JPH0690568B2 - 電子写真用帯電装置 - Google Patents

電子写真用帯電装置

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JPH0690568B2
JPH0690568B2 JP61139166A JP13916686A JPH0690568B2 JP H0690568 B2 JPH0690568 B2 JP H0690568B2 JP 61139166 A JP61139166 A JP 61139166A JP 13916686 A JP13916686 A JP 13916686A JP H0690568 B2 JPH0690568 B2 JP H0690568B2
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solid electrode
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plate
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憲明 山崎
良和 高橋
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電子写真プロセスを応用した複写機やプリン
タに使用する電子写真用帯電装置に関する。
従来の技術 従来電子写真複写機のような電子写真装置には、第19図
及び第20図に示すようなコロトロン帯電装置が一般に使
用されている。
上記帯電装置は、断面ほぼコ字形をなすシールドケース
aの両端部に絶縁ブロックbを設けて、この絶縁ブロッ
クbの間に、上記シールドケースaのほぼ中央に位置す
るよう放電ワイヤcを張設した構成で、この放電ワイヤ
cには、±4000〜±8000Vの高電圧が印加されることに
より、感光体などの電荷受容体dとの間でコロナ放電が
生じるようになっており、このコロナ放電により発生し
たイオンが電荷受容体dに付着してこれを帯電するよう
になっている。
また放電ワイヤcを囲繞するシールドケースaは、放電
ワイヤcとの間に一定の空間距離を維持することによ
り、放電ワイヤc表面に形成された電界を強く、かつ安
定化させる機能を有している。
発明が解決しようとする問題点 しかし上記のように構成された帯電装置は、絶縁ブロッ
クbの間に機械的強度の小さい放電ワイヤcを張設する
ために特別の工夫を必要とするため、コストが高くなる
と共に、使用中振動などにより放電ワイヤcが切れやす
いため、しばしば交換する必要があるなど保守に手数が
かかるといった不具合もあった。
また別の問題として、放電時電荷受容体d以外にシール
ドケースaにも電流が流れるため放電電流が増大し、こ
の結果高圧電流が大型化して価格が高くなると共に、放
電電流の増大によりオゾン発生量も多くなって、周囲環
境汚染の原因となる不具合もある。
さらに帯電装置が安定して動作するためには、放電ワイ
ヤcとシールドケースa及び電荷受容体dまでの距離が
十分に必要である。
すなわち、コロナ放電の電離領域は、放電ワイヤcの表
面から半径方向のせいぜい1〜数μm程度の範囲であ
り、この領域以外のシールドケースaや電荷受容体dま
での空間は、放電時空気の電離は発生せず、一方向の極
性のイオンのみが移動するドリフト領域であった、電離
領域に比べて空間インピーダンスが高い。
そしてこのドリフト領域が十分な距離を有しているとき
にのみ安定したコロナ放電が維持できる。
しかし帯電装置をより小型化しようとして、放電ワイヤ
cを電荷受容体dに近ずけすぎたり、放電ワイヤcから
シールドケースaまでの距離を小さくすると、電離領域
が広がって空間インピーダンスが小さくなり、その結果
火花放電が発生して電荷受容体dなどを損傷するため、
上記従来の帯電装置では、小型化にも限度があった。
一方他の帯電装置として、特開昭60−254172号公報や特
開昭58−76851号公報などで、導体の表面に導電性の被
覆層を形成した電極を使用したものが開示されている。
しかしこれら公報のもののように、導電性の被覆層を設
