JPH0658600A - 空気調和機の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気調和機の室外機における制御を１つのマ
イクロコンピュータで行ない、またコストダウン、コン
パクト化を図る。 【構成】 空気調和機の制御方法において、入力商用電
源を電源回路２０によって所定一定直流電圧とし、この
一定直流電圧をコンプレッサ用スイッチング回路２４お
よび送風機用スイッチング回路２４の電源電圧とし、マ
イクロコンピュータ３２によって上記スイッチング回路
２３，２４の各スイッチング素子を所定タイミングでＯ
Ｎ，ＯＦＦし、かつスイッチング回路２４の上下アーム
のうち少なくとも一方のアームの各スイッチング素子の
ＯＮ信号を所定周波数でチョッピングし、このチョッピ
ングによるＯＮデューティ比を可変制御し、上記コンプ
レッサおよび送風機の直流ブラシレスモータ２１，２２
を制御し、同マイクロコンピュータ３２によって当該室
外機を制御可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は室内機および室外機で
構成された空気調和機の制御方法に係り、更に詳しくは
当該室外機における電源電圧を共用可能とし、１つのマ
イクロコンピュータによって同室外機の制御を行ない、
室外機のコスト低下、コンパト化を図る空気調和機の制
御方法に関するものである。

【０００２】

【従来例】近年、各種家電機器のファンモータとして、
交流モータに代わって直流ブラシレスモータが利用され
ようしており、また同直流ブラシレスモータを各種機器
に適用し、かつ容易に利用可能とするため、同直流ブラ
シレスモータを制御する直流ブラシレスモータ制御回路
が種々提案されている。

【０００３】例えば図５に示すように、空気調和機の室
外機においては、室外機送風機のモータに直流ブラシレ
スモータを使用する場合、同直流モータ駆動用の直流電
源、同直流ブラシレスモータの所定固定子巻線に所定電
圧を供給するスイッチング回路および同直流ブラシレス
モータを制御する直流ブラシレスモータ制御回路を必要
とし、また室外機のコンプレッサをインバータ制御する
とともに、当該室外機の制御に必要な入出力機能を有
し、当該室外機を制御するためのエアコンシステム制御
用マイコンを必要とする。

【０００４】図５において、この室外機は、送風機の直
流ブラシレスモータ１と、入力商用電源２を整流・平滑
化する整流回路３およびコンデンサ３ａと、この整流・
平滑化された電圧をスイッチングし、このスイッチング
された電圧を平滑化するためのトランス４ａ、トランジ
スタ４ｂ、ダイオード４ｃおよびコンデンサ４ｄ等によ
る電圧変換回路４（スイッチング電源）と、この平滑化
された直流電圧を直流ブラシレスモータ１の所定固定子
巻線（コイル）に供給する送風機用のスイッチング回路
５と、上記直流ブラシレスモータ１の回転子の位置を検
出する位置検出センサ（例えばホール素子）６と、当該
室外機送風機の回転数情報（目標回転数）に基づいて上
記スイッチング回路５に供給する直流電圧レベルを可変
させるために上記電圧変換回路４のトランジスタ４ｂの
スイッチングのＯＮデューティ比を可変し、かつ、上記
スイッチング回路５の各トランジスタのＯＮ，ＯＦＦタ
イミングを上記直流ブラシレスモータ１の回転子の位置
情報（位置検出信号）によって決定し、上記スイッチン
グ回路５の出力電圧を直流ブラシレスモータ１の所定固
定子巻線に供給可能とする直流ブラシレスモータ制御回
路７と、この直流ブラシレスモータ制御回路７からの信
号（例えば図７（ａ）乃至（ｆ）に示すｕ，ｖ，ｗの反
転信号およびｘ，ｙ，ｚ信号）によって上記スイッチン
グ回路５の各トランジスタを駆動する駆動回路８と、当
該空気調和機の冷凍サイクルを構成するコンプレッサの
モータ（交流モータ）９と、入力商用電源２により同コ
ンプレッサのモータ９の駆動用直流電源を得るための整
流回路１０ａ、倍電圧回路１０ｂおよび平滑用コンデン
サ１０ｃ等で構成した電源回路１０と、上記電圧変換回
路４の出力直流電圧により上記直流ブラシレスモータ制
御回路７の電源電圧を得るための電圧制御回路１０ｄ
と、上記電源回路から出力される直流電圧をスイッチン
グし、同コンプレッサのモータ９をインバータ制御する
コンプレッサ用のスイッチング回路１１と、上記電源回
路１０から出力される直流電圧を当該室外機の一般信号
系電源電圧に降圧する電圧制御回路１２と、室内機から
の必要な制御信号を入力し、空気調和機の室外機の制御
に必要な各種入出力を行い、室外機を制御するととも
に、上記回転数情報を出力し、かつ上記コンプレッサの
モータ９をインバータ制御するために、ＰＷＭ信号を出
力して上記スイッチング回路１１の各トランジスタをＯ
Ｎ，ＯＦＦするエアコンシステム制御用マイコン（ＣＰ
Ｕ）１３とを備えている。

