JPH065938Y2 - 鉄道車両連結器脱着用作業車両 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、鉄道車両の床下に装着された連結器本体と緩
衝器の脱着作業に使用する鉄道車両連結器脱着用作業車
両に関するもので、上述の脱着作業の能率向上に寄与す
ることを目的とする。

（解決すべき問題点） 従来は、一般に使用されている車両を使用していたが、
鉄道車両３０の前部にスカート部３１や台枠部３２があ
り、これらのスカート部３１や台枠部３２が障害となっ
て緩衝器４１の近傍に荷台が近接することができず、上
記緩衝器４１の脱着作業には人手を要し、そのため脱着
作業の能率が悪く（本作業に要する１台当たりの人員と
日数は５〜６人／１日である。）また安全面に欠けると
いう問題点があった。

（問題点を解決する手段） 車体１の前方には一対のマスト２，２が立設され、該マ
スト２，２には一対のサブリフト用マスト３，３が上下
動かつ車体巾方向に水平移動するよう装着され、該サブ
リフト用マスト３，３の下部には前方に突出するリーチ
用ガイド部材４，４が固着され、上記サブリフト用マス
ト３，３にはリフトブラケット５が昇降動可能に、リー
チ用ガイド部材４，４にはリーチ部材７，７を車体前後
方向に水平移動するように装着され、上記リフトブラケ
ット５の前面には作業車両装着側連結器６が前方に突出
装着されると共に上記リーチ部材７，７の上面にテーブ
ルリフタ８を配置してなる鉄道車両連結器脱着用作業車
両でもって、上述のような問題点を解決したものであ
る。

（実施例） 本考案の実施例を第１図から第５図に基づき説明する。

第１図は鉄道車両連結器脱着用作業車両の側面図、第２
図はサブリフト用マストとリーチガイド部材等の構造を
示す斜視図、第３図は作業車両装置側連結器の取付状態
を示す斜視図、第４図はテーブルリフタの斜視図および
第５図はそれぞれの駆動源であるシリンダの配置図を示
す。

１は車体、２，２は車体１の前方に立設した一対のマス
ト、３，３は該マスト２，２の前方に水平移動可能に装
着されたサブリフト用マスト、４，４は該サブリフト用
マスト３，３のそれぞれの下部に一端を固着したリーチ
用ガイド部材、５は上記サブリフト用マスト３，３に昇
降動自在に設けた第２リフトブラケット、６は該第２リ
フトブラケット５の前方に突出装着せしめた作業車両装
着側連結器、７，７は上記リーチ用ガイド部材４，４に
伸縮動可能に配設するリーチ部材、８は該リーチ部材
７，７間の上面に設けたテーブルリフタである。

車体１の前方に植立した一対のマスト２，２の前方かつ
下端にリーチ用ガイド部材４，４を固定したサブリフト
用マスト３，３を水平移動可能に装着する構造は、第２
図、第５図に図示されているように上記マスト２，２に
昇降動自在に配設した第１リフトブラケット９の上面と
下面に上記サブリフト用マスト３，３の連結部材を兼ね
たガイド部材１０，１０が係合し、水平移動用シリンダ
１１のボトム１１Ａ側を上記第１リフトブラケット９
に、ロッド１１Ｂ側をサブリフト用マスト３のガイド部
材１０，１０の中間点３Ａに装着して、該ロッド１１Ｂ
を伸縮してサブリフト用マスト３，３を左右に水平移動
する。上記サブリフト用マスト３，３のそれぞれの下部
にリーチ用ガイド部材４，４を固着し、該リーチ用ガイ
ド部材４，４にリーチ部材７，７を伸縮動可能に配設
し、リーチ用シリンダ１２のボトム１２Ａ側をサブリフ
ト用マスト３の下面に、ロッド側（図示せず）をリーチ
部材７の前部連結部材７Ａの中間部に固定したブラケッ
ト７Ｂに装着し、該ロッドを伸縮してリーチ部材７，７
を伸縮移動する。

なお、リーチ用ガイド部材４の前方端部にはガイドロー
ラ４Ａが回動自在に支承され、リーチ部材７にも上記ガ
イドローラ４Ａと反対側の位置にガイドローラ４Ａが回
動自在に支承されている。

更に、第２リフトブラケット５の前面に作業車両装着側
連結器６を前方に突出装着せしめた構造は第３図に図示
されている。

より詳細には上記第２リフトブラケット５の側壁に配し
たガイドローラ５Ａがサブリフト用マスト３，３を転動
し、サブリフト用シリンダ１９のロッド１９Ａに装着し
たチェーンホイールサポート５Ｂにチェーンホイール５
Ｃを回動自在に支承せしめ、該チェーンホイール５Ｃに
チェーン５Ｄを係合して上記サブリフト用シリンダ１９
のロッド１９Ａを伸縮動させ第２リフトブラケット５を
昇降動する。