けたものでは、被覆層を樹脂などを塗布して形成するた
め、被覆層の膜厚を均一にしたり、表面の平面性を得る
ことが困難である。
特に樹脂の塗布時被覆層内に気泡が発生した場合、この
気泡により表面の平面性が損なわれる上、気泡部分は膜
厚が薄くなるため放電が発生しやすくなり、その結果放
電の均一性が損なわれると共に、異常放電により被覆層
が破壊されて導体が露出し、この導体と電荷受容体の間
でスパークが発生して電荷受容体が損傷したり、損傷さ
れた部分よりさらに異常放電が進んで被覆層の寿命が早
期に低下するなどの不具合があった。
この発明はかかる従来の不具合を改善するためになされ
たもので、電荷受容体の帯電が均一かつ効率よく行える
電子写真用帯電装置を提供することを目的とするもので
ある。
問題点を解決するための手段及び作用 この発明は上記目的を達成するために、体積抵抗が106
〜1013Ωcmかつ表面抵抗が106Ω以上である板状の電気
抵抗体により固体電極板を形成し、上記固体電極板の第
1の面に板状の電圧印加電極を貼り合わせてなり、この
固体電極板の第2の面を帯電すべき電荷受容体に500μ
m以下の細隙を存して対向させたもので、電荷受容体と
対向する第2面の平面性が高精度で得られるため、電荷
受容体と固定電極板との距離の均一性が向上する。
また固体電極板の第1面に板状の電圧印加電極を貼り合
せたことにより、固体電極板の第2面全面に亘って均一
に放電するため、電荷受容体の帯電が均一かつ効率よく
行える。
実施例1 第1図はこの発明帯電装置とこれを帯電手段として応用
する場合の基本構成図である。この図において1は体積
固有抵抗が106〜1013Ωcmからなる板状の高電気抵抗体
の固体電極板、2は該固体電極板1の第1面、例えば背
面に密着された板状の金属などの導体よりなる電圧印加
電極で、直流電源4と接続されていて、上記固体電極板
1に電圧を印加するようなっている。3は上記固体電極
板1の第2面、例えば表面と0.5mm以下の空隙を介して
対向する電荷受容体で、例えば導体基板上の光導電層を
形成し、該基板に接地されており、固体電極板1との間
で次のようにコロナ放電がなされる。
すなわち固体電極板1に電圧印加電極2を介して直流電
圧が印加されると、固体電極板1と電荷受容体3との間
の空隙で空気のイオン化が起きる。電圧印加電極2に直
流電源4の正極性側が接続されていれば、+イオンが電
荷受容体3側へ流れてこれを帯電し、−のイオンまたは
電子は固体電極1側へ到達して中和される。
また固体電極板1は抵抗が大きいため放電は安定し、火
花放電に至ることはないと共に、固体電極板1に板状の
高電気抵抗体を用いたことにより、空隙のどの部分にも
過大な電流が流れるのを防止することができ、電荷受容
体3に対し、より均一な帯電が可能である。
これは固体電極板1と電荷受容体3間の空隙が電離領域
に相当し、そして固体電極板1自体が高インピーダンス
のドリフト領域に相当するためと考えられる。
一方第2図はこの発明の帯電装置を採用した電子写真複
写機の実施例を示すもので、次にこれを説明すると、ア
ルミ基板状に光導電体層を形成した電荷受容体3はドラ
ム状をなしていて、まず画像情報が照射される前にその
表面に帯電装置21で一様に帯電されるようになってお
り、その上方に複写すべき原稿10を載置する原稿台11が
設けられており、原稿台11の下側には、原稿10を照射す
る光源12と、原稿10からの反射光を電荷受容体3へ導び
く光学系9が設置されている。
また露光工程により電荷受容体3の表面に形成された静
電潜像は、電荷受容体3の周辺に設置された現像器13に
よりトナー像に現像された後、転写器14に達し、給紙装
置15より給紙された用紙16にトナー像が転写される。
トナー像の転写された用紙16は、剥離用帯電装置17によ
り除電されて電荷受容体3より剥離されて定着器18へ送
られ、定着器18で用紙16上のトナー像が用紙16へ定着さ
れる一方、転写工程後電荷受容体3表面に残留する未転
写トナーはプリクリーニングコロトロン19により除電さ
れた後、クリーニング装置20により電荷受容体3の表面
より除去される。