【０００５】ところで、上記直流ブラシレスモータ１が
三相直流ブラシレスモータである場合、例えば図６に示
すように、上記スイッチング回路５はｐｎｐトランジス
タ５ａおよびｎｐｎトランジスタ５ｂによって構成され
る。

【０００６】そして、上記直流ブラシレスモータ１の回
転制御においては、例えば図７（ａ）乃至（ｆ）に示す
ｕ，ｖ，ｗの反転信号およびｘ，ｙ，ｚ信号のタイミン
グ、つまり直流ブラシレスモータ１の電流切り替えタイ
ミングが上記位置検出センサ６による位置検出信号によ
って決定され、これら信号によってスイッチング回路５
の各トランジスタ５ａ，５ｂがＯＮ，ＯＦＦされる。

【０００７】また、上記エアコンシステム制御用マイコ
ン１３からの回転数情報に基づいて上記電圧変換回路４
のトランジスタ４ｂのＯＮデューティ比が可変制御され
るため、上記電圧変換回路４の出力直流電圧レベルが可
変され、このレベル可変された直流電圧がスイッチング
回路５に供給される。

【０００８】さらに、上記位置検出センサ６による回転
子の位置情報に基づいて上記スイッチング回路５の入力
直流電圧が所定タイミングで直流ブラシレスモータ１の
所定固定子巻線に供給されることから、同直流ブラシレ
スモータ１が回転制御され、しかも同直流ブラシレスモ
ータ１が上記目標回転数にしたがって回転されることに
なる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記空気調和
機においては、上記直流ブラシレスモータ１の所定固定
子巻線に供給する直流電圧を可変する必要があることか
ら、同直流ブラシレスモータ１の駆動用電源（スイッチ
ング電源）と、コンプレッサの駆動用電源と、上記直流
ブラシレスモータ制御回路７、エアコンシステム制御用
マイコン１３やアクチュエータ等の一般信号系の電源
（一定電圧の電源）とを分け、つまり多くの電源回路
（複雑な電源回路）を設けなければならず、また室外機
の制御装置として直流ブラシレスモータ制御回路７およ
びエアコンシステム制御用マイコン１３等を必要とする
ことから、コストアップとなり、かつ室外機の大きさが
制限され、また回転数情報が目標回転数毎に一定である
ため、負荷の変動により回転数が変動するという問題点
があった。

