分の1から略135分の1の範
囲、例えば200分の1又はその付近(略200分の
1)である。
【0031】以上説明した実施例では、振幅変調として
電力印加のオンオフを伴うパルス変調を採用したが、例
えば、図2(C)に示すような波形の振幅変調を採用す
ることも考えられる。次に図4に示す本発明に係るプラ
ズマCVD装置による成膜について説明する。
【0032】図4の装置は、図1に示す装置における高
周波電源5に代えて高周波電源50を採用し、これをマ
ッチングボックス503を介して高周波電極3に接続し
たものである。高周波電源50はRFアンプ501及び
これに接続された高周波信号発生器502を含んでい
る。他の構成は図1の装置と同じである。電源50及び
マッチングボックス503からなる部分は、図5の上段
部分に示す10MHzから200MHzの範囲のサイン
波連続高周波電力(基本高周波電力)に、同図の中段部
分に例示される様に、該周波数の1000分の1から1
0分の1の範囲の変調周波数及び予め定めたデューティ
サイクルで振幅変調(第1振幅変調)を施し、さらに図
5の下段部分又は図6に例示される様に、第1振幅変調
周波数の100倍未満から100分の1より高い範囲の
変調周波数及び所定のデューティサイクルで第2の振幅
変調を施した状態の高周波電力を電極3に印加できるよ
うに設定されている。
【0033】このプラズマCVD装置によると、かかる
第1及び第2の振幅変調が施された状態の高周波電力の
印加により原料ガスがプラズマ化される結果、パーティ
クルの発生が大幅に抑制されると共に、成膜速度が一層
向上する。次にこのプラズマCVD装置による水素化ア
モルファスシリコン膜(a−Si:H)、水素化窒化シ
リコン膜(a−SiN:H) 形成の例3、4について説
明する。 例3(a−Si:H膜の形成) ・成膜条件 基体S1 :100mm×100mm×厚さ1mm
のガラス基板 電極2、3 :360mm×360mm 成膜温度 :210℃ 成膜ガス圧 :0.35Torr 基本高周波電力:13.56MHz(サイン波)、電圧
P-P 146(V) 変調方式 :パルス変調 第1変調 :変調周波数 68kHz、 デューテ
ィ50% 第2変調 :変調周波数 1kHz、 デューテ
ィ50% 成膜用ガス :モノシラン(SiH4 ) 200sc
cm :水素(H2 ) 200sccm ・膜厚 :1000Å 例4(a−SiN:H膜の形成) ・成膜条件 基体 :100mm×100mm×厚さ1mm
のガラス基板 電極2、3 :360mm×360mm 成膜温度 :250℃ 成膜ガス圧 :0.8Torr 基本高周波電力:13.56MHz(サイン波) 電圧
P-P 146(V) 変調方式 :パルス変調 第1変調 :変調周波数 68kHz、 デューテ
ィ50% 第2変調 :変調周波数 1kHz、 デューテ
ィ50% 成膜用ガス :モノシラン(SiH4 ) 50scc
m :アンモニア(NH3 ) 400sccm ・膜厚 :3000Å 例3及び例4の成膜についても、前記例1及び例2の場
合と同様にレーザ散乱法によりパーティクル発生量を測
定し、また、成膜速度も測定したが、いずれも第1変調
のみを施す場合より、パーティクル発生が抑制され、成
膜速度が向上した。
【0034】以上説明した実施例方法及び装置による成
膜においては、ダストパーティクル発生量が少ないの
で、成膜用ガスの流量及び該ガスをプラズマ化するため
に印加する電力を増加させることにより成膜速度を一層
向上させることも可能となる。また、ダストパーティク
ルの発生が少ないので、被成膜基体へのパーティクルの
付着等の不都合が少なくなり、それだけ欠陥の少ない良
質の膜を形成することができる。さらに、真空容器1内
各部へのダストパーティクルの付着も少なくなり、装置
メインテナンスの頻度を少なくすることができるため装
置の稼働率が向上し、成膜コストの低減につながる。さ
らに、従来装置を大幅に改造することなく簡単にかかる
効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、膜堆積に寄与する反応
種の生成を妨げず、ダストパーティクル発生の原因とな
る反応種の生成を抑制することにより、成膜速度を著し
く低下させることなく、或いは向上させて成膜でき、且
つ、ダストパーティクル発生を抑制してそれだけ高品質
の膜を形成できるプラズマCVD法及び装置を提供する
ことができる。
【0036】また、本発明の方法及び装置による成膜に
おいては、ダストパーティクル発生量が少ないので、成
膜用ガスの流量及び該ガスをプラズマ化するために印加
する電力を増加させることにより成膜速度を一層向上さ
せることも可能となる。また、成膜室内各部へのダスト
パーティクルの付着も少なくなり、装置メインテナンス
の頻度を少なくすることができるため装置の稼働率が向
上し、成膜コストの低減も可能となる。
【0037】さらに従来装置を大幅に改造することなく
簡単にかかる効果が得られる。また、第2変調も施すと
きは、第1変調のみ施す場合よりもダストパーティクル
の発生が一層抑制され、成膜速度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するプラズマCVD装置の一
例の概略構成を示す図である。
【図2】図(A)は成膜用ガスのプラズマ化にあたり印