以上が電子写真法を採用した複写機の構成及び作用であ
るが、上記複写機には電荷受容体3の表面を一様に帯電
する帯電装置21や転写器14、剥離用帯電装置17、プリク
リーニング用帯電装置19などの各種帯電装置が使用され
ており、この発明の帯電装置はこれら帯電装置に適用さ
れるもので、次にその具体例を第2図及び第3図により
説明すると、固体電極板1には、体積抵抗が1011Ωcm、
厚さ1mm、幅10mm、長さ300mmの板状のものを用い、これ
に同幅、同長さで厚さが3mmの板状の電圧印加電極2を
導電性接着剤を用いて接着した。
また電圧印加電極2を絶縁された支持体5に固定して、
固体電極板1と約200μの空隙を介して電荷受容体3と
対向させると共に、電圧印加電極2に約+3KVの直流電
源4を印加したところ、電荷受容体3の表面電位は約+
800Vとなった。
上記構成の帯電装置を用いて電荷受容体3を一様に帯電
した後、露光工程により電荷受容体3の表面に静電潜像
を形成し、これを現像器13によりトナー像に現像した
後、転写工程で給紙装置15より送られてきた用紙16上に
転写し、トナー像の転写された用紙16は定着装置18へ送
ってトナー像を用紙16へ転写した。その結果良好な複写
画像が得られることが確認できた。
また固体電極板1の体積固有抵抗を変えて同様な実験を
行ったところ、体積固有抵抗が106Ωcm未満では、固体
電極板1の一部に介花放電が発生しやすくなり、1013Ω
cmを超えるとでは、帯電に必要な電流が十分に得られに
くいことから電源電圧をかなり高くしなければならない
ことが判明した。
従って固体電極板1の体積固有抵抗としては106Ωcm〜1
013Ωcmの範囲が適切である。固体電極板1として適用
可能な材料としては、プラスチックが好ましく、又必要
な抵抗値を得るためには、イオン伝導性材料を付与する
ことによって調整可能である。
次に固体電極板1の表面抵抗であるが、汚染防止のため
固体電極板1の表面に界面活性剤等が塗布されている
と、表面抵抗が低くなることがある。
このような場合、例えば固体電極板1の表面抵抗が106
Ω以下になるバルクの抵抗が高くても火花放電を発生す
ることがある。
従って少なくとも固体電極板1の表面抵抗は106Ω以上
より高い値に維持する必要がある。
また固体電極板1と電荷受容体3間の空隙は500μmを
越えると放電が局介在して、得られる複写物に黒点が発
生することがあるため、この空隙は500μm以下とする
ことが望ましい。
変形例 一方第4図は固体電極板1に体積固有抵抗が1010Ωcm程
度のガラスを用いた場合の変形例を示すもので、ガラス
を用いた場合透光性があるので、光源6を併用した帯電
装置が実現できる。
この場合光源6の光路を阻害しない位置に電圧印加電極
2を設けるようにする。
そして上記帯電装置を用いることにより、現像された電
荷受容体3上のトナー像の電荷を放電により制御し、露
光により除電することにより転写効率を上げたり、背影
部に不用なトナーが転写されるのを防止することができ
るようになる。
実施例2 上記実施例1で説明した帯電装置は、高電気抵抗体より
なる固体電極板1を採用することにより、固体電極板1
と電荷受容体3の間に流れる電流はほぼ100%の放電流
効率で無効な電流はぼ零となるため、除帯電に必要な電
流のみを供給すればよく、これによって装置自体の小型
化が図れると共に、オゾンの発生量も少なくなるため環
境を汚染することも少なくなるなどの効果があった。し
かし固体電極1とこれに電圧を供給する電圧印加電極2
の接触状態が不完全であると、固体電極板1より電荷受
容体3へ流れる電流が不均一となる不具合がある。上記
不具合を解消するため、固体電極板1と電圧印加電極2
次のように密着させることによってよい結果を得てい
る。固体電極板1には実施例1と同様体積固有抵抗が10
6〜1013Ωcmで表面抵抗が106Ω以上の半導電性材料を用
い、この固体電極板1の背面に電圧印加電極2を密着さ
せた状態で両者を第5図に示すように絶縁体よりなる保
護ケース25内に収容した。
そして上記構成の帯電装置を固体電極板1が空隙を介し
