JPH06335773A - 開先倣い方法および装置 - Google Patents

開先倣い方法および装置

Info

Publication number
JPH06335773A
JPH06335773A JP12444993A JP12444993A JPH06335773A JP H06335773 A JPH06335773 A JP H06335773A JP 12444993 A JP12444993 A JP 12444993A JP 12444993 A JP12444993 A JP 12444993A JP H06335773 A JPH06335773 A JP H06335773A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
eddy current
sensor
welding
torch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12444993A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohisa Fujiyama
山 裕 久 藤
Kenji Kawamura
村 研 二 川
Nobuyuki Maruyama
山 修 志 丸
Hiroyuki Okazaki
崎 弘 幸 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority to JP12444993A priority Critical patent/JPH06335773A/ja
Publication of JPH06335773A publication Critical patent/JPH06335773A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄い母材の開先位置検知の信頼性が高く、し
かも装備が比較的に小型,堅牢かつ低コストとなる開先
倣い方法および開先倣い装置を提供する。 【構成】 開先2の延びる方向yに延びる開先中心線L
cを挟んで第1および第2の渦電流式変位センサ23,
24を、開先2を形成する第1および第2の溶接対象材
1a,1bにそれぞれ対向させ、渦電流式変位センサ2
3,24の検出信号が表わす溶接対象材1a,1bとの
距離が合致するように渦電流式変位センサ23,24を
共に、開先幅方向zに同時に駆動し、渦電流式変位セン
サ23,24の中間点z位置に溶接ト−チ4の揺動中心
位置を定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開先幅を検出しその中
心に溶接ト−チの溶接中心を自動設定する開先倣い溶接
に関する。
【0002】
【従来の技術】開先倣い溶接には、例えばTIG(タン
グステンイナ−トガス)ア−ク溶接が用いられる。現
在、造船,建築,橋梁,タンク等、鋼材により構造物を
製造するにおいて、溶接工程の全自動化,ロボット化が
強く要求されている。これらを遂行する上で最も重要な
課題は、溶接を適正位置,適正幅および適正高さにする
ための、開先位置および幅の検知技術である。
【0003】ア−ク溶接は、ア−クによる高熱を利用し
溶加材および母材(開先を構成する溶接対象材)を溶
融,凝固し接合するため、溶接開始前と溶接中では熱に
よる歪のために開先が変形し、開先位置,幅,高さが変
化する。従って、開先位置を検出しその中心に溶接ト−
チの溶接中心を自動設定する開先倣い制御を行うには、
できるだけア−クに近いところで開先の位置,幅,高さ
等を検知する必要がある。
【0004】特開昭62−230476号公報に開示さ
れた開先倣い制御は、図9の(a)に示すように、母材
1a,1b間の開先の幅方向にト−チ4を揺動(34)
させる。この揺動により、溶接ワイヤ(揺動中心位置
3,揺動端位置35,36)やア−ク33の長さが、図
9の(b)に示すように、ト−チ4の揺動右端(35)
および左端(36)の近傍でそれぞれ変化する。特開昭
62−230476号公報に開示の開先倣い制御は、ト
−チ4の揺動の左端から右端および右端から左端へ移る
過程の溶接電流が変化する現象に着目し、右端より1m
m内側の溶接電流差SR=IR1−IR2と、左端より
1mm内側の溶接電流差SR=IL1−IL2に基づい
