JPH066567A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 送信すべきファクシミリ画像データの大きさ
から、必要とする通話時間を算定し、市外通話であれ
ば、算定した通話時間に応じて最も安い長距離電話会社
の回線を選択して発信する。 【構成】 ファクシミリ装置は、送信すべきファクシミ
リ画像データの大きさから、必要とする通信時間を算定
する通信時間算定手段４と、発信するダイヤルから通信
距離を算定する通信距離算定手段６と、現在の日付，時
刻を判別する時計データ出力手段７と、上記の条件から
複数の長距離電話会社の回線から最も安い回線を選択す
る回線選択手段９とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の長距離電話会社
の回線から最も安い回線を選択して送信する機能を有す
るファクシミリ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ファクシミリ装置の低価格化の傾
向が著しく、それにより一般の家庭にも進出，設置され
るようになってきている。また一方、単独電話機も多機
能化してきており、相手先によって複数の長距離電話会
社の回線のうち最も通話料金の安い回線を選択する自動
回線選択機能(以下、ＬＣＲという)を備えたものも多く
なってきている。以下、図面を参照しながら従来のファ
クシミリ装置およびＬＣＲ機能を備えた電話機について
説明する。図３は従来のファクシミリ装置の送信部の構
成を示すブロック図、図４はＬＣＲ機能を備えた多機能
電話機の構成を示すブロック図である。図３において、
21はファクシミリを送信する相手先の電話番号を入力す
るダイヤル入力手段、22はセットされたファクシミリ原
稿を読み取って符号化する画像読み取り手段、23は画像
読み取り手段22で符号化したデータを圧縮する画像圧縮
手段、24は送信画像データを備えておく通信メモリ、25
は送信画像データを電話回線に出力するために音声周波
数信号で変調をかけるモデム、26は相手先電話番号をネ
ットワークに伝えるネットワーク制御手段である。

【０００３】以上のように構成された従来のファクシミ
リ装置について、以下その送信動作を説明する。まず、
ファクシミリ原稿をセットしてダイヤル入力手段21にて
相手先電話番号をダイヤルすると、画像読み取り手段22
にてファクシミリ原稿が読み取られ符号化される。次に
符号化された送信画像データは、画像圧縮手段23によっ
て空白などが圧縮されたデータとなり、通信メモリ24に
蓄えられる。一方、入力された相手先ダイヤルをネット
ワークに伝えて通信リンクを確立するために、ダイヤル
信号はネットワーク制御手段26によってパルス信号若し
くはトーン信号に変換されてネットワークに出力され
る。通信リンクが確立すると、通信メモリ24に蓄えられ
た送信画像データはモデム25を介して相手先ファクシミ
リ装置に出力される。

【０００４】一方図４において、27は相手先の電話番号
を入力するダイヤル入力手段、28は相手との通話を行う
送受話手段、29は通信相手との距離を算定する通信距離
算定手段、30は現在の時刻および日付を出力する時計デ
ータ出力手段、31は複数の長距離電話会社の通話料金に
関する情報を格納しておく通信料金情報テーブル、32は
複数の長距離電話会社の回線から最も安い回線を選ぶ回
線選択手段、33は回線選択情報を含めた相手先電話番号
をネットワークに伝えるネットワーク制御手段である。