【００１０】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は電源回路を少なくすることができ、ま
た当該室外機の全ての制御を１つのマイクロコンピュー
タで済ませることができ、ひいては部品点数を削減し、
コストダウンおよびコンパクト化を図ることができると
ともに、負荷の変動があっても回転数を一定にできるよ
うにした空気調和機の制御方法を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は少なくとも室内機と室外機で構成され、
冷凍サイクルを構成するコンプレッサを制御し、かつ室
外機送風機を制御する空気調和機において、入力商用電
源を入力して所定一定直流電圧を出力する電源回路と、
この電源回路による一定直流電圧を電源としている上記
送風機の直流ブラシレスモータおよびコンプレッサの直
流ブラシレスモータと、上記電源回路による一定直流電
圧を電源電圧として入力可能とし、上記送風機の直流ブ
ラシレスモータを駆動する送風機用スイッチング回路お
よび上記コンプレッサの直流ブラシレスモータを駆動す
るコンプレッサ用スイッチング回路と、上記電源回路に
よる電源電圧を当該室外機の一般制御系電源電圧に降圧
する電圧制御回路と、上記コンプレッサの直流ブラシレ
スモータを所定の回転数で回転するために上記コンプレ
ッサ用スイッチング回路を構成する各スイッチング素子
を所定タイミングでＯＮ，ＯＦＦし、かつ上記送風機の
直流ブラシレスモータの位置検出手段による位置情報に
より上記送風機用スイッチング回路を構成する上下アー
ムの各スイッチング素子を所定タイミングでＯＮ，ＯＦ
Ｆし、当該回転数情報（目標回転数）に基づいて上記上
下アームのうち少なくとも一方のアームの各スイッチン
グ素子のＯＮ信号を所定周波数でチョッピングするとと
もに、このチョッピングによるＯＮデューティ比を上記
位置情報により得た現回転数と当該回転数情報（目標回
転数）とによって可変制御し、上記送風機の直流ブラシ
レスモータの印加電圧を可変可能とする制御手段とを有
し、上記コンプレッサの直流ブラシレスモータおよび送
風機の直流ブラシレスモータの電源、当該室外機の制御
系の電源を共用可能とし、かつ上記制御手段を当該室外
機を制御するマイクロコンピュータに含め、同１つのマ
イクロコンピュータが空気調和機の室外機の制御に必要
な入出力機能を有し、上記コンプレッサ、送風機および
当該室外機を制御可能としたことを要旨とする。

【００１２】

【作用】上記構成としたので、上記１つのマイクロコン
ピュータによってコンプレッサ、送風機の直流ブラシレ
スモータおよび室外機が制御される。

【００１３】この場合、上記電源回路による電源電圧
（一定直流電圧）がコンプレッサ用のスイッチング回路
に入力されるとともに、上記送風機用のスイッチング回
路に入力され、また同一定直流電圧が上記電圧制御回路
によって当該室外機のマイクロコンピュータやアクチュ
エータ等の電圧に降圧される。

【００１４】上記送風機の直流ブラシレスモータの回転
制御に際しては、同直流ブラシレスモータの位置検出セ
ンサによる位置情報に基づいて上記送風機用のスイッチ
ング回路の各トランジスタが切り替えられ、同スイッチ
ング回路によって直流電圧が直流ブラシレスモータの所
定固定子巻線に供給される。このとき、上記位置情報に
より上記直流ブラシレスモータの回転数を算出し、この
算出回転数と当該回転数情報とによって上記送風機用の
スイッチング回路の上下アームのうち、少なくとも一方
のアームを構成する各トランジスタのベース信号のＯＮ
時をチョッピングし、このチョッピングのＯＮデューテ
ィ比を可変制御していることから、上記直流ブラシレス
モータの回転数が当該回転数情報（目標回転数）に合わ
せられる。

【００１５】このように、当該室外機においては、コン
プレッサおよび送風機を駆動するための電源回路が１つ
で済ませられ、また当該室外機の制御手段として１つの
マイクロコンピュータで済ませられることから、当該室
外機の電源系および制御系の簡略化、部品点数の削減を
図ることができる。

【００１６】また、上記直流ブラシレスモータの回転数
を検出して目標回転数となるように同直流ブラシレスモ
ータの制御が行われることから、負荷の変動があっても
回転数を目標回転数に一定にすることができる。

【００１７】

【実施例】この発明の空気調和機は、室外機送風機およ
びコンプレッサのモータをともに直流ブラシレスモータ
とし、また同送風機およびコンプレッサの駆動用電源を
共用可能とするとともに、同共用の電源により当該室外
機のマイクロコンピュータやアクチュエータ用等の一般
信号系電源電圧を得ており、当該室外機の電源回路を簡
略化し、かつ１つのマイクロコンピュータによって当該
室外機の全てを制御可能とし、また送風機の直流ブラシ
レスモータの回転数を検出して目標回転数となるように
制御を行ない、負荷の変動があってもその回転数を目標
回転数で一定にする。