て、SR−SLの値から開先(中心)位置を推定算出し
この位置に揺動中心すなわち溶接中心をずらし、SR+
SLの値からル−ト間隔(開先幅)を推定算出しこの間
隔に揺動幅を調整する。ア−ク電流値に基づいて開先位
置および幅を検知するので、検知位置はア−ク位置(ト
−チ位置)であり、開先幅検知位置とト−チ位置とのず
れ(開先が延びる方向の位置ずれ)がない。
【0005】特開昭55−30339号公報には、交叉
する2母材の交叉部すなわち隅に、断面が長方形のスリ
ット光を投射し、2母材上のスリット光像を撮影し、撮
影画像上のスリット光像形状より、2母材の交接位置す
なわち溶接線を検知しそこに溶接ト−チを位置決めする
倣い制御が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭62−23
0476号公報に開示されている、ア−ク電流値に基づ
いて開先幅を検知する開先検知方法は、ア−ク電流値の
変化を大きくするためにト−チの揺動幅を大きくしなけ
ればならない。ところが板厚が薄い場合には、図9の
(a)に示す肩部37までの揺動に留める必要があり、
この場合ア−ク電流値の変化が小さく、ア−ク電流値に
基づいた開先幅検知が難かしくなる。
【0007】前記特開昭55−30339号公報に開示
の光学的な開先検知は、テレビカメラやスリット光源な
らびにそれらの損傷を防止するための保護板が比較的に
大きな空間を占めるので装備が難かしい。また、画像中
のスリット光像の切出し,形状認識に関する画像処理な
らびにスリット光像の形状より溶接線を算出する演算処
理が複雑であり、その開発と装備が高額となる。
【0008】本発明は、薄い母材の開先位置検知の信頼
性が高く、しかも装備が比較的に小型,堅牢かつ低コス
トとなる開先倣い方法および開先倣い装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の開先倣い方法で
は、開先の延びる方向yに延びる開先中心線Lcを挟ん
で第1および第2の渦電流式変位センサを、該開先を形
成する第1および第2の溶接対象材にそれぞれ対向さ
せ、第1および第2の渦電流式変位センサの検出信号が
表わす溶接対象材との距離が合致するように第1および
第2の渦電流式変位センサを共に、開先幅方向zに同時
に駆動し、第1および第2の渦電流式変位センサの中間
位置に溶接ト−チの溶接中心位置を定める。
【0010】
【作用】渦電流式変位センサは、励磁コイルに高周波電
流を流すとそれに対向する金属体に高周波磁界による渦
電流が発生し、この渦電流は励磁コイルと金属体との距
離に対応して距離が短いと強く、長いと弱く、渦電流値
に対応するエネルギ消費が金属体に発生する現象を利用
するものであり、励磁コイルのインピ−ダンス(コイル
/金属体間距離に対応)を測定する態様のもの、ならび
に、励磁コイル端面近傍の磁界(渦電流による磁界)を
ホ−ル素子,センサコイル等で測定する態様のものがあ
る。いずれも検出信号は、センサ/金属体間距離を表わ
すものに校正されている。
【0011】図5に、インピ−ダンス測定態様の渦電流
式変位センサの距離検出態様を示す。渦電流式変位セン
サ23の端面全体が金属体1に対向すると、渦電流式変
位センサ23が発生する高周波磁界による磁束の多くが
金属体1に直交し、これにより渦電流1iが金属体1に
発生する。なお、渦電流式変位センサ23にはギャップ
検出回路31aが接続されておりこれが渦電流式変位セ
ンサ23の励磁コイルに高周波定電圧を印加しかつ励磁
コイルの電流値をギャップ(距離)に校正した測定信号
を出力する。
【0012】図6の(a)に示すように、渦電流式変位
センサ23の端面全体が金属体1に対向する場合には、
渦電流式変位センサ23の励磁コイルに流れる電流23
sは図6の(b)に示すように小さい。図7の(a)に
示すように渦電流式変位センサ23の端面の1/3程度
が金属体1から外れると、渦電流式変位センサ23の励
磁コイルに流れる電流23sは図7の(b)に示すよう
にやや大きくなる。
【0013】図8の(a)に示すように渦電流式変位セ
ンサ23の端面の1/2程度が金属体1から外れると、
渦電流式変位センサ23の励磁コイルに流れる電流23
sは図8の(b)に示すように更に大きくなる。
【0014】以上に説明した現象は、渦電流式変位セン
