JPH0640695Y2 - 便器用ロータンク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、床下に埋設されている排水管と床フランジを
介在して結合する便器の後部上面に載置するとともに結
合する便器用ロータンクに関するものである。

〔従来の技術〕 第５図及び第６図に示すように、従来のこの種の便器用
ロータンク（イ）は、便器内に洗浄水を供給するための
ものであって、ボールタップ（ヘ）を取りつける為の給
水孔（ハ）が、ロータンク本体（ヌ）の両側面の後部位
置に設けられており、一方の側面の前部位置には便器内
の汚物を排出するために、ロータンク本体（ヌ）内に貯
めてある水を排出操作する洗浄レバー（ホ）を取り付け
る取付孔（ニ）が設けられており、給水孔（ハ）と洗浄
レバー（ホ）の取付孔（ニ）の孔形状は異なっていた。
そして底面中央部に設けられた接続孔（ト）及び洗浄管
取付部（ル）は、予め、床下に埋設してある排水管
（リ）と床フランジ（チ）を介して連結固定した便器
（ロ）の後部上面に設けてある接続受け部及び取付受け
部に載置結合して成る技術が汎く一般に知られていた。
更にロータンク本体（ヌ）の表面と裏面とは、その形
状、及び化粧仕上げが異なるとともに、給水孔（ハ）と
洗浄レバーの取付孔（ニ）の孔形状も異なるために便器
との接続は決められた方向にしたできないこともよく知
られていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述した従来技術の便器用ロータンク
（イ）においては、床下に埋設してある排水管（リ）の
床面への開口位置が、便器用ロータンク（イ）を設置す
る側に偏移している場合、便器（ロ）の設営そのものが
後部壁面側に寄るために、便器用ロータンク（イ）が壁
面にあたり、その結果便器（ロ）と接続ができないとい
う問題を有していた。

本考案は、上記従来技術におけるかかる問題点を解決す
るために考案されたものである。すなわち、床下の排水
間の位置が多少ずれても取付けることのできる便器用ロ
ータンクを汎く提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の便器用ロータンクは、ロータンク本体の少なく
とも一側面に給水孔と洗浄レバーの取付孔とを前後方向
にずれた位置に設け、下面に便器との接続部及び洗浄管
取付部とが、前後の一方向に片寄った位置に設けられ、
該接続部、及び該洗浄管取付部とが便器の後部上面に形
成されている接続受け部、及び洗浄管取付受け部に結合
するものであって、給水孔と洗浄レバーの取付孔とを、
ボールタップと洗浄レバーの、いずれも互換して取付け
ることの出来る形成とし、更にロータンク本体の表面と
裏面とを、それぞれ化粧仕上げをして、表裏面を逆転し
て用いても良いようにした便器用ロータンクであり、こ
の構成により上記課題が解決されたものである。

〔作用〕

本考案は、床下に予め埋設埋設されている排水管の床面
への開口が多少の前後方向への位置ずれがあっても取付
けができる便器用ロータンクである。

〔実施例〕

以下、本考案を、図面に示した実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図乃至第３図に示す便器用ロータンクは、本考案の
一実施例である。陶器で出来たロータンク本体１の側面
14において前後方向に、給水のためのボールタップ６を
取りつける給水孔２、と便器13に洗浄水を供給するため
の洗浄レバー７の取付孔３が同じ矩形状で、それぞれ穿
設されている。そして他側面14′にも給水孔２′と洗浄
レバーの取付孔３′が上記と同じように設けられてお
り、ボールタップ６が給水孔２に、洗浄レバー７が取付
孔３に取着自在に取りつけられている。そして給水孔
２、２′と取付孔３、３′は同一形状をしているのでボ
ールタップ６は、洗浄レバーの取付孔３、３′にも取り
つけることができるし、又、洗浄レバー７は、給水孔
２、２′にも取りつけることができる。便器13とロータ
ンク本体１との接続孔４、４′と、洗浄管取付け孔５
は、ロータンク本体１の底面の前方向に片寄った位置に
設けてある。又、ロータンク本体１の、表面15と裏面16
は、同じ形状であり、どちらが表側になっても良いよう
になっている。更に両側面14、14′も同じ形状となって
おり、該ロータンク本体１の上部開口部に載設されるロ
ータンク蓋10においても、両側面及び表裏面は、それぞ
れ同じ形状となっている。従って、ロータンク本体１
は、裏面16を、表側にしても使用することができる。