て電荷受容体3と対向するよう設置して、電圧印加電極
2に−3KVの直流電源4を印加したところ、電荷受容体
3の表面を−800Vに帯電することができた。
変形例 固体電極板1と電圧印加電極2の密着性をさらに高める
ため、固体電極板1の背面に導電性ペーストをシルクス
クリーン印刷することにより電圧印加電極2を形成し、
この電圧印加電極2に第6図に示すように直流電源4を
印加したところ、上記実施例2と同様に電荷受容体3の
表面を帯電することができた。
また固体電極板1の背面に電圧印加電極2を印刷する替
りに、カーボンや導電性金属を蒸着して電圧印加電極2
を形成しても同様な結果が得られた。
実施例3 第7図は固体電極板1の背面に複写すべき原稿10のサイ
ズに応じて複数種の電圧印加電極21,22,23を設けた実施
例を示すもので、次にこれを第2図と共に説明すると、
電荷受容体3を用いて原稿10を複写する場合、電荷受容
体3の画像領域以外はイレーサなどを用いて除電する必
要があり、イレーサなどが必要になると共に、イレーサ
などにより消費電力も増加する。
またイレーサなどを用いて除電しない場合は、画像領域
以外の部分も現像されてトナーが無駄に消費されると共
に、クリーニング装置20の負荷も増大する不具合が発生
する。
そこでこの実施例では、第7図に示すように固体電極板
1の背面に原稿サイズ毎に長さを設定した複数本、例え
ば3本の電圧印加電極21,22,23を並設し、これら電圧印
加電極21,22,23にそれぞれ端子2a,2b,2cを設けて、原稿
サイズに応じて切換えスイッチ26により選択的に直流電
源4を印加するようにしたものである。なお27は印加ス
イッチを示す。
これによって直流電源4の印加された電圧印加電極21,2
2,23と固体電極板1を挟んで対向する電荷受容体3の表
面へ、選択された電圧印加電極21,22,23の長さに応じて
固体電極板1よりイオンが放出されて、電荷受容体3の
表面が帯電される。
また直流電源4の印加されない電圧印加電極は、電気的
に浮遊状態にあるため、これら電圧印加電極と対向する
固体電極板1から電荷受容体3へ向けてイオンが放出さ
れることはない。
上記のように固体電極板1に複数の電圧印加電極21,22,
23を設けた場合、各電圧印加電極21,22,23に印加する電
圧は放電ワイヤを用いた従来の帯電器に比べて印加電圧
がきわめて低くてよいことから、各電極21,22,23間の間
隔は狭くてよく、これによって固体電極板1に複数の電
圧印加電極21,22,23を設けても固体電極板1自体は小型
なものでよく、帯電装置が大型になることもない。
また画像形成のタイミングに応じて切換えスイッチ26を
断続的に入、切する構成とすれば、各画像間に不要な電
荷を帯電することがないことから、電圧印加電極2方向
のインターイメージランプと同様な機能を得ることがで
き、インターイメージランプを省略することもできる。
変形例 一方第9図は上記実施例3の変形例で、固体電極板1に
複数、例えば3分割した電圧印加電極2′1,2′2,2′
を導電性接着剤で一直線上に接着している。そして各電
圧印加電極2′1,2′2,2′には切換えスイッチ28,29
により複写サイズに応じて直流電源4が印加できるよう
になっている。
例えばサイズの小さい原稿を複写する場合は印加スイッ
チ27のみをオンに、中サイズの場合はスイッチ27,28を
オンに、そして大サイズの場合はスイッチ27,28,29をオ
ンにすることにより、電圧印加電極2′1,2′2,2′
長さに応じた固体電極板1から電荷受容体3に向けてイ
オンが放出され、複写サイズに応じて電荷受容体3の表
面を帯電できるようになる。
なお電圧印加電極2の数は上記実施例及び変形例のもの
に限定されないことは勿論である。
実施例4 第11図は固体電極板1の支持手段を示す実施例で、固体
電極板1は例えばπ共役系、金属キレート系、電荷移動
型錯体系等のポリマーからなる導電性高分子、導電性物
質をポリマーに練込み複合材とした導電性高分子、帯電
防止剤をポリマーに練込んだ導電性高分子、親水性ゴム
とポリマーと複合体とした導電性高分子、ソーダ石炭ガ