【０００５】以上のように構成されたＬＣＲ機能を備え
た多機能電話機について、以下その発信動作を説明す
る。受話器を持ち上げダイヤル入力手段27にて相手先電
話番号を入力すると、通信距離算定手段29で入力電話番
号を解析し、市外番号であれば発信地からの距離を算出
する。また時計データ出力手段30からは現在の時刻と日
付を読み出す。回線選択手段32では、通信距離算定手段
29の出力と、時計データ出力手段30の出力と、あらかじ
め設定される通話時間から通信料金情報テーブル31を検
索し、最も通話料金の安い長距離電話会社を選択する。
次に、通信料金情報テーブル31で選択した情報に基づい
て回線選択情報を付加した相手先電話番号をネットワー
ク制御手段33に出力すると、パルス信号若しくはトーン
信号に変換されてネットワークに出力され、発信動作が
行われる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のファクシミリ装置では、ＬＣＲ機能を持たず、長
距離電話会社を選択する場合には、操作者が回線選択情
報を直接入力しなければならないという問題点を有して
いた。また、ＬＣＲ機能を備えた単独電話機をファクシ
ミリ装置に接続してＬＣＲ機能を利用すると、通信料金
を決定する条件の１つである通話時間があらかじめ設定
された値に固定されているため、通信枚数が少ない場合
などには通信料金の高い回線を誤って選択してしまうと
いう問題点を有していた。本発明は上記従来の問題点を
解決するものであり、通信時間の設定無しに複数の長距
離電話会社の回線から最も通信料金の安い回線を選択し
て送信する機能を有するファクシミリ装置を提供するこ
とを目的としているものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためにファクシミリ装置は、ファクシミリ画像デー
タを入力する画像入力手段と、送信すべきファクシミリ
画像データを蓄えておく通信メモリと、前記ファクシミ
リ画像データの大きさを判別する通信メモリ管理手段
と、前記通信メモリ管理手段の出力と通信データ速度か
ら必要とする通信時間を算定する通信時間算定手段と、
送信先の電話番号を入力するダイヤル入力手段と、前記
ダイヤル入力手段より得られる送信先の電話番号を解析
して通信距離を算定する通信距離算定手段と、現在の日
付と時刻のデータを出力する時計データ出力手段と、複
数の長距離電話会社の料金表を基に作成される通信料金
情報テーブルと、前記通信時間算定手段の出力と前記通
信距離算定手段の出力と前記時計データ出力手段の出力
と前記通信料金情報テーブルより、複数の長距離電話回
線のうち最も通信料金の安い回線を選択する回線選択手
段と、前記回線選択手段の判定結果にしたがって自動的
に長距離電話回線選択番号を付加した送信先電話番号を
出力するネットワーク制御手段とを備えたものである。

【０００８】

【作用】以上のような構成により、送信すべきファクシ
ミリ画像データが入力されるたびに通信メモリ管理手段
から通信メモリの割り当てを受け、合計のメモリ容量を
通信速度で除することによって通信時間を計算し、送信
先電話番号の市外局番から求めた通信距離と現在の時刻
及び日付から、最も安い通信料金となる長距離電話会社
を判定し、該当する長距離電話会社の回線選択番号を送
信先電話番号に付加してネットワークに出力する。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の一実施例におけるファクシミ
リ装置の送信制御部の構成を示すブロック図である。図
１において、１はファクシミリ原稿を入力して画像デー
タに符号化する画像入力手段、２は送信すべきファクシ
ミリ画像データを蓄えておく通信メモリ、３はファクシ
ミリ画像データを通信メモリ２に割り当てる通信メモリ
管理手段、４は通信メモリ管理手段３から、送信すべき
ファクシミリ画像データの容量を入力し、通信速度で除
することによって、通信に必要な時間を算定する通信時
間算定手段、５は送信先の電話番号を入力するダイヤル
入力手段、６はダイヤル入力手段５より得られる送信先
の市外番号を解析して通信距離を算定する通信距離算定
手段、７は現在の日付と時刻のデータを出力する時計デ
ータ出力手段、８は複数の長距離電話会社の料金表を基
に作成される通信料金情報テーブル、９は複数の長距離
電話回線のうち最も通信料金の安い回線を選択する回線
選択手段、10は前記回線選択手段９の判定結果にしたが
って、自動的に長距離電話回線選択番号を付加した送信
先電話番号を出力するネットワーク制御手段である。

【００１０】以上のように構成されたファクシミリ装置
について、以下その動作を図１及び図２を用いて説明す
る。ファクシミリ装置に原稿がセットされ、ダイヤル入
力手段５にて相手先電話番号をダイヤルし、画像入力手
段１にてファクシミリ原稿が読み取られると、一旦符号
化されたのちデータ圧縮が行われ、送信すべき画像デー
タとなる。送信すべき画像データが発生すると、通信メ
モリ管理手段３にメモリ確保要求を発行して通信メモリ
２を確保し、送信すべき画像データを蓄積する。原稿の
入力が終了すると、通信メモリ管理手段３から総メモリ
確保容量の情報を得て、通信時間算定手段４で送信に要
する通信時間を算定する。通信時間は送信画像データの
総メモリ確保容量を通信速度で除することによって求め
ることができる。一方、ダイヤル入力手段５に入力され
た相手先電話番号は、その中に含まれる以外番号から、
通信距離算定手段６によって発信地からの距離を算定す
る。また、時計データ出力手段７からは現在の時刻と日
付を読み出す。回線選択手段９では、通信時間算定手段
４の出力と、通信距離算定手段６の出力と、時計データ
出力手段７の出力から、通信料金情報テーブル８を検索
し、現時点において最も通信料金の安い長距離電話会社
を選択する。次に、選択した長距離電話会社に一意に対
応する回線選択情報を相手先電話番号に付加してネット
ワーク制御手段10に出力すると、パルス信号若しくはト
ーン信号に変換されてネットワークに出力され、通信リ
ンクの確立が行われる。もちろん、ダイヤル入力手段５
から入力されたダイヤルが市外番号を含まない場合に
は、回線の選択は行わず、相手先電話番号をそのままネ
ットワーク制御手段10に出力して通信リンクの確立を行
う。