本実施例の水洗便器とは、下水道や浄化槽に汚物を流し
出す際に、洗浄水を一挙に多量供給するものであり、オ
ーバーフロー用排水管９を分岐して有する大径の洗浄管
18を、洗浄管取付け孔５に挿通し、取付フランジ19を対
向させて洗浄管18に取り付ける。洗浄管18には大径の給
水口が設けてあり、この給水口にチェーン17でつり下げ
た洗浄弁８を、かぶせてあり、洗浄レバー７を介してチ
ェーン17を引き上げることで、洗浄弁８を引き上げ、ロ
ータンク本体１内の洗浄水を一挙に多量に供給すること
ができる。このとき、洗浄弁８は、ロータンク本体１内
の水が前部排出された後に、洗浄弁８が閉じるようにし
てある。便器13内の汚物は、洗浄水とともに床フランジ
11を介して接続された排水管12へ排出される。

第４図は、本考案の他の実施例であり少量の水量で水洗
効果を上げる簡易水洗便器の場合である。前記実施例の
水洗便器用ロータンクと同様に洗浄レバー７を介してチ
ェーン17で吊り下げた洗浄弁８をかぶせてあり、洗浄レ
バー７を介してチェーン17を引き上げることにより、洗
浄弁８を引上げ、ロータンク本体１内の洗浄水を供給す
るが、洗浄水は、洗浄管18内から、送水ホース22内を通
り、スリット板23から便器24内に噴出され、開閉弁25を
開き排出される。洗浄弁８は、洗浄レバー７の操作を止
めると同時に閉まるようになっている。

上記した実施例においては、ロータンク本体１は陶器で
作られているが、他の材料、例えば合成樹脂を用いた成
形品や金属等であっても良い。又上記実施例では給水孔
２と取付孔３との形状を同一としたが、要するにボール
タップ６と洗浄レバー７が、それぞれ互換取着自在に出
来る範囲であれば多少の形状が異なっていても良い。更
に給水孔２と取付孔３は穿設もしくは、ロータンク本体
１を形成する際に孔を有した形状で作っても良い。

〔考案の効果〕

本考案の便器用ロータンクは上述の如く構成されてお
り、給水孔と洗浄レバーの取付孔とをボールタップと洗
浄レバーのいずれも取付け出来る形状で、少なくとも一
側面に給水孔と洗浄レバーの取付孔とを前後方向にそれ
ぞれ設けられ、ロータンク本体の、表面と裏面とを、そ
れぞれ化粧仕上げをして、表裏面を逆転して用いても良
いようにした便器用ロータンクであるので、床下に埋設
する排水間の位置が片寄つて配管され、便器用ロータン
クの取付けができない場合においても、便器用ロータン
クの表裏を逆にして便器に取り付けることが可能となる
効果を奏することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案の一実施例であり、第１図
は、本考案の便器用ロータンクと便器とを結合した状態
を示す要部分解斜視図、第２図は同上の水洗便器に便器
用ロータンクを取り付けて使用する場合の断面図、第３
図は同上の便器用ロータンクの表面と裏面を逆に取付け
て使用する場合の断面図、第４図は本考案の他の実施例
であり簡易水洗便器に便器用ロータンクを取り付けて使
用する場合の断面図、第５図は従来例の便器用ロータン
クの要部分解斜視図、第６図は同上の便器用ロータンク
を水洗便器に取り付けて使用する場合の斜視図である。 １……ロータンク本体 ２……給水孔 ３……取付け孔 ４……接続孔 ５……洗浄管取付け孔 ６……ボールタップ ７……洗浄レバー ８……洗浄弁 ９……オバーフロー用排水管 10……ロータンク蓋 11……床フランジ 12……排水管 13、24……便器 14……側面 15……表面 16……裏面 17,……チェーン 18,……洗浄管 19……取付フランジ 22……送水ホース 23……スリット板 25……開閉弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロータンク本体の少なくとも一側面に給水
   孔と洗浄用レバーの取付け孔とを前後方向にずれた位置
   に設けるとともに、下面に便器との接続部及び洗浄管取
   付部とが前後方向の片寄つた位置に設けてなる便器用ロ
   ータンクにおいて、給水孔と洗浄用レバーの取付け孔の
   形状を、ボールタップ及び洗浄用レバーが、互換取着自
   在となるように形成するとともに、ロータンク本体の表
   面と裏面とを、ともに化粧して成る便器用ロータンク。