ラスや硼珪酸ガラスに添加剤を加えたガラスやセラミッ
ク等の抵抗値を調整したものなどから形成されていて、
体積固有抵抗が106〜1013Ωcm、表面抵抗が106Ω以上と
なっている。また上記固体電極板1は断面がほぼ逆三形
に形成されていて、底辺上面に電圧印加電極2が密着さ
れていて、この電圧印加電極2に直流電源4が印加され
るようになっている。そして上記固体電極板1は200μ
mの空隙を存して電荷受容体3と対向するよう絶縁材よ
りなる支持体30に取付けられている。取付け手段として
は、予め絶縁支持体30に固体電極板1の両側縁が嵌挿自
在な凹溝30aを斜めに形成して、これら凹溝30aに絶縁支
持体30の端部側より固体電極板1の両側縁部を挿入する
ことにより、絶縁支持体30に対して固定電極板1を固着
したもので、この取付け手段を用いると、固体電極板1
にねじれやそりがあっても、絶縁支持体30に挿入するこ
とによりねじれやそりを矯正できるため、固体電極板1
と電荷受容体3間の距離を全長に亘って均一に保つこと
ができる。また支持体3を絶縁材で形成することによ
り、固体電極板1より支持体30へ電流がリークするのを
防止できるため、固体電極1がリークにより変質するの
を防止することもできる。
実施例5 第12図は固体電極板1へトナー等の異物が付着して放電
性能が劣化するのを防止した実施例を示すもので、固体
電極板1の背面に設けられた電圧印加電極2には、切替
スイッチ38により直流電源4と交流電源39が選択的に印
加できるようになっている。
すなわち固体電極板1の電荷受容体3と対向する放電面
は複写サイクルが増加するのに従いトナーなどの異物で
汚損され、放電性能が劣化する。
そこで複写サイクル中は直流電源4により−3KVの電圧
を印加していた電圧印加電極2に、複写サイクル以外の
サイクルに交流電源39により2KV、1000Hzの交流電圧を
印加して、固体電極板1の周辺に高周波交番電界の電場
を形成した。これによって固体電極板1に付着されてい
た異物は電荷受容体3側へ飛散するため、固体電極板1
の放電面を常にきれいな状態に維持することができる。
また電圧印加電極2に交流電源39を印加することによ
り、固体電極板1に付着した異物が除去できる理由は、
利用したトナーが+の場合、印加された交流の+の半サ
イクルで固体電極板1に付着されたトナーが電荷受容体
3へ向って飛び、−の半サイクルで再び固体電極板1側
へ戻るが、このとき固体電極板1に付着している残りの
トナーと衝突することにより、残りのトナーが浮き上
り、このトナーが次の+の半サイクルで再び電荷受容体
3側へ飛ぶ。
そして上記動作を繰返しているうちに、固体電極板1に
付着されたトナーのほとんどが電荷受容体3側へ吸着さ
れ、電荷受容体3の表面をクリーニングするクリーニン
グ装置20(第2図参照)により除去される。
変形例 上記実施例では電荷受容体3を帯電するのに電圧印加電
極2に−3KVの直流電源4を印加したが、+2KVから+5K
Vの直流電圧を印加した場合でも、固体電極板1に付着
した異物の約80%が電荷受容体3側へ移動することがわ
かり、固体電極板1のクリーニング効果が認められた。
また電圧印加電極2に2KV、周波数1000Hzの交流電圧と
+0.5KVの直流電圧を同時に印加したところ、固体電極
板1の表面に付着した異物の90〜95%が電荷受容体3側
へ移動し、固体電極1のクリーニング効果が認められ
た。
第13図は交流及び直流印加電圧に対する汚れの落ち具合
を表にしたもので、交流印加電圧+1.5〜2.5KV、直流印
加電圧+0.4KVでもっとも効果が認められた。
なおこの表で◎が落ち具合がもっともよく、○は良、△
はやや良を示している。
また第14図は印加する交流の周波数と汚れ落ち効率の関
係を線図にしたものである。
実施例6 第15図は固体電極板1の放電面にセラミック層を設けた
実施例を示すもので次にこれを説明層すると、半導電性
材料よりなる固体電極板1は、放電時放電面がプラズマ
に晒され、放電時発生する活性酸素やイオンにより材料
の分子結合が切断されて劣化の原因となっている。
そこで固体電極板1全体をセラミックにより構成すれ