加する変調高周波電力の変調前基本高周波電力の波形の
例を概略的に示す図であり、図(B)は成膜用ガスのプ
ラズマ化にあたり印加する変調高周波電力の変調波形の
例を概略的に示す図である。
【図3】図1の装置による水素化アモルファスシリコン
膜形成におけるダストパーティクル発生量及び成膜速度
と、印加する変調高周波電力の変調周波数との関係を示
すグラフである。
【図4】本発明方法を実施するプラズマCVD装置の他
の例の概略構成を示す図である。
【図5】図4の装置において成膜用ガスのプラズマ化に
あたり印加する高周波電力の変調前基本高周波電力の波
形、該基本高周波電力に第1の振幅変調を施した状態の
変調高周波電力波形、及び該変調高周波電力にさらに第
2の振幅変調を施した状態の変調高周波電力波形の例を
概略的を示す図である。
【図6】図5の中段部分に示す第1変調高周波電力にさ
らに第2の振幅変調を施した状態の変調高周波電力波形
の他の例を概略的を示す図である。
【図7】従来のプラズマCVD装置例の概略構成を示す
図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 基体ホルダ 21 ヒータ 3 高周波電極 53、503、4 マッチングボックス 5、50、10 高周波電源 51、501 RFアンプ(RF増幅器) 52 波形合成器 502 高周波信号発生器 6 弁 7 排気装置 8 成膜用ガス供給部 S1、S2 基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田端 隆雄 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 前田 博司 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 桐村 浩哉 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜用原料ガスをプラズマ化し、該プラ
    ズマのもとで被成膜基体上に膜を形成するプラズマCV
    D法において、前記原料ガスのプラズマ化を、周波数が
    10MHzから200MHzの範囲の基本高周波電力に
    該周波数の1000分の1から10分の1の範囲におけ
    る変調周波数で振幅変調を施した状態の高周波電力の印
    加により行うことを特徴とするプラズマCVD法。
  2. 【請求項2】 前記変調周波数を前記基本高周波電力周
    波数の270分の1から68分の1の範囲で設定する請
    求項1記載のプラズマCVD法。
  3. 【請求項3】 前記変調周波数を前記基本高周波電力周
    波数の270分の1から135分の1の範囲で設定する
    請求項1記載のプラズマCVD法。
  4. 【請求項4】 前記成膜用原料ガスのプラズマ化を、前
    記基本高周波電力に前記振幅変調を施し、さらに該振幅
    変調周波数の100倍未満で100分の1より高い変調
    周波数で第2の振幅変調を施した状態の高周波電力の印
    加により行う請求項1、2又は3記載のプラズマCVD
    法。
  5. 【請求項5】 前記形成する膜が水素化アモルファスシ
    リコン膜又は水素化アモルファス窒化シリコン膜である
    請求項1から4のいずれかに記載のプラズマCVD法。
  6. 【請求項6】 成膜用原料ガス供給手段から成膜室に供
    給される原料ガスに高周波電力印加手段にて高周波電力
    を印加することで該ガスをプラズマ化し、該プラズマの
    もとで該成膜室に配置した被成膜基体上に膜を形成する
    プラズマCVD装置において、前記電力印加手段が、周
    波数10MHzから200MHzの範囲の基本高周波電
    力に該周波数の1000分の1から10分の1の範囲に
    おける変調周波数で振幅変調を施した状態の高周波電力
    を印加するものであるプラズマCVD装置。
  7. 【請求項7】 前記高周波電力印加手段は、前記変調周
    波数が前記基本高周波電力周波数の270分の1から6
    8分の1の範囲で設定されたものである請求項6記載の
    プラズマCVD装置。
  8. 【請求項8】 前記高周波電力印加手段は、前記変調周
    波数が前記基本高周波電力周波数の270分の1から1
    35分の1の範囲で設定されたものである請求項6記載
    のプラズマCVD装置。
  9. 【請求項9】 前記高周波電力印加手段は、前記基本高
    周波電力に前記振幅変調を施し、さらに該振幅変調周波
    数の100倍未満で100分の1より高い変調周波数で
    第2の振幅変調を施した状態の高周波電力を印加するも
    のである請求項6、7又は8記載のプラズマCVD装
    置。
  10. 【請求項10】 前記原料ガス供給手段が水素化アモル
    ファスシリコン膜又は水素化アモルファス窒化シリコン
    膜形成用の原料ガスを供給するものである請求項6から
    9のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
JP27634894A 1993-11-11 1994-11-10 プラズマcvd法及び装置 Pending JPH07183236A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28220793 1993-11-11