サ23と金属体1の距離は一定であるにもかかわらず、
金属体1表面に沿う方向のセンサと金属体の相対的なず
れにより、距離検出信号が変動するというものであり、
変位センサすなわち距離センサとしては好ましくないも
のであるが、本発明はこのような現象に着目したもので
ある。
【0015】本発明では、図3に示すように、開先2の
延びる方向(図3紙面に垂直なy方向)に延びる開先中
心線(図3紙面に垂直であって線Lvに直交する線L
c:図1)を挟んで、第1および第2の渦電流式変位セ
ンサ23および24を、開先2を形成する第1および第
2の溶接対象材1aおよび1bにそれぞれ対向させる。
図3に示すように、線Lvに関して、溶接対象材1aお
よび1bならびに渦電流式変位センサ23および24が
対称に位置するときの、渦電流式変位センサ23および
24の励磁コイルに流れる高周波電流を表わすセンサ出
力信号(電圧)のレベルを0とすると、ギャップ(距
離)Gの変動なしに渦電流式変位センサ23および24
が共に図3で右方に5mm平行移動すると、渦電流式変
位センサ23は溶接対象材1aに対して図8に示す態様
に近くなるため、センサ出力信号のレベルが上昇し、渦
電流式変位センサ24は溶接対象材1bに対して図7あ
るいは図6に示す態様に近くなるため、センサ出力信号
のレベルが低下する。したがって両センサ23,24の
センサ出力信号のレベルの差が、開先中心(Lv)から
のセンサ対のずれ(開先中心位置に対する、センサ23
/24間の中間点の位置ずれ)に対応し、該レベル差で
センサ対23,24に対する開先位置(開先中心位置)
を知ることができる。センサ出力信号のレベル差が零と
なるようにセンサ23,24を一体に図3で左右方向z
に駆動することにより、センサ対(23+24)は、開
先中心(Lv)に整合する。すなわち開先中心位置に対
する、センサ23/24間の中間点の位置ずれが零とな
る。これが本発明における、開先中心に対するセンサ対
の倣い駆動である。この倣い駆動によりセンサ23,2
4の中間位置が開先中心に整合するので、本発明では、
該中間位置に溶接ト−チの溶接中心位置を定める。これ
により該溶接中心位置は開先中心と整合する。
【0016】図3において、ギャップGの変動なしに渦
電流式変位センサ23および24を共に図3紙面と垂直
方向yに駆動し、かつ上述のセンサ対の倣い駆動を行な
うと、センサ対(23+24)は開先中心(Lv)に常
に整合しており、開先の長手方向(紙面と垂直方向y)
で開先幅が一定であると、両センサ23,24のセンサ
出力信号のレベルの和は一定であるが、開先幅に変動が
あると、該レベル和が変動し、開先幅が広いとレベル和
が大きく、狭いとレベル和が小さくなる。したがって該
レベル和で開先幅を知ることができる。本発明の好まし
い実施例では、該レベル和に対応して、レベル和が大き
く(開先幅が広く)なるときにはト−チの揺動幅(z方
向の振り幅)を大きくしかつト−チの、開先長手方向y
の駆動速度(溶接速度Vy)を下げる。レベル和が小さ
く(開先幅が狭く)なるときにはト−チの揺動幅を小さ
くしかつト−チの、開先長手方向yの駆動速度(溶接速
度Vy)を上げる。
【0017】渦電流式変位センサは、微小ギャップ変動
の検出精度が高いので、溶接対象材(母材)が薄い場合
でも、開先位置検出精度が高くしたがって開先倣い精度
が高い。また、渦電流式変位センサは小型かつ堅牢であ
り、しかもその信号処理が比較的に簡単であるので、開
先位置検出のための装備が比較的に小型,堅牢かつ低コ
ストとなる。本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0018】
【実施例】図1に、本発明の開先倣い方法を一態様で実
施するTIGア−ク溶接装置の機構部を示し、図2に該
溶接装置の倣い制御系の電気回路構成を示す。図1は、
開先2を形成する上側母材(板体)1aおよび下側母材
(板体)1bの裏側からこれらの母材1a,1bを透視
して溶接機構を見た平面図(ア−ク溶接機構の底面図)
に相当する。母材1a,1bは垂直でそれらの間の開先
2は水平方向yに延びる。図1を参照すると、溶接ト−
チ4は開先幅方向(垂直方向=高さ方向)zに移動する
ト−チキャリッジ5に装備されている。ト−チキャリッ
ジ5は、ト−チ揺動機構6に結合されており、揺動モ−
タMwの動力で、z方向に往復駆動される。ト−チ揺動