【００１８】次に、この発明の空気調和機の室外機の一
実施例を図１乃至図４を参照して説明する。なお、図
中、図５と同一部分には同一符号を付し重複説明を省略
する。

【００１９】図１において、この空気調和機の室外機で
は、入力商用電源２を整流する整流回路２０ａ、この整
流された電圧を倍電圧変換する倍電圧回路２０ｂおよび
この倍電圧変換された電圧を平滑化する平滑回路２０ｃ
による電源回路２０を備え、コンプレッサおよび送風機
によってその電源回路２０を共用するため、コンプレッ
サおよび送風機のモータに直流ブラシレスモータ（三相
直流ブラシレスモータ）２１，２２を用いており、同各
直流ブラシレスモータ２１，２２として高圧型のもの
（例えば定格電圧２８０Ｖ）を用い、同各直流ブラシレ
スモータ２１，２２を駆動するコンプレッサ用スイッチ
ング回路２３および送風機用スイッチング回路２４の各
トランジスタとして高圧型のもの（例えば定格電圧２８
０Ｖ）を用いている。

【００２０】また、この室外機には、上記コンプレッサ
の直流ブラシレスモータ２１の回転子の位置を検出する
位置検出回路２５と、上記送風機の直流ブラシレスモー
タ２２の位置検出センサ６による位置検出信号と基準値
とを比較して出力する比較回路２６および増幅回路２７
と、上記コンプレッサ用スイッチング回路２３の各トラ
ンジスタを駆動するコンプレッサ駆動回路２８と、送風
機用スイッチング回路２４の上アーム２４Ａの各トラン
ジスタ２４ａ（図２に示す）を駆動する上アーム駆動回
路２９と、送風機用スイッチング回路２４の下アーム２
４Ｂの各トランジスタ２４ｂを駆動し、かつ同各トラン
ジスタ２４ｂを駆動するベース信号（ＯＮ時）を所定周
波数でチョッピングする下アーム駆動回路３０と、上記
ベース信号をチョッピングするために下アーム駆動回路
３０の電源をチョッピング制御する駆動電圧制御回路３
１と、室内機からの必要な制御信号や位置検出回路２５
からの出力信号等を入力し、上記コンプレッサを制御す
るための信号を上記コンプレッサ駆動回路２８に出力す
るとともに、上記位置検出センサ６による位置情報にし
たがって上記各ベース信号のタイミングを従来同様に合
わせ、例えば図７（ａ）乃至（ｆ）に示すｕ，ｖ，ｗの
反転信号およびｘ，ｙ，ｚ信号を上記上アーム駆動回路
２９および下アーム駆動回路３０に出力し、また図３
（ａ）に示すチョッピング信号を駆動電圧制御回路３１
に出力し、上記チョッピングのＯＮデューティ比を当該
回転数情報（目標回転数）によって可変し、かつ当該室
外機の制御に必要な入出力機能を有し、当該室外機のア
クチュエータ等の制御等を行なって室外機を制御するマ
イクロコンピュータ３２とを備えている。

【００２１】上記構成の空気調和機の室外機の動作を図
２のスイッチング回路図および図３のタイムチャート図
を参照して説明すると、まずリモコン等による設定操作
にしたがって当該空気調和機の室内機および室外機が動
作し、上記室外機のマイクロコンピュータ３２によって
室内機側からの必要な制御信号等に基づいて室外機送風
機の回転数を制御しているものとする。

【００２２】この場合、上記マイクロコンピュータ３２
によって、当該回転数情報にしたがって例えば図３
（ａ）に示すチョッピング信号が出力され、また位置検
出センサ６による位置検出信号（位置情報）にしたがっ
て例えば図７（ａ）乃至（ｆ）に示すｕ，ｖ，ｗの反転
信号およびｘ，ｙ，ｚ信号が出力され、一方コンプレッ
サを位置検出回路２５からの信号にしたがって所定の回
転数で制御する信号が出力される。

【００２３】なお、上記電源回路２０によって、入力商
用電源２がコンプレッサ用スイッチング回路２３に供給
する電源電圧（一定直流電圧）に変換され、かつ同変換
された一定直流電圧が送風機用スイッチング回路２４に
も供給されている。

【００２４】また、従来同様に、上記電源回路２０から
出力される一定直流電圧は電圧制御回路１２によってマ
イクロコンピュータ３２等の一般信号系電源電圧やアク
チュエータ等の電源電圧に変換されている。