ば、放電面の劣化は防止できるが、長尺な固体電極板1
全体をセラミックで製作した場合、1500〜2000℃で高温
焼結する際の熱で平面性が損なわれ、固体電極板1とし
た場合電荷受容対3との距離が不均一となって、均一に
帯電できなくなる。
またセラミックよりなる長尺な固体電極板1は脆いの
で、製作時や清掃、交換する際破損しやすい不具合もあ
る。
そこでこの実施例では、半導電材料よりなる固体電極板
1の放電面1aに厚さ1μm程度のセラミック層40をスパ
ッタリングにより形成した。
使用するセラミックとしては、参加シリコン(SiO2)、
窒化シリコン(Si3N4)、炭化シリコン等を素材とし、
スパッタリング時間を制御して1μmの膜厚を得るよう
にした。
なおこの膜厚1μmは固体電極板1の放電面1aからプラ
ズマを隔離するのに十分な距離であるが、この距離に限
定されるものではない。
以上のようにして製作した固体電極板1の背面に電圧印
加電極2を取付けて、この電圧印加電極2に直流電源4
を印加し、固体電極板1の放電面1aが劣化するまでの時
間を計測した。
その結果放電面1aにセラミック層40を設けない固体電極
板1が約10時間で表面が劣化したのに対して、セラミッ
ク層40を設けた固体電極板1では50時間経過しても放電
面1aの劣化が認められなかった。
変形例1 固体電極板1の放電面1aに酸化アルミニウム(Al2O3
を反応性蒸着させることにより、膜厚1.5μmセラミッ
ク層40を形成した。
このセラミック層40の形成は、アルミニウムを蒸発源と
して酸素圧10-5〜10-2Torrの雰囲気中で行ったが、酸素
中にて反応性スパッタリングを行うことによっても同様
なセラミック層40が得られるものである。
変形例2 固体電極板1の放電面1aにプラズマ化学蒸着(CVD)に
より0.8μmの酸化シリコン(SiO2)よりなるセラミッ
ク層40を形成した。このセラミッス層40はSiH4とO2の混
合ガス中に固体電極板1を電極に使用して高周波放電を
行うことにより形成したものである。
何れの形成方法によっても、固体電極板1の放電面1aに
セラミック層40を形成することにより、放電面1aの劣化
が防止できることが認められた。
実施例7 第16図及び第17図は固体電極板1の背後に除電ランプ42
を設けた別の実施例を示すもので、次にこれを説明する
と、帯電装置をクリーニング装置20(第16図参照)の手
前側に設置して、転写工程後電荷受容体3表面に残留す
る未転写トナーを除電するようにしたもので、固体電極
板1の背後に除電ランプ42を設置して、残留トナーの電
荷制御が行なえるようになっている。
すなわち固体電極板1の背面には電圧印加電極2が取付
けられて、この電圧印加電極2を介して電源4により固
体電極板1に電圧が印加されており、これによって固体
電極板1から電荷受容体3に向けて400Hz、0.3〜0.5μA
/cmの交流電荷が照射され、さらに0.02〜0.05μA/cmの
正極性の直流電荷が照射されて、電荷受容体3表面のト
ナーが除電されると同時に、除電ランプ42によって同様
に除電される。
これによって電荷受容体3表面に残留するトナーの電荷
は固体電極板1により、そしてトナーが残留している部
分以外の電荷受容体3表面の電荷は除電ランプ42により
消失されるため、クリーニング装置20により良好なクリ
ーニングが可能となる。
また上記固体電極板1は除電ランプ42の光が透過するよ
う透光性を有する体積固有抵抗が106〜1013Ωcmの半導
電性材料の背面に、SnOを蒸着することにより電圧印加
電極2を形成したものを使用している。
変形例 固体電極板1により電荷受容体3の表面を一様に1次帯
電した後、固体電極板1より交流もしくは負の直流電荷
を照射して2次帯電を行いつつ、固体電極板1の背後か
ら電荷受容体3を露光させて、電荷受容体3の表面に静
電潜像を形成する帯電装置にも適用することができる。
実施例18 第18図は固体電極板1の放電面1aにシールド電極45を設
けた実施例で、次にこれを説明すると、固体電極板1の
放電面1aは浮遊トナーなどの異物が付着しやすく、また
付着すると放電が不均一となる不具合がある。