機構6は、ト−チ4のx,y,z位置を調整するため
の、詳細な図示は省略した手動調整機構7を介して、中
心合せ用キャリッジ8に結合されている。
【0019】中心合せ用キャリッジ8にはナット9が固
着されており、このナット9が、走行台10に回転自在
に支持されたねじ棒11に、ねじ結合している。走行台
10には、ねじ棒11に平行にガイドバ−12が固着さ
れており、このガイドバ−12が、中心合せ用キャリッ
ジ8を、ねじ棒11と平行に移動自在に案内している。
ねじ棒11はプ−リおよびベルトを介して中心合せ用モ
−タMfで回転駆動される。中心合せ用モ−タMfが正
転するとねじ棒11が正回転しナット9が上駆動され、
中心合せ用キャリッジ8がz方向で上方に移動する。す
なわちト−チ4が上方に移動する。ナット9にはリニア
ポテンショメ−タ13のスライダア−ムが機械的に結合
されており、リニアポテンショメ−タ13が、ト−チ4
のz方向位置を表わす電気信号を発生する。
【0020】走行台10には、もう一本のねじ棒15が
回転自在に支持されており、このねじ棒15にナット1
6がねじ結合している。ナット16にセンサキャリッジ
17が固着されている。キャリッジ17には渦電流式変
位センサ23,24が搭載されている。ねじ棒15はプ
−リおよびベルトを介して開先倣い駆動モ−タMsで回
転駆動される。開先倣い駆動モ−タMsが正転するとね
じ棒15が正回転しナット16が上駆動され、センサキ
ャリッジ17がz方向で上方に移動する。ナット16に
はリニアポテンショメ−タ14のスライダア−ムが機械
的に結合されており、リニアポテンショメ−タ14が、
センサ対23,24のz方向位置を表わす電気信号を発
生する。
【0021】センサキャリッジ17には、中間点の上側
に右ねじを下側に左ねじを切ったねじ棒19が回転自在
に支持されており、該右ねじに渦電流式変位センサ23
に固着されたナットが、左ねじには渦電流式変位センサ
24に固着されたナットが、ねじ結合されている。セン
サキャリッジ17には、ねじ棒19に平行にガイドバ−
21,22が固着されており、これらのガイドバ−21
および22が、それぞれ渦電流式変位センサ23および
24を、ねじ棒19と平行に移動自在に案内している。
ねじ棒19の一端には摘子20が固着されており、摘子
20を手指で正回転駆動すると渦電流式変位センサ23
と24のz方向距離が長くなる。すなわちセンサ23,
24間の間隔が広がる。摘子20を逆回転駆動するとセ
ンサ23,24間の間隔が狭くなる。
【0022】センサキャリッジ17には、球状のマグネ
ットロ−ラ18a〜18dを有するキャスタがあり、マ
グネットロ−ラ18a,18bは母材1aに、18c,
18dは母材1bに吸着し、これにより母材1a,1b
に対して渦電流式変位センサ23,24の検出端面は、
5mmの距離となる。
【0023】走行台10には4個のロ−ラ25a〜25
dが回転自在に支持されており、これらのロ−ラ25a
〜25dは、母材1bならびに開先2と平行に設置され
る走行レ−ル26の上,下端面(厚み面)に刻まれたガ
イド溝にはまり込んで、水平方向yに移動自在である。
これらのロ−ラ25a〜25dと駆動ロ−ラ28にワイ
ヤ27が張ってあり、駆動ロ−ラ28が正,逆回転する
ことにより、走行台10が走行レ−ル26に沿ってy方
向に往,復移動する。駆動ロ−ラ28は走行モ−タMc
の動力で回転駆動される。
【0024】図2を参照する。渦電流式変位センサ23
および24は、それぞれギャップ検出回路31aおよび
31bに接続されており、ギャップ検出回路31aは、
渦電流式変位センサ23の励磁コイルに高周波定電圧を
印加して励磁コイルに流れる電流値を検出しこれを距離
を表わす信号(電圧)に変換および線形化して出力す
る。なお、センサ23と24、ならびに回路31aと3
1bは同一仕様のものであり、出力も同一測定条件で同
一となるように校正されている。
【0025】ギャップ検出回路31aおよび31bの出
力信号は共に、差動増幅器32aおよび加算器32bに
与えられる。差動増幅器32aは、ギャップ検出回路3
1aの出力信号のレベルよりギャップ検出回路31aの
出力信号のレベルを減算したレベルを表わす差信号をモ
−タドライバ33に与える。モ−タドライバ33は、差
信号を入力とするPID制御出力を発生して、開先倣い