【００２５】ここに、マイクロコンピュータ３２におい
て、上記送風機用スイッチング回路２４の各トランジス
タ２４ａ，２４ｂのベース信号が上記位置検出センサ６
による位置情報に基づいて図７（ａ）乃至（ｆ）に示す
ようなタイミングで上アーム駆動回路２９および下アー
ム駆動回路３０に出力される。また、図３（ａ）に示す
チョッピング信号が駆動電圧制御回路３１に出力され、
この駆動電圧制御回路３１によって下アーム駆動回路３
０の電源が上記チョッピング信号にしたがって制御され
るため、図３（ｂ）乃至（ｄ）に示すように、上記下ア
ーム２４Ｂの各トランジスタ２４ｂを駆動するベース信
号の“Ｈ”レベル時（ＯＮ時）がチョッピングされ，同
チョッピング（図３（ａ）に示す）の周期ＴにおけるＯ
Ｎデューティ比は当該回転数情報に基づいてマイクロコ
ンピュータ３２によって可変制御される。

【００２６】これにより、上記送風機用スイッチング回
路２４の出力直流電圧、つまり送風機の直流ブラシレス
モータ２２の所定固定子巻線に供給する直流電圧（三相
電圧）が可変制御されるため、同送風機の直流ブラシレ
スモータ２２の回転数を当該回転数情報（目標回転数）
とすることができる。

【００２７】また、上記マイクロコンピュータ３２にお
いては、室内機からの制御信号や位置検出回路２５から
の出力信号等に基づいてコンプレッサを所定の回転数で
制御するための信号をコンプレッサ駆動回路２８に出力
する。

【００２８】上記マイクロコンピュータ３２からの信号
によって上記コンプレッサ用スイッチング回路２３の各
トランジスタがＯＮ，ＯＦＦされ、これにより上記電源
回路２０から出力されている一定直流電圧が三相電圧に
変換されてコンプレッサ用直流ブラシレスモータ２１に
印加され、同コンプレッサが制御される。

【００２９】この場合、上記コンプレッサの直流ブラシ
レスモータ２１の回転子位置が位置検出回路２５によっ
て検出され、この位置検出信号が上記マイクロコンピュ
ータ３２に入力されており、この位置情報に基づいて上
記コンプレッサ用スイッチング回路２３の各トランジス
タをＯＮ，ＯＦＦするタイミング、つまりモータ電流の
切り替えタイミングが決定され、また上記位置情報によ
りコンプレッサ用直流ブラシレスモータ２１の回転数が
算出され、この算出回転数と当該コンプレッサの目標回
転数とに基づいて同コンプレッサを目標回転数とする制
御が行なわれる。

【００３０】図４のフローチャート図を参照して上記マ
イクロコンピュータ３２の動作を詳しく説明すると、ま
ず当該空気調和機の室内機からの必要な制御信号等によ
り室外機が動作しているものとする。このとき、マイク
ロコンピュータ３２によって空気調和機の室外機の制御
に必要な入出力制御が行なわれ、当該室外機が制御され
る。

【００３１】すると、上記マイクロコンピュータ３２に
おいて、回転数情報（目標回転数）に基づいて送風機を
制御するために、図３（ａ）に示すチョッピング信号が
出力ポートを介して出力されるとともに、入力ポートを
介して入力された位置情報にしたがって例えば図７
（ａ）乃至（ｆ）に示すｕ，ｖ，ｗの反転信号および
ｘ，ｙ，ｚ信号が出力ポートを介して出力される。

【００３２】上記マイクロコンピュータ３２の出力ポー
トからの信号がそれぞれ上アーム駆動回路２９および下
アーム駆動回路３０に入力し、また駆動電圧制御回路３
１が入力チョッピング信号にしたがって下アーム駆動回
路３０の電源をチョッピング制御するため、上記上下ア
ーム駆動回路２９，３０からは図７（ａ）乃至（ｃ）に
示すｕ，ｖ，ｗの反転信号および図３（ｂ）乃至（ｄ）
に示すｘ，ｙ，ｚ信号がベース信号としてスイッチング
回路２４の各トランジスタ２４ａ，２４ｂに出力される
（ステップＳＴ１）。

【００３３】これにより、上記直流ブラシレスモータ１
が回転駆動されるが、このとき上記位置検出センサ６に
よる位置情報に基づいて送風機の直流ブラシレスモータ
２２の現回転数が算出され（ステップＳＴ２）、この算
出回転数と目標回転数とが比較される（ステップＳＴ
３，ＳＴ５）。