そこでこの実施例では、固体電極板1の放電面1aに、固
体電極板1の長手方向に沿って一対のシールド電極45を
間隔を存して平行するように設けたものである。シール
ド電極45は幅1mm程度の導電体を、導電性接着剤で接着
したもので、このシールド電極45には直流電源46により
−1.0KVの高圧が印加されている。
また固定電極板1背面に取付けられた電圧印加電極2に
は直流電源4により約−3.0KVの高圧が印加されてい
て、これにより固定電極板1と対向する電荷受容体3の
表面に−800Vの帯電電位が得られるようになっている。
上記のような帯電装置を用いて複写サイクルを実行した
ところ、複写サイクル中に発生した浮遊トナーなどの異
物は、固体電極板1の放電面1aに付着する前にシールド
電極45に付着してしまい、放電面1に付着するのを防止
することができた。
これによって固体電極板1の放電面1aをしばしば清掃し
なくとも良好な複写画像が得られるようになった。
発明の効果 この発明は以上詳述したように、固体電極板として体積
抵抗が106〜1013Ωcmかつ表面抵抗が106Ω以上である板
状の電気抵抗体を使用したので、湿度が上昇することが
あっても、固体電極板と電荷受容体の間に火花放電が生
じることがないと共に、固体電極板の第2面を帯電すべ
き電荷受容体との細隙を500μm以下とすることによ
り、固体電極板と電荷受容体との間の空隙が電離領域に
相当し、そして、固体電極板自体を高インピーダンスの
ドリフト領域に相当させることが固体電極板の第2面と
電荷受容体の間隙全体にわたってできるため、火花放電
に至ることなく均一な帯電が可能となる。
また固体電極板が厚みを有する板状のため、電荷受容体
と対向する第2面の平面性が高精度で得られると共に、
異物や紙粉などによって第2面の表面に損傷を受けて
も、第1面に貼り合せた板状の電圧印加電極が第2面側
に露出することがなく、これによて電荷受容体と電圧印
加電極との間で異常放電が発生することがないため、異
常放電により電荷受容体の表面が損傷されるのを防止す
ることができる。
しかも板状の固体電極板の第1面に板状の電圧印加電極
を貼り合せているので、電圧印加電極の広い面を中心と
して、固体電極板の第2面前体に亘って放電が発生する
ため、電荷受容体を均一かつ効率よく帯電できると共
に、固体電極板の第1面に電圧印加電極を貼り合せるだ
けでよいため、製作が容易で、かつ安価に提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の基本構成を示す説明図、第2図はこ
の発明の電子写真用帯電装置を使用した電子複写機の一
実施例を示す説明図、第3図はこの発明の一実施例を示
す説明図、第4図ないし第18図は他の実施例を示す説明
図、第19図及び第20図は従来の説明図である。 1は固体電極板、2は電圧印加電極、3は電荷受容体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梨本 恵一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 昭58−76851(JP,A) 特開 昭59−3885(JP,A) 特開 昭60−254172(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積抵抗が106〜1013Ωcmかつ表面抵抗が1
    06Ω以上である板状の電気抵抗体により固定電極板を形
    成し、上記固体電極板の第1の面に板状の電圧印加電極
    を貼り合わせてなり、この固体電極板の第2の面を帯電
    すべき電荷受容体に500μm以下の細隙を存して対向さ
    せたことを特徴とする電子写真用帯電装置。
  2. 【請求項2】前記板状の固体電極板の第1の面に貼り合
    わせる板状電圧印加電極を導電性接着剤で固体電極板と
    固着させてなる特許請求の範囲第1項に記載の電子写真
    用帯電装置。
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