駆動モ−タMsを駆動付勢する。これにより、センサ対
23,24の中心位置が図3で開先中心Lvよりもz方
向で下方(図3で右方)にずれて差信号が正値を表わす
ものとなると、開先倣い駆動モ−タMsが正回転付勢さ
れ、センサ対23,24がz方向で上方に駆動される。
逆に、センサ対23,24の中心位置が図3で開先中心
Lvよりもz方向で上方(図3で左方)にずれて差信号
が負値になると、開先倣い駆動モ−タMsが逆回転付勢
され、センサ対23,24がz方向で下方に駆動され
る。このような倣い制御により、時系列平均では、セン
サ対23,24の中心位置(23と24の中間点)が開
先2の中心に整合する。
【0026】加算器32bは、ギャップ検出回路31a
の出力信号のレベルにギャップ検出回路31bの出力信
号のレベルを加算したレベルを表わす和信号を揺動コン
トロ−ラ35に与える。揺動コントロ−ラ35は、走行
モ−タMcに結合されたロ−タリ−エンコ−ダReが、
走行台10のy方向所定短距離dの移動毎に1パルス発
生する走行同期パルスに同期して和信号をシフトレジス
タに入力し、該シフトレジスタの出力に対応する振り幅
を設定し、ト−チ4の揺動位置が振り幅の下端値に合致
したときには揺動モ−タ36を逆転(ト−チ4がz方向
で下方に移動)から正転(ト−チ4がz方向で上方に移
動)に切換え、ト−チ4の揺動位置が振り幅の上端値に
合致したときには揺動モ−タ36を正転(ト−チ4がz
方向で上方に移動)から逆転(ト−チ4がz方向で下方
に移動)に切換える。シフトレジスタのシフト段数n
は、渦電流変位センサ23と24のy方向中間点(ねじ
棒19の位置)からト−チ4の溶接ワイヤ3までのy方
向距離をDyとすると、n=Dy/dに設定されている
ので、ある時点(例えば図1に示す位置)でシフトレジ
スタに入力した、ギャップ検出回路31aの出力信号の
レベルにギャップ検出回路31aの出力信号のレベルを
加算したレベルを表わす和信号は、それから走行台10
がDy分進行したときにシフトレジスタから出力され、
この出力に基づいて、それが大きい(開先幅が広い)と
きにはト−チ4の揺動幅が広く更新設定され、小さい
(開先幅が狭い)ときには揺動幅が狭く更新設定され
る。このようにシフトレジスタは、走行方向yの渦電流
変位センサ対23,24と溶接ト−チ4との位置差Dy
分の遅延を与えるものである。以上のように、溶接ト−
チ4の揺動幅は、開先幅(和信号)に比例した値に自動
的に調整される。
【0027】加算器32bが出力する和信号はまた走行
コントロ−ラ37にも与えられる。走行コントロ−ラ3
7は上述の揺動コントロ−ラ35のシフトレジスタと同
様なシフトレジスタを有し、入力した和信号をy方向の
Dyの走行(遅延)の後に読出して、それが大きい(開
先幅が広い)ときには走行台10(ト−チ4)をy方向
に駆動する溶接走行モ−タMcの速度を下げ、小さい
(開先幅が狭い)ときには走行モ−タMcの速度を上げ
る。これにより、溶接ト−チ4のy方向移動速度(溶接
速度Vy)は、開先幅(和信号)に逆比例した値に自動
的に調整される。すでに説明したように、差動増幅器3
2aが出力する差信号を用いた倣いモ−タMsの、モ−
タドライバ33によるPID倣い制御により、時系列平
均では、センサ対23,24の中心位置(23と24の
中間点)が開先2の中心に整合するが、リニアポテンシ
ョメ−タ14が、センサ対23,24の中間点の、時々
刻々のz方向位置を表わすセンサ位置信号を発生する。
また、リニアポテンショメ−タ13が、ト−チ揺動機構
6(中心合せ用キャリッジ8)のz方向位置すなわちト
−チ4の揺動中心のz方向位置を表わすト−チ位置信号
を発生する。これらのセンサ位置信号およびト−チ位置
信号が追従駆動回路34に与えられる。追従駆動回路3
4は、その内部において、差動増幅器により両信号の差
を表わす信号(エラ−信号)を発生し、該エラ−信号
を、上述の揺動コントロ−ラ35のシフトレジスタと同
様なシフトレジスタにより、y方向のDyの走行分遅延
した後、PID制御の入力として、PID制御出力を演
算して中心合せ用モ−タMfに出力する。このPID制
御により、リニアポテンショメ−タ14のセンサ位置信
号が表わす位置を目標値とし、リニアポテンショメ−タ
13のト−チ位置信号をフィ−ドバック値とした位置決