【００１１】図２は各長距離電話会社の通信料金を決定
する通信料金情報テーブル８の構成図であり、通信料金
は各長距離電話会社とも、通信時間と通信距離および通
信時刻によって決定される。通信料金情報テーブル21は
日付，時間帯毎に複数用意される。さらに各テーブルは
通信距離毎に複数用意され、横軸に通話時間，縦軸に通
話料金をとり各長距離電話会社毎の情報が示される。通
常、短い通信時間ではコモンキャリア以外の長距離電話
会社は、通信料金に含まれる市内ネットワークへのアク
セス料金が長距離回線使用料金より割高になるため、コ
モンキャリア利用時の通信料金より高くなり、長い通信
時間では市内ネットワークへのアクセス料金が通信料金
に占める割合が低くなるため、コモンキャリア利用時の
通信料金より安くなることを図は示している。原稿をフ
ァクシミリ装置で送信する場合、原稿量が少ない、すな
わち通信時間が短い場合が多い。そのため、通信時間を
正確に見積もることが使用する長距離電話会社を決定す
るために大変重要なこととなる。回線を選択する際に
は、時計データ出力手段７より得た時刻情報から該当す
る通信料金情報テーブルを決定し、さらに通信距離算定
手段６より得た通信距離から該当するテーブルを決定
し、最後に通信時間算定手段４より得た通信時間に対し
て通信料金が最も安い長距離電話会社を決定する。

【００１２】

【発明の効果】上記の実施例から明らかなように、本発
明によれば、送信ファクシミリ画像データを格納する通
信メモリの管理情報から通信時間を自動的に算定し、か
つ相手先電話番号に含まれる市外番号から通信距離を自
動的に算定したのち、複数の長距離電話会社の料金テー
ブルを参照することにより、最も通信料金の安い回線を
選択し、回線選択番号を相手先電話番号に付加して発信
するので、送信したい原稿量に応じて最適な回線選択が
可能なファクシミリ装置を提供できるという効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるファクシミリ装置の
送信制御部の構成を示すブロック図である。

【図２】各長距離電話会社の通信料金を決定する通信料
金情報テーブルの構成図である。

【図３】従来のファクシミリ装置の送信制御部の構成を
示すブロック図である。

【図４】従来のＬＣＲ機能を備えた多機能電話機の構成
を示すブロック図である。

【符号の説明】

１…画像入力手段、 ２，24…通信メモリ、 ３…通信
メモリ管理手段、 ４…通信時間算定手段、 ５，21，
27…ダイヤル入力手段、 ６，29…通信距離算定手段、
７，30…時計データ出力手段、 ８，31…通信料金情
報テーブル、 ９，32…回線選択手段、 10，26，33…
ネットワーク制御手段、 22…画像読み取り手段、 23
…画像圧縮手段、 25…モデム、 28…送受話手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ファクシミリ画像データを入力する画像
   入力手段と、送信すべきファクシミリ画像データを蓄え
   ておく通信メモリと、前記ファクシミリ画像データの大
   きさを判別する通信メモリ管理手段と、前記通信メモリ
   管理手段の出力と通信データ速度から必要とする通信時
   間を算定する通信時間算定手段と、送信先の電話番号を
   入力するダイヤル入力手段と、前記ダイヤル入力手段よ
   り得られる送信先の電話番号を解析して通信距離を算定
   する通信距離算定手段と、現在の日付と時刻のデータを
   出力する時計データ出力手段と、複数の長距離電話会社
   の料金表を基に作成される通信料金情報テーブルと、前
   記通信時間算定手段の出力と前記通信距離算定手段の出
   力と前記時計データ出力手段の出力と前記通信料金情報
   テーブルより、複数の長距離電話回線のうち最も通信料
   金の安い回線を選択する回線選択手段と、前記回線選択
   手段の判定結果にしたがって自動的に長距離電話回線選
   択番号を付加した送信先電話番号を出力するネットワー
   ク制御手段とを備えたことを特徴とするファクシミリ装
   置。