【００３４】上記現回転数が目標回転数より小さいとき
には、上記送風機用スイッチング回路２４の下アーム２
４Ｂの各トランジスタ２４ｂのベース信号のＯＮ時がチ
ョッピングされているが、このチョッピングのＯＮデュ
ーティ比がアップされ（ステップＳＴ４）、つまり上記
送風機の直流ブラシレスモータ２２の現駆動電圧（三相
直流電圧）が高くされる。

【００３５】一方、上記現回転数が目標回転数より大き
いときには（ステップＳＴ５）、上記各トランジスタ２
４ｂのベース信号のＯＮ時がチョッピングされている
が、このチョッピングのＯＮデューティ比がダウンされ
（ステップＳＴ６）、つまり上記送風機の直流ブラシレ
スモータ２２の現駆動電圧が低くされる。

【００３６】上記ステップＳＴ１乃至ＳＴ６の繰り返し
により、上記送風機の直流ブラシレスモータ２２の回転
数が可変制御され、目標回転数に近付けられるととも
に、同送風機の直流ブラシレスモータ２２は目標回転数
で駆動される。

【００３７】なお、上記送風機の直流ブラシレスモータ
２２を駆動し、かつ同回転数を制御するマイクロコンピ
ュータ３２は、従来例の直流ブラシレスモータ制御回路
７およびエアコンシステム制御用マイコン１３を兼ねて
おり、つまり直流ブラシレスモータ制御回路７を省く形
になっている。

【００３８】このように、コンプレッサおよび送風機の
モータを直流ブラシレスモータとし、このコンプレッサ
およびおよび送風機の直流ブラシレスモータ２１，２２
を駆動する各スイッチング回路２３，２４の供給電源電
圧（一定直流電圧）を１つの電源、つまり上記電源回路
２０で得ており、またこの電源回路２０による一定直流
電圧を電圧制御回路１２で降圧して当該室外機の一般信
号系制御電源電圧を得ていることから、当該室外機の電
源が少なくて済むことになる。

【００３９】換言すると、当該室外機の電源としては１
組の電源回路だけ済むため、同室内機の電源回路の簡略
化、部品点数の削減が図れ、これによって同室内機のコ
ストダウン、コンパクト化がより図れる。

【００４０】また、従来例の直流ブラシレスモータ制御
回路７およびエアコンシステム制御用マイコン１３に代
わって、１つのマイクロコンピュータ３２で済ませるこ
とができるため、室外機の制御系の簡略化、部品点数の
削減が図れ、コストダウンおよびコンパクト化を図るこ
とができる。さらに、上記直流ブラシレスモータの回転
数を検出して目標回転数となるように制御を行なってい
ることから、負荷の変動があってもその回転数を目標回
転数で一定にすることができる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、少なくとも室内機と室外機で構成され、冷凍サイク
ルを構成するコンプレッサを制御し、かつ室外機送風機
を制御する空気調和機の制御方法において、入力商用電
源を入力して所定一定直流電圧を出力する電源回路と、
この電源回路による一定直流電圧を電源としている上記
送風機の直流ブラシレスモータおよびコンプレッサの直
流ブラシレスモータと、上記電源回路による一定直流電
圧を電源電圧として入力可能とし、上記送風機の直流ブ
ラシレスモータを駆動する送風機用スイッチング回路お
よび上記コンプレッサの直流ブラシレスモータを駆動す
るコンプレッサ用スイッチング回路と、上記コンプレッ
サの直流ブラシレスモータを所定の回転数で回転するた
めに上記コンプレッサ用スイッチング回路を構成する各
スイッチング素子を所定タイミングでＯＮ，ＯＦＦし、
かつ上記送風機の直流モータの位置検出センサによる位
置情報により上記送風機用スイッチング回路を構成する
上下アームの各スイッチング素子を所定タイミングでＯ
Ｎ，ＯＦＦし、当該回転数情報（目標回転数）に基づい
て上下アームのうち少なくとも一方のアームの各スイッ
チング素子のＯＮ信号を所定周波数でチョッピングする
とともに、このチョッピングによるＯＮデューティ比を
上記位置情報により得た現回転数と当該回転数情報（目
標回転数）とによって可変制御し、上記送風機の直流ブ
ラシレスモータの印加電圧を可変可能とするマイクロコ
ンピュータとを有し、上記コンプレッサの直流ブラシレ
スモータおよび送風機の直流ブラシレスモータの電源、
当該室外機の制御系の電源を共用可能とし、かつ上記制
御手段を含めたマイクロコンピュータが空気調和機の室
外機の制御に必要な入出力機能を有し、上記コンプレッ
サ、送風機および室外機を制御するようにしたので、当
該室外機の電源回路を少なくすることができ、かつ１つ
のマイクロコンピュータによって当該室外機の全てを制
御することかができ、これにより室外機の電源回路およ
び制御回路の簡略化、部品点数の削減が図れ、同室外機
のコストダウンを図ることができ、さらに同室外機のコ
ンパクト化を図ることができ、また直流ブラシレスモー
タの回転数を検出し、目標回転数となるように制御を行
なっているので、負荷の変動があっても回転数を目標回
転数で一定にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す空気調和機の室外機
の概略的ブロック線図である。