上記リーチ部材７，７の前方、かつ上面に固定した取付
板２０を介してテーブルリフタ８を装着している。

上記テーブルリフタ８は、第４図に図示されているよう
に従来からも良く知られている構成で、ダブルリンク機
構８１で一方のリンク８１Ａにシリンダ１４のロッド１
４Ａを連結し、ロッド１４Ａの伸長動作によって、鉄道
車両装着側連結器４０をのせる荷台８２を上昇してい
る。

他方、ロッド１４Ａの縮小動作によって上記荷台８２を
下降せしめている。

上記荷台８２には、回転自在な回転板８３を下方に設
け、該回転板８３には装着用ピン８４が取り付けられて
いる。

（作用） クレーン等で吊り下げられた鉄道車両３０の近傍にまで
本考案に係わる鉄道車両連結器脱着用作業車両を運転
し、作業車両装着側連結器６の中心位置が鉄道車両装着
側連結器４０の中心位置に合うまでサブリフトマスト３
に係合せる第２リフトブラケット５を上昇させて後、上
記鉄道車両連結器脱着用作業車両を再度前方に走行さ
せ、作業車両装着側連結器６と鉄道車両装着側連結器４
０とを連結する。

鉄道車両装着側連結器４０と緩衝器４１の連結を解除
し、鉄道車両装着側連結器４０を作業車両装着側連結器
６に連結したままスカート部３１に鉄道車両装着側連結
器４０が接触しない位置まで一旦後進して、サブリフト
用マスト３に係合せる第２リフトブラケット５を下降さ
せて、リーチガイド部材４，４間の空間内に上記鉄道車
両装着側連結器４０を収納する。

上記鉄道車両連結器脱着用作業車両を再度前方に走行さ
せつつリーチ部材７を伸長かつ上昇させ、テーブルリフ
タ８の荷台８２を上昇させ、該荷台８２に鉄道車両から
取り外した緩衝器４１をのせて下降させ、かつリーチ部
材７を縮小せしめて後、所定の場所に運搬する。

逆に、鉄道車両に装着する場合は、所定の場所から上記
鉄道車両装着側連結器４０と緩衝器４１とを運搬してき
て後、上述と反対の動作をすればよい。

なお、緩衝器４１を鉄道車両３０の台枠部３２に装着す
る場合には、装着用ピン８４を緩衝器４１に形成した孔
部に挿入し、荷台８２を回転板８３と一体的に回転さ
せ、テーブルリフタ８を上昇せしめて上下関係の位置合
わせをして後、鉄道車両連結器脱着用作業車両を前進さ
せ停止した状態で緩衝器４１を台枠部３２に固着する。
緩衝器４１の台枠部３２への固着作業が終了する。鉄道
車両３０の前部にスカート部３１が台枠部３２下方へ湾
曲突出せしめて形成され、該スカート部３１が障害とな
って緩衝器４１の近傍に通常の運搬車の荷台が近接でき
ず、取り外した緩衝器４１を荷台まで人手にて下降させ
たり、あるいは緩衝器４１を台枠部３２に装着するまで
の間人手にて支える作業を行っていた従来に比し、本考
案の鉄道車両連結器脱着作業車両にあっては、鉄道車両
３０の前部にスカート部３１を避け台枠部３２近傍まで
テーブルリフタ８の荷台８２を上昇させて、該荷台８２
近傍で緩衝器４１の脱着作業ができるので、人手による
上げ下げ作業が皆無となり、しかも緩衝器４１は重量物
でもあるため、脱着作業に要する時間を大幅に短縮させ
ひいては労働災害を大幅に削減できるという実用的効果
が大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は鉄道車両連結器脱着用作業車両の側面図、第２
図はサブリフト用マストとリーチガイド部材との連結関
係を示す斜視図、第３図は作業車両装着側連結器の取付
状態を示す斜視図、第４図はテーブルリフタの斜視図お
よび第５図はそれぞれの駆動源であるシリンダの配置図
を示す。 １……車体 ２……マスト ３……サブリフト用マスト ４……リーチ用ガイド部材 ７……リーチ部材 ８……テーブルリフタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体１の前方には一対のマスト２，２が立
   設され、該マスト２，２には一対のサブリフト用マスト
   ３，３が上下動かつ車体巾方向に水平移動するよう装着
   され、該サブリフト用マスト３，３の下部には前方に突
   出するリーチ用ガイド部材４，４が固着され、上記サブ
   リフト用マスト３，３にはリフトブラケット５が昇降動
   可能に、リーチ用ガイド部材４，４にはリーチ部材７，
   ７を車体前後方向に水平移動するように装着され、上記
   リフトブラケット５の前面には作業車両装着側連結器６
   が前方に突出装着されると共に上記リーチ部材７，７の
   上面にテーブルリフタ８を配置してなる鉄道車両連結器
   脱着用作業車両。