め制御、しかもリニアポテンショメ−タ14のセンサ位
置信号はy方向Dy分の走行対応の遅延をしてから目標
値として使用する位置決め制御が行なわれ、ト−チ4の
揺動中心位置(z方向位置)が、y方向にDy分走行す
る前の、センサ対23,24のz方向中心位置に位置決
めされる。すなわちセンサ対23,24によって検知し
た開先中心(Lc:図1)に、ト−チ4の揺動中心が位
置決めされる。
【0028】図1に示す上述の実施例を用いて、渦電流
式変位センサ23,24の端面と母材1a,1bの距離
Gを5mmとして、図4に示す試験用開先(幅0〜3m
m)を6種の厚みの母材(鋼板)の該開先のTIGア−
ク溶接を行なった。開先幅の変動は全長(700mm)
で±3mmであり、これに対して渦電流式変位センサ2
3,24の出力(ギャップ検出回路31a,31bの出
力)は±300mVとなる設定である。レ−ル26を下
側母材1bの開先縁に平行に設置し、開先幅0mmにセ
ンサ対23,24のz方向中心位置を合せ、左から右に
キャリッジ10を走行駆動して、ト−チ揺動のTIGア
−ク溶接を行なった。したがって、開先位置変化は、0
→+1.5mm、開先幅変化は0→+3mmである。そ
の結果(右端:0mm開先幅から右端:3mm開先幅ま
での、開先中心倣い偏差の範囲と、開先幅に対する溶接
幅偏差の範囲)を図4のNo.1〜No.6に示す。こ
のデ−タより、開先幅変動が±3mm以下の開先であれ
ば、開先に対する溶接ずれは±0.6mm以下となると
推察する。
【0029】なお、上述の実施例では、中心合せ用キャ
リッジ8とセンサキャリッジ17とを別体としてそれぞ
れをz方向に倣い駆動するようにしている。これは、搭
載物を含めてそれぞれのキャリッジの重量を小さくして
運動慣性力を小さくして倣い精度を高く確保するためで
ある。また上述の実施例では、揺動コントロ−ラ35,
走行コントロ−ラ37および追従駆動回路34におい
て、入力信号にy方向Dy走行分の遅延を与えている。
これは、y方向で、開先検出位置(センサ位置)とト−
チ位置とにDyの位置ずれがあるので、その間の開先位
置,幅等の変化によるト−チの倣いずれを防止するため
である。このように中心合せ用キャリッジ8とセンサキ
ャリッジ17を分離しそれぞれを倣い駆動するので、走
行台10も、中心合せ用キャリッジ8搭載用とセンサキ
ャリッジ17搭載用の2つに分離し、y方向駆動機構
(37,38,Mc,Re)を2組としてもよい。これ
らの実施例および変形例は、搭載物を含めて中心合せ用
キャリッジ8とセンサキャリッジ17が、特にト−チを
搭載する中心合せ用キャリッジ8が、比較的に高重量と
なる場合に高い精度の倣い制御を行なうのに適する。
【0030】逆に、中心合せ用キャリッジ8とセンサキ
ャリッジ17を一体(1個)にしてもよい。この場合に
は、z方向駆動機構(9,11,Mf/15,16,M
s)が一組となり、しかもポテンショメ−タ13,14
および追従駆動回路34が省略となる。この場合、セン
サとト−チ(の揺動中心)が同時にz方向に移動するの
で、y方向で、開先検出位置(センサ位置)とト−チ位
置とにDyの位置ずれを生ずるが、例えばDyは50m
m以上300mm以下とすることができ、その分の位置
ずれDyでの開先位置等の変動は小さいので、実用に供
しうる。この変形例は、搭載物を含めて中心合せ用キャ
リッジ8とセンサキャリッジ17が、特にト−チを搭載
する中心合せ用キャリッジ8が、比較的に低重量となる
小型の場合に適する。
【0031】
【発明の効果】本発明では渦電流式変位センサを用い、
該センサは微小ギャップ変動の検出精度が高いので、溶
接対象材(母材)が薄い場合でも、開先位置検出精度が
高くしたがって開先倣い精度が高い。また、渦電流式変
位センサは小型かつ堅牢であり、しかもその信号処理が
比較的に簡単であるので、開先位置検出のための装備が
比較的に小型,堅牢かつ低コストとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を一態様で実施する倣い機構の底面図
である。
【図2】 図1に示す倣い機構に結合された電気回路系
を示すブロック図である。
【図3】 図1に示す渦電流式変位センサ23,24と
母材1a,1bとの位置関係を示す拡大横断面図であ
り、センサ23,24に接続されたギャップ検出回路3
1a,31bの出力信号レベルをも示す。