JP5-282207 1993-11-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07183236A true JPH07183236A (ja) 1995-07-21

Family

ID=17649466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27634894A Pending JPH07183236A (ja) 1993-11-11 1994-11-10 プラズマcvd法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07183236A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000017920A1 (fr) * 1998-09-18 2000-03-30 Tokyo Electron Limited Procede de traitement au plasma
WO2001084591A3 (en) * 2000-04-28 2002-05-16 Applied Materials Inc Pulsed rf power delivery for plasma processing
JP2002198364A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
US8021723B2 (en) 2007-11-27 2011-09-20 Asm Japan K.K. Method of plasma treatment using amplitude-modulated RF power

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000017920A1 (fr) * 1998-09-18 2000-03-30 Tokyo Electron Limited Procede de traitement au plasma
WO2001084591A3 (en) * 2000-04-28 2002-05-16 Applied Materials Inc Pulsed rf power delivery for plasma processing
US6472822B1 (en) 2000-04-28 2002-10-29 Applied Materials, Inc. Pulsed RF power delivery for plasma processing
JP2002198364A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
US8021723B2 (en) 2007-11-27 2011-09-20 Asm Japan K.K. Method of plasma treatment using amplitude-modulated RF power

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7569256B2 (en) Plasma CVD apparatus and dry cleaning method of the same
US5437895A (en) Plasma CVD process for forming amorphous silicon thin film
JPH0551753A (ja) プラズマcvd法及び装置
JP3227949B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
JP3286951B2 (ja) プラズマcvd成膜方法と装置
JPH06318552A (ja) プラズマ処理方法及び装置
JPH07183236A (ja) プラズマcvd法及び装置
JPH06291048A (ja) 薄膜形成方法
JPH07278822A (ja) 炭素膜形成のためのプラズマcvd法及び装置
JP3019563B2 (ja) プラズマcvd法及び装置
JPH07283154A (ja) プラズマcvd法及び装置
JPH05156451A (ja) プラズマcvd法及び装置
JP2536367B2 (ja) 酸化シリコン膜の形成方法
JPH06291061A (ja) アモルファスシリコン膜の形成方法
JPH07283153A (ja) プラズマcvd法及び装置
KR920002169B1 (ko) 플라즈마 증착방법과 이에 적합한 장치
JP2748781B2 (ja) シリコン膜の形成方法
JPH05160045A (ja) プラズマcvd法及び装置
JPH07110996B2 (ja) プラズマcvd装置
JP2670560B2 (ja) プラズマ処理装置
JP3261795B2 (ja) プラズマ処理装置
JPH06291060A (ja) 薄膜形成方法
JPH06122978A (ja) プラズマcvd法
JPH0853767A (ja) プラズマcvd法及び装置
JPH05156452A (ja) プラズマcvd法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000418