【図２】図１に示す室外機に用いられる送風機用スイッ
チング回路の概略的回路図である。

【図３】図１に示す室外機の送風機用の直流ブラシレス
モータの動作を説明するタイムチャート図である。

【図４】図１に示す空気調和機の制御方法を説明するフ
ローチャート図である。

【図５】従来の空気調和機の室外機の概略的ブロック線
図である。

【図６】図５に示す室外機に用いられる送風機用スイッ
チング回路の概略的回路線図である。

【図７】図５に示す室外機の送風機の直流ブラシレスモ
ータの動作を説明するタイムチャート図である。

【符号の説明】

２ 商用電源 ６ 位置検出センサ（位置検出手段；ホール素子） １２ 電圧制御回路 ２０ 電源回路 ２０ａ 整流回路 ２０ｂ 倍電圧回路 ２０ｃ 平滑回路 ２１ 直流ブラシレスモータ（コンプレッサの） ２２ 直流ブラシレスモータ（室外機送風機の） ２３ コンプレッサ用スイッチング回路 ２４ 送風機用スイッチング回路 ２５ 位置検出回路 ２６ 比較回路 ２７ 増幅回路 ２８ コンプレッサ駆動回路 ２９ 上アーム駆動回路 ３０ 下アーム駆動回路 ３１ 駆動電圧制御回路 ３２ マイクロコンピュータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも室内機と室外機で構成され、
   冷凍サイクルを構成するコンプレッサを制御し、かつ室
   外機送風機を制御する空気調和機において、 入力商用電源を入力して所定一定直流電圧を出力する電
   源回路と、 該電源回路による一定直流電圧を電源としている前記送
   風機の直流ブラシレスモータおよびコンプレッサの直流
   ブラシレスモータと、 前記電源回路による一定直流電圧を電源電圧として入力
   可能とし、前記送風機の直流ブラシレスモータを駆動す
   る送風機用スイッチング回路および前記コンプレッサの
   直流ブラシレスモータを駆動するコンプレッサ用スイッ
   チング回路と、 前記電源回路による電源電圧を当該室外機の一般制御系
   電源電圧に降圧する電圧制御回路と、 前記コンプレッサの直流ブラシレスモータを所定の回転
   数で回転するために前記コンプレッサ用スイッチング回
   路を構成する各スイッチング素子を所定タイミングでＯ
   Ｎ，ＯＦＦし、かつ前記送風機の直流ブラシレスモータ
   の位置検出手段による位置情報により前記送風機用スイ
   ッチング回路を構成する上下アームの各スイッチング素
   子を所定タイミングでＯＮ，ＯＦＦし、当該回転数情報
   （目標回転数）に基づいて前記上下アームのうち少なく
   とも一方のアームの各スイッチング素子のＯＮ信号を所
   定周波数でチョッピングするとともに、該チョッピング
   によるＯＮデューティ比を前記位置情報により得た現回
   転数と当該回転数情報（目標回転数）とによって可変制
   御し、前記送風機の直流ブラシレスモータの印加電圧を
   可変可能とする制御手段とを有し、 前記コンプレッサの直流ブラシレスモータおよび送風機
   の直流ブラシレスモータの電源、当該室外機の制御系の
   電源を共用可能とし、かつ前記制御手段を当該室外機を
   制御するマイクロコンピュータに含め、同１つのマイク
   ロコンピュータが空気調和機の室外機の制御に必要な入
   出力機能を有し、前記コンプレッサ、送風機および当該
   室外機を制御可能としたことを特徴とする空気調和機の
   制御方法。