【図4】 図1および図2に示す倣い装置を使用したT
IGア−ク溶接試験結果を示す平面図である。
【図5】 (a)は金属体と渦電流式変位センサの相対
位置関係を示す横断面図、(b)は金属体の表面を示す
平面図である。
【図6】 (a)は金属体と渦電流式変位センサの相対
位置関係を示す横断面図、(b)は電流式変位センサの
励磁コイルに流れる高周波電流のレベルを示すグラフで
ある。
【図7】 (a)は金属体と渦電流式変位センサの相対
位置関係を示す横断面図、(b)は電流式変位センサの
励磁コイルに流れる高周波電流のレベルを示すグラフで
ある。
【図8】 (a)は金属体と渦電流式変位センサの相対
位置関係を示す横断面図、(b)は電流式変位センサの
励磁コイルに流れる高周波電流のレベルを示すグラフで
ある。
【図9】 (a)は、開先を形成する母材に対するTI
Gア−ク溶接ト−チの揺動態様を示す横断面図、(b)
は該揺動態様における溶接電流の変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1:金属体 1a,1b:母材
(溶接対象材) 2:開先 3:溶接ワイヤ 4:溶接ト−チ 5:ト−チキャリ
ッジ 6:ト−チ揺動機構 7:手動調整機構 8:中心合せ用キャリッジ 9:ナット 10:走行台 11:ねじ棒 12:ガイドバ− 13,14:リニ
アポテンショメ−タ 15:ねじ棒 16:ナット 17:センサキャリッジ 18a〜18d:
マグネットロ−ラ 19:ねじ棒 20:摘子 21,22:ガイドバ− 23,24:渦電
流式変位センサ 25a〜25d:ロ−ラ 26:走行レ−ル 27:ワイヤ 28:駆動ロ−ラ Ms:開先倣い駆動モ−タ Mf:中心合せ用
モ−タ Mc:走行モ−タ Mw:揺動モ−タ 31a,31b:ギャップ検出回路 32a:差動増幅
器 32b:加算器 33:モ−タドラ
イバ 34:追従駆動回路 35:揺動コント
ロ−ラ 36:モ−タドライバ 37:走行コント
ロ−ラ 38:モ−タドライバ Re:ロ−タリエ
ンコ−ダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 崎 弘 幸 千葉県 習志野市 東習志野7丁目6番1 号 日鐵溶接工業株式会社機器事業部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開先の延びる方向yに延びる開先中心線L
    cを挟んで第1および第2の渦電流式変位センサを、該
    開先を形成する第1および第2の溶接対象材にそれぞれ
    対向させ、第1および第2の渦電流式変位センサの検出
    信号が表わす溶接対象材との距離が合致するように第1
    および第2の渦電流式変位センサを共に、開先幅方向z
    に同時に駆動し、第1および第2の渦電流式変位センサ
    の中間位置に溶接ト−チの溶接中心位置を定める開先倣
    い方法。
  2. 【請求項2】第1および第2の渦電流式変位センサ;開
    先の延びる方向yに延びる開先中心線Lcを挟んで第1
    および第2の渦電流式変位センサを、該開先を形成する
    第1および第2の溶接対象材にそれぞれ対向させて支持
    するセンサキャリッジ;センサキャリッジを開先幅方向
    zに駆動するキャリッジ駆動手段;第1および第2の渦
    電流式変位センサの検出信号が表わす溶接対象材との距
    離が合致するように、前記キャリッジ駆動手段を往,復
    駆動付勢する付勢手段;および、 溶接ト−チを支持するト−チ支持手段;を備え、該ト−
    チ支持手段を前記センサキャリッジに連動とした開先倣
    い装置。
JP12444993A 1993-05-26 1993-05-26 開先倣い方法および装置 Pending JPH06335773A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12444993A JPH06335773A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 開先倣い方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12444993A JPH06335773A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 開先倣い方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06335773A true JPH06335773A (ja) 1994-12-06

Family

ID=14885799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12444993A Pending JPH06335773A (ja) 1993-05-26 1993-05-26 開先倣い方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06335773A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013091912A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 Highway Technology Research Center 鋼床版の溶接部の補修方法及び補修装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013091912A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 Highway Technology Research Center 鋼床版の溶接部の補修方法及び補修装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0076018B1 (en) Method of arc welding with a consumable electrode
KR20130118863A (ko) 벨트 조정 방법 및 벨트 운반 시스템
EP0677353B1 (en) Lattice welding robot and method for the lattice welding
JP2904247B2 (ja) コルゲート重ね板継ぎ用の溶接ロボット
JPH06335773A (ja) 開先倣い方法および装置
JP2518740B2 (ja) コルゲ―トパネルの自動溶接装置
JPH08281434A (ja) 開先倣い方法および装置
JPH07276056A (ja) 開先倣い方法および装置
JPH0711412B2 (ja) 管体の形状測定装置
EP0367861B1 (en) Apparatus for automatically fillet-welding object to be welded comprising rectangular bottom plate and four side plates tack-welded substantially vertically to said bottom plate
EP0367850B1 (en) Apparatus for automatically fillet-welding object to be welded comprising rectangular bottom plate and four side plates tack-welded substantially vertically to said bottom plate
JPH0687075A (ja) 傾き制御溶接方法
JP3860156B2 (ja) 倣い溶接装置
JPS5935885A (ja) 溶接線倣い方法及び倣いセンサ
JP2564738B2 (ja) 溶接開先形状の検知方法及び装置
JPH03121741A (ja) ステージ装置
JP2604625B2 (ja) 狭開先溶接の開先形状の検知方法及び装置
JPH05337669A (ja) レーザ加工装置
JPH0263684A (ja) 溶接線倣い方法
JPH0647540A (ja) 溶接開先形状の検知方法及び装置
JP2720781B2 (ja) 加熱トーチの姿勢制御方法
JPS6225475B2 (ja)
JPS59141391A (ja) ビ−ム溶接装置
JPH0431799B2 (ja)
JPH05146955A (ja) ワークの位置出し方法、ワークのレーザ溶接方法、ワークの位置出し装置、およびワークの溶接装置